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ウルトラマンロンパ 銀色の巨人-ultraman-

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  1. 1 : : 2016/01/29(金) 22:22:06
    ダンガンロンパとウルトラマンのクロスオーバーをリメイクします

    注意事項としては【この話は作者の自己満足の塊】であるというのを理解してもらえると助かります
  2. 2 : : 2016/01/29(金) 22:27:18
    先に設定について少しだけ説明します。

    苗木達は【ウルトラマンや怪獣の存在を知らない】です、それに加えて【そもそものウルトラマンという特撮番組事態が存在してない】です。

    そして日向と七海は【第七十七期生で希望ヶ峰学園の生徒】として生きています、才能は引き続き"超高校級の相談窓口"に"超高校級のゲーマー"です。

    他にも設定はありますが、そこは本編中で明らかにしていきます。
  3. 3 : : 2016/01/29(金) 22:30:04
    あっ、あと【絶望の暴動はまだ何も起こってない】です、ごく普通な平和な世界です。
  4. 4 : : 2016/01/30(土) 19:58:09


    ボクは…夢を見た。



    夢ぐらい…誰でも見るよね、食べ物の夢、空を飛んでる夢、友達が出てくる夢とかさ。



    けど…ボクが見た夢はそんなものじゃなかった。



    ボクは夢の中で、街にいたんだ、何故そこにいたのかはわからないけど。



    まぁ街にいる夢ならまだ普通だと思う、けどね、その街では明らかに普通ではない光景が広がっていたんだ。



    その街では……【怪獣が暴れていた】んだ。



    逃げ惑う人々、瓦礫の山、そして…聳え立っている高層ビル群の中心で、怪獣が暴れていた、口から火を放ち、その腕を振るい、高層ビルを瓦礫の山へと変えた。



    なんでこんなことになっているのか…それはボクにもわからなかった、その夢は…怪獣が暴れているところから始まったから、怪獣が現れた理由、そしてその怪獣が暴れている理由も、わからなかった。



    ボクは逃げ惑う人々の波には呑み込まれず、そのまま立ち尽くしていた。



    呑み込まれなかったと言うよりは…逃げている人たちがボクを避けている、と言った方が正しいのかな…まぁ、そこは夢の補正ってやつだと思う。



    それで、立ち尽くしているボクと、暴れている怪獣の、目が合った。



    (ヤバい、殺される)



    そう思った時には、既に遅かった、怪獣の口から火が、ボクに向けて放たれたからだ。



    流石に夢の中とはいえ、死を覚悟した瞬間は、怖かった。



    学校の先生や親に叱られたり、怪談話を聞いている時とは比べ物にならないほどの、恐怖を感じた。



    (イヤだ…!死にたくない……!!)



    そう思うのは、夢の中でも変わらない。


    ボクは、こんな絶望的な状況に立たされていても、生きることを……























    諦めなかった。




    「……………?」



    ボクの目の前に、光を纏った何かが降り立ち、放たれた火を防いだ。



    何を言っているかわからないと思うけど、そうとしか表現できないことが起きたんだ。



    結論を言うと、その光を纏った何かは、怪獣と戦い、勝利した。



    怪獣を倒した時には、既に光は収まっていて、その姿が明らかになっていた。



    まず、怪獣と並ぶほどの大きさをもつ人と同じようなシルエット、そして銀の色をした身体。



    ボクを怪獣から救ってくれたのは、【銀色の巨人】だった。



    『ーーーーー』



    誰かの声が聞こえた……気がした、多分あの銀色の巨人の声だったんだと思う、でもよく聞こえない。



    「何を……言って………」



    その言葉の全てを言い終える前に、夢の中のボクの意識はなくなった。





    「苗木くん!もう夕方だぞ!!起きたまえ!!」



    「えっ……?あっ…そうか、希望ヶ峰学園……」



    どうやらボクは、HRの終わったボクたちの教室で寝てたみたいだった、それを石丸クンが起こしてくれた。



    「疲れているのはわかるが、せめて自分の個室で寝たらどうだね!」



    「そうだね…起こしてくれてありがとう、石丸クン」



    「うむ、では寄宿舎へ戻ろうではないか!!」



    あの時は、夢のことを深くは考えなかったけど…



    まさかあれからしばらくして、あの夢が現実になろうだなんて……



    この時のボクは、思いもしなかったんだ。
  5. 5 : : 2016/01/30(土) 20:01:08
    期待!!
  6. 6 : : 2016/02/03(水) 17:59:07
    >>5
    ありがとうございます!
  7. 7 : : 2016/02/03(水) 18:44:48
    突然だけど、希望ヶ峰学園は全寮制だ。
    生徒は校舎とは別の寄宿舎で寝泊まりするんだ。



    それもあって、この学園には門限というものが存在する。
    つまり指定された時間までに戻れば外出が許されるんだ。



    何故いきなりこんなことを言い出したかというと…



    「掃除を手伝ってもらえないかしら?」

    「えぇー…」



    母さんからこんな連絡が来たからだ。
    普通の平日に、全寮制の学園に通っている息子を掃除に呼び出す…うん、ちょっとビックリだ。



    それで、ボクは学園から電車に乗って約一時間かけて、自宅についた。



    「ただいまー…どうしたの母さん、呼び出して」

    「おかえり誠、どうしたのって大掃除よ、普通の掃除ならともかく、自分の部屋の大掃除は誠にやってもらいたいわよ」

    「大掃除って…まだそんな時期でもないような気がするんだけど」

    「年末だとどうせやらないでしょ?それに学園のみんなとの時間もあるだろうし、こういうときにやっておいた方がいいわよ」

    「そういうことか…わかった、そういえばこまるは?」

    「そろそろ帰ってくると思うわよ、ちなみにこまるには誠が帰ってくるって知らせてないから、きっと驚くわね」

    「ははは……」


    と、久しぶりに母さんと会話をして、ボクは2階にある自分の部屋へと向かった。
  8. 8 : : 2016/02/04(木) 18:51:39
    「ふぅ…大体片付いたかな」



    あれから一時間ちょっと、部屋の掃除と整理を大体済ませたところだ。
    こう見ると、子供のころのものがたくさん出てきたものだ。



    「あっ、これなんて懐かしいなぁ…こまるとよく遊んだっけ」



    今は掘り出した子供のころのものを見ているところだ、よく妹のこまると遊んだ有名なブロックや車の玩具、懐かしいものがいっぱいだ。



    「………あれ?」



    そこでボクは、見覚えがあるものを見つけた、それは一枚の絵。
    子供のころのものなんだから、見覚えがあるのはおかしくないんだけど、その絵をつい最近見たような気しかしなかった。
    というか、確実に見覚えがある、正確には絵そのものではなくて、その絵に描かれているものだ。



    「銀色の……巨人……?」



    そう、銀色の巨人、この前見た夢でボクを助けてくれたあの銀色の巨人が、一緒に描かれている怪獣と戦っている絵が出てきた。



    「なんでこれが…?」



    つい最近見た夢の内容が、子供の頃に描いた絵として出てきた、うーん……なんでだろう。




    なんて悩んでたら部屋のドアが



    「お兄ちゃん久しぶりー!!!!!」

    「グハッ!!」



    開いてドアノブがボクのお腹に刺さった、痛い、スゴく痛い、死ぬほど痛い。
  9. 9 : : 2016/03/14(月) 22:04:51
    「ゴ、ゴメンお兄ちゃん!!痛い!?痛くない!?」

    「だ、大丈夫だから揺らさないでこまる…あとスゴく痛いよ…」

    「痛いのに大丈夫ってちょっとおかしいよ!?」



    いやスゴく痛いんだよ本当に……ドアノブがね、こうね、お腹にね、突き刺さるんだよ?スゴく、痛い。



    「うぅ……本当にゴメンなさい…私って小さい頃からお兄ちゃんのお腹にドアノブ刺してる気がする……」

    「ははは…まぁそのおかげと言っちゃなんだけど…前よりは痛くなくなったかな……」



    慣れって怖いね、何事も。



    「ってあれ?お兄ちゃん、その持ってる絵って…」

    「ん?あぁ、そうそう…掃除してたら見つかったんだよね、ブロックとかおもちゃをさ…子供のころのなんだけど、この絵だけ思い出せなくて……」



    子供のころに絵を描いた記憶はある、車とか家とか家族の絵を、でも…この銀色の巨人の絵は覚えがないんだ……



    「えっ?お兄ちゃん覚えてないの!?」

    「うん……いや見覚えはあるんだけどさ…ハッキリ言ったら、覚えてないって言った方が正しいかな…ははは…」

    「そんな……!私たちのヒーローなのに……!!」

    「えっ?ヒーロー……?」



    ヒーローって…あの悪者をやっつける正義の味方!!ってあの?あのヒーロー?



    「うん!ヒーローだよ!お兄ちゃんが教えてくれたんだよ!!どんなピンチになっても諦めないで頑張ってたら!きっとウルトラマンが駆け付けてくれるって!!」

    「ウルトラマン………?しかも、ボクが教えて……?」

    「そうそう!その絵を描きながら!たしか私の部屋にもあるよ!!お兄ちゃんが描いてくれたから!!ちょっと待ってて!!」

    「あっ……」



    と言ってこまるはボクの部屋から出ていった、隣から物音が聴こえるから、探してるのかな…



    「………ウルトラマン、か……」



    聞き覚えは……ない、こまるがあぁ言ってるから…ボクが小さいころに言ったんだろうな……でも、聞き覚えはないのに…なんでだろう、その名前を聞くだけで、とても安心するようなこの感覚は……



    「ほらあったよ!!!」

    「また刺さってッ!!!!」



    その後は、またこまるがオロオロしながらも心配して、その絵を見て、ボクは家をあとにした。
    結論を言うと、こまるが持ってきた絵はボクが見つけた絵と同じ、銀色の巨人と怪獣が戦ってる絵だった……
  10. 10 : : 2016/05/15(日) 22:28:02

    「なんでこまるも来たんだ…?」

    「送りたいから!!」

    「そうなんだ、ありがとう…?」



    希望ヶ峰学園に戻ろうとしたらこまるが着いてきた、まぁ…そんな気はしてたんだけどね



    「にしても、お兄ちゃんって全然変わんないね?背縮んだんじゃない?」

    「なんで今になってそんなことを言うんだ!?それとボクは縮んでなんかない!こまるの背が伸びただけだろ!!」

    「あっ、バレちゃった?」



    妹に背を抜かれる兄…希望ヶ峰の妹がいる兄は全部こんな感じなのか!?九頭龍クンもそうらしいし……



    「でもそんなことを言うだけに着いてきたわけじゃないからね?最近物騒なんだよ」

    「物騒…?なにか起こってるのか?」

    「いやね、最近失踪事件が多発してるんだよね、というよりも行方不明?どっちも変わんないか」

    「はぁ…本当に物騒だね、誰かに誘拐されたりとか?」

    「なんの痕跡も残ってないらしいんだよね、遺族の方が可哀想だよ」

    「いやなにも死んじゃったって確定したわけじゃないんだから……」

    「だから私が着いてきたの!お兄ちゃんがいなくなっちゃったら嫌だもん!!」

    「たしかに誘拐でもされたら嫌だな…でもこまるが巻き込まれるのも嫌なんだけど」

    「そんなことに出会したらお兄ちゃん連れて逃げるから!!」

    「ハハハ……って、そんなこと言ってる間に駅に着いたんだけど」

    「ホントだ!?なんか、余計な心配だったみたい……」

    「でも、その気持ちは嬉しかったよ」

    「うぅ…お兄ちゃんが優しいよぉ……」

    「じゃあ、気を付けて帰るんだよ?」

    「はーい!じゃあね、お兄ちゃん!!」



    こまるは何時も元気だな…何時までもあぁだったらいいな



    「……………あれ?」



    駅の近くの路地裏へ続く道から声が聞こえた…気がした



    「しかもこの声……悲鳴…?なんなんだろ…」



    ボクはその道を覗いてみた



    「なっ…!?」



    そこにいたのは、一人の女性、仕事帰りなんだと思う、それだけならいい、それだけならこんな声は出さない



    「誰か……誰か助けて!!!」



    怪しい男?そんなものじゃない、そこにいたのは…



    「キュイイイイイ!!!」



    巨大なナメクジみたいな化け物、そうとしか言い表せないモノが、そこにいた
  11. 11 : : 2016/05/16(月) 20:04:31
    明らかにこれはマズい、そう感じたボクは…



    「くそっ!!」



    その女性の手を掴んで、脇道へと逃げた



    「あの化け物が追ってきてる…!そこの角を曲がったら隠れる場所があったはず!急いで!」

    「あっ…」



    ボク達は角を曲がった先にでた、そこはかなり広い場所で、小さい頃にそこで遊んだこともあった



    「あそこなら…!」



    そこには小さいドームみたいなものがあって、そこでかくれんぼをしたがある、その記憶を頼りにボク達はそこに隠れた



    「静かにして…!アイツが来たら見つかるから!」

    「……………」コクコク



    ボク達はそこで身を細めた、すると……



    「ひいいいい!!誰か!!誰かああああ!!!!」

    (別の人が……!?しかもアイツも……!!)



    男性がそこへ逃げてきたのも束の間、ナメクジみたいなモノが追い付いたのか、アイツの触手が男を捕まえる



    「うわあああああああ!!!!!!」

    (……ッ!!)



    そのままアイツは、男を丸飲み、補食した……



    「あ、あああ………」



    傍にいた女性が、それを目の当たりにして、気絶してしまった



    (ダメだ…ここで気絶したら…ボクも、この人も…!!)



    ボクは途切れそうな意識をなんとか手放さずにいた



    「なんなんだよ!!この化け物は!!うわあああああああ!!!!」

    (別の方向からも……!?あの化け物は一匹だけじゃないのか!?)



    さらに別方向から男性が逃げてきたが、追いかけてきた化け物が捕まえ、補食されてしまった、さらに…



    「キュイイイイイ!!」

    (あの化け物の声…!しかもデカイ…!?巨大なサイズのもいるのか!?)



    天を切り裂くような化け物の声、その声の大きさは明らかにさっき聞いたようなサイズの声じゃなかった



    「キュイイイイイ!!」

    「キュイイイイイ!!」

    (しまった…囲まれた…!)



    その大きな声に気を取られて、2匹の化け物が近付いてくるのに気がつかなかった



    (くそ…!このままじゃこの人も……!!)



    このままここにいるだけじゃ、間違いなく隣で気絶してる女の人も襲われる、かと言って、このまま出ただけじゃ何も変わらない



    (どうすればいいんだ……!ボクに……ボクに、切り開く力があれば…!!)



    そんなことを思っていると、目の前が光りだした



    「えっ…」



    そしてそのまま、その光にボクは飲み込まれた
  12. 12 : : 2016/06/26(日) 16:43:21
    ~こまるside~


    「なに!?なんなのこの巨大なナメクジみたいなの!?」


    お兄ちゃんを駅まで送った後、家に帰ろうとしてた私を待っていたのは、あまりにも突然すぎる非日常な出来事だった


    「来るな!!来るなああああああ!!」


    私の目の前で、男の人が巨大なナメクジみたいな化け物に捕食されてしまった


    「うぅぅ……!」


    間違いなく、私の人生ベストワンのトラウマになってしまったけど、そんなことを考えている場合じゃない、逃げないと!!


    「な、なんだこれは!?」


    すると、別の男の人が表れて、化け物を目撃してしまった


    「ダメ!!逃げて!!」

    「うわあああああああ!!!」


    その男の人は逃げたけど、すぐに化け物はその後を追った、お願い!無事でいて!!


    「あ、ああああ……」


    さらに、それを見ていたのはあの男の人だけじゃなかったらしい、小さい男の子も、化け物を目撃していたようだ


    「そこの子も!逃げないと!!」

    「お、お姉ちゃん…なんなの…あのナメクジみたいなの!あんな大きいの!!」


    どうやら、男の人が食べられてしまったところは見ていなかったみたい、そこだけは安心かな…あんなものを見たら、絶対に心が壊れちゃう、小さい子なら尚更


    「わかんないよ!でも逃げないと!!」

    「う、うん!!」


    私は男の子の手を掴み、走った、とにかく人のいるところへ、大通りに出るのが安全だと思った


    でも、そんなに甘くはなかった


    「えっ……」


    その大通りには、たしかに人がいっぱいいた、けど、それは何かから逃げ惑う人達だった
    ここにもさっきの化け物が?と思ったけど、それよりももっと……


    「さっきのよりも…大きいよ………」


    そこらにある建物よりも、大きな化け物がそこにはいた

    「いやだあああ!!俺はまだやりたいことが!!」

    「止めて!死にたくない!!」

    「見ちゃダメ!!!」


    逃げ惑う人たちを捕まえては飲み込む、そんな地獄が広がってて、私は男の子を抱くように目を塞いだ


    「あっ…」


    なんでそうしながら走らなかったんだろう、と私は後悔することになった


    「嘘…捕まっちゃった……」


    化け物の触手に私たちは捕まえられて、身体は宙に浮かされる


    「ごめんね…私がもっとしっかりしてれば……」


    一緒に捕まえられてる男の子にそう言ったけど、気絶しちゃってるみたいで、返事が来ない
    でも、こんな非日常なことが起こって、冷静に判断して行動しろなんて、普通の女の子な私には無理なことだったのかもしれない、むしろここまでよく取り乱さなかったなとも思う


    (最後にお兄ちゃんに会えて…よかったな……)


    そう思いながら、私は死を覚悟した………






    『諦めるな!!』





    そんな声が聞こえたと思ったら、青白い光に包まれるような感じになって、何が起こったんだろうと思ったのも束の間、私たちはビルの屋上らしきところにいた、近くには女性が眠ってる


    「何が起こったの……?」


    さっきまで私たちがいたであろう方へ向くと


    「キュイイイイイ!!」


    巨大な化け物と


    「嘘…あれって……」


    子供の頃にお兄ちゃんが教えてくれた私たちのヒーローが、絵の中だけの存在のはずの巨人が…


    「ウルトラマン…!?」


    ウルトラマンが、化け物と相対していた
  13. 13 : : 2017/03/06(月) 00:13:05


    つい先ほどまで平和だった街に巨大な化け物が現れ、住民を恐怖に陥れた。
    だがその恐怖の前に、その化け物と同じぐらいの巨人、銀色の巨人が立ち塞がった。


    「キュイイイイイ!!!」


    巨大な化け物は、その巨人の存在を確認したと同時に耳を貫く程の咆哮を挙げ、巨人の方へと走る。


    「シェッ!!」


    巨人も、構えたと同時に化け物の方へと走る。


    「フッ!!」

    「キュイイイイイ!!」


    巨人と化け物が激突する。
    化け物は自身の触手で巨人を殴ろうとするが、巨人はその触手を右手で掴み、残った左手で化け物を殴る。


    「ハアアアアアアッ…!!フッ!!」


    更に、そのまま右手で触手を引きちぎる。


    「キュイイイイイ!!?」

    「ヘァッ!!」


    触手を引きちぎられ、化け物が怯んだ隙に巨人がミドルキックを当て、化け物を吹っ飛ばす。


    「グギャア…!!キュイイイイイ!!」


    化け物も負けじと、巨人に向けて残った触手から電流を発する。


    「グゥッ…!?」

    「キュイイイイイ!!」


    突然のことに巨人は対応できずに、電撃を喰らってしまい怯む。お返しとばかりに化け物はその隙を突き、頭部の触覚から火球を放つ。


    「ウワアアアアアッ!!」


    火球をもろに喰らってしまい、巨人は吹っ飛び、倒壊したビルにその身を沈める。


    「ウルトラマン…頑張って…!!」


    別のビルの屋上にいるこまるは、祈ることしか出来ない。あの化け物に対抗できるのは、あの巨人…ウルトラマンだけなのだ。


    「ハアアアアアアッ…フッ!!シェッ!!」


    ウルトラマンは立ち上がり、飛び上がる。


    「ティアアアアッ!!」

    「キュイイイイイ!!?」


    迫ってきていた化け物に飛び蹴りを喰らわせ、化け物は倒れる。


    「シェッ!!ティアッ!!」


    受け身を取り体勢を整えたウルトラマンは、両腕を居合い抜きの様な構えにし、掌がスパークする。そのまま両腕を十字にクロスさせると、右手から光線が発射される。


    「キュイイイイイイイイイイイ……!!!!!!」


    化け物は起き上がるが、もう遅い。光線が化け物に当たり、断末魔の叫びを挙げる。数秒して光線が止むと、化け物は後ろに倒れると同時に爆発する。
    それと同時に、人間を襲っていた化け物も煙のように姿を消した。


    「やったあああああ!!!」


    こまるは喜び、地上にいる住民達も歓声を挙げる。突然の恐怖の襲来から、この街は救われた。


    「ヘァッ!!」


    ウルトラマンは空へと飛び立つ。住民達は、ウルトラマンへの感謝の言葉をあげた。


    「ありがとう…ウルトラマン!!」


    こまるも涙を流しながら、そう言った。
  14. 14 : : 2017/04/07(金) 08:05:41



    「遅くなってしまいました…」


    超高校級のアイドルである舞園さやか、彼女は夜の道を歩いていた。仕事が予定よりも時間がかかり、終わったのは夜になってからだった


    「学園には連絡しましたけど…門限はとっくに過ぎてますね……あれ?」


    彼女の耳は何かを捉え、後ろを振り向いた


    「っ!?」


    息を飲んだ。無理もない、振り向いたその先にはナメクジに触手が生えたような異形がいたのだから


    「あ……あ…………」


    逃げなければ、彼女はそう感じたが、体が動かない。いや、動いてはいる。しかしそれは、突然の恐怖からの震えによるものだった


    (動いて…動いて私の体……!)


    その意思とは逆に、その場から動くことはできない。その間にも、怪物は迫ってきていた


    (いやだ…こんなところで……死にたくなんか………)


    体が動くことはなく、彼女は死を覚悟した。


    バシュン!!


    「えっ……?」


    そんな音が聞こえたと思うと、目の前の怪物は光だし、粒子まで分解され、消えた


    (何が……起こって………)


    何が起こったのか理解できない彼女は、怪物がいたところの後ろに、何かを見つけた


    (苗木………くん………?)


    恐怖と安堵の落差からか、彼女は気を失った
  15. 15 : : 2017/04/07(金) 08:11:39



    スペースビースト……?
    奴等は人類の敵だ


    宇宙人だって…ウソだろ!?
    地球侵略なんて、冗談じゃありません!


    何もしないでいるなんて出来るかよ!!
    俺達の居場所ぐらい、守りたいよな


    君たちにこんなことをさせることになるなんて…本当にすまない
    やらせてください、それがボクの…ボク達の役目です!



    次回
    絶望への反抗-TEAM HOPE-
  16. 16 : : 2017/04/07(金) 08:25:10
    第2話です
    http://www.ssnote.net/archives/52799

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著者情報
165-0022

カラミティ

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