ssnote

x

新規登録する

このスレッドの編集には編集パスワードが必要です。

表示するレスにはチェックしを、表示しないレスはチェックを外してください。

▼一番下へ

  1. 1 : : 2015/12/02(水) 22:56:06
    ペトラの死が未だに悲しくて 書きました。文章下手です。
    原作、アニメをもとにしました。
    更新スピード遅いので、気長に待てる方、何でもアリな方どうぞ。
  2. 2 : : 2015/12/02(水) 23:10:19
    「旧調査兵団本部____」
    オルオがまた、エレンを口説き始めた。私から見ると、はっきり言ってウザい。偉そうにして、全く似ていない兵長の真似までして、討伐数をベラベラ自慢して…。エレンだって呆れてる。
    「調子に乗るなよガキンチョ!!…ウガッ」
    突然エレンに怒鳴ったかと思うと、いつものパターン。馬が小石につまづいて、その振動で舌を噛む。
    私はまた大きく、ため息をついた。ホント、馬鹿みたい。
  3. 3 : : 2015/12/02(水) 23:20:46
    そうこうしている間に、古城へと着いた。
    長く使われていないせいか、雑草は伸び放題。窓ガラスには蜘蛛の巣が貼られている。
    私はとりあえず馬をつなぎ、舌が痛いと呟いているオルオへ近寄った。
    「乗馬中にペラペラ喋ってれば舌も噛むよ。」呆れて私がそう言うと、
    「あの新兵、ビビっていやがったぜ。」だってさ。相変わらずのドヤ顔。さっきまで舌が痛いとか嘆いてた
    くせに、なんなんだよ。
    「あまりにもオルオがマヌケだからびっくりしたんだと思うよ?」ため息混じりにそう言い放つと、
    「何せ俺の思惑通りだな…。」兵長の真似。ああ、こいつマジでムカつく。
  4. 4 : : 2015/12/02(水) 23:29:22
    似ていない兵長の真似だけはやめてほしい。似合ってないし。オルオがやるものでは無いし。
    「ねえ…昔はそんな喋り方じゃなかったよね?それが仮にもし…リヴァイ兵長の真似してるつもりなら、
    本当に…やめてくれない?いや…共通点とかは全く感じられないけど。」精一杯オルオを睨んだ。しかし、「俺を束縛つもりか?ペトラ。俺の女房になるには、まだ必要な手順をこなしていないぜ?」はあ、死ね。
    「舌を噛み切って死ねばよかったのに。討伐数とかもペラペラ自慢して。」私のイライラも限界まであと少し
  5. 5 : : 2015/12/02(水) 23:32:17
    「大丈夫。お前らの自慢もついでにしといてやったからな。」何が大丈夫よ。馬鹿でしょ。気、緩みすぎ。
    「全くもう!みっともない!」私はまたまた、大きく溜息をつくのだった。
  6. 6 : : 2015/12/03(木) 00:14:46
    オルオとの会話を終えると、しばらく裏口周辺の石段に座り、なんとなくボーっとしていた。
    ああ田舎だなあ。と、改めて感じる。新鮮な空気、たくさんの自然。
    なんとなくフラフラと立ち上がり、城の裏へと行ってみる。木と木の間から漏れた木漏れ日が眩しく
    輝いていた。
    「ほう…山奥というのはもっと汚ねえところかと思っていたが、なかなかいいじゃねえか。」
    振り向くと、いつの間にか兵長がいた。
    「あ、兵長。」
    私は軽く、会釈した。
    私の目標であり、憧れでもあるリヴァイ兵士長。恋愛心ではなく尊敬心だけど、やっぱり兵長が大好きだ。
    「城の周りの下見だ。何か問題が困るからな。」
    辺りをうろついている兵長に私は思い切って話しかけてみた。
    「木漏れ日、とても綺麗ですね。」その一言だけなのに、やっぱり緊張する。
    「そうだな。」兵長も一言だけ返した。まあ、変に思われなかったみたいだったから、いい。ホッとする。

  7. 7 : : 2015/12/03(木) 00:22:41
    「兵長、だいぶ中が荒れています。」エルドの声が聞こえてきた。
    「それは重大な問題だ。すぐに取り掛かるぞ。」神経質というか、潔癖症の兵長らしいなと思いつつ、
    「はい!」と元気よく返事をした。
  8. 8 : : 2015/12/03(木) 00:35:49
    エルドの言う通り、外見にも負けず、中も荒れ放題だった。
    ホウキではくたびに埃が舞う。その度に目がかゆくなる。
    「ったく…こんなんじゃキリがねえ。」オルオがぼそっとつぶやいた。兵長に聞こえていたら、きっと今頃、削がれていただろう。
    「じゃあ、私は二階行ってくるから。」一階はグンタとオルオ達で充分だし、オルオの弱音なんていちいち聞いてられないし。ギシギシと軋む階段をゆっくり登ると、エレンと兵長の会話が聞こえてきた。
    「俺は、この城のどこで寝るべきでしょうか?」
    「地下だ。」
    「また地下ですか…。」 エレンのため息。失望している感じの声。表情もきっとそんなんだろう。
  9. 9 : : 2015/12/03(木) 09:43:55
    兵長が部屋を出て行ったのを見計って、私はエレンに笑いかけた。
    「失望したって顔だね、エレン」エレンがビクッとした。いきなり呼び捨てはマズかったかな。そう思いつつ「あ、エレンて呼ばせてもらうよ。リヴァイ兵長にならってね。ここでは兵長がルールだから。」と、理由をつけ加えた。
    「それは構いませんが…俺、今、失望したって顔してましたか?」どうやら自覚していなかったようだ。
    目をパチパチさせて、少し首を傾けている。
  10. 10 : : 2015/12/03(木) 09:48:39
    いくつか名無しがあると思います。私のことです。スミマセン。
  11. 11 : : 2015/12/03(木) 10:23:06
    そういえば以前にも、兵長を初めて生で見た人が エレンのような反応を見せていたのを思い出した。
    ハンジさん曰く『あなたへの羨望なる眼差しも、あなたの潔癖すぎる性格を知れば減滅するだろね。』
    ごもっともだ。確かにそうだ。よくわかる。
  12. 12 : : 2015/12/03(木) 14:59:07
    「珍しい反応じゃないよ。世間の言うような 完全無欠の英雄には見えないでしょ?現物のリヴァイ兵長は…思いの外小柄だし、神経質で、粗暴で、近寄りたい。」
    自分の思っている事を思い切って言ってやった。兵長がこの事を聞いたら、きっと私を削ぐだろう。
    しかし、エレンはそういうことで失望しているのではなく、
    「いえ…俺が意外だと思ったのは 、上の取り決めに対する従順な姿勢です。」だそう。期待外れ。はあ。
    私はしばらく考え込んでから、「強力な実力者だから序列や型にはまらないような人だと?」と続けた。
    「はい。誰の意にも介さないだと。」
    エレンは窓の外にチラッと目をやると、少し俯き加減になる。
    「私も詳しくは知らないけど…以前はそのイメージに近い人だったのかもね。リヴァイ兵長は調査兵団に
    入る前…都の地下街で有名なゴロツキだったって聞いたわ。そして何があったか知らないけど、エルヴィン
    団長に下る形で調査兵団に連れてこられたと。」
    ハンジさんとモブリットさんから、兵長の過去の話を少しだけ耳にしたことがあった。
    でも、聞いてはいけないような気がして結局 詳しくは知ることができなかったし、深く追求する気にもなれなかった。
    ハンジさんとモブリットさんは、兵長とは入団した時からの付き合いらしいから、何か聞けばわかるかもしれないけどね。
  13. 13 : : 2015/12/03(木) 22:50:41
    その日の夜、ハンジさんがやけに上機嫌でやって来た。まあこの人はいつもテンションが高いけど。
    「リヴァイ班の皆さん、お城の住み心地は どおーお?」
    「まあ…悪くない。」 兵長が、私の入れた紅茶をチビリと飲んだ。チビだけに、チビリと。
    しょうもないダジャレを思い浮かべるのもそこそこに、計7名で色々と真面目な話をした。
    一ヶ月後の壁外調査のこと、エレンの実験について、今後の引越し…話がどんどん進む。すると不意に、
    ハンジさんが「今、二体の被実験体 巨人を____」という話を切り出した。マズイ!!
    ハンジさんの話で、これまで何人が犠牲となってきたのか…というほど危険だ!しかし、
    「はい!是非 聞かせてください!」
    オルオが「よせ!」というのも間に合わず、エレンは そう口にしてしまった。
    エレン、地獄を味わうが良い。。。
  14. 14 : : 2015/12/04(金) 21:48:54
    「それはもう、最高に滾るやつをだよ!」ハンジさんとエレンだけの部屋の中から 声が聞こえてくる。
    「可哀想にな、エレン。」「ハンジさんの話を 自ら聞くなんて…。」
    エルドとグンタが ヤレヤレと言わんばかりに 溜息をついた。当たり前だのクラッカー……
    「クソ奇行種とエレンは放って置け。」兵長が吐き捨てるように言った。
    あの二人は 放っておこう。

▲一番上へ

編集パスワード

スレッド投稿時に設定した編集パスワードを入力してください。