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  1. 1 : : 2015/09/15(火) 21:07:03
    ※間接的なネタバレ注意
    ※SS初心者なのであまりいい作品にはならないかも
    ※シリアスです

    これらのことが大丈夫な方のみ、見てってください。
  2. 2 : : 2015/09/15(火) 21:27:26
    ーー848年ーー
    in兵舎裏

    ミカサ「エレン、やっと見つけた」

    エレン「…おう、ミカサか」

    ミカサ「今日はとても月が綺麗だ」

    エレン「そうだな」

    ミカサ「今日みたいな綺麗な満月の日は、確か前にもあった」

    エレン「あぁ、俺も覚えてるぜ。俺とミカサと母さんとでお月見したっけな」

    ミカサ「そう、あれはとてもいい思い出だった。ので、忘れられない」

    エレン「母さん、すげー張り切って団子作ってたな」

    ミカサ「私もエレンに食べて貰おうとカルラおばさんの真似して団子を丸めた」

    ミカサ「けど、おばさんの団子みたいに綺麗にはならなかった」

    エレン「母さんの団子に敵うわけねぇだろ」

    ミカサ「カルラおばさんの団子はとても綺麗な丸だった」

    ミカサ「けれど、私がどんなに丁寧に丸めても全て潰れてしまった」

    エレン「お前はあのとき力の加減ってものを知らなかったんだろうな」

    ミカサ「あのとき私は加減する方法を知らなかった、ので仕方がない」

    エレン「とか言い訳しながらいじけてたな」

    ミカサ「それは過去の話」

    エレン「俺は潰れた団子とか意地でも食べたくなかったけど、母さんはお前の潰れた団子を『すごく美味しい!ミカサはいいお嫁さんになれるわよ』って頬張ってたっけ」

    ミカサ「そう、エレンが食べてくれなかったのはとても悲しかった。でも、カルラおばさんは本当に美味しそうに食べてくれた」

    ミカサ「……嬉しかった」

  3. 3 : : 2015/09/15(火) 21:52:31
    ミカサ「今日で壁が壊されてちょうど3年」

    ミカサ「エレン、あのとき母さんを助けれなかったことを私はまだ悔やんでいる」

    ミカサ「それがどんなに無意味なことだと分かっていても、悔やまずにはいられない」

    エレン「…あぁ、俺も、自分の無力さに怒りを覚えた」

    ミカサ「でも、あのときハンネスさんと一緒に逃げなければ私たちもきっとあの巨人の餌になってただろう」

    エレン「そうだな、俺たちが死んだら母さんの仇を討つことも、こうやって母さんのことを思い出すことも出来ねぇしな」

    ミカサ「なら、あのときの選択は間違ってなかったのだろうか」

    エレン「……さぁな。ただ、今分かることは俺たちは今も生きているってことだろ」

    ミカサ「…でも、やはり悲しい、寂しい……グスッ…カルラおばさんに会いたい…ありがとうを、伝えたい…」

    エレン「泣くなよミカサ、泣いたって母さんには会えねぇよ」

    ミカサ「そんなことくらい分かってる、なのに、涙が止まらない…グスッ…私は…ッ…自分を制御できるはずなのに…グスッ…なんで……」ポロポロ

    エレン「俺だって、最後の最後までくだらない口喧嘩しか出来きなかったんだ…後悔だって沢山してる…」

    エレン「なんで俺は素直になれなかったんだ!なんで俺は、いつ壊されてもおかしくない壁の中で…明日も笑っていられると思えてたんだ…ッ」ポロポロ

    エレン「だから俺は絶対に…巨人を駆逐して…母さんの仇を討って……人類を…この世界を、救ってみせる…ッ」グスッ

    ミカサ「…私も、共に世界を救おう。たとえ、その努力が無謀だとしても、最後まで戦おう」グスッ

    エレン「あぁ、俺たちはまだ負けてないんだ」

    エレン「見てろよ母さん、俺たちは、人類は必ず勝つ!」

    ミカサ「そう、だから…ッ…今だけは、泣いていいだろうか」ポロポロ

    エレン「聞きながら泣いてんじゃねぇよ。いいに決まってんだろ、俺もちょうど泣きたい気分だしな」
  4. 4 : : 2015/09/15(火) 22:13:21
    ー843年ー

    エレン『母さん!ミカサ!見ろよ!今日の月、スッゲー綺麗だぜ!』

    カルラ『……あら、本当ねぇ』

    ミカサ『…とても綺麗』

    カルラ『そうだ、せっかくだし、今からお月見しましょうか』

    エレン『お月見?』

    ミカサ『団子を食べながら満月を楽しむこと』

    ミカサ『確か前にアルミンがそう言ってた』

    エレン『なっ…そ、それくらい知ってるに決まってんだろ!』

    カルラ『…耳が赤い』クスッ

    エレン『か、母さんまで!』

    カルラ『はいはい、じゃあ、お団子の準備してくるわね』

    ミカサ『私も手伝う』

    エレン『おう』プイッ

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    カルラ『エレン、出来たわよ』

    エレン『おぉ、上手そうだ……な…』

    エレン『なあ、こっちにあるぺしゃんこのは何だ?』

    カルラ『あぁー……それは…』

    ミカサ『私が丸めた(?)お団子(?)。エレン食べて』エレンの口までそれを持っていく

    エレン『なっ…やめろよ!そんなの嫌に決まってんだろ!食いたくねーよ!』

    ミカサ『エレンに食べてほしくて作ったのに…』

    カルラ『ミカサ、私が食べたら駄目かしら』

    ミカサ『エレンが私が作ったものを食べたがらない、ということはきっとそれは美味しくないもの』

    カルラ『そうかしら?』パクッ

    ミカサ『あっ』

    カルラ『ん~…とても美味しいじゃない、これを食べれないエレンが可哀想ね』

    ミカサ『美味しい…?』

    カルラ『えぇ、とても美味しいわ。もうひとつ食べちゃおうかしら』パクッ


    カルラ『やっぱり美味しいわ。ミカサ、あなたはきっといいお嫁さんになれるわよ』ナデナデ

    ミカサ『そんなことない。それとおばさん、気が早い』ナデナデされてる

    エレン『……』チラッ

    カルラ『♪』ナデナデ

    ミカサ『…』嬉しそうに撫でられてる

    エレン『……』ソワソワ

    ミカサ『!』

    ミカサ『おばさん、エレンも撫でてほしそう』

    エレン『はぁ!?お前何いってんだよ!!』カアァ

    カルラ『ふふ、もう、しょうがない子ね』エレンナデナデ

    エレン『わっ、やめろって!!』

    ミカサ『……』満足気

    カルラ『ねぇ、エレン、ミカサ。またこんな綺麗な満月になったらもう一回お月見しましょ』

    ミカサ『それはとてもいい考え』

    エレン『……別に俺はどっちでもいいよ』プイッ

    カルラ『ふふっ』
  5. 5 : : 2015/09/15(火) 22:35:33
    ~物陰~

    ベルトルト「……なぁ、ライナー」

    ライナー「…どうした、ベルトルト」

    ベルトルト「僕達は、やっぱり間違ってたのかな」

    ライナー「そいつは分からねぇ。だがな、間違ってる、間違っていないじゃないんだ」

    ライナー「俺達はやらなくちゃいけないんだ」

    ベルトルト「そうか……そうだよね」

    ベルトルト「ありがとう、ライナー。決意がぐらつくところだったよ」

    ライナー「おう」

    ライナー「でもこれはさすがに、きついものがあるな」

    ベルトルト「うん…本当に、彼らには…いや、人類には、悪いことをしたと思ってるよ」

    ベルトルト「それはどんなに償おうと思っても償えないだろう」

    ベルトルト「でも、だからこそ、たくさんの犠牲を払ったからこそ、僕達は任務を果たすべきだ」

    ベルトルト「たくさんの人の死を、無駄にしないために」

    ライナー「……おう、必ず、俺とベルトルトとアニ三人揃って故郷にかえろうぜ」

    ベルトルト「そうだね」

    ライナー「それとクリスタも連れていければなお良しなんだがな」

    ベルトルト「もう、そんなことしたらユミルもついてくるよ」

    ライナー「その後ろから恩人をつれてかれたサシャが追ってくるんだろうな」

    ベルトルト「それを鬼ごっこだと勘違いしたコニーがついてきて」

    ライナー「ジャンとマルコが慌てて追いかけてきそうだな」

    ベルトルト「ふふっ、なんだか楽しそうだね」

    ライナー「ははは、そうだな」

    ライナー「……たまにはこうやって現実を忘れて笑い合うのもいいな」

    ベルトルト「うん、今度はアニも含めて三人で笑おうよ」

    ライナー「あぁ、それも」

    ライナー/ベルトルト「「故郷でね(な)」」
  6. 6 : : 2015/09/15(火) 22:37:16
    ↑は私と同一人物です。
  7. 7 : : 2015/09/15(火) 22:56:00
    ~~~

    カルラ(エレンとミカサ、立派に成長してるみたいね)

    カルラ(でも、出来れば私のせいで泣いてはほしくなかった)

    カルラ(本当に仕方ないわね。あの子たちはいつまで経っても子供なんだから)

    カルラ(私は死ぬ最後の瞬間まで、あなたたちの母さんでいれて本当によかった)

    カルラ(あなたたちはあの時の選択を間違えたかどうか考えてるけど、きっと間違えてなどいないわ)

    カルラ(ハンネスにしっかり感謝しないとね。まぁ、最後は弱音吐いちゃったけど…)

    カルラ(でも、悔やんでばかりではなにも出来ない。あなたたちが私を助けられなかったことを後悔しているのなら前を向きなさい)

    カルラ(そりゃあ、前を向いていれば辛いことも、悲しいこともある)

    カルラ(だけど、それを乗り越えた先に光があると母さんは信じているから)

    カルラ(ふふ、こんなこと言っても、届くはずないのに、何やってるのかしら)

    カルラ(でも、あの子達ならきっと時間は多少かかっても分かるはず)

    カルラ(私はもう、あなた達と同じ時を進むことはできないけど、あなたたちの背中を精一杯押すことは出来るわ)

    カルラ(だから、しっかりやるのよ)

    カルラ(さっきは死ぬ最後の瞬間までって言ったけど、私は永久にあなたたちの母さんでいるつもりだからね)

    カルラ(……もう、こんな時間ね)

    カルラ(私は、あなたたち、人類の栄光に、心臓を捧げます)トン

    カルラ(まぁ、私の心臓はもう、とっくに止まってしまったけどね)

          ~fin~
  8. 8 : : 2015/09/15(火) 23:02:38
    ↑と私は同一人物です。
    名前を書き忘れてしまう(笑)

    ここまでみてくれた方、ありがとうございました!
  9. 9 : : 2015/09/15(火) 23:24:41
    やだぁ、なんか白けた笑
    しんみりするお話ね
    アルミンとアニとジャンが出てこなかった逃れ残念極まりない

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