このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
この作品は執筆を終了しています。
東京喰種:returns
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- 1 : 2015/07/24(金) 23:18:09 :
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皆さん初めましての方は初めまして!どこかで見かけた方はこんばんわ!【アラン・ファブレガス】と申します!
今回は初めて【東京喰種】のSSを書かせていただくことになりますので、私の作品を見て、「吐き気を覚えた方・ムスカ大佐みたいに目が目が...状態になった方・画面をメキメキ割りたくなった方・苛立ちを覚えた方」はどうぞ今のうちにブラウザバックしてください。
それでも覚悟のうえで見てくださる神様はどうぞ下へスクロールしてください。
それと私情を挟んで申し訳ないのですが、更新は遅いと思っていてください。(変に更新が早いと思われて更新出来なかったときに頭が上がらないので...)
さて、今回が初の東京喰種作品ですがオリジナルキャラクターが一人くらい出てきます。それもキーマンですね。そして設定ですが、時は金木がまだ黒い髪の毛の時、月山を倒した辺り(原作でいう5巻)と思ってもらって良いです。
それでは長らくお待たせしました。まもなく始まりますのでしばしお待ちを...
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- 2 : 2015/07/25(土) 00:27:49 :
月山 習を倒してから...
あんていく
金木「う~ん...あれ...おかしいな...」
「ど~した?財布でも盗まれたかっ?」
金木「えっ、なんでそれを!?」
「ぶふーっ、ドンピシャかよっ!?」
金木「いや...昨日の夜にはあったんですけど...」
「お前ってホント報われてねぇのな」
今僕と話しているのは【西尾 錦】先輩、前までは悪い人だと思ってたけど、貴未さんのことや姉弟であるお姉さんの気持ちを大切に思っている人だとわかった。それで店長にアルバイトとして雇われた...らしい。
西尾「ったぁ~っくよぉ、お前は甘いんだよっ!!」
金木「そ、そう言われましても...」
古間「西尾君、ダメだよ?後輩の失敗は先輩が取り返す気持ちで行かなきゃ...そう、この魔猿の僕のようにねっ!」ニコッ
・・・
西尾「ん、そういや最近クソトーカの奴見かけねぇけど?」
金木「あ、月山を倒して以来調子が悪いみたいで...また食べ過ぎちゃったのかな」
西尾「食べ過ぎた?何をだよ」
金木「トーカちゃんの友達からよく料理をもらうみたいなんです」
西尾「料理だぁ!?人間のってことか?」
金木「はい...この間は肉じゃがを...鍋いっぱいに...」
西尾「だぁーっは、アホかあいつ!あんなクソマジィもんよく食ってられるな!俺だったら2秒でゴミ箱行きだぜ」
金木「あ、あははっ...」
金木「〔大丈夫かな...今日、また見舞いに行こうかな...でも今回も手ぶらっていうのも申し訳ないし...〕」
金木「あ、あの西尾先輩っ!」
西尾「ん?どうした?」
金木「女の子をお見舞いに行くときって、何を手土産に持っていけば喜びますか?」
西尾「はぁっーん?んで俺に聞くんだよ」
金木「いやだって西尾先輩彼女いますし...」
西尾「う~ん...そうだな...ま、俺の場合は相手が人間だからな」
金木「〔そうか、人間と喰種は違うから食べ物はダメだな...〕」
西尾「ま~、取り敢えず俺が見舞いされて持ってきて嬉しい物はアレだけだな」
金木「な、なんですか!?」パァ
西尾「人肉だな」
金木「ですよね...」ズーン
西尾「お前...まだ食えねぇのかよ、そんなんでこの先やっていけねぇぜ?近頃は変なもんがうろちょろしてるって聞くしな」
金木「変なもん?それって月山じゃなくてですか?」
西尾「アイツの場合は変なもんじゃなくて、変人だ」
金木「た、確かに...けど、それって鳩とかではないんですか?」
西尾「さぁな、俺も話に聞くだけだ」
金木「〔変なもん、それは喰種か鳩か...それすらもわからないのか...頭に入れとこう〕」
スタスタ
芳村「金木君、そろそろ上がっていいよ」
金木「は、はい」
西尾「おいじーさん、俺はまだ上がっちゃダメなのか~?」
芳村「そうだね、西尾君も上がりなさい」
西尾「うぉっマジで!?冗談半分だったのにラッキーだな」
芳村「それから二人共」
金木・西尾「はい?(ん?)」
芳村「帰り道は気をつけなさい、最近11区が荒れているそうだ」
西尾「11区?ここは20区だぞ?それが何か関係あるのか?」
「11区の喰種が半分も消されたそうだ」
金木「えっ!?よ、四方さん!?」
四方「それも鳩ではなく、喰種にだ」
西尾「...もしかして俺の聞いた情報と同じか?」
金木「!」
芳村「まぁいざとなったら私達が君達を守る、安心しなさい」
西尾「ケッ、俺はそんな護衛はいんねぇよ」
金木「に、西尾先輩!」
西尾「爺にケツを守られる義務はねぇ、お先」
古間「お口が悪いねぇ、西尾君!これは魔猿の教育が必要かな?」キラリンッ
芳村「まぁ彼は心配ないだろう、心配なのは金木君」
金木「あ、はい!」
芳村「今日はもう寄り道せずにまっすぐ帰りなさい」
金木「あ、で、でもトーカちゃんのお見舞いに行こうかと...」
芳村「そうか、それなら遅くならないうちに帰りなさい」
金木「あ、ありがとうございます!!」
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- 3 : 2015/07/25(土) 00:48:02 :
霧島董香・絢都
金木「〔お、起きてるかな...〕」
ピンポーン
「はい?」
金木「あ、えっと、僕だけど」
「...は?金木?何しに来たんだよ」ガチャッ
金木「最近また体調を崩したって聞いたから...見舞いに」
トーカ「...で、今回も手土産なし?」
金木「あ、あ、あるよ!」
トーカ「んだよ、で何持ってきてくれたの?」
金木「こ、こ...れ...」スッ
トーカ「...なにこれ」
金木「も、もちろん...アレです」
トーカ「...ふ~ん、あんたにしちゃ頑張った方だね」
金木「あ、あははっ...もう出来れば触りたくない...かな」
トーカ「上がんな」
金木「い、いやいやっ!夜遅いんだし...悪いよ!」
トーカ「いいよ、コーヒーでも入れてあげるよ...せっかくお見舞いに来てくれたんだし」
金木「じゃ、じゃぁ...お言葉に甘えて...」
スタスタ
トーカ「あんたも食う?」ガサガサ
金木「いえ...結構です...」
トーカ「ハァ...あんた肉食べなよ、そうじゃなきゃ本当に殺られるぞ」
金木「わ、わかってるよ...」
コトンッ
トーカ「ほら、やるよ」
金木「どうも」
ズズッ
金木「〔何か...こんな時間に女の子の部屋でコーヒーって...落ち着かない...〕」
トーカ「」ムシャムシャ
金木「あ、そう言えば店長からd」チラッ
トーカ「んだよ、こっち見んなっ!!」スッ
ドカッ!
金木「すみません...」
トーカ「...ふぅ、ごちそうさん」
金木「良かった、これで少しは楽になったかな?」
トーカ「ま、そうだね...で?店長がなんだって?」
金木「あ、そうそう...最近11区で喰種が消されているんだって...だからトーカちゃんも気をつけて」
トーカ「ハァ?なんでてめぇに心配されなきゃならねぇんだよ!一番心配なのはてめぇよ!このクソカネキ!」
金木「〔それ店長にも言われた...〕」
トーカ「けどまぁ...いらない情報ではなかったからいいけど」
金木「それじゃぁ、僕はもうこれで」
トーカ「おう、さっさと帰れ!そんで帰り道で死んじまえ!」
金木「〔また物騒なことを...〕」アセ
ガチャンッ
金木「さてと...帰るか」
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- 4 : 2015/07/25(土) 01:17:51 :
スタスタ
金木「〔トーカちゃんがあんなこと言うから...何か変に意識して怖くなってきちゃった...早く帰ろう〕」
スタスタ
「あの...」
金木「ひゃ、ひゃいっ!?」
「あ、びっくりさせたならすみません」
金木「い、いえ...」
「ここら辺に...【金木 研】という人は知りませんか?」
金木「〔えっ、それって僕のこと...どうして!?そ、それよりも...どうする〕」
金木「あ、え~っと...その...」アゴ コスリ
金木「し、知りませんね...ど、どうしてですか?」
「...いえ、何でもありません。すみませんでした」
金木「は、はぁ...」
スタスタ
金木「〔一体何だったんだ?〕」
「お~い、クソカネキ~!!」タッタッタ
金木「〔と、トーカちゃん!?〕」
スタスタ
トーカ「おい、お前忘れものしてんz」モゴッ
金木「し、静かに!」
シーンッ
金木「よ、良かった」
ゲシッ!
トーカ「てんめぇクソカネキ殺す気かっ!?」
金木「ご、ごめん...悪い義はないんだ!それでなに?」
トーカ「あぁ、いやこれ忘れ物」
金木「え?あ、あぁごめん」
トーカ「どうした?汗すげぇぞ、ってか汗くさ」
金木「い、いや...まぁちょっと...さっk」スッ!!!
金木・トーカ「!?」
「やはりあなたが金木 研でしたかっ!!」スッ!!!
ドコォ!!!
金木「ぐぁぁぁあああああああっ」ドプッ
ドーンッ!!!
トーカ「てんめっ」スッ!
ガシッ!!!
トーカ「なっ!?」
「...あなたは傷つけたくない」ヒョイッ
トーカ「ハァ!?傷つけたくないだぁ?ふざっけんな!あんまし調子こくんじゃ...」スッ!!
トーカ「ねぇッ!!」
ガシッ!!!
トーカ「クッ!!」
「辞めましょう、あなたは目的外だ」
トーカ「〔クッソ、こいつの喋り方...誰かに似ててすげぇ腹が立つ〕」
金木「げほっ、げほっ...なん...なんだ...アイツ」
ダッ!!!
スッ!!!
金木「ッ!?」
「あなたには消えてもらいます」スッ!!!
ドスッ!!! ブシャーッ!!!
金木「ぐぼっ...ごほっ...」ドパァ
「すべての始まりは...あなたから始まったんだ...あなたさえ...消えてしまえば...」ブツブツ
金木「あ...ぇ...」グラグラ
ザザザザッ!!
「!」ピョンッ!
トーカ「カネキッ、無事か?」
金木「トー...カ...ちゃん...にげ...」
トーカ「ここまでやられて逃げるわけねぇだろ、待ってろ今私が片付けて来る!」ダッ!
金木「だ...だ、め...だ」
トーカ「うぉぉあああああああああッ!!!!」ザザザザッ!!
ヒョイッ!! ヒョイッ!! ヒョイッ!!
トーカ「チッ、ちょこまかちょこまかと!!」
「だから何度も言ってるじゃないですか、僕はあなたを消すつもりはないって」
トーカ「うるっせんだよ!さっさと反撃しやがれこのチキンがッ!!」
「...これだから母さんは...」
トーカ「ハァ!?母さんだ!?」
「もう今日はいいです、見逃してあげます...ただ次は必ず消しますから」
シュッ
トーカ「〔なっ...消えやがった...〕」
スタスタ
トーカ「カネキ、しっかりしろ!」
金木「トー...カちゃん、ア...イツは」
トーカ「消えたよ...ったく、なんなんだよ...フードで顔は見えないし、挙句の果てには私を母親呼ばりしやがって...今度来たら殺すッ」
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- 5 : 2015/07/25(土) 16:37:38 :
後日...あんていく
西尾「ハァ?マジで?」
芳村「トーカちゃんから聞いた話だと、金木君は重症らしい」
西尾「マジかよ...ははっ、こりゃ俺もやられるか」
古間「ふっ、これは魔猿の力が必要ですねっ!」キラッ
西尾「金木は重症だけど、クソトーカは無事なのか?」
芳村「怪我もなくね、今金木君のお見舞いに行ってるよ」
西尾「ったく、ホント報われねぇな...仕方ねぇ、見舞い行ってやるか」
芳村「そうしてくれるとこちらも助かるよ西尾君、いつまた金木君が狙われるかわからないからね」
西尾「ほいじゃぁ、今日も早めn「今日は残業してもらうよ」
西尾「ハァッ!?」
芳村「昨日早上がりだったから、今日は頑張ってもらわないとね」
西尾「くそっ、嵌められた」
芳村「それから見舞いついでに金木君にこれを」スッ
西尾「ん、肉か?」
芳村「一応トーカちゃんにも渡したんだが、あれだけの量じゃ足りないと思ってね」
西尾「う~いうい」
金木宅
金木「トーカちゃん、ごめんね」
トーカ「別に...昨日のお見舞いのお返し」
金木「は、はは...ありがとう」
トーカ「ほら、これ」スッ
金木「うっ...」
トーカ「あんたね...こういう時に食わねぇと治んねぇぞ」
金木「わかってるよ...ぅ...じゃぁ」
ピンポーンッ
金木「ん、誰だろう」
「お~い、金木!肉持ってきてやったぞ!」
金木「西尾先輩!?」
「なんだよ、俺が来ちゃいけねぇってか?」
金木「いやそういうわけでは...」
ガチャッ
金木「どうぞ」
西尾「いや誰も上がるとは言ってねぇぞ」
金木「いや、でもせっかくですから」
西尾「どーせ、クソトーカがいんだろ?」
「んだと、このクソニシキっ!!」
西尾「ほらいる」
金木「は、はははっ...でもコーヒー入れますんでどうぞ」
西尾「仕方ねぇな...」
スタスタ
トーカ「んだよ、てめぇーも来たのかよ」
西尾「あのクソ爺に言われたんだよ、ほれ」スッ
金木「え”!?また...」
トーカ「いいじゃねぇか、いっぱい食えて」
金木「いや...まぁ」
西尾「食っとけ金木、マジで今やばいらしいぞ」
金木「そうです...ね」
西尾「話聞いたけど、お前ら一瞬だったんだってな」
トーカ「うるっせ!次会ったらぶっ殺す!」
西尾「はぁーん、ま、俺にはどうだっていいけど」
金木「ふ、ふぅ...」
西尾「お、食ったか」
金木「ありがとうございます、けど今のはトーカちゃんの分で...西尾先輩の分はまたあとで頂きます」
トーカ「んなもん、一気にがッて食っちまえばいいんだよ!」
金木「そうは言っても...」
西尾「お前が食わねぇんなら俺が食っちまうぞ」
トーカ「ハァ?何いってんのあんた?これクソカネキの分だって店長に言われただろっ!!」
西尾「冗談に決まってんだろ、アホか」
トーカ「こんっの野郎...あとでボッコボコにしてやるからな...」ゴゴゴッ
西尾「あァ?上等だ」ゴゴゴッ
金木「や、辞めましょうよ二人共...」
西尾「そーいや金木、相手の顔ぐれぇ覚えてねぇのか?」
金木「フードを深く被っていたので、見れませんでした」
西尾「ふ~ん」
金木「あ、でも...トーカちゃんのこと母さんって言ってなかったっけ?」
トーカ「ゲッ!?」
西尾「ははははっ、お前いつ子供産んだんだよっ!!だはははっ!!」ゲラゲラ
トーカ「てんめぇ、クソカネキ...言うんじゃねぇよっ!!」
金木「ご、ごめん...でも言ってなかったっけ?」
トーカ「...あぁ、言ってたよ...ったく、人のこと母親呼ばりとか舐めやがって...」
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- 6 : 2015/07/25(土) 16:44:50 :
西尾「はぁーん、クソトーカを母親...ぶふっ、くはははっ、やべぇ!ツボ入った!!」ゲラゲラ
トーカ「てんめ、クソニシキ!!いつまでも笑ってんじゃねぇぞ!!」イライラ
金木「ま、まぁまぁ落ち着いて」
トーカ「こんのっ...」イライラ
金木「...あと情報は...最初僕に「ここらへんに...【金木 研】という人は知りませんか?」って聞いてきたんです」
西尾「相手はお前のこと知ってたのか...クスッ、ダメだ...今でも笑っちまう...」クスクス
トーカ「ひつけぇぞニシキ、あとで一発殴らせろ、いや殴る」
金木「...う~ん...どこかで聞いた口調なんだよな...でも、それが思い出せない」
西尾「知りたいんだったら、爺にでも聞いとけ」
金木「そうですね...あ」
西尾「ん?どうした」
金木「いえ...思い当たる情報屋が一人いて...」
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- 7 : 2015/07/25(土) 17:54:14 :
BAR
Helter Skelter
イトリ「へぇ、カネキチから来るなんて珍しいね!」
金木「情報が欲しかったので」
イトリ「ふ~ん、段々わかってきたじゃん!私の使い方」
金木「あ、いや...使い方というか...」
イトリ「まぁいいよ、それで?等価はなに?」
金木「まず、第一に最近11区で喰種が消えたことについてです」
イトリ「あ~...はいはい、カネキチもそっちに食いついてきたか」
金木「第二に昨夜僕を襲ってきた謎の人物についてです」
イトリ「おぉ、そこに結びついたか!」
金木「僕が知りたいのは昨夜襲ってきた奴です、そいつが一体何者なのかが気になります」
イトリ「へぇ、結構良い感してるじゃん!カネキチ!」
金木「じゃぁ...やっぱり」
イトリ「うん、多分11区の事件と同一人物ね!」
金木「...だとすれば狙いは...」
イトリ「さぁて、次はカネキチの情報をもらおうか」
金木「あ、はい」
金木「僕が持ってる情報は全部で3つです。1つ目は、相手の身長は僕と同じくらいで恐らく男だと思います。」
金木「2つ目は、トーカちゃんを母親呼ばりしたこと。」
金木「そして、最後が...目的が恐らく僕だということです。」
イトリ「なるほどねぇ...なかなかの考察力ね、でいくつか質問」
金木「はい」
イトリ「2つ目のトーカちゃんを母親呼ばり、これは確かなの?カネキチ」
金木「はい、トーカちゃんにも確かめましたし、僕もちゃんと聞こえました」
イトリ「ふ~ん...それと3つ目の目的がカネキチ...これはどういうこと?ちょっと抽象的じゃな~い?」
金木「あ、細かい説明を省きました。すみません...何故その結論に行ったのかというのは最初会った時に僕に確かめてきたからです。」
イトリ「確かめる?カネキチを?」
金木「はい「ここらへんに...【金木 研】という人を知りませんか?」と聞かれました」
イトリ「なるほどねぇ...それだけ?」
金木「あともう一つ、僕を攻撃してる時に「すべての始まりは...あなたから始まったんだ...あなたさえ...消えてしまえば...」と呟いていたので」
イトリ「ってことは...かなりカネキチを恨んでるように聞こえるけど、カネキチ何かしたの?」
金木「えっ、いや...そんな悪いことをした覚えはないんですが...」
イトリ「それともう一つ、本当にそいつはそう言ったんだね?」
金木「え?そういったって...さっきの会話ですか?」
イトリ「そう」
金木「はい、すべて事実です」
イトリ「...こりゃとんでもない結論になっちゃったな...」
金木「え?どういうことですか!?」
イトリ「カネキチ、結論を言う前に私の雑談を聞いて」
イトリ「ここ最近科学技術が発展して、タイムマシンというものが開発されたらしいの」
金木「え...そ、それって未来や過去に行ける...奴ですか?」
イトリ「そう、賢いカネキチだったら...もうわかるよね?」
金木「...だとしたら相手は...」
イトリ「うん...「「現代の奴(ヒト)ではない」」可能性が高いわけ」
金木「でも...でも、それでどう...」
イトリ「部分端折ったから説明不足だったね、私はねさっきのカネキチから聞いた会話文で確信したんだよ」
金木「さっきの...! もしかして」
イトリ「すべての始まりは、あなたから始まったんだ...この会話文を聞いて気づくことは一つ、すべての始まりはカネキチから始まったという文」
イトリ「この文は明らかに今起こったことなどではなく、過去に起こったこと、もっと正確に言うなら...ソイツの過去から起こったことだから、未来形だね」
金木「...」
イトリ「ま、あくまで推測だけどね!」
金木「だとしたら相手は復讐心で動いていると...?」
イトリ「そういうことだね、カネキチ悪いことは言わないよ?この件は引いたほうが身の安全でもあるし、この先の未来を変えかえぬ危険性もあるってことだよ」
金木「...」
イトリ「(それと...一応言わないけど、その相手はきっと...)」
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- 8 : 2015/07/25(土) 23:28:02 :
夜
スタスタ
金木「〔結局のところ正体はわからずじまいか...〕」
サッ!!!
金木「!」
ドコォッ!!! ドーンッ!!!
金木「またっ...か」
「こんばんわ、金木 研...そして、サヨナラ!!」スッ!!!
ガシンッ!!!
「!」
金木「西、尾先輩...」
西尾「ったぁく、少し目を放したらこれだぜ...で、てめぇか最近金木を狙ってる奴は」
「西尾...錦」
西尾「ハァ?んでてめぇ俺の名前まで知ってんだよ」
「どいてください、あなたは目的ではない」
西尾「はァ?目的ではないだァ?舐めてんのかこのガキ」
金木「にしお...先輩、気をつけてください」
西尾「わかってら...さっきの一発で思い知ったさ」
金木「! 西尾先輩...手が...」
ポタッ ポタポタッ ピクピク
西尾「〔チッ、なんつー野郎だ...拳一発で指の骨全部折れやがった...〕」
金木「西尾先輩!逃げてください!奴の狙いは僕です!」
西尾「はぁーん?誰が下がるかよ!!後輩なのに指図してんじゃねぇよ」
「そんなに死にたいんですか...でも、あなたが邪魔するなら仕方ない」ダッ!!!
西尾「〔なっ、はえぇ!?どこいきy」 バキィッ!!!
西尾「グッ!?」
グシャッ!!!
西尾「ぐぁぁあああああッ!!」
金木「西尾先輩ッ!!」
西尾「〔んのっ野郎...ただのヒザ蹴りで腕一本持っていくなんて...ばけもんかよッ!!〕」
「先にあなたから...「やめろッ!!」スッ!
ブンッ!
「それで当たるとでも?」
金木「〔速い...トーカちゃん以上の速さだっ〕」
「ハァ...こんなのが僕の」 ザシュッ!
金木「! この攻撃は...」
トーカ「ハァッ、やっと当たったぜ!このチキン野郎が」
金木「トーカちゃん!」
トーカ「金木、あんたまた...ってかクソニシキも...あっちの方が重症っぽいな」
西尾「っるせぇ...こんなのあと2秒で治る」
「...いくら邪魔が入ったからといっても、母さんは攻撃しないから」
金木「〔! また〕」
トーカ「チッ、キモッチ悪りィんだよ!!このマザコンがァッ!!」ザザザザッ!!
ピョンッ!
「まずは西尾 錦からっ!!」スッ!!!
ボコォッ!!!
「!」
金木「ぐっ...ぶほっ...」ポタポタ
西尾「金木!」
金木「僕が狙いなら僕を狙えばいいだろ!西尾先輩は無関係だ!」
「確かに...そうですね、僕の目的はあなただ...だからっ!!」スッ!!!
ガキンッ!!!
「! 赫子!」
ビキビキッ
金木「〔さっき食べた後だから、なんとか赫子は出せる...けど、相手は...〕」
「なるほど、これがあなたの赫子ですか」
金木「〔赫子を使いこなせば...なんとかこの人と戦える!〕」ダッ!
ザンッ!
ヒョイッ!
金木「ッ」
「あなたじゃ僕に一撃も与えられない」
ヒョイッ! ヒョイッ!
金木「〔ッ、全然当たらない...!?〕」
スタッ
「これじゃぁ僕の赫子を出すまでではないです、ねっ!!」ダッ!!!
ザキンッ!!!
金木「〔この人のパンチ...威力がつよ...ッすぎる!!〕」
「!」ヒョイッ!
ザザザザッ!
トーカ「金木、一旦距離取るよ」
金木「西尾先輩は?」
トーカ「取り敢えず安全な場所に置いてきた」
金木「わかった」
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- 9 : 2015/07/25(土) 23:58:37 :
トーカ「アイツ...一体なにもんなんだよ!」
金木「わからない...けど...ただ1つ言えることは、今の(現代の)人ではないことだよ」
トーカ「今の人じゃない?どういうことだよ」
金木「恐らく彼は...未来から来た人だ」
トーカ「未来ッ!?なんじゃそりゃ...」
「へぇ、もうそこまで辿り着いたんですか...さすがですね」
金木・トーカ「!」
「情報屋のイトリさんを使ったんですか?」
金木「!」
「いいですよ、僕が誰か教えてあげます...どうせ消えますからね」サラッ
「僕の名前は【金木 珈居世(カイセ)】」
トーカ「! カネキって...あんたまさか」
珈居世「そう、僕の目的は【金木 研】及び、僕の父親を消すこと」
金木「...! じゃぁまさかトーカちゃんの」
珈居世「そうです【霧島 董香】は、僕のお母さん」
トーカ「はっ、ハァあああ!?」
珈居世「これでお喋りは終わり...ですッ!!」スッ!!!
ザキンッ!!!
金木「ぐっ...本当に僕の子供だとしたら...一体どうして、僕を狙うんだ!?」
珈居世「...どうして狙う?そんなの決まってるじゃないか...」グググッ
珈居世「あなたが...邪魔だからだッ!!!」ダッ!!!
金木「!」
ヒョイッ!
珈居世「あなたさえいなければ...僕と母さんはあんなに苦しまなかったんだっ!!それなのにあなたはッ!!」スッ!!!
ピョンッ!
珈居世「ハァ、ハァ、ハァ...」
金木「〔動きが段々単純になってきた...この動き方はトーカちゃんそっくりだ...〕」
トーカ「カネキッ!!」
金木「トーカちゃん、西尾先輩を連れて逃げるんだッ!!」
トーカ「そんなこと...」
金木「これは...僕の問題なんだ...トーカちゃんは西尾先輩を介護してあげて!」
トーカ「でもっ」
金木「早くッ!!」
トーカ「ッ...あぁッ、そうかよ!!」ダッ!
珈居世「へぇ、相変わらずそういう所は変わってないんだね」
金木「ねぇ、珈居世君...君が本当に僕とトーカちゃんの子供なら...どうやってここに来たのか教えてくれないかな」
珈居世「ハァ...タイムマシンです、イトリさんに聞いたんじゃないの?」
金木「そっか...やっぱりそうなのか」
金木「赫子は使わないの?」
珈居世「あなたに使うほどの強さじゃない」
金木「...ねぇ、もう一つ聞いていい?」
珈居世「どうぞ」
金木「もし...僕が君に殺されたら...君はいなくなることは承知だよね?」
珈居世「そんなの最初から覚悟はしてるよ、あなたが消えてくれれば...自分の命はほしくない」
金木「〔...困ったな...そんなに恨まれることしちゃったのかな...僕〕」
珈居世「ついでだから言っておくけど、もし僕を倒したとしたら...それはどうなるかわかる?」
金木「...うん、未来が変わる」
珈居世「そう、僕のやってることも同じだけど...僕のやることは間違ってない。間違っているのは...あなただ」
金木「は、はは...何かデジャヴを感じちゃうな...」
珈居世「じゃぁ...覚悟は出来ましたか?」
金木「...うん、いいよ」
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- 10 : 2015/07/26(日) 00:40:07 :
ザキンッ!!! ヒョイッ!
金木「〔相手は赫子なし...ならっ!!〕」ダッ!
珈居世「!」
ザンッ!! ブンッ!! ブンッ!!
金木「〔ダメだ、全然当たらない...どうすれば...〕」
「「私を受け入れて...ねぇ」」
金木「〔! この声...リゼ...さん?〕」
「「もうあれからちっとも私を出してくれない」」
金木「〔ダメだ...あなたを受け入れたら...また自分を見失ってしまうッ〕」
珈居世「ふッ!!」スッ!!!
バキィッ!!!
ドーンッ!!!
金木「ぐぁッ...っぁ」ドパァ
「「どうしたの?私を使わないと、このままじゃあなたは死んじゃうわよ?」」
金木「〔でも...あなたを受け入れたら、あの時みたいに...〕」
珈居世「全く...こんな弱い人が...僕の父親だなんて...恥ずかしい」
「「大丈夫、今度は前みたいにいかないわ」」
金木「〔でもっ...これが本当に最適なのか...?だけど、このまま僕が死ぬ方が...一番の最適なんじゃ...?〕」
「「あなたが死んでしまったら、それこそ危ないんじゃない?」」
金木「〔えっ、どういうこと...?〕」
「「だって...そうじゃない、あなたが消滅してしまえば鳩はどうするの?他にもたくさんの奴があなたの大切な人を奪うわ」」
金木「〔けど、このまま僕が戦ってもあの子はただ苦しむだけだ...〕」
「「本当にそう思うの?ふふっ、笑える」」
金木「〔だって...自分の子が苦しんでたら、誰だって親ならそれを助けるよ...そう、僕のお母さんだってきっと...〕」
「「本当に鈍いのねあなたって、ちゃんと客観的に見てるの?」」
金木「〔客観的に...?〕」
「「もし私だったら問答無用で殺っちゃうわ、だってそうでしょ?あの子は自分と母親が苦しんでるからって理由であなたを消そうとしてるのよ?」」
金木「〔そう、トーカちゃんと珈居世君が...苦しんでるんだ〕」
「「じゃぁあなたはそれを見たの?」」
金木「〔えっ、それは...〕」
「「見てもないのに、それを受け止めるなんて...それこそ馬鹿よ、本当は母親は苦しんでないのかもしれないわよ?」」
金木「〔...じゃぁ、問いただせばいいのか...?〕」
「「そう、なら問いただす方法はただ1つ...あの子を抑えつけること、つまり力が必要よ」」
金木「〔...わかりました、僕はあなたを信用して...あなたを受け入れます〕」
「「いい子」」
-
- 11 : 2015/07/26(日) 02:07:26 :
ズズズッ
珈居世「!」
「ねぇ、1つ聞いてもいいかしら?」
珈居世「...なに?」
「あなたはさっき、自分と母親は苦しんでるって言ったけど...それって」
金木(リゼ)「本当?」ギロッ
珈居世「なっ!?」ギリッ
金木(リゼ)「だってそうでしょ?僕(あたし)その現場を見てないもの」ダッ!!
珈居世「クッ!?」ヒョイッ!
ザンッ!!!
珈居世「グッ...ハッ!?」ドパァ ドタッ
金木(リゼ)「あらあら、さっきの立派なお口で言ってたことも嘘なのかしら?」
ゴオオッ
珈居世「さっきより...少しは楽しめそうだッ」ビキビキッ
金木(リゼ)「あらぁ、僕(あたし)のとお揃いね」
珈居世「ッ!!」ダッ!!!
ピョンッ!! ピョンッ!!
珈居世「クッ、ちょこまかと...どこn「か~い~せさんッ!!」スッ!!!
珈居世「ッ」
ズサッ!!! ドォーンッ!!!
金木(リゼ)「あなたって言うほど強くないのね、ちょっと残念」
珈居世「絶対...殺すッ...」ゴゴゴッ
金木(リゼ)「出来るかしら?」
ダッ!!!
珈居世「うぉぉぁあああああッ!!!」ザンッ!!!
珈居世「〔よし、捉え...〕」
金木(リゼ)「ねぇ、ついでにもう1つ聞いていい?」
珈居世「クッ、調子に乗るなァッ!!」バキッ!!
ドーンッ!!!
金木(リゼ)「あなた本当は自分の苦しみを父親に押し付けてるだけなんじゃないの?」
珈居世「...黙れ」
金木「母親も苦しんでるって嘘なんじゃない?あなたが一番に想ってくれなかったから嫉妬してるだけなんじゃないの?」
珈居世「黙れ黙れッ!!うるさいッ!!」ザシュッ!!!
グシャァッ!!
珈居世「ハァ、ハァ、ハァ...これでもう口は開けないはず」
金木(リゼ)「嫉妬で自分の父親を消そうとするなんて...笑える」クスッ
珈居世「ッ、まだそんな口を...」
金木(リゼ)「ホンット、僕(あたし)って嫉妬心が強い...ねぇ、考えなかったの?父親を消せば、あなたの母親は悲しむかもしれないって」
珈居世「そんなことは絶対にないッ!!僕が正しいッ!!アイツが生きてて...お母さんが喜ぶわけないんだッ!!!」グンッ!! ブンッ!!
金木(リゼ)「あら、じゃぁ本人に聞いたの?」
珈居世「聞くまでもないッ!!母さんのことは僕が一番よく知ってるんだッ!!!」
金木(リゼ)「それは妄想じゃなくて~?もし本当に知ってるんだったらなんでこんなところにいるの?そばに居てあげればいいのに...可哀想な子」
珈居世「そうだッ...僕の...そばに居てほしかった...アイツじゃなくて、僕を選んで欲しかったッ!!!」
ポロッ ポロポロ
珈居世「ッ...!?」
金木「〔...グスンッ、僕と...同じだッ...この子は...寂しかったんだ...〕」ポロポロ
珈居世「だから僕はッ...あなたを...お前を殺すッ!!」スッ!!!
ドォォッ!!!
ズドーンッ!!!
金木「ぐぁッ...っば...」
珈居世「ホント、あなたは詰めが甘い...そんなんだから僕にヤラれるんだ」
タッタッタ!
トーカ「カッ、カネキッ!!」
珈居世「...」
金木「トォ...カちゃん...ダメ...だっ」
珈居世「母さん、待ってて...今助けるから」
-
- 12 : 2015/07/26(日) 18:53:30 :
トーカ「てんめぇッ!!」ダッ!
ガシッ!
珈居世「母さん...どうして?どうして...ボクヲえラんでくれなかったんだッ!!」ブンッ!!
トーカ「意味、わかんねぇっよ!!」スタッ
珈居世「カアさん...カアさん...どうシてだヨ」ヨロヨロ
トーカ「ハァ?何のことだよ、頭逝っちまったのか?」
珈居世「あいツを...消サなキゃ...あィつさエいなければァァああああッ!!!」ドカォォ
トーカ「なんだこいつの赫子!?うじゃうじゃ生えてて...気持ちワリィ」
ザバッ ズバッ ドカッ
トーカ「〔チッ、これじゃぁ接近出来ない...なら〕」ズズズッ
トーカ「遠距離で、くたばんなッ!!」ザザザザッ!!
ドドドォンッ!!
トーカ「...」
「アははッ、ハハハはっ?おかーさん?おかーさん...」
トーカ「ッ」
金木「トーカちゃんッ!!逃げてッ!!」
ズズズズッ!!
トーカ「なん...だよっ、それ...」ゾクゾク
珈居世「おかーさん、オかーさん?イマ...そっちに逝くからネェ!!」ゾゾゾッ
トーカ「ッ、こっちくんな!!」ザザザッ!
ピョンッ ヒョイッ
トーカ「チッ、どこに消え」 ガシッ!
トーカ「ッ」
珈居世「もうッ...ハなさないヨ、かァさん」ニヤッ
金木「トーカちゃんッ!!!!」
トーカ「放し...やがれッ!!」ドカッ!
珈居世「ハハハッ、おかァさん、ボクをエラんでっ?ねェ、ネェッ!!」
トーカ「クッ、ゴチャゴチャうるっせんだよ!このマザコンがァッ!!」ゲシッ!
ドォンッ!
珈居世「どーシて?ド~してボクをッ、エらんデくれないノッ、なンであいつナのッ、ねぇッ!!」ザンッ!!!!
グサァッ!!!
トーカ「ぐはぁッ」ドパァ
ドタッ!!
金木「...とっ、トーカちゃぁぁぁあああああんッッッッ!!!!!!」
珈居世「かァさん...かァさん...」
スタッ
珈居世「おまェがッ...オアエガァッ!!」
金木「うぐっ...トォカちゃん...」グラッ
珈居世「コン度こそ...ケす!ころス!」スッ!!!
ザキンッ!!!!
金木「...ぅっ、!? トーカちゃん!?」
トーカ「うぅっ...喰っ、ソ...」グググッ!!!
珈居世「カァさん...ナンで、邪魔スるの!?」
トーカ「こいつがっ...いなくなったら...シフトが増えるんだ、よッ!!」ザンッ!
グラグラ
珈居世「DOして...ナンでそいつヲかばうんダッ!!!」
トーカ「あんたさ...ずっと母さん母さんって言ってるけど...大丈夫なの?そんなんで生きていけるとでも思ってんの?」
珈居世「なっ...なんでっ...ボクハっ...カァさんをタすけてアげようとシてるのにッ!!!」
トーカ「だって...あんた、いつ私が助けを求めたっていうの?」
珈居世「そんあ...ソんなっ...カァさん?コイツにどくされて...オかしくなっチゃッたノ!?」ゴゴゴッ
金木「トーカちゃんッ、逃げてッ!!お願いだ!!」
トーカ「ふんっ...そんな怪我で...放って行くわけないじゃん...」
金木「トーカちゃん...」
珈居世「...金木...研ッ!!!!」ズモズモズモッ
スタスタ
バッ
トーカ「!」
金木「...全く、無理するんだから」
トーカ「...チッ、余計なお世話だ」
珈居世「コロス...コロスコロスコロスコロスコロスッ」ズズズズッ
トーカ「金木ッ!!」
金木「...いいんだ、僕はこの子の気持ちがすごくわかるんだ」
トーカ「! あんたまさかッ」
珈居世「カネキケェェエエエンッッッ!!!!!」ザァッ!!!!
トーカ「カネキィッ!!!!」
ドォォオオンッ!!!
珈居世「クククッ、アハハはっ、やっと...ヤット...ッ」
金木「...ん、!?」
???「ふぅ、間に合ったみたいですね!」
????「ギリギリセーフ」
-
- 13 : 2015/07/26(日) 20:27:55 :
金木「ぇっ...あ、あなた達は...?」
???・????「...助けに来たよ、僕」
金木「僕...?」
トーカ「...えっ、は?なんで...カネキが3人も?」
金木「僕が...3人...?」
???「あぁ、説明してなかったですね!これには深いわけがありまして...」
????「正体がバレても仕方ないことです」
珈居世「...喰っ、なんデ...オ前らが...」
バキッ ボキッ
白カネキ「珈居世君さ...僕とは親子なんだから...暴力は良くないよ」
琲世「まぁまぁ、彼にも色々と事情があるんだから...でも、トーカちゃんを傷つけるのは良くないなぁ」
金木「一体...どうなって...?」
トーカ「おい、どうなってるんだよ!」
金木「ぼ、僕だって聞きたいよ!でも...敵ではなさそう、それにさっき...助けに来たって」
珈居世「例えこの時の人間でないとしても...ここで消せば...良い話d」 ジャキンッ!!!
珈居世「くっ...っは...!?」
ドタッ
琲世「まずは赫子を剥がす...無力化にするよ」
白カネキ「了...解ッ!!」ザンッ!!!
珈居世「がぁっ...」ドパァ
金木「〔つ、強い...この人達一体何もなんだ...それに、あれって...クインケ!?鳩!?〕」
トーカ「クインケ...鳩かッ!!」 バッ
金木「待って!!あの人は...僕達を狙わない...」
トーカ「けど、この後来るかもしんないだろ!!」
金木「でもっ...」
ゾゾゾッ
珈居世「うぅ...喰...たヴァれ!!」スッ!!!
ザキンッ!!!
珈居世「ぐはっ...うっ...ユキ...ムラかっ」ブシャッ
琲世「そう簡単にはやられないよ、悪いけど...」
スタッ タッタッタ!!!
白カネキ「ッ!!」ズガガガッ!!!
珈居世「ッ...ぶはぁっ...」
ドタッ
金木「あ、あのっ!!」
琲世「?」
金木「あなた達は...一体誰なんですか?」
白カネキ「...ごめん、それは言えない」
金木「ど、どうしてですかっ!!」
琲世「そういう決まりだから...って言っとこうかな?」
金木「あなた達は...誰に...!」
珈居世「だはハハハッ、味方が増えたからって...良いことは1つもない!!だって、弱点が3つになったってことデショ?」バキキッ
白カネキ「ッ、赫者...」
琲世「ははっ、これは...赫子を使わなきゃいけなくなりそうですね...」
ゾゾゾッ!!!
珈居世「ッ!!」ズズズッ!!!
白カネキ「ぐっ!?」ザキンッ!!!
珈居世「マヅは...お前からだッ!!!」グッ!!!
白カネキ「ぐぁぁあああああッッッ!!!」ドォォォッ
ドーンッ!!!
琲世「ッ、カネキくん!!」
サッ!!!
琲世「ッ」
珈居世「次は...お前ッ!!!」ザンッ!!!
琲世「がっ...!?」ドパァ
珈居世「まだまだァ!!!」ズガガガッ!!!
琲世「ぐっ、がぁぁあああああッッ」
金木「やっ、やめろぉぉおおおおおッッ!!!」ダッ!
スッ!!!
金木「ッ!?」
珈居世「僕がお前を忘れるとでも、思った?」
ズバァッ!!!
金木「っげふぉ...」
ドタッ!!
珈居世「イマまで僕が苦しんだ分...たっっぷり、痛みつけてあげるよ」ギロッ
-
- 14 : 2015/07/26(日) 21:49:11 :
珈居世「まず...指...全部で20本ッ!!」ザンッ!!!
金木「あッ、あぁあぁぁああああああッッッッ」
珈居世「次は...手首と足首...4箇所ッ!!」ザクッ!!!
金木「がッ、ぎぃぃいあああああああああああッッッ」
珈居世「これはほんの少し...ここからが...母さんと僕の分ッ!!!」
ザンッ!!! ズガァッ!!!
金木「ッ...かっ...ぁっ...」
珈居世「ヒヒヒッ、アハハハっ、どうだッ!!これが僕と母さんn」ザキィッ!!!
ブシャーッ
白カネキ「例え僕の子供だからって容赦しないよ...だって、僕を殺ろうとしているんだ...」
白カネキ「僕に殺られても
仕方ない
よねぇ?」ギロッ
珈居世「うぅ...うっ...うぁぁああああああああッッッ」ズズズズッ
琲世「! 羽赫?赫包がもう一個あったのか!」
白カネキ「それも剥がすのみ...どうします?」
琲世「そうだね、カネキくんはあの羽赫相手にどこまでやれる?」
白カネキ「僕は...体力戦なら」
琲世「そっか、じゃぁ頼むよッ!!」ダッ!
珈居世「うぅッ...かあさんッ!!行かないでェッッッッ!!!」ズザザザッ!!!!
ドドドドッ!!!
白カネキ「〔これをかわすのはちょっと難しい、相手は遠距離で攻撃してくる...スタミナ切れを待つか...?〕」
タッタッタ!!!
珈居世「嫌だッ...行かないでェェエエエエッッッ!!!」ズバババババッ!!!
白カネキ「〔完全な赫者じゃないってことは...僕と同じ半赫者...なら〕」
ゾゾゾッ!!!
珈居世「かああさん、かああさん、あははははっ!!!!」ザザザザッ!!!!
ドドドドッ!!!!
白カネキ「クッ、スタミナ切れはまだかッ!?」
珈居世「あ~~、あ~~~さん...ボクを...選んでヨッッッ!!!!」ザキキキキッ!!!
タッタッタ!!!
白カネキ「〔今だッ!!!〕」ズズズッ!!!
ザンッ!!!
白カネキ「琲世さんッ!!」
琲世「了解ッ!!」ザキンッ!!!
珈居世「っは...っば...グッ、ウォァァアアアアッッッ!!!!!!」ズズズズズズッ!!!!
白カネキ・琲世「ッ」
ズバッ!!!
白カネキ「っがはぁ...」
琲世「カネキk」バキィッ!!!
琲世「ぐっ...」
珈居世「かーさんッ、かーさんッ、かぁぁあああさあああああんッッッ!!!」ドコォ!!! ドドドドドドッ!!!
琲世「あぐっ、ぐ、ぱ、ぎっ、ぶっ、ごばッ、ごぁ」
珈居世「もうッ、いいヨ...もうたくさんだッッ!!!!」ドコォッ!!!
琲世「ぐっ、あっ、う、おっおああ」ドタッドタッドタ
琲世「〔再生が...間にあわ...〕」
珈居世「この際だ...もうみんなキエチャエ...ソウダ、みんなキエチャエばいいんだッッッ!!!!」ズズズズッ!!!
トーカ「...!」
珈居世「かあさん...は、ボクが...喰べてあゲ~る、ねッ!!!!」
バキバキィッ!!
金木「うぁぁああああああああッッッっ」
トーカ「かっ、カネキ...あんた...」
珈居世「マタ...邪魔...」
金木「さいしょの...狙いは僕だった..んだ、喰うなら僕を喰えッ!!トーカちゃんは関係ないッッ!!!」
珈居世「じゃぁ...その通りに...スルッ」
バッ
珈居世「!」
金木「ッ、あなた達...どうして」
白カネキ「それが...僕らの」バキィッ..
琲世「使命だからですよ」バキィッ..
白カネキ「ゴプッ」ズズズズッ!!!
琲世「〔アキラさん...有馬さん...僕に...勇気を〕」ズズズズッ!!!
-
- 15 : 2015/08/23(日) 23:01:54 :
珈居世「うっ...ムカデに...Qs(クインクス)...」
白カネキ「」バキィ..
琲世「次は僕達の番です...よ?」バキィ..
珈居世「クッ...うぁぁあッ!!」スッ!!!
ザンッ!!!!
珈居世「絵っ...?」
ブシャーッ!!!!
バタンッ
スタスタ
白カネキ「」バキィ..
琲世「終わりです」
珈居世「〔あ...あぁ...なんだ...結局ダメだったな...〕」
珈居世「〔どうして僕は...毎回こうなるんだろう...か、母さん...たす...け...〕」
-
- 16 : 2015/08/23(日) 23:02:07 :
________________
________________________
_______________________________
珈居世 小学生の頃
ペラッ
珈居世「...」
ガシッ!
珈居世「ぁっ」
モブ「やーい、珈居世!悔しかったら取り返してみろよーっ!!」
珈居世「か、返してよ!!それお父さんに貸してもらった本なんだ!!」
モブ「へー、これコイツの父さんのだってさ!」
モブ2「コイツの父さんっていっつもヘロヘロしてて、なんにもしてないよな!!」
モブ「コイツの母さんも大変そうだよな!まったく飛んだダメ男だよな!それにコイツも毎日本ばっか読んでて!」
珈居世「お、お父さんの...悪口はやめろ!」
モブ「はぁ?なんだよ、お前俺らに逆らうってのかよ?」
珈居世「うっ...」
モブ2「ま、まゆげ...かがやき?しろき...なんだこれ!変なの!!」
モブ「こんな難しい本読んでれば凄いとでも思ってるのか?バーッカ!」
珈居世「グスンッ...」
モブ2「それにお前毎日毎日お母さんお母さんってきもちわりぃ!マザコンが!」
モブ「コイツの母親もおかしいよな!この間ちょっとコイツをからかっただけなのに怒りやがってな!」
珈居世「...やめろ...」
モブ2「ん?」
珈居世「か、母さんの...悪口はやめろ!!」
モブ「なんだよコイツ!さっきの父さんよりも怒ってるぞ!」
モブ2「やっぱコイツマザコンだぜ!!」
珈居世「母さんの悪口だけは...僕が許さない!!」
モブ「あははははっ、おもしれーっ!母さんの悪口だけは...僕が許さないってさ!!」
モブ2「かっこいいー!!お母さんに見てもらえよ!」
珈居世「クッ...うぅ...」ウルウル
モブ「泣きやがった!だっせぇー!!」
モブ2「泣き虫だし、マザコンだし...気持ち悪い!」
珈居世「〔なんで...なんで...僕だけ...ヒクッ...助けて...母さん〕」
スタスタ
「あ、珈居世おかえりなさい」
珈居世「ぇっ...か、母さん」
モブ「げぇっ!?珈居世の母ちゃんだ、帰ろうぜ!」
モブ2「ま、待てよ!!」
トーカ「! どうしたの?珈居世」
珈居世「母さんっ...ヒグッ...」
トーカ「またいじめられてたの?」
珈居世「...ぅ、ん...」
トーカ「ったく...この間担任の先生に言ったばかりなのに...今度はなんて言われたの?」
珈居世「...グスンッ...泣き虫とか...マザコンって...言われた」
トーカ「はぁーっ...最近のガキは...母親が好きで何がわりぃんだよ...他に言われた?」
珈居世「あと...父さんがダメ男だって」
トーカ「...そっか...」
珈居世「...母さん」
トーカ「ん?どうしたの?」
珈居世「どうして...父さんは...毎日家にいないの...?」
トーカ「ッ...それは...」
珈居世「どうして友達の父さんみたいに...いつも一緒にいないの?」
トーカ「...」
ダキッ ギュゥッ
トーカ「寂しいよね...お父さんに会いたいよね...ごめんね、もう少しだけ...待ってて」
珈居世「ぅん...うん!」
トーカ「...そうだ、今日は新しい本買ってあげる!」
珈居世「え!?いいの!?」
トーカ「いいよ、ただし一冊だけね」
珈居世「やったぁ!わーい!!」
トーカ「じゃぁ行こうか!」
珈居世「うん!」
-
- 17 : 2015/08/24(月) 00:46:07 :
自宅
トーカ「珈居世、ちゃんと歯磨いた?」
珈居世「うん!磨いた!」
トーカ「じゃぁもう寝なさい、明日起きれないよ」
珈居世「うん!おやすみ!」
トーカ「...」
スタスタ
トーカ「珈居世」
珈居世「?」
トーカ「...またいじめられたり、みんなに悪者扱いされても...母さんだけは珈居世の味方になるから」
珈居世「!」
トーカ「だから...怖くなったり、寂しかったりしたら...いつでも母さんを呼んで、そしたら母さん、相手がどんな人だろうと珈居世を助けてあげるから」
珈居世「...うん!じゃぁ僕も母さんの味方になる!」
トーカ「ッ...」
珈居世「だから、母さんも寂しくなったり、怖くなったら僕を呼んで!」
トーカ「...」
ポロポロ
珈居世「...?母さん?」
ダキッ
トーカ「...ありがとう...グスンッ」
珈居世「か、母さん...泣いてる...の?」
トーカ「ぁ...う、ううん...泣いてなんか...ないよ」ゴシゴシ
珈居世「...」
この時...母さんが...なんで泣いたのかは...当時小学生だった僕は気づきもしなかった。だけど、その理由は中学生になってやっとわかった。
珈居世 中学生
ガチャッ
珈居世「ただいま、母さん」
・・・
珈居世「? 母さん?」
スタスタ
ガラッ
珈居世「ッ、母さん!?」
ダッ
トーカ「ぅ...」
珈居世「母さん!?母さん!?しっかりして!母さん!?」ユサユサ
トーカ「か...い...せ...」
珈居世「待ってて、今助け呼ぶから!!」
ガシッ
珈居世「!」
トーカ「い...いよ、だい...じょうぶ...だか、ら」
珈居世「だ、大丈夫じゃないよ!!意識が朦朧としてるじゃないか!すぐに医者に診てもらわないと!!」
トーカ「そん..な、こと...したら...お、とう...さんに...迷惑...かかっちゃう」
珈居世「なっ、なんで父さんなんだよ!?あんな奴...いいから早く行こう!!!」
ダッ!
タッタッタ
珈居世「ハァ、ハァ、ハァ...だ、誰か!!母さんを!!」
「! 珈居世...?」
珈居世「えっ...お、おじさん!?」
四方「お前...どう...トーカ!?」
珈居世「おじさん...た、助けて!!!」
・・・
トーカ「...」
四方「疲労が溜まってるだけだ、休めば治る」
珈居世「よ、良かった...」
四方「...」
トーカ「ぅっ...」
珈居世「母さん!」
トーカ「あ、れ...ここ...」
四方「ゆっくり休め」
トーカ「兄さん...?ここは?」
四方「安心しろ、俺の家だ」
トーカ「...そう」
珈居世「母さん、大丈夫?」
トーカ「珈居世...うん、大丈夫よ...心配させてごめんね」
珈居世「そんなことないよ!!母さんが無事で...良かった!」
トーカ「あ、そう言えば今日店開ける日だった...」
珈居世「えっ、こ、こんな状態じゃ無理だよ!今日は休もうよ!」
トーカ「けど...研が待ってるかもしれないし」
珈居世「ぇっ...」
四方「もういいのか」
トーカ「うん、ありがとう...兄さん」
珈居世「か、母さん...どうしてそこまで...」
トーカ「...お父さんがいつ帰ってきてもいいように、店を開けとかなきゃ...帰れる場所がなきゃ、居場所がなくなっちゃうから」
珈居世「で、でも...また倒れたらど、どうするの!?」
トーカ「大丈夫、もう大丈夫だから...珈居世は帰ってていいよ」
珈居世「〔どうして...どうして母さんはそこまで...アイツのために...〕」
母さんは...僕より...父さんを取るのか...?
珈居世「〔じゃ、じゃぁ...僕の居場所は...どこ...?〕」
-
- 18 : 2015/08/24(月) 12:47:22 :
珈居世 高校生
カランカランッ
珈居世「いらっしゃいませ」
客「あの...やってますか?」
珈居世「はい、やってますよ!」
客「あっ...」
珈居世「え?」
客「あ、あぁいや...何でもないです。すみません」
珈居世「? はい」
スタスタ
珈居世「〔母さん...遅いな、いつもだったら早めに帰ってくるんだけど...コーヒー豆売り切れてるのかな〕」
スタッ
客「えっと...じゃぁ、コーヒー1つお願いします」
珈居世「はい、コーヒー1つで...少々お待ちください!」メモメモ
客「...あの、ここの店長さんって...今いませんか?」
珈居世「えっと...この時間帯はいつも買い出しに行ってていません...何か用事でもあるんですか?」
客「あ、あぁいや何でもないです...そうですか...」
スタスタ
珈居世「お待ちどう様でした、コーヒーです」スッ
カチャンッ
客「どうも」スッ
ゴクンッ
客「!」
珈居世「あ、お口に合いませんでしたか!?すみません!」
客「いえ...とても美味しいです」ウルウル
珈居世「えっ...」
客「こんなに美味しいコーヒー...飲んだの久しぶりで...」
珈居世「あ、ありがとう...ございます」
客「そっか...大きくなったんだね」ボソッ
珈居世「え?どうかされましたか?」
客「いえ...ただの独り言です」ニコッ
珈居世「は、はぁ...」
チャランッ
客「ごちそうさま、美味しかったです!」
珈居世「ありがとうございました!またお越しください!」
スタスタ
カランカランッ
珈居世「〔何だったんだろう...それより母さん遅いなぁ〕」
-
- 19 : 2015/08/24(月) 12:47:31 :
-
カランカランッ
珈居世「いらs...母さん」
トーカ「ただいま、ごめんねいつも店番させちゃって」
珈居世「いいよ、それより今日はいつもより遅かったね」
トーカ「あぁ、ちょっと用があったから...それより私が留守だった間誰か来た?」
珈居世「え?あぁ一人来たよ」
トーカ「そっか、一人だったらまだ大丈夫だね」
珈居世「うん、そのお客さん母さんを探してたよ」
トーカ「私を?誰だろう...」
珈居世「髪は白で...あ、でもちょっと黒も入ってたな」
トーカ「!」
珈居世「そうそう、それで僕のコーヒー飲んだら急に涙流してて...そんなに美味しいかな」
トーカ「今その人どこ!?」
珈居世「え?どうしたの?急に」
トーカ「どこに行ったの!?」
珈居世「え、もう出て行っちゃったよ...でも、母さんが帰ってくる数分前までいたからそんな遠くまで行ってないと思うけど」
トーカ「ッ!!」ダッ!!
珈居世「ちょ、母さん!?」
タッタッタ
トーカ「ハァ、ハァ、ハァ...どこ行っちゃったのよ...バカ...」
タッタッタ
珈居世「母さん?どうしたのさ急に」
トーカ「...スゥーッ...フゥーッ...またいつでも帰ってきな」
珈居世「え?」
トーカ「さっ、帰るよ!」
珈居世「...?」
スタスタ
珈居世「...母さん」
トーカ「? どうしたの?」
珈居世「どうして母さんは...ずっと誰かを待ってるかのような顔をしてるの?」
トーカ「えっ、そ、それは...わ、私のコーヒー飲みたいっていう人を待ってるんだよ!:reで!」
珈居世「...」
トーカ「早く帰ろ」
珈居世「〔嘘だ...母さんは嘘をついてる...一体...誰のために...! もしかして...〕」
珈居世「母さん...もしかして待ってる人って...アイツ(父さん)のこと?」
トーカ「!」ピトッ
珈居世「どうして...?アイツは...アイツは僕と母さんを置いて...どっか行ったっていうのに...どうして待ってるの?」
トーカ「...」
珈居世「ねぇ、母さん!答えてよ!!」
トーカ「...私はただ...自分で決めたことをやってるだけだよ」
珈居世「決めた...こと...?」
トーカ「そう、アイツの帰る...居場所を作って...待ってるって決めたの...いや私は...信じる、帰ってくるって...」
珈居世「...」
トーカ「...だから、珈居世も一緒に待とう...ね?」
珈居世「〔母さんが...こんなに苦しんでるのに...こんなに待ってるのに...どうしてアイツは...〕」
珈居世「〔どうしてアイツは...アイツは...僕の居場所も...母さんも...奪うんだッ〕」
そうだ...アイツさえいなくなれば...僕の居場所も...母さんも...苦しまずに...いられるんだ...
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- 20 : 2015/08/28(金) 00:40:53 :
珈居世「うぅッ...うぁああああああああッッッ」ズモズモズモッ
琲世「! まだ赫包が!?」
白カネキ「赫包が何個あろうとも、ペンチでお腹の中をかき混ぜるだけだ」バキィ...
琲世「〔今のカネキ(白)君は半赫者状態だ、意識を正常に保ってられずに暴走する可能性は十分にある...どうする...〕」
琲世「殺る...しか、ないですよね...」
金木「(あ、あれ...僕は...)」
ザンッ!! ダッ ザンッ!!
金木「(そうだ...未来から来た...珈居世君が...僕を消しに来たんだっけ...)」
珈居世「ぅあぁぁあああああッッ!!!」スッ!
ザキンッ!!
白カネキ「ッ!!」スッ!!!
ズパァッ!!!
珈居世「...ッ、っは...か...ぁ...さん...」
バタンッ
サラサラッ
白カネキ「ハァ、ハァッ、ハァ...」バタンッ
琲世「カネキ君!」
白カネキ「ボクハ...大丈夫です...それより...アイツをっ」
琲世「大丈夫、あれじゃぁもう再生出来ないよ」
金木「〔うっ...あれ、体がすんなり...動く...〕」スッ
ズルズル
珈居世「か...ぁ...さん...」
琲世「! まだそんな力が」
珈居世「ハァ...かあ...さん...いかない...で...」
金木「!」
珈居世「イヤダ...僕を...一人にしない...で...」
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金木 小学生 母死後
グスンッ
金木「〔母さん...どうして僕を置いていったんだっ〕」グズグズ
金木「〔一人は嫌だ...一人は寂しいよ...〕」
金木「〔どうして...父さんも...母さんも...いなくなっちゃうんだ...どうして神様は僕から居場所を全部奪うんだ...〕」
金木「〔僕が一体何をしたっていうんだ...〕」
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「「...僕だ...」」
金木「〔あそこに...僕がいる...あの頃と同じ感情を持った...僕が...〕」
ポロポロッ
金木「〔珈居世君は...僕と同じ経験をしているんだ...どうして僕はそれを...〕」
琲世「さて、終わりにしましょう」
金木「〔いいのか...このままで...?〕」
白カネキ「ここまでだよ」
金木「〔僕と同じ経験をさせてるんだ...その責任は...僕だ...僕は...僕は...〕」
珈居世「かぁ...さん...お、と...ぅ...さん...」
金木「!」
白カネキ「さよなら」
スッ!!!
「待ってくださいッッ!!!!」
ピトッ
白カネキ「...どうかしたんですか?」
金木「僕は...今...やっとこの子の気持ちがわかったんです」
琲世「それでもこの子は君を消そうとしているんだ、それでもいいっていうんですか?」
金木「...はい」
白カネキ・琲世「ッ」
金木「僕とこの子は同じなんです...自分の居場所を...奪われたくないだけなんです!」
金木「僕と同じで...一人が...孤独が...嫌なだけなんだ。だから、この子を...僕の二の舞いにするわけにはいかないんです」ニコッ
白カネキ「だからって...自分の父親を殺そうと考えるのは間違ってるよ」
金木「確かに...むちゃくちゃな話です...けど、これが最善策なんです!この子にとっての...一番最適なんです...」
珈居世「と...さん...」
金木「だから...いいよ。珈居世君...僕を消しても」
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- 21 : 2015/08/28(金) 00:42:48 :
白カネキ「...どうします?」
琲世「これじゃぁどうにも...」
ダッ!!!
ガシッ!!!
白カネキ・琲世「ッ」
珈居世「はははっ...あははははッ、やっぱ馬鹿ですねあなた」
白カネキ「クッ、やっぱり」
琲世「再生してたのか...!」
珈居世「全く...本当に馬鹿ですね...そんなに甘いから息子にもナメられ、喰れ...こうやって殺られる運命になるんですよ」
白カネキ「クッ...ダメだ、この距離じゃ僕(金木)に当たる」
琲世「油断するべきではなかった...けど、どこかに隙はあるはず...そこをつく」
珈居世「さて...何か言い残すことはありますか」
金木「...今更...謝っても...許してもらえるかどうかわからないけど、今まで...辛い想いをさせて...ごめんね。」
珈居世「...そんなこと今更言っても遅いですよ...では消えてもらいます」
白カネキ「ッ...どうすれば...」
琲世「この際金木君に少し当たっても...」
珈居世「さよなら...父さん」スッ!!!
金木「ふふっ」ニコッ
・・・
白カネキ「...?」
琲世「どうなって...?」
金木「...ん、!?」チラッ
ポタポタッ
「どうしてなんだ...なんで...なんで...あなたは...抵抗をしないんだッ」ポロポロ
金木・白カネキ・琲世「!」
珈居世「ねぇ、答えてくれよ...父さん...どうして...子が親を殺そうとしてるのに...抵抗しないんだッ!!」ポロポロ
金木「...もう僕のような寂しい想いは...他の人には味あわせたくないんだ。」
珈居世「...可笑しい...そんな馬鹿な話...」
スタスタ
「それがコイツ(金木 研)だからよ!」
金木・珈居世・白カネキ・琲世「!」
トーカ「コイツは...どんなに自分が不利な状態や関係ない事でも...いつも自分のことのように他人を助ける...馬鹿だけど、アホだけど、弱いけど、ネチネチうざいけど...」
トーカ「私はそんなコイツは...嫌いじゃないよ」
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- 22 : 2015/08/28(金) 00:43:19 :
金木「!」
珈居世「...ぼ、僕は...」プルプル
トーカ「選びな、自分で」
珈居世「え...?」
トーカ「アンタは、今ここで金木を殺して、自分の勘違いの未来を作るか。」
トーカ「それとも、自分の今やろうとしている過ちを止めて、もう一度やり直すか...アンタが自分で考えて選びな。ま、今ならまだ間に合うと思うよ。」
珈居世「うっ...うぅっ...グスンッ」ポロポロ
トーカ「で、どーすんの?アンタが...本当に望んでたことってなに?」
珈居世「ぼくは...僕は...三人で...笑いたかった...母さんと...父さんと、ずっと一緒に...いたかったッッッ!!!!!!」
金木「珈居世君...」
トーカ「...ならそうすればいいんじゃない?」
珈居世「でもっ...どうやって...」
トーカ「そんなの一択しかねーだろ」
珈居世「え?」
トーカ「何か間違ったことをした後は...何を言うの?」
珈居世「!」
金木「トーカちゃん...ふふっ」
珈居世「...ごめ...ん...なさい...」ウルウル
金木「ッ」
珈居世「ごめん...なさい...ごめんなさい...お父さん」ポロポロ
金木「...スーッ...フーッ...」
スタスタ
ダキッ
珈居世「!」
金木「僕の方こそごめん...子供に心配をかけてる親なんて...両親失格だと思うけど...もういいんだ、うん...もう大丈夫だよ」ナデナデ
珈居世「ぅっ...とう...さん...とうさぁあああああんッ!!!」ポロポロ
金木「...」
白カネキ「...」チラッ
琲世「!」チラッ
白カネキ・琲世「ふぅ...」
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- 23 : 2015/08/28(金) 00:43:32 :
金木「...ッ」
キラキラ
珈居世「グスンッ...グスンッ...」スケスケ
金木「か、珈居世君!?」
珈居世「もう...時間が...来たみたい...さよなら、父さん...母さん...」
金木「ま、待ってッ!!僕はまだ君に!」
珈居世「そして...ありがとう...」
バッ
金木「ぁ...どこに...」
キラキラ
金木「!」
白カネキ「ッ、僕達ももうタイムオーバーみたいですね」
琲世「良かった...無事に帰れそうだ」
スタスタ
白カネキ・琲世「!」
金木「あのっ...ありがとうございました。」
琲世「いえいえ、ある人からの頼みですから」ニコッ
白カネキ「けど、さすがに最初はびっくりしましたけどね...」ハハハッ
金木「ある...人...?って誰なんですか!?」
琲世「う~ん...それはちょっと言えない...かな」
白カネキ「ごめんね、最後まで秘密で」
金木「...いえ、そういう決まりでしたら仕方がありません」
琲世「じゃ、金木君トーカちゃんを大切にするんだよ」
金木「は、はい!///」
白カネキ「またね...僕」
金木「えっ...」
バッ
スタスタ
トーカ「おい、カネキ!」
金木「トーカちゃん」
トーカ「あいつら...結局何者だったんだ?」
金木「...ふふっ、教えられないよ」ニコッ
トーカ「ハァ?てめ、舐めてんのか!?」
金木「えぇ!?いやナメてはないよ!?」
トーカ「じゃぁ教えろよ!このモヤシ野郎が!」
金木「モヤシって...」
スタスタ
トーカ「ほら、早く帰るぞ!明日私学校とシフト入ってるんだから!」
金木「あ、待ってよ!」
タッタッタ
○○「ふっ、さすがトーカちゃん...やっぱ君は強いね」
金木「!」チラッ
バッ
金木「...」
「おい、さっさとしろ!5秒で来なかったら指折るぞ!」
金木「...うん、今いくよ!」
多分...あの人達は...いつの日かの...僕なんだろうな...って思いながらトーカちゃんの後を追う。
金木「と、トーカちゃん!」
トーカ「んだよ、早く帰って寝なきゃいけねぇのに」
金木「あ、えっと...その...今度の日曜空いてるかな...?」
トーカ「は、はぁっ!?」
金木「いや...今日の御礼とかしたいし...その...動物園とかどうかな?」
トーカ「...こ、今回だけだからなっ!!」
金木「! ...うん!」
やっぱこうやって誰かと一緒にいられるって...安心してられるなぁ...今日改めて大切な人は大事にしなきゃダメなんだなって...そう思った。
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- 24 : 2015/08/28(金) 00:44:34 :
終わり。
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- 25 : 2015/08/28(金) 00:51:39 :
はい、というわけで 東京喰種:returns 終了となります。
今回は東京喰種のSSを初めて描かせていただくことなりまして、私の中ではまぁまぁの出来ではないかなって勝手に自己満しておりますw
短編ではありましたが、どうでしたでしょうか?内容が薄い!とかわかりにくい!とか矛盾してる!とか色々見つかったりするかもしれません。その辺も含めどうかご感想をお聞かせください!何でもいいです!
さて、最後になりますが...この作品を最初から最後まで読んでいただいた方途中まで読んでいた方途中から最後まで読んでいただいた方...誠にありがとうございました!
それでは、またどこかで会う日まで...
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- 26 : 2016/07/03(日) 23:19:15 :
- 神作
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- 27 : 2017/05/21(日) 02:10:57 :
- 最高すぎる
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- 28 : 2017/12/05(火) 22:17:07 :
- さいっこうかよ!!
- 著者情報
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