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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

それは私達の最後の物語__

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  1. 1 : : 2015/08/12(水) 18:21:18
    ラブライブ!のssです

    初ssです

    死ネタを含みます

    更新遅いです

    よろしくお願いします
  2. 2 : : 2015/08/12(水) 18:29:30
    籠の中、閉じ込めて〜♪



    見つめていたいの〜♪



    捕まえちゃう〜♪







    「大好きだよ」


    「…好き」


    「ずっーと一緒にいようね!」










    みんな幸せそうだね










    だから、私に気が付かないんだね







    哀しいなぁ…










    「最後の…Music S.T.A.R.T!…ってところかな」












    少女は一人、赤い紅い朱いあかいアカイ部屋で歌を歌い続ける






    籠の中に、閉じ込めて



    ずっと、見つめて



    どこにいたって、捕まえる









    「あははははははははははははははっ♪」







  3. 3 : : 2015/08/12(水) 18:47:26
    side Hanayo*



    青い空、白い砂浜、青い海


    私達μ'sは真姫ちゃんの家が所有している無人島に来ていました


    ラブライブ!を優勝し、海外まで行った私達。


    しかし、終わりとはくるもので…


    これは私達9人でする最後の合宿なのです。



    合宿、といっても1週間遊びまくるだけなんですけどね、楽しみです!



    最後の日には音ノ木坂を卒業したにこちゃん、希ちゃん、絵里ちゃんへのサプライズパーティーもあるんです!



    6人で頑張って計画したんですよ?






    「ごめんなさいね、真姫。また場所を貸してもらっちゃって」


    「別に対したことないわよ、このくらい」


    「合宿のときも貸してもらったしなぁ…」


    申し訳なさそうにする、絵里ちゃん、希ちゃん


    気にしてないわ、と髪の毛をクルクルしながらいう真姫ちゃん



    そのちょっと後ろでは穂乃果ちゃんが海未ちゃんに怒られていて、それを心配そうにことりちゃんが見つめています



    私の隣ではにこちゃんが凛ちゃんに「にっこにっこにー☆」を教えて(?)います



    「ふふっ♪」


    「どうしたの?かよちん?」


    「楽しみだなぁって」


    「凛も楽しみだにゃ!あ!あれが別荘かな?大きいにゃ〜」


    「ほんとだ〜!さすが真姫ちゃん!」


    「ちょっと凛……今にこがとびっきりのにっこにっこにー☆を披露してたのよ?無視しないでよ!」


    「ごめんにゃ〜そんなことより別荘ついたよ〜」


    「そんなことって何よー!」




    「いいから、鍵開けるわよ」




    真姫ちゃんがそう言って鍵を開けるのは、




    私達の最後の物語の始まりでした






  4. 4 : : 2015/08/12(水) 19:27:57
    真姫ちゃんの別荘に入ると、そこはもう別世界


    真っ白で清潔感のある床、素敵な絵がかけられている壁、私達を歓迎するように飾られている花


    どれもが素敵で、私達は…いや、真姫ちゃんを除く全員が言葉を失いました



    「みんな何してるのよ…早く靴脱ぎなさい」



    その真姫ちゃんの言葉にハッとしたようにみんながいそいそと靴を脱ぎ始めました



    「あの…1ついいですか?真姫。
    穂乃果は靴を揃えてくださいね?」


    「も、もちろんだよ海未ちゃん…」


    「どうしたの?海未」


    「ここは無人島ですよね?ならなぜこの別荘には埃1つないんですか?」


    不思議そうに海未ちゃんが尋ねます


    確かに絵の額縁にも、靴箱の上にも、床にも、埃1つありません


    まさか…幽霊?!お掃除幽霊?!


    「あぁ、それは…月に1回くらいお手伝いさんがきて掃除してるのよ…昨日もきたらしいわ」


    真姫ちゃんが答えるとなるほど…と海未ちゃんが頷きます



    「花陽…幽霊とかじゃないからそんな顔しないで…」


    「ドンナカオシテタノォッ?!」


    「かよちんはわかりやすいにゃー」



    「とりあえず…ここにずっと突っ立ってないでリビングに入るわよ」



    「「「「はーい!!」」」」





    リビングに入ると穂乃果ちゃんと凛ちゃんがソファに飛び込みました



    「このソファふかふか!ふかふかだよー!」


    「クッションももふもふだにゃー!」



    「こら!穂乃果!凛!はしたないですよ!」


    「あはは…穂乃果ちゃんも凛ちゃんも元気いっぱいだね〜」


    「ことり…元気いっぱいなのはいいですが、真姫もきっと困りますよ?」


    「私は別に構わないけど」


    「?!」


    「ちょっと海未!!アイドルの顔じゃないわよ!」




    真姫ちゃんがさらりと答えると海未ちゃんがババ抜きで負けた時の顔になります、それを慌ててにこちゃんが隠します



    「みんな!とりあえず一旦自分の部屋に戻り荷物を置きましょう。その後またこのリビングに集まりましょ?」


    グダグダになりつつあった空気を絵里ちゃんがまとめてくれました!さすがです…




    「絵里のいうとおりね。みんな、鍵を配るわ」



    真姫ちゃんが鍵をみんなに配ります




    花陽が貰った鍵についたキーホルダーには「花の間」と書いてありました





    「凛、星の間だって!」

    「穂乃果は太陽の間だ!」

    「私は海の間、ですか」

    「ことりは羽の間だって〜」

    「にこは桃の間ね!」

    「ウチは月の間!」

    「私は雪の間」

    「花陽は花の間です」

    「それで、私が紅葉の間」




    ピッタリすぎてびっくり、です!



  5. 5 : : 2015/08/12(水) 22:58:57
    「わぁ…」


    真姫ちゃんに貰った鍵で開けた世界は、『花の間』と呼ぶのにふさわしい世界でした


    部屋に入った途端、鼻孔をくすぐる花の匂い


    天井には水彩画のタッチで様々な花が描かれていて


    ふかふかのベッドはお姫様のような天蓋つき


    なんだか、花陽にはちょっともったいないような…でもやっぱり嬉しくて胸が踊ります



    …って、こんなうっとりしてる場合じゃなかった!早く荷物をおいてリビングに行かなきゃ!


    急いで荷物を置き、部屋をでると隣の部屋の凛ちゃんが興奮気味に話しかけてきた



    「ねぇかよちんかよちん!凛の部屋、すごいんだよ!星がね、綺麗なの!!」


    「ほんと?!見せて見せて!」



    凛ちゃんの部屋は『星の間』だったはず


    そう思いながら凛ちゃんの部屋を除くと…


    そこには一面の星空が



    「す、すごい…何ここ、プラネタリウムッ?!」


    「ほんと、プラネタリウムみたいだよね!しかも流れ星まであるんだにゃ!」


    「ほんとだ…きれー…プラネタリウムなのかな?」



    「プラネタリウムじゃないわよ」



    突然背後から声があがる、振り向くとそこにいたのはやっぱり…



    「「真姫ちゃん!」」



    「その流れ星は、天井に埋め込まれたライト点滅してるから流れているように見えるの」



    「凝ってるね…」

    「すごいにゃー」



    「2人とも、感心するのはいいけど、時間。
    早くリビングに行かないと海未に怒られるわよ」


    「そ、それはいやだにゃ!かよちん、真姫ちゃん行くよ?」


    「う、うん!」

    「えぇ」




    凛ちゃんに引っ張られながら、私達は走ってリビングへと向かった


  6. 6 : : 2015/08/12(水) 23:04:49
    真姫ちゃんの別荘の見取り図




    1階


    |キッチン|お風呂場
    リビング&ダイニング|ーーーーーーーーーー
    |トイレ|洗面所


    2階


    太陽の間|海の間|羽の間|星の間|花の間|


    トイレ|月の間|雪の間|桃の間|紅葉の間|



    わかりにくかったらすいません
  7. 7 : : 2015/08/12(水) 23:29:56
    side eri*


    「雪の間、凄く綺麗だったわ」


    「へぇー後で見せて?えりち」


    「もちろんよ」


    「桃の間もぉーにこみたいにとぉーってもキュートだったにこ☆」


    「へぇー…へぇー」


    「何よその興味のない感じぃ!」


    私と希、にこでリビングで談笑していると穂乃果、ことり、海未がリビングに入ってきた


    いつのまにかわしわしMAXされてるにこに、ことりと海未は目を丸くしていたがまぁ、ほっておこう


    そして、穂乃果がソファに飛び込み海未に説教されるころには花陽、凛、真姫もリビングに入ってきた



    「お、遅れてごめんね!」


    「大丈夫よ、花陽。
    希はそろそろにこを放してあげなさい。
    海未も穂乃果の説教は一旦やめにしましょう」



    「ありがとぉー絵里ちゃん!
    ねぇ!みんな今日は何して遊ぶ?海で泳ぐ?」


    …今、4月よ?穂乃果。



    「海で泳ぐには寒すぎるんじゃないかしら…」



    「えぇー…せっかく水着持ってきたのに…」


    「モッテキチャッタノォッ?!」


    「1週間もあるんやし、色々とメンバーを変えて遊びたいねー?」


    「希ちゃん、ないすあいでぃあ、だにゃ!」


    「穂乃果もさんせーい!あ、じゃあ今日は、ユニットごとに遊ぼうよ!」


    「いいと思うよ、穂乃果ちゃん♪」


    「それじゃあ今日は、ユニットごとに遊ぶ、ということでいいかしら?」



    そう言うとみんなからいいよーと返事が返ってくる



    なんだか柄にもなくわくわくしてきたわね



    とりあえず私はにこと真姫のところに行かなくちゃ

















    「ユニットごと…か」




    私は気づけなかった



    彼女の殺意に満ちた、瞳に



    これから起こる、悲劇に。
  8. 8 : : 2015/08/13(木) 14:02:48
    〜BiBi〜


    「何して遊ぶ?にこ、真姫」


    「あーチビ達へのお土産を探したいわね」


    さすがにこね


    「お土産?ここにお店なんてないわよ?」


    「そうじゃなくて、こころとここあ、貝殻が欲しい、って言ってたのよ。だから綺麗な貝殻を探さない?」


    「いいわね!そうだ、だったらその貝殻でネックレスでも作ってみない?」


    「ネックレス?作れるの?」


    「えぇ、ちょっとコツがいるけど、実は私貝殻のネックレスとか作りたいなーって思ってて、材料とか持ってきてるのよ」


    ありさへのお土産にしようと思ってね


    にこと真姫も賛成なようだし、



    「BiBiはアクセ作りね!」



    ▽▼▽▼


    あれから私達は海で貝殻を拾い集め、今は私の部屋でネックレスを作っていた



    「あ、ちょ、まっ…」


    真姫の手にはバラバラになった貝殻


    「真姫ちゃん不器用にこー」


    「ウ、ウルサイワネ!!」



    「真姫、もっと優しく、丁寧にやればできるはずよ」



    「わかったわ……


    できた!」


    パァアと顔を明るくしネックレスを掲げる真姫


    ちょっと不格好だけど、真姫らしくて可愛いわね



    「にこもできたにこー!」


    にこの手には少し小さめな二つのネックレス


    綺麗に作られたネックレス、きっとこころちゃんとここあちゃんも喜ぶわ






    私もありさへのネックレスができたし…




    「にこちょっとトイレいってくるわ!」





    そう言ってにこがバタンとドアを閉めると部屋には真姫と私だけ



    そうだ、と思いさっきからずっと聞きたかった質問をする



    「真姫、あなたは誰にネックレスを渡すの?」


    「ヴェェエエ?!」


    「?!…私はありさに、にこはこころちゃんとここあちゃんにあげるでしょ、真姫は?」


    そう言うと真姫はもじもじと顔を赤くする


    「に……に………る」


    「?」


    「に、にこちゃんにあげるの!」




    そう言うとさらに顔を赤くする真姫、可愛いわね



    「…素敵だと思うわ、頑張ってね」
  9. 9 : : 2015/08/13(木) 14:17:30
    〜lily white〜 side rin*



    「ねぇねぇ海未ちゃん希ちゃん〜何してあそぶ?」


    「そうやねぇ…海は入れないし…山は…」


    そう言うと希ちゃんはしまった!という顔をする


    やばい、山とか言っちゃうと海未ちゃんが…



    「山頂アタックです!」


    「「ああああああああああ!」」



    キラキラとした瞳で窓から見える山を指さす海未ちゃん



    「すっかり山頂アタックのことを忘れていました…ありがとうございます、希」



    「あぁああ…やってしもうた…」


    「希ちゃん希ちゃん!なんとかするにゃー!」


    「そ、そんなこといわれても…」



    「どうしたのですか?希、凛。

    山は待ってくれませんよ、早速行きましょう!」


    山は逃げないよ!海未ちゃんテンション上がりすぎじゃない!?





    「lily whiteは山頂アタック、です!」



    「そんな告白日和、です!みたいに言わないでよぉー!」



    ▽▼▽▼



    それから希ちゃんの必死の説得(わしわしMAXともいう)でなんとか山頂アタックは逃れた!





    「希、見つけました!」


    「お、凛ちゃんや!挟み撃ちやで海未ちゃん!」


    「はい!」


    「そんなの卑怯にゃーーー!」




    山頂アタックは逃れたものの、リリホワ3人は鬼ごっこ(ガチ)を島全体を使って行っている



    鬼は希ちゃん海未ちゃん、逃げるのは凛一人。




    海未ちゃんは鬼の形相で追いかけてくるし


    希ちゃんは逆に眩しいくらいの笑顔で追いかけてくるし



    「2人とも怖いにゃああああ!」



    BiBiはなんか貝殻拾ってたし、printempsもお茶会みたいなのしてたのに、リリホワだけなんで鬼ごっこなの?!





    「逃がしませんよ、凛!」


    「わしわしMAXやで、凛ちゃん!」




    「も、もう嫌にゃああああ!」



    凛が2人に挟み撃ちされた瞬間だった
  10. 10 : : 2015/08/13(木) 14:29:19
    〜printemps〜 side Honoka*


    穂乃果の部屋、太陽の間に紅茶とクッキーの甘い匂いがたちこめる



    「紅茶いれおわりました!」


    「クッキーも用意できたよ!」


    花陽ちゃんもことりちゃんが机に紅茶とクッキーを並べてくれる






    「よぉーし…



    printempsのお茶会、はっじまるよーー!」



    ▽▼▽▼





    「あ、凛ちゃん達鬼ごっこしてる!」


    「どれどれ?ほんとだー楽しそー!」

    「海未ちゃん…顔が本気だね…」


    花陽ちゃんが窓から鬼ごっこをしてるリリホワを見つけ、穂乃果もそれを見つける



    ことりちゃんが呆れたように呟く、ほんとだ海未ちゃん本気だ…後輩に容赦ないよ




    「あーやって体を動かすのもいいけど、まったりお茶会をするのも楽しいよねー!」


    「そうだね、穂乃果ちゃん♪」

    「ことりちゃんがもってきてくれたクッキー、とっても美味しいです!」

    「ありがとう花陽ちゃん♪花陽ちゃんと穂乃果ちゃんがいれてくれた紅茶もとっても美味しいよ!」


    「「ありがとう!」」





    うふふ、とみんなで笑いあいながらいろんな話をする




    楽しいなぁ



    きっと明日はもっと楽しいよね!













    そう、




    明日はもっと楽しい…はず…だったんだ…
  11. 11 : : 2015/08/13(木) 14:52:13
    side Hanayo*


    「つ、疲れたにゃ〜」


    リビングに入るなりソファに倒れ込む凛ちゃん


    「お疲れ様!凛ちゃん!」

    「かよち〜ん…海未ちゃんも希ちゃんも酷いんだにゃー」



    私がスポーツドリンクを差し出すと嬉しそうにゴクゴクと飲み込む凛ちゃん


    海未ちゃんはいい汗をかきました!とキラキラ笑顔で言っているし、希ちゃんはご飯を作っているにこちゃんの所へ行った


    運動神経抜群な凛ちゃんがあんなにクタクタなのに、なんで2人は涼しい顔してるの…


    スピリチュアルパワー、ってやつかな?




    「ご飯できたわよー!」


    にこちゃんがキッチンから顔を出すとみんなが嬉しそうな顔をする


    にこちゃんのご飯はとっても美味しいからね!



    「今日はピザにしたわ!みんな運ぶの手伝って!

    花陽、明日はカレーの予定なんだけどご飯炊くのは花陽にお願いできる?」


    「もちろんだよ!とびっきり美味しく炊くね!にこちゃん!」


    「ありがとう、花陽」







    にこちゃんが作ってくれたピザは美味しくて、ついつい食べすぎちゃいました



    その後みんなでお風呂に入って、トランプをしたり、ジェンガをしたりとっても楽しかったです!



    「あら…もう11時ね。

    みんな、そろそろ寝ましょうか」


    絵里ちゃんがそう言い、みんながゾロゾロとリビングをでていきます




    「にこっち、絵里ち明日は3年生で鬼ごっこしよ?」



    「鬼ごっこ?」

    「認められないわぁ」

    「「wwwwwww」」

    「認めてよ2人とも!www」



    「穂乃果、明日寝坊しないでくださいね?目覚ましをちゃんとかけとくよですよ?」


    「えぇ〜穂乃果目覚ましかけても起きれないかも…」


    「あ、私が朝起こしてあげようか?穂乃果ちゃん!」


    「いいの!?

    ありがとうことりちゃーん!」


    「ことり!穂乃果を甘やかしては…」


    「まぁまぁ、海未ちゃん♪」




    「真姫ちゃんそのネックレス誰に渡すのー?」


    「ヴェェエエ?!…にこちゃんに渡すわ…」


    「ほんと?!頑張ってね!真姫ちゃん!」





    2階に辿り着き、みんなが部屋に入ってく



    「おやすみなさい!」



    「「「おやすみ〜」」」





    みんながおやすみの挨拶をしてくれる、それだけでなんだかすごく嬉しくなった




    明日もきっといい日になる




    そう思いながら、眠りについた
  12. 12 : : 2015/08/13(木) 14:57:47
    「あ…いた……たす…け…て」





    少女は手を伸ばす



    仲間“だった”少女にむけて




    助けて、と






    だが彼女はその手を払いのけた














    「大嫌いだよ、あんたなんて」





    「え…」





    その時




    一人の少女の尊い命が消え去った










    彼女は血を浴びながら微笑む





    「〜〜♪」






    歌を歌う彼女の顔はこの世で一番、美しかった
  13. 13 : : 2015/08/13(木) 17:11:28
    side 海未




    (・8・)チュンチュン



    「…ん?」


    小鳥のさえずりで目が覚めます




    カーテンを開けると、眩しいくらいに美しい景色が



    「いい朝ですね…」




    私の部屋は『海の間』というだけあってたくさんの部屋の中で一番海が綺麗に見えるらしいです(真姫談)



    今は7:30、8:00起床の予定でしたから少し早く起きてしまいましたね


    きっと今頃にこがみんなの朝食を作っているはずです、一人だと大変でしょうし、手伝いましょう




    ▽▼▽▼



    「おはようございます」



    「おはよう、海未。早いわね」


    「ちょっと絵里卵零れてるわよっ!!

    あ、海未おはよう!」


    「お手伝いしますよ。絵里も起きてたんですか」


    「えぇ、なんだか目が覚めちゃってね」


    「海未、味噌汁作ってくれない?」



    「わかりました」





    絵里は卵焼きを作っているのですが、卵を零してしまったようですね…にこはそれを綺麗に拭いていて、お姉ちゃんのようです。いや、お母さんでしょうか?




    味噌汁を作っていると




    ことり、真姫、希が起きてきました




    「おはようございます。ことり、真姫、希」



    「「「おはよう」」」


    ピッタリ揃いましたね、微笑ましいです

    それにしても、もうすぐで8:00になるのに、凛も花陽も穂乃果も遅いですね


    凛と穂乃果はともかく、花陽まで…



    「3人とも遅いわね…私と希で起こしてくるわ」



    「えぇ、お願いします」





    早く起きてもらわないと、味噌汁が冷めてしまいますから
  14. 14 : : 2015/08/13(木) 23:30:33







    「きゃあああああああああああっ!!」









    平和な空間に、突然鳴り響く悲鳴



    それが絵里のものか、希のものかはわかりません




    でも何かが起きた。そう感じた私達は急いで階段をかけ登ります

















    「う、海未とことりは…絶対見ちゃダメっ!!!」





    必死に叫ぶ絵里の後ろに隠された





    太陽のような彼女の、血塗れの姿









    『太陽って燃えてるんだね!ってことは太陽は真っ赤なんだ!』




    幼少期、穂乃果がそんなことを言ってました





    昔の彼女が言ってた通り、太陽は真っ赤でした






    でも、おかしいんです。






    私が思った太陽は、いつも明るくて、元気で…


    こんな、こんな苦しそうな表情で、眠ってないんです


    こんな、血のような匂いはしないんです


    お腹に、包丁なんて刺さってないんです























    「穂乃果ああああああああああああああ!!」







    泣き叫ぶ私を、誰かが嘲笑ってる気がしました
  15. 15 : : 2015/08/14(金) 10:50:52
    「ふわぁ…どうしたんですか?」


    「悲鳴が聞こえたにゃー…」



    「凛ちゃんっ!花陽ちゃんっ!来ちゃダメやっっ!!!」



    「えっ…?」


    「ほ、ほの…か…ちゃ?」



    悲鳴で起きてきた凛と花陽が震えている


    希と絵里が必死に私達に見せないようにしている


    泣いている真姫をにこがなだめている


    ことりが私の隣で大泣きしている




    「ほのかちゃん……どうし…て…ほのかちゃん…ほのかちゃん!!!」


    「ほのか…ほのか…目を覚ましてくださいっ!!!」



    「にこっ!!みんなをリビングに連れて行って!!」

    「わ、わかったわ」


    「行くわよ…海未、ことり」


    にこが私とことりを引っ張って、リビングに連れていきます


    その後ろで、凛が、花陽が、真姫が静かに泣いています


    私を引っ張るにこの、涙でうるんだ瞳が、私達に涙を見せてはいけないと必死に取り繕う姿が





    穂乃果が死んでしまったことを、

    穂乃果にもう会えないことを

    私達の太陽が…いなくなってしまったことを



    彷彿とさせました
  16. 16 : : 2015/08/14(金) 10:57:59
    side Kotori*


    「これでも飲んで、落ち着きなさい」


    にこちゃんが泣いている私達にココアをだしてくれました


    でも、ことりは知ってます。本当はにこちゃんも泣きたいことも、でも後輩達の前で泣けないことも。


    ごめんなさい、今はにこちゃんに「泣いていいんだよ」なんて言えないです


    だって…大事な幼馴染みが…死んでしまったから



    「ことりのせいだ…」

    「……え?」

    「ことりのせいだよ!!ことり、昨日穂乃果ちゃんに起こしてあげる、って言ったのに…忘れちゃって…もし、ことりが起こしていれば穂乃果ちゃんは…穂乃果ちゃんはあああ!!」

    「ことり、落ち着いてください!!
    ことりのせいではありません!」

    「でも…」

    「きっと…この島のどこかに…穂乃果を殺した犯人が潜んでるんです!
    穂乃果の…ファンなのでしょうか…」



    海未ちゃんは、凄いなぁ


    ことりなんて、ただただ泣くことしかできないよ

    穂乃果ちゃんを殺した犯人…か…







    ことりは…そいつを許せないよ
  17. 17 : : 2015/08/16(日) 22:07:39
    side Nozomi*


    「脈はなし……死んでるわね…」

    本当に…本当に死んでしまったの?

    ウチは…最後の希望を…と、えりちに問いかける

    「わ、脇にゴムボールとか挟まってない?

    ゴムボール挟むと一時的に脈が止まる、って聞いたことあるで」


    えりちがハッとした表情で穂乃果ちゃんの脇を探る


    どうか…どうかドッキリでいて…


    μ'sの太陽は、穂乃果ちゃんなんよ

    ウチは、月のように影から支えることしかできないから


    「何も…挟まってないわ」


    絶望、それしかなかった


    あぁ、穂乃果ちゃんは本当に…死んでしまったんだ


    もう、会えないんだ


    目尻に浮かんだ涙をえりちに気づかれないように、拭った


    「…えりち、泣いてもいいんやで?

    これからウチらは、みんなを支えないといけない、守らないといけない。

    だから…2人の時くらい、泣いてもいいんやで?」


    「ばか…希も泣いていいのよ」



    優しくえりちに抱きしめられた


    その温もりが、優しさが、ウチの涙のダムを破壊した


    「…穂乃果ちゃ……穂乃果ちゃあああああん」


    「穂乃果、穂乃果、穂乃果ああああああ!」



    2人で穂乃果ちゃんの名前を、何度も呼んだ





    でも、穂乃果ちゃんは目を覚まさなかった
  18. 18 : : 2015/08/16(日) 22:30:30
    side Umi*


    希と絵里が降りてきました


    2人の目が赤いのは…見なかったことにします



    「……」



    訪れる沈黙


    誰も何も言わない。何を言えばいいのかもわからない。


    こんな時、穂乃果ならどうするんでしょうか?


    穂乃果なら…



    「朝ごはん、食べるわよ」




    ぶっきらぼうにそう言ったのは、にこ



    「えぇ、そうね。頂きましょう」


    「にこっちー手伝うでー」



    立ち止まっていては…ダメですよね


    きっと穂乃果なら、『立ち止まっちゃダメだよ!前へ進もう!』ってみんなを元気づけますよね



    「私も、お手伝いします」



    いつまでも立ち止まってはいられません。


    ファイト、ですよね?



    ▽▼▽▼


    「「いただきます」」



    昨日ピザを食べた時は、もっと声が揃ってた気がします


    やっぱり…穂乃果がいないと…



    「みんな、聞いて」


    絵里の声に皆が顔を上げます



    「穂乃果を殺した犯人のことなんだけど…」



    全員の空気が変わります


    「私は、その犯人がまだこの島のどこかにいると思ってるわ


    みんなの中の誰かが犯人、とは考えたくないの」



    「ことりも…そうだと思う。

    みんなが穂乃果ちゃんを殺すなんて酷いこと、するわけないもん」




    「えぇ、それでこの島のどこかにいるとなると、また皆を襲ってくるかもしれないわ

    だから、その対策をとりたいの」



    「対策…?」


    不思議そうな顔をした花陽


    大好きなご飯を…全然食べてないことに気が付きました


    「まず、単独行動は絶対になし。

    トイレもお風呂も2人以上で行動すること。

    そして、寝る時は皆で寝ましょう

    リビングに布団を広げたら全員で寝れるでしょう?」


    絵里が言い終わると、皆が賛成します



    「ねぇ、絵里ちゃん」

    「どうしたの、凛?」

    「警察に通報とかしなくていいの?」

    「あっ!それなら…さっきことりがやってみたんだけど…圏外だったの…」

    「…もしかしたら犯人が電波妨害装置とか使ってるかもね」




    どこまで、用意周到なのですか、犯人は。
  19. 19 : : 2015/08/20(木) 22:29:03
    side eri*


    今日はとても長かった


    朝、穂乃果の死体が見つかって、みんなが泣いて、悲しんで

    私と希とにこは、一日中みんなのことを慰めてた


    警察にも頼れない


    真姫の話によると、一週間後には島に船がくるらしい


    電話をすることができないから、一週間船を待たないといけない



    この島のどこかに、穂乃果を殺した犯人がいるかもしれないのに






    ーーーみんなのことは、私が守るわ



    ▽▼▽▼



    夜、みんなでリビングに布団を並べていると、海未がある提案をした



    「…今夜、もし犯人が別荘に侵入し、こっそり私達の誰かを殺そうとしたら、みんなで寝ていても意味がありません。

    誰かが気づければいいのですが…みなさん今日は疲れてますし、気づけない場合が大きいです

    だからその対策に、1時間ごとに交代して起きておく、というのはどうですか?

    もし侵入者の気配があったら、大声で叫んでください。

    真姫から竹刀をお借りしたので、何かあれば私が対処します

    この作戦、みなさんでやってみませんか?」



    海未がそう言うと、みんなが口々に賛成という


    「ありがとうございます、それで起きておく順番ですが…8人ですので、12時就寝8時起床はどうでしょう?

    順番は…私は2〜3時くらいの、みなさんが一番眠たい時間帯でいいです。あとにこに朝ごはんを作るのをお願いしたいので、にこは最後でいいですか?」


    「いいわよー」





    それから話し合った結果、順番はこうなった



    0〜1 凛

    1〜2 希

    2〜3 海未

    3〜4 絵里

    4〜5 ことり

    5〜6 真姫

    6〜7 花陽

    7〜8 にこ




    「この作戦は起きてる人が寝てしまうと意味がありません。

    特に凛、絶対に寝てはいけませんよ?」


    「も、もちろんだにゃー」



    いつもならこういうのは、穂乃果も呼ばれていたのにね…


    小さな事で、穂乃果の存在がどれだけ大きかったか思い知らされる







    「それじゃあ、私たちは一旦就寝といきましょうか」





    「「おやすみなさい!」」
  20. 20 : : 2015/08/26(水) 16:04:13
    寝る時の並び順は部屋順と同じです


    ▽▼▽▼

    side Maki*


    (・8・)<アサダチュン



    「ん…」



    朝、目が覚める


    まだぼんやりとした意識の中なんとなくキッチンに目を移すとにこちゃんと花陽とことりが料理をしていた



    「ことりちゃん…ご飯にチーズケーキ入れちゃダメだよ?」

    「わ、わかってるよぉ…この前のはちょっと混乱しちゃって…」

    「マカロンとかもいれちゃだめよ?」

    「もちろんだよ!」



    「あら、真姫ちゃん起きたの?」

    卵焼きを作っていたにこちゃんが顔を上げる

    「えぇ、おはよう…何か手伝うことはあるかしら?」

    「…だ、大丈夫よ…(真姫ちゃんって料理苦手よね)」

    「も、もうすぐご飯もできるから!(白米白米)」

    「ま、真姫ちゃんは皆を起こしてほしいな?(チュンチュン…)」

    「イミワカンナイ!」


    なんか私に絶対料理をさせようとしないオーラみたいなのがあった気がするけど…まぁ、いいわ


    とりあえず…すぐ起きそうな海未から起こしましょう



    「海未、朝よ。起きて」

    「……ハッッ?!?!」

    「ヴェエエエエエエエエ?!」

    「すいませんでした!!!起こしてもらうなんて…!にこの朝ごはん作りを手伝うつもりだったのに!?」

    「ヴェエエエ?!だ、大丈夫よ!!それよりもいきなり叫ぶんしゃないわよ!!び、びっくりしたじゃない!」

    「す、すいません…」



    海未ってどこか抜けてるわよね…

    よし、次は絵里と希を起こしましょう

    凛は…難航しそうだから花陽に手伝ってもらいましょう



    2人の所に行き、軽く揺さぶってみる

    「絵里、希、起きて……?!」



    「?…どうしたのですか、真姫?」



    「…………」







    どうして、__の体はこんなに冷たいの…?



    首の…この痛々しい跡はなに?
  21. 21 : : 2015/08/26(水) 16:12:08
    「ん…真姫おはよう………真姫?」










    絵里にあいさつもせず、私は必死に彼女を起こす









    「希………起きて?………起きてっ!!!」







    「えっ…?!」


    「ま、まさか…希が…」





    驚く海未、震える絵里






    「脈は…なし………体も…凄く冷たいわ………」








    「………希っ」


    「希…嘘でしょ?希?!希!!!」









    絵里の声を聞いて起きた凛にも、駆けつけたにこちゃん達にも






    私は何も言えず、涙を流すしかなかった
  22. 22 : : 2015/08/27(木) 15:01:49
    「……」


    「…………」


    「希ぃ……っ……希っ…」


    「………」






    静かな食卓に絵里のすすり泣く声だけが響く







    私は何も言わず、にこちゃんが作った卵焼きを頬張った





    おかしいわね……にこちゃんの卵焼きは、砂糖味のはずなのに…



    なんで、こんなにしょっぱいのよ



    にこちゃん、砂糖と塩間違えたんじゃないの…





    「………っ」





    その日の朝食は、涙味だった
  23. 23 : : 2015/11/08(日) 10:35:37
    えっと…続きは…?
  24. 24 : : 2015/12/25(金) 16:24:08
    …終わり?
    なわけないか…www
    早く続きお願いします!
  25. 25 : : 2016/01/07(木) 15:15:21
    続きまだですか…?
  26. 26 : : 2016/07/06(水) 23:02:54
    もうサンシャイン始まってますけど?
  27. 27 : : 2016/07/10(日) 20:01:14
    続きわーーーーーーーーーーーーーーー!!
  28. 28 : : 2016/08/11(木) 23:13:34
    続きめっちゃ気になるんですけどぉぉぉぉぉぉぉぉ!はやくぅぅぅぅぅぅ!
  29. 29 : : 2016/08/29(月) 00:00:56
    続きまだ?ねぇ。ねぇねぇねぇったら!!まだ?ねぇ。
  30. 30 : : 2016/09/20(火) 18:43:22
    続きがくっそ気になるんだが
    いつ更新されるんだ?
  31. 31 : : 2016/10/24(月) 21:59:33
    早く更新してー
  32. 32 : : 2016/12/22(木) 20:53:40
    え、ちょ。結局誰が犯人だったのかだけでも教えて...
  33. 33 : : 2016/12/31(土) 11:36:42




    真姫は、防犯カメラをつけることにした



    翌日、にこがなくなっていた。


    真姫は、いそいで、防犯カメラを探しに行った。 



    そうすると、寝ているはずの絵里が、突然起きてにこになにかをした。



    それを見てみんな絶句した……
  34. 34 : : 2017/04/05(水) 00:56:51
    はよ
  35. 35 : : 2017/04/21(金) 19:20:12
    ハイハイハヨハヨ
  36. 36 : : 2017/04/21(金) 19:20:35
    ハヨハヨ
  37. 37 : : 2017/08/17(木) 02:10:18
    はよ
  38. 38 : : 2017/09/18(月) 06:20:28
    はよ
  39. 39 : : 2018/04/04(水) 14:25:39
    最後までやらねえなら書くな
  40. 40 : : 2018/07/24(火) 12:29:28
    続きはよ

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