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  1. 1 : : 2016/09/03(土) 02:54:39
    壁の外を夢見た少年は叫んだ、一匹残らず駆逐してやる、と


    そしてその夢は見事叶った、がその夢を叶えた事に意味はあったのだろうか、そう少年は考えた


    沢山の犠牲を払い自分だけ生き残り自分一人だけ、もう一つの夢だった海を今、見ている





    「・・・なぁ、アルミン…ミカサ…こんな沢山の犠牲の上で成り立った夢って…叶っても全然、嬉しく、ないんだな…ッ」



    少年はこちらに寄せてくる波に何も思わず、ただ涙を流している、一粒一粒の涙の粒が海にポタポタと落ちている、そしてその涙は海に浸り、海の一部になり消えて行った



    「・・・また、ここにいたんだ…」


    スタスタと砂浜の上を歩きながら少年の元へやってきた、その少女は悲しそうな、でもなにかもう慣れてしまったようなそんな表情をしている



    「・・・別に、いいだろ…アルミン達の弔いみたいなもんだよ…、それよりお前もなにしに来たんだよ…?」



    少年は泣いてる所を見られたくないのか急いで服の裾で涙を拭いた、そして少女を見る、その目はなにか近い者を見るような、そんな瞳をしている



    「・・・別に~、ただいつもここでそんな弔いだ~とか言って泣いてる誰かさんを見に来てるだけ~」


    少女もまた靴を脱ぎ、投げ捨てては少年の横に立ち、そっと、少年に体を預けるようにした、それに対し少年は呆れたような、でもどこか安心しきってるような、そんな表情をしながら支えた


    「誰かさんって誰だ、誰かさんって…はぁ」


    「誰かさんは誰かさんですよ~、15年間も私の存在を放っておいた罰だ、おらっ!」


    少女はそう言い少年を突き飛ばした、少年は突然のその行動に対処できず尻もちついた、そのおかげで体中びしょびしょになり、それを少女は大笑いし、腹を抱えながら笑っている


    「・・・はぁ、悪かったって、俺だって気づいたの訓練兵の頃だったしよ・・・」


    「ミカサやアルミンと会話させてくれなかったしね~」


    少女は皮肉交じりにそう言った、それに対し少年は何も言えず持前の悪人面で少女を睨む、そしてその悪人面に少女はなんとも思わずじっと、見ている


    「・・・はぁ~~、アルミン達だったら、悪人面だとか言ってちゃかしてくるんだけどなぁ…」


    「ふふっ、仮にも小さい頃からずっと見てたからね、まぁその悪人面が小さい頃からずっと今の今までなってたと思うとよく生きてられたな~って思っちゃうけどね」


    少女はそう言い苦笑い気味、少年は自分が小馬鹿にされている事がわかったのか少々不機嫌気味になった


    「このストーカー野郎が・・・」


    「っな…今私が生き残ってなかったら今一人だったくせに何様なんですか~?この口は~?」


    少女は少年の頬をつねり引き延ばしている、それに対し少年は痛さのあまり悲鳴をあげる、少女はそれを見て離した



    「いってぇ…お前、アニ以上の鬼畜野郎だな・・・くっそぉ、いってぇ・・・」
  2. 2 : : 2016/09/03(土) 02:54:50
    「アニは優しい方だったと思うけどね~、それで、今私が生きてる事にどう思った?」


    少女は物凄い笑みを作りながらそう言った、少年はその笑みに眉をピクピクと動かしながら言った



    「・・・あぁ、だいぶ、いや、かなり助かってるな今俺が一人だったらきっと自殺でもしてたな…俺は一人じゃ何もできねぇ、アルミン、ミカサがいてやっと完璧、そんな状態だったしな」


    少年はそう言い立ち上がった、アルミン、ミカサ、この二つの名前を出すだけで少年は声を震わす、その声に少女は心配そうな表情を浮かべ手を指し伸ばそうとするが


    「…いい加減一人で立たないといけねえしな、いらねえよ、その手は」



    「!へぇ、言うようになったね」


    少女は少年のその成長ぶりに驚愕した、と同時に安心感も覚えた


    「…少しはお前の横に立てた、かな…」


    「・・・さぁ、ね エレン にとって無理のないようにすればいいんじゃない?精神病むよ?」


    少女は初めて少年名を呼びそう言った、それに対し少年、いやエレンは苦笑いしながら





    「お前がいなかったらとっくのとうに死んでるか、病んでるな俺は、なぁ?    」


    「ふ~ん、そうなんだ、それより早く言えに戻ろう、もう日が沈んできてるし、私お腹空いたし」


    少年は少女のその冷たいような、でも、どこか優しいようなそんな反応に呆れながら二人が住む家に戻って行った、戻る途中二人の笑い声、二人の大声が海に響き渡っていた





    少年は、泣いた、ただ一人残されてしまった事に泣いた、だがその背中をある少女はそっと、後ろから抱きしめた、少年は泣き止んだ、少女は、少年の横に立った、少女は笑った、少年も笑った


    少年の名は、エレン・イェーガー

    少女の名は、???・イェーガー


    少女の名を知る者、それはこの世界に絶った一人、エレン・イェーガーこの少年だけだった、死んでいった者達も誰も、知らない、誰の記憶にもない、ただ一人、エレン・イェーガーだけが知る存在、だった




                            end
  3. 3 : : 2016/09/03(土) 02:58:28
    う~ん、意味不明な終わり方してしまいましたww


    まぁ自分的には満足したのでよかったです!終わり!

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