この作品は執筆を終了しています。
エレン「時間旅行をお望みですか?」
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- 1 : 2016/08/09(火) 16:59:22 :
- こんにちは!*か弱い乙女*wです!!
今回のテーマは時間旅行。
大切なものと引き換えに時間旅行が出来るなら、あなたは何処に行きますか?
本日のお客様はリヴァイ兵長です。
彼はどんな時間旅行にするのでしょうか…
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- 2 : 2016/08/09(火) 17:13:47 :
- トロスト区にある、最近話題のお店ーーー。
そこでは、大切なものを渡すかわりに、時間旅行を提供してくれるらしい……。
そんなお店に、今日も色んな客がやって来るーーーーー。
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- 3 : 2016/08/09(火) 17:16:14 :
- カランカラン…
扉に付けられた、木製の風鈴。
その音が示すのは、客の来店だ。
エレン「いらっしゃいませ。
時間旅行をお望みですか?」
リヴァイ「…あぁ。」
エレン「かしこまりました。」
リヴァイ「……壁外調査で仲間を亡くした事実も、変えられるのか?」
エレン「…それは、お客様次第でございます。」
リヴァイ「そうか……」
そう、ここに来る客のほとんどは、
深い悲しみや苦しみに心を抉られた事実を変えに 時間旅行へ出かける。
エレン「お時間と場所は、如何されますか?」
リヴァイ「時間は…
あの女型が現れた、第54回壁外調査の朝。
場所は、俺の部屋で頼む。」
エレン「……お仲間を生き返らせられるかの保証はありません。
そして、その目的を果たせてもなくても報酬は頂きます。
それでもよろしいですか?」
リヴァイ「……頼む。」
エレン「では、こちらの書類にサインをなさった後、この錠剤を飲んで目を閉じ、戻りたい時間 の光景をよく思い出して下さい。」
リヴァイ「こっちに帰りたいときはどうすればいい?」
エレン「もう一つの錠剤をお客様の服のポケットに入れておきました。
戻ってきたいときはもう一度錠剤を飲んで目を閉じ、ここの風景を思い出して下さい。」
リヴァイ「分かった。」
エレン「では、お好きなタイミングでどうぞ」
リヴァイ「……水はあるか?」
エレン「あ、はい、少々お待ちください。」
リヴァイ「すまない」
エレンは水が無いと錠剤が飲めないという客に、コップ一杯の水を差し出した。
リヴァイ「……」ゴクリ
客は錠剤を飲むと共に目を閉じた。
リヴァイ「……」バタン
そしてその場に倒れ、意識を失ったのだった。
エレン「……いってらっしゃいませ。」
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- 4 : 2016/08/09(火) 23:16:20 :
- あ、下書き消えた
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- 5 : 2016/08/10(水) 01:46:30 :
- 期待です!
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- 6 : 2016/08/10(水) 19:07:12 :
- >>5
ありがとうございます!
頑張ります‼︎
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- 7 : 2016/08/10(水) 19:09:09 :
リヴァイ「ん…」
リヴァイが目覚めたのは、相変わらず必要最低限のものしかない白をモチーフとした部屋だった。
リヴァイ「……本当に戻ったのか……?」
とはいえまだ半信半疑のリヴァイを確信させた事。それは……
ペトラ「あっ、おはようございます兵長」
エルド「朝食出来てますよ」
グンタ「今紅茶お入れしますね。」
オルオ「兵長!今日は頑張りましょ…」ブッチィ
ペトラ「もう貴方は……」
彼らの存在だった。
オルオ「貴方?フン、俺の彼女にでもなったつもりか?まだ必要な手順をこなしてないz…」ブッチィ
ペトラ「そのまま舌を噛み切って死ねばいいのに……」
あの頃は毎日のようにあった会話も、今ではとても懐かしく感じる。
慣れとは怖いものだ。
その時、大きな音を立てるものがあった。
バァン‼︎(←ドア)
ハンジ「リーヴァーイー‼︎‼︎‼︎」
調査兵団第四分隊長、ハンジ・ゾエの登場だ。
リヴァイ「煩ぇなクソメガネ。
朝ぐらい黙れ」
ハンジ「あのね、今日の…」
リヴァイ「聞けよ」
こんな会話も懐かしい。
ハンジ「で、本題に入るね。」
リヴァイ「……」チッ
ハンジ「今日の壁外調査の件なんだけど……」
リヴァイ「……!」
一瞬で現実に戻された気がした。
ハンジ「ん?どうかした?」
リヴァイ「いや…
続けてくれ。」
自分は、全てを知っている。
女型の巨人が現れることも、
ペトラ達が死ぬ事も、
女型の捕獲は最終的には失敗することも、
アニ・レオンハートが結晶の中に閉じこもることも……
そのプレッシャーと不安に、リヴァイは驚きを隠せなかった。
ハンジ「女型の巨人を捕獲しようと思っているんだ。」
リヴァイ「…ああ。」
ペトラ「…そうなんですか?」
リヴァイ「お前らは初耳か?
まぁ会議でしか話さなかったからな」
ハンジ「それでエレンに用があるんだけど……」
ペトラ「そういえば今日は見かけてません」
エレン「はい、なんですか?」
ペトラ「エレン…どこにいたの?」
エレン「ちょっと。」
ハンジ「そっか、でね、エレンに話があるんだけど」
エレン「あ、はい。」
話というのは、多分レオンハートを女型のうなじから引きずり出すことだろう。
まぁ……、それも結局はエレンの優しさが仇になり失敗に終わってしまうのだが。
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- 8 : 2016/08/12(金) 12:04:01 :
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エルヴィン「進めーーーー‼︎‼︎」
時は来た。
全てを知っているのは自分だけ。
だから何があったとしても…
どんな事があろうと……
俺は部下 を死なせない……‼︎
リヴァイの決意は固かった。
もう、どんなことがあってもあんな気持ちは味わいたくない。
そして、味わせたくない。
自由の翼。そしてその決意を胸に、
リヴァイは馬を走らせたーーー。
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- 9 : 2016/08/12(金) 22:56:30 :
- ドシン、ドシン……
すぐそこに聞こえる女型の足音。
ヤツは目的を果たす為なら誰だろうとも潰す。
握り潰す。蹴り潰す。投げ潰す。
たとえそれが仲間 だったとしても。
言い出せばキリというものが無い。
今はアイツらを救うことを1番に考えよう。
リヴァイはいつもより深い皺を眉間に寄せた。
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- 10 : 2016/08/14(日) 16:12:29 :
- ー巨大樹の森ー
ペトラ「兵長…!指示を…!」
オルオ「アイツは俺らが殺るべきです‼︎兵長‼︎」
ペトラ「兵長‼︎‼︎」
リヴァイ「……」
あの時の俺の判断は…正しくなんてなかったのだろう。
エレンには『結果は誰にも分からなかった』などと言った。
しかし今は違う。
今なら…
結果が分かるーーー‼︎
エレン「俺が…殺ります……!
俺が巨人化して…アイツと戦います……!」
ペトラ「ダメ‼︎」
エレン「しかし……!」
ペトラ「私達を、信じて。」
エレン「……分かりました、信じます‼︎‼︎‼︎‼︎」
リヴァイ「…エレン…」
リヴァイがやっとの思いで出した声は、何時もより一段と低い声だった。
エレン「…はい?」
信じたい気持ちは分かる。
なにせ俺も信じたいからな。
だがーー、その気持ちが今回は仇になるんだーーーー。
リヴァイ「戦え。」
エレン「え…?」
ペトラ「兵長!!??」
誰もが驚きを隠せた顔をしていない。
リヴァイ「女型 と、同じ条件で戦え!」
エルド「しかし兵長…!!!」
リヴァイ「早くしろ」
エレン「…は、はい!!!」
コイツらの信用を失ったって良い。
嫌われたって良い。
絶対に…死なせない!!!
エレン「っ!」ガリッ
ピカッ!
エレンの鮮血が見えた直後、周りは強い光に包まれた。
そして……
「ガァァァァァァァァ!!!!!!!!」
15m級の巨人が現れたのだ。
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- 11 : 2016/08/14(日) 16:13:06 :
- ペトラ「エレン…!?」
リヴァイ「あとはアイツに任せろ!!
そして…、
死なない事を第1に考えて森を抜ける!!!!」
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- 12 : 2016/08/14(日) 16:14:02 :
- ーーーーーー
ーーー
ー
ハンジ「…そんな…」
オルオ「くっそ!!なんで刃が通らねぇ!?」
エレン「すみませんでした兵長…
アニの涙を見たら…動けなくなってしまって…」
リヴァイ「……そうか…。」
エレン「本当に…すみません…」
水晶の中にアニが閉じこもった。
オルオはブレードを振り回し悔しがっている。
ハンジはとても残念そうだ。
リヴァイ「…ペトラ」
ペトラ「はい」
リヴァイ「…紅茶を…頼む。」
ペトラ「わかりました。」
リヴァイ「すまないな」
ペトラ「いえ。」
リヴァイは、それでも別にいいと思った。
ペトラたちが存在しているからーーー。
ペトラ「兵長、紅茶が入りましたよ」
リヴァイ「…ああ。」
リヴァイは紅茶を口に含んだ。
この間ハンジに貰った、中中高い紅茶だ。
ペトラ「どうですか?」
リヴァイ「…悪くない。」
ペトラ「そうですか。良かったです!!!」
ペトラは知っている。
リヴァイが言う『悪くない』は一番の褒め言葉だと言う事を。
リヴァイ「…そろそろ…
戻るか……」
リヴァイは呟いた。
それが前に座るペトラに聞こえたかは分からない。
戻っても、本当にペトラたちはいるのだろうか?
ふと疑問に思ったが、もし居なくても…、
少なからず第54回璧外調査で彼らを助けられたのが嬉しかった。
ーーーーー
ーーー
ー
リヴァイ「…!」
エレン「おかえりなさいませ」
リヴァイ「…ああ。」
エレンの隣で、客が気がついた。
エレン「お仲間は、助けられましたか?」
エレンが少し口角を上げて聞く。
リヴァイ「一応、向こうの世界ではな。」
エレン「それはそれは…。
おめでとうございます。」
リヴァイ「こっちの世界にも、いるんだよな?」
客は不安気に、エレンに問う。
エレン「…そうですね、言い切る事は出来ませんが、きっといらっしゃると思いますよ。」
リヴァイ「だといいがな。」
エレン「お帰りになればすぐ分かりますよ。」
リヴァイ「そうだな。
そうさせてもらう。」
客はそういうと店を出た。
エレン「…ありがとうございました。」
エレンはその後10秒ほど頭を垂れると、一人呟いた。
「お客様の今後の決意となっていたその悲しみ、頂戴致しました。」
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- 13 : 2016/08/14(日) 16:15:22 :
- これで終わりです!
色々ごっちゃになってたところがあると思いますが、そこは目を瞑って下さいw
ご閲覧、ありがとうございました!!
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- 14 : 2016/09/22(木) 23:36:53 :
- 続きがあれば期待します!
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