死ニタイヨ
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- 1 : 2016/10/19(水) 18:30:38 :
- 『──時、桑田怜恩さんの行方が分からなくなっています。
これで希望ヶ峰学園の生徒を狙う犯行は12件に───』
『──本日、舞園さやかさんの捜索が一時切り上げになりました。
なお、次の捜索の予定は未定で───』
『──学園長は生徒を学園外への外出を禁止、それに対し家族らは希望ヶ峰学園への怒りを露に───』
:「………。」
夜中、ある一室でニュースを虚ろな目で眺める一人の少年。
自分の身を心配することなく、ただ失踪扱いになったクラスメイトを思う…。
暫くして、少年はテレビの電源を落とし眠りにつく。
遠くでは愉しげなサーカスの音が聞こえた気がした。
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- 2 : 2016/10/19(水) 18:38:19 :
- 暗い森のサーカス関連かな?
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- 3 : 2016/10/19(水) 18:48:58 :
- 次の日
苗木:「……………。」
苗木は外を眺めていた。
昔も今も変わらない夕日が空を占めていた。
霧切:「──になるから……苗木くん、聞いてるの?」
苗木:「……え?あ、ごめん。ちょっとぼーっとしてたよ。」
どうやら霧切さんが何か言っていたみたいだ。
霧切:「…失踪したみんなを探すの。」
苗木:「…分かってる。絶対見つける。」
霧切:「…そう。なら、その手がかりを──」
僕は再び窓の外を覗いた。
街行く人を目で追う。
霧切さんの声なんて頭に入らない。
こうして外を見ていれば見つかるような気がして……
……そして見つけたんだ。
不二咲に似た派手なピエロを。
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- 4 : 2016/10/19(水) 18:50:30 :
- >>2
少し改造しますが、その通りです。
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- 5 : 2016/10/20(木) 21:54:06 :
- 苗木:「はぁ、はぁ…はぁ…」
不二咲に似たピエロを追って出てきてしまった。
霧切さんが何か叫んでいたような気がするけど、内容は頭に入っていなかった。
苗木:「……かなり学校から離れちゃった。暗いし……ちゃんと帰れるかな…。」
辺りを見渡してももう帰り道が分からない。
肩を落とし暫く歩き回っていた時、後ろから声が聞こえた。
:「さぁさぁ、御立ち合い、御立ち合い。今宵御目にかけますのは、哀れ、醜い忌み子に祟り子不思議な子。さぁさぁ、御立ち合い御立ち合い。」
その仮面を着けたピエロはビラを配っていた。
僕が不思議そうに見ているとそのピエロが話しかけてきた。
:「……少年、如何かな?お代は結構。新しい仲間も増えたんだ。今日はその特別会として特別無料なんだよ。」
そういうとピエロはビラを渡してきた。
……何故だろう、此処に行けばあの不二咲に似たピエロに会えるかもしれない気がした。
苗木:「あ、ありがとう。……なら、行ってみるよ。」
:「楽しんでいってくれ。」
手を振り見送るピエロを背に僕は地図を頼りにサーカスのある、森に向かった。
:「………さあ、御立ち合い、御立ち合い。今宵、仲間を助けたいが為に消えてしまったある男を笑ってくれ………。」
ピエロは自分が仮面の後ろで笑っていたのか、泣いていたのか分からなかった。
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- 6 : 2016/10/21(金) 17:40:20 :
- 森の中に入ると陽気な曲が聞こえてくる。いつも遠くから聞こえていた曲だった。
その曲につられて僕は奥に進む。
幾らか歩いた所に、大きなサーカスのテントが張られていた。そのテントは様々な色の電球が飾られていてきらびやかだった。
それより驚いたのは、その上を越すような巨大な男女。曲に合わせステップを踏み優雅に踊っていた。
苗木:「……なんか凄いな…。そうだ、あのピエロを探さなきゃ……ん?」
辺りをキョロキョロしていたとき、テントの裏にはしりだすピエロがいた。
苗木:「……あれかな?」
僕はそのピエロの後を追うことにした。
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- 7 : 2016/10/21(金) 18:48:41 :
- ピエロを追いかけてテントの裏に来たが、ピエロはいなかった。
苗木:「……あれ?おかしいな……確かに此処に走っていたはずなのに…あっ。」
僕はテントの穴を見つけた。
見てはいけないのはわかっていたが、中がどうなってるのかが気になった。
身を屈めてテントに手をおき、穴を覗こうとした。
しかし、バランスを崩しテントを押してしまう。
偶然緩くなっていたのか、テントの端が上がり中に体が入り込んでしまった。
苗木:「い、いたたた……あれ?中に入れちゃった…。」
起き上がると服に付いた砂を払い薄暗い辺りを見渡す。
中小様々な檻に小道具が入っていた。時々動物も入れられていた。
織を見て歩くと、突き当たりの大きい檻に着いた。
中では動物とは違う何かが動いていた。
苗木:「携帯で照らしてみよう……」
携帯を取り出すとカメラのライトを点灯させた。
:「ぁぅ……」
:「っ……ちょっと、眩しいんだけど……」
苗木:「えっ………」
ライトで照らした先、その見せ物は、体は一人分、しかし顔は黒髪の女の子と金髪の女の子。
戦刃むくろと江ノ島盾子の顔だった。
苗木:「戦刃さん、江ノ島さん!?」
僕は檻を掴み二人に叫ぶ。二人は気づいたのか僕の方に歩いてくる。
戦刃:「ぁぅ………」
江ノ島:「……ぺっ…残姉は黙ってて。苗木、何で来ちゃったかなぁ……」
江ノ島さんは猿轡を自ら外し喋りだす。
苗木:「江ノ島さん、どうしたのそれ!」
江ノ島:「ん、あぁ、これ?なんか捕まっちゃって、気付いたら残姉と体が繋がってたってワケ。本当、絶望的……喜べない方の絶望だけど。」
戦刃:「ぅぅ……」
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