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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

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孤島

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  1. 1 : : 2015/07/11(土) 18:17:52
    以下のことに注意してください!



    *悪口、荒らしはやめてください。



    よろしくお願いいたします。
  2. 2 : : 2015/07/11(土) 19:21:11
    「孤島」


    *登場人物一覧


    エレン・イェーガー…探偵

    ミカサ・アッカーマン…教師

    アルミン・アルレルト…医者

    リヴァイ・アッカーマン…陸軍元帥(げんすい)

    ローザス・オリバー…元海軍大将

    エルサ・アレンデール…婦人

    アナ・アレンデール…作家

    エル・ドリス…伯爵

    シンノスケ・ノハラ…少年

    ガラー・ブック・マエストロ…推理作家

    クリストフ…氷職人

    メルラ…メイド

    ザキューラ…経営者
  3. 3 : : 2015/07/11(土) 19:44:32
    ~1日目・電車~


    エレン「…う~ん…」


    俺の名は、エレン・イェーガー。探偵だ。


    アルミン「いつまで考えているの?」ハァ


    彼はアルミン・アルレルト。幼なじみで、医者をやっている。


    エレン「いや…この手紙が気になってね…」

    アルミン「別に怪しい所ははないと思うけど…」

    エレン「でもなぁ…おかしいとは思わないか?」

    アルミン「考えすぎだよ。」

    エレン「まぁ…そうかも…しれないな…」

    ミカサ「エレンはよく考えすぎる所がある。悪い癖だ。」


    彼女はミカサ・アッカーマン。教師で、家庭科を教えている。


    エレン「うるせぇな。お前は俺のお母さんか。」

    アルミン「いや、どちらかというとおねぇさんだね。」

    ミカサ「その態度をするのはやめなさい。エレンちゃん。」

    エレン「誰がエレンちゃんだ!」

    アルミン「」クスクス
  4. 4 : : 2015/07/11(土) 19:58:02
    アルミン「…で、どういう所がおかしいの?」

    エレン「場所だよ。なんで、孤島でパーティーなんかを開くんだ?」

    アルミン「さぁね…まぁ、あの人もあの人だ。何かあるんだろう。それに、あの『ローザス・オリバー』から招待されているんだ。断るわけにはいかないよね。」

    エレン「だな。」


    ローザス・オリバーとは、推理作家で、世界中で人気のある作家だ。数々の超有名作を書き、アガサ・クリスティー二世と呼ばれているほど。しかし、かなりの変わり者として知られている。


    エレン「変わり者だしな。孤島で何かサプライズ的なものがあるんだろう。」

    アルミン「お化けに変装して驚かせたりするとかね。」

    ミカサ「ありえる。」


    『次は~アイランド~アイランド~』


    エレン「お、もうすぐ着くな。」

    アルミン「楽しみだな~どんなサプライズが待っているんだろう。」ワクワク

    ミカサ「どんな料理が待っているんだろう。」ワクワク

    エレン「お前らなぁ…」ハァ
  5. 5 : : 2015/07/11(土) 23:56:27
    ~アイランド駅~


    エレン「あぁ~ついた~」ノビー

    ???「エレン様、アルミン様、ミカサ様でいらっしゃるでしょうか?」

    アルミン「えぇ、そうですけど…あなたは?」

    メルラ「私、ローザス様のメイドであるメルラと申します。」

    ミカサ「メイドがわざわざお出迎えとは珍しい。」

    メルラ「命令なので。」

    エレン「他の招待客は?」

    メルラ「もうすでに船で待機をなされております。お荷物を。」スッ

    エレン「あぁ、ありがとう。」

    メルラ「ご案内いたしますので、お車にお乗りください。」スッ

    ミカサ「ご親切にどうも。」
  6. 6 : : 2015/07/12(日) 11:05:55
    ~車内~


    エレン「どういう人達が来ているんですか?」

    メルラ「様々な御身分の方が来られております。」

    アルミン「例えば?」

    メルラ「陸軍のお偉いさんとか…伯爵、婦人、作家など…」

    アルミン「へぇ!凄い人達ばかりですね!」

    ミカサ「全部で何人ですか?」

    メルラ「ローザス様を除いて…12名です。」

    ミカサ「12名…」

    メルラ「着きました。船にお乗りください。」
  7. 7 : : 2015/07/12(日) 11:22:10
    ~船~

    ザアアアア


    エレン「う~ん」ノビー

    エレン「あぁ~潮風は気持ちいいな~」

    ???「本当、そう思うよ。」ザッ

    エレン「あなたは?」

    ローザス「ローザス・オリバーと言います。」

    エレン「え!?もしかして…あの?」

    ローザス「あぁ、違う違う。俺は推理作家じゃなくて、海軍の大将をしていた。」

    エレン「あ、別のローザス・オリバーさんですか…ん?『していた』ということは…」

    ローザス「その通り、もうやめちゃったんだよ。」

    エレン「何かご都合がおありで?」

    ローザス「まぁ…疲れたんです。」

    エレン「なるほど…」

    ローザス「そういえば、まだ名前をお聞きしていませんでしたね。」

    エレン「エレン・イェーガーと申します。探偵を職業としています。」

    ローザス「あぁ!あの有名な『奇怪城殺人事件』を解決した人ですか!」

    エレン「えぇ。」

    ローザス「一度お目にかかりたかったんですよ。」

    エレン「私も海軍の大将さんとお会いできて、光栄です。」

    ローザス「正確には『元』ですけどね。」

    船長「もうすぐつくぞーい!」

    ローザス「見えてきましたね…」

    エレン「あれが名も無き『孤島』ですか…」

    ローザス「さて…あの人がどういうパーティーをするのか…見ものですな。」
  8. 8 : : 2015/07/12(日) 11:54:38
    メルラさんの案内で、俺達は屋敷に案内された。他の人を見ると、確かにいかにも『上品』そうな服装を着ている人達がいる。広間に案内されると、メルラは『コーヒーと紅茶を持ってくる』というので、キッチンへ向かった。待っている俺達は自己紹介をしようと言うことになった。まず、最初は先程、船で話した男だった。


    ローザス「はじめまして、ローザス・オリバーと言います。海軍の大将をつとめていました。」

    リヴァイ「…リヴァイ・アッカーマンだ。陸軍の元帥をしている。」


    陸軍の元帥…というと、軍隊の中で最も偉い人だ。相当の実力を持っているな。


    シンノスケ「オッホーイ!おら、シンノスケ・ノハラというぞ!よろちくび~」


    子供?身分は上流では無さそうだが…まぁ、あの人が招待したんだ。何か縁があるんだろう。


    クリストフ「クリストフです。氷職人をしています。」


    氷職人…今時には珍しい職業をしている。


    アナ「アナ・アレンデールです。作家をしています。」


    聞いたことあるな。たしか…何かの賞をとったような…


    ザキューラ「ザキューラです。ある会社を経営しています。」


    社長か…でも、裏の企業そうだな。顔を見ればわかる。


    エル「エル・ドリスです。御身分は…自分で言うのもなんですが、伯爵です。」


    伯爵!さぞかし、裕福な生活をおくっているんだろうな…四畳半で暮らしている俺とは大違いだ。


    エルサ「エルサ・アレンデールです。エル伯爵の夫です。」


    エル伯爵の妻か。さすが、格好いい男には美女がつくのは当たり前だ。…とても美しい…


    ガラー「ガラー・ブック・マエストロです。推理物の小説を書いています。」


    推理作家か…でも、聞いたことない名前だな…



    続いて、アルミン、ミカサの自己紹介を終えると、最後は自分だった。
  9. 9 : : 2015/07/12(日) 12:43:46
    エレン「エレン・イェーガーです。探偵です。」

    アナ「もしかしてあの『奇怪城殺人事件』を解決した人!?」

    エレン「えぇ…まぁ…」

    アナ「すごいすごい!本当の有名人が来た!」

    エルサ「アナ、落ち着いて。」

    アナ「あ…ご、ごめんなさい。」

    ザキューラ「お二人は何かのご関係で?」

    エルサ「妹です。」

    ローザス「おや、お二人は姉妹ですか?いいですね~美人姉妹というのは。」

    アナ「いや、どちらかというと…エルサ…じゃなくて、エルサ婦人が美人で私なんか…」

    エルサ「そんなことないわよ。あなたも美人よ。」

    クリストフ「俺もそう思うよ。」



    と、そこへメルラがポットとカップを持ってきた。



    メルラ「どうぞ、お好きにお飲みください。私、この館の世話を担当するメルラと申します。何かお困りがあったら、遠慮なくお申し出くださいませ。なお、御夕食は午後の7時ですので、それまでの間しばしおくつろぎ下さい。では、料理の支度がありますので私はこれで…」クルッスタスタ



    その後、俺達は小話をしつつ、各自部屋でそれぞれの時を過ごしていった…
  10. 10 : : 2015/07/12(日) 22:54:47
    ~201号室~


    リヴァイ「チッ…」グビッ

    リヴァイ「どうなってやがる…話が違うじゃねぇか…」グビッ

    リヴァイ「くそっ!」ドガッ


    ~203号室~


    ローザス「…」

    ローザス「なかなかおもしろそうな人達じゃないか…」


    ~207号室~


    アナ「何かしら…これ?」ピラッ



    ある旅人のお話

    12人の旅人がいた。


    一人の旅人、みんなで寝ていたら、寝過ごして残り11人

    一人の旅人、食事をしていたら、喉につまって残り10人

    一人の旅人、散歩していたら、崖に落ちて残り9人

    一人の旅人、ゲームをしていたら、負けて残り8人

    一人の旅人、ハチミツを取りにいったら、蜂に刺され残り7人

    一人の旅人、ワインを探しに行ったら、蛇に首を絞められ残り6人

    一人の旅人、魚を釣ったら、海に落ちて残り5人

    一人の旅人、写真をみたら、無くしてしまい、残り4人

    一人の旅人、何も食べないから、餓死して残り3人

    一人の旅人、熊から逃げていたら、食われて残り2人

    一人の旅人、船を漕いでいたら、波にのまれて残り1人

    一人の旅人、歩いていたら、岩が落ちてきて誰もいなくなった


    アナ「なにこれ…童話?」


    ~208号室~

    エル「気分はどうだい?」

    エルサ「えぇ、最高よ。」

    エル「しかし、肝心のあの人がいないね。」

    エルサ「そうね。主催者ですもの。きっと何かサプライズがあるのよ。」

    エル「なるほど…どういうのかな?」

    エルサ「う~ん…」

    エル「まぁ、あの人のことだ。何かあるんだろう。」

    エルサ「そうね。」
  11. 11 : : 2015/07/12(日) 23:10:04
    ~209号室~

    ガラー「…ローザス・オリバーか…」

    ガラー「同姓同名がいるとは思えないんだがな…」

    ガラー「まぁ…そんなことはどうでもいいか…さて…」ガラッ


    机の中 ピストル一丁


    ガラー「こいつをどう使おうかな…ククク…」



    ~101号室~


    ザキューラ「…」プハァ

    ザキューラ「…」


    ~103号室~

    シンノスケ「アッハハハハハ!!」ゲラゲラ

    シンノスケ「やっぱり面白いぞこの『でっかちゃん』は。」

    シンノスケ「後でみんなにこれ紹介しよーとっ」


    ~104号室~


    クリストフ「…アナ・アレンデールか…」

    クリストフ「なかなかいい子じゃないか…」

    クリストフ「俺好みだな。」


    ~107号室~


    エレン「他の招待客スゲーな。」

    アルミン「みんな上品そうな方ばっかだよ。」

    ミカサ「子供がいた。どういうことだろうか。」

    エレン「さぁ?何か縁があるんじゃないのか?」

    アルミン「そういえば、ローザス・オリバーっていう人がいたけどあの人は…」

    エレン「同姓同名の別人らしい。」

    アルミン「へぇ~珍しいこともあるんだね。」



    カンッカンッカンッカンッ



    エレン「夕食だ!行こうぜ!」ガタッ




    メルラが作った料理はとても美味しかった。みんな、様々な話で盛り上がったり、ゲームしたりして、楽しんでいた。深夜0時頃に全員部屋に戻った。


    そして翌日…事件は突然やってきた。
  12. 12 : : 2015/07/12(日) 23:55:25
    ~2日目・208号室~



    エレン「彼女が亡くなったって本当か!?」

    アルミン「あぁ。」ガチャ

    アナ「そんな…エルサ…エルサぁ…」シクシク



    エルサ婦人がベッドで仰向けにして、亡くなっていた。しかし、見た目は眠っているようにしか思えず、第一発見者のアナも最初はそう思っていたらしい。でも、何度呼び掛けても応答しないので、不審に思ってアルミンを呼んで、調べてみたら亡くなっていたということだ。



    エル「先生、死因は…何でしょうか?」

    アルミン「おそらく、遅性の毒薬だと思われます。酒か何かに入れてあったのでしょう。」

    アナ「毒薬!?エルサは誰かに殺されたというの!?」

    アルミン「えぇ…たぶん…」

    アナ「そんな!誰が…こんなことを…うぅ…」シクシク

    クリストフ「部屋に戻ろう。アナ。」スッ

    アナ「うぅ…」シクシク

    エレン「アルミン、死亡推定時刻は?」

    アルミン「だいたい…午前3時から4時ぐらいかな。」

    エレン「ということは…少なくとも午前2頃に毒が盛られていたということだな…」

    ガラー「おいおい、探偵さんよぉ。まさか、この中に彼女を殺した犯人がいるかもしれねぇっていうのかい?」

    エレン「間違いないでしょう。」

    ガラー「フンッ、冗談にも程があるぜ。」

    エレン「誰か午前2時頃に彼女と会った人はいませんか。」


    誰も答えなかった。


    エレン「…そうですか…分かりました。では、こうしましょう。全員で荷物検査をします。」

    ローザス「荷物検査?」

    エレン「犯人はまだ、毒薬を持っている可能性があります。これ以上の犠牲者を出さないためにも、必要なことなのです。」

    ローザス「…わかった。やろうじゃないか。」



    それぞれ、招待客が使っている部屋をくまなく捜索した。しかし、どこにも毒薬は見つからなかった。


  13. 13 : : 2015/07/13(月) 00:10:46
    エレン「くそ…どこにもないなんて…」

    ガラー「俺は自殺だと思うな。」

    エレン「どうしてです。」

    ガラー「誰も部屋の中に無かったんなら、あと考えられるのは1つしかないだろ。」

    エレン「しかし、動機が分かりません。」

    ガラー「さぁな、狂ってたんじゃないのか。人間、精神的に追い詰められたら、最悪自害する生き物だからな。」

    エル「でも、彼女は生気に満ち溢れていましたよ。」

    ガラー「まぁ、どっちでもいいや。犯人が誰であろうと、俺に危害を与えようとするやつは、問答無用で殺してやるからな。ククク…」スタスタ

    エル「…」スタスタ

    エレン「…どう思うアルミン。」

    アルミン「自殺は考えにくいな。昨日の彼女は人生を楽しんでいた。考えられるとしたら、誰かが毒薬を隠しているのだろう。」

    エレン「なるほど…そうだな。」



    カンッカンッカンッカンッ



    エレン「朝食の合図だが…行くか?」

    アルミン「行こう。ミカサが不審に思うよ。」スタスタ

    エレン「だな…」スタスタ


    それにしても…彼女エルサ婦人の死に方は…美しすぎる。
  14. 14 : : 2015/07/13(月) 07:18:01
    ~広間~


    ミカサ「何かあったの?」

    アルミン「いいや、何でもないんだ。お、今日はトーストにスクランブルエッグ、サラダ、ベーコン…美味しそうだね。」ガタッ

    エレン「…」モグモグ

    ミカサ「エレン、顔色が悪い。」

    エレン「あぁ…いや…何でもない。」モグモグ

    ミカサ「そう…」モグモグ

    ガラー「何か恐ろしい物を見たんじゃないのか?」

    エレン「ガラー!」

    ミカサ「なに、その恐ろしい物って?」

    エレン「あ、いや…その…今日の朝、怖い本をアルミンと一緒に読んで…な?」

    アルミン「え、あ、うん…」

    ミカサ「そう…」

    ガラー「ククク…」ゴクッ




    あの事は、食事が終わってからにしようと思ったその時だった。




    ガラー「グ…グ…ガァ!」ガタッ

    エル「ガラーさん?」

    ガラー「グア…ア…ア…」ドサッ

    アナ「キャー!」ガタッ

    アルミン「みんな離れて!」ガタッ

    ガラー「」

    ローザス「先生…彼は…」

    アルミン「…死んでいる。死因は毒薬。」

    アナ「そんな…もういや…いや…」ガタガタブルブル

    クリストフ「アナ!大丈夫か?」

    メルラ「お水持ってきた方がよろしいでしょうか?」

    クリストフ「あぁ、よろしく頼む。」
  15. 15 : : 2015/07/13(月) 08:02:17
    リヴァイ「くそ…これで二人目か…」

    ミカサ「二人目ってどういうこと?」

    エレン「実は…」


    俺は、今朝起きた出来事を全て話した。


    ミカサ「どうりでいないと思った。でも…何で彼女は…」

    エレン「わからない。誰かが毒薬を隠し持っているはずだ。」

    ミカサ「だから、あのとき荷物検査を…」

    エル「どこに毒をいれたのでしょうか?」

    アルミン「彼が最後に飲んだのを見た人は?」

    リヴァイ「俺が見た。たしか、紅茶だった気がする。」

    エル「私、その紅茶を飲んだが…何ともなかったぞ。」

    ローザス「俺もだ。」

    アルミン「…ということは…毒は彼のカップに入れたことになる。では、その可能性ができるとしたら…ガラーの隣の人か、メイドさんが犯人ということになるね。」

    メルラ「私が…そんなことするわけないじゃないですか!」

    アルミン「…では、あなた方が?」

    ローザス「…私が犯人と?フフフ…バカげたことを。第一、私が彼を殺す動機がありません。もちろん、彼女も。」

    クリストフ「残念ながら、俺も犯人じゃない。俺とあいつは初対面だ。殺すことの意味がない。」

    アルミン「…う~ん…だとしたら…」

    エレン「分かりました。全員、身体検査をしましょう。」

    ローザス「なるほど、部屋の中にないとすると、自分の服などの中にあるということですね。」

    エレン「その通りです。」

    リヴァイ「俺は反対だ。」

    エレン「元帥…なぜです。」

    リヴァイ「もし、犯人が毒薬のはいったカプセルを入れられたら、真っ先に疑われるじゃねぇか。」

    アルミン「ちょっと待ってください。今『カプセル』と言いましたよね?もしかしたら、粉末状の物かもしれないし、液体の物かもしれない。なぜ、貴方はその毒薬がカプセルだと思ったんですか?」

    リヴァイ「はぁ?普通、毒薬はカプセルじゃねぇのかよ。」

    アルミン「その線もありますが、一般的に考えるとしたら粉末状ではありませんか?」

    ローザス「確かに、俺は毒薬といえば粉末状だと思うな…」

    ミカサ「私もそう思う。」

    エレン「俺も粉末状だと思う。液体にいれるとしたら、粉末状しか考えられない。」

    リヴァイ「人それぞれの考え方があるだろうが。」

    アルミン「でも、普通に考えて答えるとしたら、粉末状です。では、なぜ貴方がカプセルと答えたのかそれは…貴方がこの毒薬を使ったからです。」

    リヴァイ「はぁ?俺が犯人とでも言いたいのか?」

    アルミン「えぇ。」

    リヴァイ「チッ…バカバカしい。」スタスタ

    エレン「ちょっと!元帥さん!どこに行くんですか!!」

    リヴァイ「煙草を吸いにだよ。ここじゃぁむさ苦しくてたまったものじゃない。」スタスタ

    エレン「とか何とか言って、逃げ出そうとしているんじゃないんですか?」

    リヴァイ「分かった。こうしよう。俺が10分以内に戻って来なかったら、探しに来てくれ。いいな?」

    エレン「…分かりました。」

    リヴァイ「じゃぁな。」ガチャバタン
  16. 16 : : 2015/07/13(月) 08:16:15
    ローザス「間違いないな。彼が犯人だ。」

    クリストフ「俺もそう思う。元帥とか何とか言って、ほんとは快楽殺人者なんだろう。」

    アナ「えぇ、きっとそうよ!」

    クリストフ「アナ?」

    アナ「そうよ!彼がねぇさんを殺したのよ!あいつは、人間の皮を被った悪魔なのよ!そうよ!悪魔なのよ!」

    クリストフ「アナ、落ち着け!」

    アナ「だとしたら…あいつを…あいつを…生かしてはおけない…そう…ねぇさんの…エルサの敵をとらないと…あいつを…殺す…」フラフラ

    クリストフ「アナ!落ち着け!君まで犯罪者になる必要はない!」

    アナ「犯罪者ですって?ハハハハハハハ!これは裁きなのよ!そう!裁き!私は正しい!ハハハハハハハ!!」

    クリストフ「アナ…」

    アルミン「アナさん、とりあえず落ち着いて。部屋でゆっくり休みましょう。制裁は僕達がやるので。」

    アナ「あ…あぁ…ごめんなさい…私…どうか…していたわ…ごめんなさい…ごめんなさい…」

    クリストフ「別にいいんだ。さぁ、部屋に戻ろう。」スッ

    メルラ「お供します。」スタスタ


    ガチャバタン
  17. 17 : : 2015/07/13(月) 08:29:37
    ローザス「ヒステリックになっちまったか…」

    エル「そりゃそうですよ。人が二人も亡くなっているんですよ。しかも立て続けに。おかしくなるはずです。」



    ガチャ



    クリストフ「寝かせてきた。しばらくは大丈夫だろう。」

    メルラ「かなりお疲れのようなので、寝る前に水を飲ませておきました。」

    アルミン「ご苦労様。」

    エレン「今いる皆さんだけで身体検査を行います。彼が犯人だと思いますが、念のためやらせていただきます。」




    身体検査を行ったが、誰も毒薬を持っていなかった。



    エル「決まりだな。彼が犯人だ。」

    エレン「その可能性は十分に高いです。」

    アルミン「あと残り2分…10分たっても戻って来なかったら、彼を探しに行きましょう。」

    ローザス「そうだな。」

    クリストフ「彼を見つけたら、おもいっきりぶん殴ってやる。」
  18. 18 : : 2015/07/13(月) 09:06:11
    ~外~


    リヴァイ「チッ…」スパスパ

    リヴァイ「どうなってやがる…」スパスパ

    リヴァイ「クソ…あの時断っておけば、こんなことにならずにすんだのに…」スパスパ

    リヴァイ「…逃げようかな…」



    ~道中~


    リヴァイ「たしか…この辺りにボートがあったような…」スタスタ


    ガラッ


    リヴァイ「!!あぶねぇ…落ちるところだった…」フゥ


    ドンッ


    リヴァイ「なっ…」ヒュー


    ドガッガラガラ


    リヴァイ「」
  19. 19 : : 2015/07/13(月) 09:17:23
    エレン「…10分たった…戻ってこない。」

    ローザス「探しに行くぞ!」タッ




    エレン「いたか?」

    ローザス「いや、見なかった。」

    エレン「くそ、どこに…」

    アルミン「エレン!」タッ

    エレン「どうしたアルミン。」

    アルミン「崖の方にリヴァイ元帥が…」

    エレン「なに!?」タッ



    彼は、崖のふもとにいた。亡くなっていることは明らかだった。



    エル「アルミンと私で探しに行ったら…」

    ローザス「事故なのか?」

    アルミン「おそらく、逃げようとしたら滑って…という感じかな。」

    クリストフ「神が奴に罰をもたらしたんだ。」

    エル「だな。」

    ローザス「じゃぁ、一件落着ってとこだな。」

    エレン「そうだな。」

    クリストフ「戻ろう。彼女に報告しないと、きっと安心するだろう。」
  20. 20 : : 2015/07/13(月) 09:33:13
    ~207号室~


    アナ「いや…いや…いや…」ブルブル

    アナ「エルサ…助けて…エルサ…」ブルブル



    ドンッドンッ


    アナ「!!だ、誰!?」



    『俺だ。クリストフだ。』



    アナ「クリストフ…入って。」



    ガチャ



    クリストフ「やぁ!…寝れなかったのか。」

    アナ「頑張ったんだけど…全然…」

    クリストフ「アナ、いいニュースだ。神の天罰が下ったんだよ!」

    アナ「え?…どういうこと?」

    クリストフ「あいつが崖から落ちたんだよ!」

    アナ「それって…事故?」

    クリストフ「あぁ!安心しろ!もう俺達を殺す奴なんていないんだよ!」

    アナ「本当に?」

    クリストフ「本当だ!」

    アナ「フゥ…」

    クリストフ「さぁ、お祝いだ!」

    アナ「お祝いって何の?」

    クリストフ「決まってんだろ!事件が一件落着したこと!さぁ、行こう!」
  21. 21 : : 2015/07/13(月) 10:00:23
    ~広間~


    一同『カンパーイ!』カチッカチッ


    ローザス「ゴクゴク…プハァ!いやはや、無事解決しましたな!」

    クリストフ「ほんとですよ!全く、あのやろう、人を二人も殺しやがって!」

    エル「まぁ、当然の報いです。神は全てを見ていますからね。」

    アナ「でも、エルサは戻って来ないんだよね…」ハァ

    エル「アナ…」

    クリストフ「大丈夫!だったら、俺がエルサの代わりになってやる!」

    アナ「え?」

    エレン「まさか…女装する気じゃぁ…」

    アルミン「まさかの…そっちけい?」

    クリストフ「違う!俺がエルサの代わりになるような存在になるっていうこと!つまりは…その…えぇと…」

    ローザス「ハ、ハーン…分かったぞ。お前、アナのことが好きだな。」

    アナ「え?」

    クリストフ「あの…いや、その…はい…」

    アナ「それは本当なの?」

    クリストフ「…あぁ…」

    アナ「うれしい!ありがとう!」ニコッ

    クリストフ「え?いいのか…こんな俺とで…」

    アナ「だって、クリストフって優しいし男らしいところもあるから、好きだよ。」

    クリストフ「お、そ、そうか///」グビッ

    ローザス「では、ここに新たなるカップル誕生をお祝いして、カンパーイ!」

    一同『カンパーイ!』カチッカチッ

    クリストフ「///」

    アナ「///」
  22. 22 : : 2015/07/13(月) 12:57:15
    メルラ「あの…」

    ローザス「どうした、メルラさん。」

    メルラ「夕食用に使おうと思っていた魚とハチミツが無くなっているんです。」

    クリストフ「そんなバカな。ちゃんと探したんですか。」

    メルラ「えぇ。」

    エル「私が海で釣ってきましょうか。」

    メルラ「いえいえ、私が釣ってきます。お客様にそんなことをさせるのは…」

    エル「大丈夫ですよ。こう見えて私、釣りが趣味なんでね。」

    メルラ「そうですか…では、よろしくお願いいたします。」

    エル「任せてください。」

    ローザス「とびっきりの大物を頼むよ。」

    エル「あぁ、もちろんさ!」


    ガチャバタン


    エレン「ここは蜂とか飼っているんですか?」

    メルラ「えぇ、屋敷の反対側の方に。」

    ミカサ「私が取ってきます。」スタスタ

    メルラ「あ!防護服を着てください。刺されたら、大変なので。」スッ

    ミカサ「分かりました。」スッ

    エレン「おぉ~結構似合ってるぞ。」

    ミカサ「本当?ありがとう。」

    エレン「顔見えないけどな。」

    ミカサ「…行ってきます。」

    メルラ「お気をつけて。」



    ガチャバタン
  23. 23 : : 2015/07/13(月) 13:41:48
    ローザス「さて、夕食が出来るまでの間トランプでもしないかい?」スッ

    エレン「いいねぇ!やりましょうよ!」

    アルミン「賛成。で、何をするの?」

    アナ「ババ抜きやりたい!」

    クリストフ「俺もそれがいいな。」

    ローザス「よし、決まり。俺をいれて…6人か。」

    クリストフ「あれ?あいつはどこに行ったんですか?」

    アルミン「『ワインが足りなくなったから、取りにいく』っていってましたよ。」

    ローザス「そうか。まぁ、いいや。あいつ抜きでやろう。」

    アナ「えぇ!?いいの?」

    ローザス「別に構わないさ。あいつ、ワイン好きだから、時間かかるよ。」シャッシャッ

    アナ「そうね。」

    ローザス「さぁ、ゲームの時間だ!」
  24. 24 : : 2015/07/13(月) 14:06:16
    先にローザスがあがった。続いて、アルミン、自分とあがって、最後に残ったのはクリストフとアナだった。




    アナ「ムムム…」ジリッ

    クリストフ「さぁ、どっちかな?」

    アナ「これ!」バッ

    クリストフ「よし!」グッ

    アナ「あ~もう!よ~し…」サッサッ

    アナ「さぁ!どっちでしょうか!」バッ

    クリストフ「ムムム……これ!」バッ

    アナ「あっちゃぁ~」

    クリストフ「やったぁ~俺の勝ち!」

    アナ「くっそ~」

    ローザス「大人げないぞ。」

    クリストフ「勝てばいいんだよ。勝てば。」



    ドッターン


    一同『!?』

    アナ「」

    クリストフ「アナ?…アナ!」タッ

    アルミン「待って!…ダメだ。手遅れだ。」

    ローザス「おい、これはどういうことなんだよ!」

    アルミン「…死因は…毒薬…殺されたんだ。」

    クリストフ「そんな…アナ…アナ…」ガクッ

    ローザス「…まだ…終わっていなかったのかよ…」

    エレン「どうなってるんだ…」



    ガチャ



    一同『!!』

    メルラ「あの…!!これは…」サアア

    アルミン「事件です。また…死人が…」

    メルラ「そんな…もう解決したはずでは?」

    ローザス「犯人はリヴァイじゃなかったのかよ! 」

    エレン「メルラさん、いいかけた事は何ですか?」

    メルラ「あの…遅くないですか…お二人…」

    ローザス「たしかに…もう8時だ。釣りはともかく、蜂の方は3時間も苦戦する必要があるのだろうか。」

    エレン「おれ、見てきます!」タッ

    クリストフ「待て、俺も行こう。」タッ
  25. 25 : : 2015/07/13(月) 14:21:23
    ~道中~


    エレン「」タッタッタッ

    クリストフ「」タッタッタッ

    クリストフ「おい!誰か倒れているぞ!」

    エレン「!?あれは…ミカサ!!」タッ

    ミカサ「」

    エレン「ミカサ!ミカサ!」ユサユサ

    クリストフ「屋敷まで運ぼう。まだ生きている可能性があるかもしれない。」ヒョイ

    エレン「あぁ、そうだな。」タッ
  26. 26 : : 2015/07/13(月) 14:35:10
    ~広間~


    アルミン「僕は犯人は…だと思う。」

    ローザス「君もそう思っていたか…あなたは?」

    メルラ「私は…だと思います…」

    ローザス「なるほどね。」


    バンッ


    エレン「アルミン!ミカサ…ミカサが!」

    アルミン「なんだって!早くこっちへ!」

    エレン「ミカサ!ミカサ!」

    アルミン「…」

    クリストフ「どうですか?…先生。」

    アルミン「…残念ながら…彼女は…もう…」

    エレン「そんな…嘘だろ!ミカサ!ミカサ!」

    ミカサ「」

    メルラ「死因は蜂に刺されたことでしょうか?」

    アルミン「いや、これは人間がやったものですね。注射針の後がある。犯人は後ろから襲ったのでしょう。」

    エレン「くそ…誰だよ…人を殺して何が楽しいんだよ!」ドガッ

    アルミン「落ち着いてエレン。実は、もう犯人の目星がついているんだよ。」

    エレン「なに?」

    ローザス「俺とアルミンは、エルだと思う。」

    メルラ「…で、私は…ワインを取りに向かった…彼だと思います。」

    エレン「そうか。よし、まずワイン倉庫に向かおう。」ガチャ

    クリストフ「もしあいつが犯人だったら、ぶっ殺してやる。」
  27. 27 : : 2015/07/13(月) 14:58:12
    ~ワイン倉庫~


    カチッ


    メルラ「ここがワイン倉庫です。」

    ローザス「へぇ~結構大きいんですね。」

    エレン「なに呑気なことを言っているんだ。」

    クリストフ「そうだぞ、いつ襲われるのか分からないからな。」

    アルミン「あ、誰かいる…!!」


    彼は、首をつって亡くなっていた。


    アルミン「…死んでいる…」

    エレン「自殺か?」

    アルミン「うん。これは自殺しかできない痕だ。」

    クリストフ「そうか…じゃぁ、エルは?」

    エレン「見に行こう。もしかしたら、彼が犯人かもしれない。」
  28. 28 : : 2015/07/13(月) 16:48:31
    ~海岸~


    ザザンザザン


    エレン「波が荒いな…」

    クリストフ「こんなところで釣りをしていたのか…?」

    メルラ「あ、あれ!!」


    岩が波で打ち付けられている。その中に服らしきものがあった。全員で引っ張って見ると、エルの死体だった。
  29. 29 : : 2015/07/13(月) 17:15:09
    ~広間~


    ローザス「…大変なことになったな…」

    エレン「今日だけで、人が8人も死んでいる。これは明らかに異常だ。」

    アルミン「僕が推測すると…犯人は相当の精神異常者だと思うよ。」

    クリストフ「…で…犯人は誰なんだ?」


    誰も答えなかった。


    クリストフ「黙る気か。まぁ、そりゃそうだろうな。もしここで名乗りをあげたら、俺に殺されるもんな。」

    エレン「おい、クリストフ何を…」

    クリストフ「お前ら、犯人が憎くないのかよ!仲間や幼なじみ、恋人が次々殺されてるんだぞ!クソッ!」

    アルミン「犯人は自殺した彼だと思うね。彼は、ミカサ、エル伯爵を殺した後、罪に耐えきれなくなり自殺した…こんなところかな。」

    ローザス「まぁ、これで犯人はいなくなったところだし…」

    クリストフ「そうやってまた安心する気か!?もう、お前らのことなんか信じられない!」タッ

    エレン「おい、クリストフ!どこに行くんだ!」

    クリストフ「部屋だよ!殺人者と一緒にいるよりはマシだからな!」

    ローザス「単独行動はよせ。犯人の思うツボだぞ。」

    クリストフ「もし、犯人が俺を襲ってきたら…殺す。何があろうと殺す。ククク…」



    ガチャバタン



    ローザス「ついに、あの男もおかしくなってしまったか…」

    アルミン「それもそうだと思うよ。愛すべき恋人が殺されたんだ。僕だったら、たまったものじゃないよ。」

    エレン「9時か…食事にしますか?」

    メルラ「分かりました。作ってきます。」

    ローザス「ちょっと待った。全員で行かないか?もし、毒でもいれられたら終わりだしな。」

    メルラ「…私が犯人とでも?」

    ローザス「念のためです。なぁ、いいだろ?」

    エレン「そうですね。アルミンは?」

    アルミン「僕は…いいや。部屋に戻るよ。」ガタッ

    エレン「食わなくていいのか?」

    アルミン「大丈夫。栄養剤持ってきたから…」フラフラ


    ガチャバタン


    ローザス「さすがの医者も参っているようだな。行こう、エレン。」スタスタ

    エレン「…」スタスタ
  30. 30 : : 2015/07/13(月) 18:08:56
    ~キッチン~


    ジュージュー


    メルラ「」サッサッ

    ローザス「素晴らしい腕前ですな。」

    メルラ「恐縮です。」トントン

    エレン「毒をいれている様子はありませんね…」

    メルラ「できました。」

    ローザス「どれどれ…ほう、牛ヒレ肉のステーキですか…美味しそうですね。」

    エレン「ここで食べませんか?」

    ローザス「たしかに、移動中に毒でもいれられたら困るしね…よろしいですか?」

    メルラ「構いませんが。」

    ローザス「では、さっそく…フムフム…おぉ!こりゃぁ絶品だ!舌がとろけそうだ!」モグモグ

    エレン「あの…」

    ローザス「なんだね。」モグモグ

    エレン「どうしてそんなに、陽気でいられるんですか?人がたくさん死んでるというのに…」

    ローザス「まぁ…昔から精神が強かったからな…後、海軍の時も色々あったし…そのお陰で鋼の精神力がついたのかもしれんな…」

    エレン「いいですね…俺も欲しいですその…鋼の精神力を…」

    ローザス「おや?探偵の君でさえも参っているのかい。たしかに、一人ならまだしも2人、3人と来ちゃね…」モグモグ

    エレン「あの…メルラさん。」

    メルラ「何でしょうか?」

    エレン「ここって、電話とかあるんですか?」

    メルラ「えぇ、ございますけど。」

    エレン「後で案内してください。電話を使って助けを呼びましょう。」

    ローザス「助けを呼ぶったって…もう9時半だぞ。」モグモグ

    エレン「今日じゃなくても、明日の朝だったら、来るはずです。」

    ローザス「そうだな…」ゴクン

    ローザス「助けを呼ぼう。」




    その後、俺達は電話を使って助けを呼ぼうとしたが、電話線が切れて繋がらなくなっていた。
    仕方なく、助けを呼ぶのは諦めて明日の朝を迎えることにした…
  31. 31 : : 2015/07/13(月) 19:12:21
    ~203号室~


    ローザス「…」

    ローザス「なかなか面白い展開になってきたね…」

    ローザス「次は誰が死ぬか…楽しみだ…」


    ~104号室~


    クリストフ「クソッ!クソッ!クソッ!」ドガッドガッドガッ

    クリストフ「誰なんだよぉ…犯人は…」イライラ

    クリストフ「俺の…アナを…殺した奴は…」イライラ



    ~105号室~


    アルミン「」ゴクッ

    アルミン「これさえ飲めば問題なしだ…」

    アルミン「しかし…犯人は誰なんだろうか…」

    アルミン「自殺をした人か、それとも…」

    アルミン「明日は、何も起こりませんように!よし、寝よう!」


    ~107号室~


    エレン「…」

    エレン「」ハァ



    ~広間~


    メルラ「これでよし…と。」ガチャ

    メルラ「…もうすぐ…もうすぐで終わる…」

    メルラ「あともうすぐで…全てが…」
  32. 32 : : 2015/07/13(月) 19:32:16
    ~3日目・107号室~


    エレン「う~ん…」ノビー

    エレン「朝か…」

    エレン「今日は…誰も…死なずにここを出たいな…」


    カンッカンッカンッカンッ


    エレン「朝食の時間か…行こう…」ノソッ



    ~広間~


    エレン「…おはよう…ございます…」ゴシゴシ

    メルラ「おはようございます。」カチャカチャ

    ローザス「おはようエレン。」

    エレン「あれ?…クリストフとアルミンは?」

    ローザス「さぁね…まだ寝てるんじゃないのか。」

    エレン「俺見てきます。」

    ローザス「よしたまえ。せっかくの美味しい朝食が台無しになってしまうじゃないか。」

    エレン「…そうですね…いただきましょう。」ガタッ


    相変わらず、料理の方は絶品だった。でも、なんだろう…この…嫌な感じは…


    ローザス「遅いな。」ゴクッ

    エレン「あの…心配なんで…起こしてきていいですか?」

    ローザス「だったら、私も行こう。」ガタッ
  33. 33 : : 2015/07/13(月) 19:47:39
    ~104号室~


    エレン「クリストフ!起きろ!」ドンッドンッ

    ローザス「…返事がないな…」

    エレン「おい!起きろ!おい!」ドンッドンッドンッ

    ローザス「」ガチャ

    ローザス「!!鍵が掛かっていない…まさか!?」バンッ

    エレン「!!その…まさか…な…」



    クリストフは、大きな目を見開きながら死んでいた。首には、絞められたような痕が残っていた。



    ローザス「…またか…」

    エレン「!!あ、アルミンは!?」タッ



    ~105号室~


    エレン「アルミン!アルミン!」ドンッドンッ

    エレン「アルミン!」ドンッ

    エレン「クソッ…鍵が掛かっていて、中の様子が見れない…」ガチャガチャ

    ローザス「どけ!」

    エレン「!!」サッ


    ドガッズッドーン


    エレン「アルミン!」タッ

    エレン「!!アルミン…」



    アルミンは、倒れていた。もがき苦しんだ様な痕跡があり、治そうと思ったのだろう。カバンの中身が飛び散っていた。
  34. 34 : : 2015/07/13(月) 20:01:55
    ローザス「…彼も…遅かったか…」

    エレン「栄養剤と錠剤の毒薬をすり替えたんだ。しかし、彼はその事に気がつかなくて…クソ…」

    ローザス「…」ガサッ

    エレン「なんですか…それ…?」

    ローザス「クリストフの部屋で見つかったんだ。これは…幼い時の写真だな…」

    エレン「後ろにいるのが、彼の両親ですか…父親似ですね。」

    ローザス「親を大切にしていたんだな。」

    エレン「彼のご両親、お元気ですかね?」

    ローザス「さぁな…」

    エレン「あ!」

    ローザス「どうした!?」

    エレン「メルラさん!彼女は?」

    ローザス「後をつけていると思ったんだが…いないな。」

    エレン「」タッ

    ローザス「おい、どうした!」タッ

    エレン「早く捕まえないと…逃げられる!」

    ローザス「彼女が犯人だったのか!クソッ!あの女!」
  35. 35 : : 2015/07/13(月) 20:33:59
    ~広間~


    バンッ


    エレン「メルラさん…うっ…」

    ローザス「どうした…な…」


    メルラは、上半身を切られて亡くなっていた。その上になぜか熊の頭の剥製が置いてあった。


    エレン「なんだ…これ…」

    ローザス「無惨な…」

    エレン「この熊の剥製はどこに?」

    ローザス「見たことあるな…あ!一昨日、書斎の所に飾ってあった奴だ!」

    エレン「俺達…3人になってしまいましたね…」

    ローザス「そうだな…」

    エレン「つまり、犯人はこの中ということになる。」

    ローザス「その通り。」カチャッ

    エレン「!!ローザス…まさか、あなたが…」

    ローザス「お前が犯人だろ。いや…お前らが共犯で殺ってきたことかもしれないしな…」

    エレン「ローザスさん、落ち着いて。」

    ローザス「来るな!」カチャッ

    エレン「…その拳銃は…あなたの…ですか?」

    ローザス「いや、これはガラーの部屋から持ってきた物だ。」カチャッ

    エレン「…なぜ貴方が安心しているかわかりましたよ。その拳銃さえあれば、いざとなったら護身用になりますからね…」

    ローザス「さぁ、退いてくれ。」

    エレン「どこに…行くつもりですか?」

    ローザス「船だ。リヴァイを探す時に見つけたんだよ。俺はそれを使って逃げる。」

    エレン「とか何とか言って、貴方が犯人なんじゃないんですか?」

    ローザス「俺が犯人?バカバカしい!俺が殺人者なわけないだろ。それは自分が一番よく知っている。」

    エレン「話し合いましょう。こんなことをしても何も意味ないですよ。」

    ローザス「殺人者にそんなことは言われたくないね。じゃぁな。」タッ

    エレン「あ!待て!」タッ
  36. 36 : : 2015/07/13(月) 20:45:55
    ~道中~


    エレン「くそ…あいつ…どこに行きやがった…」ハァハァ


    ザアア


    エレン「!?あ!」

    ローザス「さらばだ、諸君!ハハハハハハ!!」ブゥーン

    エレン「…モーター…ボート…くそ…」ハァハァ

    エレン「…ん?」


    その時、彼が乗った船が沈み始めたのだ。どんどん沈んでいく船。彼は叫び声をあげて、こちらに助けを求めている。遠くから見ていて、よく分からないが、船に溜まっている水をかき出そうとしている。だが、 その努力もむなしく彼は船と共に海のもずくとなって消えていった…
  37. 37 : : 2015/07/13(月) 20:57:02
    エレン「…ローザス…」

    エレン「…」クルッスタスタ



    ~広間~


    バンッ


    エレン「…」

    エレン「残るは、俺とあなただけです。」

    エレン「ということは、この全ての事件の犯人は貴方ということになる。」

    ???「…」

    エレン「何とか言ったらどうなんですか?



    (この空白はミスでは、ありません。思考の時間です。犯人が誰か改めて考えてください。)



































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































    ザキューラさん。」







































  38. 38 : : 2015/07/13(月) 21:07:20
    ザキューラ「…ククク…」ゴクッ

    エレン「こんな時にお酒とは…無神経にも程がありますね。」

    ザキューラ「あぁ、そうかい…で、証拠は?」

    エレン「物的証拠はありませんが、証明なら出来ます。」

    ザキューラ「ぜひ、聞きたいね。」

    エレン「自分の記憶を読み返してみたんです。そしたら、気づいたことがありました。」

    ザキューラ「なにかね?」

    エレン「貴方がこの3日間、自己紹介の時と姉妹の話だけで、後は一言も喋ってないことに。」

    ザキューラ「それは性格というものだろう。残念ながら、私は喋りが苦手でね…」

    エレン「そんなんでよく会社の経営とか経営出来ますね。」

    ザキューラ「まぁ…ある意味一種の才能という奴だよ…続けたまえ。」

    エレン「話を戻します。一言も発してないということは、どこかに隠れていた可能性がありますし、あるいは死体のふりをしていたかもしれません。」

    ザキューラ「じゃぁ、いつ私が彼らを殺したのかね?」

    エレン「…隙をみて殺したんだと思います。」

    ザキューラ「ククク…ハハハハハハ!!なんだそれは!隙をみて殺したんなら、貴方もできたはずです。」

    エレン「いいえ、私は出来ませんでした。なぜなら…」

    ザキューラ「『私がこの物語の主人公で、探偵だから』…だろ?」

    エレン「…」

    ザキューラ「エレン…だっけ?そういう固定観念は止めようよ。人間その気になれば、誰だって人を殺すことが出来るんだよ。」

    エレン「でも、私が殺しても何の利益もありません!」

    ザキューラ「はたしてそうかな…?」ピラッ
  39. 39 : : 2015/07/13(月) 21:26:00
    エレン「!!そ、それは…」

    ザキューラ「君のカバンから、持ってきたよ。えーとなになに…『エルサ婦人…600ドル、エル伯爵…800ドル、アルミン医師128ドル、ミカサ先生…60ドル、ローザス元海軍大将…569ドル、リヴァイ元帥…1909ドル、シンノスケ少年…20ドル、メルラ…37ドル、ガラー…467ドル、クリストフ…30ドル、アナ…400ドル』…これ…死体回収業者からの手紙だね…つまり、君は彼らの死体を売ろうとしていたわけだ。」

    エレン「違う!俺はやっちゃいねぇ!」

    ザキューラ「まぁ、そうなんだがな…俺が書いたかもしれないし、お前がもってきたかもしれない…どっちでもいいさ。」

    エレン「…何がいいたい…」

    ザキューラ「…エレンくん、つまりは私達二人とも犯人にできるということなのだよ。」

    エレン「…」

    ザキューラ「まぁ、君の好きにするがいいさ。」スタスタ

    エレン「ど、どこに行くんだ!」

    ザキューラ「なーに、逃げやしないさ。タバコを吸いにいくよ。」スタスタ



    ガチャバタンッ
  40. 40 : : 2015/07/13(月) 22:00:17
    エレン「…」



    俺はただひたすら困惑した。俺が…彼らを…殺した?俺が?ミカサ、アルミンを?


    と、何かぶつかる音がした。若干のうめき声が聞こえてきたような気がする。

    俺はその音の方へ向かった。


    ガチャ


    エレン「!!ザキューラ…」



    彼は大きな岩に当たって死んでいた。どこからか落ちてきたかはしらないが…


    エレン「…俺だけになってしまったな…」

    エレン「俺が…全てやったのかな…」

    エレン「ふう。」ガタッ


    吐息をついた時だった。


    エレン「ん?」


    大きなテーブルの上に小さな封筒が置いてあった。


    エレン「なんだこれ。」ヒョイ


    差出人は書いていない。俺は何の躊躇もなく開けた。そこには、


    『一人の旅人、一人ぼっち。ガス管開けて自滅した。』


    と書いてあった。


    エレン「…なんだこれ…?」


    と、何かの空気が俺の顔にあたった。


    エレン「うわっ!」

    エレン「…なんなんだよ…!!」

    エレン「あ…が…が…」ガクッ

    エレン「ど…どく…が…す…?」

    エレン「そんな…俺は…ここで…死ぬのか?」

    エレン「み…かさ…ある…みん…ごめんな…」

    エレン「う…く…あぁ…」ガクッ





    そして誰もいなくなった。



    ~END~
  41. 41 : : 2015/07/13(月) 22:44:43
    ~おまけ~


    ???「」ムクッ

    ???「…やっと終わったか…」

    ???「これで…全てが…」

    ???「ふう…」

    ???「さて…」ガチャ



    ~外~


    ???「…」


    リヴァイ「」


    ???「リヴァイ・アッカーマン…哀れな奴だ。『この島には財宝があるから、一緒に探そうよ』と言ったら、ころっと騙されやがって…」スタスタ


    ???「ローザス・オリバー…元海軍の大将…俺は、海軍が一番嫌いなんだよ。ざまぁみろ。」スタスタ


    ???「…ザキューラ…この男は、多額の借金で首が回れなくて、困り果てているときに俺がうまい話をしたら…ころっと騙されやがった…」スタスタ



    ~広間~


    ???「エレン・イェーガー…こいつは、俺の手柄を横取りしやがった。あの事件は俺が解決したも同然なのに…」スタスタ

    ???「メルラ…この女は俺の元恋人で、たくさんの金を奪った女だ。」スタスタ



    ~103号室~

    ???「シンノスケ・ノハラ…俺ガキは嫌いなんだよな。知性低いし、マナーというものを知らない。」スタスタ


    ~104号室~

    ???「…クリストフ…親バカな糞やろうだ…」スタスタ


    ~105号室~


    ???「アルミン・アルレルト…無免許の殺人医師だ…」スタスタ


    ~106号室~

    ???「ミカサ・アッカーマン…俺の60ドルを盗んだ女…」スタスタ



    ~206号室~


    ???「…エル…欲望に目がくらみ、危うく低落しそうになった男…」スタスタ


    ~207号室~


    ???「アナ…純粋で、いい子だった…出来れば…殺したくなかった…」スタスタ


    ~209号室~


    ???「ガラー…俺の友人だった…こいつが彼女を奪ったりしなければ、こんな目にあわずにすんだのに…愚かな奴…」スタスタ



    ~208号室~



    ???「…エルサ…君だけは…殺したくなかった…」

    ???「…すまない…」

    ???「でも、君の苦しむ姿だけは見たくなかったんだ。だから…一番最初に…苦しまずに…」

    ???「こんな俺を許してほしい…」

    ???「どうか、安らかに天国に行ってくれ。」

    ???「愛する妹と共に。」

    ???「…さようなら…」スタスタ
  42. 42 : : 2015/07/13(月) 23:12:45
    ???「…」ザッザッ


    ガチャバタンッ


    ???「…」スタスタ

    船長「あれ?もういいんですかい?」

    ???「あぁ、非常に満足だ。」

    船長「しっかし、ここの招待客は間抜けですね。大御所のパーティーだから、ひょこひょこ出ちゃって。」

    ???「…二人を除いてな…」

    船長「あぁ!あのアナとエルサっていう人かい?どういうご関係で?」

    ???「俺の…大切な人達だった。」

    船長「あぁ、そうかいそうかい…で、あんたの『代わり』も殺しちゃったわけ?」

    ???「そうだ。」

    船長「あんた、おっかねぇな。まさか俺まで殺すつもりじゃないですよね?」

    ???「ハハハ…そんなわけないじゃないですか。」

    船長「よかったぁ…安心しましたよ。60歳でも、まだまだ生きたいですからね。」

    ???「そうですか。じゃぁ…行きましょうか。」

    船長「あ、そうそう招待客のご関係者には『失踪』にしときました。もちのろん、貴方と俺には全く被害があわないようにしときましたから。」

    ???「相変わらず、すごいね。昔、何かやっていたの?」

    船長「えぇ…まぁ…ある組織を…仕切っていたもんでね…まぁ…40年ぐらいまえになりますかな…」

    ???「へぇ~」

    船長「さて、もう未練ないですな。」

    ???「あぁ、全くないよ。」

    船長「では…出港!」






    船が瞬く間に島との距離を離れていく。
    彼ーアルミン・アルレルトは、ただジッと島を眺めていた。
  43. 43 : : 2015/07/19(日) 22:20:43
    とても楽しかったです!
    このssを見てアルミンがちょっと嫌いになりました(;一_一)
  44. 44 : : 2015/07/26(日) 12:37:38
    >>43コメントありがとうございます!
  45. 45 : : 2015/07/27(月) 16:40:28
    お疲れ様でした
  46. 46 : : 2015/07/30(木) 22:26:58
    >>45ありがとうございます!!

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Xi

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