この作品は執筆を終了しています。
白銀ノ静寂
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- 1 : 2016/12/29(木) 00:00:02 :
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短期ss執筆会
→(http://www.ssnote.net/groups/2275)
お題『雪』
※備考
・冬の季節に束の間の恋をした少年のお話です
・感想等は、上記のグループもしくは、作品が終わり次第コメントをお願いします、
・短編
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- 2 : 2016/12/29(木) 00:16:38 :
_______睦月万鏡 。一般の大学一年生成りたての男である。初冬 の月が、冴え冴えと葉を落とした植え込みの上に懸かっている。雪がさっささっさと降っている夜に、僕は、よく思い出すことがある。この雪景色の中でともに遊んだ転校生のこの名前を_____。
…石崎巴 。俺の幼馴染みして片思いだった人だ。雪のようにしろい肌の美しい人、中学から知り合った彼女は、運動部に所属して人間で、誰からも信用される人格者だった。当時根の暗く臆病でコミ障の僕に話しかけてくれた。中三の今と同じ季節のときのことであった。
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- 3 : 2016/12/29(木) 00:17:58 :
「睦月くん、こんにちは。今日どうする?勉強会の終わりに、一緒にカフェに行こうよ?」
「いいよ…僕は、これから新作のゲームが買いに行かなきゃいけないんだ。そういうお誘いは、嫌いなんだ!」
正直僕みたいな人間に話しかけてくれる人間は、よっぽどの変わり者に違いない。何せ、まったく喋らない僕を疎んでいるクラスメートでさえいるのに。学校で行われるめんどくさい勉強会の後は、ゲームをするのが一番だと思っていた当時の僕の考えだ。
「えっ…それじゃあしょうがないね。また今度で」
彼女は、少しガッカリしたみたいだ。誘いを断って、申し訳ないという気持ちが芽生えていくこのときだったのかもしれない。僕は、もうすぐ別れるであろうクラスメートには関心は薄かったが、どうしてか石崎のことが気になったのだ。
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- 4 : 2016/12/29(木) 00:18:58 :
数日後、俺は、たまたまどこか分からないが、受験勉強の気晴らしのために、湖が見えるカフェによった。雪が降って、外が冷えているだろうか。陸地付近から湖の全体が凍っており、フィギアスケートのリンクように見えた。
僕は、コーヒーを飲めなかったため、メニューに載っている紅茶ミルクティーの店員さんに、頼んだ。
すると、窓の向こうから僕の数少ない友人の一人の風見武光 がこちらに手を振っているいるでは、ないか。彼もきっとこのコーヒー屋に寄りに来たのだろう。
◇◇◇◇◇
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- 5 : 2016/12/29(木) 00:22:41 :
「やぁ、睦月。受験勉強は、どうだ?模試がさんざんで俺は、来年から土木関係の職に就職さ。親の斡旋 もあってな」
風見武光。彼は、元野球部で副部長をつとめていたらしく、背が高く肩幅もあり頑丈な体つきの青年だ。身長は、軽く180㌢の越えている。性格は、豪放磊落 な性格だが、思いやりがあり他クラスである僕にさえ話しかけてくれた男だ。僕は、そういう彼の性格を尊敬している。知り合った切欠は、二年前の僕があるソーシャルゲームで彼と対戦し、そのときに意気投合した以来の付き合いだ。
「へぇー。そうなんだ。僕は、公立高校のどこかしらに入学できるといいなと思うよ…」
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- 6 : 2016/12/29(木) 00:26:25 :
「ハッハハ。お前は、同じゲームオタクとしては、俺の偏差値の10以上上だもんな」
「そうかな…?高校行っても僕は、一人ぼっちなんだろうな…」
「そんな事ないさ。お前の希望校するヤツを一人いるぜ。同じクラスのアイツがな」
「石崎巴だよ。アイツが俺に話してくれてな。女に話しかけれた久しぶりだったから、心中ではしゃいでいたけど、まさかお前と同じ高校を選ぶとはな」
僕は、その名前に自分の耳を疑うほど意外だ。カフェの誘いを断った僕に何があって興味を持ったのだろうか?
「あと、アイツお前に気があるみたいだ、アイツにナイショでここに来る時間帯を調べてんだぜ。睦月いるか?」
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- 7 : 2016/12/29(木) 00:27:14 :
「えっ…でもストーカー行動をしているみたいじゃないか。僕が周りから怪しい目で見られるじゃん」
「気にすんな。気にすんな。受け取っておけ、アイツしかお前の友達になってくれるヤツは、いないさ」
「はぁ…仕方ないな。受け取っておくよ」
「おう!頑張れよ!お前らの中を応援しているぜ」
「そう言われてもなぁ…」
◇◇◇◇◇
ここで、僕の回想は、一旦終了だ。およそ5年前になっても、あのカフェは、開店中の看板を店前に置いてある。僕は、雪を見て思う___なぜ僕が今日ここまで歩き続けていることは、この日が“僕だけの特別な日”だからではないだろうか。
そして、僕がいるのは、湖の前だ。僕は、ここで彼女がスケートで凍っている湖を滑っている姿を見た。僕は、初めて異性が美しいと思った瞬間でもあった。まだ、回想に戻ろうではないか。
◇◇◇◇◇
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- 8 : 2016/12/29(木) 00:28:49 :
僕は、親友の風見武光とカフェに会ってから定期的にこのカフェに通うようになった。たまに武光のメモを詠んである時間に訪れたが、石崎巴の姿は現れなかった。なんか期待していた気持ちを傷つけられた気持ちだ。そんな気持ち僕は、曇った窓をハンカチで拭きながら、外を眺めた。
湖の長閑 な風景に、一つ点が優雅に滑る姿がある。僕は、その姿に美しさを感じられはいなかった。衝動に駆られた僕は、勘定済ませ、その湖がある広場の階段を降り、その浜辺に居たとき誰いるのか分かった。
___石崎巴だ。彼女がスケートシューズで滑っているでは、ないか。素人 の僕らもテレビのプロでは、柔軟な動きであり、華麗なステップを踏んでいる。
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- 9 : 2016/12/29(木) 00:29:45 :
彼女は、将来の夢は、プロのフィギュアスケーターになるつもりなのだろうか。僕の進学先に普通科と体育科の二つの学科がある。後者に入るのであろうか?そちらだと、大学進学は、体育系の大学に進学する生徒が多いと聞く。僕の存在を発見した彼女は、こちらに近づいてきた。
「睦月くん?どうして…ここに」
恥ずかしそうに目をパチパチさせている。僕は、誰にもバレたくなかったのだろう。
「いや、たまたま1つの横断歩道先のお店で飲み物を飲んでいたら、君の姿があって…」
「やっぱり風見くんの差し金でここに来たという訳じゃないよね?」
「違う違う。彼の紙くずにそんなことは、書かれては無かったよ。それより何でこんな場所でスケートをしているんだい?」
僕は、滑舌 よく人と会話しているのは、珍しい。何で、会話がこんなに弾んでいるだろう。
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- 10 : 2016/12/29(木) 00:31:47 :
「今日は、たまたまスケートの塾が休みだったからどこかで滑れないかな…と思ったらこの湖があったからな…」
「君は、スキーを習っていたのか…気付かなかったよ…」
「睦月くんって、お喋り普通にできるんじゃん。そう言う風に話せていれば、友達たくさんできると思うのになぁ…幼稚園時以来だな…」
「僕は、君は、幼稚園に会っていたのか?」
「えっ…そうじゃなかったの?私は、中学に入った時からずっと覚えていたよ?」
「でも、僕に記憶が残っていないのはどうしてなんだろう?」
そうなのか?でも、小学生の時は、彼女の姿を見たことがない。僕の記憶のノートには、彼女との係わりが無かったにしろ記憶があるはずだ。でも、真っ白で何も残っていない。次の彼女で、この“謎”を解く答が返ってくる。
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- 11 : 2016/12/29(木) 00:32:23 :
「私は、お父さんのお仕事の関係で小学校の時アメリカに留学していたの」
アメリカに留学していたのか!?石崎の家は、どうなっているの?彼女のことで気になることがまた1つ増えた。
「それより、睦月くんも一緒に滑ろうよ。予備が1つあるし、気持ちいいよ」
「でも、なんかあったときに君も僕も助ける人が居なくなるからダメだよ」
「いいの!睦月くんにも私のいる世界を分かってもらいたいから」
それから僕は、彼女に断る文言も思い付かず、その言うとおりに滑ってみた。スケーターとしての練習につぎ込んできた成果なのか、未経験者の僕でも支えなくとも、自然に滑れるように支えてくれたのだ。
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- 12 : 2016/12/29(木) 00:33:38 :
「睦月くんどう?私たちがいる地球が自転と回っている感覚みたいだよね」
「うん。そうだね。僕もこう言うのは嫌いじゃないな」
「ホントは、もっとエンジョイしたいと思っているじゃないの?」
「そんなことを思っているよ…石崎には、隠し事はできないみたいだな」
「睦月くんが私の呼び方を“君”から“石崎”にしたんだね」
「一言なしで、呼び方にしてすまない。石崎が生きてる世界にいたら、そう読ぼうと思ったんだよ」
僕は、初めての女性の手の温もりを感じた一時だった。僕もまんざらながら石崎との時間を享受 するのであった。彼女は、満足しているかは、どうか分からない。知らぬまに時の流れは、進んでいった。時計の針が午後の9時59分指すころ僕らは、滑るのをやめて湖の近くの小屋で体を休めようとした。
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- 13 : 2016/12/29(木) 00:35:50 :
「石崎は___僕と同じ」僕は、そこで口を動かすのをやめた。僕のこの続きが言いたくても言えなかった。なぜなら隣に彼女の姿は、居なくなっていたからだ__。僕の目の前の先で、救急車のサイレンの音が鳴り響くのにようやく気付くのであった。救急車に運ばれる女の顔をよく覚えている___石崎巴 の遺体がそこにあったのだ。
◇◇◇◇◇
僕は、思い出す。この湖には、このぐらいの季節になるときに、雪女 に出会うという伝承を。ただし普通の雪女と違う点は、この湖の近くでしか、現れないこと、白装束 を身に纏っているわけではなく、死ぬ直前の姿で現れること。そして、人によって見る姿が異なる点だ。
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- 14 : 2016/12/29(木) 00:40:36 :
僕が出逢ったのは、石崎巴だった。なぜ彼女が死ななければなかったのだろうか。当時の話によると、湖の一辺の氷が砕けており、そこから彼女が溺れたのが直接の死因 だと言う。しかし、奇跡としか言えないのが、湖の浜辺なぜか死体があったのだ。陸地に彼女の足跡と別の足跡が発見され近くに居た僕に警察から尋問を受けたが、証拠不十分ということで、少年院入りを回避することができた。
この辺りは、人通りが少なく、苦しんでいた時間から通報に至る時間が経過が長かったためだ。そして、もっとも近くにいた僕が彼女の正体を見破ることができず石崎との余韻に浸っていたからだ。彼女の死の最大の因をつくったのは、この僕自身だ___。
今日は、彼女の命日から4回忌の日だ。
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- 15 : 2016/12/29(木) 00:41:06 :
今にも雪が降り出しそうな寒々しい空の下で、はっきりあの湖の上でこちらに手を振っている彼女の姿をこの目ではっきりと映っている。
僕は、笑顔のままで彼女に手を振った。
__________end
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- 16 : 2016/12/29(木) 00:47:11 :
*後書き
主催者の蒼電さんが出したお題『雪』に基づいた作品(?)を書いてみました。普段雪に中々出会わない地方に住んでいますが、いつかまた雪が降る日を見てみたいなと思っています。
今回の企画に開いてくださり、とても感謝しております。
次回の春も参加できればしようと思っています。
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- 17 : 2023/07/04(火) 09:47:49 :
- http://www.ssnote.net/archives/90995
●トロのフリーアカウント(^ω^)●
http://www.ssnote.net/archives/90991
http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
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16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
ちょっと時間あったから3つだけ作った
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アカウントの譲渡について
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36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
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