このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
この作品は執筆を終了しています。
MASUKAKI
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- 1 : 2016/10/14(金) 00:23:05 :
- スレタイは風邪は不治の病さんにいただきました。
そもそも秋花杯自体この人に参加させられました(半泣き)
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- 2 : 2016/10/14(金) 00:25:42 :
- 期待です!
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- 3 : 2016/10/14(金) 01:57:33 :
──人生とは一度きりのオナニーである。
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- 4 : 2016/10/22(土) 22:30:36 :
- 20XX年
地球で新たな『ウィルス』が発見される。
ジャングル開拓の途中で地表に出てきてしまったソレ は全く前例のない病気を引き起こすものだった────
まずこのウィルスは男性にしか感染しない。
そしてありとあらゆる感染経路(接触、空気、etc...)で被害を拡大していく恐ろしいウィルスである。
その症状というのが、
『一度射精すると止まらなくなり、最終的に死に至る』
というモノだ。
このウィルスが発見され、症状が判明した後に各国は厳重な対策をとった。
しかし、もう遅かった。
各国が対策をとる頃には死者は世界で数千人出ており、人類の男性10%はこの病気に感染していた。
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- 5 : 2016/10/22(土) 22:41:02 :
- このウィルスに対するワクチンは完成せず、治療法も確立されなかった。
人類に出来たことは『射精せずとも子供を残すという技術』を完成させるのみだった。
つまりコレは『人類にこのウィルスは倒せない』ということだった。
そして数年で感染者は人類の男性50%を超え、人々はこの病気を『精死病』と呼んだ。
しかし更に数年後、感染者が90%を超えると
人々の中で『射精すれば死ぬ』という異常は正常に変わった。
『人間として射精すれば死ぬのは当たり前』という世の中になってしまったのである。
今でもこの病気によって毎年数千人の死者が出ている。
日本でも感染を食い止めるのが不可能だとわかると政府は性的なコンテンツを法で規制した。
コンビニからエロ本は消え、ネットから同人誌は消えた。
────これはそんな世界を生きている一人の高校生の物語である。
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- 6 : 2016/10/22(土) 22:54:00 :
- 〇〇高校
1-B
多田野「おはよ〜」
誰が返してくれるわけでもない形だけの挨拶をしながら教室に入る。
いつもと変わらない光景だ。
しかしいつもと違うのは変に教室内がざわついている。
不思議に思いつつも親しい友人に問いかける。
多田野「おい、A」
A「どうした?多田野」
多田野「何の話してたんだ?」
A「ああ、お前知らないのか」
Aは「実はな…」と続ける。
A「隣町の学校で『出た』らしいんだよ」
多田野「何がだよ」
A「射精して死んだ奴がだよ」
実に幽霊なんかよりも珍しい話だった。
射精して死ぬ奴が年に何百人も出てるというのはこの前の『射精、ダメ、ゼッタイ。教室』とかいう学校の集会で聞いていた。
しかし16年生きてきて今まで自分の周りで(そいつの顔も名前も知らないが─)射精が原因で死んだ奴なんて初めてだ。
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- 7 : 2016/10/22(土) 23:01:02 :
- 期待です( ^ω^ )
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- 8 : 2016/10/22(土) 23:01:08 :
- 多田野「それでザワザワしてたのか…」
A「珍しい話だろ?」
A「いや〜、しかし命を失うってわかってても射精するなんて好奇心ってのは怖いな」
少し笑うようにAは言った。
その直後、ドアを開ける音が聞こえる。
担任「お前ら席に着け〜」
皆「まだ喋り足りない」という感じで名残惜しそうに席に着く。
そしてホームルームで例の件について担任が言及する。
担任「あー、お前らも知ってるかもしれんが隣町の△△高校で射精して死んだ奴が出たって話だ」
担任「お前らに限ってそんなことはないと思うがー、決して命を粗末にするんじゃないぞ〜」
「はーい」と統一感のない返事が教室に響く。
担任「ああ、それと」
思い出したように担任が続ける。
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- 9 : 2016/10/22(土) 23:10:01 :
- 担任「違法な取り引きをしていた暴力団員がこの近くで潜伏中だそうだ」
担任「朝方、警察から連絡があってな、登下校の際には数人で集まって帰れとのことだ」
B「はーい!せんせー、しつもーん!!」
担任「ん?何だB」
B「違法な取り引きってエロ本の取り引きしてたんですか!?」
ハハハハ、とクラスで笑いが広がる。
多田野((そういえば前の集会で「性的な物を所持するのは犯罪だ」って言ってたっけな))
担任「それは…どうだろうな、先生も詳しくは聞いてないからわからん」
B「なーんだ、つまんねー」
わざとらしい落胆のジェスチャーをとるとBは席に着く。
そして聞き慣れたチャイムが鳴る。
担任「1限は体育だ、遅れるなよ〜」
担任「はい、日直号令かけて〜」
いつも通りの流れを終え、ホームルームが終了する。
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- 10 : 2016/10/22(土) 23:25:05 :
- この日の学校での授業は頭に全く入らなかった。
何故だが哲学的にAや担任が言っていたことを考えてしまったのだ。
毎年毎年何百人も射精で死んでいる。
これが単なる好奇心で済まされるだろうか。
聞いた話だと首を吊ったりするよりも楽で簡単に死ねるから、と自殺にも用いられるらしい。
しかし、そんな理屈よりもっと深層的な理由があるような気がしてならない。
こうして物事に対して哲学的になるのは発作みたいなもんだ。
恐らくこの気持ちも一過性のものだろう。
そんなことを考えている内に下校となり、いつもの通り家の方向が同じAと下校していた。
そしてAと別れる道になった。
A「俺コッチだから、じゃあな」
多田野「ああ、また明日」
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- 11 : 2016/10/22(土) 23:30:25 :
- Aと別れ、一人で五分ほど歩いたところで不意に、いつも通る道だとこのまま15分は歩かなければならないことが億劫に感じはじめた。
多田野「近道……するか」
俺は森を通って近道することにした。
確か、多分、ここを通れば近道になったはずだ。
そして俺は薄暗い森の中へ足を踏み入れた。
数分ほど森を歩いていると何かを踏みつけ、そのまま転んでしまった。
多田野「いたたたた……」
踏みつけた物を確認し、目を疑った。
薄暗くて見えづらいが表紙にはほぼ全裸の女の子が描かれていた。
『エロ漫画』というやつだ。
ホームルームで担任が言っていたことが脳裏によぎる。
担任『違法な取り引きをしていた暴力団員がこの近くで潜伏中だそうだ』
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- 12 : 2016/10/22(土) 23:36:59 :
- 近くを見渡すと何冊も何冊も同じような本が落ちている。
漫画だけではなく本物の女性が写っている物もあった。
更に白色のスーツを着た男が木に寄りかかるようにして眠って──
──いや、気を失っている。
肩の部分が赤くなっており、
『怪我をしながらここまで来たものの気を失ってしまった』というのが容易に想像できる。
そして俺はまた視線をエロ漫画に戻し、数ページほどペラペラとめくる。
そこには『人類から失われた行為』に男女が耽る様が描かれていた。
自分の性器が勃起するのがわかった。
生まれて初めて見たエロ漫画からは、口では説明できないし、言葉にしようと思っても出来ない、そんな『パワー』を感じた。
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- 13 : 2016/10/22(土) 23:43:09 :
- そして、理解した。
皆この『パワー』の持つ魅力に抗えず射精したのだと。
好奇心なんかじゃあ断じてなく、この『パワー』の魅力に魅入られたのだと。
自分自身、本から目が離せなかった。
黙々と読み進めていると気を失っていた男が小さく呻くような声をあげた。
「ここで読むのはマズイ」
そう思い、本をカバンに入れて家まで走った。
家に帰り、カバンから本を抜くと、親に「ただいま」も言わず、制服も脱がずにトイレに駆け込んだ。
そこでズボンを下ろして便座に座り、持って帰ってきたエロ漫画を開いた。
薄暗いところでは読みにくかった文字がトイレの照明でハッキリと読める。
1文字1文字、噛みしめるようにして読んだ。
後のことなんて考えられなかった。
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- 14 : 2016/10/22(土) 23:49:14 :
- そしてガチガチに勃起した自分のペニスに手を伸ばし、触れたところで我に帰った。
多田野((バカか俺は!?射精なんてしようもんなら死んじまうんだぞ!1回の誘惑に負けてそんなバカなことが出来るか!))
しかし性器を触る手を止めることができない。
感じたことのない快感だった。
まるで脳が痺れるような。
ふと、隣町で死んだ奴のことを考えた。
顔も名前も知らないそいつは一体何を思って射精したんだろう。
きっと、そいつなりに思うことがあったに違いない。
この1回の誘惑に負ければ、俺の人生はそこで終わる。
──しかし、もう戻れない。
多田野「誰が言った言葉だったか……」
多田野「『迷ったなら撃つな』と…」
だが、もう────
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- 15 : 2016/10/22(土) 23:52:44 :
- ────『迷い』はない。
人生最初で、最後の射精を、ここで使うよ。
──人生とは一度きりのオナニーである。
一人一人、その人間だけの人生 がある。
最後に満足できたのかどうか、それが勝者と敗者をわけるのだ。
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- 16 : 2016/10/22(土) 23:57:05 :
- 完結です。
こんな頭おかしいSSを最後まで読んでくださった方、ありがとうございます!
「意味わかんねーよ死ねバーーカ!!」って意見に関しては謝らざるを得ない(謝るとは言ってない)
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- 17 : 2016/10/23(日) 00:00:05 :
- リアルタイムで追わせていただきました
衝撃的なタイトルとそれに見劣りしない内容で一瞬ふざけた感じにも見えますが読み進めると真剣そのものでとてもおもしろかったです!
個人的には一番好きなお話でした
お疲れ様です!
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- 18 : 2016/10/23(日) 00:21:16 :
- テーマや、セリフの扱いが非常に上手いです…!奇抜な設定にも関わらずそれでいて一貫していて…「人生とは」「オナニーとは」といったことについて深く考えさせられるssでした。
お疲れ様でした!!
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- 19 : 2023/07/04(火) 09:48:03 :
- http://www.ssnote.net/archives/90995
●トロのフリーアカウント(^ω^)●
http://www.ssnote.net/archives/90991
http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
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16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
ちょっと時間あったから3つだけ作った
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アカウントの譲渡について
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36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
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