この作品は執筆を終了しています。
Twilight of the intermission
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- 1 : 2016/09/16(金) 23:21:15 :
- お久しぶりです!天風です!実質2年ぶりくらいです!
アニメでヒナナミ厨再来いたしました。今回ほぼリハビリ作です。
絶望編3話のネタバレを含みます。
以前よりも増した拙い文章ですが、よろしくお願いします!
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- 2 : 2016/09/16(金) 23:24:12 :
次は協力プレイをやりこむの、と意気揚々と宣言した七海と共に、ギャラオメガの協力プレイをやりはじめたものの、(さっきよりはまだましだが)気が滅入っていた俺は七海の足をひっぱってばっかりだった。
そりゃあ超高校級のゲーマーと俺とでは圧倒的格差があるのは百も承知。でも俺だってこの間、もう少し頑張れば七海のスコアに追い付けるかもしれない所まできたんだ。今日は調子が悪かった。そうだ、調子が悪いんだ……。
「日向くん、やっぱ調子悪い?」
「……あぁ」
苦笑いをしながら七海に返すと、七海は(ゲームはプレイしたまま)少し考えこんだ。そして突然立ち上がって、
「日向くん、ゲーセンいこう」
「……は?」
突拍子な発言に間抜けな声を出してしまった。
「えーっと七海?どうしたらそういう考えになるんだ?」
「今までずっと座ってゲームやってたからさ、ゲーセンまで歩いていってゲーセンでダンスゲーとか体動かすゲームやったら、日向くんの気分も晴れるかな、っておもって」
そういう気分じゃなかった? と七海が悲しそうにこちらをみた。
七海なりの気遣いをしてくれたのだろう。わざわざ気を使ってくれてるのに断る訳にいかない、と思って
「……ありがとな。んじゃ、ゲーセンいこうか」
と、ゲーム機を仕舞いゲーセンへ行く準備をするときに視界に入った七海は、とても嬉しそうな顔をしていた。
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- 3 : 2016/09/16(金) 23:25:12 :
- * * *
七海とゲーセンにいって、色んなゲームをした。格ゲーとかUFOキャッチャーとかFPSとか。七海はぬいぐるみを取ったり、ハイスコアを叩き出していたりしていたが、俺の結果は言わなくてもわかるだろう。察してくれ。
でも、ゲームとはいえ体を動かしていた方が、まだ気分は楽に思えた。
「お陰でいい気分転換になったよ。本当ありがとな」
ゲーセンをでてから七海にそういうと、七海は嬉しそうな笑顔で
「日向くんが気分転換できたならよかった。私も、楽しかったよ。」
と帰って来たのちに、「あっでもあの格ゲーもう少しスコア伸ばせたかも……」と先ほどハイスコアをだした格ゲーについてぶつぶつと反省会をはじめていた。まだスコア伸ばす気か……流石超高校級のゲーマーだよなぁ。
ふと視線を前方に向けると、繁華街の人のなかに見慣れた制服がみえた。見慣れた、とはいっても俺みたいな真っ黒の予備学科の制服ではなく、七海がきてる茶色を基調とした本科の女子制服だ。
赤毛のショートヘアーの彼女は学生鞄の他に買い物袋を下げていた。買い物帰りなのだろうけど……本科生は基本校内にある寮が使えたはずだし、校内にもショッピングモールかと思うような売店があったはずだ……もちろん予備学科生の俺は行ったことはないが。
「? どうしたの、日向くん」
先ほどからなにも話さない俺に違和感をもったのだろう。七海は前方に注意を向けたままだった俺の目線を追った。
目線の先の彼女を見つけると、
「あっ、小泉さんだ」
と七海は呟いた。どうやら知り合いだったようだ。
「知り合いか?」
「うん、私のクラスメート。『超高校級の写真家』の小泉真昼さんだよ」
どうやら向こうもこちらに気づいたようで、「千秋ちゃん!」と手を振りながらはっきりとした声が聞こえた。そのままこちらに近づいてくる。
彼女……小泉さんの顔が認識できるようになった時、俺は思い出した。こいつ、今日の昼に予備学科に来てた本科の人だ。
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- 4 : 2016/09/16(金) 23:26:37 :
- 「こんなところで会うなんて珍しいね。しかも男子と一緒なのも意外……あれっ、あんたお昼に」
小泉さんも俺のことに気づいたようで、少々びっくりした顔をしていた。
「ああ……あのときは仲介に入ってくれて正直助かった。俺だけだと止められる気がしなくて」
「そういう時は男子が身をもって呈するべきでしょ……っていいたいところだけど菜摘ちゃん最近予備学科 はいったんだっけ。ごめんね、こっちの事情に巻き込んじゃって」
「……二人とも知り合いなの?」
今日の事情を知らない七海が不思議そうに首を傾げている。
「んーまあ、色々あって、ね?」
と、俺の方を見る小泉。事情について言及する気はないのだろう。目線が正直いって怖い。
「あっ、ああ。色々あったんだよ」
小泉にあわせていうと、七海はふーんとあまり興味が無さそうにいった。あっ、と思い出した素振りをして七海は話を続けた。
「それでさ、小泉さんはどうしてここにいるの? 私は日向くんとゲーセン帰りなんだけど……」
「私は夕飯とかの買い物帰りだよ。私、親と近くに住んでるからさ」
ダメ親父と一緒だから大変なんだけど、と苦笑いを溢したあと
「というか、あんた日向って言うのね」
今更、俺から名乗ってないことに気づいて遅めの自己紹介(名前しか言うことはないが)をする。
「ああ、俺は日向創だ。小泉……さん、今更だけどよろしくな」
「私も改めてするけど、『超高校級の写真家』の小泉真昼。小泉でいいわよ。呼びにくそうだし」
同級生は基本呼び捨てで呼んでいる俺にとっては助かった。ありがとう、と言うと、
「まぁ本当ならもっとはやくこういうことやらなきゃだからね? 名前も知らない人と話すなんて人によっては通報ものだよ? 男子なんだからしっかりしなさいよ」
「あ、あぁ……」
軽く説教されてしまった……。名前言ったところで、とか思ってしまったけど言わないでおこう。
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- 5 : 2016/09/16(金) 23:26:40 :
- 期待しています
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- 6 : 2016/09/16(金) 23:27:30 :
- 小泉ははぁ、とため息をつくと
「頼り無さそうな男子にあんまりたのみごとしたくなかったんだけどなぁ」
「たのみごと? 俺にか?」
「あんた以外にどこに男子がいるってのよ」
まったくもう、とあきれたように一言おいてから、
「あの子達のこと、よ。……一応二人ともいい子だからさ。菜摘ちゃんは行動がちょっと行きすぎてるんだけどね。
本科と予備学科だから、ずっと見てるって言うのもできないしあんたに任せちゃおうかな、って」
なんで俺に任せようと思った、と戸惑う俺を他所に小泉は小さく微笑むと、ポンと背中を叩かれ
「しょうがないから任せた。頑張ってね、頼りない日向くん」
と、言った。頼られてるのか貶されてるのかよくわからないが、わかった、とは返しておいた。
……どっちにしろ俺が面倒見る期間はほぼほぼないはずだから。あの期限を過ぎたら俺は……。
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- 7 : 2016/09/16(金) 23:28:06 :
- 「あっ、もうこんな時間! ごめんね帰らなきゃ!」
ふと腕時計をみた小泉は、時間に気づいて慌てて、じゃあねと言った
「じゃあね小泉さん。また明日」
七海が小泉に向かって手を降る。そういえば俺後半ほとんど小泉は俺としか話してなかったな……。
それにしてもあいつらのことを任されるなんてな……。積極的に予備学科の奴らとは話したいとは思えないけど……言われたからという理由とは別に、何となくほおっておけない気がするんだよな……。
「日向くん、どうしたの?」
七海がこちらを覗きこむ。
「悪いな、ちょっと考えごとしてた」
笑いながら七海に返す。しっかり笑ってるように見えればいいけど、少しひきつってるかもしれない。
「大丈夫ならいいんだ。あっそうだ日向くん……」
七海は新作ゲームの話をはじめる。俺も知ってるゲームの話だったので、その話は盛り上がって、いいところで七海と別れた。
七海と別れると、小泉の「任せた」という言葉を思い出す。俺なんかに任されても、と思う部分もあったが、ほおっておけないという部分もあった。
とりあえず明日、今日みたいな揉め事が起きなければいいな。
……あの計画への決断期限の残り6日を、こう過ごしながら考えるのも悪くないか、と思った。
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- 8 : 2016/09/16(金) 23:28:31 :
- この後、
希望ヶ峰女生徒殺人事件 が起こることを、このときは誰も知らない。
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- 9 : 2016/09/16(金) 23:31:05 :
リハビリだったので連投させていただきました……!!
>>5 さん期待ありがとうございました〜!!
本当文章書くのが久しぶりすぎて、劣化を始めているのでまたちまちまとこっちに投稿していきたいです……!!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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- 10 : 2016/09/17(土) 02:38:26 :
- 復活してくださって嬉しいです!次回作も期待しています!
お疲れさまでした!
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- 11 : 2016/09/17(土) 17:50:31 :
- >>10
ありがとうございます〜!!
頑張ってかいてみます!
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