このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
【ヒナミ生誕記念】強さと孤独
- 東京喰種トーキョーグール
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- 1 : 2016/04/23(土) 23:18:20 :
- ヒナミ生誕企画のssです!
http://www.ssnote.net/groups/2079
自分的には、ヒナミちゃんの誕生日当日までに5~6作品ほど書きたいなと思っております。
そう考えると、1週間に1作品のペースだと遅いということになるので、かなりハイペースで更新していきたいと思っております!でも最悪この作品さえ終わればいいかなとも考えていますと保険を←
良ければコメント、お気に入りよろしくお願いします!
それでは……
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- 2 : 2016/04/23(土) 23:32:15 :
- 強さ
お兄ちゃんがずっと欲していたもの。
その大切さ、ようやくわかったよ。
ヒナミ「カネキお兄ちゃん」
雨の降る20区
カラスにバラまかれた後のゴミのように散乱した死体。
どれが人で、どれが“喰種”かなんて、見分けがつかない。
ヒナミ「古間さん、入見さん、店長………。」
「あんていく」のことを思うと、涙が止まらない。
それだけじゃない、カネキお兄ちゃんや月山さん、万丈さん達と一緒にいた時のことも………。
ヒナミ「強さが欲しい………。強くなりたい………。」
そっか、お兄ちゃんは、守りたかったんだね。
トーカお姉ちゃんを……、あんていくを……。
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- 3 : 2016/04/23(土) 23:59:28 :
- 以前、月山さんが連れてきてくれたカフェ。
ここに、“高槻泉”がよく来るって言ってたっけ。
カランカラン……という音が鳴る、まるであんていくみたいに………。
下を向いて、涙を堪えようと試みたけど、駄目だった。
突然泣き出したヒナミを見て、おどおどする客や店員の中で、聞き覚えのある声がした。
「おやおや、ちゃんヒナではないか。」
声のする方を向くと、彼女……高槻泉がいた。
エト「ところで、なんで突然泣きだしたんだい?オバチャン暇だから聴きたいなァ」
ヒナミ「………高槻さん」
彼女なら信頼できる。何を話してもいい。そう思った。
ヒナミが喰種であること、あんていくでの出来事、他にも色んなことを話した。
もしかしたら、白鳩に通報するかもしれない。そこでヒナミの人生は終わるかもしれない。
でも、強くなる近道だって考えれば、怖くはなかった。
エト「………知ってるよ。」
しかし、彼女の口から発せられた言葉は、予想の斜め上を行くものだった。
エト「場所を移動しようか。ここだとお互い 話しにくいだろう。」
言われるがまま、彼女の後ろを着いていった
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- 4 : 2016/04/24(日) 17:26:21 :
- ヒナミ「・・・?」
エト「ここはどこ・・・って顔しているね。ここは『アオギリ』の拠点ってところかな。」
?!
ヒナミはお兄ちゃんみたいな冷静さはないから、今の状況に戸惑っている。
なんで高槻さんがこんなところを知っているの・・・?
エト「高槻泉ってのは、私のペンネーム。本名ば芳村エド。」
ビキビキ・・・と赫眼を現す彼女・・・、エト。
でも、その様子が少し変に感じた。
ヒナミ「お兄ちゃん・・・?」
エト「私はちょっと特殊でね、片目だけ赫眼になる゙隻眼の喰種゙ってのなんだ。ま、ちゃんヒナなら知っているか。」
エト「カネキ君がそうだもんね。」
なんで・・・、このエトって人は・・・、お兄ちゃんのことまで・・・?
エト「単刀直入に言うね、ヒナミは弱い。」
エト「小さいし、戦闘なんてしたことないでしょ?だから周りが君のことまで気を配って、不利になるかもしれない。」
エト「弱いどころか、君がいることがペナルティだと思うよ。」
・・・やっぱりそうか。
ヒナミは・・・、弱い・・・。
ヒナミ「どうすればいいですか・・・?」
エト「簡単だよ。」
エト「痛みを知ればいい。」
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- 5 : 2016/04/24(日) 17:49:32 :
- ヒナミ「えっ」
それは一瞬だった。
エトさんに腹部を貫かれ、今まで感じたことのない感情で、声が出なかった。
お母さんを失ったときの悲しみじゃない。
お兄ちゃん達が戦っている時に手伝ってあげられなかった悔しさでもない。
高槻泉の作品の象徴とも言える゙死の絶望゙。
ヒナミ「あ・・・・、ぐっ・・・!!」
エト「痛みっていうのは、恐怖と恨みを増幅させる。恐怖や恨みが増幅すれば、創造力も大きくなる。この負の連鎖が、最終的に強さに繋がる近道なんだよ。」
どんどん視界が狭まって、ボーッとする。
死ぬのかな・・・、ヒナミ。
エト「うーん、聴こえているかな?ま、いっか。」
エト「私の血を与えよう。やっぱ他力本願が一番の近道・・・」
ヒナミ「いいっ!!」
何故が今まで出なかった声が出てきた。
決して身体が再生しきったわけでもなく、痛みはまだ残っている。
でも、何故が声が出た。理由はわからない。
エト「ほぉ?私の力を与えなくてもいいと?」
力を振り絞って、コクリと頷く。
人の力に頼ったんじゃ、本当に強くなったとは言えない。
できることは自分でやるって決めたんだ・・・!
エト「さっすがにやりすぎたかな・・・。休ませてあげるか・・・。」
エト「よいしょ・・・、おやすみ、ちゃんヒナ。」
エトさんがヒナミをおんぶして、拠点の中に入っていった。
そのあとは・・・、よく覚えていない。
でも、エトさんの背中・・・、あったかかった。
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- 6 : 2016/04/25(月) 19:09:07 :
- 期待~
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- 7 : 2016/04/25(月) 20:45:00 :
- ウタさん
ありがとうございます!
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- 8 : 2016/04/26(火) 19:50:56 :
- kitai
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- 9 : 2016/04/26(火) 22:26:53 :
- nagumoさん
ありがとうございます!
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- 10 : 2016/04/26(火) 23:18:36 :
- 自分の力でどうにかするなんて言わなきゃ良かった。
アオギリ入団のため、タタラという幹部に認められなければならない。
やはりアオギリの幹部、マスク越しからもその威圧はヒリヒリと伝わる。
“怖い”……、“恐怖”とはまた違う、もっと単純な“怖い”。
ヒナミ「ふ………、笛口雛実……です。」
タタラ「エトか?」
ヒナミ「え………。」
タタラ「エトに許可を得たか?とまで訊かなきゃ理解できないか?」
ヒナミ「え……、ええ。」
タタラ「ならいい。お前はアヤトの隊だ。」
圧迫面接でも行われるのかと思いきや、意外とすんなり入れた。
タタラさんがエトさんに信頼を置いているのか、将又ヒナミに無関心なだけか……、それはわからない。
けど、ここで“力”を手に入れないと、ヒナミは………。
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- 11 : 2016/04/26(火) 23:39:27 :
- ……やっぱり、「あんていく」のことを思い出すと、“悲しい”という感情がわいてくる。
ヒナミ「お兄ちゃん……。」
今まで耐えてきた涙が溢れた。
___あぁ、ヒナミは弱いな
「ウゼェ」
目の前に姿を現したのは、アヤト君……、お姉ちゃんの弟。
アヤト「メソメソすんならやめちまえ。目障りなんだよ。クソガキが。」
お姉ちゃん………。
トーカ『何やってんだよクソカネキ!私に面倒事押し付けんな!』
ヒナミ「クス」
アヤト「何がおかしい?!」
ヒナミ「ご、ごめんなさい……、だって」
ヒナミ「お姉ちゃんにそっくりだったから。」
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- 12 : 2016/04/27(水) 19:28:40 :
- 5作書くって決めたんだしそろそろいいんじゃないか?
いやいやヒナミちゃんのssだぞ。んな半端な終わり方じゃあ自分も納得できないでしょ。
でももうお星さま6つもあるんだし、諦めたら?
とまあこんな状況で、天使フィンと悪魔フィンが頭の中で言い争いをしています笑
んまあ自分の現状報告なんて興味ないとは思うんで、全力で更新進めますね。
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- 13 : 2016/04/27(水) 21:00:16 :
- ヒナミ「……これかな?」
ここはお兄ちゃんがよく来ていた本屋さん。
「鯱」という喰種に倒されたカネキお兄ちゃんは、それから本を見て闘いを研究していた。
それが一番手っ取り早い。ヒナミも本を読むのが好きだし、力が手に入るかもしれないなら尚更やるべきだと考えた。
そして、特訓の時に絶対に持っていたこの本……、『武と一体化する本』を手に取り、レジに並ぶ。
ヒナミ「これください。」
拠点に戻って、その本を開き、読む。
ヒナミ「あいきどう……、てくびがえし……?……よく分からないけど、これ通りにやったら強くなるかな……。」
とりあえず、わかんなくても全力でやるんだ……、お兄ちゃんだってそうしていたんだから……。
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- 14 : 2016/04/30(土) 18:40:52 :
- 期待ですよ
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- 15 : 2016/04/30(土) 20:15:59 :
- 名前が思いつかない!さん
ありがとうございます!
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- 16 : 2016/04/30(土) 21:13:25 :
- アヤト「またやんのか?」
ヒナミ「お願い……。」
この数日間、毎日アヤト君に相手してもらっている。
ちっ、と舌打ちするものの、いつも引き受けてくれる。
アヤト「やるのはいいが、ここ数日ずっとこうだぜ?」
ヒナミ「ごめん、でも、アヤト君が強いから……」
アヤト「はぁ、だが、手加減しないぜ?」
ヒナミ「うん………!」
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- 17 : 2016/04/30(土) 21:30:11 :
- 最初から接近戦
私は甲赫での防御が精一杯
に対してアヤト君は、羽赫を近距離から飛ばしまくる
アヤト「防御してるだけじゃ勝負にならねえぞ」
その威力は増すばかり、甲赫もボロボロになってきた
カネキ『蝶形骨』
………!!
そうだ、お兄ちゃんは鱗赫だけでアヤト君を倒した
同じことをできれば、ヒナミも強くなれる……!!
アヤト「鱗赫?!」
羽赫を弾く音が聴こえる
お兄ちゃんも同じ気持ちだったかな
ヒナミは今、勝利しか見えない!
絶対に勝て――――
アヤト「危なかった、だがまだまだだな」
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- 18 : 2016/04/30(土) 21:54:15 :
- ヒナミ「アヤト君、強くていいね。」
アヤト「………。」
“強い”という単語を言うと、アヤト君は黙り込む
真剣な眼差しで、どこかを一直線にみていた
アヤト「俺は弱えよ。“守るための力”の使い道を誤った。今更戻れねえ」
アヤト「でもよ、お前はちゃんと、『あいつらを守る』っていう目的をはっきり持ってるじゃねえか。それこそ“強さ”だ」
ヒナミ「………ありがとう」
孤独なお兄ちゃん達を……、守る
強さは、その精神を核にしてできている
ヒナミ「守るよ、お姉ちゃんを………。」
アヤト「は、はぁ?!あいつのことじゃねーし」
ヒナミ「クスッ」
アヤト君、本当にお姉ちゃんに似ている……
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- 19 : 2016/04/30(土) 22:01:41 :
- オウル「なぁんでちゃんヒナがぁ、仲間を攻撃するのかなぁ?!」
ヒナミ「……彼にはまだ利用価値があります。それよりも、ラビット達を護衛し……」
オウル「それは」
オウル「お兄さんが決めます――――」
羽赫の単純な攻撃には慣れてる
成功体オウルも、中身がこれなら勝機はある―――
――――いいや、勝って
この人を守る!!!
オウル「おじゃああああああああああ!!!」
オウル「はぁ……、強いねえちゃんヒナ」
オウル「おいちゃんハァハァしてきちゃった」
オウル「YO―――」
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- 20 : 2016/04/30(土) 22:07:56 :
- 目の前に倒れているのは、成功体オウルのタキザワ
すぐ傍に立っているのは、白いCCGの死神、有馬貴将
オウルを倒したのはお兄ちゃんで、有馬を説得しているのもお兄ちゃん
せっかく、守る力を手に入れたのに
手に入れたはずなのに
守るはずなのに
守られた…………。
いつもそうだ
ヒナミはいつも守られて生きてきた
お母さんに、お姉ちゃんに、お兄ちゃんに………
そっか
―――ヒナミは最期まで弱かったんだね―――
END
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- 21 : 2016/04/30(土) 22:12:00 :
- おっかしいなぁ、1週間に1作じゃあ遅いって言ってるのに何故が1週間も経ってるなぁ。
はい、ごめんなさい。
ヒナミの一人称はヒナミに統一して無印の頃の印象を強めてみましたがいかがだったでしょうか?
関係ないのですが、書き終えてわーっと伸びをしたらスマホカバーがぶっ壊れました。
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- 22 : 2016/05/01(日) 22:08:24 :
- 乙
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- 23 : 2016/05/08(日) 21:22:47 :
- 乙あり
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