このスレッドの編集には編集パスワードが必要です。 表示するレスにはチェックしを、表示しないレスはチェックを外してください。 全てのレスを表示する 全てのレスを非表示にする ▼一番下へ 1 : 渇き3TgDJJZ466 : 2015/12/30(水) 15:01:19 短編です。 2 : 渇き3TgDJJZ466 : 2015/12/30(水) 15:01:47 ある日、いつも通りに教室へと足を踏み入れると、異様な光景が視界に飛び込んできた。霧切「みんな私を崇めなさい!! 褒め称えなさい!!」十神「ありがとうございます!! いつも虐められてくれてありがとうございます!!」桑田「あなたのような絶対的な嫌われ者がいるから、クラスが平和です!!」スクールカーストぶっちぎりで最下位の霧切さんが、机を積み上げ、その頂点に腰をかけながら高笑いしている。そしていつも霧切さんを積極的に虐めている2人は、霧切さんに向けて頭を垂れていた。苗木「えーっと、何してるの?」恐ろしかったが、なぜか彼らに話しかけずにはいられなかった。桑田「見て分からないのか!? いつも虐められている霧切様に感謝の意を示しているんだ!!!」十神「お前もさっさと頭を下げろ!!」苗木「ぼ、僕も!?」霧切「苗木クンはいいわ。この間、授業中に落とした消しゴムを拾ってくれたもの」苗木「あー……どうも」だって自分の足元に来たら拾うしかないだろう。そうは思ったけど、指摘するのは馬鹿らしいし止めておいた。桑田「では早速……いいでしょうか?」霧切「あら、もうそんな時間かしら?わかったわ。持って行きなさい」グイッと霧切さんが、桑田クンに向けて上履きを差し出す。それをありがたそうに桑田クンが受け取り、霧切さんから優しく脱がしていく。桑田「ありがとうございます!! じゃあ隠してきますね!!」霧切「ええ!! 焼却炉はPTAが来るから駄目よ!!」笑顔で走り去る桑田クンに対して、爽やかな表情をした霧切さんは手を振る。十神「では私も!!」霧切「わかってるわ!! 思いっきり来なさい!!!」十神クンはまるで早朝にランニングをしてる人のような、前向きな態度のまま、霧切さんの腹部に拳を叩き込んだ霧切さんはうずくまり、体裁など気にしないといった感じで、醜く顔を強張らせる。霧切「うっぷ……おろっ」十神「失礼しました!!」苗木「ちょ!? 十神クン!? やっていいことと悪いことがあるよ!?」霧切「大丈夫よ……がっ、顔面じゃないから……」苗木「そういう問題じゃないよ!?」十神「苗木……どうした。今日のお前、少しおかしいぞ」苗木「えっ!? 僕なの!? おかしいのって!?」霧切「そうよ。いつも通りじゃない」いつも通り、言われて気づく。確かにそうだ。今までだって、霧切さんはこうやって、持ち物を隠され、見えない場所に暴力を受けてきたじゃないか。僕は今までそれに気づかないふりをしてた。いや、少しニュアンスが違うかもしれない。気づいてたけど、『【それ】が日常で、何らおかしなことじゃない』って思ってたんだ。【それ】が異常になって、この社会もろとも、さらに僕も含めて初めて異常だと思った。苗木「……ごめんね、霧切さん」苗木「本当にごめん」霧切「? 苗木クンは何を謝ってるいるの?」霧切「フフッ、謝っても何もしないくせにおかしな人ね」霧切さんは本当におかしそうに笑う。それはまるで、クールなキャラが主人公と打ち解けた時に初めて見せる笑顔のようだった。霧切「だから、苗木クンは『ありがとう』でいいのよ?」霧切「自分の代わりに、人に何かをしてもらったら、罪悪感が募るのは当たり前でしょ?」苗木「……本当にありがとう(ごめん)」 3 : 渇き3TgDJJZ466 : 2015/12/30(水) 15:02:19 お終いです。ホラーギャグを目指しました。 4 : あ : 2015/12/30(水) 16:00:40 異様な空気が流れていますが確かにシュールで、ギャグのようにも見えます…。面白かったです。お疲れさまでした! ▲一番上へ 編集パスワード スレッド投稿時に設定した編集パスワードを入力してください。
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