このスレッドの編集には編集パスワードが必要です。 表示するレスにはチェックしを、表示しないレスはチェックを外してください。 全てのレスを表示する 全てのレスを非表示にする ▼一番下へ 1 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:24:43 うつ注意です。 半値はわかりやすいように<1>とします。 2 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:29:47 なんだろう、この音…。小石がたくさん地面に落ちるような、小豆を洗っているような音。ふと、鼻腔が独特な匂いで満たされた。あぁ、この音は雨なんだ。少し憂鬱な気分になってしまったけど、それを吹き飛ばすように勢いよくベッドから出て、大きく伸びをする。さぁ、今日も頑張ろう。…って。時計を見たら結構ギリギリな時間で。待ち合わせ場所に行くと、凛ちゃんも真姫ちゃんもいて。なんだか、申し訳ないなぁ…。ざぁざぁと私の頭の中に雨音が響いていた。 3 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:30:20 「かよちん?」不意に声が聞こえて、びっくりしちゃった。「どうしたの、凛ちゃん」「かよちん、なんかいつもと違う」なんて、言われちゃった。うん、自分でもわかってる。どうして……どうして、気付いてしまったんだろう。気付かなければ、迷惑をかけることもなかったのに。気分も、もっとあがってたろうに。どうして。「……花陽?」あ、真姫ちゃん……心配そうな顔してる。……ごめんね、花陽のせいで。「…なんでもないよ? ちょっと…寝坊、しちゃって朝御飯食べれてないだけ!」なんて、言い訳しちゃった。すると、二人揃って私の指先をじーって見つめて……。「……そう? ならいいんだけど」「かよちん、本当に何かあったら相談してね!」素直に嬉しかった、けど……胸が、痛いよ。ズキズキ痛んで止まらない。雨が私の中で降り続いていた。 4 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:30:42 私はただ、ありがとう……と言って口を閉じる。そのあとは、珍しく無言で登校。学校に着いてからも胸の痛みと雨の音は止むことはなかった。正直……もう、つらいよ。でも、誰に言えばいいの……?こんなこと……。「かーよちん! また暗い顔してるにゃー! ……無理、しないで」少し間を置いて、トーンを少し下げて、そう言った凛ちゃん。本当に心配してくれてる。ねぇ、凛ちゃん。そんなこと言われたら……。「……大丈夫だよ、凛ちゃん。ありがとね」って言って、少し微笑んだ。貼り付けたような笑顔にはなってないだろうか。声が震えてはいないだろうか。そんなことばかり気にしてるうちにHRが始まってしまった。 5 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:31:11 ねぇ、凛ちゃん。もし、もしもだよ?私が……好きだ、って言ったらどんな反応するの?……ううん。これ以上は望まない。望んじゃいけない、よね。今のままで充分幸せでしょ? ……幸せ、なの、かな………自分の気持ちに嘘ついて? それで幸せって言えるの? ……あぁ、嘘じゃなくなればいいんだね…………そう思った瞬間にプツン…と何かが切れた音がした。いつの間にか雨の音は止んでいた。 6 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:32:45 ……気が付くと、何故か隣に凛ちゃんが心配そうに私を見つめていた。「り……凛、ちゃん?」なんだか、その目が少し怖くなって、怯んでしまった。「ぁ……かよ、ちん……?」…? なんか怯えてる……?「そうだけど……どうしたの?」「あ、れ……? かよちん、もう…平気なの?」平気、って……さっきのこと?…あれ? 時計……12時、7分さっきHRが始まったばかりじゃ……「凛…ちゃん」私は普通に、椅子を立った、だけ。「ひ……っ」なのに、なんで……凛ちゃん、怯えてるの……? 私は一体なにを……「ごめんなさい、かよちん……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」泣きそうな顔で、そう繰り返す凛ちゃんの目は、どこか虚ろだった。なんで私は……覚えてないの…?「お願い……嫌いにならないで…悪いとこは直すから…」半泣きの状態の凛ちゃんの、この一言を私は聞き逃さなかった。「嫌いに、って……私が、凛ちゃんを……?」「……ぅ……うん」小さくだけど、返事をしてくれた。誤解を解かなきゃ。そう思って軽率に抱き締めたのが間違いだった。私のしたことは、逆効果だった。「……ゃ……だ……」ついに、泣き出してしまった。「り、凛ちゃん……? ……ごめん」「……? さっきと…違う……?」「さっきって?」「え……覚えて、ないの……?」なにが、そう聞こうと思ったが、視界が急に暗くなる。ざあざあと雨の音か響いている。これはなんだ、と思っていると、ふらふらとして立っていられなくなる。ガタッと音をたてて、私は倒れこんだ。凛ちゃんがなにかを言っているようだが、今の私には、雨の音しか聞こえない。ただひとつ、わかったことは、真姫ちゃんが少し遠くから私を見つめていたことだけ。 7 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:33:30 「……よ」なにかが聞こえる。全身がだるい。目を開けるのもだるい。もう少し…寝させてよ……。「……なよ…………花陽ッ!」誰かが私のことを呼んでる。ごめんね、もう少しだけでいいから……。「花陽ッ! 起きてよ!」なんでそんなに大きな声で……。じゃあ、起きようかな……?「……花陽」真姫ちゃんだ。……? なんで、泣いてるの?「よかった……本当に、よかった」なにがよかったんだろう?少し寝てただけなのに。「花陽……あなた……何かあったの?」あぁ、また迷惑かけちゃったのかな。「私でよければ……話くらいは聞くわよ……?」「話したくない」なんで? 私の意志と違う。どうして体が動かないの? どうして、口が勝手に……。まるで、誰かに操られてるみたい……。 8 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:33:56 「……え?」「聞こえなかったの? 話したくない。あなたに話したところで、何になるというの?」「話すだけでも……」「それは何になるの、と聞いてるの」「は、花陽……?」「ねぇ…………聞いてんの?」「わ……私はただ、仲間として……花陽のことを……」「へぇ……そうなんだ……なら、西木野真姫。あなたは花陽の仲間じゃない」やめて。どうして大切な真姫ちゃんにそんなこと言うの。私の体でしょ。どうして動かないの。話せないの。「……ッ!」真姫ちゃん気付いて。私じゃないよ。私は真姫ちゃんにそんなこと言わない……!「ご……めん……なさ」 9 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:34:16 真姫ちゃん泣かないで。そいつは花陽じゃない……。じゃあ…………誰?「仲間なんて……少しのきっかけで全部崩れるんでしょ? ただ、自分はひとりじゃない、って思いたいだけなんでしょ? あなたがやろうとしていることは、花陽のためじゃない。全部、自分がいい人だって思いたいだけ。違う?」私じゃない誰かは、早口でまくし立てる。……あれ? 私……自分のこと、花陽って…………?「私は、そんなこと……思ってない……」「じゃあ何? 仲間ごっこなんてして、楽しいの?」「ごっこじゃない!」今の、真姫ちゃんじゃない。よく聞き覚えのある声。昔からずーっと隣で聞こえてた声。私が大好きな……声。 10 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:34:44 「かよちん……いくらかよちんでもそんなおふざけ…………許さないよ?」凛ちゃんが……あの温厚な凛ちゃんが……目を真っ赤にして怒ってる。 ……泣いてた、のかな。…………私のせいで。「おふざけ……って。あなたたちの方がおふざけでしょ? 大切な仲間(笑)…………そんなもん建前だよね? 本心なんて誰にもわからない。実際、あなたたちは、花陽の本心をわかってなかった。…………そうだよね?」「誰なの?…………あなたは」私が思っていることを凛ちゃんが言ってくれた。さすが凛ちゃん……ありがとう。「はぁ? 花陽でしょ? あなたの幼なじみ……大切な仲間(笑)の……小泉花陽。それ以外になんだと思うの?」「……違う。あなたはかよちんじゃない」「じゃあ……なんだと思う?」「鬼…………かよちんを返してよ」「じゃあ、ひとつ教えてあげるね」「……なにを? 」「鬼、っていうのは誰の心にも潜んでるの。それを人間は理性で押さえつけてる。でも、それが小さなきっかけで押さえきれなくなって、鬼が出てきてしまう」「……つまり、何が言いたいの?」 11 : 名無しさん : 2015/09/05(土) 19:37:12 ?期待 12 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:37:25 「まぁ、言ってあげると……あなたが思ってるように、花陽は鬼。ある小さなきっかけで目覚めたんだよ。……それが何か、あなたにはわかる?」「…………わから、ない」「そうだよね。わかってたらこんな風には、ならなかった。あなたの中では本当に小さなことかもしれない。でも、花陽の中ではとっても大きなことだったんだよ」…………知りたくない。言わないで。「…………凛が、原因、なの……?」「まだ気付かない? ……花陽の小さな嘘…………あなたは表面しか見てなかった、ってことだよね?」「……ぁ……」真姫ちゃんが小さく声をあげる。「朝…………」「真姫ちゃんは気付いたみたいだね。どうかな、星空凛。あなたは気付いてないんだね?…………それがあなたの罪 」凛ちゃんは悪くない。私が臆病なだけなんだ……。 13 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:39:44 「つ、み……? 」「そう、罪。花陽はこんなにヒントをあげた。それでもあなたは気付かない。……そりゃ、鬼が出てもおかしくはないよね?」「…………黙って聞いてれば……」あー……真姫ちゃん、すごい怒ってる……。「あなた…………全部凛のせいにして、自分が臆病なのを人のせいにしてるだけじゃないの?」「ま、それもあるよね」<花陽>は意外にも、あっさりと答えた。「でもさ、こうも思わない?」「な、なによ……?」「孤独だった」「こ、どく………」「つらくても、逃げたくても、話せる人がいなかった。信頼していい人がいなかった。だから…………ひとりで逃げた、って」 14 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:40:25 「さっき…………私、話してって言ったわよね…………?」「あなたに花陽の気持ちがわかるとは思えない」「そんなの話してみなきゃ……」「わかるよ。花陽の嘘、ひとつも見抜けなかったでしょ? 今までの……ぜーんぶ」「見抜いてるわよ、あなた……凛が好きなんでしょ?」「じゃあなんで…………助けてくれなかったの?」「私が何かをやって成功しても……花陽なら喜ばない」「…………それのせいで花陽がぼろぼろになったとしても……それでもあなたは自分が正しいっていえるの?」「いえる。……だれだって自分が一番正しいと思ってるものよ」「そういうときは、他方からは正しいと思われてないものじゃない?」「そうね。それでもいいと思うわ」「…………なんで?」「私がいいと思ってればそれでいいの」「…………他人のことはどうでもいいってこと?」「あなただってそうでしょう?」「…………星空凛のためにたくさんヒントあげたじゃん? 自分の罪を教えてあげたよ?」 15 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:40:59 「そうよね…………それ以上、小泉花陽が傷つくのをみたくないんでしょ?」「…………」「あなたは……鬼ではないんでしょう?」「……びっくりだね。見抜くなんて」…………あぁ、やっとわかった。「…………もう、いいんじゃないの? ……花陽」これは全部、私の意志だったんだね。「どうして……<花陽>の嘘が?」「あなたが言ってたんでしょう?」【まだ気付かない? ……花陽の小さな嘘】「あはは……恐れ入ったね」「ヒントありがとね。おかげで気付けたわ」「…………それで、私に何かあるんじゃないの?」「……別になにもないわ」「へぇ…………」「あなたの意志だったんでしょう」「…………まぁね」「なら、何かを言う権利なんて私にはないわ」「ふーん……嫌いになったんじゃない? 私…………花陽の、こんなところを見て、さ……」 「そうね。元から嫌いだわ。つらくても何も言ってくれないし、聞こうとしても遠慮して、壁をつくってるんだもの」「はは……厳しいお言葉だなあ」「さっきのお返しよ」 「真姫ちゃん、凛ちゃん、あのね…………」いきなり、ぐわーんって頭の中で音がなる。……また、だ。…………ほら、ざあざあと雨の音…………。最後に目に入ったものは…………大きな……ハサミ。 16 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:41:25 「…………?」あれ、ここ……?「かよちん?」「…………凛、ちゃん?」「………うなされてたよ」「え?」「うなされてた、かよちん」「……うなされてた?」「うん…………やっぱり、朝、嘘ついてたね。サボっちゃって正解だったにゃ」「…………え? つまりそれ……」「いつの間にか嘘、上手になったね」「気付いて……?」「当たり前だにゃ! 何年一緒にいると思ってるの!」「……そうよ、私だって大切な仲間なんだから」「あー! 珍しく真姫ちゃんが素直にゃ!」 「なによ、うるさいわね!」「…………ふたりとも」「あ、ごめんかよちん……うるさかった?」「ううん…………ありがとう」「「どういたしまして」」「ふふ…………ふふふ」 17 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:42:01 《ねぇ、聞いた?》《あのアイドルグループの子でしょ?》《そうそう、精神病んじゃったって》《なんか……可哀想だよね》《あの子、ひとりで話してるんだって》《…………もう、この話やめない?》《……え?》《いや…………前、見て》「凛ちゃん……心配しすぎだよぉ」「もう大丈夫だって!」「真姫ちゃんまで……さすがに学校行かないと海未ちゃんに怒られちゃうよ?」「ね? ほら、行こ!」《…………え、危な……!》《線路……!!!》「あは…………あはは……」《おい! 誰か救急車呼んでこい!!》《くっそ、なんで線路に飛び込んで……》「ふたりとも…………大切な…………仲間…………だ……よ……えへへ…………」Bad End 18 : 名無しさん : 2016/11/14(月) 19:03:11 魔鬼天使 Muira.PuamaII:http://zzleshirts.com/p347.htmlビグレックス:http://zzleshirts.com/p198.html男宝:http://zzleshirts.com/p329.html巨根カプセル:http://zzleshirts.com/p4.htmlD10催情剤:http://zzleshirts.com/p74.htmlSEX DROPS:http://zzleshirts.com/p220.html催情剤:http://zzleshirts.com/p74.html蔵八宝:http://zzleshirts.com/p430.htmlSpanish sex drops:http://zzleshirts.com/p170.html房事の神油:http://zzleshirts.com/p409.html魔根金中草:http://zzleshirts.com/p403.html韓国痩身一号:http://zzleshirts.com/p49.html蔵秘雄精:zzleshirts.com/p690.html夜狼神:http://zzleshirts.com/p689.htmlペニス増大活力素カプセル:http://zzleshirts.com/p687.htmlバイアグラUSA純正品(VIAGRA):http://zzleshirts.com/p657.htmlKing Wolf狼王戦宝(新二代)販売:http://zzleshirts.com/p655.html超級猛男健力カプセル販売:http://zzleshirts.com/p654.html中華牛鞭:http://zzleshirts.com/p60.htmlリドスプレー:http://zzleshirts.com/p212.html蟻力神:http://zzleshirts.com/p128.html五夜神生精片:http://zzleshirts.com/p741.html德國魔棒:http://zzleshirts.com/p737.htmlシアリス:http://zzleshirts.com/p727.html中華牛宝:http://zzleshirts.com/p710.htmlトラ王 滋養強壮:http://zzleshirts.com/p711.html超強 黒倍王:http://zzleshirts.com/p401.html興奮剤:http://zzleshirts.com/p684.html蒼蝿水:http://zzleshirts.com/p677.htmlSPANISCHE FLIEGE D5:http://zzleshirts.com/p168.html花痴:http://zzleshirts.com/p28.html同仁堂牛黄清心丸:http://zzleshirts.com/p256.html999皮炎平:http://zzleshirts.com/p70.html徳国公牛:http://zzleshirts.com/p777.html男露888:http://zzleshirts.com/p349.html五便宝:http://zzleshirts.com/p238.html同仁烏鶏白鳳丸:http://zzleshirts.com/p255.html ▲一番上へ 編集パスワード スレッド投稿時に設定した編集パスワードを入力してください。
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……幸せ、なの、かな………自分の気持ちに嘘ついて? それで幸せって言えるの? ……あぁ、嘘じゃなくなればいいんだね…………そう思った瞬間にプツン…と何かが切れた音がした。いつの間にか雨の音は止んでいた。 6 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:32:45 ……気が付くと、何故か隣に凛ちゃんが心配そうに私を見つめていた。「り……凛、ちゃん?」なんだか、その目が少し怖くなって、怯んでしまった。「ぁ……かよ、ちん……?」…? なんか怯えてる……?「そうだけど……どうしたの?」「あ、れ……? かよちん、もう…平気なの?」平気、って……さっきのこと?…あれ? 時計……12時、7分さっきHRが始まったばかりじゃ……「凛…ちゃん」私は普通に、椅子を立った、だけ。「ひ……っ」なのに、なんで……凛ちゃん、怯えてるの……? 私は一体なにを……「ごめんなさい、かよちん……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」泣きそうな顔で、そう繰り返す凛ちゃんの目は、どこか虚ろだった。なんで私は……覚えてないの…?「お願い……嫌いにならないで…悪いとこは直すから…」半泣きの状態の凛ちゃんの、この一言を私は聞き逃さなかった。「嫌いに、って……私が、凛ちゃんを……?」「……ぅ……うん」小さくだけど、返事をしてくれた。誤解を解かなきゃ。そう思って軽率に抱き締めたのが間違いだった。私のしたことは、逆効果だった。「……ゃ……だ……」ついに、泣き出してしまった。「り、凛ちゃん……? ……ごめん」「……? さっきと…違う……?」「さっきって?」「え……覚えて、ないの……?」なにが、そう聞こうと思ったが、視界が急に暗くなる。ざあざあと雨の音か響いている。これはなんだ、と思っていると、ふらふらとして立っていられなくなる。ガタッと音をたてて、私は倒れこんだ。凛ちゃんがなにかを言っているようだが、今の私には、雨の音しか聞こえない。ただひとつ、わかったことは、真姫ちゃんが少し遠くから私を見つめていたことだけ。 7 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:33:30 「……よ」なにかが聞こえる。全身がだるい。目を開けるのもだるい。もう少し…寝させてよ……。「……なよ…………花陽ッ!」誰かが私のことを呼んでる。ごめんね、もう少しだけでいいから……。「花陽ッ! 起きてよ!」なんでそんなに大きな声で……。じゃあ、起きようかな……?「……花陽」真姫ちゃんだ。……? なんで、泣いてるの?「よかった……本当に、よかった」なにがよかったんだろう?少し寝てただけなのに。「花陽……あなた……何かあったの?」あぁ、また迷惑かけちゃったのかな。「私でよければ……話くらいは聞くわよ……?」「話したくない」なんで? 私の意志と違う。どうして体が動かないの? どうして、口が勝手に……。まるで、誰かに操られてるみたい……。 8 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:33:56 「……え?」「聞こえなかったの? 話したくない。あなたに話したところで、何になるというの?」「話すだけでも……」「それは何になるの、と聞いてるの」「は、花陽……?」「ねぇ…………聞いてんの?」「わ……私はただ、仲間として……花陽のことを……」「へぇ……そうなんだ……なら、西木野真姫。あなたは花陽の仲間じゃない」やめて。どうして大切な真姫ちゃんにそんなこと言うの。私の体でしょ。どうして動かないの。話せないの。「……ッ!」真姫ちゃん気付いて。私じゃないよ。私は真姫ちゃんにそんなこと言わない……!「ご……めん……なさ」 9 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:34:16 真姫ちゃん泣かないで。そいつは花陽じゃない……。じゃあ…………誰?「仲間なんて……少しのきっかけで全部崩れるんでしょ? ただ、自分はひとりじゃない、って思いたいだけなんでしょ? あなたがやろうとしていることは、花陽のためじゃない。全部、自分がいい人だって思いたいだけ。違う?」私じゃない誰かは、早口でまくし立てる。……あれ? 私……自分のこと、花陽って…………?「私は、そんなこと……思ってない……」「じゃあ何? 仲間ごっこなんてして、楽しいの?」「ごっこじゃない!」今の、真姫ちゃんじゃない。よく聞き覚えのある声。昔からずーっと隣で聞こえてた声。私が大好きな……声。 10 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:34:44 「かよちん……いくらかよちんでもそんなおふざけ…………許さないよ?」凛ちゃんが……あの温厚な凛ちゃんが……目を真っ赤にして怒ってる。 ……泣いてた、のかな。…………私のせいで。「おふざけ……って。あなたたちの方がおふざけでしょ? 大切な仲間(笑)…………そんなもん建前だよね? 本心なんて誰にもわからない。実際、あなたたちは、花陽の本心をわかってなかった。…………そうだよね?」「誰なの?…………あなたは」私が思っていることを凛ちゃんが言ってくれた。さすが凛ちゃん……ありがとう。「はぁ? 花陽でしょ? あなたの幼なじみ……大切な仲間(笑)の……小泉花陽。それ以外になんだと思うの?」「……違う。あなたはかよちんじゃない」「じゃあ……なんだと思う?」「鬼…………かよちんを返してよ」「じゃあ、ひとつ教えてあげるね」「……なにを? 」「鬼、っていうのは誰の心にも潜んでるの。それを人間は理性で押さえつけてる。でも、それが小さなきっかけで押さえきれなくなって、鬼が出てきてしまう」「……つまり、何が言いたいの?」 11 : 名無しさん : 2015/09/05(土) 19:37:12 ?期待 12 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:37:25 「まぁ、言ってあげると……あなたが思ってるように、花陽は鬼。ある小さなきっかけで目覚めたんだよ。……それが何か、あなたにはわかる?」「…………わから、ない」「そうだよね。わかってたらこんな風には、ならなかった。あなたの中では本当に小さなことかもしれない。でも、花陽の中ではとっても大きなことだったんだよ」…………知りたくない。言わないで。「…………凛が、原因、なの……?」「まだ気付かない? ……花陽の小さな嘘…………あなたは表面しか見てなかった、ってことだよね?」「……ぁ……」真姫ちゃんが小さく声をあげる。「朝…………」「真姫ちゃんは気付いたみたいだね。どうかな、星空凛。あなたは気付いてないんだね?…………それがあなたの罪 」凛ちゃんは悪くない。私が臆病なだけなんだ……。 13 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:39:44 「つ、み……? 」「そう、罪。花陽はこんなにヒントをあげた。それでもあなたは気付かない。……そりゃ、鬼が出てもおかしくはないよね?」「…………黙って聞いてれば……」あー……真姫ちゃん、すごい怒ってる……。「あなた…………全部凛のせいにして、自分が臆病なのを人のせいにしてるだけじゃないの?」「ま、それもあるよね」<花陽>は意外にも、あっさりと答えた。「でもさ、こうも思わない?」「な、なによ……?」「孤独だった」「こ、どく………」「つらくても、逃げたくても、話せる人がいなかった。信頼していい人がいなかった。だから…………ひとりで逃げた、って」 14 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:40:25 「さっき…………私、話してって言ったわよね…………?」「あなたに花陽の気持ちがわかるとは思えない」「そんなの話してみなきゃ……」「わかるよ。花陽の嘘、ひとつも見抜けなかったでしょ? 今までの……ぜーんぶ」「見抜いてるわよ、あなた……凛が好きなんでしょ?」「じゃあなんで…………助けてくれなかったの?」「私が何かをやって成功しても……花陽なら喜ばない」「…………それのせいで花陽がぼろぼろになったとしても……それでもあなたは自分が正しいっていえるの?」「いえる。……だれだって自分が一番正しいと思ってるものよ」「そういうときは、他方からは正しいと思われてないものじゃない?」「そうね。それでもいいと思うわ」「…………なんで?」「私がいいと思ってればそれでいいの」「…………他人のことはどうでもいいってこと?」「あなただってそうでしょう?」「…………星空凛のためにたくさんヒントあげたじゃん? 自分の罪を教えてあげたよ?」 15 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:40:59 「そうよね…………それ以上、小泉花陽が傷つくのをみたくないんでしょ?」「…………」「あなたは……鬼ではないんでしょう?」「……びっくりだね。見抜くなんて」…………あぁ、やっとわかった。「…………もう、いいんじゃないの? ……花陽」これは全部、私の意志だったんだね。「どうして……<花陽>の嘘が?」「あなたが言ってたんでしょう?」【まだ気付かない? ……花陽の小さな嘘】「あはは……恐れ入ったね」「ヒントありがとね。おかげで気付けたわ」「…………それで、私に何かあるんじゃないの?」「……別になにもないわ」「へぇ…………」「あなたの意志だったんでしょう」「…………まぁね」「なら、何かを言う権利なんて私にはないわ」「ふーん……嫌いになったんじゃない? 私…………花陽の、こんなところを見て、さ……」 「そうね。元から嫌いだわ。つらくても何も言ってくれないし、聞こうとしても遠慮して、壁をつくってるんだもの」「はは……厳しいお言葉だなあ」「さっきのお返しよ」 「真姫ちゃん、凛ちゃん、あのね…………」いきなり、ぐわーんって頭の中で音がなる。……また、だ。…………ほら、ざあざあと雨の音…………。最後に目に入ったものは…………大きな……ハサミ。 16 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:41:25 「…………?」あれ、ここ……?「かよちん?」「…………凛、ちゃん?」「………うなされてたよ」「え?」「うなされてた、かよちん」「……うなされてた?」「うん…………やっぱり、朝、嘘ついてたね。サボっちゃって正解だったにゃ」「…………え? つまりそれ……」「いつの間にか嘘、上手になったね」「気付いて……?」「当たり前だにゃ! 何年一緒にいると思ってるの!」「……そうよ、私だって大切な仲間なんだから」「あー! 珍しく真姫ちゃんが素直にゃ!」 「なによ、うるさいわね!」「…………ふたりとも」「あ、ごめんかよちん……うるさかった?」「ううん…………ありがとう」「「どういたしまして」」「ふふ…………ふふふ」 17 : 1rQqB.Ro0DE : 2015/09/05(土) 19:42:01 《ねぇ、聞いた?》《あのアイドルグループの子でしょ?》《そうそう、精神病んじゃったって》《なんか……可哀想だよね》《あの子、ひとりで話してるんだって》《…………もう、この話やめない?》《……え?》《いや…………前、見て》「凛ちゃん……心配しすぎだよぉ」「もう大丈夫だって!」「真姫ちゃんまで……さすがに学校行かないと海未ちゃんに怒られちゃうよ?」「ね? ほら、行こ!」《…………え、危な……!》《線路……!!!》「あは…………あはは……」《おい! 誰か救急車呼んでこい!!》《くっそ、なんで線路に飛び込んで……》「ふたりとも…………大切な…………仲間…………だ……よ……えへへ…………」Bad End 18 : 名無しさん : 2016/11/14(月) 19:03:11 魔鬼天使 Muira.PuamaII:http://zzleshirts.com/p347.htmlビグレックス:http://zzleshirts.com/p198.html男宝:http://zzleshirts.com/p329.html巨根カプセル:http://zzleshirts.com/p4.htmlD10催情剤:http://zzleshirts.com/p74.htmlSEX DROPS:http://zzleshirts.com/p220.html催情剤:http://zzleshirts.com/p74.html蔵八宝:http://zzleshirts.com/p430.htmlSpanish sex drops:http://zzleshirts.com/p170.html房事の神油:http://zzleshirts.com/p409.html魔根金中草:http://zzleshirts.com/p403.html韓国痩身一号:http://zzleshirts.com/p49.html蔵秘雄精:zzleshirts.com/p690.html夜狼神:http://zzleshirts.com/p689.htmlペニス増大活力素カプセル:http://zzleshirts.com/p687.htmlバイアグラUSA純正品(VIAGRA):http://zzleshirts.com/p657.htmlKing Wolf狼王戦宝(新二代)販売:http://zzleshirts.com/p655.html超級猛男健力カプセル販売:http://zzleshirts.com/p654.html中華牛鞭:http://zzleshirts.com/p60.htmlリドスプレー:http://zzleshirts.com/p212.html蟻力神:http://zzleshirts.com/p128.html五夜神生精片:http://zzleshirts.com/p741.html德國魔棒:http://zzleshirts.com/p737.htmlシアリス:http://zzleshirts.com/p727.html中華牛宝:http://zzleshirts.com/p710.htmlトラ王 滋養強壮:http://zzleshirts.com/p711.html超強 黒倍王:http://zzleshirts.com/p401.html興奮剤:http://zzleshirts.com/p684.html蒼蝿水:http://zzleshirts.com/p677.htmlSPANISCHE FLIEGE D5:http://zzleshirts.com/p168.html花痴:http://zzleshirts.com/p28.html同仁堂牛黄清心丸:http://zzleshirts.com/p256.html999皮炎平:http://zzleshirts.com/p70.html徳国公牛:http://zzleshirts.com/p777.html男露888:http://zzleshirts.com/p349.html五便宝:http://zzleshirts.com/p238.html同仁烏鶏白鳳丸:http://zzleshirts.com/p255.html ▲一番上へ 編集パスワード スレッド投稿時に設定した編集パスワードを入力してください。