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苗木「僕の才能は【超高校級の殺人鬼】だよ!」一同「!?」ザワッ【前】
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- 1 : 2013/12/12(木) 22:13:08 :
- 舞園「な、苗木くん…?悪い冗談ですよね?」
苗木「ううん。僕は間違いなく【超高校級の殺人鬼】苗木誠だよ」
舞園「そんな…!」
セレス「あら、殺人鬼?ずいぶんベタですわね」
山田「どこがベタなのかさっぱり分かりませんぞ!!」
腐川「さ、さささ殺人鬼って…!」
腐川(あいつと被ってるじゃない…なんて言えない)
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- 2 : 2013/12/12(木) 22:16:04 :
- スレ立て乙
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- 3 : 2013/12/12(木) 22:22:53 :
- 葉隠「うわああぁぁっ!!殺さないで欲しいべー!!」
苗木「ああ、喚かないで。君みたいな汚い爆発頭なんて興味ないから殺さないし」ニコ
葉隠「ひどい言われようだべ!」
石丸「なぜこの希望ヶ峰学園に殺人鬼が紛れ込んでいるんだ!これは警察に通報しなければ!」
朝日奈「そうだよ!このままじゃ絶対危ないし!」
江ノ島「でもあたしらのケータイ、どこにも無くない?」
戦刃(あれ…苗木くんって【超高校級の幸運】じゃないの…?)オロオロ
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- 4 : 2013/12/12(木) 22:31:15 :
- 不二咲「さ、殺人鬼って…ボクたちを殺すつもりなのぉ…?」
苗木「うーん、今のところその予定は無いけど…君の怯えた顔はそそられちゃうな」
不二咲「ひぃっ!」ビクッ
大和田「てめぇ…!、女に手をあげるたぁ、大した変態ヤローだな」
大神「我の目前で人殺しなどさせんぞ…」ゴゴゴゴ
苗木「ちょっと2人とも落ち着いてよ。今のは挨拶だよ、あ・い・さ・つ」
霧切「今の主張でだいぶ変態具合が知れたわね」
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- 5 : 2013/12/12(木) 22:47:52 :
- 期待
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- 6 : 2013/12/12(木) 22:58:11 :
- 苗木「ははっ、よく言われるよ」
苗木「そうだ!みんなは『ジェノサイダー翔』って知ってる?」
腐川「!」ビクッ
十神「たしか特殊な形状のハサミで人を惨殺し、現場に被害者の血で『チミドロフィーバー』の血文字を残す猟奇的な殺人鬼だったな」
十神「まさか貴様がそうだとでも言うのか?」
苗木「ううん、違うよ」フルフル
腐川「じゃあ何で引き合いに出したのよ…(バレてるのかと思ったじゃないこの変態!)」
苗木「うーん…尊敬する人だから?」
江ノ島「なぜにクエスチョンマーク」
戦刃(盾子ちゃんは知ってたのかなぁ…。でもジェノサイダーと苗木くんってどんな関係なんだろ…気になる)
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- 7 : 2013/12/12(木) 23:21:57 :
- 苗木「えっとね、僕ってぶっちゃけ可愛い子しか殺さないんだけど」
霧切「それは何となく察せるわ」
苗木「まあまあ。…これって実はジェノサイダー翔に憧れみたいなのがあるからなんだ!」
苗木「でも同時にジェノサイダー翔は標的でもあるんだよ」
苗木「僕の夢は自分好みの子を殺す間々にジェノサイダー翔を殺すことなんだ!」
腐川「」
石丸「ふむ、殺人鬼退治か…それなら苗木くんは一概に悪者とは言い切れないかもしれないな」
朝日奈「いや、どっからどう見ても悪い奴でしょ!!」
セレス「面倒くさいことになる前に、拘束しておいた方がよろしいのではないですか?」
山田「そうだそうだ!誰かお願いしますぞ!」
大神「ならば我が捕らえよう」
苗木「ちょっと大神さん!?僕って君たちが思うよりも人畜無害なヤツで…」
大神「問答無用!しばし眠って貰うぞ…」トンッ
苗木「あう」コテン
大和田「あ?一発で沈んじまいやがった」
舞園「こんな苗木くんが本当に【超高校級の殺人鬼】なんでしょうか…?」
不二咲「でも本人が言ってたし…それにさっき、ものすごく怖かったよぉ…」
霧切「何にせよ警戒したほうがいい相手なのは間違いないわね」
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- 8 : 2013/12/12(木) 23:22:48 :
- 桑田の存在を忘れてた
ごめんね桑田
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- 9 : 2013/12/13(金) 01:25:02 :
- 桑田「つかさ、苗木に気を取られて忘れてたけど、俺らって閉じ込められたんだろ?」
石丸「そういえばそうだったな。入口が鉄の塊で塞がれてしまっていたんだった!」
朝日奈「しかもみんな、学園に入ってきたときに気を失ってたんでしょ?」
十神「偶然にしては出来過ぎているな」
桑田「これって犯罪チックなことに巻き込まれたんじゃねーのか?」
不二咲「そんなぁ…お家に帰れないの?」
葉隠「まあ焦んなって。これは希望ヶ峰学園流のドッキリイベントみたいなもんだべ」
セレス「レクリエーションですか…」
山田「なあんだ、それなら安心ですな」
戦刃(…じゅ、盾子ちゃん放送まだぁ…?)
キーンコーンカーンコーン
???『あー、あー。マイクテスッ!マイクテスッ!校内放送!校内放送!』
大和田「な、何だぁ…?」
戦刃(来たっ!…緊張しちゃう……)
???『』
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- 10 : 2013/12/13(金) 01:25:29 :
- ちょいミスごめんなさい
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- 11 : 2013/12/13(金) 08:14:24 :
- 期待してます!
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- 12 : 2013/12/13(金) 21:50:29 :
- ???『あーあーっ!マイクテスッ!』
???『オマエラの自己紹介のせいで尺が押してまーす!至急体育館までお集まりください!』ブツン
舞園「い、今のは何でしょう…?」
石丸「行ってみないことには何も分かるまい!諸君、体育館へ急ぐぞ!」
霧切「…彼はどうするの?」
苗木「」キュウ
大神「我が運ぼう」
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- 13 : 2013/12/13(金) 22:23:22 :
- 体育館
朝日奈「ちょっと…!それ本気なの!?」
モノクマ「イヤだなぁ…。ボクそんなに難しいこと言ってないよ?」
モノクマ「オマエラは一生ここで仲良く暮らすの!出たかったら殺りゃあイイじゃんか!」ガオーッ
大和田「っざけんなよ!転がされてぇのかてめー!!」
苗木「う~…今どういう状況?」モソモソ
舞園「あっ、苗木くん!大丈夫ですか?」
苗木「舞園さんか…、おはよう」ニコ
モノクマ「あ、苗木くん起きたの?」
苗木「わあっ!?クマさんのぬいぐるみが喋った!!」
セレス(クマ『さん』?)
戦刃(さん付け…可愛い///)
舞園(苗木くん言い方がかわいい…///)
霧切(不覚にもキュンとしてしまったわ///)
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- 14 : 2013/12/13(金) 23:35:01 :
- 苗木「ふーんへーほー…。つまり平和に生きたきゃ諦めろ!諦められないなら殺せ!ってことか」
モノクマ「そゆこと!うぷぷ、苗木くんは物わかりがよくて助かるなぁ」
苗木「それなら僕は決めたぞ!」
十神「貴様は殺人鬼…手頃な女子でも殺して出るつもりか?」
葉隠「そんなら俺に危険はないべ。ご自由にやってくれ!」
朝日奈「あ、あんたって奴は…」
苗木「葉隠くん何言ってるの?僕は誰も殺さないよ」
山田「えっ!?殺人鬼なのに殺さないのですか?」
モノクマ「まあどうするかはオマエラに任せるよ!それじゃあ、新たなスクールライフを楽しんでね!」シュポン
不二咲「…行っちゃった」
戦刃(盾子ちゃんに色々聞きたかったのに…自分で考えろって事なのかな?)
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- 15 : 2013/12/14(土) 00:13:44 :
- この苗木何か怖い(>人<;)
でも支援します
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- 16 : 2013/12/14(土) 01:20:49 :
- 山田「それで苗木誠殿、『誰も殺さないよ』とはどういうことでしょうか…」
苗木「え?僕なにか難しいこと言ったっけ」
苗木「もしかして僕に殺してほしいからわざと気を引こうとしてるのかなぁ?」
山田「ブヒャー!そんなわけありませんがなっ!!」
セレス「山田くんは、あなたは殺人鬼だからこの状況で誰も殺さないなんて信じられないと言いたいのですわ。…まあ、わたくしも同じ考えですが」
苗木「…じゃあ殺してあげた方がいいの?それなら遠慮せずに、君のお人形みたいに真っ白な柔肌を切り裂いて血で濡らすけど」
セレス「嫌です。それにこの疑問を抱いているのはわたくしたち全員ですの」
苗木「まさか殺さない理由を言わないといけない理由を話すことになるとはね…」
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- 17 : 2013/12/14(土) 12:27:04 :
- おい誤字多いぞ私、大丈夫か
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- 18 : 2013/12/14(土) 12:39:23 :
- 苗木「だって誰かを殺せばこの学園生活って終わりなんでしょう?それってすごくもったいなくない?」
大和田「あぁ?何がもったいないんだよ」
苗木「何がって…、こんなに可愛い女の子たちと強制的に軟禁生活ができるんだよ?あはっ、ワクワクするなぁ…///」ミモダエ
腐川「ふ、不潔よ…不潔だわ…!!」
石丸「苗木くん、僕らは学生なのだぞ!健全な学園生活を送る義務があるんだ!」
桑田「いやいや送んねーよ!出口探すのが先だろーが!!」
舞園「そ、そうですよ…いつまでもこんな所にいられません」
江ノ島「じゃあ、ちょちょいとみんなで探索行こう!」
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- 19 : 2013/12/14(土) 12:58:01 :
- 十神「待て、俺は1人で行動するぞ」
江ノ島「はぁ?この流れでおかしいっしょ?」
苗木「そうだよ十神くん、一緒に行こうよ」
十神「この中に、すでに誰かを殺そうと企んでいる者がいないとは言い切れんだろう」
十神「特に苗木、殺人鬼の貴様と行動するなど自殺行為も当然だ」
腐川「と…十神くんの…言う通りかも…」
大和田「ざけんなよコラァッ!…まあ後半は同意だけどよ」
セレス「わたくしも、苗木くんにターゲットにされる可能性がある限りはイヤですね」
苗木「そんなぁ…。ひどいよみんな!殺人鬼=悪い人って誰が決めたんだよ!」
不二咲「国と法律…かなぁ」
苗木「…分かったよ。僕はここで大人しくしてるから、みんなで探索してくれば?」タイイクズワリ
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- 20 : 2013/12/14(土) 13:31:37 :
- 舞園(何だか苗木くん、可哀想…)
舞園(それに中学生のときは殺人鬼なんて感じ、それっぽっちもしなかったのに…)
舞園「じゃあ私が苗木くんと一緒に行動します」
苗木「舞園さん、いいの!?」パァッ
朝日奈「えっ!?舞園ちゃんは女の子だし危ないよ!!」
大神「朝日奈の言うとおりだ。見張りなら我がやろう」
舞園「見張りじゃないです。私の意志で苗木くんと行動したいと思ってますから」
舞園(それに中学生のときの苗木くんと別人なのか、私が判断しなきゃ)
桑田「いや、でもやっぱ危ねぇって!俺も一緒に行くよ」
舞園「別にいいですy苗木「そっか、じゃあ桑田クンも一緒に行こう!」
舞園「ええっ!?」
桑田「あれ、何でちょっとイヤそうなの!?」
舞園「いえ、嫌なわけではないですけど…」
舞園(これじゃ、苗木くんと昔の話は出来なさそう…)
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- 21 : 2013/12/14(土) 17:26:24 :
- 寄宿舎
苗木「僕らの部屋があるよ!僕の部屋は…舞園さんの隣だ!やった!」キャッキャ
舞園(苗木くんはしゃいでるなぁ…。今のところ変わったことはありませんね)
桑田(チクショウ…舞園ちゃん苗木のことばっか見てんな)
桑田「なあ舞園ちゃん。苗木の奴は放っておいても大丈夫そうだし、俺たちだけでどっかいかね?」
舞園「それはダメです!みんなに言い出した以上はちゃんと見ておかないと…」
苗木「舞園さん!桑田クン!はい、君たちの部屋の鍵」スッ
舞園「あっ、ありがとうございます!」
桑田「サンキュー…って良くねぇよ!なに勝手に人の部屋入ってんだよ!」
苗木「だって2人とも、さっきから黙って歩いてるだけで探索してないんだもん」
苗木「舞園さんは僕ばっかり見てるし、桑田クンは舞園さんばっかり見てるよ!…まあ舞園さんに見つめられるのは悪くないけど///」
桑田「べっ、別に舞園ちゃんばっか見てねぇよ!」
舞園「なぁんだ、それなら良かった!」
桑田「お、おう…」(良かった…?)
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- 22 : 2013/12/14(土) 17:40:15 :
- 苗木「それで、僕ばっかり見てる理由は何かな?舞園さん」
舞園「えっとその…苗木くんとお話したい事があるんですけど…(ハッキリ言って桑田くん邪魔です)」チラッ
苗木「うんうんある程度分かったよ」
苗木「と、言うわけで桑田クン!悪いけど外してくれないかな?」
桑田「何でそうなんだよ!」
苗木「舞園さんは僕と2人っきりで話したいんだよね?」
桑田「そんなんお前の推測じゃねーかアホアホアホ!!」
舞園「苗木くん何で分かったんですか!?」
苗木「それは…僕がエスパーだからかな」
舞園「えっ?」
苗木「あはは、冗談冗談!」
桑田「」アポ
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- 23 : 2013/12/14(土) 17:52:46 :
- 苗木「さて、泣きながら走り去っていった桑田クンは置いておいて、話ってなんなの?」
舞園「あの…苗木くんって六中ですよね?根黒六中の…」
苗木「そうだよ!それがどうしたの?」
舞園「わぁ~、やっぱり!私も六中だったんですよ。覚えてますか?」
苗木「もちろん!むしろ舞園さんが僕を覚えていてくれたことにびっくりだよ!」
\ワイワイキャッキャ/
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- 24 : 2013/12/14(土) 18:05:54 :
- 食堂
舞園「ふぅ。苗木くんと初めていっぱい喋れて楽しかったです!」
苗木「僕もだよ!ありがとう、舞園さん!」
石丸「おお、苗木くんに舞園くん!君たちが一番乗りか!」
石丸「僕としたことが遅れをとるとは…情けない!!」
舞園「私たちは食堂を調べていたからですよ。気にしないでください」
苗木「もうそろそろ時間だし…みんな集まってくるかな?」
PM 07:30
石丸「よしっ、全員集まったな!それではこれより報告会を開始する!」
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- 25 : 2013/12/14(土) 19:00:46 :
……… ……… ………
廊下
舞園「特にめぼしい発見はありませんでしたね…」
苗木「強いて言うならセレスさんの言うとおり『逃げ場のない空間に閉じ込められた』っていうことは分かったけど…」
舞園(セレスさんの…苗木くんの言う通りです)
苗木「もうすぐ10時…夜時間か。舞園さん、もう寝た方がいいよ」
舞園「そうですね…。苗木くん、おやすみなさい」
苗木「うん、おやすみ」ニコ
舞園(そう言って、苗木くんは自分のお部屋に入ってしまいました…)
舞園「うーん、じゃあ私も…」
朝日奈「まーいぞーのちゃーん」コソッ
舞園「きゃあっ!」
朝日奈「あ、驚かせちゃった?ごめんごめん」
舞園「朝日奈さん…どうかしました?」
朝日奈「これから一緒に食堂行ける?」
舞園「それは別に大丈夫ですけど…、何かあったんですか?」
朝日奈「ほら、苗木のことだよ!みんなで話し合おうってなったんだ」
舞園「そういうことですか。分かりました、行きましょう」
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- 26 : 2013/12/14(土) 20:14:06 :
- 食堂
セレス「舞園さん、殺人鬼と過ごした気分は?」
舞園「…皆さんは『殺人鬼』なんて言いますけど、一緒に行動した私にはそうは思えませんでした」
舞園「苗木くんは悪い人じゃないと思いますよ」
桑田「舞園ちゃんマジかよ!?」
山田「いや~しかし…それは僕たちを騙そうとしているだけでは?」
大神「騙すか…一理あるな」
大和田「そんなら『女しか殺さない』ってのも嘘なんじゃねーか?」
不二咲「そ、それだとここにいるみんなが危ないよ…!」
葉隠「もう勘弁してくれって…」
腐川「あ、あんたがいつ危ない目にあったのよ…」
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- 27 : 2013/12/14(土) 20:47:47 :
- 石丸「ならしばらく交代で苗木くんを監視するというのはどうだろうか」
十神「甘いな。倉庫からロープやら引っ張り出して拘束したほうが、手間も少ないし安全性も高まるだろう」
舞園「でも…、それだと苗木くんがあまりにも…」
セレス「わたくしは十神くんに賛成ですわ」
舞園「で、でも…苗木くんはまだ私たちに何もしてないじゃないですか」
江ノ島「あたしも舞園に賛成…」ボソッ
葉隠「江ノ島っち、本気か!?」
江ノ島「だって舞園の言う通り…苗木は何もしてないじゃん」
戦刃(それに、苗木くんは人を殺すような人間じゃないよ…)
霧切「確かに彼は私たちに何もしていないわ。でも、これからは分からない。何か起きてからじゃ遅いのよ」
舞園「うっ……」
霧切「でも、縛るのはさすがにやりすぎだと思うの。だから私は石丸くんの意見に賛成」
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- 28 : 2013/12/14(土) 21:04:34 :
- 朝日奈「あたしも…いきなり縛られるなんて可哀想だし」
セレス「殺人鬼に情が移ったのですか?…信じられません」
朝日奈「そんなわけ無いじゃん!」
大神「苗木には前科がない。我も監視のほうがいいと思うぞ」
十神「前科がないから同情の余地があると?」
大神「…よく思い返してくれ。お主たちはここに閉じ込められる前、どこかであやつの名を聞いたことがあるか?」
大和田「そーいやぁ…『苗木誠』っていう殺人鬼がいるなんて聞いたことねーぞ」
腐川「そういえば…わ、私もないわ…」
不二咲「希望ヶ峰学園が【超高校級】なんて言うからには、相当有名なはずだよねぇ…」
大神「我らはまだ苗木という男を理解してはおらぬ。決断を下すのは早いだろう」
葉隠「う~…。どうすればいいんか分かんなくなってきたべ」
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- 29 : 2013/12/14(土) 21:29:07 :
- 桑田「俺はぜってー縛ったほうがいいと思うけどな!(あいつ、なんかムカつくし)」
十神「…では、こういうのはどうだ?」
十神「監視をするのに賛成の者だけで監視を始める。その経過を見て、苗木が信頼に値するか各々が評価すればいいだろう」
山田「それなら僕も文句はありませんな。あ、僕は拘束に賛成派なんで!」
霧切「誰がどちらに賛成かはっきりさせておきましょう」
舞園「じゃあ私、部屋からメモ帳を取ってきます!」タタタ
=数分後=
監禁派 │監視派
*十神 │*霧切
*セレス │*舞園
*桑田 │*大神
*葉隠 │*朝日奈
*山田 │*江ノ島
*腐川 │*不二咲
│*石丸
│*大和田
山田「意外と監視派の人が多いですねぇ」
大和田「だってあいつ明らかに弱えぇし、いざってときにはブン殴れば大丈夫だろ」
舞園「大和田くん、暴力はいけませんよ…」
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- 30 : 2013/12/14(土) 21:43:03 :
- キーンコーンカーンコーン
モノクマ『え~…夜10時になりました。夜時間です。まもなく食堂はロックされて立ち入り禁止となります。……』
石丸「食堂がロックされるだと!諸君、急いでここから出よう!」
廊下
石丸「かなり急ぎ足になってしまったな」
十神「フン、じゃあな」スタスタ
腐川「あっ、あたしも帰るわ…」スタスタ
葉隠「はぁ…俺も疲れたからとっとと寝るべ」スタスタ
山田「僕も夜のお楽しみがあるので失礼させていただきますぞ」ドスドス
桑田「チクショー…ひどい1日だったぜ…」スタスタ
セレス「うふふ、監視派の方々は明日の見張りを決めておいてくださいね?それではごきげんよう…」スタスタ
朝日奈「…行っちゃったね」
大神「我らも明日の見張りを早く決めるぞ」
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- 31 : 2013/12/14(土) 22:02:11 :
- 舞園「それなら私がやりますよ!言い出しっぺですし!」
朝日奈「でも、舞園ちゃんは今日も一緒に過ごしてくれてるし…なんか悪いよ」
江ノ島「…そんならさ、明日はあたしが見張るわ」
石丸「江ノ島くん…いいのか?」
江ノ島「大丈夫だいじょーぶ!あたしこう見えても力あるし、苗木にいろいろ聞いてみたいことあんだよねー!」
大和田「それならいいんじゃねーか?」
不二咲「じゃあ、お願いしちゃおうかなぁ…」
江ノ島「まっかせて!」
戦刃(…苗木くんに何があったのか、ちゃんと調べなきゃ)
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- 32 : 2013/12/15(日) 01:05:32 :
- =翌日=
食堂
苗木「♪」モグモグ
江ノ島「苗木、おっはよー!」
苗木「あ、江ノ島さん!おはよう」ニコッ
戦刃(やっぱり苗木くん可愛い)
江ノ島「へぇ、メロンパン食ってんだ。可愛いとこあんじゃん!」
苗木「可愛い…のかなぁ。菓子パン好きな男子って珍しくないと思うけど…」
戦刃(あ、あれ…?たしか苗木くんって『可愛い』って言われるの、あんまり好きじゃなかった…はず)
江ノ島「ねえねえ苗木。今日ヒマ?」
苗木「別に誘ってくれるような人もいないし…うん、ヒマだよ」
苗木「もしかして…江ノ島さんが僕と遊んでくれるの?」
江ノ島「あったりー!殺人鬼と話せる機会なんて一期一会モンでしょ?聞きたいこといっぱいあるんだ!」
戦刃(…自分だけど何言ってんだろ…。で、でも盾子ちゃんならきっとこう言う。問題は苗木くんの出かた)
苗木「わーい!江ノ島さん、ありがとう!」
戦刃(ちっちゃな子供みたい…少なくとも、私の知ってる苗木くんの受け答えじゃない)
戦刃(苗木くん、どうしちゃったんだろ…)
-
- 33 : 2013/12/15(日) 01:31:11 :
- in エノシマ room
苗木「女の子の部屋…何回招かれてもいいもんだよね」ポワ~
江ノ島「まあ、モノクマが用意した部屋だけどね」
戦刃(何回!?苗木くんって女の子のお部屋、結構行ったことあるのかな…。で、でも苗木くん人気者だったもん!女の子のお部屋ぐらいたくさん行っててもおかしくない!…はず)フルフル
苗木「江ノ島さんどうしたの?」
江ノ島「…ん?ああ、ごめんごめん!考えごとしちゃってたわ!」
江ノ島「立ち話も何だし、まあベッドで適当にくつろいでよ」
苗木「いいの?…じゃあお言葉に甘えさせてもらうよ」ボスン
戦刃(遠慮なしにベッドにダイブ…これも苗木くんならしない。苗木くんはこういうとき、端っこで膝の上に手を置いて座る)
苗木「さ、好きなこと聞いていいよ!」フセッ
戦刃(犬みたいに伏せてる…可愛い///)
江ノ島「苗木、座り方犬みたい!ほれ忠犬ナエ公、お手っ!」
苗木「へへ…わぅん!」オテッ
江ノ島「おぉ~…よくできました!」ナデナデ
苗木「~~っ♪」
戦刃(どうしよう可愛い///)
-
- 34 : 2013/12/15(日) 01:42:48 :
- 戦刃(でも、これ本気じゃないよね。女の子に合わせてるのかなぁ…)
苗木「…ん?」クンクン
江ノ島「どうした?まだナエ公ごっこ足りない?」
苗木「いや、そうじゃなくてさ。江ノ島さん、右手のファンデーション濃くない?」
江ノ島「え~っ、そう?」ドキッ!
戦刃(に、匂いで分かるの?…どうしよう)
苗木「そんなに化粧しなくても、江ノ島さんは可愛いと思うけどな…」
江ノ島「マジで?なかなか嬉しいこと言ってくれるじゃん!」
戦刃(苗木くんが…かかか可愛いって言って…///)
戦刃(でも、それって盾子ちゃんのこと。私じゃない…)
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- 35 : 2013/12/15(日) 02:25:32 :
- 江ノ島「でも可愛いって雑誌のあたしのことでしょ?」
苗木「ううん、そんなことない。今の江ノ島さんも好きだよ」
江ノ島「す、好きって…」
苗木「僕、加工とか化粧とか整形ってあんまり好きじゃないんだよね。それって偽物ってことでしょ?」
江ノ島「そんなズバズバ言われると軽くショックなんですけど…」
苗木「別に江ノ島さんを否定してるわけじゃなくてさ…。僕はただ、素の江ノ島さんも魅力的って言いたいんだ」
苗木「江ノ島さんって、目を加工してぱっちりさせたりそばかすを消したりしてるけど…そんなのいらないよ。君は十分可愛いんだから」
江ノ島「ちょっ…」
戦刃(な、な、苗木くん…急に真剣に何言ってるの~///)
苗木「あはっ!…そんな押しに弱い江ノ島さんも好き」
江ノ島「!!///」
戦刃(これで『戦刃さん』とか言われてたら絶対アウトだったよ~!!
苗木「もっと素の君が見たい」ハムッ
戦刃(な、苗木くん…スカートの裾を咥えて上目遣いって…!)
江ノ島「も~…!!苗木ったら見た目に合わず肉食っ!!///」プイッ
戦刃(直視できない…負けた///)
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- 36 : 2013/12/15(日) 12:10:24 :
- =翌日=
食堂
ワイワイガヤガヤ
戦刃(結局…昨日は苗木くんに、いいようにあしらわれちゃっただけだったな…)ハァ
苗木「おはよう、江ノ島さん!」ニコッ
江ノ島「わっ!?おはよう苗木くんっ!」
苗木「ん?苗木…『くん』?」
江ノ島「っ!!…ゴメンゴメン焦っちゃった!!」
戦刃(あ、危ない…)ドキドキ
舞園「苗木くん、江ノ島さん!おはようございます」
苗木「舞園さん、おはよう!」
舞園(みんなが気遣ってくれたけど…今日は私が苗木くんの見張り。頑張らなきゃ)
舞園「苗木くん、今日は何か予定ありますか?」
苗木「…もしかして、今日は舞園さんが?」
モノクマ「させるかー!!!」ボヨ~ン
苗木「うわっ!?」
江ノ島「えっ!?」
戦刃(じゅっ、盾子ちゃん…!?)
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- 37 : 2013/12/15(日) 17:20:10 :
- モノクマ「オマエラさっさとコロシアエよー!!もう2日目だぞー!!」
葉隠「いつまでとぼけてんだって!もうネタばらしにすんべ」
朝日奈「コロシアイなんてするわけ無いじゃん!」
モノクマ「まったく…物分かりの悪い生徒たちだよ」イライラ
モノクマ「まあ、これだけ場所も雰囲気も条件も揃えておいて何も煽らなかったボクの責任だと深く反省しております…」
モノクマ「と、言うわけで優しいモノクマ先生から動機のプレゼント~!オマエラ自由に探索してきなよ!」
舞園「ど、動機…?」
モノクマ「うぷぷ…何かは見てからのお楽しみだよ」ほんじゃさいなら!」ピョイン
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- 38 : 2013/12/15(日) 18:19:10 :
- 支援
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- 39 : 2013/12/15(日) 21:43:04 :
- おいおい苗戦展開を淡々と書くって言ってたじゃん。
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- 40 : 2013/12/15(日) 22:06:15 :
- >>39
苗戦ちゃん可愛いからこれ終わったあとちゃんと書きたいと思います!
-
- 41 : 2013/12/15(日) 22:09:10 :
- 苗木「動機かー…、じゃあ僕が調べてくるよ」
大和田「おお、行ってくれんのか!助かるぜ苗木!」
苗木「僕の【殺人鬼】の疑心暗鬼を晴らせるならお安い御用だよ」ニコ
舞園(苗木くんのその一言で、空気に緊張が走りました)
舞園(恐怖、疑惑、警戒…皆さんの顔に、思い思いの感情が現れます)
舞園(『そうだ、こいつは殺人鬼なんだ』と…)
舞園「わ、私も行きます!」
苗木「舞園さんも?じゃあ行こう!」チロッ
舞園「はい…」
舞園(あの舌なめずりは見なかったことにしておきましょう…)
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- 42 : 2013/12/16(月) 20:49:41 :
- =30分後=
視聴覚室
石丸「こ、これは…!」
朝日奈「これって…ねつ造だよね…?そうだよね…!?」
腐川「ちょっ、ちょっとぉ…これって何なのよおおお!!」
不二咲「ううっ…どうしてこんな事するのぉ…」
霧切「これが黒幕の目的ね。私たちの『出たい』という気持ちを煽ることでコロシアイを誘う…」
苗木「それなら何が映ってたか告白し合わない?1人で抱え込むよりは全然いいと思うけど…」
苗木「ね、舞園さん!」
舞園「……………」
舞園(な…なんで、みんなが…!?)
苗木「…舞園さん?」スッ
舞園「やめて!!」バシッ!!
舞園(分からない…何で…何で……!?)
舞園「出してっ!私をここから出してよ!!」
舞園(帰して…私の帰るべき場所に…!!)
-
- 43 : 2013/12/16(月) 21:29:30 :
- 苗木「ねえ…舞園さん、落ち着こう?」
舞園「落ち着けるわけないじゃない!殺すとか、殺されるとか…そんなのもう…耐えられない…」
舞園(怒りや悔しさ…私のどこかやり切れない思いが涙になって頬を伝ってました)
舞園(目の前の苗木くんは、私を気遣いながらもずいぶんと涼しい顔です…彼は何を見せられたんでしょう)
舞園「苗木くんはどうしてそんなに落ち着いていられるんですか!?怖くないんですか!?」
苗木「舞園さん…」
舞園(苗木くんの手がそっと私に伸びます)
舞園(そして…私の頬に、固く冷たい感触が…)
舞園「っ!!」
苗木「…気持ちいいでしょ?ほら、もう大丈夫」
舞園(優しく、穏やかに笑う苗木くん…)
舞園(…彼が袖口に仕込んでいたらしいナイフが、私の頬にひんやりと当たっていました…)
-
- 44 : 2013/12/17(火) 01:40:24 :
- 舞園「な、苗木…くん…?」
苗木「あはっ、取り乱してるのもイイけど…そうやって困惑してるのも可愛い」
腐川「あいつ…ナ、ナイフ持ってるわ…!」
石丸「苗木くん!今すぐそのナイフを降ろしたまえ!」
大神「おのれ…!やはり救いようのない畜生だったのか?」
十神「こうなった以上は同情の余地は無いだろう。とっとと捕らえろ」
苗木「わわっ、ちょっと待ってよ!」
舞園(苗木くんは、パッと私から手を離して両手を上げました)
苗木「だって、怒っても泣いても何も変わらないんだよ?みんなも舞園さんに落ち着いてもらった方が好都合でしょ?」
朝日奈「好都合って…!舞園ちゃんも私たちみたいに変な映像を見せられたんだよ!そりゃ、少しは泣きたくもなるし、叫びたくもなるって!!」
苗木「でも、それじゃあみんなの不安を煽ってしまう。モノクマの思い通りだよ」
葉隠「俺も舞園っちの悲鳴でもう泣きそうだべ」
山田「なんとも需要の少ない画ですな…」
苗木「そうそう。それに、君の辛そうな顔なんて直視できないよ」
舞園(そう言って苗木くんは私の手首を押さえ込むように握ります。そして手首に鈍く光るナイフを仕込んだまま、顔をぐいっと近寄せてきました…)
苗木「…モノクマの動機なんかより、よっぽど甘い誘惑だよ」
舞園(唇が触れそうな距離。吐息混じりの熱っぽい声で……)
苗木「そんな顔されると…殺したくなっちゃう」
舞園(その薄ら笑いはとても冷たくて…無理矢理私に現実を教えているようです)
舞園(『君の知る僕はいない。これが僕なんだよ…』と、苗木くんの声が聞こえたような気がしました)
桑田「もー限界だ!舞園ちゃんから離れやがれ女タラしのイカレヤローめ!!」ブォン
苗木「わっ!ちょっと、168/㎞投げる君のパンチは痛いじゃ済まないって!!」サッ
舞園(桑田くんが殴りかかったことで、苗木くんは私から離れます)
苗木「だって舞園さんが悪いんだよ?僕を誘うから…。君みたいな可愛い女の子の誘いって、僕みたいな思春期男子にすれば、かなり危ない爆弾なんだから」
大和田「ワケ分かんねえこと抜かすのもいい加減にしろやコラアァァッ!!」
苗木「わあぁっ!?…ちょっとここいては命の危機を感じるよ!!」
舞園(苗木くんは大和田くんの拳を機敏避けながらがらそう言いました)
-
- 45 : 2013/12/17(火) 18:13:05 :
- 寝ぼけてるせいで恐ろしいほどの誤打が…ガクガク
-
- 46 : 2013/12/17(火) 21:50:14 :
- 朝日奈「もう追っ払っちゃったから大丈夫だよ!…立てる?」
大神「我がついていながらあれほどの奇行を許してしまうとは…すまぬ、舞園」
舞園「いえ…、大神さんのせいじゃないですよ」
舞園(結局、苗木くんはそのまま逃げるように寄宿舎に帰ってしまいました)
山田「いや~…しかし、あんなにあどけない顔をしながらもSっ気のある表情ができるものなんですな。僕の創作意欲が刺激されますぞ!」
腐川「はぁ…!?人が人を殺す表情に刺激されるなんて…、ふ…不潔だわ……!」
山田「ぬぁーにおぉー!!お主にはギャップ萌えの発想はないのかー!!」
江ノ島「はいはい、ヲタ会議はあとで勝手にしてろっつーの」
戦刃(ぎゃっぷもえ…って何だろ?山田くんに教えてもらった気もするけど、忘れちゃった…)
十神「…それで、これからどうする気だ?」
セレス「動機とやらが済んだのなら、わたくしはもう帰りますわ。…さようなら」スタスタ
石丸「セレスくん、勝手な行動はつつしみたまえ!!」
不二咲「…でも行っちゃったねぇ」
葉隠「委員長、どうすんだべ?」
石丸「むっ…、それならいたしかたない。諸君、いったん解散だ!くれぐれも変な気を起こしてはいけないぞ!」
大和田「ちっ、あんなんねつ造だろ。…じゃなきゃ信じらんねーよ…」
舞園(そうです。あの映像は私たちをパニック状態にするための罠なんですよ…)
舞園「でも、もし…本物だったら……」ボソッ
江ノ島「舞園、大丈夫?」
舞園「えっ?あ、はい大丈夫です…」
戦刃(やっぱり舞園さんにはキツいかぁ…盾子ちゃんが言った通りだ)
-
- 47 : 2013/12/17(火) 22:45:13 :
- in 舞園 room
舞園「どうしよう…」
舞園(時刻は午後10時前、私の手には厨房から持ち出した包丁…)
舞園「出たかったら殺せ…なんて」
舞園(ひどいです。ひどすぎます…。私が何をしたんですか……)
舞園「でも、…引けない」
舞園(苗木くんには悪いけど…あれだけ印象の悪くなった【殺人鬼】の彼の証言は、私の言葉ほどの説得力は無いはずです)
舞園(ただ不安なのは…彼が昔のように、優しいのか)
舞園(もし、彼が私の過ちを余すことなく指摘してきたら?部屋の交換をバラしたら?)
舞園「あれ…おかしいですね…」
舞園(ここで、誰よりも彼の優しさを信じていた私が…今、彼の優しさを1番疑うなんて……)
舞園「行かなきゃ、行かなきゃ…覚悟を決めなきゃ……」
舞園(自分を奮い立たせようと、必死に言い聞かせていたとき……)
ピンポーンピンポーン
舞園「えっ!?」ビクッ
ピンポーンピンポーン
舞園(もう、夜時間前なのに…)
舞園「はい…」
舞園(包丁を急いで机の引き出しにしまうと、鍵を開けて…)
苗木「舞園さん!」バッ
舞園「きゃっ!な、苗木くん…?」ドキドキ
-
- 48 : 2013/12/18(水) 01:43:49 :
- 苗木「ご、ごめん。驚かせちゃった?」
舞園「いえ…大丈夫です。どうしたんですか?」
舞園(そう尋ねると、苗木くんはないしょ話をするように声を潜めて言いました)
苗木「舞園さん…今から時間ある?」
舞園「問題ないですけど…今からだと、セレスさんの言った夜時間のルールを破ってしまいますよ」
苗木「もう、舞園さんったら優等生だなぁ。ルールは破るためにあるんだよ?」
舞園「苗木くん…それは違うと思います」
苗木「えー」クスクス
舞園(悪戯っぽく笑う苗木くん。意地悪だけどどこか憎めない、無邪気な子供の笑顔みたい)
舞園「結局何をするんですか?」
苗木「うーん…なんか眠れなくてさ、一緒に散歩でも行こうよ」
舞園「散歩、ですか…」
苗木「そう、散歩!本当は昼にしたかったんだけど、モノクマのせいでそれどころじゃなかったからさ」
舞園(…どうしよう。別に断っても彼は怒ったりしないけど……)
舞園「…いいですよ。行ってみましょうか」
苗木「やった!ありがとう」
舞園(特に断る理由もありません。今日は、彼と話して気を紛らわせよう…)
-
- 49 : 2013/12/19(木) 21:35:23 :
- 廊下
苗木「せっかく夜の学校だし、何か出そうな雰囲気醸し出してほしいよな~」
舞園「ライトもずっとついてますし、お昼と大した変化があるようには見えませんね」
舞園(どうしよう…今思えば本当に2人っきりです)
苗木「みんな、ちゃんと夜時間のルールを守ってるみたいだね。僕たち、2人っきりで冒険してるんだ」
舞園(苗木くんの発した『2人っきり』という言葉にドキリと緊張が走りました。暴れる鼓動を落ち着けるように1つ深呼吸をして、私は訊きたかったことを尋ねます)
舞園「ねえ、苗木くん。…どうして私なんですか?」
苗木「えっ?…もしかして嫌だった?」シュン
舞園「そうじゃないですけど…誘うなら別に誰でもいいじゃないですか」
-
- 50 : 2013/12/20(金) 14:53:26 :
- 苗木「それは違うよ!」
舞園「えっ?」
苗木「だって、僕は嫌われてるじゃないか。それこそ自己紹介の時からね。でも、舞園さんはそんな僕に話しかけてくれたでしょ?」
舞園「…だって、苗木くんが殺人鬼なんて信じられなかったから……」
舞園(…今日の行動を見る前は、ですけど)
苗木「ごめんね。それは本当の話。でも舞園さんが話しかけてくれて、僕は本当に嬉しかったよ」
舞園(苗木くんの表情は真剣そのもので…彼の思いのようなものが伝わってきました)
舞園「本当は苗木くん、ひとりぼっちは寂しいんですか?…ならどうして、事あるごとに自ら孤立するようなことを言うんですか?」
苗木「……………」
-
- 51 : 2013/12/20(金) 15:02:58 :
- 苗木「…あっ、舞園さんちょっとストップ」
舞園(苗木くんはごまかすようにそう言うと、廊下の隅っこまで行って腰をかがめました)
舞園「…どうしたんですか?」
苗木「ほら、これ」
舞園(戻ってきた苗木くんの手には一枚のメダルが
握られています)
舞園「これ、確かモノクマメダルですよね」
舞園(モノクマさんが学園じゅうに隠したと言っていたメダル。これを使えばモノモノマシーンなるものが使えると聞かされていましたが…)
苗木「へへっ、これ見つけるの得意なんだ。せっかくだし購買部まで行って使おうよ!」
舞園「でも私の質問g苗木「ほらほら出発進行!」ギュッ
舞園(無理矢理私の言葉を遮ると、苗木くんは私の手を引いて購買部へ走りました)
-
- 52 : 2013/12/20(金) 16:46:12 :
- 購買部
苗木「ふう、ガチャガチャやる前って期待で胸一杯になるよね!」
舞園「そうなんですか?私、こういうのあんまりしたことがなくて…」
苗木「ガチャガチャやったことないの?じゃあこのメダルあげるからやってみなよ!」
舞園「そんな…せっかく苗木くんが見つけたメダルなんですし、苗木くんが使ってください」
苗木「…そう?ならいいけど…」
舞園(…もしかして、断らなかった方が良かったんでしょうか?)
チャリン ガチャガチャ テレレレレーンテレレレレレ !
苗木「あっ、『桜の花束』だ!」
-
- 53 : 2013/12/20(金) 17:15:33 :
- 舞園(桜の花束…綺麗…)ポー
苗木「…舞園さん、これあげる!」スッ
舞園「えっ、そんな…悪いですよ」
舞園(しまった。条件反射でつい断っちゃった…)
苗木「いいからいいから!これ綺麗だし、僕みたいな殺人鬼よりも舞園さんの方が似合ってるよ」
舞園「そうですか…?あ、ありがとうございます」
苗木「お昼のお詫びみたいな物だし、ぜひ受け取って!」
舞園「お昼のお詫び?」
苗木「ほら…怖がらせちゃったし。あのときは本当にゴメン」ペコッ
舞園「いえ、気にしないでください…」
-
- 54 : 2013/12/21(土) 01:27:49 :
- 舞園(そうだ。今ならさっきの質問…)
舞園「でも、謝るぐらいならどうしてあんなことしたんですか?…もし私が苗木くんと会わなくなったら、本当に孤立して……」
舞園(私はそこまで言ったとき、彼の異変に気がつきました)
苗木「……………」カタカタ
舞園(俯いて、震えています。ぐっと、涙を堪えるように唇を噛んで…)
苗木「…ごめん舞園さん。限界」
舞園「えっ?」
苗木「思い出したら泣きそうになってきた…怖い。部屋に帰ってもいい?」
舞園「待ってくださいよ!…そこまで言ったなら話してくれませんか?」
苗木「…信じても、いい?」
舞園「当たり前じゃないですか!」ニコッ
苗木「ありがとう…でも場所は変えさせて、ね?」
-
- 55 : 2013/12/21(土) 01:57:17 :
- in 苗木 room
苗木「本当に僕の部屋でいいの?それって襲われても文句言えないよ?」
舞園「大丈夫です!信じてますから」
苗木「…うーん、参ったな。こう言えば帰ってくれると思ったんだけど」
舞園「さあ、私の質問に答えてくれますね?」
苗木「分かったお手上げ!白状するよ。…でも何から?」
舞園「お昼の行動の理由です。ものすごく気になります」
苗木「ああ、あれね…。簡単に言うと『僕vsみんな』みたいな状況が作りたかったんだ」
舞園「…どうして?」
苗木「だってそうすれば、みんなが君を心配してくれる。…僕なんかより、ずっと君の力になれそうな人にね」
舞園「……………」
苗木「さすがに桑田クンや大和田クンに殴られそうになったときは生きた心地がしなかったけど…でも、君を咎める人はいなかった。それで十分だよ」
-
- 56 : 2013/12/21(土) 15:15:54 :
- 舞園「そんな…じゃあ、苗木くんは私のために?」
苗木「違う違う!そういうのじゃなくて…えーと……なんて言うか、その……」///
舞園「ふふ、隠さなくてもいいですよ。ありがとうございます」
舞園(苗木くん、顔真っ赤だ。可愛い…)
舞園「…私、お昼のことで苗木くんはやっぱり冷たい人なんだって思ってました。もう中学校のときの苗木くんじゃないんだって……」
苗木「はは、まあしょうがないよね。…殺されても利用されても、本当にしょうがないよ」
舞園「!!」ビクッ
苗木「部屋を訪ねたときに、とても思い詰めた顔をしてたね。…でも大丈夫だよ、あの極限状態だもん」
舞園「あっ…苗木くんっ…。わ、私…!」
苗木「僕は君に、殺されても利用されてもしょうがない。…でも君には気遣ってくれる仲間がいるんだよ?」
舞園「えっと、あの…、ご、ごめんなさい…」フルフル
舞園(分かってたんだ…。苗木くんは、最初から…)
苗木「謝るなら僕じゃなくてみんなだ。…明日の朝食のとき、僕も一緒に謝ってあげる」ニコ
舞園「苗木くんはなにも…」
苗木「…また断るの?僕じゃ頼りない?」
舞園「いえいえ!そんなことないですよ…。苗木くん、ありがとう……」ポロポロ
舞園(ここで涙が堪えきれなくなってしまいました…)
-
- 57 : 2013/12/21(土) 15:33:36 :
- =同時刻=
情報処理室
江ノ島「ギャハハハッ!殺人鬼に殺人を阻止されるたぁ、絶望的だなぁ!!」
江ノ島「でもぉ、苗木くんはどうしてあんなことするのかなぁ~?」
江ノ島「…彼らは苗木の素性を知りません。苗木はこれを機に更生する気では?」
江ノ島「いや、そんな甘いモンじゃない…。それを知るためにはもっとヤツを揺さぶらなければ…」
江ノ島「ほほほ、【超高校級の分析家】と呼ばれた私様にかかれば容易いことじゃ」
江ノ島「彼の心…どんな絶望が広がってるんでしょうか…。あ、私ほどじゃないと思いますけど…」
江ノ島「うぷぷ。ワックワクのドッキドキだよね!」
江ノ島「…1人7役会議も絶望的に飽きてきたわね…」ハァ
江ノ島「さあ、【超高校級の希望】さん。あんたにはどんな絶望が巣くってんのかねぇ…うぷぷ」
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- 58 : 2013/12/28(土) 22:22:05 :
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- 59 : 2014/08/16(土) 13:45:01 :
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