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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

やはり俺がこの終末世界を生き延びようとするのは間違っている 1

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  1. 1 : : 2016/11/12(土) 21:40:46
    ssnoteの皆さん、初めまして。きょうポン酢という者です。
    今回は俺ガイル×ゾンビのssを投稿していきたいと思います。
    地の文を含みます。
    この作品はハーメルンにも投稿しております。
    この作品は原作キャラが原作とは異なる未来を歩んでいる設定となっております。
    学園黙示録をオマージュしている部分がある為、かなり展開が似ている点がございますがご了承ください。
    稚拙な文ですが読んで頂けたら幸いです。
  2. 2 : : 2016/11/12(土) 21:52:12
    春の陽気のまだ残るある日のことだ

    今日は午前で授業が終わり、奉仕部で何時もの様に過ごしている

    俺たちは三年生に進級し、奉仕部に小町が加わった四人で活動していた


    今日はとてもよく晴れている、こんな日は部屋の中で読書をするに限るな

    いろは「せんぱ~い、助けてくださいよ~」

    そう言いながら一色が奉仕部部室へ入ってきた 何やら面倒事を抱えているようだが…

    八幡「何の用だ一色、あいにく俺は今忙しいんだが」

    雪乃「あら、比企谷君、あなたさっきから読書しかしていないじゃない」

    八幡「俺の読書は最優先事項なんだよ」

    小町「いろはさんやっはろーです」

    結衣「やっはろー! いろはちゃんどうしたの?」

    静「比企谷…君は変わらんな全く、少しは成長したと思っていたんだが」

    八幡「平塚先生も相変わらず独神の様でなによりです」

    静「フン!」

    俺は独神の拳を喰らい、床へ倒れこむ、平塚先生は思いやりがもう少しあれば、結婚出来ないなんて事は無いと思う
  3. 3 : : 2016/11/12(土) 21:57:45
    雪乃「比企谷君、床に吐瀉物を吐くのをやめてもらえるかしら、気化して吸ってしまったらどう責任を取るつもりなのかしらね」

    雪ノ下の毒舌は相変わらず容赦が無い

    いろは「うわっ、せんぱい!さすがにキモいです!」

    結衣「ヒッキー... さすがに吐いちゃうのはどうかと思う...」

    八幡「いや吐いてねえから、なんでさっきから俺がゲロぶちまけたみたいな流れになってんの?」

    小町「小町は部室で吐いちゃうような残念なお兄ちゃんでも気にしないからね!あ!今の小町的にポイント高い!」

    最後のが無けりゃな


    この世界は平和である、古来、人類は持ち前の知能を駆使する事で自分たちを食物連鎖から切り離す事に成功した、現在、人類に天敵は全く存在しないと言えるだろう


    故にこの世界は平和である


    この世界が平和で無くなるという事はどういう事だろうか、つまり、





    人類に自らの生命の危険を脅かす存在が現れるという事になるだろう
  4. 4 : : 2016/11/12(土) 22:04:19
    「キャーーッ!!」


    突然の悲鳴 




    校舎内がざわつくのはすぐの事だった

    八幡「一体何が起こって…」

    殺人事件でも起きたのであろうか

    静「今日は半ドンだったからな 校舎内に生徒たちはあまり残ってないだろう」

    いろは「半ドンって… いつの時代の言葉ですか?」

    雪乃「とりあえず落ち着きましょう… まずは状況を確認することが先決よ、非常事態には冷静さが不可欠だわ!」

    結衣「一体何が起きてるの… こんな事って…」

    小町「見てください‼ グラウンドの方‼」

    そこには明らかに生きているとは思えない奴らが生徒たちを貪っていた…

    手足が外れている者、顎の下が無くなってしまっている者、地面を這いずりながら移動している者

    この世の者とは思えないほどの光景がグラウンドに広がっていた


    全身から汗が滲む、心臓の鼓動が速くなり、胃の底から何とも言いがたい恐怖が湧き上がってくる


    なんなんだよあれ… とにかくここは危険だ‼
    俺は全員へ叫ぶ
  5. 5 : : 2016/11/12(土) 22:05:36
    八幡「屋上へ行こう! あそこは出入り口が一つだけだから奴らの侵入を防げるはずだ!」

    静「よし全員屋上へ向かうぞ! これだけの騒ぎなら自衛隊の救助があるはずだ!」

    雪乃「途中で武器になるものを捜しながら行きましょう 丸腰では危険だわ」

    結衣「うう…あたしたちどうなるんだろう…」

    小町「結衣さん行きましょう! きっと救助は来ますよ!」

    いろは「葉山先輩達は大丈夫だといいんですけど…」

    俺たちは屋上へ向かうことになった 奴らに遭遇しなければいいのだが…
  6. 6 : : 2016/11/12(土) 22:07:46
    静「君たち止まりたまえ! 囲まれてしまったようだ!」

    雪乃「何とかしてこの場を凌ぐ必要があるわね…」 

    八幡「先生、俺、雪ノ下は前へ! 小町は由比ヶ浜を頼む!一色は周囲の警戒を!」

    いろは「了解です先輩!」

    結衣「ヒッキー!危ないよ!」

    小町「大丈夫です結衣さん!お兄ちゃんは小町と小さいころから拳法の道場へ通っていたんです! あんなやつらお兄ちゃんなら余裕です!」

    八幡「親に通わされてたんだけどな… 俺たちが足止めしてる間階段へ駆け抜けるんだ!」

    静「くらえ…!衝撃のファーストブリットォ!!」

    奴らが数体巻き込んで吹き飛ぶ なんて腕力してるんだよあの人は…

    さっき喰らった拳の威力とは桁違いであった

    雪乃「そんな動きじゃ私に触れることすらできないわよ?」

    さすが雪ノ下だ… 突っ込んできた奴らをいとも簡単に投げ飛ばしやがった、確か昔校内で襲ってきた男子生徒3人を返り討ちにした様なことを言っていたと思う

    「オオオアアァ」

    俺の前にも奴らが立ち塞がる
    俺は正面にいたやつの肘の関節を極めてそのままの勢いで壁に頭をぶつけてやった

    八幡「やっぱり映画みたいに頭が弱点みたいだな… 今のうちだ小町!由比ヶ浜を!」
  7. 7 : : 2016/11/12(土) 22:08:53
    俺たちが奴らに応戦している間小町たちは何とか階段へたどり着いた

    雪乃「早くここを離れましょう! このままだと私たちが危険になるわ!」

    静「雪ノ下の言う通りだな 我々も急ぐぞ!」

    八幡「お前らが先だ! 俺が後から行く!」

    そういってこの場を退散しようとした瞬間床を這いずる奴らに足をつかまれてしまった

    なんて力だ...

    足の骨が軋む、鈍痛が全身を駆け巡る

    いろは「せんぱい!」

    俺は俺の足を掴むモノの頭へ全体重をかけて蹴り蹴り上げる

    八幡「悪い!油断していた」

    そう言いながら階段を駆け上がる

    静「この状況では油断は命取りになると忘れるなよ、比企谷」

    結衣「ヒッキー食べられちゃうところだったんだよ!」

    八幡「もう油断しない、すまなかった」

    小町「本当だよお兄ちゃん!」

    そうこうしてるうちに屋上へ着いたようだ ドアを開けて外がどうなっているのかを確認しないとな
  8. 8 : : 2016/11/12(土) 22:10:02
    静「天文部の部室に机や椅子があるはずだ!協力してバリケードを設置するぞ!」

    平塚先生や一色、小町に由比ヶ浜が天文部の部室へ入る

    ふと外を見た瞬間、校外はひどい有様になっていた 立ち上る煙、燃え盛る火の海、鳴り止まぬ怒号

    どこからともなく聞こえてくる悲鳴 まさに終末世界といっても差支えのない光景だった


    雪乃「日本中でこんなことが起きているというの…? 自衛隊は…米軍だって出動しているはずなのに…」  

    八幡「この病気が…そもそも病気かどうかもわからんがせめて原因が分かれば対処法も分かるんだろうが… 今の俺たちには全く手掛かりがないがせめてネットさえ見ることができれば…」

    雪乃「こんな通信が混み合っている状況では難しいでしょうね 大掛かりな施設でもあれば別なんだろうけれど」

    静「バリケードの設置は終わったぞ とりあえず部室に集まってくれ」

    八幡「雪ノ下、部室の中へ行こうぜ もう日が暮れてきてるから」

    雪ノ下「ええ分かったわ …本家はどうなっているのかしら」

    天文部部室に集まった俺たちはこれからどうするかについて話し合うことになった
  9. 9 : : 2016/11/12(土) 22:10:45
    静「これからどうするかだが…何か意見のある者はいるかね?食料はここに備蓄されているものでこの人数で1週間ほどはもつと思う」

    八幡「いつまでもここに留まる訳にもいかないでしょう ただ脱出するとなると準備するものや脱出経路を考えなくてはいけないと思います」

    雪乃「この近くの避難所を目指すというのはどうでしょうか?避難所なら救助が期待できると思います」

    結衣「でもゆきのん…外は危ないよ?ママやサブレも気になるけどさ…」

    小町「でもこのままだとみんな餓死しちゃいますよ? いくら校内の安全が確保できたとしても限界がくると思います…」

    いろは「わたしは雪ノ下先輩に賛成です もしかしたら家族のだれかが避難してると思うので」

    静「まずは校内の行動範囲を広げていこう、それから脱出のための乗り物や食料、武器などを調達し避難所へ行くというのが当面の目標でいいな?」

    八幡「今日はもう遅いですし就寝する方がいいと思います、全員で6人なので2人組で見張りをした方が良いと思います、時間になったら別の2人組を交代します」


    今日はこんなことになるなんて…俺はこいつらを 俺の居場所を守ることができるのだろうか…


    俺は見張りの交代を待つべく、天文部部室で眠りについたのだった
  10. 10 : : 2016/11/12(土) 22:11:59
    明けた朝 

    俺たちは自らの生命の危険を脅かす存在との遭遇を果たした、これから始まる一日はどの様になるのだろうか

    それはつまり悪夢のような1日の始まりに過ぎないのである

    静「君たち起きたまえ 今日1日どう動くかを決めねばなるまい」

    そういって平塚先生と俺は全員の朝食を並べ始めた 缶詰ばかりだがこの際文句は言っていられないだろう

    いろは「あ!わたしサバ缶がいいです」

    結衣「あたしは牛肉!」

    雪乃「由比ヶ浜さん、消費期限の近いものから選びましょう」

    こいつらは平常運転のようだ、やはり睡眠をとれたというのが大きいのだろうか
  11. 11 : : 2016/11/13(日) 07:44:06
    八幡「今日は3階を探索してみようと思います とにかく物資を集めないといけませんからね」

    小町「昨日に比べて奴らの数が少なくなっていると思います 生きていた時の行動をしてるんですかね~」

    静「まるで映画の世界に飛び込んでしまったようだな… あまりの展開に頭がついていかないよ」

    雪乃「比企谷君、いくら私たちが素手で戦えるとはいえ効率が悪いのではないかしら?」

    八幡「倉庫にあったこのバールとバット、モップの棒が武器になると思う 作戦を立ててみたんだが聞いてほしい 3階に着いたら防火シャッターを下げて下からの奴らの侵入を阻止した後3階を制圧、3階に新たな拠点を作って物資をそこに集めたいと思うんだがいいか?」

    静「奴らの少ないこの時間帯なら無理な話ではないな 私は賛成だが他の者はそれで良いかね?」

    雪乃「戦える人と屋上を守る人で別れましょう 屋上の守りもしなければならないので戦える人を一人屋上に配置するのが良いと思うわ」

    八幡「そうだな、小町!屋上を頼みたいんだがいいか?」

    小町「任せてよお兄ちゃん!屋上は小町が守るよ~」

    静「よし!早速行動しよう 私と比企谷と雪ノ下で3階を奪還することにしよう 残りの者は屋上の守りを固めてくれ」

    結衣「ヒッキー!死なないでね!ゆきのんと先生も!」

    いろは「かわいい後輩のためにも先輩頑張ってください!」

    俺たちは3階へ降りた後防火シャッターを下げた シャッターの音で奴らをおびき寄せてしまったみたいだ 
  12. 12 : : 2016/11/13(日) 07:56:09
    静「前方に数体確認!油断するなよ!」

    俺は手に入れたバールで奴らの頭をカチ割った、後ろの奴らが突っ込んできたが難なく雪ノ下が捌く、その間に捌いた奴らを平塚先生がバットで頭を破壊する、見事に息の合った連携がとれていた

    八幡「この調子で残りのやつらも倒していくぞ!」

    20分ほどで3階を制圧してしまった

    静「死体を窓から捨てよう! 雪ノ下!屋上の者達を呼んできてくれ!」

    俺たちは死体を捨てた後3階にある物資を1つの教室へ運んだ

    静「確保できたのは飲料に生徒たちの弁当、懐中電灯にソーラー式の充電器、抗生物質などが入った救急箱、ライターにドライバーなどだな」

    雪乃「用具室にあったものがほとんどですね」

    総武高校には非常時のための物資が備えられていた 備えあれば憂いなしというのは本当だな

    八幡「2階にある職員室も確保したいですね あそこにはマイクロバスのキーがあるのであれが無いと脱出は困難ですからね」

    校舎内のうめき声が多くなってきた気がするな… 奴らが集まってきているようだ

    静「3階を校内の最終拠点にしよう 2階には他校舎との連絡通路があるから封鎖するのは困難だろうな」

    八幡「少し休憩したら二階を探索して、それで昼前には戻ってくる予定で行動しましょう」

    雪乃「探索ついでに奴らの性質を把握したいから手伝ってくれるかしら?」

    結衣「あいつら音にだけはやたら反応してると思う…目は見えてるのかな?」

    あいつらがどういう理由で動いているのかは不明だが、生き延びる上で奴らの性質を知るのは重要な要素になるだろうな…

    静「由比ヶ浜と一色と小町君は物資の整理とリュックサックへの詰め込みを頼む 探索組は2階の物資集めを行いながら職員室へ向かおう」
  13. 13 : : 2016/11/13(日) 07:56:50
    俺と平塚先生と雪ノ下は防火シャッターの扉を開ける

    八幡「俺たちが出て行ったら鍵をかけておいてくれ、合図で扉を叩くから合図が来たら開けてくれな」

    結衣「分かったよヒッキー」

    俺たちは2階へ降りる 2階にはちらほら奴らがいるようだ すると雪ノ下があるものを取り出した

    八幡「それは濡れ雑巾か、何に使うんだ?」

    雪乃「奴らが音に反応するのは分かるわね? それは匂いのようなものと一緒に反応しているのか、音だけに反応しているのかを確認するためよ」

    そういって雪ノ下は俺たちから一番近いところにいる奴らの近くのロッカーに濡れ雑巾を投げつけた すると奴らは雑巾の方へ向かっていった

    静「どうやら音だけに反応するようだな… 今のうちに職員室へ向かおう」

    俺は職員室へ向かう途中に技術室に注目した

    八幡「ちょっと待ってくれ、何か使えるものがあると思う」
    俺たちは技術室へ入るとあるものを見つけた

    静「これは…釘打ち機か…?」

    八幡「雪ノ下、お前射撃は得意か?」

    雪乃「ええ、アメリカに留学していたころ元軍人の人に射撃訓練を受けていたのよ これなら使えるのではないかしら 予備の釘の弾倉もたくさんあるし良いと思うわ」

    静「これなら大きな音を出さずに奴らを倒すことが出来そうだな 雪ノ下は合気道が使えるが奴らにとどめをさすのは難しいだろうしな」

    俺たちは技術室でかなり長い梯子を見つけた 脱出するときはこの部屋から梯子を使えそうだ

    八幡「脱出にはこの部屋から梯子を使いましょう この部屋は階段から近いですし、この下から降りる方が1階昇降口から駐車場に向かうよりずっと距離を短縮できると思います」

    静「うむ、それが良さそうだな」
  14. 14 : : 2016/11/13(日) 07:57:34
    俺たちは技術室を出た後職員室へ向かった 職員室では生前教師であったであろう奴らが6体ほどいた

    八幡「俺は右の2体をやります!先生達は左の4体をお願いします!」

    俺たちは2手に分かれて、俺は右の1体の頭を粉砕した、後ろのもう一体が掴みかかってきたが足払いをして転ばしバールを叩きこんでやった 左では雪ノ下と平塚先生が奴ら相手に応戦していた、雪ノ下は後方から射撃をして平塚先生はバットで奴らの頭を粉砕していた  職員室の鍵かけにはいくつかのキーがかかっていた、バスが故障していた時のことを考えて持っていく方が良さそうだ

    静「奴らとはいえ、仕事仲間の頭を粉砕するというのはあまり気分のいいものでは無いな…」

    俺たちは職員室の扉を閉めた後、マイクロバスのキーを手に入れた 職員室にはテレビが備え付けてあったので電源を入れてみることにした

    雪乃「ほとんどが放送していないみたいね… でも1つだけ放送しているところがあるみたいよ」


    『こちらは総武放送です、現在の状況をお伝えします、現在原因不明の奇病が世界中を襲っています、日本政府は国家非常事態宣言を発令しました、住民の皆様はしっかりと施錠をして家から出ないようにしてください、我々も可能な限り放送をしていきたいと思います、どうか希望を捨てないで…』
  15. 15 : : 2016/11/13(日) 07:58:05
    国家というものは儚くも脆い存在である、第二次大戦において日本という国は一時は太平洋を支配するというところまで迫っていたのだ

    それが、天敵の存在によりこうもあっさりと崩れ落ちてしまう

    八幡「どうやら本格的にまずい状況になってきたようだな…自衛隊が機能していれば救助も期待できるのか…」

    雪乃「とにかく今は生き延びることを第一に考えましょう この事を由比ヶ浜さんたちに伝えないといけないわね…」

    静「我々はとにかく生きねばなるまいよ、いつか希望が出てくるはずだからな...」

    俺たちは職員室を出ると3階へ向かった 途中いた奴らは生徒たちの上履きを使って奴らの注意を引き付けさせ、俺たちは階段を上っていく シャッターの扉に合図の音を出し、3階へ戻ってきた

    結衣「ヒッキー! 無事だったんだね!」

    そう言いながら由比ヶ浜がもの凄い笑顔だ、やめろよなんでそんなに笑顔なんだよ、うっかり惚れて告白しそうになるだろ、振られるけど

    振られちゃうのかよ
  16. 16 : : 2016/11/13(日) 07:58:39
    いろは「こっちは荷物の整理は終わりました!そっちは何か収穫はありましたか?」

    静「マイクロバスのキーと武器は手に入ったよ、TVでニュースを見ることができたのは嬉しい誤算だったな」

    教室へ移動した後、由比ヶ浜と一色と小町にニュースの内容を伝えた

    小町「世界中がそんなことになってるなんて…」

    結衣「救助は来るよね… きっとすぐにいつも通りになるよね…」

    八幡「救助が来るかどうかは確証が持てない…世界中がこうなってるんじゃ救助の優先度も国のお偉いさんが最初だろうしな…」

    雪乃「今足りないのは情報よ、情報があるかないかでは今後の動き方に大きな違いが出てくるわ」

    静「以前避難所へ職員たちと見学へ行った時にネットワーク環境が充実しているように思えたのだが、あそこなら恐らくインターネットが使えると思う、職員室のパソコンを見てみたのだがこの騒ぎでルーターが壊れてしまっていたみたいだ」

    八幡「せめてスマホがあればいいんだけどな…残っていた生徒も部活があった生徒たちばかりだったからな…」
  17. 17 : : 2016/11/13(日) 07:59:07
    いろは「今日は持ち込み検査の日でしたからね~、この日にスマホをもってきている生徒たちはほとんど居なかったかもです」

    八幡「なんで持ち込み検査廃止しなかったんだよ一色…」

    いろは「しょうがないじゃないですか!こんなことが起きるなんて誰にもわかりませんよ!」

    結衣「ふたりとも落ち着いてよ!今さらどうしようもないよ…」

    小町「なら尚更避難所に行くことが急務ですよね」

    静「小町君の言う通りだな、明日の早朝にでも総武高校を脱出するので良いかね?」


    この世界はもはや平和では無くなってしまった、俺たち人類は食物連鎖の一員へと組み込まれてしまったのだろう

    だけど俺は、いや、だからこそ俺は


    俺の居場所を守りたいと、そう強く願えるようになったのだと思うことが出来るんだ
  18. 20 : : 2016/11/17(木) 19:02:10
    気が付けばもう夕方になってしまっていた、俺たちは生徒たちの弁当を頂いた後自由時間を過ごしている


    俺は外を眺めていると奴らがグラウンドで徘徊しているのが見える

    あいつらは何を思って行動しているのだろうか、それとも思考なんて存在しないのであろうか

    俺がもの思いに耽っていると、隣に雪ノ下がやってきてふと溜息をつく

    八幡「お前も溜息なんかするんだな、意外だよ」

    雪乃「私だって不安を感じることもあるわ…わたしは完璧では無いのだから」

    八幡「完璧と言えばお前の姉さんだよな…あの人はこの状況をどう思っているんだろうな」

    雪乃「姉さんはこんな状況でも生きていると思うわ…むしろ楽しんでいるのかもしれないわね」

    八幡「あの人どんだけだよ…さすがの俺でも引くレベル」

    雪乃「ただこんな状況になって分かったことがあるわ」

    八幡「なにが分かったんだ?」

    雪乃「こんな世界になってしまっても、あなたが隣に居るのなら案外悪くないのかもしれないということね」

    八幡「こんな世界にでもならなきゃ俺とは一緒に居たくないってことか?」

    雪乃「あなたは相変わらずよね…自分は変わらないと言いながらも、あなたは周りを変えていく」

    雪乃「そんなあなただから…わたしは…」

    八幡「雪ノ下…」

    いろは「せんぱ~い!平塚先生が呼んでますよ~!」

    一色の声により俺たちは驚いてしまう 雪ノ下は今なんて言おうとしたのだろうか…

    雪乃「比企谷君、一色さんが呼んでいるわ」

    一色に腕をひかれながら見た雪ノ下の顔はなんだか寂しそうに見えて、それが俺の頭から離れることはなかった





    静「一色、比企谷を連れてきてくれて助かる」

    いろは「はい!ではわたしはこれで~」

    一色が出ていった後、教室には俺と先生だけになる

    八幡「先生、話っていうのは?」

    静「君から見てみんなの様子はどう見える?」

    八幡「みんな精神的にもしっかりしていますし、問題は無いと思います」

    静「全員の精神がこんな状況で安定していられるのは何故だと思う?」

    平塚先生は煙草に火をつけながら問いかける

    静「君がどんな状況になっても前を向いているからだ、人間は誰かに頼りたい生き物なのだよ」

    八幡「俺は…ただ必死に生き延びようとしているだけです」

    静「君はみんなの希望になっているということを実感する必要があるよ、君が前を向いているだけでみんなは頑張ろうと思えるんだ」

    八幡「……本当になんで先生が結婚できないのか疑問に思いますよ」

    俺があと十年早く生まれていたなら、俺は心底この人に惚れていたんだろうな

    静「そうだ私は悪くない、悪いのは見る目のない男どものせいだ」

    八幡「生きていれば先生にもいい人が現れますよ」

    静「だといいのだがな、話は以上だ、今日はもう遅いからな、明日に備えて早く寝たまえ」

    八幡「見張りの時間になったら、起こしてください」

    俺は教室を出て他のみんなが寝ている教室で横になる、平塚先生の言ったことが頭の中を巡る、俺がみんなの希望になるなんて出来るのだろうか…


    それでみんなが救えるのなら俺は…
  19. 21 : : 2016/11/17(木) 19:03:03
    早朝になり俺たちは学校を脱出する作戦会議をしていた

    八幡「まず、物資をまとめて全員がリュックサックを背負った後に2階へ、隙を見て技術室へ全員が入った後に梯子を降ろして降りた後、駐車場へ行きマイクロバスに乗りこむ、総武高校を脱出し避難所へ行くというので良いか?」

    小町「梯子を降ろした先に奴らがいたらどうするの?」

    雪乃「昨日拾ったかんしゃく玉があるわ、これを使ってコンクリ―トの床に投げつければ音がなるはずよ、そっちに集まっている間に速やかに全員梯子を下りるわ」

    結衣「バスの運転はどうするの?」

    静「運転は私がしよう、マイクロバスを運転したことはないが、知識として知っているし、どうにかなるだろう」

    いろは「なんかサバイバルって感じでワクワクしますね」

    俺たちは階段を下りて2階の技術室へ向かった 技術室の前には何体かの奴らがうろついていた

    結衣「うわぁ…けっこういるよヒッキー」

    八幡「大丈夫だ、この数なら雪ノ下の釘打ち機で仕留められる」

    雪ノ下は技術室の前の奴らを沈黙させた

    静「今のうちに急ぐぞ!」

    俺は技術室へ入り、梯子を降ろす

    雪乃「どうやら下に奴らは居ないみたいね、順番に降りるわよ」

    小町、雪ノ下、由比ヶ浜、一色と降りていく

    八幡「先生が先に降りてください、俺が最後に降ります!」

    俺が降り終わった瞬間、クラクションのような音が鳴り響きながら大きくなっていった 


    ドオオオオオオン!!!


    その瞬間―爆発のようなものが起き、俺たちはその衝撃に耐えられず倒れてしまった 駐車場の方へ目を向けると炎と煙が天高く昇っている

    八幡「一体なにが起きたんだ…‼」

    静「駐車場へ行ってみるしかないようだ、急ぐぞ!」

    駐車場へ着いた時、俺たちの目に飛び込んで来たのは大型バスが校舎内に突っ込んでおり煙と炎を上げて外から奴らの群れが校内に入り込んでいた


    オオオオアアアァァ



    雪乃「まるで地獄絵図ね、ひどい有様だわ…」

    八幡「一刻も早く校内から脱出する!この煙と炎で校外の奴らが入ってくるぞ!」

    俺たちはマイクロバスに乗り込み平塚先生の運転で正門側に回り込んだ 正門前には奴らが続々と校内へ入ってくる

    結衣「いっぱいいる!出口は正門しか無いのに…」

    八幡「あそこに車があります!そこへ俺を連れていってください!」

    小町「お兄ちゃんどうするの⁉」

    八幡「あの車に乗って正門へ突っ込む!突っ込む瞬間、俺は車から脱出する!そこをバスで拾ってください!車で奴らを弾き飛ばした後をバスで通ります!」

    いろは「だめです!危険すぎます!」

    八幡「これしか方法は無いんだ!このままじゃ全員死ぬんだぞ!」

    俺は大声で抗議する このまま奴らが増えてしまえばどうしようも無くなってしまう

    静「分かった...比企谷を信じるしかないようだ」

    俺は車の前までバスで連れていってもらい、車の中にキーが刺さっていないことを確認する この車は学校のものらしく俺が職員室にかかっていたいくつかのキーを取っておいたのが役に立ったようだ

    八幡「俺はプロのぼっちだ!いつだって一人で切り抜けて来た!俺は俺の居場所を守る!」

    俺はアクセルを踏み込み正門へ向かった 奴らの群れに突っ込む前に俺は車内から離脱する 

    八幡「ッ!」

    拳法の道場で習った受け身がこんなところで役に立つなんてな… おかげで膝を擦りむくだけで済んだみたいだ



    ドゴォン!!



    車が奴らの群れに突っ込んでいき、何体もの奴らを弾き飛ばしていく

    結衣「ヒッキー! 手を掴んで!!」

    由比ヶ浜がバスの入り口から手を差し伸べる 俺は由比ヶ浜の手を掴み数人掛かりでバスの車内へ引き戻される

    静「掴まれ!奴らの群れを突っ切るぞ!」

    俺たちの高校は火に飲まれ奴らは続々と校内へ入っていく、俺たちの思い出の詰まった高校生活がふと頭に蘇る、あの居心地の良かった日常は帰ってこないのだと、



    俺たちは奴らの群れを切り抜け総武高校を後にした


  20. 22 : : 2016/11/17(木) 19:05:34
    これは八幡たちが奴らと遭遇する前の出来事である

    俺の名前は葉山隼人、今日は学校が早めに終わったから優美子や戸部、姫菜や大和、大岡と駅に遊びに来ているんだ、部活はあるところとないところがあるみたいだね

    優美子「あんさぁ隼人ー、あーし新しいネイル買いに行きたいんだけどー」

    葉山「そうだな、時間もあるし寄って行こうか、みんなもいいかい?」

    戸部「優美子この前もネイル買ってたしマジやばすぎっしょー」

    優美子「戸部うっさいし、いいから来る!」

    大和「だな」

    大岡「それな」

    俺たちは駅前のデパートに来ていた。平日ということもあり、あまり人はいないようだ

    優美子「今日は新作のネイルでデコレーションするし!姫菜にもやってやるし」

    姫菜「え~私は良いよ~、それよりも今ははやとべが…ぐ腐腐腐」

    優美子「姫菜擬態しろし」

    俺はこんななんでもない日常が好きだ、俺はこいつらともっと一緒にいたい、この場所を壊したくは無いんだ



    「キャーーッ!!」



    突然女性の悲鳴が聞こえる、どうやらデパートの外で何かが起きたようだ、俺は外から入ってきた人に話を聞いた

    葉山「一体何が…外で何があったんですか!?」

    男1「人が不審者に襲われたらしい…それに暴動が起きているようなんだ!」

    男2「おいまずいぞ!暴漢たちが人を手あたり次第に襲っているらしい!デパートを封鎖するんだ!急いでくれ!」

    そう言うとデパートの中の人たちは出入り口を長椅子や家具やらで封鎖しはじめた

    戸部「やべぇっしょこれ~、なんか大変なことになってるっぽいっしょ~」

    男2「おい、そこの高校生たち!デパートの裏口も封鎖してきてくれないか! 何かあるといけないからこいつを持っていけ!」

    どうやら俺たちに声をかけているらしい、男は俺たちにスポーツ用品店から取ってきたであろうバットと、工具店から取ってきたであろう鉈を渡される

    葉山「仕方がない非常事態だ、俺たちも協力しよう」

    戸部「この鉈すげえ頑丈っしょー!まじやべーって」

    優美子「隼人!あーしたちも行くし!」

    葉山「それは危険だ!俺たちに任せておいてくれないか?」

    姫菜「私たちだって何もしないでいるのは嫌だよ」

    隼人「危なくなったらすぐ逃げるんだぞ?それが条件だ、大和や大岡もいいな?」

    大和「おう!」

    大岡「分かったぜ」

    俺たちはデパートの裏口へ急いで向かう 裏口が開いていたようだ

    大和「なんだよ開いてんじゃねえか」

    大和が扉を閉めると同時に何かが大和に掴みかかっていった

    大和「なんだこいつ!いてぇ!噛まれた!」

    俺たちがどうすることもできない間、俺たちの後ろから銃声が鳴り響いた
    大和に噛みついていた暴漢は頭を打ちぬかれて沈黙していた

    ???「大丈夫かお前ら!」

    銃声を鳴らした本人であろう人物が声をかけてきた


  21. 23 : : 2016/11/17(木) 19:06:45
    葉山「あなたは…?」

    津田「俺の名前は津田 叫び声が聞こえたんで駆け付けたんだ」

    津田さんは俺たちを寝具のあるスペースへ案内する

    津田「ケガを負ってしまったようだな こちらで手当てしよう」

    そういって津田さんは大和をベッドへ寝かした

    葉山「いったい何が起きているんですか?この騒ぎはどこから…」

    津田「俺にもさっぱり分からん…この銃はいつも射撃練習場で使っているものなんだ」

    津田さんはライフルを掲げる 実銃なんて初めて見たな…

    戸部「マジ!?これ本物っしょ!触りてえ~」

    優美子「戸部調子乗んなし、間違えて壊したりでもしたら大変だし!」

    俺はデパートに避難していたであろう人たちの中からある人たちを見つける

    葉山「川崎さんに戸塚君?材木座君もいるみたいだ」

    俺は彼らに声を掛けた

    沙希「あん?あんたは葉山じゃないか」

    戸塚「葉山君?君たちもここに避難してたんだね!」

    材木座「むむ!あれはいけ好かないイケメンリア充ではないか!」

    彼らの中に懐かしい顔がいるようだ

    葉山「君は…留美ちゃんだよね?林間学校の」

    留美「…」

    もう会うことはないと思っていたがこんなところで会うなんて

    葉山「久しぶりだね留美ちゃん!あの時は怖がらせちゃってごめんね?」

    留美「あれは八幡が仕組んだことだってわかってるから、気にしなくていい」

    沙希「大志と京華の服を買いにきたらこの騒ぎに巻き込まれてね…早く大志や京華のところへ行かないと...」

    戸塚「僕は新しいテニスラケットを買いに来てたんだ」

    材木座「けぷこんけぷこん、我は新しいラノベを買いにきたのだ!」

    材木座君が何か背中に背負っているようだ

    優美子「あんたの背負ってるのなんだし」

    材木座「これはメイスだ!デパートに展示されていたものを拝借したのだ」

    姫菜「なんかかっこいいね!メイスが」

    材木座「げふぅ!我は?…」

    津田「どうやら全員知り合いみたいだな、いつまでもここにいても救助が期待できん、この近くの避難所へ行くのはどうだろうか?」

    戸部「マジで!?外出るのは厳しいっしょ~」

    俺はみんなが話している間、大和の様子を見ようとしたが大和がいなくなっていることに気が付いた

    葉山「みんな大和を見なかったか?噛まれて重傷のはずなんだけど…」

    材木座「噛まれただと…お主それは本当か!?」

    するとデパート内に悲鳴が響き渡った それは大和が女性に噛みついているように見えた

    優美子「大和!なにしてるし!離れろし!」

    大岡が引きはがしにかかる

    大岡「お前なにやって…ぐわあ!」

    大岡も噛まれてしまったようだ

    戸塚「大岡君!」

    留美「外の人たちも噛みついてた…噛まれるだけでもうダメなのかも…」

    津田さんが俺たちへ叫ぶ

    津田「まずいどんどん人が噛まれてる…ここはもう危険だ!避難所を目指そう!」

    デパートにいた警察官が俺たちに声を掛けてきた

    警官「警察署に連絡をして救援を要請した!護送車で避難所へ向かうぞ!」

    沙希「救援とやらが来るまでどれくらいかかるのさ!」

    警官「20分ほどで着くそうだ、それまで持ちこたえよう!」

    葉山「みんな!ひとまず落ち着いてくれ!戦える人は武器をもって前へ!戦えない人は後ろへ!」

    津田「正面はふさがっているから、裏口から出よう!」

    俺はバットを持ち戸部は鉈、津田さんは銃を、材木座君はメイスを、川崎さんは素手のようだ



  22. 24 : : 2016/11/17(木) 19:07:06
    姫菜「サキサキ素手で大丈夫なの?」

    沙希「サキサキ言うな!あたしは空手の有段者だよ?あんなやつらに負けるもんか」

    俺たちは裏口を死守することになった

    材木座「材木座ぁ…クラッシャー!!」

    材木座君は目の前の奴らをミンチにしてしまった

    俺と戸部もすかさず応戦する

    戸部「これ切れ味やべえっしょー!マジ職人さん感謝だわー!」

    戸部が奴らの首をチョンパする

    津田「材木座君、囲まれているよ!」

    津田さんが銃で援護していく

    沙希「気持ち悪い奴らだね…!」

    川崎さんは上段蹴りを繰り出す、奴らの頭は吹っ飛んでしまった

    戸塚「みんな!がんばって!」

    優美子「隼人!負けたら承知しないし!」

    留美「みんな…すごい…」

    俺たちが応戦している間に、護送車両が着いたようだ

    警官「君たち!早く護送車へ急ぐんだ!しんがりは私が務める!」

    警察官の方が応戦している間、俺たちは護送車へ乗り込む

    津田「さああなたも早く!」

    警官「ぐわぁ!」

    津田さんが叫ぶが、警察官の方は奴らに噛みつかれてしまっていた

    警官「私に構わず行けぇ!君たち若者にはこの国の未来がかかっているんだ!」

    警察官の方は裏口を閉めてしまった、俺はまた誰かを犠牲にしてしまったんだ…

    津田「くそ!すまない…」

    材木座「彼ほど勇敢な者を我は初めて見たぞ…」

    優美子「こんなことって…こんなのってないし…」

    俺たちはデパートを後にして避難所へ向かった、途中車の窓から見える光景は地獄のように思えてくる


    俺は今まで何も選ばなかった… この世界では選ぶことを強制されるんだ、俺はすすり泣く優美子を支えながら、俺の居場所を守ると胸に決めたんだ


  23. 25 : : 2016/11/17(木) 19:07:51
    俺の名前は比企谷八幡だ、俺の日常はある日を境に一辺してしまった、それは平凡な高校生には重すぎるほどの出来事が俺たちを襲ったのだ、俺たちは死に際に立たされながらも知恵を振り絞り生き残る決意をし、何とかして総武高校を脱出した俺たちは今新たな窮地に立たされていた

    いろは「せんぱい!なんでこんなことになってるんですか~!」

    八幡「なんでこんなことになっちまったんだろうな…」

    雪乃「比企谷君ぼさっとしてないで戦って頂戴!気を抜くとやられてしまうわ!」

    俺たちは街で奴らに囲まれながら避難所を目指している、なぜこんなことになっているのかというと、時間は少し遡る


    数時間前
    俺たちは総武高校を脱出した後、避難所へ向かうべくマイクロバスを進めていた

    結衣「これで一安心だね!やっと一息つけるよ!」

    俺は由比ヶ浜に傷を手当してもらっている

    八幡「どうだろうな…道が止まっている車で塞がっているところがあるようだし、さっきから何回も迂回しているからな」

    雪乃「このまま無事に避難所へたどり着ければいいのだけれど…」

    小町「あ!あそこ見てください!」

    小町が何やら見つけたようだ

    いろは「あれは…銃のお店ですかね…?」

    静「どうやら銃が手に入りそうだ、小町君お手柄だぞ」

    俺たちはバスを止めて店の前に降りる

    八幡「由比ヶ浜と一色と小町はバスで待っていてくれ!俺たちは使えるものがないか探してくる!」

    店の中に奴らはいないようだった、俺たちはショーウインドウをこじ開ける

    雪乃「だいぶ荒らされていますが使えるものも残っているみたいですね」

    静「これは…イサカM37か、インターネットで見たのを覚えているぞ、確かポンプアクション式のショットガンだったはずだ、あとはスプリングフィールドM14だな、これは小町君にいいだろう、確か入学時に槍術を使えると言っていたしな、先端にナイフを括り付ければ槍になるだろう、これはAR10か、雪ノ下はこれがいいだろうな、射撃精度が一番高いのは君だからな」


  24. 26 : : 2016/11/17(木) 19:08:37
    八幡「先生よく分かりましたね、普通知りませんよそんなこと」

    静「昔付き合っていた男の趣味だよ、モデルガンなんかを買ってやったのにあいつ…」

    雪乃「これはクロスボウガンですね…平塚先生に似合うと思います。」

    八幡「由比ヶ浜や一色のためにも拳銃を持って行ってやるか」

    静「それはベレッタM92だな、2丁持っていってやるといい」

    雪乃「弾薬や弾倉もあらかたリュックサックに詰め込みましょう」

    静「我々は銃の扱いは素人同然だからな…避難所で詳しい人がいればいいのだが」

    俺たちはバスへ戻った

    小町「お兄ちゃん銃がたくさん!映画みたい!」

    いろは「なんか頼もしいですね~」

    静「そろそろ出発しようか、全員席につきたまえ」

    バスを走らせると避難所が見えてきたが、バリケードが張り巡らされていて車で進むのは困難だった

    静「ここにバスを止めようと思うが、良いかね?」

    バスを止めた瞬間、隣のビルから爆発音が鳴り響いた、ビルから煙が出てしまっている…

    雪乃「まずいわ!今の音で奴らをおびき寄せてしまったみたい!」

    俺たちはバスから荷物を持って避難所へ向かおうとしたが、奴らに囲まれてしまっていた

    八幡「結局こうなっちまうのか...!」

    話は冒頭へ戻る

    俺たちは鈍器で奴らに応戦していた、うかつに銃を使えば暴発して自分がケガをするということが起こり得るからだ

    結衣「ヒッキー!あたし達どうすれば...」

    小町「小町的にポイント低すぎですよ!」

    小町もスプリングフィールドM14にナイフを付けた槍で応戦している

    静「まずい!これ以上数が増えたら我々でも対処できないぞ!!」

    平塚先生もバットで応戦している

    そんな時、どこからが声が聞こえてくる

    ???「大丈夫か!俺たちが手を貸すから今のうちに避難所へ急ぐんだ!」

    どうやら避難所の人たちが手を貸しに外へ出てきてくれたようだ

    ???「そこにいるのは…比企谷なのか?」

    突然声をかけられ振り向くとそこにいたのは…

    八幡「お前…葉山か…?」

    そこにいたのはいくつかの見知った顔と驚きの顔をしていた葉山隼人だった


  25. 27 : : 2016/11/17(木) 19:09:43
    俺たちが避難所へ到着してから数時間が経過している、これまでの戦いと緊迫感のせいで俺たちの疲労はピークに達しているのだ、今俺たちは避難民が集まるホールで休息を取っていた

    八幡たちは葉山隼人、三浦優美子、戸部翔、海老名姫菜、川崎沙希、戸塚彩加、材木座義輝、鶴見留美、津田さんと避難所について説明を受けていた。

    津田「私が避難所を取りまとめている津田という者だ、ここには近隣住民の方々が避難している 食料や飲料、寝具など生活用品はあらかた揃っていて、避難所の周りにはバリケードが張ってある。奴らの侵入は防げているはずだ」

    津田「何か質問が有れば聞こう」

    静「ここはこの騒ぎが起きてから、この状態を維持しているのですか?」

    津田「我々が到着した時には何人かの人が避難していてな、そのままでは奴らの侵入を許してしまいかね無かったから、住民の方々と資材をかき集めバリケードを作ったんだ」

    雪乃「ここはネットワーク環境が保たれていますか?」

    津田「我々が見たところ問題無く使える様だった、ただあまり良い情報は得られ無かったよ」

    雪乃「後で使わせてもらってもよろしいでしょうか?」

    津田「好きに使ってくれて構わないよ」

    葉山「...」

    俺は葉山の顔を見る、前に会った時と雰囲気が変わっている気がする、何かあいつの中で変化でもあったようだ

    戸塚「八幡たちが無事で本当に良かったよ!」

    戸塚が天使の様な笑顔で微笑みかける、とつかわいい

    八幡「避難所では自衛隊の救助が期待できると思って来たんだが、そう言った情報は無い様だな」

    沙希「私たちもそう思って来たんだけどね...今のところ政府からは救助といった情報は無いね」

    結衣「きっと総理大臣が頑張ってるんだよ!」

    葉山「どうだろうね、総理大臣の独断では厳しいと思うよ、現状では国会すら開けないような状態だろうしね」

    優実子「多分大丈夫だし、自衛隊だって柔なやつらじゃないっしょ」

    戸部「それあるわ〜」

    津田「我々に今出来るのは救助の情報が入るまで、出来るだけ避難所へ来る住民を保護することぐらいだろう」

    静「そうですね...津田さんは銃を扱えるのですか?」

    平塚先生が津田さんが肩にかけているライフルに注目する


  26. 28 : : 2016/11/17(木) 19:10:14
    津田「ええ、私は元傭兵として働いていた経験が有るので」

    小町「傭兵さんでしたか〜、道理で只者では無い雰囲気を感じたわけですね!」

    小町は武術を嗜んでいるおかげかその人のオーラを感じとれるようだ

    静「傭兵...つまり銃が使えるということですね、私たちはいくつかの銃を確保して来ました、私たちに使い方を教えて貰う事は可能でしょうか?」

    津田「良いですよ、承りましょう」

    戸部「津田さん傭兵だったとかマジパネェっしょ〜」

    姫菜「私はなんとなく気づいてたかな、明らかに一般人の動きじゃなかったから」

    俺たちはホールで座りながら話を聞いていた

    葉山「俺たちは交代で外の見回りをしているんだ、外はバリケードがあって避難所の周りには安全な領域が少し有るからね」

    俺はある事に気が付いた

    八幡「お前ら、その銃は隠しておいた方いいぞ」

    いろは「せんぱい、どうしてですか?」

    八幡「人間が集まれば必ず諍いが起きるのは世の常なんだよ、俺たち高校生が銃を振り回しているのを周りの人間はどう思うだろうな? そこから悪意が生まれる可能性だってあるんだ」

    雪乃「流石比企谷君ね、腐った目でも...腐った目だからこそ見抜けることもあるのね」

    優実子「あんさぁーヒキオのこと馬鹿にしすぎっしょ、あーしは結構ヒキオのこと見直してるんだけど」

    雪乃「あら、私の比企谷君の評価は高いわよ?あなたと比べてね」

    結衣「二人とも落ち着いてよ、今は言い争いをする時じゃないよ!」

    八幡「俺はプロのぼっちだからな、人の悪意を感知する事に関しては俺の右に出る奴は居ない」

    葉山「...」

    葉山「優美子も落ち着いて、雪乃ちゃ..雪ノ下さんも」

    留美「八幡ちょっといい?」

    俺は留美に呼ばれて後を付いていく トイレの前で皆からは見えていない

    留美「八幡は...これから先元通りの生活に戻れると思う?」

    八幡「どうだろうな...国の頑張り次第じゃないか?」

    留美「私はこんなになって元通りの生活を送れるとは思えないよ...お母さんも奴らみたいになっちゃったし...」

    留美「でも八幡は林間学校の時やクリスマスパーティーで私を気にかけてくれたよね? 私ちゃんと気が付いてたよ」

    八幡「俺は何もしていない、お前が自分でやった事だ」

    留美「それでも私は嬉しいの、世界がこんなになっても八幡は前をちゃんと向いてる...いつまでも後ろを向いてられないって気付かせてくれたのは八幡だよ」

    八幡「...」

    留美は俺に抱き着いてくる

    留美「八幡と一緒なら私はどこまでも頑張れるよ、八幡は私の希望なの」

    留美は潤んだ目で俺の目を見つめてくる...このままではいけない方向に行ってしまいそうだった

    戸部「あー漏れる漏れる、マジでヤバイっしょ!!」

    戸部がこちらにダッシュでやってくる様だ 鶴見は俺から急いで離れる

    留美「八幡...私諦めないから」

    留美は皆のところへ戻って行った

    八幡「春ってこんなに暑かったっけなぁ...」

    留美に抱き締められた所が熱く火照る
    俺は避難所で貰った缶コーヒーを啜りながら、体の熱が下がるまで待たざるを得なかった


  27. 29 : : 2016/11/17(木) 19:11:49
    昼食を食べ終え、一息付いた俺たちと葉山たちは空いている会議室で元傭兵である津田さんに銃の撃ち方や心構えを教えて貰っていた



    どうやらこの会議室は防音性能が非常に優れているらしい

    戸部「銃撃てるようになるとか、マジやべーっしょ!」

    優美子「戸部は味方撃ちそうだから怖いし」

    戸部「んなわけないっしょ〜!余裕っしょ〜!」

    葉山「戸部はもう少し落ち着いて銃を構えられる様にならないとな」

    戸部「隼人くんマジセンスあるっしょ〜!」

    姫菜「久々のはやとべ...ぐ腐腐腐腐腐」

    優美子「姫菜擬態しろし」

    葉山グループは何やら騒いでいるようだ

    材木座「我はライフルを所望するぞ!前衛を後ろから完璧に援護するのが真の将軍というものであろう!」

    川崎「あんたはセンス無いんだからショットガンで十分でしょ」

    静「ボウガンというものは良いものだな、まさしくハンターという感じだ」

    戸塚「留美ちゃんには衝撃が強すぎるかもね」

    留美「う...もっと大きくならないとだめかな...」

    雪乃「私が撃った事があるのは拳銃だけだったから、ライフルの撃ち方を覚えられて良かったわ」

    結衣「銃弾ってこんなに真っ直ぐ飛ぶんだね!すごい!」

    いろは「ライフルは手が痛いです...わたしには拳銃で十分ですね...」

    それぞれが思い思いに感想を述べていた

    津田「とりあえず今日はこんなところで良いでしょう、皆さんお疲れ様でした」

    静「わざわざお時間をいただきありがとうございます。おかげで銃を暴走させるという事は無くなりました」

    平塚先生が津田さんと握手する

    小町「んー、小町はやっぱり槍みたいに使う方が合ってるかなー」

    どうやら小町には銃は合わなかったみたいだな

    津田さんが俺に話しかけてきた

    津田「君は比企谷君だよな?ちょっと話があるんだが良いか?」

    八幡「何か俺に用でもあるんですか?」

    津田「用ってほどでも無いんだけどな、由比ヶ浜君について気になった事があるんだ」

    由比ヶ浜に...?俺は少し考えるが何かある様には思えない 由比ヶ浜の方を見るが銃口を覗き込んでいて、雪ノ下が慌てて止めに入っているようだ、何やってんだよあいつは...

    八幡「由比ヶ浜がどうかしたんですか?」

    津田「彼女の振る舞いや構えを見て思ったんだが、彼女には射撃の経験があるのか?」

    由比ヶ浜が射撃だって...?由比ヶ浜と射撃という似ても似つかない様なワードが俺の頭の中を巡る

    津田「もし経験が無いのだとしたら、あれは天性のものなんだな、彼女は途轍も無い程の才能を秘めているよ」

    八幡「由比ヶ浜が!?なんでそんな事が...」

    津田「恐らく彼女は感情のコントロールがとても上手い、自分や周りの感情をきちんと把握しているみたいだな」

    津田「彼女は銃を構えている時、感情のブレが一切無かった様に思えるんだ、きっと彼女は自分が割り切ったら真っ直ぐに進めるような子なんだろう、それが射撃の才能に繋がっている様なんだ」

    静「あの子はとても忍耐強い子ですよ、自分の決めた事に対してはどこまでも真摯でいる」

    『だから待つの。でも、待っててもどうしようもない人は待たない』『ん?まぁ、どうしようもない奴待っても仕方ないわな』『違うよ。待たないで、……こっちから行くの!』

    ふといつか由比ヶ浜と交わした言葉が思い浮かんでくる

    結衣「ヒッキー!」

    由比ヶ浜が俺を呼ぶ

    結衣「あたし頑張るよ!だからちゃんと見ててよね、ヒッキー!」

    その言葉は俺の中でいつまでも反芻して消える事は無かった



  28. 30 : : 2016/11/17(木) 19:12:35
    俺と川なんとかさんと一色は津田さんの提案により避難所の見張りを交代し、避難所の屋上から望遠鏡であたりの様子を確認しているところだ

    いろは「せんぱ〜い、奴らがいますよ〜、怖いですぅ」

    一色が俺の隣へすり寄ってくる、あざとい、近い、そしてあざとい

    八幡「バリケードがあるしそう簡単には入ってこれないだろ、てかお前奴らなんて見馴れてんだろ、何を今更怖がるんだよ」

    いろは「いいじゃないですか〜雰囲気ですよ雰囲気〜」

    沙希「あんたらあたしが居るの忘れてんじゃないよ」

    川なんとかさんが話しかけてくる 川...川...川村?

    八幡「そんなことはないぞ川村」

    沙希「あたしの名前は川崎だよ!いい加減覚えたらどうなんだい!?」

    川崎が大声で訴える、いきなり大声出すの辞めて欲しいな、びっくりするだろ、うさぎはびっくりすると死んじゃうんだぞ

    八幡「分かってるさ川崎、ハチマンウソツカナイ」

    沙希「はぁ...あんたさ、家族の事とかどう思ってるわけ?」

    八幡「俺の両親は共働きだからな...家に戻ってる可能性も低いし、なんとか生き残っていることを願うよ」

    沙希「あたしはさ...世界がこんなになってから大志や京華が生きているのか本当に心配でさ...」

    沙希「こんな事になるならもっとあの子達に何かしてやれる事は無かったかってずっと思ってるんだ」

    沙希「大志ならこんな状況切り抜けられるって信じてる...京華や両親をきっと守ってるって...」

    八幡「川崎...」

    いろは「川崎先輩...」

    川崎は続ける

    沙希「でもあたしはどうしたって不安なんだ、大志や京華たちが奴らみたいになって他の人を襲ってるなんて考えるだけで目眩がしてくるよ...」

    川崎「あたしにはもう生きる意味が分からなくなってきたよ...」

    八幡「いいか川崎、確かにこの世界で生き残るのはとても厳しいだろう、奴らだけじゃ無く悪意のある人間からの脅威もある、食料問題もあるし病気に罹ったって病院がやっている訳じゃ無い」

    八幡「けどな...この世界では希望を失った奴から脱落していくんだ、只でさえ厳しい世界だが、皆で力を合わせれば不可能って程でも無いぐらいには望みは有るんだよ...」

    八幡「お前が諦めちまったら、残されたあいつらはどうなる?今も必死に戦って生き抜いているかもしれないのにお前が信じないでどうするんだよ」

    八幡「生きろよ川崎 生きて生きて生き抜いて、大志や京華たちの隣に居てやれよ...それが出来るのはお前だけなんだ」

    俺は川崎を諭す様に話しかける、こんな世界だから死んだ方がマシだなんてそんなのは間違っている

    沙希「比企谷...あんたそんな事言う奴だったんだね、あたしももう少し考えてみる事にするよ...」

    川崎は屋内へ戻っていった


  29. 31 : : 2016/11/17(木) 19:12:58
    いろは「なんかせんぱい変わりましたよね〜、元々変人ですけど」

    八幡「うっせ、俺は自分からは変わらない、人は否応でも周りによって変えられるからな、だから俺は自分からは変わらない」

    八幡「お前は家族とか心配じゃないのかよ?」

    いろは「捻くれてる所は相変わらずですね、わたしは地方から出てきて、寮から通ってましたからね〜、遠く離れてるんでしょうがないかなって思ってます」

    八幡「随分と割り切っているんだな、女は切り替えが早いって言うもんな」

    いろは「そうじゃなくて〜、私には切り替えられる理由があったんですよ〜」

    一色は上目遣いで俺の目を見る

    八幡「なんだってんだよ、その理由ってのは」

    いろは「私がせんぱいと初めてあった時、なんて思ったと思います?」

    八幡「さあな、なんて思ったんだよ」

    いろは「せんぱいは初対面でわたしの本質を見抜きましたよね?わたし今までこのやり方に自信あったんですよ?でもその自信はせんぱいによって崩されてしまいました、はじめてを奪われたって事ですかね?」

    一色はいたずらっぽく微笑みかける

    いろは「せんぱいはあの部室で本物が欲しいって言ってましたよね?わたしそれを聞いて思ったんです、わたしの本物ってなんだろうって」

    いろは「わたしはわたしの本物を捜すために葉山先輩に告白しました、でも結果わたしの本物はここじゃ無いんだって気付いたんです」

    いろは「わたしが一番自分らしくいられるのはせんぱいの隣なんだって...やっと分かったんです」

    一色は俺の手を握る その仕草はいつものあざとさが感じられないほどに自然だった

    いろは「せんぱいは...こんなわたしはイヤですか?」

    一色は俺に問いかける

    八幡「俺は...」




    ガタッ!


    後方で音が聞こえる、振り返ると由比ヶ浜がしまった!という顔つきでこちらを見ていた

    結衣「ヒッキーにいろはちゃん、待合室に皆で集まろうって先生が...」

    由比ヶ浜は俺たちを呼びに来てくれた様だ

    いろは「では、わたしは先に行ってますね!」

    一色は屋内へ戻っていった

    結衣「あはは...ごめんね、なんか邪魔しちゃったみたいで」

    八幡「いや、気にしなくていいぞ」

    結衣「......ヒッキーは誰かが隣に居なくも平気なの?」

    八幡「聞いてたのかよ...俺はいつだって一人だったからな、ぼっちのプロを自称してるまであるぞ」

    結衣「......ヒッキーは一人じゃないよ、辛い事があったら頼っていいんだよ?」

    由比ヶ浜はやさしく俺に言葉を投げかける

    八幡「そうだな......由比ヶ浜、頼みがある」

    結衣「なーに?ヒッキー」

    八幡「俺たちがこれから先生きる上でお前の力が必要だ」

    八幡「俺たちにお前の力を貸してくれないか?」

    由比ヶ浜は風に靡く髪を押さえながら

    結衣「任せてよ!ヒッキー!」

    恐らく初めてであろう俺個人としての依頼を由比ヶ浜は快く承諾した


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kyokouto

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