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江ノ島「もしも苗木が希望厨だったら」

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  1. 1 : : 2015/11/29(日) 20:01:52
    苗木「…ここが、希望ヶ峰学園」

    苗木「はは…ずいぶんと立派な建物だね」

    苗木「それも当然か…ここには、人類の希望の象徴、"超高校級"なんて人たちが通うんだからね!」

    苗木「"超高校級の幸運"なんて肩書きでこの学園に入学することになったけど」

    苗木「最低で最悪で愚かで劣悪で…何をやってもダメなボクがこんな学校でちゃんとやっていけるんだろうか…」

    苗木「…なんて、嘆いてても始まらないよね」

    苗木「ボクは、ボクにできることをやろう」

    苗木「みんなの希望が、より強く輝けるように」

    苗木(そうしてボクは、希望ヶ峰学園へ足を踏み入れた—————)
  2. 2 : : 2015/11/29(日) 20:32:55
    ------------------------------
    苗木「んぅ………ここは?」

    苗木「教室………誰もいない?」

    苗木(窓には鉄板、教室の隅には監視カメラ…なんだこれ?)

    苗木「机に絶望的にセンスのない置き手紙が…」

    苗木「えっと?…体育館へ集合してください」

    苗木「………まぁ、ここは普通に従っておこうか」

    ------------------------------

    苗木(体育館につくと、既にたくさんの人たちが集まっていた)

    苗木(どれもこれも、ボクが事前に下調べしていた"超高校級"の人たち)

    苗木(普通ならば一生お目にかかれない人々であることは確かだ)

    苗木(だけどボクは今、その人たちと同じ空間にいる…)

    苗木「素晴らしい!!」

    霧切「ビクッ」

    葉隠「あっ!?なんだべ!?」

    苗木「あっ、ごめん!急に大声だしちゃって…」

    石丸「おっ、君か!15人目の新入生は。遅いぞ!時間くらい守りたまえ!」

    苗木「ご、ごめん…」

    十神「チッ…こんな状況なのだ。無理もあるまい」

    江ノ島「そーそー、ここにいるみーんな学校入った途端意識失ったんだもんね。アンタもそうなんでしょ?」

    苗木「う…うん」

    苗木(すごいや!"超高校級"のみんながこんなゴミクズみたいなボクに話しかけてくれている!)

    朝日奈「で、ところでキミなんて名前なの?私たちは1通り自己紹介済んだんだけど…」

    苗木「あ、うん。ボクの名前は苗木誠。"超高校級の幸運"ってことで、この希望ヶ峰学園に入学させてもらったんだ」

    大和田「超高校級の幸運だぁ…?」

    苗木「なんていうか…"超高校級"候補を除いた全新高校生の中から、抽選で一人だけ"超高校級の幸運"が選ばれるらしくて…」

    苗木「それにたまたまボクが当たったらしいんだよね…ははっ、笑っちゃうよね」

    大神「なるほど…そのようなものが」

    セレス「幸運…ですか」

    苗木(やっぱりボクの才能に対するウケは悪いようだ…まぁ仕方がないか、才能と呼ぶにすらおこがましいものでもあるしね)

    朝日奈「なるほど!苗木誠、覚えたっ!よろしくねっ!あ、あたしの名前は————」

    苗木「朝日奈葵さんでしょ?超高校級のスイマー!すごいなぁ、高校生で、しかも女子なのに」

    朝日奈「えっ、う、うん。なんで?」

    苗木「そりゃ有名だからね」

    苗木「他のみんなも知ってるよ?そこのウニみたいな頭の人が葉隠康弘クン。超高校級の占い師さん」

    葉隠「ウニいうんじゃねーべ!!」

    苗木「で、そのでっかい栗みたいな人が超高校級の同人作家!山田一二三クン」

    山田「外見を笑われるのは慣れてますがその表現は初めてですぞ」

    苗木「そして何故か頭にトウモロコシを乗っけてる人が大和田紋土クン、超高校級の暴走族だよね!」

    大和田「…遺言はそれだけかァ?」

    苗木「そしてそこの——————」

    霧切「やめなさい」

    苗木「………………」

    苗木「えっ、何かボクまずいこと言ったかな…?」

    不二咲「えっとぉ…」

    不二咲「とりあえず自己紹介はこれくらいにしてこの状況について話し合わない?」

    苗木「ごめん!違うんだ!ただボクは超高校級のみんなを尊敬していて…!」

    霧切「黙ってて」

    苗木「はい」
  3. 3 : : 2015/11/29(日) 20:56:49
    モノクマ「その必要はありません!」

    霧切「っ!?」

    苗木「なんだっ!?」

    石丸「声…?どこからだ!」

    モノクマ「ここだよ〜」

    苗木(そう声がしたかと思うと、体育館の舞台の上の台から————)

    苗木(ぬいぐるみが、飛び出してきた)

    モノクマ「ボクはモノクマ!この学園の、学園長なのです!」

    モノクマ「ぬいぐるみじゃないよ!モノクマだよ!」

    葉隠「どっちでもいーべ」

    霧切「あなたが黒幕?私たちを閉じ込めて、一体何がしたいの?」

    大神「教室に張られた鉄板…あれは我でも壊せん。あれほどまでに強固な鉄板を作れるなぞ…ただ者ではないな」

    モノクマ「うぷぷぷぷ、何がしたいの、ねぇ」

    モノクマ「逆だよ!ボクが何かをするんじゃないの。キミ達にしてもらうんだよ!」

    石丸「むっ、どういうことだね!」



    モノクマ「オマエラには今から、コロシアイをしてもらいます!」



    江ノ島「はっ?」

    山田「ええっと、今なんと」

    モノクマ「コロシアイだよコロシアイ!それ以上でもそれ以下でもありません」

    モノクマ「殺人であれば、殺し方は問いません」

    モノクマ「銃殺刺殺薬殺毒殺圧殺自殺…どんな方法であれ、殺しさえすれば、その人の勝利です」

    不二咲「勝利って、どういうことぉ…?」

    モノクマ「勝利した人には、この学園から卒業する権利を進呈します!」

    桑田「は、はぁ?」

    腐川「つ、つまり…殺さなかったら、ここから出られないってこと!?」

    モノクマ「生活に不自由はさせないよ?」

    モノクマ「水も食料もたっぷりあるし、電気も通る。ふかふかのベッドだって与えちゃう!」

    大和田「そういう問題じゃねぇんだよ!」

    十神「十神財閥はどうなる!俺が戻らずともあいつらならばしばらくはやっていけるだろうが…」

    江ノ島「ていうかここ圏外なんですけど。パズドラできないとかやばくない?」

    モノクマ「うぷぷぷぷ、出たかったら殺ればいいんだよ!」

    モノクマ「殺って殺ってやりまくれ!」

    モノクマ「コロシアイ学園生活のはじまりはじまり〜!!」

    モノクマ「詳しいルールは各自の電子生徒手帳にあります!」

    モノクマ「ほな、さいなら」

    大和田「おい、待てよ!!!」ガシッ

    大和田「いきなりこんなところに閉じ込めて、コロシアイしろだぁ!?わけわかんねーんだよ!」

    モノクマ「ぎゃあああ!学園長への暴力は、校則違反ですよー!」

    大和田「うっせえええええええ!知るかああああああああ!!」

    苗木「…………!」ハッ

    苗木「ツンツンツン」

    霧切「………?」

    霧切「!」ハッ

    霧切「大和田くん!それ思いっきり投げて!!」

    大和田「あ、あぁ?」

    大和田「オラッ!」


    どかーん


    大和田「……………!?」

    石丸「な…自爆した?」

    モノクマ「うぷぷぷぷ」

    朝日奈「わぁっ!」

    モノクマ「だから言ったじゃん!今回は特別に見逃してあげるけど、次は容赦ないんだからねー!」

    葉隠「行ったべ…」

    桑田「なんだったんだあいつ…」

    セレス「碌でもない何かであることは確かでしょうね」

    石丸「………いろいろあって混乱していると思うが、今のところはとりあえずお開きにしよう」

    石丸「電子生徒手帳によると各々の個室が用意されているようだ」

    石丸「まずはしっかりと頭の整理をしてくれ。落ち着いてきたら、食堂に集まり、今後のことを話し合おう」

    不二咲「わかったよぉ…」

    苗木(石丸クンのその言葉を皮切りに、1人、また1人と、体育館を後にした)

    苗木(最後に残ったのは、ボクと、霧切さんだった)
  4. 4 : : 2015/11/29(日) 21:21:27
    霧切「……さて」

    苗木「………………」

    霧切「あなたに聞きたいことがあるのだけれど」

    苗木「…………………」

    霧切「ねぇちょっと」

    苗木「………………………」

    霧切「……何か言ってもらえないかしら」

    苗木「えっ、喋っていいの?」

    苗木「いやぁ、鳥肌が立つほど嬉しいよ!超高校級のキミがボクみたいなクズと口を聞いてくれるなんてさ」

    霧切「………まぁいいわ」

    霧切「大和田くんへの警告をあなたがしなかったのはそれのせいね」

    苗木「黙ってなきゃいけなかったからね」

    霧切「あなたは一体何者?」

    霧切「あのモノクマの自爆に対する反応速度…私よりも速かった」

    霧切「ただの"超高校級の幸運"だとはどうしても思えないの」

    苗木「何者って…」

    苗木「ちょっと人より希望を愛する、ごく一般的な高校生だよ」

    苗木「それ以上でもそれ以下でもない」

    霧切「………そう」

    霧切「それならいいのだけれど」

    霧切「それで?あなたからは?」

    苗木「えっ?」

    霧切「とぼけないでいいわよ」

    霧切「わざとさっきの時間中無言を貫き通したのも…私をここに留めておくためでしょう?」

    霧切「私になにか聞きたいことでもあったんじゃないかしら」

    苗木「……さすがだね。うん、さすがは超高校級の才能だよ」

    苗木「それなら遠慮なく質問させてもらうけど…」

    苗木「霧切さん、キミは何者?」

    霧切「……」

    苗木「ボクはね、この学園に入る前にボクと同期の"超高校級"についていろいろ調べてきたんだ」

    苗木「2chとか漁ればすぐに見つかるからね。みんなの名前と顔、才能と経歴はそこですべて暗記した」

    苗木「でもね」

    苗木「霧切さん、君の情報だけは掴めなかったんだ」

    苗木「まぁ、それはボクも同じなんだろうけどね」

    苗木「これが普通の入学式なら、ボクのように広く語られない才能なのかな、で済んだのかもしれない」

    苗木「でも今は状況が状況だ」

    霧切「………………」

    霧切「私を疑っていると?」

    苗木「いや?別に」

    霧切「えっ?」

    苗木「少なくともボクの反応したときには霧切さんはモノクマの自爆について知らなかったみたいだし」

    苗木「そもそもモノクマの口調と霧切さんの口調はかけ離れている」

    霧切「…演技をしていただけかもしれないわよ?」

    苗木「それを言ったらどうとでもいえるじゃないか」

    苗木「でも、ボクはひとまずキミを信じることにしたんだ」

    苗木「だからさ、キミの才能がなんなのか…ボクに教えてくれないかな?」

    苗木「どうも、自分から話してくれるような感じではなかったし」

    苗木「自分から聞きに行こうと思って、ああしたわけだけど」

    霧切「……………信じる、ね」

    霧切「わかったわ、私もあなたを信じてみることにする」

    霧切「でもごめんなさい…才能のことは….」

    苗木「なに?人に言えないような才能だったりするわけ?」

    霧切「いえ、そうではなくて……」

    ------------------------------

    苗木「覚えてない、ねぇ」

    苗木「そんな言い訳で通用すると思ってるほどあの人は馬鹿じゃないと思う」

    苗木「嘘をつくなら、それこそ徹底的に…ね」

    苗木「記憶の欠如か…」

    苗木「学園へ入った時の眩暈…」

    苗木「うーん、関係あるのかな?」
  5. 5 : : 2015/11/29(日) 21:38:47
    苗木の部屋------------------------------

    苗木「シンプルでいいんじゃないかな」

    苗木「…部屋の隅にある監視カメラを除けばだけど」

    コンコン

    苗木「ん?誰だろう」

    ガチャ

    舞園「こ、こんにちわ」

    苗木「えっ、超高校級のアイドルの舞園さんが、一体何の用?」

    舞園「えっと、苗木くんですよね?」

    苗木「う、うん!ボクは確かに苗木誠だけど…」

    舞園「よかった!私のこと覚えてくれてますか?」

    苗木「も、もちろん!キミは中学生ながらにして日本の芸能界に一大センセーショナルを巻き起こしたアイドルグループのセンターで幸運にもボクと同じ中学に通ってくれていた"超高校級のアイドル"舞園さやかさんじゃないか!」

    舞園「え、あ、はい…」

    苗木「舞園さんは、ボクのことを知っているの?」

    舞園「同じクラスだったじゃないですかっ!確かに話したことはあまりありませんけど…」

    苗木「うっわぁぁぁぁぁ!!素晴らしいよ!ボクみたいな視界にいるだけでも鬱陶しい人間が、キミみたいな希望に覚えててもらえるなんて…」

    苗木「あぁ、やっぱりボクはついてるよ!!」

    舞園「」

    舞園(あれ?こんな人だったっけ…)

    苗木「…ごめん、取り乱した」

    苗木「でも舞園さん、大丈夫なの?」

    苗木「センターが抜けちゃったらいろいろまずいよね…」

    苗木「精神的に来てるんじゃ?」

    舞園「……えぇ、少し」

    舞園「ですから、少しでも安心したくて」

    舞園「…知ってる人と一緒にいたくて」

    苗木「そうなんだ…」

    苗木「いいよ、ボクなんかでよかったらいくらでも励ましてあげる」

    苗木「励みになるかどうかはわからないけどね…」

    舞園「はいっ!お願いしますっ」

  6. 6 : : 2015/11/29(日) 21:42:26
    苗木「さてと、どうしよっか」

    舞園「頭の整理がついたら食堂に集まるって話でしたけど…」

    苗木「明確な時間指定もないんじゃね」

    苗木「とりあえずお昼時までは自分たちだけで捜査してみたらどうだろう」

    舞園「食事時になったらみんな集まりますもんね」

    舞園「わかりました、心を落ち着かせるためにも動くのが一番でしょうし」

    苗木「じゃ、行こうか」
  7. 7 : : 2015/11/29(日) 21:50:28
    苗木「目下再重要課題は出口だよね」

    舞園「……はい。一刻も早くここから出ないと….」

    苗木「うん、そのためにも…出られそうなところを探さないと」

    探索中…

    苗木「………完全に何も無い」

    舞園「どうやったらここまで完全密封できるんですか!?」

    苗木「一応入口らしきものはあったけど……なんかすごく希望に溢れたシステムが使われてたね」

    舞園「あれは開きそうにないです」

    苗木「二階への階段はシャッターが降りてるし….」

    舞園「焼却炉の前にもシャッターが」

    苗木「……………」

    苗木(コロシアイが起きればシャッターが上がる仕組み…とか?なら、殺すだけで終わりというわけではなさそうだ)

    苗木「ねぇ、舞園さん」

    苗木「"コロシアイ学園生活のルール"って、見た?」

    舞園「…ええ」

    舞園「コロシアイが起きれば、一定の操作時間のあと、学級裁判が開かれるそうです」

    苗木「学級裁判?」

    舞園「なんでも、投票で殺人犯を当てれば殺人犯は"おしおき"され…」

    舞園「間違えれば殺人犯以外が"おしおき"され、殺人犯は卒業できる」

    苗木「おしおき、ねぇ…」
  8. 8 : : 2015/11/29(日) 21:59:10
    苗木(まぁ、大方は予想通り)

    苗木(ボクたちをこんなところに閉じ込めたやつは、これをゲームとして楽しんでいる)

    苗木(悪趣味極まりないね…絶望的だ)

    苗木(それは、大した問題じゃない)

    苗木(一番の問題は、舞園さんが"コロシアイ学園生活"に興味を示している、ということ)

    苗木(わざわざルールを確認するくらいだ。間違いないと言っていい)

    苗木(このことは非常に危機を覚えるべきことであると思う)

    苗木(だって、舞園さんは自分の大切な"アイドル"というもののために、何の罪もない、しかも超高校級と称されるほどの希望を葬ろうとしている)

    苗木(そんなの……ッ!)



    苗木(舞園さんの"希望力"がうなぎのぼりでボクの"希望スカウター"が壊れちゃうじゃないかぁぁぁぁ〜〜〜!!!)
  9. 9 : : 2015/11/29(日) 22:02:51
    苗木「…ねぇ舞園さん」

    舞園「なんですか、苗木くん」

    苗木「キミは、ボクが絶対にこんなところから出してみせるよ」

    苗木「たとえどんな手を使ってでもね…」

    舞園「………ッ!」

    舞園「はい、ありがとうございます…」

    苗木(ハァハァ…舞園さん舞園さん…)

    苗木(んぅぅぅぅぅ希望希望希望希望希望希望希望希望!!!)

    苗木(ボクを、キミの"希望"の踏み台にしてくれ!)

    苗木(そうすれば、高く!高く!高く!)

    苗木(キミの希望は飛べるはずだ!)
  10. 10 : : 2015/11/29(日) 22:21:04
    食堂------------------------------

    石丸「来たかねっ!」

    大神「………………」

    朝日奈「あっ、苗木ーとさやかちゃん!」

    葉隠「ちょっ!何アイドルとツーショット決めてんだべ苗木っち!」

    苗木「成り行きでね」

    苗木(食堂には既に大勢の人が集まっていた。時刻は12時を回っている)

    苗木(あの後もう一度体育館に行ったりトイレを漁ったりいろいろした。しかし収穫は何の用途に使うかもわからない金箔の模擬刀1本だった)

    霧切「後は十神くんと腐川さんかしら」

    桑田「おっ舞園ちゃーん!どこいってたんだよー」

    舞園「えっと、誰ですか?」

    大和田「そして俺はそいつにガツンと1発ぶちかましてやったわけよ!『俺の縄張りにはいるんじゃねぇ!』ってな!」

    不二咲「わぁ!すごい!かっこいい!」

    山田「セレス殿、紅茶が入りましたぞ」

    セレス「あら、豚のくせに気が利きますこと」

    苗木(入学式から今までの間にみんなはだいぶ打ち解けているようだ)

    苗木(ふふっ、希望が育まれていくのを感じるよ)

    十神「おい、付いてくるな!」

    腐川「ひぃぃっ!ごめんなさい!でも方向が同じなので…」

    十神「嘘をつけっ!入学式が終わってからずっと俺にひっつきやがって…落ち着いて本も読めやしない!」

    腐川「あ、えっと、それは…その…」

    十神「おかげでこんなくだらない会合に参加するハメになってしまった…!」

    朝日奈「ちょっと!くだらないって何よ!」

    十神「フン、愚民どもが傷の舐め合いをしたいだけだろう?みんなで出口でも探すつもりか?そんなのはとうに俺がやった。ここに出口はない」

    朝日奈「そんなの見落としてるだけかもしれないでしょ!」

    十神「愚問だ。この俺に見落としなぞ存在しない。故にこの学園からは出られないんだよ。人を殺さない限りな」

    朝日奈「むきーー!そんな言い方ってないと思う!」

    大神「待て、朝日奈よ。少しは落ち着け」

    苗木(希望………これもまた、一種の希望かな?)
  11. 11 : : 2015/11/29(日) 22:34:31
    石丸「静まりたまえ!!」

    シン

    石丸「うむ!全員揃ったところで会議を始めよう」

    石丸「まず僕たちはこれからどうすればいいかだ!」

    葉隠「ここ学校なんだろ?だったら校門から脱出すればいいべ!」

    十神「窓すべてに鉄板が打ち付けてあるほどの密室だぞ。校門なぞ開いてるわけがないだろう」

    霧切「何かすごいハイテクだったわね」

    葉隠「だったら…非常通路とか、抜け道とか!」

    十神「探したがそんなものもない」

    朝日奈「だーかーらー見落としてるんだって!みんなで探せば見つかるよ!」

    十神「だからないといってるだろう」

    朝日奈「ちーがーうー!絶対あるの!」

    苗木「それは違うよ」BRAKE!

    苗木「実はボクと舞園さんも出口を探していたんだ」

    苗木「不安や焦燥を紛らわすためにね」

    苗木「でも、やっぱりそれらしきものはなかったんだ」

    朝日奈「苗木と舞園ちゃんも…?」

    霧切「ちなみに私もよ」

    霧切「3時間くらいかけて調べても、何もなかったわ」

    朝日奈「…………」

    十神「フン、だから言ったのだ」

    苗木「でも、希望がないわけでもないんだ」

    江ノ島「というと?」

    霧切「あのシャッターね」

    苗木「うん。少なくともこの学校にはまだ調べたくても調べられないところがある」

    苗木「もしかしたらそこに脱出のヒントがあるのかもしれない」

    大神「だがあのシャッターも鉄板同様破壊は不可能だ」

    苗木「たぶん、あのシャッターを開ける条件みたいなものがあるんだと思う」

    苗木「コロシアイ学園生活のルールを見る限り、黒幕はどうやらこれを"ゲーム"として楽しんでいるらしい」

    腐川「その条件さえ満たせば…」

    苗木「可能性はゼロじゃないよ」

    セレス「ですが、その条件とは?」

    苗木「………………」

  12. 12 : : 2015/11/29(日) 22:47:49
    十神「はっきり言えばいいだろう」

    苗木「……ッ」

    十神「"コロシアイが起こること"
    それがあのシャッターを開ける条件だ」

    セレス「…どうしてそう言い切れると?」

    十神「こんな悪趣味なゲームを作るやつだ。俺たちにコロシアイをさせるためならどんな手だって使うだろう」

    十神「裏を返せばここでコロシアイをせずに脱出することができるような甘ったるいゲームなんて作らない」

    十神「だからコロシアイを起こさずシャッターを開ける方法なんて黒幕が作るはずがないのだ」

    十神「わかったか?」

    苗木「…大方は十神クンの言う通りだと思う」

    朝日奈「そんなっ…!」

    桑田「じゃあなんだ!?人を殺さなきゃこっから出られねぇってのかよ!?」

    苗木「でもしょうがないんだ…。コロシアイが起きなきゃ前にも進めない
    コロシアイが起きても、少なくとも二人の人間はそれで道が閉ざされる
    前に進むには、コロシアイが起きて、学級裁判を生き抜くしかないんだよ…」


    苗木(重い沈黙が続く)

    苗木(それぞれがそれぞれで思うところがあるようだ)

    苗木(そう、そうだ)

    苗木(キミたちはここで立ち止まるような人間じゃないはずだ)

    苗木(全人類の希望、そう称されるキミたちなら!)

    苗木(たとえ誰かを踏み台にしてでも、前に進んでいかなくちゃいけないんだ!)

    苗木(さぁ、ボクに希望と希望のぶつかり合いを見せてくれ)

    苗木(その結果残った、正真正銘の"超高校級の希望"は————)

    苗木(きっと、どんな絶望にも打ち勝つ絶対的な希望になれるだろうね)
  13. 13 : : 2015/11/29(日) 23:04:48
    セレス「一つ、よろしいですか?」

    苗木「…なにかな」

    セレス「今のわたくしたちに必要なものは、なんだと思いますか?」

    苗木「…そうだね」

    苗木「希望、かな」

    セレス「ふふふ。そんなもの、この局面では必要ありませんわ」

    苗木「そんなものだって…?」

    セレス「わたくしたちに必要なものは、適応です」

    セレス「外のことは全て忘れ、この生活に適応するのです」

    舞園「そ———そんなこと、できません!」

    舞園「外には、あの子たちが…」

    セレス「ならばどうします?ここで誰かを殺しますか?」

    舞園「それ……は………」

    セレス「いいですか」

    セレス「ここでコロシアイなんて起こせば、それこそ黒幕の思う壷です」

    セレス「彼は…いえ、おそらく彼らは私たちが殺し合うのを見て楽しみたいのでしょう」

    セレス「そんなやつらのいいなりになっていいんですか?」

    桑田「それは……そうだけどよ……」

    苗木(セレスぅぅぅぅ邪魔するなぁぁぁあ!!!)

    セレス「だから私は提案します」

    セレス「外に未練がある人もいるでしょうが、私たちが前に進むにはひとまずそれを振り切ることが重要です」

    セレス「そして、私たち15人の新生活を受け入れようじゃありませんか」

    セレス「生物の長い歴史の中でも、適応力のあるものが生き残るのです」

    セレス「どうでしょう?」

    舞園「忘れる…あの子たちを、アイドルという仕事を忘れる….」

    大神「……………」

    霧切「……忘れる、ね」

    セレス「……まぁ、こんな話を今してもすぐには受け入れてもらえないなんてことはわかっています」

    セレス「だからまずは取っ掛りとして」

    セレス「ひとつ、ルールを決めませんか?」

    石丸「何っ?ルールだと?」

    セレス「ええ。といっても絶対遵守な校則とは違い、あくまで口約束ですが….」

    セレス『夜時間は部屋から出ない』

    セレス「なんて、どうでしょう?」

    十神「なるほどな。それくらいならば別に構わんぞ」

    霧切「いいんじゃないかしら」

    舞園「………わかりました」

    苗木「……………………………」

    苗木(セレスティア・ルーテンベルク。超高校級のギャンブラー)

    苗木(ボクからすれば迷惑極まりない提案だけど…)

    苗木(今はその瞳に滾る"希望"を信じてみることにするよ)
  14. 14 : : 2015/11/29(日) 23:24:19
    モノクマ「ばばーーーん!」

    大和田「うわっ、なんだっ!?」

    不二咲「モニターにクマが!」

    モノクマ「クマじゃないよ!モノクマだよ!」

    葉隠「だからどっちでもいいべ!?」

    モノクマ「さて、オマエラには渡したいものがあります!視聴覚室に集まってくださーい!」

    苗木「視聴覚室だって…?」
  15. 15 : : 2015/11/29(日) 23:32:01
    視聴覚室------------------------------

    モノクマ「はいDVD」

    モノクマ「再生の仕方は分かるよね」

    霧切「なにこれ」

    モノクマ「動機だよ」

    モノクマ「オマエラが殺し合うためのね…うぷぷ」

    葉隠「あ、これ絶対見ない方がいいやつだべ。俺の占いは三割当たる」

    腐川「七割外れるんじゃない…」

    モノクマ「学園長の命令違反は、おしおきだべ〜」

    桑田「はぁ…見るしかねぇのか」

    苗木(GJモノクマ!)

    苗木(ここでモノクマがうまくみんなに絶望的な映像を見せることが出来れば…)

    苗木(みんなは動き出すはずさ!)

    苗木「一応自分のも見ておくか」カチッ

    苗木「家が荒らされてる…」

    苗木「絶望的だね…」

    舞園「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

    苗木(よし、大成功)
  16. 16 : : 2015/11/29(日) 23:41:11
    苗木「舞園さん!」バタバタ

    舞園「いやっ!いやっ!いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ダッシュ

    苗木「舞園さんっ!!」ガシッ

    舞園「ッ!!」

    苗木「どうしたの、そんなに取り乱して…」

    舞園「仲間が、仲間がッ…!!」

    苗木(いいゾ~^モノクマ。希望の踏み台にふさわしいいい絶望だ。)

    苗木「……そっか」

    舞園「でないと…早くここから出ないと!」

    苗木「…そうだね」

    苗木「たぶん黒幕は暗に脅してるんだと思う」

    苗木「『早くしないと、仲間の命はないぞ』ってね…」

    舞園「く、うぅっ……!」

    苗木「まずいよね……たぶん時間はそう残されてない」

    苗木「ボクらを一瞬で昏倒させ、こんな密閉空間に閉じ込める技術」

    苗木「そしてトップアイドルを軽々と拉致する組織力」

    苗木「これは警察もアテにならないね…」

    舞園「…………ッ!」

    苗木「……もう手段を選んでる場合じゃないんじゃないかな?」

    舞園「わ…わたしは………」

    苗木「セレスさんのいうことも正しいとボクは思うよ」

    苗木「でも……それじゃ、前には進めないんだ」

    苗木「あるのは停滞だけだ」

    苗木「舞園さん、キミは全てを諦められる?」

    舞園「無理、ですっ…!!あんなのを見せられて………あの子たちの命を諦めろだなんて…絶対、無理………っ!」

    苗木「だろうね」

    苗木「ならさ」






    苗木「キミが何をすればいいか、何をしなければいけないか。わかるよね?」
  17. 17 : : 2015/11/29(日) 23:51:43
    霧切「彼女と何を話していたの?」

    苗木「うわっ!」

    苗木「なんだ、霧切さんか…」

    苗木「すごく落ち込んでたから、何か声をかけてあげようと思ったんだけど…」

    苗木「うまく言葉が出てこなくてさ。かえって傷つけちゃったみたいだ」

    苗木「難しいよね」

    霧切「……………そう」

    霧切「あなたは随分冷静なのね?」

    苗木「そう見える?」

    苗木「そんなことないんだけどな…あの映像を思い出すだけで絶望的な気分になるよ」

    苗木「でもね、その絶望を乗り越えようとしてる人がいるんだ」

    苗木「その横で、ボクがめそめそなんてしてられないよ」

    霧切「…………そう」

    苗木「ちなみに霧切さんはどんなものを見せられたの?」

    霧切「………父の死」

    霧切「なのかしらね、あれは….」

    苗木「……お父さんの記憶すらも曖昧なの?」

    霧切「さぁ……元からよく知らないのかもしれないし」

    霧切「そもそもどこから記憶の欠落があるのかもわからないのよ」

    苗木「それにしては冷静だね」

    霧切「そう見えるかしら?」

    霧切「これでもね、不安で不安でたまらないのよ」

    霧切「自分が何者なのかすらもわからないままこんなことに巻き込まれているのだから」

    苗木「………それもそうだよね、ごめん」

    霧切「…話は以上よ」

    苗木「じゃあね、霧切さん……」
  18. 18 : : 2015/11/30(月) 00:04:46
    苗木の部屋------------------------------

    苗木「ふう」

    苗木「シャワーでも浴びようかな」

    苗木「んっ?」

    苗木「開かない…」ガチャガチャ

    苗木「オーーーイ、モノクマー!」

    モノクマ「ほいさっ」

    苗木「開かないんだけど…」

    モノクマ「当たり前のようにボクを呼び出したねキミ….」

    苗木「話聞いてる限りキミは神出鬼没のようだし」

    苗木「おそらくボクたちをモニタリングしてるんだろうから呼んだら来てくれると思っただけだよ」

    苗木「そんなことよりこれ」

    モノクマ「あーはいはい。なんかそこだけ建付けが悪いんだよねぇ」

    モノクマ「あとで直しとくから」

    苗木「今直して」

    モノクマ「えーめんどくs」

    苗木「今直してって言ったの。聞こえなかった?」

    モノクマ「………はい」

    モノクマ(なんでそんな切羽詰まってんだか….)

  19. 19 : : 2015/11/30(月) 00:22:23
    寝よ
  20. 20 : : 2015/11/30(月) 17:06:45
    苗木(さてと….)

    苗木(しばらく暇だろうし、みんなと少し話をしてみようかな)

    苗木(ボクなんかと話してくれるかはわからないけどね….)
  21. 21 : : 2015/11/30(月) 17:17:22
    苗木「あ、朝日奈さん」

    朝日奈「…あ、苗木」

    苗木「どうしたの?そんな辛気臭い顔して」

    苗木「朝日奈さんにはそんな顔似合わないよ」

    朝日奈「うん…そうだよね….」

    朝日奈「でもさ……あんな映像見せられて、出口がないなんて言われて……」

    朝日奈「こんな状況で笑ってられる方がおかしいよ…」

    苗木「………うん、そうだね」

    苗木「でもさ、希望ならあるじゃないか」

    苗木「ここから出る、たった一つの方法がさ……」

    朝日奈「人を殺せっていうの!?」

    苗木「いや、殺せってわけじゃないよ」

    苗木「ただこれは全くの絶望ってわけじゃない。"人を殺せば出られる"っていう僅かな光ならちゃんとあるんだ」

    朝日奈「"人を殺すこと"が、希望だっていうの……?」

    朝日奈「そんなのおかしい!!」

    朝日奈「苗木がそんなこというやつだなんて思わなかったよ……」

    苗木「じゃあここに閉じこもっているのが"希望"だとでも?」

    苗木「それは違うよ」

    苗木「世の中には二つの事象しか存在しない」

    苗木「希望と絶望さ」

    苗木「片方が絶望なのなら、それと対をなすもう片方は希望なんだよ」

    朝日奈「………なら、私にとっての希望は、セレスさんと同じ」

    朝日奈「絶対に人なんて殺さないし」

    朝日奈「絶対に殺させない!」

    苗木「…………………」

    苗木(素晴らしい意志だ)

    苗木("甘さ"さえなければ、その希望はもっと輝けるのに、もったいない)

    苗木(ただこの人は"無理そう"だ。他を当たることにしよう)
  22. 22 : : 2015/11/30(月) 17:30:40
    桑田「…………」シュッシュッ

    苗木「桑田クン!」

    桑田「おわっ!?苗木……だっけ?何の用だよ」

    苗木「へぇ、すごいね。ボールがなくてもピッチングの練習?」

    桑田「だっ………だぁれがそんなことすっか!!オレは野球なんて大嫌いなんだよ!」

    苗木「えっ……?そうなの?」

    苗木(確かに練習は毎回サボって試合しか出ないなんて噂は聞いたことあるけど……)

    桑田「へっ、高校入って、中学の野球部から離れられて、ようやく野球をやめられる」

    桑田「やっとバンド活動に専念できるんだぜ!」

    苗木「へぇ、桑田クンはバンド活動もしているのか!さすがは超高校級の野球選手だね!」

    桑田「だからもう野球はやめたんだって!」

    苗木「でも今ピッチングの練習してたみたいだけど」

    桑田「なっ………」

    苗木「本当はやりたいんじゃないの?野球」

    桑田「ん、んなわけねぇだろあほ!適当言ってんじゃねぇぞあほ!」

    苗木「でもここには野球できるようなスペースはないし……困ったね」

    桑田「だからオレは野球なんて……」

    苗木「早く外に出たいよね?そして思いっきり野球をやりたいよね?」

    桑田「……………」

    桑田「何が言いてぇんだよ」

    苗木「別に?何も?」

    苗木「ただボクは桑田クンを信じてるよ、とだけ言っておくよ」

    苗木「キミはこんなところで立ち止まって、今の生活を妥協できる人間ではないはずだ」

    苗木「できるだけ、できるだけ!高みに登ろうとする人間なはずだ」

    苗木「………それにどんな犠牲を伴なおうともね」

    桑田「…………………………」

    苗木「ボクは、"希望"を持つものの味方だ」

    苗木「キミは、ボクの望む"希望"を持つ人間のはずだ」

    苗木「ボクはキミに期待しているんだよ」

    桑田「……………………」

    桑田「さっきから好き放題いいやがって…….」

    桑田「……じゃあな」

    苗木「…………………」

    苗木(しまった……雰囲気は最悪だ…)

    苗木(でも)

    苗木(手応えあり、だ)ニヤ
  23. 23 : : 2015/11/30(月) 17:35:41
    ぴんぽんぱんぽーん

    モノクマ「夜時間になりましました!」

    モノクマ「おやすみなさい!いい夢を!」

    苗木「さて、寝るか…….」

    ピンポーン

    苗木「………ん?」ガチャ

    舞園「……あの」




    舞園「部屋の交換をしてもらえないでしょうか」


  24. 24 : : 2015/11/30(月) 17:38:55
    舞園の部屋------------------------------

    苗木「さて……」

    苗木「『怯える舞園さんのために部屋交換に応じた心優しい少年』」

    苗木「『殺人鬼に怯える気丈に見えて実はひ弱なアイドル』」

    苗木「そして、あと1人は……」

    苗木「ふふふ……」
  25. 25 : : 2015/11/30(月) 17:41:40
    ぴんぽんぱんぽーん

    モノクマ「朝です!」

    モノクマ「のび太〜!起きなさ〜い!」

    苗木「…………んぅ」

    苗木「ふぁぁ、よく寝た」

    苗木「さて、舞園さんを迎えに行かなきゃ」
  26. 26 : : 2015/11/30(月) 17:45:38
    苗木の部屋------------------------------

    苗木「……ッ!?」

    苗木(酷い……すごく荒らされてる)

    苗木(もしかして……)

    苗木「って、舞園さんがいない!?」

    苗木(本来ならばベッドで寝てなければいけないはず………!)

    苗木(つまりこれは…………)

    ガチャ

    シャワールーム------------------------------

    苗木(あ、建付け直ってる)

    苗木(って)

    舞園「」

    苗木(………………)

    苗木(えぇ……)

  27. 27 : : 2015/11/30(月) 17:49:32
    食堂------------------------------

    「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

    石丸「何事だね!?」

    霧切「!?苗木くんの声だわ」

    朝日奈「な、苗木が?」

    桑田「あ、あぽ?」

    十神「ククク……ついに始まったか」

    不二咲「えっと……とりあえず行ってみよう!」

    江ノ島「はいはい……」

    どたどたどた!
  28. 28 : : 2015/11/30(月) 18:00:12
    苗木「あ………あ………」

    霧切「……っ!」

    舞園「」

    葉隠「し、死んでるべぇぇぇぇ!!」

    大神「な、何とむごい……」

    腐川「何よ……見えないわよ……」

    大和田「……見ねぇ方がいいんじゃねぇか?」

    朝日奈「そんな………そんな………」

    ぴんぽんぱんぽーん

    全員「「「!?」」」

    モノクマ「死体が発見されました!」

    モノクマ「一定の捜査時間のあと、学級裁判が開かれます!」

    石丸「学級………裁判……」

    セレス「はぁ………結局始まってしまうのですね」

    山田「あわわ、あわあわあわ…」

    不二咲「この中に、舞園さんを殺した犯人がいるのぉ……?」

    不二咲「そんなの信じられないよぉ!」

    苗木「そうだよっ………!」

    苗木「みんなの中にこんなことができる人なんているわけがないだろっ!」

    霧切(………?)

    朝日奈(えっ……?)

    桑田(………あぽ?)

    苗木「ボクは信じないよ」

    苗木「みんなの中に舞園さんを殺した犯人なんているわけがない!」

    苗木「全部モノクマの仕業だ!」

    モノクマ「冤罪とは酷いですな」

    モノクマ「ほい、捜査資料通称モノクマファイル」

    大和田「どっからわきやがった!」

    苗木「事件はボクの部屋で起きてるんだ!」

    苗木「ボクの部屋には鍵がかかってる」

    苗木「どこからでも入れるキミ以外の犯行は不可能なんだよ!」

    モノクマ「じゃあ舞園さんはどうやって入ったの?」

    苗木「うっ………」

    モノクマ「まぁいいけどね〜。ボクが犯人と思うなら学級裁判でボクに投票すればいい」

    モノクマ「その時に間違いに気づいてももう遅いけどねぇ」

    苗木「こいつっ………!」

    霧切(…………何かしら)

    霧切(この違和感は)
  29. 29 : : 2015/11/30(月) 18:02:15
    一旦投下終了
  30. 30 : : 2015/11/30(月) 19:31:18
    石丸「まずは落ち着くんだ!」

    苗木「うん、ごめん………」

    苗木「でもボクには信じられないんだよ。みんなのような希望の象徴の中に、殺人犯がいるだなんて……」

    石丸「僕だって信じたくはない。仲間を疑いたくなどもない」

    石丸「だからこそ、今はモノクマに噛み付いてる暇なんてないのだ」

    石丸「調べよう、この事件を!」

    石丸「調べて調べて、僕らの中に犯人がいないということを証明しよう!」

    苗木「石丸クン………」

    苗木「そうだね。石丸クンのいうとおりだよ」

    苗木「よし!そうと決まればさっそく捜索だ!」

    不二咲「うんうん!」

    大和田「チッ………しゃあねぇ」

    霧切「…………………」

    朝日奈「……………………」

    桑田「…………………」

  31. 31 : : 2015/11/30(月) 19:38:02
    苗木「まずは遺体の周辺だ….」

    苗木(舞園さんは腹部を包丁で刺されて殺されている)

    苗木(それ以外に目立った外傷はなく、モノクマファイルによるとやはりそれが致命傷のようだ)

    苗木(腹部から多量の出血をしていて、舞園さんの周りには血だまりが出来ている)

    苗木(それは壁にも————)

    苗木「あれ?」

    霧切「どうしたの?」

    苗木「そこの壁、何かを拭ったような痕があるんだけど……」

    霧切「………本当ね」

    霧切「何か見られたらまずいようなことでもあったのかしら……」

    [壁の血痕]コトダマゲット!!
  32. 32 : : 2015/11/30(月) 19:41:21
    朝日奈「ねぇ、苗木どういうこと?」

    苗木「どういうことって何さ」

    朝日奈「とぼけないでよ!」

    朝日奈「あれ、演技だよね!」

    苗木「心外だなぁ。ボクに演技するなんて才能も技量もないよ」

    苗木「あくまであれもボクの本心さ」

    苗木「……ボクだって、コロシアイなんて起こって欲しくはないんだよ」

    苗木「でもさ、起きないことには何も始まらないじゃない?」

    苗木「だからせめて、起きるにしても仲間を疑うようなことにはなりたくないんだ…」

    朝日奈「……………」

    朝日奈「わかったよ」
  33. 33 : : 2015/11/30(月) 19:46:43
    セレス「少しよろしくて?」

    苗木「あぁ、セレスさん。どうしたの?」

    セレス「率直に聞きますが……あの包丁を食堂から持ち出したのは、あなたですね?」

    苗木「…………そうだけど?」

    セレス「あら、意外とすんなり認めますのね」

    苗木「だって、昨日食堂であっちゃってるからね」

    苗木「護身用の包丁を持ち出しに来たときにさ」

    苗木「確か、山田クンも一緒だった」

    セレス「ええ」

    セレス「あなたがキッチンから出てきてから包丁の残りを調べたら、見事に1本なくなってましたからね」

    セレス「なるほど、護身用と申しますか」

    セレス「その包丁で、舞園さんが殺されているわけですが?」

    苗木「無防備に机の上に置いたのが間違いだったのかも」

    苗木「おかげでここで舞園さんと対峙した犯人に使われちゃったからね……」

    セレス「うふふ、よく口が回りますこと」



    霧切「…………なるほどね」

    [セレスの証言]コトダマゲット!!
  34. 34 : : 2015/11/30(月) 19:55:38
    葉隠「ないべぇぇぇ!」

    苗木「どうしたの?」

    葉隠「俺の水晶玉がないんだべ!」

    葉隠「あれがないと占えねぇべ!」

    十神「これのことか?」

    葉隠「あっ!その輝き………まさしく俺の愛水晶だべ!」

    葉隠「って割れてるぅぅぅぅぅぅ!?」

    十神「焼却炉のフェンスの向こう側に落ちていた」

    十神「あからさまに怪しいのでモノモノマシーンから出てきたマジックハンドを使って回収した」

    葉隠「嘘つくなべ!どうせお前が割ったんだろ!」

    十神「なぜ俺がそんなことをせねばならない….」

    葉隠「うっせぇ!早くそれよこせ!」

    苗木「……焼却炉に割れた水晶玉か」

    [割れた水晶玉]コトダマゲット!!

  35. 35 : : 2015/11/30(月) 20:07:17
    霧切「………モノクマファイルには死亡推定時刻は記載されてないわね」

    霧切「でも紫斑の状況から見るに……そんなに時間はたってない」

    霧切「朝の3時から5時といったところかしら?」

    霧切「…………なぜそんな時間帯に?」

    苗木「へぇ、それ本当?」

    霧切「ひゃっ!?」

    苗木「可愛い声出すね」

    苗木「霧切さん紫斑なんてみる技術があるんだね。すごいや」

    苗木「才能自体は思い出せなくても、体が覚えてるのかな?」

    苗木「素晴らしいね!それでこそ超高校級だよ」

    霧切「……あくまで推定よ」

    霧切「死亡推定時刻を撹乱させられるような仕掛けがされていたら意味が無いし」

    苗木「それはないと思うよ?」

    苗木「そんな知識のある人は、この中ではキミ以外にいなさそうだし」

    苗木「キミが犯人なら、キミが虚偽の死亡推定時刻を言っていることの方を疑うよ」

    霧切「……ええ、意味の無い説明だったわね」

    [霧切の証言]コトダマゲット!!
  36. 36 : : 2015/11/30(月) 20:13:29
    苗木「………相変わらず酷い荒れようだね」

    [争った形跡]コトダマゲット!!

    苗木「これは……模擬刀かな?」

    苗木「体育館から持ってきたヤツ」

    [金箔の模擬刀]コトダマゲット!!
  37. 37 : : 2015/11/30(月) 20:21:24
    不二咲「あ、あの……大和田くん」

    大和田「お?どうした不二咲」

    不二咲「実は僕、自分の扉に自作の監視カメラをつけてたんだけど……」

    大和田「おっ、すげぇな!プログラマーってそんなこともできるのか」

    不二咲「うーん、これはPCのwebカメラをちょこっと改造しただけだから」

    不二咲「ちょっとした知識があれば誰にでもできるよ」

    不二咲「それなんだけどさ……」

    不二咲「僕の前の部屋って舞園さんと、苗木くんなんだけど……」

    大和田「……………なんだこりゃ」

    不二咲「ちょっとおかしいよね」

    不二咲「スペック低いから音声は取れないし、廊下の電気が消える夜時間には何も映らなくなるけど…….」

    不二咲「これだけでも充分捜査に役立つと思うんだ」

    大和田「………たしかにな」

    大和田「よし、裁判で聞いてみるか」

    苗木「何を?」

    不二咲「きゃっ!?」
    大和田「おわっ!?」

    苗木「へぇ、さすがは超高校級のプログラマーさんだね」

    不二咲「な、苗木くん……これは……」

    苗木「………………なんのことかわからないけど」

    苗木「ボクは他に調べたいことがあるからさ」

    苗木「じゃあね」

    大和田「あっ、てめ、まちやがれ!」

    [不二咲の証言]コトダマゲット!!
  38. 38 : : 2015/11/30(月) 20:22:21
    紫斑→死斑だったわ
    すまそ
  39. 39 : : 2015/11/30(月) 20:29:15
    充電落ち
  40. 40 : : 2015/12/01(火) 23:15:41
    霧切「………ビニール袋?」

    霧切「なんで舞園さんの死体のそばにこんなものがあるのかしら……」

    霧切「…………………いえ、まさか…」

    霧切「そんなこと、できるはずないわ…」

    [ビニール袋]コトダマゲット!!
  41. 41 : : 2015/12/01(火) 23:26:07
    苗木「石丸クン、どうしたの?」

    石丸「……うむ」

    石丸「監視カメラをハッキングできないかと思ってな…」

    苗木「不二咲さんに相談すれば?」

    石丸「何やら大和田くんと大事な話をしているようなのだ」

    石丸「おそらく一番情報を持っているのが苗木くんの部屋の部屋の監視カメラだろう」

    石丸「何とかして見たいが……」

    苗木「それなら出来るかもしれないよ?」

    石丸「えっ、キミがかね?」

    苗木「いや、ボクだけじゃできないけど」

    苗木「ふだんから色んなものを持ち歩いてるからね」

    苗木「そういった類のツールも持ってるよ」

    苗木「例えばこれ」

    石丸「………なるほど!これを使えば…」

    苗木「ただボクだけだと身長が届かないから」

    石丸「わかった!僕が肩車をしよう」

    苗木「ホントに?ありがとう!さすがは超高校級の風紀委員さん!」

    モノクマ「だめーーーーー!!」

    苗木「わっ」

    モノクマ「学園内の設備に手を出すと、校則違反だよ!!」

    石丸「校則なら仕方が無いな」

    苗木「さすがは超高校級の風紀委員さんだね…」
  42. 42 : : 2015/12/01(火) 23:27:46
    モノクマ「と、ここでタイムアーーーップ!!」

    モノクマ「では、全員体育館に集まってください!」
  43. 43 : : 2015/12/01(火) 23:34:14
    体育館------------------------------

    モノクマ「では、学級裁判の具体的な説明をします」

    モノクマ「今、みなさんの中には殺人犯である"クロ"と、それ以外である"シロ"がいます!」

    モノクマ「学級裁判では、みなさんにみなさんの中の誰がクロかを話し合ってもらいます」

    モノクマ「議論の結果、もっとも怪しいと思った人に投票し」

    モノクマ「その結果、多数決で決まった"クロ"が、見事正解だった場合には、"クロ"はおしおきされ、みなさんはコロシアイ学園生活に戻ってもらいます」

    モノクマ「ただし、"クロ"を間違えてしまった場合には……」

    モノクマ「"シロ"全員がおしおきされ、クロは無事卒業できます」

    モノクマ「以上が学級裁判のルールです!まぁ詳しいことは電子生徒手帳を見ましょう!」

    桑田「最初からそういえや!!」

    モノクマ「うっるさーーい!配慮というものを考えろ!」

    江ノ島「アタシ反対なんですけど〜!」
  44. 44 : : 2015/12/01(火) 23:38:31
    苗木「江ノ島さん…?」

    江ノ島「学級裁判とかマジでありえなくない?なんでアタシたちがそんなことしなくちゃいけないの?」

    苗木「えっと江ノ島さん、なんでそんなことをいまさら?」

    江ノ島「うっさい!おいモノクマ!くだんないことやめてさっさとここから出してよ!」

    モノクマ「そんなこといわれましても」

    苗木「江ノ島さん、大和田くんとモノクマのやり取り覚えてないの?キミがしようとしてることはそれの繰り返しだよ?」

    江ノ島「出す気がないなら、力づくで出させてやる!」

    モノクマ「わぁー、学園長への暴力は、校則違反ですよー!」

    江ノ島「知るかっ!!」

    モノクマ「ボクを助けて!グングニルの槍!」

    江ノ島「えっ………」

    江ノ島「」

    江ノ島「……………ぁ」

    江ノ島「なんで………アタシが………」





    苗木「ねぇ何がしたかったのキミ」
  45. 45 : : 2015/12/01(火) 23:40:51
    朝日奈「きゃあああああ!!」

    大神「ぬぅっ………!もう少し、我の反応が早ければっ……!」

    大和田「なんとかなったってのがすげぇな」

    不二咲「ふぇえ……こんなのもうやだよぉ………」

    苗木(江ノ島さん………何なのこの残念すぎる退場は………)

    苗木(……………ん?)

    苗木(この残念さ、どこかで………)

    苗木(………気のせいか)
  46. 46 : : 2015/12/01(火) 23:46:36
    モノクマ「では気を取り直して学級裁判へれっつらご~!」

    桑田「気を取り直してって………人が1人死んだんだぞ……」

    セレス「馬鹿な人たちですこと」

    山田「そうだこれは夢なんだ今僕は夢を見ているんだ目が覚めたとき僕はまだ12歳ポテチ食ってアニメ見てアニメ見て午後からまたアニメを見るんだ…」

    石丸「クソッ………!まだ二日目だというのに二人も犠牲を許してしまった!僕は……風紀委員失格だ……」

    十神「……………そういうのはいいから早く行くぞ」
  47. 47 : : 2015/12/01(火) 23:49:40
    裁判場------------------------------

    苗木「学校の地下に……こんな場所があったなんて」

    十神「なるほど、センスは認めよう」

    モノクマ「では各自席に着いてくださーい」

    朝日奈「……この、写真は?」

    モノクマ「遺影ですね。イエーイ」

    霧切「黙ってて」

    モノクマ「はい」
  48. 48 : : 2015/12/01(火) 23:52:06
    苗木(こうして、始まった)

    苗木(希望と希望がぶつかり合う学級裁判が……)

    苗木(勝利の女神が微笑むのは、果たしてクロの"希望"かシロの"希望"か)

    苗木(それとも………)







    学 級 裁 判

    開廷!!
  49. 49 : : 2015/12/01(火) 23:56:28
    腐川「話し合いって言っても………まず何から話せばいいのか……」

    苗木「まずはシンプルに」

    苗木「凶器とかからじゃないかな?」

    霧切「そうね」

    霧切「といっても、ほぼ決まっているようなものだけど」

    葉隠「模g」

    苗木「うん、凶器は舞園さんの腹部に刺さっていた包丁、あれで決まりだ」

    葉隠「(´・ω・`)」
  50. 50 : : 2015/12/02(水) 00:00:24
    十神「モノクマファイルによると死因は刺殺」

    十神「包丁が刺さっていた腹部以外に目立った外傷はないことから」

    十神「凶器はあの包丁で決め打てるな」

    石丸「あの模擬刀はなんだったのだね?」

    苗木「あれはボクが体育倉庫から持ってきたやつだよ」

    不二咲「何のために?」

    苗木「さぁ」

    苗木「床に落ちてたのは、部屋を荒らされた時に落ちたんじゃないかな」
  51. 51 : : 2015/12/02(水) 00:12:12
    霧切「そもそもあんな模擬刀じゃ魚だって捌けないわよ」

    苗木「凶器ははっきりしたね」

    苗木「なら次は犯人がどうやって舞園さんを殺したのか、はっきりさせよう」

    桑田「てかさー、苗木か犯人なんだろ?」

    桑田「舞園ちゃんはお前の部屋で死んでんだぞ」

    苗木「だ、だからそれはモノクマの罠で…」

    桑田「モノクマも言ってたじゃねぇか」

    桑田「いくらモノクマがお前の部屋に入れても、舞園ちゃんが入れなかったら意味ないって」

    桑田「そして舞園ちゃんを苗木の部屋に呼び出せるのは、苗木、お前しかいねーだろ?」

    苗木「それはっ………!」

    セレス「わたくしからもいいですか?」

    十神「なんだ」

    セレス「実はですね……昨日の夜、苗木くんが食堂に来ましたの」

    朝日奈「苗木が?」

    セレス「彼はわたくしたちに軽く挨拶した後、キッチンに入っていきましたわ」

    セレス「しばらくしたら出てきました。何か嫌な予感がしたわたくしは、キッチンを調べました」

    セレス「すると、なんと包丁が一本なくなっていました」

    セレス「山田、あなたも見ていましたわよね?」

    山田「えぇ。確かに見ましたぞ」

    山田「包丁を入れるところが一つ分空きになっていました!」
  52. 52 : : 2015/12/02(水) 00:24:02
    苗木「だ、だから護身用のための包丁なんだって!」

    セレス「その包丁で、舞園さんは殺されているようですが?」

    苗木「それはっ……!ボクの包丁を、犯人が利用しただけで……」

    セレス「犯人は"何らかの方法"を使って舞園さんをあなたの部屋に呼び寄せ、"何らかの方法"を使ってあなたの部屋に侵入し、"偶然"あなたが護身用のために持ち出していた包丁を使い、シャワールームで舞園さんを殺した、と」

    セレス「そういう主張をなさるのですか?」

    苗木「し、信じられないかもしれないけど、ボクにとってはそれが真実なんだ……!」

    十神「信じられんな」

    苗木「うぐっ……!」

    腐川「な、なんで殺す気で舞園を呼び出していた犯人が自前の凶器を使わず人の凶器をつかうのよ…」

    苗木「く、くぅぅっ………!?」

    桑田「っつーか本人の許可なしに部屋に侵入する方法なんてあんのかよ…」

    苗木「ん、んぐぅぅぅ………」

    石丸「苗木、くん……そんな、君がやったのかね?」

    石丸「信じたくないぞっ!一緒に捜査した君が、あんなに優しい君が、犯人だなんて……!」

    苗木「………んぅぅぅぅぅぅぅぅ………」
  53. 53 : : 2015/12/02(水) 00:24:22
    苗木「………………あはっ」
  54. 54 : : 2015/12/02(水) 00:24:55
    苗木「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」
  55. 55 : : 2015/12/02(水) 00:26:19
    霧切「…………ッ!?」ゾクッ

    葉隠「な、なんだ、なんだべ……?」

    大和田「なっ……、どうしちまったんだ、コイツ……」

    不二咲「ふぇえ……気持ち悪いよぉ…」
  56. 56 : : 2015/12/02(水) 00:32:04
    苗木「超高校級の才能を持つみんなが、力を合わせて仲間の死という絶望に立ち向かう!!」

    苗木「あぁ、なんて素晴らしくて美しいんだろうね!」

    石丸「何を、言ってるのだね、君は……」

    セレス「壊れた………わけではなさそうですね」

    セレス「なるほど、それがあなたの本性ですか?」

    苗木「本性?」

    苗木「それは違うよ」

    苗木「ボクの希望に対する異常なまでの愛は」

    苗木「今まで1度たりとも隠したことはないよ」

    十神「………希望への愛だと?」

    十神「こんな事件を引き起こしたのも、それが動機か?」

    苗木「まぁね」
  57. 57 : : 2015/12/02(水) 00:46:19
    苗木「お察しの通り、大正解」

    苗木「そう、全てボクの仕業だったんだよ」

    霧切「………こんなことが、希望のためになると思っているの?」

    苗木「もちろんだよ」

    苗木「でもなきゃ、舞園さんを犠牲にしてまでこんなことはしないさ」

    桑田「ま、マジで頭イカレてんじゃねぇのかこいつ……」

    苗木「逆に聞くけどさ」

    苗木「あそこでコロシアイが起きない状態のまま停滞が続くことは希望なの?」

    朝日奈「……………ッ!」

    朝日奈「それでも、こんな結末よりはずっとマシ!!」

    苗木「それは諦めだ」

    苗木「自分たちで未来を切り開こうともせず、ただ立ち止まって狼狽えてるだけ……」

    苗木「そんなのは、才能の無駄遣いだよ」

    苗木「キミたちにはせっかく希望と称される才能があるんだ!」

    苗木「こんなところでくすぶらせていいものじゃない!」

    大神「………だから、舞園を殺したと」

    苗木「……背に腹は変えられないんだよ」

    腐川「そ、そんなくだらないことのために、人まで殺したの!?」

    苗木「まぁ、ボクの思想が人に簡単に理解されるものじゃないってのは、十分承知してるつもりさ」

    苗木「でもいいんだよ。この事件で、みんなの意識を少しでも変えること…」

    苗木「それがボクの役割」

    苗木「だからさ、早く終わらせようよ」

    苗木「ボクを踏み台にして、希望を紡いでいってくれ」

    桑田「言われなくてもな!」

    葉隠「こいつ目がやべぇべ………さっさと処分しねーとだべ……」

    朝日奈「苗木っ………!絶対許さない!自分のエゴに、さやかちゃんを巻き込んで、あたしたちを騙してっ…!」
  58. 58 : : 2015/12/02(水) 00:49:40
    苗木「騙す?とんでもない!ボクなんかがみんなを騙せるわけないじゃん」

    苗木「自分が大したことない人間だってことくらいは、自分でよくわかってるつもりだよ」

    苗木「夢や希望を持つほどおこがましいほど、努力するのも図々しいほど」

    苗木「ボクは決定的に最低で最悪で愚かで劣悪で……何をやってもダメな人間なんだ」
  59. 59 : : 2015/12/02(水) 00:53:45
    十神「………何なんだこいつは」

    不二咲「うぇぇ……うぇぇ……」

    大和田「……ここまで俺が恐怖したのも初めてかもしんねぇ」

    石丸「信じない……僕は信じないぞ……」

    苗木「さぁ、早く始めようよ」

    苗木「楽しい楽しい投票タイムをさ…」

    桑田「オォ!!このサイコやろー、ぶっ殺してやる!」

    葉隠「だべだべ!正直もう顔も見たくねーべ!」

    山田「お前の罪を、数えろっ……!」

    モノクマ「はーーーい」

    モノクマ「それでは、少し早いですが、投票タイムに移りたいと」
  60. 60 : : 2015/12/02(水) 01:05:09
    霧切「待ちなさい」

    苗木「…………霧切さん?」

    霧切「決めつけるのはまだ早いわ」

    十神「…何を言っている」

    十神「そいつはもう自白までしているんだぞ」

    桑田「そーだぞ。逆に苗木が犯人じゃないとしたら苗木は何なんだよ」

    霧切「でも妙なのよ」

    霧切「苗木くんは舞園さんを自分の部屋に呼び出して、そこで食堂から持ってきたナイフを使って彼女を刺した」

    霧切「なぜ、わざわざ自分の部屋に呼び出したの?」

    葉隠「………そういわれれば」

    朝日奈「………たしかに?」

    セレス「苗木くんにはどうやら独自の行動理念があるようです」

    セレス「おそらくは、クロとして卒業するための殺人ではないのでしょう」

    セレス「ならば、彼が半ば自殺のようなら計画を建てていても不思議ではないのでは?」

    霧切「それだけじゃないわ」

    霧切「なぜ、彼女の死体はシャワールームにあったの?」

    桑田「は?なにか問題があるのか?」
  61. 61 : : 2015/12/02(水) 01:05:15
    寝ます!
  62. 62 : : 2015/12/02(水) 20:23:53
    霧切「考えてもみてちょうだい」

    霧切「舞園さんの死体がシャワールームにあったということは、舞園さんはシャワールームで殺されたということ」

    霧切「わざわざシャワールームまで標的を誘い込んで殺害するのはあまりにも無意味。おそらく、犯人は最初彼女を殺しそこねた。そしてシャワールームに逃げ込んだ彼女を、殺したのよ」

    朝日奈「……ん?だからどうしたの?[部屋に入ってきたさやかちゃん]を苗木が殺そうとして、殺し損ねただけじゃない?」

    苗木「それは違うよ……」BRAKE

    桑田「!?」
  63. 63 : : 2015/12/02(水) 20:35:36
    苗木「舞園さんが部屋に入ってきたところを襲われたなら、舞園さんがシャワールームに逃げ込んでいるのはおかしいんだよ」

    大和田「な……なんだよオメェ」

    大和田「この後に及んで自分は犯人じゃありませーんなんて言うつもりじゃあねぇだろうな」

    苗木「そんなことより」

    苗木「今ボクが言った意味を、よく考えてみてよ」

    苗木「超高校級の才能を持つキミたちなら、きっとわかるはずさ」

    十神「………お前が何をしたいのかはわからんが」

    十神「いいだろう、ここは乗ってやる」

    十神「[争った形跡]のあった苗木の部屋には、血痕らしいものはなかった。つまり、最初の一撃は舞園はかわしたことになる」

    不二咲「つまり、シャワールームで刺される前までは舞園さんは健康体そのものだったってこと…?」

    十神「だとするならば、舞園は犯人よりも出口に近い位置にいたはずだ」

    十神「なぜ袋小路に飛び込む?」

    十神「助けを呼ぶことも出来る、廊下側に逃げる方が十分得策だろう?」

    十神「舞園が呼び出され殺されたのであれば、舞園の死体は廊下にあるべきなんだ」

    十神「だが舞園の死体はよりにもよって苗木の部屋の奥、シャワールームに存在した」

    十神「このことが指す意味は……愚民どもでもわかるな?」
  64. 64 : : 2015/12/02(水) 20:44:18
    セレス「………そ、そんな、まさか」

    大神「……ありえぬ。そうだったとしても、説明のつかぬことがまだある」

    霧切「そこの疑問は、じきに晴れるから安心していいわよ」

    霧切「そう…十神くんの言う通り」

    霧切「舞園さんは、誰かに呼び出され、殺されたわけじゃない」

    霧切「舞園さんは、元から苗木くんの部屋にいた。そして、苗木くんの部屋に何者かを呼び出し………その何者かに殺された」

    霧切「そうでしょ?苗木くん」

    苗木「ノーコメントでお願いするよ」

    石丸「待ってくれ!なぜ舞園君が苗木君の部屋にいたかは置いておこう!」

    石丸「だが、なぜ舞園君はそんな殺人犯を部屋に招き入れたのだ!」

    セレス「そんなの決まっているでしょう」



    セレス「殺すためですわ」
  65. 65 : : 2015/12/02(水) 20:51:36
    朝日奈「なっ………!?」

    山田「ま、まさか……舞園さやか殿は…」

    霧切「そう」

    霧切「彼女は被害者であるけれど」

    霧切「同時に、加害者でもあった」

    不二咲「そ、そんな……!あの舞園さんが!天使が!そんなことするわけ…」

    大和田「ふ、不二咲?」

    苗木「……証拠なら、他ならぬキミが持っているはずだけど?」

    不二咲「……………ッ」

    十神「証拠?証拠だと?どういうことだ説明しろ」

    大和田「あ?何なんだよオマエ。自白したと思ったら余計な茶々入れてきやがって」

    大和田「舞園が人を殺そうとしてた証拠なんて[不二咲が持ってるわけねーだろ]」

    苗木「それは違うよ……」BRAKE

    [不二咲の証言]

    苗木「ほら、大和田クン。キミも見たはずだよ。例の映像をさ……」

    大和田「……あっ?あれのことか…?だが、何の関係が……」

    霧切「いいわ。説明してちょうだい」

    不二咲「う、うぅ………」
  66. 66 : : 2015/12/02(水) 21:09:21
    不二咲「実は、僕は自分の部屋の扉に自前の監視カメラをつけてたんだけど……」

    十神「何、そんなことが出来るのか?なぜそれを俺たちに教えない」

    不二咲「僕が持ってたプログラムと、なんか偶然落ちてたツールを組み合わせて作ったやつだから……量産できないし」

    霧切(偶然………)

    霧切「話を続けて」

    不二咲「あ、うん。で、さっき昨日の監視カメラの映像を録画したものを見てたんだけど……」

    不二咲「舞園さんの部屋は、時間的に…ちょうど例のDVDが終わったあとかな、それで舞園さんが部屋に帰ってきて以来、1回も扉はひらかなかったんだけど…」

    不二咲「夜時間の少し前、舞園さんが出てきて、苗木くんの部屋に入ってきたんだ」

    霧切「………それで?」

    不二咲「しばらくすると、苗木くんが苗木くんの部屋から出てきて、舞園さんの部屋に入っていったんだ……」

    石丸「な、なんとっ………!?」

    石丸「いけないぞっ!苗木君!!女子の部屋に入るなど、不潔だっ!」

    腐川「そこなの……?」

    霧切「……その後は?」

    不二咲「ご、ごめんねぇ……即席だから解像度も悪くて、照明が落ちる夜時間は何にも映らないんだ……」

    不二咲「音声もないよ。だから殺人が起こったときのことはよくわかんないんだけど………」

    十神「苗木と舞園が、部屋の交換をしていた」

    十神「そして、苗木の部屋で、殺人が起きた」

    十神「どう見ても偶然じゃないな」

    不二咲「う、うん……だからやっぱり舞園さんが……何かいけないことをしようとしてたのは……間違いない……うっ」

    霧切「ありがとう、不二咲くん」

    霧切「さて、苗木くん」

    霧切「あなたは本当に舞園さんを殺した犯人なの?」

    霧切「あなたが犯人とするなら、この部屋の交換というプロセスがあまりにも無駄」

    霧切「………あなたは、何を隠してるの」

    苗木「…………不二咲クンの証言が嘘かもしれないよ?」

    大和田「それはねぇ」

    大和田「不二咲の撮った映像っつーのは、オレも見た」

    大和田「詳しいことはよくわかんねーけど、あのクオリティの映像は短時間じゃ偽造できねぇだろ」

    大和田「ていうかもとはオメーから振ってきた話だろうが………!!あんま舐めてっとしばくぞオラ」
  67. 67 : : 2015/12/02(水) 21:40:36
    苗木「………さすがは超高校級のプログラマーさんだね!そんなことまで見抜かれるなんてすごいや!」

    葉隠「は、はぁ……?」

    山田「なんか開き直り始めましたぞ」

    苗木「不二咲さんの才能に敬意を評して……ちょっとだけ白状しちゃおっかな」

    苗木「昨日、舞園さんが血相を変えてボクの部屋に来たんだ」

    苗木「『殺人犯が私を狙っていると思うと恐ろしいので部屋を交換してくれませんか』ってね……」

    苗木「もちろんボクは二つ返事でOKしたよ?」

    苗木「ボク程度の人間が、舞園さんみたいな希望の身代わりになれるなら本望だからさ」

    苗木「だからボクは昨日は夜時間に入ってから……」

    苗木「ずうっと舞園さんの部屋にいたんだ」

    苗木「朝起きて、舞園さんに挨拶に行こうと思ってボクの部屋に入ってみたら驚いたよ」

    苗木「シーツはぐちゃぐちゃ、壁には傷跡、至るところにモノが散乱している」

    苗木「そして極めつけは………シャワールームの死体だよ」

    苗木「あの叫び声は演技なんかじゃないよ」

    苗木「いやぁ、ボクでもあんな声出るんだなぁって、自分でも驚いたくらいさ」

    苗木「その後はみんなと一緒に、ただただ狼狽えるだけだったよ」
  68. 68 : : 2015/12/02(水) 21:55:13
    朝日奈「ちょ、ちょっと待ちなよ!」

    朝日奈「じゃあ苗木は、自分が犯人じゃないとかいうつもり?」

    苗木「残念だけど事実だよ」

    苗木「ボクが犯人なら、どれだけ良かったことか」

    朝日奈「じゃあ………なんでさっき自白なんてしたの!?」

    朝日奈「あのまま苗木に投票してたら……クロ以外全員死んでたんだよ!」

    苗木「なんでって……」


    苗木「そっちの方が面白いじゃない?」


    朝日奈「…………え?」

    苗木「え?ボク何か変な事言った?」

    山田「えーっとその」

    山田「なにか凄く手遅れな感がビシビシ」

    大和田「……面白いからって……人の命がかかってんだぞ!?」

    苗木「だからこそだよ!」

    苗木「それだけ大きなモノが懸かっているからこそ、このゲームは、簡単に終わらせていいものじゃないんだ」

    石丸「ゲーム……だと?」

    苗木「そうだよ。シロの"希望"が勝つか、クロの"希望"が勝つか」

    苗木「これはそういうゲーム」

    苗木「ゲームは難易度が高ければ高いほど面白くなるし、それを乗り越えた時の希望はより強く輝く!」

    苗木「ボクはね、その輝きを見たいんだ」

    苗木「だから自分の命を懸けて、あえてクロのふりをした」

    苗木「そしてキミ達はボクの希望通り、この試練を見事乗り越えてくれた!」

    苗木「あははっ!やっぱりキミたちは最高だよ!」

    腐川「な、何いってんのよ、コイツ…」

    葉隠「文学少女にも理解出来ない思考回路だべか」

    十神「ククク、ゲームか。なるほど面白い」

    十神「苗木、気に入ったぞ。もっと俺を楽しませろ。俺もお前を楽しませてやる。十神の名にかけてな」
  69. 69 : : 2015/12/02(水) 22:14:21
    霧切「狂ってるわね」

    霧切「あなたも、十神くんも……」

    苗木「ボクをどうかしてるだなんて思うのは、みんなの方こそどうかしてるからだよ」

    苗木「………ま、自分でも自分がおかしいのはわかってるけどさ」

    苗木「そんなことよりもさ!事件について話し合おうよ」

    苗木「これまでの話をまとめてみよう」

    苗木「舞園さんは、ボクに部屋の交換をお願いした」

    苗木「ボクはもちろん二つ返事でOKし、舞園さんはボクの部屋で寝ることとなった」

    苗木「だけど、それは舞園さんの殺人計画の一部だったんだ」

    苗木「ボクの部屋に入った舞園さんは、"ある人物"をボクの部屋に呼び出した」

    苗木「舞園さんは、その"ある人物"を殺そうとしたけど、殺しそこね、逆に反撃にあう」

    苗木「"ある人物"はもちろん舞園さんより廊下側にいる。舞園さんは廊下に逃げることも出来ず、とっさにシャワールームに逃げ込んだ」

    苗木「しばらくそこで籠城したけど、ついにシャワールームの扉が開けられ—————」

    苗木「ざっと、こんなところかな」
  70. 70 : : 2015/12/02(水) 22:14:44
    今日はこれで終わりです
  71. 71 : : 2015/12/03(木) 21:01:05
    腐川「そ、そのある人物って誰なのよ……」

    大和田「……んなの、わかるわけねぇだろ。舞園が適当に呼び出しただけかもしれねぇしよ」

    苗木「そう、舞園さんの呼び出しさえあれば、ボクの部屋に侵入し、自分を殺そうとしてきた舞園さんを殺すことが出来る」

    苗木「おそらくこの殺人は突発的だ…舞園さんの初撃を避けることさえできれば、誰だって反撃することができる」

    苗木「……困ったね。ボクらの誰にでも可能みたいだよ?」

    不二咲「つまり、それって……」

    石丸「……振り出しに戻ったということかね」

    山田「これだけ議論を重ねて結局は振り出しですか」

    苗木「無意味……これほど絶望的な言葉もないよね」

    苗木「でも、諦めちゃダメだよ!希望を持って、前を向いて頑張らないと!」

    苗木「そうやって何度でも立ち上がるからこそ、キミ達は"希望の象徴"なんだからさ!」

    葉隠「こんだけ話がこんがらがったのもオメーのせいだろが!」

    セレス「苗木君のことはほうっておきましょう」

    セレス「議論時間も無限というわけではないのです。ノイズに構ってる暇があったら、事件について話し合いましょう」

    苗木「……素晴らしいね、こんな時でも冷静沈着」

    苗木「さすがは超高校級の……」

    十神「昨日舞園を見たやつはいるか?」

    苗木「…………」

    十神「舞園が苗木と部屋を交換した上で、殺人を計画していたのだとしたら、昨日のうちに舞園はこの中の誰かと約束をつけているはずだ」

    十神「舞園は誰かと接触をしていなかったか?知っているやつがいれば教えろ」

    桑田「つっても………入学式終わってから昼飯まではずっと苗木と一緒にいたんだろ?」

    桑田「その後DVD見せられた後も、急に走り出していっちまうし……」

    桑田「たぶんあの後すぐ部屋帰ったんだよな。不二咲によると」

    桑田「で、夜時間まで一切外出てねぇんだろ?」

    不二咲「う、うん……」

    不二咲「解像度が悪いとはいえ、扉が開いたら流石にわかると思う…」

    桑田「なら、舞園ちゃんって苗木以外と関わってなくね?」
  72. 72 : : 2015/12/03(木) 21:15:50
    大神「………なるほど」

    大和田「どっちにしろ、苗木しか犯行は無理なんじゃねぇか!!」

    苗木「………そうみたいだね」

    十神「部屋の交換を申し出、許可を得て苗木の部屋に侵入。部屋の交換の際に、何か理由をつけて深夜に苗木が部屋に来るように仕向け、部屋に来たところを殺害、おそらく自殺に見せかけようとしたのだろうな」

    セレス「だけど、それは失敗に終わったと」

    十神「あぁ。結局真実は一つだったというわけだ」

    山田「あっ!それ拙者が言いたかったですぞ!」


    苗木「……………………」

    朝日奈「結局苗木が犯人なんじゃん!」

    桑田「クソッ!オレらを弄びやがって!」


    霧切(……………………)

    霧切(いいの………?)

    霧切(筋は通ってる。矛盾もない。すべてがそれで説明がついてしまう)

    霧切(だけれど、なんなの……?)

    霧切(この違和感は)


    葉隠「よっしゃモノクマ!今度こそ投票タイムだべ!」

    大和田「苗木ィ!観念しろや!」

    不二咲「ふぇえ……もう顔も見たくないよぉ……」

    石丸「……苗木君っ!どうしてだっ!どうして君がっ……!」



    霧切(苗木くんが犯人……………)

    霧切(それで、いいのかしら………?)



    苗木はクロ?シロ?
    >>73
  73. 73 : : 2015/12/07(月) 12:31:34
  74. 74 : : 2015/12/07(月) 18:47:05
    とても面白いので最後まで諦めずに書いてください。
  75. 75 : : 2015/12/08(火) 11:51:11
    期待!苗偽サイコー!
  76. 76 : : 2016/09/28(水) 00:25:07
    続き期待!!!
  77. 77 : : 2016/10/19(水) 00:52:47
    続き期待てす
  78. 78 : : 2016/11/20(日) 15:36:26
    続きを!!全裸で!!!待機!!!!
  79. 79 : : 2017/01/10(火) 23:07:29
    期待
  80. 80 : : 2017/01/17(火) 01:04:44
    頑張れ
  81. 81 : : 2017/02/12(日) 23:10:37
    ファイト!
  82. 82 : : 2017/04/15(土) 21:46:32
    応援してます!
  83. 83 : : 2017/04/26(水) 15:45:47
    死にましたな....
  84. 84 : : 2017/08/16(水) 19:52:15
    書いてほしい
  85. 85 : : 2018/06/18(月) 21:20:49
    霧切「待って。苗木くんを犯人と決めつけるのは早いんじゃないかしら?」

    ↑といっても全員から苗木が犯人みたいなこと言われそうだな……どうなるか……期待!
  86. 86 : : 2020/07/14(火) 21:38:47
    中途半端だな、更新停止中なのか失踪中なのか。
  87. 87 : : 2022/05/20(金) 23:27:14
    これで終わり…のようですわね
  88. 88 : : 2022/05/23(月) 18:31:35
    諸君 私はサシャが好きだ
    諸君 私はサシャが好きだ
    諸君 私はサシャが大好きだ

    頑張る姿が好きだ
    芋を食べている姿が好きだ
    笑ってる所が好きだ
    寝てる姿が好きだ
    困ってる顔が好きだ
    絶望する顔が好きだ
    パァンに飛びつく姿が好きだ
    真顔が好きだ
    髪型が好きだ

    平原で 街道で
    城壁で 草原で
    凍土で 屋根で
    草むらで 空中で
    室内で 暗闇で

    この地上で存在するありとあらゆるサシャの行動が大好きだ

    戦列をならべた同志のサシャSSが 更新と共に他厨の心を吹き飛ばすのが好きだ
    結構高く浮き上がったユーザーが サシャSSを見て心がでばらばらになった時など心がおどる

    同志が操作するパソコンのサシャの萌え画像が他厨の心を撃破するのが好きだ
    奇声を上げて燃えさかる激論から飛び出してきた奴を容赦ない罵倒でなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

    攻撃先をそろえた同志の行列が他厨の心意気を蹂躙してから洗脳するのが好きだ
    恐慌状態の新参者が既に意気消沈してる他厨を何度も何度も攻撃している様など感動すら覚える

    敗北主義の裏切り厨を吊るし上げていく様などはもうたまらない
    発狂している他厨共が私の振り下ろした指がスマホとともに喘ぎ声を上げるR18のサシャのSSにばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ

    哀れな他厨共(レジスタンス)が雑多な反論で健気にも立ち上がってきたの完璧な理論で他厨共の心ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える

    クリスタLOVEのクリスタ厨に滅茶苦茶にされるのが好きだ
    必死に守るはずだったサシャ愛が蹂躙されクリスタLOVEに書き換える様はとてもとても悲しいものだ

    エレン厨の物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ
    エレンのエロSSに惑わされ害虫の様に地べたを這い回りながら興奮しながら読む時など屈辱の極みだ

    諸君 私は討論を地獄の様な討論を望んでいる
    諸君 私に付き従うサシャ親衛隊同士諸君
    君達は一体何を望んでいる?

    更なる討論を望むか?
    基地外ばっかの糞の様な討論を望むか?
    鉄風雷火の限りを尽くし三千人ほどの閲覧者の心を殺す嵐の様な討論を望むか?
     
    『討論! 討論! 討論!』
     
    よろしい ならば討論(クリーク)だ

    我々は渾身の力をこめて今まさにサシャSSを書かんとする親指だ
    だがこの暗い闇の底で半年もの間堪え続けてきた我々にただの討論ではもはや足りない!

    嫁争奪戦を!!
    一心不乱の嫁争奪戦を!!

    我らはわずかに 進撃ファンの千分の一に満たない敗残ニートに過ぎない
    だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している
    ならば我らは諸君と私で総力100万と1人の軍集団となる

    サシャの可愛さを忘却の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう
    髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう
    連中にサシャの素晴らしさを思い出させてやる
    連中に我々のサシャの愛を思い出させてやる

    天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる
    一千人と一人のニートの戦闘団で
    世界を燃やし尽くしてやる


    さぁ……諸君




    サシャSSを作るぞ

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kamukura

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