このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
穂乃果「中は思ったより綺麗だね」【前編】
- ラブライブ! × ホラー
- 8260
- 24
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- 1 : 2016/08/24(水) 22:42:38 :
- ラブライブ!×青鬼
のssです。
・グロ描写
・青鬼原作との多少の差異
・キャラ崩壊
などがあるかもしれません、
また青鬼は6.23ver.を元にするつもりですが
人数的問題で内容や進行が変わる可能性があります、
((endは原作に近くするつもりでございます
-
- 2 : 2016/09/03(土) 23:46:57 :
- 穂乃果「…はぁっ、はぁっ...!」
穂乃果「...どうしてこんなことに...!」
....ドン..ドン...
穂乃果「ひっ..!..き、来た...」
ーーーーーーーー
ーーーーー
ーー
ー遡るのは2日前ー
ハロウィンイベントを目前に控えたμ'sは「インパクト」の何たるかを模索している最中であった...
ー昼休み、2年教室にてー
穂乃果「いやぁ~、今日もパンが美味いっ!」
海未「全く毎日同じものばかりっ...」
穂乃果「ちっちっちっ~、海未ちゃんはわかってないねぇ~??」
穂乃果「昨日のはコロッケ味、今日のはツナマヨ味なんだよっ!」
海未「パンには変わりないでしょう!栄養も偏りますし、何より...太りますよ?」
穂乃果「う"っ、ふ、太らないし...」
海未「そうですか、ならピーマン味を探してきてあげますね」(ニッコリ)
穂乃果「もぉ~~!!海未ちゃんの鬼~!」
穂乃果「はぁ、こんなに美味しいのに...」モグモグ
穂乃果「あれっ??ことりちゃんお昼食べないの??」
ことり「あっ、うん、食べるよ~」ポチポチ
ことり「ただちょっと気になった噂があってね~」ポチポチ
穂乃果&海未「噂??」
ことり「なんか、とある心霊スポットみたいなんだけど...不思議な館でね?行ってきた人皆が不思議な事言うんだって~」
-
- 3 : 2016/09/04(日) 00:51:47 :
- それはことりいわく、最近ネットで特定の層に人気のあるという話題だった。
その館に行った者はものの数時間で帰ってくるのだがその館へ行った経緯、館への同伴者、当人の記憶などが全くつじつまの合わないものになっている、ということらしい。
海未「なるほど、私もその話少し聞いたことがあるかもしれません...」
穂乃果「え"っ、穂乃果まったく知らなかったよ...置いてかれてる...」
穂乃果「うーん、なるほどぉ...あっいいことを思いついたっ!!」
ことり&海未「ま、まさか...」
穂乃果「行ってみy海未「ダメです!」」
穂乃果「海未ちゃんエスパー...!?」
ことり「誰でもわかると思うよぉ...(=8=;)」
海未「大体、どれだけ危険だと思ってるんですか!全くと言っていいほど情報がないのですよ!?」
穂乃果「えぇ~、でも聞く限りでは命にかかわるような事は起きてないんでしょ...??」
ことり「まぁ、そうだね...でも怖そう..
」
海未「ほら、ことりもこう言ってることだし...! そもそも勝手に入っては不法侵入になってしまいます...」
穂乃果「あっ...そだよね...うーん...」
-
- 4 : 2016/09/04(日) 01:08:21 :
- ー放課後、練習後の部室にてー
穂乃果「ふぃ~、今日も疲れたねぇ~」
絵里「穂乃果、おっさんみたいよ(汗)
でも確かに疲れたわね。最近は秋になっても暖かいもの、脱水症状になりそうだわ...」
にこ「インパクト...インパクト...」
凜「にこちゃん、どうしたの?
凄く悩んでるにゃ~」
希「きっととても大きい壁につきあたってるに違いないんよ...」
にこ「あんたたちねぇ...これは全員の問題でしょうがっ!インパクトが足りてないのよ、インパクトが!!どうにかしないと場の雰囲気や観客の意識、テレビの注目...何から何までA-RISEに全て持ってかれるわよ..」
花陽「そっ、そうだよねっ...うーん..ダレカタスケテェ..」
絵里「そうよね...真姫、曲は何か良いのが浮かんだりした?」
真姫「全然。手当たり次第色々作ってはみてるけどどれもしっくりこないわ」ドサドサッ
凜「うわっ、すごい五線紙の量...」
凜「もっとバーーン、ドーーンと来るものが欲しいにゃ~」
真姫「イミワカンナイ」
μ's「う~~ん...」
-
- 5 : 2016/09/06(火) 01:14:23 :
- 穂乃果「そうだ皆!聞いて聞いて!!」
穂乃果以外「??」
穂乃果「今日面白い噂見つけたんだよ!」キラキラ
絵里「う、噂...怖い系かしら..」
希「スピリチュアルやね」
ことり「ちょっ、穂乃果ちゃんそれは...」
穂乃果「話すだけ話させて!
あのね!なんかね!館がね!不思議でね!」ウキウキ
海未「はぁ...全く伝わってませんよ穂乃果..私から話させて頂きますね、いいですかことり?」
ことり「そうだね、ここまで言っちゃったら..(苦笑)」
山奥に今は使われてないだろう館があること。そこに入ったものは不思議な幻覚を見せられてしまう恐れがあるということ。そして、不思議と記憶障害以外の外傷は見られないこと。
等々を海未は話した。
にこ「なんだか怖いわね...」
凜「かよちん!面白そうだね!!」
花陽「こっ、怖くないの!?キニナッチャッタノォ!?」
穂乃果「これはもう、行ってみるしかないね!」ドキドキ
ことり「やめておいた方がいいと思うけどなぁ..」
海未「そうですよ!不法侵入はよくありません!」
穂乃果「う"っ..やっぱりそれが問題か...」
真姫「えっと、その館って...もしかして気味の悪い館だったりする...?」
ことり「そう、だけど...何か知ってたりするのっ??」
真姫「多分その館...
私のうちの持ち物よ..」
真姫以外「」
真姫以外「えぇぇぇ!?!?」
-
- 6 : 2016/09/13(火) 22:58:20 :
- 金曜のテストが終わり次第連投させて頂きます。
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- 7 : 2017/01/23(月) 20:56:18 :
- 続きが気になります
楽しみです
-
- 8 : 2017/06/14(水) 04:33:11 :
- 穂乃果「じゃ、じゃあ行ってみることって...できないかなっ!?」
真姫「うーん...パパに聞いてみないとなんともね」
穂乃果「えー!!おねがーいーー!まきちゃーん!!」ユサユサ
真姫「やめっ、ゆらさないでっ!」
海未「穂乃果!真姫も困っているでしょう!」
絵里「そ、そうよ!わざわざ行かなくても...!」ソワソワ
希「それって...えりち、こわいの〜..?」
にこ「ま、ポンコツ絵里ちゃんなら仕方ないにこね〜」
絵里「なっ..!言わせておけば...!いいわ、行きましょう!真姫!お父様に聞いて!」
真姫「もぉ、絵里まで..!」
ことり「あはは...こうなると穂乃果ちゃんはきかないから...」
花陽「うぅっ...怖いのは苦手ですぅ..」
穂乃果「大丈夫!ちょ〜っと見て帰ってくるだけだから!」
真姫「いや、それ余計迷惑じゃない」
穂乃果「えー!じゃ、じゃあどうすればいいのさーー!!」
真姫「...はぁ、分かったわ。一応聞いてみる」
穂乃果「真姫ちゃん!やっぱり持つべきものは真姫ちゃんだねっ!」ドヤッ
真姫「なんで穂乃果がドヤるのよ...」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
後日:某祝日
穂乃果「ここが噂の館、だね!」
凛「うーん、思ったより古臭くないよ?」
真姫「凛、それはうちに失礼に値するわよ」
真姫「えーっと、それじゃあもう一回言うけど今回は『館内の掃除』を条件として貸してもらったのよ?多少の探索はいいかもだけどくれぐれも遊び回らないように!特に穂乃果」
穂乃果「なんで私だけ!?」
海未「そうですね、穂乃果はわたしとことりで面倒を見ましょうか」
穂乃果「うそ!私そんなに信用されてない!?」ガガーン
ことり「あはは...元気だして穂乃果ちゃん..」ナデナデ
希「よしっ!ウチらもがんばるよ!」
にこ「そうね、なんだかんだ言って掃除がメインって感じだものね。真姫ちゃんのうちには日頃お世話になってるし...よし、それじゃ入りましょうか。行くわよ絵里...あれ?、おーい...」
絵里「」ガタガタ
希「...え"はやっ..」
絵里「...えっ?あっ、別に怖い訳じゃないのよ?うん、大丈夫....大丈夫....」
真姫「はぁ、何が出るってわけでもないのよ?噂は所詮噂、鵜呑みにするものじゃないわ」
絵里「真姫...」
真姫「まったく、怯えてばっかりで掃除怠るとかないようにね」
絵里「え、えぇっ!」
そうして館に入った一同、それが恐怖の始まりだということを未だ知るものは誰ひとりとして居ない...
-
- 9 : 2017/06/14(水) 05:05:35 :
- ギィィィィィィィィィ.......
穂乃果「おぉっ、なんともそれらしいドアだね...」ワクワク
真姫「えーっと.,..」パサッ
花陽「真姫ちゃん、それ何っ??」
真姫「これはこの館の館内図よ、生憎三部しかなくて...」
にこ「館内図作るほど広い別荘って...どんだけよ...」ヒキッ
真姫「なによ...でも館内図なんて私も初めて見たわ...意外と広いのね」
にこ「はぁっ?なにそれ、嫌味??」ジトー
真姫「どこがよ、普通じゃない..?」
希「ほらほら、喧嘩しない。あーじゃあ何かあると怖いし学年別に行動せぇへん...??三組に別れられれば三部調度やない?」
真姫「いいわね、それじゃあどう別れ....」
パリーーーーーン.....
一同「!?」
絵里「え、ちょ、ちょっと、なに...?」ビクビク
花陽「ま、まさか....その、お、お化け、とか...?」ビクビク
真姫「馬鹿言わないで頂戴、どうせ野良犬とかそこら辺が隙間から入り込んだのよ」
絵里「...それならいいけど...」
穂乃果「いまの、食器とかが割れた音かな!?」
ことり「多分、そうじゃないかな??」
穂乃果「穂乃果ちょっと見てくるー!!」ダッ
海未「あ!ちょっと穂乃果!単独行動は行けません!...あぁもう、待ちなさい!」ダッ
ことり「ふぇっ!?あ、ちょっと!穂乃果ちゃん、海未ちゃんまってーー!!」ダッ
真姫「穂乃果!海未!ことりっ!」
にこ「...行っちゃったわね、はぁ...あの穂乃果の猪突猛進ぶり、少しはなんとかならないかしら...」ハァ
希「まぁ、そこが穂乃果ちゃんのいい所でもあるからなんとも言えへんのやけどね....」ウーン
凛「...それで、凛たちはどうするの?」
真姫「とっさと言えど海未が館内図を持って言ってくれたからあっちは迷子になることはないと思うわ...仕方ないわねこっちも適当に二手に分かれてササッと済ませちゃいましょうか」
絵里「分かったわ、どんな感じに別れる..?」
希「うーん、やっぱり一年生は一年生だけだと不安やね」
真姫「ちょっと、ここあくまでも家の敷地よ?いくら暫く使われてないからと言って心配し過ぎじゃない?」
希「いやいや、そういうもんなんよ、にこっちはどう思う?やっぱり異学年でわかれた方がええよね?...おーい?にこっち?」
にこ「...ねぇ、あの」
にこ「階段下に居るの、なに?」
希「うーん?あなんか光っとるね、犬が迷い込んどったのかなぁ」
真姫「もう、野良犬が入ってくるなんてどれだけボロいのよ...」
絵里「真姫、野良犬なんて言っちゃダメよ。犬に失礼じゃない!」
真姫「えぇ..野良犬は野良犬よ.,」
にこ「いや、犬より大きくない?」
希「....えっ、確かに、言われてみれば...」
真姫「ちょ、ちょっと...熊?なら早く逃げないと....」
花陽「ピヤァァァ!?熊、熊ガイルノォォ!?」
真姫「いや、もしかしたらのはなしよ、...あ、こっちに来るみたい...」
凛「ね、ねぇ、なんか...変な匂いしないかにゃ?」
希「ッ...!...これ、なに!?まるで肉が腐ったような匂いっ...」ウエッ
にこ「もぉ、真姫ちゃん!こんなに汚いなんて聞いてないわよ!」クルッ
真姫「うるさいわよっ!私だってほんとに久しぶりに来たんだから知らなかったのよ!もぉ、匂いまで掃除しなきゃいけないの...?面倒ね...いい加減喋ってても始まらないわ、さっさと....」
絵里「ん、どうしたの真姫?いったいなに....が....」
希「えっ、ど、どうした....の....」
にこ「ん?え、ど、どうしたのよ、みんな急に固まってにこの方見て....あ、もしかしてやぁ〜っとこのにこの魅力に気づいちゃったとか〜?もぉ、ほんっとに仕方ないんだか....」
ガシッ
にこ「へっ....?」クルッ
ニタァァァァァァァァァァ.....
みんなが視線を向けていた先、ニコが肩を掴まれ振り返った先に居たのは....
まるで悪魔とも怪物とも形容しがたい
『ブルーベリー色の巨人』
だった。
希「ハッ!....に、にこっちぃぃぃぃぃ!!!!!!」
グシャァァァァァァァァァァァァァァァァ.....
イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!
-
- 10 : 2017/06/14(水) 21:43:28 :
- ーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「えっと、ここかな....?」ガチャ
海未「はぁっ、はぁっ...ちょ、待ってください!」ハァハァ
ことり「穂乃果ちゃぁ〜ん、速いよぉ...」ハァハァ
穂乃果「もおっ!海未ちゃん!ことりちゃん!遅いよっ!」
海未「はぁっ...だから貴女がっ!...はぁ、もういいです。確認して早めに戻りましょう。真姫たちを待たせてしまってますからね...」
ことり「そうだね、もしかしたらもう呆れられて掃除始めてるかもだけどっ笑」
穂乃果「あはは〜、そうかも...」
穂乃果「ん、これ...?」カチャ
海未「割れた皿...どうやら食器で間違いなかったようですね」
ことり「伊達に飲食店のバイトはしてないよっ!」フンスッ
海未「ということは...結構な頻度で割ってるということなのですね...」
ことり「え"っ、ちっ、違うよぉ!その、ね?なんというかっ...」
穂乃果「あはは...んじゃ、確認も済んだし戻ろう!あ、破片持ってこ〜♪」
海未「もぅ、怪我しますよ」
ことり「早く掃除始めないといい加減真姫ちゃんに怒られちゃうしねっ」
穂乃果「うげっ...そですね...それじゃあ....」
イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ....!!!!
穂乃果.海未.ことり「!?」
穂乃果「ちょ、えっ...い、今のって...」
海未「玄関からです...真姫たちの方....!?」
ことり「い、急いで戻ろう!」
ダッダッダッ......
ダッダッダッ....
穂乃果「はぁっ、はぁっ...み、皆!」
海未「...あれ、誰も...居ませんね...」
ことり「ほんとだ...え、何処に...ひぃっっっ!?」ビクッ
海未「ことり!?どうしました」
ことり「や、えっ...いやっ...こ、これっ....」ガタガタ
穂乃果「え...血がっ....」
海未「....最初からありましたっけ...?」ゾクッ
穂乃果「い、いや、なかったよ...それにこの量って...相当....」ゾクッ
ことり「うっ...ううっ...こ、怖いよ...」
海未「ことり、大丈夫です...皆が心配です、早く合流しましょう...!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
-
- 11 : 2017/06/14(水) 22:27:25 :
- あ、え...なにこれ...。あー..これ私死ぬの....?
こんな、訳のわからないことで...?
うそ...はぁ、こんなんじゃ来るんじゃなかったわ...
こころ、ここあ、こたろう...そして、ママ...
ごめんなさい....
「にこっちぃぃぃぃぃ!!!!」ダッ
グシャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
にこ「...あ、あれ、私...死んで、ない...」
希「...はぁ、はぁ...無事で、よかった...」
にこ「の、希....、...って、希!う、うぅ...腕が....!?」
とっさににこを庇った希
その代償として失われたのは、まだ齢18の彼女には大きすぎる......『右腕』だった
希「は、はぁ...はぁ...」ボタボタ
希「奴は、うちの腕を食べてる...その間に逃げるんや....!!」
希「うちは、引き続きあいつを引きつける....!、...大丈夫、大丈夫、うちならやれる....」
にこ「そ、そんなの...ダメに決まってるじゃない!!」
希「にこっち、今くらいうちの言うこと聞いてよ...お願いやから..」
希「なぁ、真姫ちゃん、凛ちゃん...えりちと花陽ちゃんを宜しく頼むわぁ....」
真姫「の、希...、....くっ、分かったわ....後であなたを迎えにいく。絶対に行くからちゃんと待ってなさいよ!...絵里、行くわよ...」グイッ
絵里「えっ....えっ....」グイッ
凛「希ちゃん....」
希「凛ちゃん二等兵...花陽ちゃんを宜しく頼むであります...ね...?」
凛「....、....分かった、絶対、戻ってくるから....!逃げるよかよちん!」グイッ
花陽「....」グイッ
ーーーーーー
ーーー
ー
希「....2人とも行ってくれたね...後はにこっちだけやで?」
にこ「私まで行ったら....貴女は...し、死んじゃう...じゃない!」グスッ
希「大丈夫、ちょ〜っと、離れるだけだから。絶対帰ってくるから」
にこ「嫌!いやよ!!!絶対いやっ!!!」
にこ「希のいないμ'sなんてμ'sじゃないのよ....!?」グスッ
にこ「...希が居てくれないなら...私ももういっそ....」
パシーーーーーーーン......
にこ「....えっ...?」ヒリヒリ
希「やめて、そんな事言わんでおいて。うちの居ない間、μ'sをまとめておいてくれるのはにこっちしか居ないんや。だから.....、...な....」グスッ
にこ「....わかった、アンタが帰ってきた時落ち着けるようにμ'sは守っておくわ。」
希「にこっち....」
にこ「ただ、約束してちょうだい...絶対生きて戻ってきてね....」
希「....うん、大丈夫だよ....」
ダッダッダッ....
ーーーーーー
ーーー
ー
希「にこっち...ありがとうな...」
グシャッ、パキッ、ポキッ.....クルッ
希「...なんや、もう食べ終わったんか?」
希「さぁーて、ここからがのぞみんの本気やで....! こっちや!バケモノっ!」ダッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
-
- 12 : 2017/06/15(木) 00:15:54 :
- ダッダッダッ....
ガチャ!
穂乃果「皆!どこ行ったの!?」
海未「もう!そんなに行き当たりばったりで開けては...!」
穂乃果「じゃ、じゃあどうすればいいのさ...!?」
穂乃果「...戻ってきたら皆はいないし...謎の血だまりはあるし...もう...やっぱり...また私だ....」
穂乃果「私がまた皆を巻き込んだんだ....」
ことり「そ、そんなことないよ!私も海未ちゃんも、少なからずきょうみはあったんだよっ!ね、海未ちゃん!」アセアセ
海未「そ、そうですよまったく...!」アセアセ
穂乃果「...、...ほんと...?」
海未「えぇ、ですから貴女がしっかりしてくれなきゃ困ります...」
穂乃果「...!、そ、そうだよね...ありがとう、海未ちゃん、ことりちゃん...」
ことり「えへへっ、その意気だよ穂乃果ちゃん!、ところで今この部屋はどこになるの...?」
海未「えーっと、館内図によると...」
ガタタッ
穂乃果、海未、ことり「.....」
穂乃果「...今度は、なんだろう...」
海未「あのタンスから、でしたよね」
ことり「...見てみる....??」
海未「なっ....!危険すぎますよ!」
ことり「えぇ、でも何かわからないままなのも良くはないと思うけど...」
海未「かと言っていきなり開けて...相手が刃物持った泥棒とかだったらどうするのですか...!?」
ことり「ふぇぇ...そ、そっかぁ....」
ガタガタッ、ガタンッ!
穂乃果「....開けよう、」
海未「...穂乃果っ!...分かりました、くれぐれも気をつけてくださいね...」
ことり「ことりも何かあったとき用にこの椅子を...」チャリン
ことり「あれ...?なんか落ちた...」スッ
穂乃果「....いくよっ!」ガチャッ!
絵里「ぅっ...うぅぅぅ...た、食べないで....」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
穂乃果「...って、う絵里ちゃんっ!」
絵里「...ぇっ...穂乃...果....?」
穂乃果「そうだよ、穂乃果だよ...!一体何があったの!?玄関は血だらけで...絵里ちゃんはこんなに怯えて....」
絵里「ぅぁ...うぅ...ほ、穂乃果ぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダキッ
穂乃果「うわっ!ちょっ!え、絵里ちゃん...!?」
絵里「怖かった...何も、何も出来なかったの....!!希はきっと、私のこと恨んでるわ....!」グスッ
穂乃果「絵里ちゃん...とにかく落ち着いて、落ち着いたらでいい。ゆっくりあったことを話してくれるかな...?」
絵里「」コクッ
そして絵里は全てを話した。 穂乃果たちが皿を見に行った後に起こった出来事を...。にこが襲われそうになったこと、希がそれを庇い、そして私たちを逃がすために自ら囮役を引き受けたこと、そして...、....その間、自分が何も出来ずただ立ちすくんでいたことを...。
穂乃果「絵里ちゃん....」ギュッ
絵里「うぅっ...希ぃ...ごめんなさい、ごめんなさい....!」グスッ
穂乃果「絵里ちゃん聞いて、希ちゃんはきっと絵里ちゃんのことを恨んでなんかいないよ」
絵里「...そんなこと...、わからないじゃないっ!」
穂乃果「ううん、わかる。もし、もし絵里ちゃんが希ちゃんの立場だったら希を恨む...?」
絵里「....、恨まないわ...」
穂乃果「そういうこと!....今は、信じよう...?、希ちゃんが繋いでくれた、守ろうとしてくれたμ'sを....!」
海未「μ'sは9人揃って初めてμ'sになるんですよ?それはつまり...」
ことり「私たちが皆がμ'sでありたいって願ってれば私たち9人は絶対に離れない、そういう事だよねっ?」
絵里「海未...ことり....」
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんの言う通り!だから私達は皆を集めて、希ちゃんを迎えに行って、皆でここから脱出しよう....!」
絵里「穂乃果....えぇ、そうね...やっぱり貴女たちには適わないわ....ふふっ」
穂乃果「それじゃあ早速...皆を探しに行こう!」
海未「絵里の言う『ブルーベリー色の巨人』とやらに出くわさないよう気をつけましょう...」
穂乃果「でも一体、どこから探したら....」
ことり「穂乃果ちゃん、これ...使えないかな...?」チャリ..
穂乃果「....それはっ!」
-
- 13 : 2017/06/15(木) 01:12:47 :
- ことり「鍵、みたい...ん?なんだろう...図書...?」
海未「薄くて見えづらいですが...おそらく『図書室』と書いてあるようですね、」
穂乃果「図書室...そこに行けば何か、わかるかな...」
海未「わかりません..ですが行ってみないことには始まりませんね...」
絵里「少し怖いけど、行ってみましょう....」
ーーーーー
ーーー
ー
『図書室前』
海未「着きました、ここで間違えないようですね、」
ことり「開けるね...」
カチャカチャ...カチャリ.....キィィィ....
穂乃果「...少し暗めだけど見えるね」
海未「えぇ...それにしてもやはり、奇妙ですね....」
ことり「...なにが..??」
海未「初めから気にはなっていたのですが、この館....あまりに綺麗すぎはしませんか...?」
海未「なぜ誰もいないのに食器が整理されていたのでしょう...なぜ誰もいないはずなのに、ほら...本が埃ひとつ被ってないのでしょう....」
海未「私たちは入口の扉を開けた瞬間から気づくべきだったのかもしれないですね...この館には既に、『何者』かがいる、ということを...」
ことり「海未ちゃん...、あ、そうだ入口の扉から出られないかな!」
海未「鍵をかけられてはいませんでしたが...何故か開きませんでした...入口から出るのは不可能なようです...」
穂乃果「...とりあえず、進もう。今こうしてても事態は変わらないよ...!」
絵里「穂乃果の言う通り、少しでも前に進みましょう....」
海未「そう、ですね...怖がらせてしまって申し訳ありません...」
ーーー
ーー
ー
穂乃果「ん、ここまでかな?」
海未「これ以上奥はないようですね...」
穂乃果「そっかぁ...うーん、なにか、あると思ったんだけど...」
海未「本も散らかしっぱなし...誰かが読んでいたのでしょうか...おや?これは...」チャリッ
穂乃果「また、鍵...」
海未「誘導されてるかのようにも感じますね...」
絵里「次は、どこの部屋....??」
海未「...『寝室』、と書いてありますね、おそらくさっき絵里がいた所の上ですね」
絵里「上...3階ね...まだ行ったことないから不安...」
穂乃果「大丈夫、みんなでいれば怖くないよ...」
ギシッ ミシッ ギシッ....
海未「それでは、向かいます....、か....」
眼前約10メートル未満、退治した瞬間園田海未の本能が察する。
『この化物はまずい』
海未「ッッ!!!!、み、皆さん逃げて!!!」ダッ
穂乃果「へ?どしたの海未ちゃ...って、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
海未「振り向かず、走ってください!とにかくこの部屋を出ましょう!!」
グォォォォォォォォォォォォォ!!!
ことり「ひぃぃぃぃ!?!?」
絵里「は、速い!?このままじゃ追いつかれちゃうわよ海未!!」
海未「大丈夫です!もうすぐ出口!最後の私が出たらすぐに扉を閉めてください!その後上の階に直行しましょう!」
穂乃果「り、了解海未ちゃん!」
海未「もうすぐ、出れるッ...!ーーー
その瞬間無意識に一瞬振り向いた園田海未目に写ったのは自分を喰らわんと禍々しく開かれた口に絡みつく.....千切れた『シュシュ』であった....
ーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーー ーーーーーーーーーーーーー
ねーねー、海未ちゃ〜ん
何ですか?
今日のウチ、なんか違わへーん?
んん〜...?むぅ、分かりませんね
へっへ〜正解は、これやっ、クルッ
!シュシュを新しくしたのですか
そうなんよ〜♪実はねえりちに
選んでもらったん♪♪
それは良かったですね♪
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
海未「!?....くっ...希....」ボソッ
穂乃果「海未ちゃん閉めるよ!」
海未「お願いしますっ、!!」
ガチャッ!....ドゴォォォォォォォン...
ドン!ドン!ドン!
海未「なんという馬鹿力...このままではすぐ開けられてしまいます!上へ、急ぎましょう....!
-
- 14 : 2017/06/15(木) 04:01:11 :
- ーーーーー
ーーー
ー
穂乃果「はぁっ、はぁっ...ここまでくれば、何とか...」
海未「よかった、なんとか巻けたようですね...しかし恐らくですが、図書室の扉はもう...」
絵里「突破されてる、そう考えた方が良さそうね」
ことり「はぁっ、はぁっ、そ、それでここがっ...」
海未「えぇ、館内図によると...寝室、ですね」
穂乃果「...やっぱり鍵かかってる...」ガチャガチャ
海未「...ん、穂乃果...?鍵はあるのですよね?」
穂乃果「うん、あるんだけどさ...あのバケモノは扉を壊してくる訳だし...いったい誰が鍵を閉めてるんだろうな、って...」ウーン
海未「言われてみれば...ですが鍵が掛けられてるということは中に誰かいるかも、ということも考えられますよ?」
穂乃果「!そっか...にこちゃん、真姫ちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃん...そして希ちゃん...待っててね...!」
海未「(...恐らく...希は、もう....)」
ガチャ
ビクッ!!
寝室の端のベットの奥でうずくまる二つの影、それはよく見慣れた赤と黒色のものだった
穂乃果「!にこちゃん!真姫ちゃん!」
にこ「...!穂乃果...!?穂乃果なのね!」
穂乃果「そうだよ!無事だった...!?」
真姫「え、えぇ...なんとか、ね」
真姫「それより...絵里を見なかった!?途中ではぐれてしまって...!」
ことり「絵里ちゃんならここに居るよ!」
絵里「は、ハロー、真姫...さっきはごめんなさい...錯乱してしまって1人で逃げてしまって...」
真姫「いや、無事ならいいのよ...よかった...!」
にこ「...ね、ねぇ、...希、見てない...?」
穂乃果「...、...ごめん」
ことり「....、私も、見てない...」
海未「......」
絵里「...、...希は、生きてるわ..」
にこ「ッ...!な、何を理由にっ....!」
絵里「理由なんて...、理由なんて、私たちがそれを信じてるから、それじゃあ不十分...?」
にこ「!...そぅ、よね....、ごめん、絵里」
絵里「...大丈夫、信じましょう...希を..」
にこ「そうね...あんたも、強くなったわね..」
絵里「..そんなことないわ、ただ、希は自分のせいで気負って欲しいなんて望んじゃいない、そう思うのよ..」
真姫「...そうね、私も信じるわ」
にこ「えぇ...そうしましょう...、ところで、凛と花陽は...??」
海未「まだ合流できていません、早く集まりたいのですが...」
真姫「凛と花陽ならおそらく...この部屋にいるんじゃないかしら...?」
穂乃果「んと...、ここ...?子供部屋だね」
真姫「たしかこの部屋にも鍵はついてたし、この辺りまでは一緒に逃げてたはずだわ」
絵里「なるほど、ならこの部屋に..ってうわっ!」ズルッ
にこ「もぅ!絵里、何やってるのよ...!、ってそれ、隠し通路...!?」
絢瀬絵里がもたれ掛かっていたベッド。
それがずれた先には下の階へと続く隠し通路が存在した。
絵里「いてて...」
穂乃果「絵里ちゃーん!大丈夫...!?」
絵里「え、えぇ、下の階に落ちただけみたい、少し打ったけど大した怪我ではないわ..」
海未「とりあえず、降りてみますか...」
ーーーーーーーーー
ーーーーー
ー
-
- 15 : 2017/06/15(木) 04:16:49 :
- にこ「...これは、ピアノ...?」
絵里「そうみたいね、うわっ...け、鍵盤に...血がっ...」
海未「落ち着いてくだい、絵里...この血、だいぶ乾いてます...おそらく、私たちより前に来た方のもの、かと...」
ことり「私達も...もしかしたら...」
にこ「そうならないために、今頑張ってるんでしょ?」
ことり「そう、だね...ごめん」
真姫「...懐かしいわね、このピアノ...昔使ってた記憶があるわ...」
穂乃果「そうなんだ...、...それにしてもなんか不思議だね、この部屋...ピアノだけしかないよ...?」
海未「言われてみれば...あ、いやあそこに本棚がありますよ」
絵里「ほんとね、本棚とピアノだけの部屋...、簡素すぎる気もするけれど...」
真姫「昔、あの本棚なんてあったかしら...」
にこ「はっ...!...、もしかしたら!」
スッ...ガラガラガラガラ
穂乃果「本棚がズレたっ!?...そしてあれは...金庫...?」
ことり「わざわざ本棚を置いてまで隠すなんて...一体何がはいってるんだろ...」
海未「まさか...、...もしかしたら『子供部屋』の鍵、では...?」
穂乃果「さっきから鍵がやたら出てくるし...可能性はあるかもだね..」
海未「...やはり、何だか仕組まれてるようにしか思えませんね...」
絵里「もしそうだとしたら、一体誰が...」
にこ「...、全くわからないことを考えるのも野暮ってものよ。とにかく、それならその金庫を開ける方法を探しましょう」
海未「分かりました...」
-
- 16 : 2017/06/15(木) 18:34:36 :
- 真姫「とりあえず、出てみましょうか、」
穂乃果「そうだね、...」カチャ
ことり「なるほど!ここに繋がるんだね...」
絵里「館内図にも載ってない所だったものね..」
ダ、ダレカタスケテェェェェェェェェェ!!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ダッダッダッ....
ガチャッ!
凛「はぁ、はぁっ...かよちんはいって!」
花陽「う、うんっ!」
ダッ...ガチャ!
凛「はぁ...はぁ、なんとか、逃げてこられたね...」
花陽「皆とはぐれちゃったよぉ...」
凛「大丈夫、皆きっと逃げ切れてる、心配ないにゃっ!」
花陽「そ、そうかなぁ...凛ちゃんは強い、ね...」
凛「...ううん、何も...、最初にこちゃんが襲われた時、何も出来なかった...」
凛「...そして、希ちゃんが襲われた時も....一目散に逃げてきちゃった...」
花陽「...希ちゃん...」
凛「...、...!かよちん!」
花陽「...えっ...?」
凛「...星空パワー注入!はーいっぷしゅっ!!」
花陽「!」
凛「大丈夫、希ちゃんなら...信じよう」
花陽「うん....!」
コン...コン
凛、花陽「!?」
花陽「..い、いまのは...??」
凛「気のせい、じゃないかなっ....」
コン...コン...
凛「!?...聞こえるね...」ビクビク
花陽「ヒッ...き、来ちゃったの、かなぁ...」ビクビク
『凛ちゃん、花陽ちゃん』
『ウチやで、希や。開けてくれん?』
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
-
- 17 : 2017/06/15(木) 21:20:14 :
- 凛「の、希...ちゃん...?」
『そうやで、うちや。だから早くあけてくれへん?』
花陽「無事だったんだね!!今開けるよ!!」
凛「まって!かよちん...、...ねぇ、本当に希ちゃん...?」
『そうやって。あまりしつこいとうちも怒るで。』
花陽「ほら!希ちゃんだよぉっ!早く開けてあげよう、化物が来る前に!」
凛「..、...わかった、じゃあさ、凛たちが初めて9人で歌った曲の名前、何だか覚えてる...?」
花陽「凛ちゃん!もぉ、なんでそんな意地悪するの!希ちゃん可哀想だよぉ!!」
『曲...?...今そんなのどうでもいいやん?』
花陽「そうだよ凛ちゃん!今開けてあげるね!」タタッ
凛「...!、かよちん!開けちゃだめぇ!!そいつは、希ちゃんなんかじゃ....!」
カチャッ.....
キィィィ.....
花陽「......えっ...」
小泉花陽が声の主を信じて開いた扉の前に居たのは...あの忌まわしき、希を追っていった『化物』だった...
『花陽ちゃん...アリガトォォ....』
ニタァァァァァァァァァァ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
-
- 18 : 2017/06/15(木) 22:05:25 :
- ーーーー
ーー
ー
海未「!?...今の悲鳴はっ...!」
真姫「花陽の声...!やっぱり子供部屋からだわ..!」
絵里「子供部屋は鍵がかかってたはず...まさかまた図書室の時のように壊したりして...」
にこ「だったらいくら何でも音が聞こえるはずよ、....考えられるのは、花陽達側から開けた、って事ね...」
穂乃果「とにかく!急ごう!花陽ちゃんと凛ちゃんが危ない!!」
ダッダッダッ...
ーーーーーーー
ーーーー
ー
穂乃果「花陽ちゃん!凛ちゃん!大丈夫!?」
凛「く、くるなぁぁ!!かよちんは凛が守るんだッッッ!!!」
穂乃果たちが着いた先に見たものは子供部屋のすみで震え嗚咽気味にうずくまる小泉花陽に覆いかぶさるようにして、泣きながらあの化物を睨みつける星空凛の姿だった
花陽「ぅっ...うぅ...ごめんね、ごめんね凛ちゃん...私たち、もう終わりなのかなぁ...」
にこ「ッ....!化物!こっちよ!、こっちに来なさい!」ブンッ
コツン....コロコロ....
矢澤にこが化物の注意を2人からそらさんと部屋の外から投げた石.....しかし化物はそんな矢澤にこに目もくれずじりじりと二人に迫っていく
にこ「!?な、なんで...こっちよ!こっちよ化物!!....なんで見向きもしないのよ...!..やめて、ねぇ!!凛!花陽ぉぉ!!」
海未「くっ....なんとか、出来ないのでしょうかッ....!」
穂乃果「凛ちゃん...!花陽ちゃん....!」
喚き叫ぶ矢澤にこ、狼狽える園田海未と高坂穂乃果、もう諦めかけて目と耳を覆い腰を抜かす絢瀬絵里と南ことり...
だが1人、...西木野真姫だけは違った。
真姫「私の凛と花陽に触れるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」ダッ
ーー打開策なんてあるわけない。誰1人として犠牲を出さずにしてこの場を乗り切れるわけがない。なら、せめて私だけにーー
ダダッ....ドンッ!! ズシンッ!!!!
西木野真姫の咄嗟体当たり、予想外の行動によりよろけ、倒れる化物
海未「!真姫.....!さすがです!今です、早く来てください!凛!花陽!」
凛「かよちんっ!」グイッ
花陽「....うん!真姫ちゃんもっ...」
トンッ
花陽「...えっ...」
真姫「...行きなさい、凛を頼んだわ...」
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『ぇ、ぇっと..わた、私、は...』
トンッ
『.....!』
『ッ..!わ、私の名前は小泉花陽です!』
『得意なことはなにもないけど、アイドルへの想いは誰にも負けません!だからμ’sのメンバーにしてください!』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
グシャァァァァァァァァァァァァァ!!!!!
花陽「真姫ちゃん ぁぁぁん!!いやぁぁぁぁ!!!!!!!」
決死の覚悟で食らわせた体当たり。それは西木野真姫の最初で最後の、全身全霊をかけて見せた『勇気』であった。
真姫「うぁ"ぁ"っ....い、行きなさい、花陽....!そして、生きてここから....!ぁ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"」グシャァァ...
花陽「真姫ちゃん!やだよぉ!!!!」
絵里「ッ...!はやく、来なさいっ!」グイッ
花陽「いや!離して絵里ちゃんっ!!真姫ちゃん、真姫ちゃんがぁぁあ!!!」
絵里「...だめよ、真姫の気持ちを無駄にするつもり!?...とにかく、今は逃げるわよ!!」
海未「、真姫....、すみません、凛も!いかなますよ!」グイッ
凛「....」グイッ
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーー
-
- 19 : 2017/06/15(木) 22:07:54 :
- ※海未「、真姫....、すいません、凛も!行きますよ!」グイッ
です、誤字りました....
-
- 20 : 2017/06/15(木) 22:50:14 :
- ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ー
西木野真姫の一件から数分後、何故あの時以来例の化物とは遭遇しない一行であった。
穂乃果「...」テクテク
海未「....」テクテク
にこ「.....」テクテク
凛「....」テクテク
花陽「.....」テクテク
絵里「.....あ、...えっと....そ、そうだ!わ、私チョコレート持ってきてるの...だから、その....たべ、る....?」
凛「......いい」テクテク
絵里「....そ、そう....」
海未「....真姫のことは、悔やんでも悔やみきれません....あの時、私が動けてれば....」
にこ「...誰が悪い、ってことじゃないと思うわ....」
穂乃果「....とりあえず今は出口の探索と希ちゃんの行方を探そう...」
凛「.....海未ちゃんが動いてくれれば、真希ちゃんが死なずに済んだのに....」
にこ「!...凛!アンタ、言っていいことと悪い事があるでしょ....!」
凛「....そういうにこちゃんは『自分はアイツに向かって石投げた、行動は起こしたから責められない』とか思ってるんでしょ....」
にこ「....アンタ、それ本気で言ってるの...」
凛「.....だったら..?」
にこ「!....しんっじられない...アンタ歯ぁ、食いしばんなさい。」スッ
花陽「り、凛ちゃん....!」オロオロ
海未「にこ!やめて下さい、...仕方ないです、真姫と1番たくさん同じ時間を過ごしてたのは凛と花陽なんですから....
凛も。すぐに立ち直れとは言いません...私だって辛いのです....いまは、今は我慢しましょう....」ギリッ
凛「...海未ちゃん...、ごめん...」
穂乃果「...とにかく、すぐにでもこの館から出よう...そして、ちゃんとした形で...ね..」
ことり「...うん、穂乃果ちゃんの言う通り、今は脱出する方法を探すことを優先しなきゃ...それこそ真姫ちゃんのお願いでもあるんだから...!」
花陽「...ですね、」
穂乃果「...え、っと、この辺りに...、...あ!あれが『お風呂』かな、」
海未「まだこの部屋には入ってませんね、鍵は....かかっていないみたいです」
キィィィ....
海未「何か、手がかりでも....ッ!」
そこで園田海未が見つけたのは血で満たされた浴槽、そしてそこに浮かぶ人のような肉塊であった。ちは濁っていて肉塊は半分以上沈んでいるので判断は付きにくいが園田海未にはその肉塊が、なにか瞬時に判断するには充分すぎる情報を目の当たりにしてしまった。
ー水面に浮かぶ『タロットカード』をー
海未「うっ、うぷっ....」
絵里「ちょ、ちょっと海未...?大丈夫...?」
海未「!絵里!!あなたは来てはいけません...!...穂乃果、ちょっと来て頂けますか...」
穂乃果「穂乃果っ?....、....いいよ、わかった」
南ことり、絢瀬絵里、矢澤にこ、小泉花陽、星空凛は風呂場の外に待機してもらうように頼み、園田海未と高坂穂乃果で見るも無残な姿に変わってしまった彼女に手を合わせた....
キィィ....
にこ「ね、ねぇ、一体中に何があったの...?」
絵里「私達は見ちゃダメなのかしら...」
海未「えぇ....おそらく、本人も見て欲しくはないかと....」
にこ「!...本人、って...」
穂乃果「希ちゃんが、居たよ...」
絵里「!....そう、希、が....そう、なの....」
にこ「....あの、バカ....絶対生きて、生きて戻ってくるって約束したのに....!」グスッ
絵里「...ねぇ、海未、....一目、合わせてくれないかしら...」
海未「...本当に、いいのですか...?」
絵里「えぇ、希は私にとって掛け替えのない友達...一人で他人から距離を置いてた私に希から声をかけてくれた...時には副会長、時にはクラスメイト....そして、時には部活の仲間....それでも私の中での希の存在は一瞬たりとも変わったことはないわ...、....ひとりを救ってくれたあの子を独りで逝かせたくないの...」
穂乃果「絵里ちゃん...」
海未「、分かりました....、外で待ってます」
絵里「ごめんなさいね、ありがとう...」
キィィィ...
しばらくの間、浴室から懺悔の言葉と嗚咽らしき声が止むことはなかった....
-
- 21 : 2017/06/16(金) 00:05:00 :
- ーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「.....ん?この壁...なんか、おかしくない??」
海未「んん...?、言われてみれば、少し色が違う気がしますね」
穂乃果「少し壁紙を切ってみよう...なんか、刃物は....」
海未「あ、貴女そう言えば、割れた皿の破片、持ってませんでしたっけ?」
穂乃果「あ!それだっ!...えっと、あったあった!いよいっしょっ....!!」ビリビリッ
風呂場を後にした一行が見つけたのは一部だけ変に色が違う壁、なんとそこには扉が存在した。
穂乃果「また隠し扉...、あれ、でもどうやって開けるんだろぅ...?」
海未「ドアノブがありませんね、ドアノブ...ドアノブ...むぅ、でもどうやって取り外したら...」
穂乃果「あ、そういうことなら....」ゴソゴソ
海未「?」
穂乃果「じゃーんっ!さっき拾ったんだ」プラスドライバー
ことり「さすが穂乃果ちゃんっ!」
にこ「...そういえば、三階の奥の部屋に壁にドアだけ取り付けられてるところがあったわね...あそこから取れるんじゃない?」
花陽「そ、そんなところが...ね、凛ちゃん、いってみよっ??」
凛「.....いい」
穂乃果「...、...凛ちゃん...」
ことり「そ、それじゃあちょっと海未ちゃんと穂乃果ちゃんと行ってくるねっ!...凛ちゃんは...えっと、そうだ!もう少しここら辺の探索をお願いしたいかも!...花陽ちゃんたちと一緒に...ね?」
凛「...わかった、」
タッタッタッ......
にこ「...えっと、さっきは悪かったわ...殴りかかろうとして...、別に、だから、って訳じゃないけど、私も希のことはすごく辛い、顔合わせなきゃいけなかったのに穂乃果と海未の言ったことに正直たじろいじゃった...、だって、記憶の中の希にはせめて、綺麗でいてもらいたいもの....」
凛「...にこちゃん、」
にこ「確かに真姫と1番長く過ごしてたのは貴女たちよ...だからわかったような口は聞けない、けどこれだけは言えるわ....、あの行動はほかの誰でもない、真姫が選んで起こしたもの。真姫が貴女たちを助けるためにやった事なのよ...?だから、真姫は自分のせいで気を負って欲しくはないんじゃなの....?」
凛「...!、そう、だよね...」
花陽「...最後に真姫ちゃんに背中を押してもらった時、私が入部したあの時と同じ温もりを感じたよ...、真姫ちゃんは私たちに『生きて』って言ってくれた....それは多分、ただ生きるだけじゃなくて、みんなで帰って、また今まで通り笑って過ごして、って意味だと思うの...」
凛「かよちん...、...へへっ、」
にこ「、な、なにがおかしいのよ...」
凛「ううん、...かよちん、かよちんの方が凛なんかよりずっとつよいな、って...」
花陽「...凛ちゃん...、それは少し違うよ」
凛「...?」
花陽「私が強いんじゃない、凛ちゃんたちと居れるから強く居られるの....、」
絵里「...花陽の言う通りよ、私だってそう、みんなと居るから強く居られる。
あの独りで強がって完璧ぶってたときとは違う、本当の強さでね」
にこ「...はぁ、そういうこと。まったく絵里...あんたはホント肝心なとこ取るの上手いわよね...絵里に言われちゃったけど私も同じ気持ちよ...」
凛「かよちん...絵里ちゃん...花陽ちゃん...、...ありがとう、少し、元気が出たよ...」
花陽「そう..?....えへへ..、嬉しい...」
にこ「さ、私達も少しは探索しないとまーた海未に怒られちゃうわ」
絵里「ふふっ、そうね、少し、探ってみましょう」
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ー
-
- 22 : 2017/06/16(金) 01:05:47 :
- 穂乃果「えっと、ここを、こうして...」
ガチャン!
穂乃果「よしっ!はまったよ...!」
ガチャ...キィィィ....
え、ちょっ、よくみえない...
ちょっと暗くないかにぁ...
ほんとにねっ、ひぃっ...暗い...
だ、誰か明かり!
明かりをつけてくださいっ!
あ、待ってくださいっ!そう言えばさっき見つけたライターがっ....!
ボォッッ!!
海未「..花陽、ありがとうございます」
穂乃果「ろうそく一つで結構明るくなるものなんだねぇ...」ツンツン
絵里「や、やめなさい穂乃果!消えたら真っ暗よ!!」ビクビク
にこ「...あんた幾つよ....」
隠し扉の向こう、真っ暗な部屋の中はなんとも簡素で、ベッドと本棚、そして小さな額があるだけだった
穂乃果「思ったより狭い...また行き止まりかな....」ウーン
にこ「いや、どうせまた....海未!本棚ずらしてみましょう!手伝ってっ!」
海未「なるほど...!分かりました!」
ズリッズズズズズ...
にこ「やっぱり...どうもワンパターンね...、」
ことり「また扉...」カチャ...
海未「ことり!気をつけてくださいね...!」
ことり「う、うん...」ソ-...
キィィィ.....
穂乃果「...な、なに、ここ...」
海未「地下牢、というやつですね...始めてみました....」
凛「牢屋、なの...?」
にこ「中でなにか光ってるわ...」
海未「にこ、気をつけてください...!、鍵、ですか...図書室の二の前もあります、もし鍵をとったと同時に来られたらひとたまりもありません....」
穂乃果「それじゃあ、一回みんなで入って、牢の鍵閉めてから取る...?、」
絵里「..万全を期すひつようがあるわ...、そうしましょう....」
ーーーー
ーーー
ー
穂乃果「みんな入った...?」
海未「えぇ、大丈夫です...」
穂乃果「それじゃあ閉めるね...」
キィィィ...カチャン!
にこ「これで、もし来ても大丈夫って事ね...まぁ、そんなタイミングよく来るなんて思えないけど...」チャリッ
絵里「でも、図書室の時は来たのよ...」
ズン...ズン...ズン、ズン...
にこ「え...き、来た...!」
ドンドンドンドン...ガンッ!
絵里「ひぃっっっっ!!!!、だ、大丈夫なのよねっ!?!?」ビクビク
にこ「大丈夫じゃないと困るわ...!」ビクビク
ガシャン!.....ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ!!!!!!!!
ことり「いやぁぁぁぁ!!!!う、海未ちゃぁん!!!」ビクビク
海未「こ、ここ、ことり...だ、大丈夫です....きっと...きっと...」ガタガタ
穂乃果「...」
ハァァァァァ.....!
『ねぇ、穂乃果ちゃん、開けてや?』
『うちやで、希...だから開けてよ。』
にこ「こ、こいつっ...!!声を....!!」
絵里「や、やめて!!!希は、希は死んだの....!!」
『全く、早く開けないと怒るわよ?』
『穂乃果はいつもそうなんだから』
花陽「いや!!!聞きたくない聞きたくない!!真姫ちゃんはもう...!!」
凛「...やめろ...!!真姫ちゃんを汚すな!!!!」
『ねぇ開けてぇや』『早くしなさいよ』『穂乃果ちゃんなら開けてくれるねんな?』『ほら、そこの鍵をずらすだけよ』『うちたっての願いや。』『早く、開けて。』『開けてや。』『開けて』『開けて』『開けて』『開けろ』『開けろ』『開けろ』
『アケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロアケロ』
海未「ひ、ひぃっ....」ガタガタ
ことり「もう、ぃゃ....」ガタガタ
花陽「ぅ、うぅ....」ビクビク
凛「ッ!....うぅ....」ガタガタ
にこ「やめて!もぉ..やめてよ....」ガタガタ
絵里「ぁ、ぁぁ...」ガタガタ
-
- 23 : 2017/06/16(金) 01:13:56 :
- 穂乃果「....」
スゥッ....
穂乃果「....私は、私の名前は高坂穂乃果!音ノ木坂学院の2年生、そしてμ'sのリーダー!!!!」
穂乃果「貴方が何者か、そして、何のために私たちを閉じ込めて殺そうとするのかは知らない....、....けど、私たちμ'sは負けない!...貴方がどれだけ襲ってこようとも、絶対にこの屋敷から抜け出してみせるッッ!!!!!」
『..........』
ニィィィィィィィ.....
ズンズン...ズン...ズン......ズン.....
絵里「..い、行った、の....?」
海未「....そう、みたいですね....」
凛「....」
花陽「....うぅ....」
ことり「.....さすが、 穂乃果ちゃん....」
にこ「....そうね...ありがとう、穂乃果...」
穂乃果「ううん、絶対、ぜったいに抜け出そう...そして、また、皆でアイドル活動をするんだ....!希ちゃんのためにも、真姫ちゃんのためにも....!」
ーーーーーーーー
ーーーー
ー
-
- 24 : 2017/06/16(金) 01:17:32 :
これにて前編は終了です。
あとは中編、後編に分けて書いていきたいと思います。
生存者:穂乃果、海未、ことり、凛、花陽、絵里、にこ
....
果たしてこの先、どうなることか...。
大まかな道筋のみを考えて会話等はほぼアドリブなので不備が多いと思われますが、ぜひ引き続き読んでいただけると嬉しいです!
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