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  1. 1 : : 2016/08/06(土) 14:47:32




    この狭い壁の中での暮らし。





    私は結婚して子供が生まれた。





    その子は誰よりも愛おしい存在だろう。





    この子の名はエレンにしよう。






    夫のグリシャと一晩考えて出した名前だ。




    深い意味はない。けどこの子はエレンという名がふさわしいと思った。





    これからめいっぱい愛して、めいっぱい笑って、喧嘩することもあるだろう。





    それでも私はこの子を愛し続ける
  2. 2 : : 2016/08/06(土) 14:52:21



    まだ生まれて間もないと言うのに私の手を力強く握る。




    まだまだ力は弱いけれど精一杯握ってくる。





    そんな小さなことにも感動してしまう。




    あぁ、私ってこんなに涙脆いんだと初めて実感した。





    夫はよく遠出に行く。ほとんど私1人でこの子を見ている状況だ。







    「…子育てって意外と…大変…。」




    1人でボソッと呟く。




    それを見てエレンは無邪気に笑う。




    「もう…。何かおかしいの?」





    そんな笑い声に私もつられて頬が上がってしまうのだ。
  3. 3 : : 2016/08/06(土) 14:53:11
    期待です
  4. 4 : : 2016/08/06(土) 16:44:07



    「うっうっ!あっ!」




    「…!グリシャ!ねぇ!あなた!エレンが、エレンが!」





    「あぁ、聞いているとも。そうか、大きくなったんだな」





    特に意味の無い声だった。けどエレンが必死に何かを伝えようとしてる。それが嬉しかった。






    ただ笑顔で嬉しそうにいるエレンが何よりも輝いてみえた。私にとっての天使であろう。





    「もう、あなたって子は…。」





    卑怯なんて思う程この子は可愛い。






    「…んー!」






    「ふふ、何を伝えようとしてるの?」






    「えへへ、」
  5. 5 : : 2016/08/15(月) 13:07:59


    子供の成長というのは早いものでエレンはもう歩くようになった。




    よく転けて泣いて私は泣く度にエレンを抱いた。




    「男の子でしょ?泣いてばっかりではダメよ?」





    そんなことを言いながらもエレンは泣いていた。





    それからまた月日が経ちエレンは喋るようになった。





    「か、母さん…。」





    「また喧嘩したの!?もう!ダメって言ってるでしょ!」





    「し、仕方ないだろ!あいつらがアルミンをいじめるんだ!」





    「……エレン。何でもかんでも暴力で解決しようとしたらダメなのよ?」




    「わかんないよ…。でも、アルミンを傷つけるあいつらは許せない」





    「…はぁ…。とりあえず手当てしましょうか」





    この頃エレンがよく喧嘩をする。友達のアルミンを守るためと言って。




    その気持ちは大事だけど私としたら怪我をされるのは……。






    何を言っても聞かないこの子に私は困らせられる。




    けどこの強い気持ちは私も見習いたいと思ったりする。





    子供に教えられることもあると実感した。

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