このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
東方菫青石 ~ a Collection of Short Stories.
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- 1 : 2015/07/25(土) 01:09:58 :
- 小さな神社に住まう巫女、
ひっそりと森で暮らす魔法使い
彼女達は種族が入り乱れたところで平然と過ごしている
様々な者が忘れ去られ、またある者は自分を追い求めてこの地へやって来た
それは
__幻想郷
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- 2 : 2015/07/25(土) 01:30:00 :
- Charlotte面白いよね、高城の瞬間移動おもろい
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- 3 : 2015/07/25(土) 01:46:39 :
- >>2
すみません、そっちの方はよく分かりません
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- 4 : 2015/07/25(土) 01:58:00 :
- 『雨』 博麗霊夢
__ザアァッ
小雨はいつの間にか洪水がおきそうな程の大雨に変わっていた。
「はぁ……」
これじゃ今日もお賽銭にお金を入れてくれそうにない。
私は溜め息をついて外をボーっと眺めた。
異変でもおこらないとあまり外には出たくない。
それに一応、博麗の巫女という限り、神社から離れてしまっていては何か心配で気が気ではない。
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- 5 : 2015/07/25(土) 02:13:26 :
- 「いやぁ、こんなに降るとは……」
声がしたので見に行くと、見覚えのある烏天狗の射命丸文がお賽銭箱に堂々と座っていた。
「何やってるの」
「ちょっと雨宿りをしようと思いまして……あぁ、すみません」
私が睨むと、そう言いながら烏天狗はお賽銭箱から立ち上がった。
人の家で用も無く雨宿りとは大した者だ。
……まぁ、幻想郷にしては普通の光景なのだが。
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- 6 : 2015/07/25(土) 19:18:26 :
- このままここに居座られても困るので、仕方なく部屋に招き入れると、烏天狗は喜んで畳に座るとカメラと呼ばれるものとにらめっこしていた。
カメラを覗き込むと、さっき撮っていたのか雨に濡れたアジサイが写っている。
白、桃、青の色とりどりのアジサイは、見ている者を写真の中に引き込ませる様な優しい色合いだった。
「良い写真は撮れたと思うんですけど、この記事だけではまだ新聞は発行できないですね……もっと探さないと」
私の視線に気付いたのか、烏天狗は話しかけてくれる。
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- 7 : 2015/07/26(日) 10:33:24 :
- 「こんな記事、誰も面白がってくれませんけどね」
そう言った烏天狗の声は少し悲しそうだった。
「あなたのでっち上げの記事はどうしたの」
天狗のつくる新聞と言えば、あることないことを面白おかしく書かれた、もはや新聞の役割を果たせていないものがほとんどだ。
そうでなければ皆に読んでもらえない。
天狗社会ではそんなものばかりが好まれるらしい。
「あぁ、そうですね。 でも、あまりそういうのはハッキリ言って好きじゃないです」
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- 8 : 2015/07/26(日) 11:05:40 :
- 烏天狗はカメラから視線を逸らさずに呟いた。
「あんまり嘘は書けない者でして……正直、書いた後は罪悪感が残るというか……」
真面目で真っ直ぐな瞳。
私は彼女のそういう性格が好きだ。
「お茶いれてくるわね」
私が立ち上がると、烏天狗は驚きを隠せない表情で私を見た。
「今日は雷でも鳴りそうですね」
「鬼でも呼ぼうかしら」
「すみません、冗談ですよ」
そんな会話をしながら私は部屋をあとにした。
今日はなぜか気分が良い。
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- 9 : 2015/07/26(日) 19:13:13 :
- 『本』 霧雨魔理沙
「うわあっ!」
ドタドタッ
私の声と共に本棚の本は私を狙っているかのように私をめがけて崩れ落ちてくる。
雨でお店に人も来ないと思い読書でもしようと本を探していただけなのにこの有り様だ。
「う……痛い……」
私は頭を押さえながら落ちた本を本棚へ戻していく。
今度からは不安定なところに立って本を取らないようにしよう。
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- 10 : 2015/07/26(日) 20:51:28 :
- しばらく本を片付けていると、最後に手に取った1冊の本が目に留まった。
結構厚く、ズッシリと重い。
よく覚えてはいないが、恐らくパチュリーから借りたのだろう。
開いてみると、魔法の事について色々書かれている。
そう言えばパチュリーはレミリア達がおこした異変を解決しに行った時に知り合った。
最初は図書館にこもってばかりであまり外に出ないから、よく外に出る私とは気が合わないと思ったが、意外と何でも知っていて、気が付いた時には紅魔館へは図書館等でしょっちゅう行っている程だ。
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- 11 : 2015/07/27(月) 18:56:37 :
- それに、同じ魔法使いとして仲良くさせてもらっている。
私は霊夢と違って修業熱心だし、様々な事を教えてくれるから有難い。
他と比較した事は無いが、そもそも幻想郷に住んでいる魔法使いの数が少ないのではないのだろうか。
まぁ、種族は違えど、結構誰とでも仲良くなれるからあまり関係無いのかもしれない。
昼前なのもあり、そろそろお腹が空いてきた。
自分で作ろうか、たまにはアリスに御馳走してもらおうか。
そんな事を考えながら、最後の本をしまった。
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