この作品は執筆を終了しています。
【スーダン2】そんなご都合主義
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- 1 : 2013/12/08(日) 21:52:47 :
- *スーダン2のssが少ない!悲しい!…そんなss
*全員出てきます。ぬるいです
*スーダン2のネタバレ盛大に含みます
おk?↓
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- 2 : 2013/12/08(日) 21:58:09 :
- ???「…い」
狛枝(………)
???「おい、大丈夫か?」
狛枝(あれ…?ボクはどうなってしまったんだっけ…)
狛枝(うっすらと目を開ける。意識もおぼろげながらに上体を起こすと…)
???「遅いぞ狛枝!!」ゴチィン!!
狛枝「いてっ!」
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- 3 : 2013/12/08(日) 22:17:50 :
- 狛枝「いたた…。誰?こんな乱暴したの」
???「目が覚めただろ?それに乱暴じゃない」
???「今のは本気の半分の半分の半分の半分だからな」
狛枝「今ので6.25%なの!?」
???「おお…計算早いな…」
狛枝(だんだん光に目が慣れてきた)
狛枝(目の前に立っていたのは長い黒髪に緑がかった瞳…)
狛枝「キミ…!?カムクラk???「その名前で呼ぶな」ゴチィン!!!
狛枝「ちょっと…これっていちいち殴る必要ある?」
???「俺の名前は日向創だ。生まれたときも、今も…そしてこれからも」
狛枝「分かったから無視は止めてよ日向クン!!」
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- 4 : 2013/12/08(日) 22:31:06 :
- 狛枝「って日向クン!?いきなりイメチェンすぎるよ、いつの間に伸ばしたの髪!?」
罪木「ちょっと日向さぁん!起きたばっかりの人に乱暴はいけませんよぅ…」
日向「ああ…悪い、罪木」
日向「さて、どこから説明したもんか…」
狛枝「あれ?ボクには謝罪なし!?」
苗木「あ、日向クン!もしかして狛枝クンが起きたの?」
日向「苗木!ちょうど良かった!」
狛枝(何?何が起きてるの?)
狛枝(落ち着いてもう一回、頭の中を整理してみよう…)
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- 5 : 2013/12/08(日) 22:32:13 :
- 支援&期待してます!
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- 6 : 2013/12/08(日) 22:42:22 :
- 狛枝(えっと…ボクは【超高校級の幸運】として希望ヶ峰学園に入学しただろ?)
狛枝(それでいきなりウサミっていうマスコットに南国の島…ジャバウォック島に連れてこられて、『希望のカケラ』ってのを集めないといけなくなって…)
狛枝(かと思えばモノクマっていうヌイグルミにコロシアイを強要されて…)
狛枝「そこで十神クンが死んだり花村クンが死んだり小泉さんが死んだり辺古山さんが死んだり澪田さんが死んだり西園寺さんが死んだり罪木さんが死んだり弐大クンが死んだり田中クンが死んだり…」
澪田「ウギャー!!凪斗ちゃんがなにやら不吉な呪詛を唱えてるっすー!!」アブアブアブ
罪木「きゃあぁっ!!澪田さんしっかりしてくださぁーい!!」
日向「何でそこだけ口に出すんだよ!」
狛枝「あぁ、ごめんごめん…」
狛枝「…って澪田さん!?罪木さん!?」
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- 8 : 2013/12/08(日) 22:53:35 :
- 狛枝「キミたちは確か死…」
日向「………」ジーッ
狛枝(『死んだはず』と言いかけて、日向クンから尋常じゃない殺気が送られてることに気がついた…)
狛枝(そういえば周りをよく見てみると…)
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- 9 : 2013/12/08(日) 23:05:04 :
- 花村「みんなーっ!お弁当に何入れてほしいとかリクエストあるー?」
豚神「俺の弁当なら豚肉は外せんだろう…」
終里「オレはオメーの料理ならなんでもいいぞー!!」
弐大「終里!バランスよく食わねば良い体は作れんぞぉ!!」
九頭龍「わりぃなペコ…」
辺古山「いえ…ぼっちゃんの本当のお気持ちを聞けただけで私は幸せです…」
西園寺「おねぇー!小泉おねぇー!良かったよぉー!!」ギュッ
小泉「日寄子ちゃん…もう大丈夫だよ、ありがとう」
田中「フハハ!この田中眼蛇夢、地獄より再び舞い戻ったぞ!!」
ソニア「ああ、田中さん…無事で良かったです…」
左右田「言っとくけどテメーのこと見直したりとかしてねーかんな!!」
狛枝(あれ…死んだはずの人まで…?)
-
- 10 : 2013/12/08(日) 23:16:09 :
- 狛枝(それにボクの記憶…)
狛枝(ドッキリハウスから出た後がものすごくうろ覚え…というより全く思い出せない)
苗木「だいぶ困惑してるみたいだね…」
狛枝「キミは?」
苗木「ボクは苗木誠。一応、希望ヶ峰学園の元生徒で【超高校級の幸運】なんだけど…」
狛枝「【幸運】?…ボクと同じ才能だね」
苗木「ボクはキミたちより一つ後輩なんだけど…まだ思い出せてないのかな?」
狛枝「それって…ボクはキミたちを知っているけど、忘れているって事なのかな?」
苗木「ボクもまだ明確に思い出したわけじゃないけど…そういうことになるかな」
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- 11 : 2013/12/09(月) 00:04:23 :
- 狛枝「………何だかボクたち、しゃべり方似てるね」
苗木「あはは、そうだね」
日向「それで、狛枝。なんか思い出せたか?」
狛枝「うーん…それはm日向「じゃあ、それっ!!」ドゴッ!!
狛枝「だ…だから何で殴るの…って、あれ…?」
狛枝(これは…ボクの記憶?)
狛枝(あ…)
狛枝「うわああああぁぁっ!?」
日向「狛枝!?」
狛枝(左手…ボクの左手…!!)
狛枝「これって…!?」
狛枝(ボクの左手…手首より上はまるで感覚がない)
狛枝「江ノ島盾子の手…」
狛枝(思い出した…ボクは【超高校級の絶望】だったんだ…!!)
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- 12 : 2013/12/09(月) 00:30:43 :
- 日向「おい、いきなり悲鳴上げるなよ。余計なことまで思い出させたかと思っただろ?」
狛枝「まさか日向クン、計算して殴ったの!?」
日向「まあな。【超高校級の神経学者】でどの角度で、どれぐらいの威力で殴れば最適か計算したあと、【超高校級の格闘家】でその通りに殴った」
狛枝「そんな壊れたテレビじゃないんだから…」
狛枝「それに何を言っているのかな?キミは予備学科だ。〖超高校級の才能なんて持ってない〗んだy日向「それは違うぞ!」Break!
日向「お前、『カムクライズル』については知ってるみたいだな」
狛枝「うん…と言っても風の噂程度だけどね」
狛枝「希望ヶ峰学園が総力を挙げて造りだした【超高校級の希望】…なんて心躍るフレーズなんだろう…!」
日向「狛枝。ここに来る船の中で、俺そっくりな奴に会わなかったか?」
狛枝「…もしかして、『【幸運】なら僕も持っている』とか言ってた彼のこと?」
日向「それがカムクライズルだ」
狛枝「………えっ?」
日向「厳密に言うと俺だ」
狛枝「えっ………ええええっ!?」
狛枝「待ってどういうこと!?全くついてけてないよ!!」ガシッ
日向「分かった!頭から分かりやすく説明してやるから離せよ!」
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- 13 : 2013/12/09(月) 00:35:30 :
- 支援
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- 14 : 2013/12/09(月) 00:50:51 :
- 狛枝(日向クンの説明によると…)
狛枝(ボクたちは元々、誠に遺憾なことに【超高校級の絶望】として日々、絶望を振りまいていたんだけど、そこを『未来機関』っていう世界を復興するための組織に保護されて、『希望育成プログラム』なるものにかけられていた)
狛枝(ボクらはそこで希望ヶ峰学園での生活を忘れて、入学前ぐらいまでに感覚が戻ってたんだ)
狛枝(本来ならそこで『希望のカケラ』を全員分集めて、みんなで絆を育んだ後にその記憶を本体の能に上書き…絶望だった過去は消えるはずだった…)
狛枝(だけどここに【超高校級の絶望】江ノ島盾子の邪魔が入ってきて、みんなでコロシアイを始めてしまう…)
狛枝「だけどそのコロシアイはヴァーチャル世界での仮想的なもの…本当の意味で死んでいるわけではなかったんだね」
日向「そうだな。現に死んだはずのお前も…他のみんなもこうして生きてるんだ」
狛枝「でもボク、死んだときの記憶がまるで無いよ。どうなってるの?」
日向「ああ、それはな…」
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- 15 : 2013/12/09(月) 01:08:01 :
- 狛枝(たとえヴァーチャル世界の出来事だとしても、脳がリアルと感じてしまえば体の機能は失われてしまうらしい…)
九頭龍「ああ。俺の右目も傷はねーけど、視力は戻らなかったんだ」
西園寺「ていうか狛枝おにぃ、起きたんだね。そのまま永眠しときゃよかったのに」
終里「オメー起きたんなら一発ぶん殴らせろ!オレたちを殺そうとしやがって!!」
狛枝「終里さん、これ以上殴られたらボクの頭割れちゃうよ…」
狛枝「それに『殺そうとした』ってどういうこと?」
左右田「俺らはヴァーチャル世界で死んでしまったお前らを蘇生させようと頭を捻ったんだよ」
ソニア「そして日向さんがピコンとひらめいたのです!『死んでしまった方々の記憶を、死ぬ3日ほど前から消去し、そこに心肺蘇生を施したらどうか』と!!」
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- 16 : 2013/12/09(月) 01:59:08 :
- 日向「結果は…まあ見れば分かるよな。お前の精神的なショックが一番大きかったから不安だったんだけど…」
狛枝「でも、無事にこうやって帰ってこれたから幸運だよね。ボクはツイてるよ!」
狛枝「でもあれ?さっきまでの会話を聞く限り、辺古山さんは自分が死んだときの様子を覚えてるみたいだけど…」
辺古山「ああ、私はみんなより先に状況を聞いたからな」
狛枝「聞いた?それって大丈夫なの!?」
日向「直接思い出さない限りは、殺された状況も思い出話程度で済むみたいだな」
豚神「それで全員が目覚めたあと、ジャバウォック公園で弁当を食べながら一つ一つ確認していこうというわけだ」
小泉「あんまりいい思い出じゃないけど…でもやっぱり気になっちゃうし」
弐大「応ッ!ワシもロボになった後自分がどうして死んだのか全く知らなんだ!早く聞きたいのう!!」
狛枝「むしろ聞きたいの!?」
田中「俺様は一足先に向かわせてもらう。我が破壊神暗黒四天王が骸を地の糧へと返還する儀式を行わねばならんからな…」
狛枝「そっか…ハムスターたちは普通に寿命が来ちゃったから、埋葬しないといけないんだね」
左右田「オメーそれでよく分かったな!」
ソニア「まあ…それなら私もお供いたします」
田中「貴様にはまやかしの狭間にて四天王たちも心を許す数少ない存在だったからな…良かろう」スタスタ
ソニア「恐れ入りやの鬼子母神ですわ」スタスタ
左右田「あっ、田中ずりーぞ!!」ダダダ…
狛枝「…行っちゃった」
澪田「ぐぎぎ…実らぬ恋だと知りつつも必死に追いかける和一ちゃんの後ろ姿、なんか唯吹の心にビビッと来るっす!!」
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- 17 : 2013/12/09(月) 12:16:55 :
- 支援です(^-^)
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- 18 : 2013/12/09(月) 18:40:54 :
- 狛枝「うん。生き返ったみんなについては納得いったよ」
狛枝「それで…日向クンがカムクライズルってのはどういうこと?」
日向「うっ…、あんまり説明したくないけど…」
狛枝(しぶしぶながらも『逃げちゃダメだよな』と言って日向クンは状況を説明してくれた)
狛枝「そうか、キミは希望ヶ峰学園につけ込まれて…」
日向「今思えば、ずいぶん下らない事で悩んでたなって思っちゃうんだけど」
狛枝「いや、無能な人間が才能を求めるのは自然な成り行きだし…気にすることはないと思うよ」
日向「今ものすごい腹立ったけど、お前なりの慰めだと思って受け取っておくぞ」
狛枝「髪、切らないの?」
日向「切るよ。…でもまずはみんなに、俺の本当の姿を見てほしかったんだ」
狛枝(そう言って日向クンは自分の髪を触る)
狛枝「ホントは『これはこれでかっこいい』なんて思ってるんじゃないの?」
日向「なっ…!それは絶対ない!!」
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- 19 : 2013/12/09(月) 19:37:20 :
- 日向「と、とにかく!お前も無事目が覚めて全員揃ったし、あとは花村の弁当待ちだな」
狛枝「え、全員じゃないでしょ?ほら“彼女”がいないじゃないか」
日向「!!」ビクッ
狛枝「どうしたの?“彼女”を忘れちゃったのかい?」
狛枝「ほら、【超高校級のゲーマー】の…」
日向「忘れてるわけないだろ!!」
狛枝「ひ、日向クン…?」
狛枝(どうしたんだろう。急に顔が引きつって、泣き出すのを我慢するような…)
狛枝(ボクの覚えてる限り、彼女は殺されてないし殺してない。ここにいなきゃおかしいはずなのに)
日向「七海…」
狛枝「そうだよ、七海千秋さん!彼女はどこ?」
日向「……お前は覚えてないんだよな」
狛枝「何を言って…?」
狛枝(そこまで言いかけて、ボクはハッと口をつぐむ)
狛枝(『ボクが覚えてない』ってことは…ボクの記憶が消されている『ボクが死ぬ3日ほど前』に何かあった?………)
狛枝「いや…!もしかして、『ボクが彼女に何かした』のか…?」
狛枝(あの状況で起きた『何か』。それはつまり…)
狛枝「コロシアイ…」
-
- 20 : 2013/12/09(月) 19:52:25 :
- 狛枝「ねえ教えて日向クン!七海さんはボクを殺したの…?」
日向「……………」
狛枝「…なわけ無いよね。彼女は学級裁判のポイントゲッターだし…ボクが殺したんだろ?」
日向「…どっちでもあるし、どっちでもない」
日向「とにかく七海は、もういないんだ」
狛枝「それじゃ分からない…」
狛枝(でも仮に後者なら、ボクはなんておぞましいことを…)
苗木「みんな、ちょっと見てくれないかな!…って2人とも大丈夫!?」
日向「ああ、大丈夫だ」
狛枝「問題ないよ…」
苗木「いやいや大丈夫じゃないよ!その顔はまさしく病人とかのそれだよ!!」
-
- 21 : 2013/12/09(月) 20:57:19 :
- 苗木「えっと、とりあえず…」
狛枝(苗木クンは気遣うようにちらちらとこちらを気にしながらも話を始める)
苗木「実は今日、ボクがここに来たのはみんなに『サプライズ』があったからなんだ!」
終里「サプライズ?なんだソレ食えるのか!?」
西園寺「黙ってろこの脳筋バカ!」
小泉「日寄子ちゃん!」
苗木「ま、まあみんな。見ててくれるかな?」
澪田「はいはーい!その前にここには輝々ちゃんと眼蛇夢ちゃんとソニアちゃんと和一ちゃんがいないっす!」
豚神「しょうがない…公園の3人は俺が集めてこよう」ドスドスドス
罪木「ひうぅ…じゃあ私が花村さんを呼んできますねえぇ」タタタ
苗木「…残りの人が集まる前に、ボクは準備しておくよ」
狛枝(苗木クンはため息をついて、準備らしきことを始める)
狛枝(彼がバッグから取り出したのは、コンピュータの本体のような箱)
狛枝(それを中央のマザーコンピュータらしきものにケーブルで繋いでいる…)
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- 22 : 2013/12/09(月) 23:28:32 :
- 日向「苗木、それって何だ?」
苗木「ふふ、お楽しみお楽しみ」
狛枝(こんなムードなのに、お楽しみだなんて…彼は何を考えてるんだろう)
罪木「よ、呼んで来ましたぁ…」
豚神「遅くなったな…」
澪田「ぐぎぎぎぎ…白夜ちゃんはむしろ早いくらいっす!シビれるっす!カッケーっす!」
苗木「みんな集まったね!こっちも準備OKだよ!」
狛枝(彼はそう言って、電源らしきスイッチを押す。起動音が響き、一気に画面が明るくなった)
狛枝(その向こうにちょこんと女の子が映っていた。電子空間に浮かぶんでいて可愛らしい。プログラムに与えられた、イメージみたいなものかな…)
日向「あっ、お前!!」
???「えへへ、日向くん久しぶり!」
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- 23 : 2013/12/09(月) 23:47:05 :
- 狛枝「日向クン、彼女を知ってるの?」
日向「ああ。新世界プログラムの中で一度話したことがあるんだ」
???「ボクは【超高校級のプログラマー】…不二咲千尋のアルターエゴ」
狛枝「不二咲千尋…。あっ、思い出した!」
日向「知ってるのか?」
狛枝「78期生…僕らの一つ下の学年の生徒だよ。並外れたハッキング能力の持ち主で、彼の造りだしたAIは人と対話することで学習し、成長する…」
狛枝「そんなAIに与えられた名前が『もう1人の自分』という意味の『アルターエゴ』だよ」
狛枝「でも彼はコロシアイ学園生活で2人目の被害者として退場している…このアルターエゴは遺品とでも言うべきなのかな」
アルターエゴ「さすが、狛枝くんは詳しいね!ご主人タマのことを『彼』って言ってるのがその証拠かな」
日向「『彼』?不二咲は女子だろ」
狛枝「ううん。不二咲千尋は間違いなく男性だよ」
苗木、狛枝、アルターエゴ以外「「「えええええ!!??」」」
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- 24 : 2013/12/10(火) 00:04:49 :
- アルターエゴ「で、でもそんなに驚かないで!今日、ボクがここに来たのはあるデータを渡すためなんだ」
狛枝(彼が隅によけると扉の形をしたデータが浮かび上がる)
アルターエゴ「みんな!これからみんなには辛いことや悲しいことがいっぱい待ってると思う」
アルターエゴ「だけど、これだけは忘れないで。君たちの前には輝かしい未来が待ってるんだ」
アルターエゴ「そしてお願い…。君たちと一緒にこの子も連れて行ってくれないかな?」
アルターエゴ「少し抜けてるところもあるけど…とてもいい子なんだよ」
アルターエゴ「それじゃあ、どうかよろしくねぇ!」シュン
日向「お…おい、アルターエゴ!」
狛枝(日向クンが呼んでも、アルターエゴはもう戻って来なかった…)
狛枝(苗木クンがケーブルを取り外し、箱をバッグの中にしまい込む)
苗木「よし、伝えたいことは伝えられたかな…」
苗木「突然で悪いけど、ボクはもう帰るよ。あんまり霧切さんや十神クンに無理言えないし…」
日向「本当に突然だな!!」
苗木「キミたちなら大丈夫だよ!じゃあ僕、船待たせてるから!!」
狛枝(こうして文字通り突然に、苗木クンはこの施設を飛び出していった…)
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- 25 : 2013/12/10(火) 19:36:29 :
- 小泉「…なんか言うだけ言って帰ってったね」
西園寺「わけ分かんなーい!」
花村「そうだみんな!お弁当が完成してるからもういつでも出発できるけど」
終里「ひゃっほう!待ってたぜ!」
辺古山「しかし、あのアルターエゴとやらが残したあの扉は放っておいていいのか?」
豚神「しかし、こちらから開ける術はない。今は様子を見るより他ないだろう…」
左右田「…なんとかできねーかイジってみたけど、うんともすんとも言わないぜ」カチャカチャ
弐大「無ッ…左右田の奴がどうにもできんなら、ワシらには刃が立たんな」
罪木「でも何が出てくるのでしょうか…。き、気になりますぅ」
澪田「あっ、唯吹分かっちゃったっすよ!」
九頭龍「テメーの意見なんざあてになんねぇよ」
澪田「ギャビーン!冬彦ちゃんあの素直になれないそんなお年頃に逆戻りっすー!!」
九頭龍「変な言い方すんじゃねーよ!!」
-
- 26 : 2013/12/10(火) 19:55:18 :
- 狛枝「ま、まあまあ。取りあえず聞くだけ聞こうよ」
澪田「ご指名ありがとうございまむ!」
澪田「ぶっちゃけ唯吹の勘が、こっから千秋ちゃんが出てくると告げてるっす!!」
一同「!!!」
日向「な、七海が…?」
狛枝「…そうか、やっぱり七海さんは…」
狛枝(あのジャバウォック島がヴァーチャル世界であることを聞いたときから頭に巡った可能性…僕らとは違う、ノンプレイヤーキャラクターの存在…)
ソニア「可能性はありますよ!ちょっと呼んでみませんか!」
左右田「さっきのアルターエゴとのやり取りを見る限り、マイクで音声を拾ってコミュニケーションしてるみたいだな。呼べば応えるかもしんねぇぞ!!」
弐大「よぉぉぉぉし!それなら全力で叫ぶんじゃあああああああ!!!」
狛枝(弐大クンに触発されて、みんなが口々に彼女を呼ぶ)
日向「七海!七海、いるのか!?」
ソニア「七海さん!聞こえたら返事してください!!」
小泉「七海ちゃん!」
西園寺「いんならとっとと出てこいオタ女!」
唯吹「もしもーし!ブラジルの七海ちゃん聞こえますかー!!」
罪木「ぶ、ブラジルではないと思いますけどぉ…」
-
- 27 : 2013/12/10(火) 20:09:29 :
- 「七海!」「七海さん!」「七海ちゃん!」…
狛枝(だけど、呼んでも呼んでも彼女は現れない…)
九頭龍「ちっ…ハズレだったな」
日向「…みたいだな」
狛枝(がっくりと肩を落とす超高校級のメンバーたち…)
狛枝(もしかしたら、目覚めることができたボクの幸運の反動かもしれない…もしそうだったら何だか申し訳ないな…)
狛枝「あれっ?」
辺古山「どうかしたのか?」
狛枝「ううん、なんでも…」
狛枝(ボクは今…不運を嘆いた?)
狛枝(これまでは不運が訪れるたびに次の幸運に対しての期待が高まるものなんだけど…)
???「うふふ。ミナサン揃ってまちゅね!」
一同「!!?」
-
- 28 : 2013/12/10(火) 20:25:02 :
- ???「お久しぶりでちゅ!お変わりなくて何よりでちゅね」
狛枝(閉ざされていた扉が開いて、そこから出てきたのは間違いなく…)
ウサミ「ほえ?ミナサンかたまってどうしたんでちゅか?」
一同(((お…お前かよ…!!!)))ガビーン
ウサミ「ちょっとぉ!久しぶりに先生と再会して『ガビーン』ってひどいでちゅ!」
九頭龍「なんか…白けたな」
田中「例えるならば、さしずめパンドラの箱に封じられた原罪という名の悲劇との会合か…」
ウサミ「あちしとの再会ってそんな災厄レベル!?外道でちゅ!まさに外道でちゅ!」
-
- 29 : 2013/12/10(火) 21:26:56 :
- ウサミ「まったく…困った生徒さんたちでちゅね」
日向「それよりもお前…確かモノクマに全滅させられてたよな」
ウサミ「その辺はデータだからでちゅ」
狛枝「ずいぶんざっくりと言うね!」
ウサミ「…と言ってもこれが一番分かりやすい説明でちゅよ」
ウサミ「【超高校級の絶望】江ノ島盾子のせいで新世界プログラムの中のあちしのデータは完全にデリートされてちまいましたが…」
狛枝「そっか…バックアップがあったんだね」
ウサミ「そういうことでちゅ」
終里「ばっくあっぷ?」
狛枝「オリジナルのデータが消えたときに備えて、複数用意されたオリジナルと同じデータのことだよ」
終里「うーん、分かんねぇ」
日向「まあ終里は知らなくても問題なさそうな言葉だけどな」
-
- 30 : 2013/12/10(火) 21:45:15 :
- ウサミ「でも、希望育成プログラムのデータは無くなっちゃいまちたから…あちしはミナサンの基本的なプロフィールぐらいしか知りまちぇん」
ウサミ「でもミナサン、これからお外でお弁当を食べながららーぶらーぶするんでちょう?あちしもそこに混ぜて…」
豚神「よし、公園に行くぞ」
ウサミ「ちょっとおぉー!!あちしも連れてってくだちゃいよー!!」
小泉「だって、あたしたちこれからコロシアイについて話し合うんだよ」
ウサミ「ほわわっ!?」
西園寺「らーぶらーぶとかふざけんじゃねーよ!引っ込んでろ教師気取りのウサギもどき!」
ウサミ「教師だしウサギでちゅよ!?」
-
- 31 : 2013/12/10(火) 22:06:18 :
- 狛枝「それに連れて行くたって、キミってその画面の中だけが移動範囲でしょ?」
ウサミ「そんなことないでちゅよ!専用のタブレット端末を繋げていただけばぴょこんとそっちに行けまちゅ!」
狛枝「タブレット端末…ああ、これか」
狛枝(案外近くに置いてあった。見た目は普通のタブレットPCっぽい)
日向「よし、これをウサミのために接続してやることに賛成のやつ挙手!」
一同「……………」シーン
日向「反対のやつ挙手!」
一同 スッ(無言で満場一致)
日向「よし、行こう」
ウサミ「そ、そんなぁ…」フルフル
???「ちょーっと待ったぁ!!」
???「弱いものいじめはよくない…と思うよ?」
一同「「「!!?」」」ザワッ
日向「この声…!?」
ウサミ「言い切ってくだちゃいよ!というか弱いものいじめじゃなくて仲間外れでちょ!?」
狛枝(大して変わらないと思うけどなぁ…)
-
- 32 : 2013/12/10(火) 22:23:19 :
- 七海「うぃーっす」
日向「七海…!お前、七海なんだよな?」
七海「日向くんってば、私のこと失念しちゃったの?」プクー
日向「七海っ!!」
狛枝(日向クンを先頭に、みんなが画面の周りに群がった)
日向「良かった…無事で本当に良かった…」ポロポロ
七海「もう。日向くんは体はガッチリしてるのに泣き虫さんだなぁ」
狛枝(画面に額を寄せて泣きじゃくる日向クンを「よしよし」と言いながら画面越しに撫でる七海さん)
狛枝(日向クンって、意外と涙もろいんだな…)
ソニア「七海さん…また会えるなんて、なんと素敵なことでしょう!」
七海「うん。なんか奇跡的に日向くんのところまで行けて、その後データの裂け目に引っかかっちゃったところをお父さんに助けてもらった」
七海「モノクマのおしおきの後に復旧したってだけでも奇跡なのに、これってスーパーラッキーだよね」
七海「ななみの うんが 5 アップした !」ドヤッ!
-
- 33 : 2013/12/10(火) 23:02:19 :
- 日向「ははっ、七海らしいな」
七海「そっちこそ、笑ってる方が日向くんらしくて好きだよ」ニコッ
日向「っ!?///」バッ
狛枝(うわ、日向クン顔真っ赤)
狛枝「でもあんなに呼んでたのに、七海さん全然来なかったね…」
七海「ごめん、眠すぎて轟沈してた…」
日向・狛枝((やっぱり…))
-
- 34 : 2013/12/11(水) 01:10:29 :
- 七海「ねえねえ、これからみんなで希望育成プログラム内で起こったことについて話すんでしょ?」
七海「私はほら、こんな体だからみんなと一緒にお弁当は食べられないけど…記憶は消えてないから、みんなの役に立てる…と思うよ?」
日向「普通に『連れてって』って言えよ…」
七海「ん~…分かった。日向くん、私を連れてって」
日向「もちろん!…おいで、七海」
狛枝(日向クンはタブレット端末を機械に接続する。『now roading』の文字がくるくると回って、七海さんがこちらの画面に現れた)
-
- 36 : 2013/12/11(水) 01:23:11 :
- 狛枝「まったく…とんだご都合主義だよ」
狛枝(死んだみんなも生き返るし、消えた七海さんも復旧するし…【超高校級の幸運】のボクでもビックリだよ)
狛枝(でもぬるい…ぬるすぎる。浸かってるといつまで経っても出たくなくなるようなあの感じ)
狛枝「…こうして世界はループしていくんだね」
七海「狛枝くん何言ってるの?」
日向「ほら、早く行くぞ!」
狛枝「うん。分かったよ
END
ウサミ「ちょっとお~!!あちしを忘れないでくだちゃーい!!」
-
- 37 : 2013/12/11(水) 01:23:48 :
- 支援ありがとうございました!
-
- 38 : 2013/12/11(水) 07:53:44 :
- 面白かったです!
お疲れさまでした!
- 著者情報
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