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  1. 1 : : 2016/03/31(木) 01:11:38
    私の欲求を満たすためだけのものです、はい。

    雪ノ下さんが可愛すぎてっ……


    変態趣味なんですが、私、好きなキャラクターに風邪をひかせたり怪我させたいと思ってしまうのです。

    面目も申し訳もない……


    おかしな文体になるとおもいますが、よかったら見てってください。
  2. 2 : : 2016/03/31(木) 01:21:41
    ーー朝。

    平塚「学校に朝早く登校するのはやはりだるいものだ……頑張ろう」トテトテ

    平塚「くあぁ...眠。ん?雪ノ下じゃないか」


    雪乃「あ...おはようございます、平塚先生」


    平塚「ああ、おはよう。今日も早いな。...ん、雪ノ下。お前顔色悪くないか?」

    雪乃「そうですか?」


    平塚「ああ。具合が悪いのだろう?無理はするなよ!」

    雪乃「ええ、まあ少し……ご心配ありがとうございます。では」タタタ


    平塚「無理そうだったら早退なりなんなりしろよー?...ふぅ、毎日頑張っているからなぁ、雪ノ下は。...大丈夫なんだろうか?心配だな」
  3. 3 : : 2016/03/31(木) 01:40:13
    雪乃「朝のうちに予算報告をまとめておかないと……」

    実行委員長である相模南さんから、私を手伝って欲しいという依頼を受け、ほぼ実行委員代理になっている私は、毎朝こうして資料の整理をしている。

    実行委員会は、事前にこうして回しておかないと、とてもではないが作業が進まないのである。

    雪乃(...軽く眩暈がするわね。頭もぼうっとするし)

    とはいえ、やはり深夜まで作業をし、朝早くにも作業を行っているので、度重なる疲労から私は少々体調を崩しつつある。

    教室につき、パソコンを開いて、いつもの作業を始めた。

    生徒が投稿してくる時間は8時30分前後。私は7時に学校についたので、作業時間はたっぷりある。あるのだが……


    画面を凝視し続けるのは、なんといっても目が疲れる。そこから繋がって頭痛もしてきた。

    雪乃(……今日はもう、終わりにしましょう。作業効率が悪いわ)


    作業を始めて30分だったが、吐き気さえ催してきたので今日はもう終わりにすることにする。
  4. 4 : : 2016/03/31(木) 01:48:55
    足取りがおぼつかないのが自分でも分かる。
    なんとか教室につき、自分の席についた。

    本を広げ、文字を追おうするのだが……




    ……眠い、凄く眠い。

    ただでさえ目を疲労させているし、睡魔に襲われたままでは物語を頭に入れるだなんて、到底無理だ。

    大人しく本を閉じ、机につっ伏す。

    寝るまではいかないものの、薄く目を閉じた。


    雪乃(委員長があの調子なのだから……私がしっかりしないと)

    そう、私がなんとかしなければ。文化祭準備を遅らせない為に、その為に私がなんとかする。



    ……明るい話し声とともに、足音が近づくのが分かる。

    ふぅ、とため息をついて、私は身体を起こした。
  5. 5 : : 2016/03/31(木) 01:56:37
    ーーーーーー

    ──チャイムの音。授業終了の合図。

    「起立」
    と言われ、皆が立ち上がる。


    ...勿論、私も。

    少し立ちくらみがして、机に手をついてしまった。

    隣の席の子に大丈夫かと問われた。
    なんだか少し恐ろしげに、だ。

    雪乃「ええ。ありがとう」


    一先ず礼を述べる。
    何故彼女が、私に向かって恐恐話しかけたのか、答えは明白。私がとっつきにくいのだ。


    雪乃(……まぁ、普段から話しかけようともしていないし)

    なんだからしくない考え方をしている、そう自覚して、なんだか少し恥ずかしい。

    また眩暈がしたので席についた。
  6. 6 : : 2016/03/31(木) 02:09:00
    授業間は十分だ。私は普段、この時間には本を読む。本から得られる知識が何よりも魅力的なのだ。

    でも今日は、少しの間でも休みを取りたい。そうでないと、放課後の作業に支障をきたすだろうから。


    数学の用意だけをして、私は手を組み、その間に顔を埋めるようにして目を閉じた。


    雪乃(……気持ち悪い。それから眠い)

    眉を潜めて、そう思う。教室には、目がある。そのために、堂々と伏せて休むのは出来ない。

    だから私は止むを得ず、この態勢で休んでいる。





    何も考えずに時間を過ごす。


    。。。


    。。







    そして、チャイムの音。授業開始だ。

    「起立」
    声が聞こえて、私ははっとし立ち上がった。

    頭痛と眩暈。それから吐き気、立ちくらみ。


    それらがいっぺんに襲いかかって、座り込みそうになってしまった。

    慌てて自制する。

    保健室にでも行けばいいものを、何故私はここまで粘っている?

    雪乃(だって……格好が悪いもの)

    くだらないな、と自分でも思い、苦笑してしまった。
  7. 7 : : 2016/03/31(木) 08:05:58
    ーーーーーー

    ──授業に身が入らない。
    なんだか声が遠い。黒板を見る目も霞む。

    なんでこんなふうになるまでやっているのだろう。依頼があったから?やりがいのある仕事だと感じているから?




    いや、違う。私はただ、姉に劣りたくなかった。

    「雪ノ下」

    同等なるまでも、それより程度が低くはなりたくない。

    「雪ノ下」

    勝ちたい。私の手本で、あたかも私のオリジナルのように振る舞う姉に……

    先生「雪ノ下!!!」


    雪乃「...っ、は、はい」

    先生「具合でも悪いのか?顔色も悪いし……」

    雪乃「い、いえ……大丈夫です」

    つい虚勢を張る。なんだか今日は、素直になれない。


    先生「?そうか、ならこの問題解けるな?黒板に書いてみろ」

    雪乃「……分かりました」

    霞む目でざっと黒板に目を通し、これなら解ける、と立ち上がった。



    その時。


    教室がいきなり暗くなった。

    ……証明が落ちた?

    そんなわけがない。
    先生の顔が歪む。

    黒板と地面が、右側に傾いた。

    雪乃(……え、傾)


    思考が回らないうちに、身体の左側に強い衝撃を感じる。



    ガタターンッ!!!



    雪乃「……!?う...っ」

    周りの机も巻き込んでしまい、やたら耳障りな大きい音がなる。


    そして、ざわめき。
  8. 8 : : 2016/03/31(木) 08:26:03
    先生「ゆっ、雪ノ下!?」

    生徒A「だ、だい、大丈夫……!?雪ノ下さん」



    生徒と数名が、私に話しかけるのが分かる。

    視界がぐるぐる廻って、吐き気がした。
    目の前も未だ暗いまま。

    雪乃「...っは、う...」


    返事で応えることが出来ない。

    冷や汗が額から重力に従って下に落ち、目に入った。

    先生「大丈夫か雪ノ下?意識はまだあるな?今から保健室に連れていく。いいな?」

    雪乃「…………はい...」

    それでもなんとか声を絞り出して返事をする。

    雪乃(……でも歩けないのだけれど、どうやって...)


    そう思っていると、身体が浮いた。

    ……浮いた?

    何故か「おお...」という歓声が上がった。


    暫く考えて、私は今、先生に抱き上げられているという事がことが理解出来た。


    生徒B「やる時はやるじゃん先生!」

    生徒C「そのまんま保健室まで逃避行〜」

    教室がどっと湧く。
    誰もまともに心配はしていないようだった。別に、して欲しくもない。

    さっき教室がざわめいたのは、突然の事への驚きと、今日昼休みにでも共有する話のネタが浮いた、そんな事への歓喜だったのかもしれない。


    皆が、少し心配そうな顔の裏に笑顔を隠してこちらを見ている。

    はやしたてる。


    ……くだらない。

    先生「何言ってんだ馬鹿共。大丈夫か、雪ノ下?すぐ着くからな」


    教室の戸を、生徒のいずれかがクスクス笑いながら開けた。

    先生が走り出す。
    息遣いと、地面を蹴ることで生じる振動だけが、弱った身体に響いていた。


    やっぱり私は────


    誰にも愛してもらえないのね。




    意識は暗闇に放り込まれ、本格的に目の前が黒く塗りつぶされ、思考が途切れた。
  9. 9 : : 2016/03/31(木) 08:50:23
    よう、俺は比企谷八幡。
    クールでスマートなぼっちだ。ぼっちである。

    ……大事なことなので二回言いました。

    八幡(……自分で自分の傷を抉るなって)


    ふぅ、と息をついた。


    向こうのリア充共がこちらを見た。勿論、眉を潜めて笑いながらね。


    八幡(……いいもんっ、お昼食べてくるしっ)

    自分でも気持ち悪いと思う事を心の中でつぶやいて、立ち上がる、歩き出す。何時ものベストプライスへ────


    ぐんっ、と手を引かれ、転びそうになる。
    その場に停滞する体とは反し、腕のみ物凄い力で引かれたので、取れてしまうかと思った。コレがちな。

    八幡「ぐうっ……ってぇ、誰...?」

    涙目になりながら後ろを振り向く。
    するとまた物凄い五月蝿い声であだ名を呼ばれ、見るまでもなかったわ、と思う。

    結衣「ヒッキー!!どこ行くの?」

    八幡「どこ行くのって……昼飯だわ。なんか用か?」

    結衣「うわっ……その顔気持ち悪。あ、うんそれでね…」


    出会い頭に顔を侮辱されてはたまらない。

    HPは20ほど減ったわ、多分。

    結衣「……なの。ねぇ、ちょっと聞いてる?」

    八幡「え、いや聞いてない」


    結衣「もうっ!ちゃんと聞いてよ一大事なんだからね!?」


    ……一大事?

    結衣「三限目にね……ゆきのん倒れたらしいの」

    八幡「倒れた?……えっと、もう1度聞くけど誰が」

    結衣「だから!ゆきのん!!雪ノ下雪乃ん!!」


    八幡「ああーそうか。なるほどなるほ……え、マジ?」


    倒れたって……ガチに?保健室に行ったのを大袈裟に言っただけなわけ?

    結衣「うん、そうそう。もうね、バターンって感じなんだって!!やばくない!?」


    八幡「……普通に言葉の通り倒れちまったのね」


    うん、それ結構まずい。


    結衣「ううう……もう心配で心配で...」

    八幡「んー...あいつ最近働きずめだったからな。氷の女王も身体の疲労には正直だ」

    結衣「はぁ、何言ってんのヒッキー。怒るよ?」

    八幡「……す、すまん」

    目が怖いです、ガハマさん……
  10. 10 : : 2016/03/31(木) 09:20:17
    八幡「……で?俺を引き止めた理由は?」

    結衣「あ、うん。それで保健室にお見舞いに行こうかな〜...なんて。えへへ」

    ……なるほど。
    昼飯の時間を削られるのは辛いが、同じ部活だしな。

    大事な部長のために行ってやるか!
    あ、今の八幡的に

    八幡「ポイント高い」

    結衣「……何いってんの、ヒッキー」


    八幡「はっ!い、いや……行こう」

    声に出ていたとは。ぐぐぅ、失態……
  11. 11 : : 2016/03/31(木) 09:41:50
    タンタンタン……

    階段をおりる二つの足音が、静かに響く。

    ガヤガヤした雰囲気も、ここまでは届かない。


    結衣「……ねぇ、ヒッキー」

    八幡「...ん?」

    結衣「ゆきのん……どんな仕事の仕方してたの?」

    沈黙が、由比ヶ浜の声によって埋められる。
    心底心配そうな顔をして、こちらを見てきた。

    いい友達w...持てて良かったじゃんか、雪ノ下。

    八幡「んー、委員長の代わりに会議を進めて、全面的に仕事を受け持ってたな。全ての担当に目を向けて的確に指示をしてた」

    結衣「わぁ、流石だなゆきのん」

    結衣「……ん?委員長の代わりって?」

    八幡「委員長の相模が部室に来たろ。依頼してきたんだ、『私を手伝え』って。……っておい、お前もいただろうが」

    結衣「えっ、あっ、そういえばそうだったかも!」

    八幡(……アホの子か。アホの子だわ)

    八幡「何かと押し付けられていたかもな。毎日誰よりも早く教室について、資料の山を崩してた。誰よりも遅くに仕事を切り上げて、大量に仕事を抱えて家に帰ってた……かな」

    結衣「なにそれ、ひどい!なんで皆自分の仕事をしないの?」

    由比ヶ浜が怒りに頬を染めて聞いてきた。


    八幡「うんや、皆自分の仕事はしていたぞ。勿論、俺もな」

    得意げに言って述べたが、睨まれてしまった。

    怖い。


    結衣「……手伝ってあげなかったの?ヒッキーは」

    八幡「ああー、まあな。皆自分の事で手一杯だったし」


    結衣「皆じゃなくてっ!」

    由比ヶ浜が叫んだ。壁に反響して身体に音が当たる。

    結衣「……ヒッキーが、手伝ってあげなかったの?」

    八幡「……ああ」

    結衣「なんで?同じ部員だよね?仲が悪かったわけでもないよね?」


    怒ってる、というより何やら辛そうだ。


    結衣「……友達だよね?私達3人は」

    八幡「……どうだか、な」

    友達っていわれても、なんだかピンと来なかった。多分、俺らは友達じゃなかった。
    でも、由比ヶ浜に言われたことがずっと頭に残って、なんだかやるせない、辛い気持ちになった。

    由比ヶ浜は不満げだ。
  12. 12 : : 2016/03/31(木) 09:57:34
    タンタン……タッタッタ、ザッ。

    八幡「……着いたぞ」

    結衣「流石にその位はわかるよ?……」


    …………。

    ……………………。

    八幡「……入らないのか?」

    結衣「っ、は、入るよ……」


    何やら緊張した趣で、戸に手をかけた。


    ガララ……

    結衣「し、失礼しまーす……」

    保健室では静かに、というのをわきまえているらしい。騒がれなくて本当に良かった。

    八幡「……先生いない、な」

    それはなにより。先生がいると、なぜ来たのかとか色々問われて面倒だ。

    ……何より、先生の俺を見る訝しげな目……

    らたん。いいと辛し。


    結衣「だねぇ。ゆきのんどこで寝てるかな〜」

    八幡「何処でって……カーテンがしまってるところに決まってんだろ、アホか」

    結衣「あっ、アホいうなし!」

    怒ったような照れたような表情で複雑だ。









    八幡「……で。カーテン開けないの?」

    結衣「うう……なんか緊張するんだよぉ。戸は私開けたし、ヒッキーが開けてよ!」

    八幡「言い出しっぺはお前なんだから……ま、いいや。ならここはジャンケンで」


    フッ……日頃人間観察をして、人の心理を読み解いているこの俺ならジャンケンごとき負けるわけ……わけ……



    負けた。くそっ。

  13. 13 : : 2016/03/31(木) 09:59:12
    くそおおお誤字った!

    ×らたん ○つらたん


    脳内変換してくださいぃ……
  14. 14 : : 2016/03/31(木) 10:22:54
    八幡「じゃ、開けるぞ」

    ……おお、なんだこの気持ちは。ただカーテンを開けるだけなのに...!なんか背徳感!

    シャー...。

    徐々に開けていき、人が一人通れる程度になった。椅子を2脚持ってきて、その間から入れて並べる。


    八幡「……入れ」

    結衣「う、うん」


    レディーファーストだ。由比ヶ浜を先に入れてあげた。


    ……入れてあげた。

    あとから俺も入り、後ろ手にカーテンを閉める。



    雪ノ下は寝ていた。いつもの鉄仮面を剥がして、なんとも無防備に。

    人って眠るとこんなにあどけない表情になるのか……。

    なんか色々と思うところがあったが、一先ず寝顔は綺麗だ。寝顔は。

    八幡(しかし……俺は見てくれには騙されない!)


    顔色は悪いが、その顔はさながら眠り姫。
    危うく心が揺れるところだったぜ!

    ……顔色が悪い。そういえばただ寝てるんじゃなくて、具合が悪いんだったな...。


    結衣「可愛い寝顔だね〜...」

    由比ヶ浜もニコニコしている。
    相手が何もしないのをいいことに、ほっぺをふにふにし始めたし。

    おい、そいつ病人だからな。
  15. 15 : : 2016/03/31(木) 10:33:36
    「……うっ、うぁ……」

    呻き声が聞こえた。


    それにはっとして、雪ノ下の顔をみる。

    その顔は、先程の安らかな眠りとは程遠い苦痛に歪んだものだった。

    汗が滲んでいる。歯を食いしばっている。

    それがあまりに痛ましくて、俺は狼狽えた。

    結衣「ゆ、ゆきのん?起きた?大丈夫?」


    ……返事はない。まだ寝ている。

    でもこの魘され方だ、酷い夢を見ているに違いない。

    八幡「起こした方がいいのか?これ」

    結衣「え……でも大丈夫かなぁ?具合悪くて寝てるのを起こすのは」


    八幡「いやだって、嫌な夢見てたらさっさと起こしてくれた方が良いと思わないか?」


    結衣「うーん...まぁそうだけど」

    あれこれ言い合っていると、雪ノ下の様子が変わってきた。

    苦しそうに、喘ぐように息をしているのだ。

    雪乃「はぁ、はぁっ、あ...ぐ……っ」


    結衣「!ゆっ、ゆきのん!?」

    八幡「も、もういいだろ、起こすぞ?」

    雪ノ下、起きろと声をかけつつ、肩を軽く叩く。なかなか起きない。うなされたままだ。

    「雪ノ下!」

    「ゆきのーん!起きてー!」


    声をかけ続けると、スッ……とゆっくり目が開いた。
  16. 16 : : 2016/03/31(木) 10:43:19
    雪乃「…………?」

    寝ぼけているのだろう、ぼうっとした、疲れた表情で天井を見ている。

    雪乃「……保健室?」

    結衣「うん、そうだよー」


    由比ヶ浜の声に、初めて人の気配を認知してはっとこちらを見た。


    その顔は、いつも通りに見えていつもとはどこか違う、……なんというか、弱々しい表情だった。

    雪乃「……由比ヶ浜さん...いつからいたの?」

    結衣「んー?さっきだよ!それより体調は大丈夫?」


    雪乃「……え、ええ。良くなってはいると思うわ」


    結衣「さっきねー、ゆきのんが何かすっごいうなされてたの!だから起こしたんだけど……」


    雪乃「そう。ありがとう、由比ヶ浜さん」

    八幡「……あのー、俺もいるよ?起こしたの俺だよ??」


    雪乃「……」

    雪乃「!」

    雪乃「比企谷くん、貴方いたのね」


    八幡「それはあんまり酷いんじゃないですかねぇ……」

    どれだけ影が薄いんだ、俺。
  17. 17 : : 2016/03/31(木) 10:56:24
    ーーーーーー


    ……誰かに呼ばれている。

    そんな気がしたが、瞼が重く、なかなか目を開けられないでいた。

    でも、何度も何度も肩を叩かれ、声をかけられたので無理矢理瞼をこじ開ける。



    目に写ったのは真っ白い天井。私の家ではない、ここは何処だ……?

    ふと横に、これまた白いベッドが見えた。
    なるほど、ここは────


    「……保健室?」

    「うん、そうだよー」

    誰に訪ねたわけでもなかったが、どういうわけか返事が返ってきたので驚いてしまった。


    その声の方を向き、顔を確認する。
    一瞬誰かと思ったが、思い出せた。彼女は由比ヶ浜さん。

    私がうなされていたので起こしたのだという。

    額に手を当てると、汗に手が濡れた。

    雪乃「ありがとう、由比ヶ浜さん」


    もやがかかってよく分からないが……
    気分も悪いし、酷い夢を見ていたんだろう。


    すると今度は男性の声がした。こっちは思い出すのに少々時間がかかった。

    彼の名前は...比企谷くん。

    私を起こしたのはこっちだという。ということは、私の肩を叩いたのも彼か……


    雪乃「……」

    八幡「な、なんだよ。怖えーわ、あと怖い」

    ついジトっとした眼で見てしまった。

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