【進撃の巨人】「1000年後の恋」※転生パロ、多カプ、短編集
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- 1 : 2015/08/25(火) 20:27:00 :
- シリーズとか続かないので、短編集書きます。楽しんていってね(*´ω`*)
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- 2 : 2015/08/26(水) 09:59:01 :
- >>1
はぁ~い!楽しく読ませていただきます!!(*´ω`*)
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- 3 : 2015/08/26(水) 23:13:25 :
- エレン×ミカサ
転生、現パロ
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「ミカサ、エナ、そろそろ帰るぞー」
少し俺から離れた砂場で山を作っていたミカサとエナが、はーい、と返事をした。
日も大分西に傾き、空は茜色に染まっている。
蝉は夏の終わりを嘆くかのように空高く声を響かせていた。
「おとーさん!」
我が一人娘のエナが、俺の足に思いっきり抱きついてくる。
そして、ぐいぐいと草の茂みの方に引っ張っていく。
「なんだなんだ、何か見つけたか?」
「みて!とんぼさん!」
エナの指さす先には、可愛らしい赤トンボがいた。
「よく見つけたな、すごいぞエナ!」
「えへへー!」
ミカサ譲りのしなやかな黒髪を揺らし、得意気に胸を張る。
なんだか、昔のミカサを見ているようで、自然に頬がゆるんだ。
「エレン、寒くない?」
ミカサが俺の肩にそっとパーカーを掛けてくれる。
「俺は大丈夫だよ、お前の方が寒がりなんだから自分が着ろよな」
「あ、ありがとう…//」
結婚して三年経つにもかかわらず、俺たち夫婦の熱は一向に冷める気配がなさそうだ。
「おかーさん、おててつなご!」
「うん、繋ごう」
二人が手を取り合う。
「俺は仲間はずれか?」
「おとーさんもつなぐ!」
俺に差し出された小さくて柔らかいエナの手を、そっと握り返す。
娘を父親と母親が挟む形となった。
「ゆうやけこやけで日がくれてー
やーまのお寺のかねがなるー♪」
無邪気に歌うエナ、その様子を柔らかい笑顔で見守るミカサ。
この、小さいけど何よりも温かい家族が、たまらなく愛おしかった。
俺は、何が起こったとしても、
この笑顔を、時間を、存在を、
命に代えても守ってみせる。
「おーててつないで皆かえろー
からすと一緒にかえりましょー♪」
電線に留まったカラスが、空気を読んだかのように"カァ"と一回だけ鳴いた。
「うん、帰ろう、」
「俺たちの家に、な。」
ミカサが見ている景色は、きっと俺が見ている景色。
俺たちが産まれる遥か昔、二人一緒に見たあの景色を、
再び今、見ているのだ。
____今度は、三人だけど。
「ねぇねぇ、おとーさん、おかーさん、」
エナが、ミカサと俺の顔をのぞき込む。
「だいすきだよ」
にかっ、と歯を見せて笑うエナに、二人とも思わず目を細める。
「私もだよ」
「俺も」
「だいだいだいだーいすきだ。」
end
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- 4 : 2015/08/26(水) 23:17:39 :
- >>2ありがとうございます!
ありがたきお言葉……!!!
この後もまだまだ続きますので、気長に待ってやってください(*´ω`*)
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- 5 : 2015/08/28(金) 10:37:59 :
- ああ!キュンキュンする❤️
できればリヴァサシャ書いてくれ〜
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- 6 : 2015/08/28(金) 10:39:28 :
- エナクソ可愛い!!
面白い!
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- 7 : 2015/08/29(土) 08:24:28 :
- >>5 ありがとうございます!
書くことは可能ですが、サシャの片想いみたいになるかもです…ごめんなさいorz
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- 8 : 2015/08/29(土) 08:25:24 :
- >>6 ありがとうございます!エナちゃんにはちょっとこだわりました(*´ω`*)続きもぜひみていってください!
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- 9 : 2015/08/29(土) 16:34:27 :
- 片思いでも全然良い!!!
続きも喜んで見てく^o^
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- 10 : 2015/10/09(金) 17:34:51 :
- 時間たってしまいごめんなさい…
テストがあと少しだけどとりあえず今から投下します!
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- 11 : 2015/10/09(金) 18:11:56 :
- リヴァ←サシャ←コニー
恋する女は少女
転生現パロ
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夕飯は何にしようか。
サシャの頭の中は今、ただそれだけだった。
自分の住むマンションの近くの業務スーパーにて、特売商品をゲットしようと軽やかな足取りで店内を物色。
あっちこっち点々と移り変わる彼女の視線は、新発売の菓子パンの棚でぴたりととまった。
あの頃の硬くてパサパサした(ぶっちゃけ美味しくない)パンと比べると、甘くてふわふわで…時間ってすごいなあとつくづく思わずにいられなかった。
そういえばみんなどうしてるんだろうなぁ…
そもそも生まれてきたのかな?
この世界に生まれて20年と少し経っているが、再開を果たした戦友は今の所誰一人としていなかった。
自由だった在りし日の少女時代をあれこれ思い出してみては、みんなに会いたいなぁ、なんてボヤくのが最近の日課になりつつあるくらい、再開を果たすのが夢のまた夢となってきている。
「でさ、会社でまた上司に怒られてさぁー…」
さっきまで店内の音なんか完全にBGMと化していたのに、突然人の話し声が耳に滑り込んできた。
店内を響くハスキーな女性の声にはどこか聞き覚えがある気がしたが、パッと思い出すのはなかなか難しい。
「ねえ、聞いてんの?
"リヴァイ"!」
耳に馴染んだその響きが再び聴ける時が来るとは到底思ってなどいなかったからなのか、心臓がとくんと高鳴った。
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- 12 : 2015/10/09(金) 18:38:31 :
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どうやらその声はこの菓子パンの棚の向こう側からしているらしい。
そびえる棚にそっと耳を添えて、鼓膜に全神経を集中させる。
「絶対聞いてないよね!おーい!リヴァイくーん!?」
望んでもいないのにとくんとくんと鼓動は早くなる一方で、集中できない。
「うるせぇ、買い物の邪魔だ。」
あぁ、
本当にあの人だ。
こんなに現実かを疑ったのは今までで初めてかもしれない。
心地よく鼓膜を震わせる低音は、彼が本当にここにいるんだという確信をさらに強めた。
「えええ!!?ちょっとくらい聞いてくれてもいいじゃん!」
「黙れ消えろクソメガネ」
だから女の声にも聞き覚えがあったのか。
クソメガネっていうあだ名の主は、ハンジさんしかいない。
胸がきゅうっと締め付けられる。
やっぱり今世でも恋人同士なのだろうか…
こんなに近くにいるのに、
名前を呼べばきっと返事が返ってくるのに。
それさえも私は許されないのか…
急に涙腺が緩みそうになり必死にこらえる。
「ぱぱー!ままー!おやつかってー!」
愛くるしい子供の声が、サシャを現実に引き戻す。
パパ…ママって…….
「…ひとつだけだぞ」
パパと呼ばれたのは、紛れもなくリヴァイだった。
叶わなかった2人の願いが、やっと叶ったんだな…
もう、自分は彼等の人生に接触してはいけないと、瞬時にわかった。
名前を呼ばれたい、頭を撫でられたい…
そんな勝手な願望をぐっと抑え込んで、幸せな家族から遠ざかった。
あーあ、また失恋しちゃったなぁ。
そんなものを恋と呼んでもいいのかはわからないけど、人生でこんなに大きな喪失感は味わったことがなかった。
ぽっかりと胸に空いた風穴を塞いでくれる人が自分にも現れるといいなぁ、なんて無意識に現実逃避しながら、千鳥足でレジへと向かう。
「__合計1430円になりまーす」
反射的に店員の声の方を向くと、店員と目が合った。
目が離せなかった。
「…よう、お前も生きてたのか」
私よりもちっちゃい、坊主頭の男だった。
end
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- 13 : 2015/10/09(金) 18:40:12 :
- ペトラっぽくなってしまって申し訳ない……リクエストありがとうございました
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- 14 : 2016/07/14(木) 19:28:34 :
- エレミカのところでめっちゃ泣いた、のはあたいだけか?
あたいもエレミカだいだいだいだーい好き!!!!!!!!
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