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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

『私達が求めるのは』

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  1. 1 : : 2015/05/01(金) 00:12:21

    どうも、「」だぁよぉー!
    じゃあ、私のこと知ってる人、もしくは知らない人ぉー手を挙げてー!

    うわーたくさんいるねー!

    えっ…全員じゃんって?
    そ、そんなことないよ…(´;ω;.:...

    こんな茶番から始まる今作品。
    どこかで、こったストーリーのある作品もう書かねぇ!とか豪語しましたが。取り消しです。割とこってます。コリコリしてます。

    さてさて長くなるので恒例注意事項↓
    ・ネタバレ「:re」2巻まではあるかも
    ・キャラ崩壊は出来るだけなし
    ・その他etc…(もうみんな分かるよね)

    では行こうか…赫者たちよ…

    みんな、コメント&スターちょうだいねー♡
    励むから。色々。
  2. 2 : : 2015/05/01(金) 00:14:49
    シリーズ作品(一応)

    処女作『カネキ「トーカちゃんと」』
    http://www.ssnote.net/archives/22856

    二作目『傷のアント』
    http://www.ssnote.net/archives/24488

    の続きって事でオナシャス。
  3. 3 : : 2015/05/01(金) 00:15:44
    sleep catさん、お久しぶりです!
    さっそく期待☆
  4. 4 : : 2015/05/01(金) 00:16:20


    あれから1年だ。
    1年間を経た。経てしまった。
    あの日から僕らは着実に「僕らの」平穏を取り戻しつつある。
    分かっていたはずの悲しみを受け入れる事を拒みながら──

    俺は変わったものを捨て、変わらず生きている。

    私は悲しみを忘れずに、のうのうと生きている。

    私は生きてていいのかな。

    僕らに平穏はあまりに不似合い過ぎる。
    平穏は異常あっての平穏なのかもしれない。
    よく言うだろ?「駄目な奴を消すには周りみんなも駄目にすればいい。そうすれば駄目な奴はいなくなる」
    世界が異常になれば、そのうち、それは異常でなくなる。
    その異常すら壊されたのだ。

    あの日僕らの異常な平穏はいとも簡単に壊された。

  5. 5 : : 2015/05/01(金) 00:17:32
    >>3
    ヤバイww超早いよww
    期待ありです!!
  6. 6 : : 2015/05/01(金) 00:22:44


    -これまで人々を恐怖の渦に陥れてきた喰種、梟。東京20区、SSS級駆逐対象の喰種”梟”討伐作戦から今日で1年が経ちました。-


    朝のジョギング中、イヤホンから聞こえてくるラジオニュースはこればかりだ。正直な所、飽きてきた。ニュースなんて他にもあるだろうに。


    -あの日20区は甚大な被害を受けました、そしてそれから1年、今現在の20区はどうなっているのでしょうか-


    どうなっているか、ね。さぁどうなってしまったかな。


    -人々の生活は再び、とりもど──


    ニュースにぼんやり耳を傾けていると、突然横から衝撃が走った。それも割と強烈な腹蹴りだ。思わずよろける。

    「おいおい、先輩を無視とはいい度胸してんな」

    カネキ「うひゃぁっ?!」

    体制を立て直し、顔をあげてみると長身のメガネの男が立ちはだかっていた。それに驚き今度は変な声が出た。

    「なに、俺幽霊なの? 見えちゃうとヤバイ奴なの?」

    カネキ「いやその…ごめんなさい西尾先輩」

    とりあえず頭を下げておく。
    このメガネ長身茶髪で見るからにエリートそうな男。彼は僕らの通う上井大学薬学部3年西尾錦、一応先輩。上井大学薬学部はここら辺でも超エリートコースである。
    しかしながら彼も喰種である。

    カネキ「西尾先輩、こんな朝早くから何してるんですか?」

    ニシキ「いや俺はちょっと用があって急いでてな。てかカネキこそ、こんな朝っぱらから何してんの」

    まぁ確かに午前5時に街中にいる奴なんて珍しい。そしてその珍しさは僕にも該当する。

    カネキ「この服装を見ればわかりませんか?」
  7. 7 : : 2015/05/01(金) 00:55:42

    ニシキ「いや、分からん」

    嘘だろ、ジャージにイヤホン装備はジョギング以外ないでしょうが。とツッコミかけたが、あぁそっか、と言ったので抑えておく。

    ニシキ「ヒットポイント上げてんのな」

    カネキ「いや普通にジョギングですよ…」

    なんでRPG感出しちゃったの?なに村人Nなの?

    ニシキ「そっか、そんなお前にクエストだ。受注していくかい?」

    カネキ「いえ結構で」

    ニシキ「そっか受けてくれるか。んじゃクエスト内容の説明すんぞ」

    あくまでも強制なんですね、そしてRPG感は続けるんですね。
    まぁとてつもなく面倒な案件でないなら受けてもいいか。そう正当化してないとやってられないのだ。

    ニシキ「もうすぐ俺の彼女、貴未がココを通る。そんで恐らくはお前を見つけるなり「ニシキ君見なかった?」と話しかけてくる」

    そんな迫真の演技しなくても、やたら似てるし。

    ニシキ「そしたら俺の伝言を伝える。な、簡単だろ?」

    カネキ「えぇまぁ、分かりました。クエストクリア報酬はなんですか?」

    すると西尾先輩は走りながらなんの迷いもなく「経験値300だ」と言い残していった。
    さては先輩用意してたな、この返し。
    そして間もなく貴未さんが息を切らしてやって来た。
    もちろん第一声は「ニシキ君見なかった?!」だ。
    貴未さんも上井大学生である。そして喰種西尾先輩の彼女である。詳しい事は割愛するが彼女は人間だ。そして彼女は僕らが喰種である事を理解した上で、分かりあった上で、僕らと接し、西尾先輩と付き合っている。

    カネキ「西尾先輩ならあっちに走ってきましたよ」
  8. 8 : : 2015/05/11(月) 21:48:53
    KI☆TA☆I!
  9. 9 : : 2015/05/12(火) 18:29:35

    というか先輩、伝言を伝えずにどっか行っちゃったし。
    西尾先輩ならあっちに走ってきましたよ、と、仕方なく先輩の行き先を指さす。すると貴未さんの顔が綻んだ。

    貴未「あっ、ありがとカネキ君っ!」

    いつか同じようなセリフを言われたな、その時とはまるでテンションに差があるけれど。

    カネキ「えっと…なにかあったんですか?」

    貴未「え、あぁ、っとね……それがニシキ君、私が朝ごはん作ったって言ったらいきなり走って行っちゃって…」

    カネキ「あ、朝ごはん…? それって人間の?」

    貴未「うん、あんていくの…高校生ぐらいの女の子が『別に食べれなくはない』って言ってたの」

    高校生ぐらいの女の子、トーカちゃんだな。こういう手の嫌がらせは彼女のしそうな事だ。

    カネキ「あぁ…それは割と個人差あるかなぁ、あはは…」

    貴未「そうなの?」

    カネキ「あ、たい焼きなら食べるかもですね」

    もちろん大嘘である。

    貴未「たい焼きかぁ…うん、作ってみる!」

    いやいや、作らなくていいですよ。とは、彼女の嬉しそうな顔を見ていると言えなかった。

    否、始めからいうつもりなどはなから無いな。
  10. 10 : : 2015/05/12(火) 18:30:18
    >>8
    期待ありです!(`・ω・´)ゝ
  11. 11 : : 2015/05/12(火) 19:08:49

    貴未さんと別れて、そのまま朝のジョギングを終え家に戻ると、1人の少女が出迎えてくれた。

    ヒナミ「あ、お帰り。お兄ちゃん」

    カネキ「ただいま。あれ、トーカちゃんとアヤト君は?」

    ヒナミ「アヤト君はいつも通りまだ寝てるよ」

    それは分かる。いつもの事だ。
    そして、誰かが起こさないと昼まで寝る質の彼を起こすのは最高難度のクエスト。というのはこの家の常識である。

    ヒナミ「トーカお姉ちゃんはヒナミが起きた時いなかったから、お兄ちゃんと一緒だと思ったんだけど…」

    カネキ「そっか」

    まぁ、行き先の見当はついているけど。
    なぜなら今日はあの日からちょうど一年なのだ。感情に流されやすい彼女の行く所なんて1つしかない。

    カネキ「そのうち帰ってくるでしょ、それじゃアヤト君起こしに行こうか」

    ヒナミ「頑張ってね、ヒナミはテレビ見てるー」

    極力さりげなく誘ったつもりだったのだがやんわり断られた。

    カネキ「ヒナミちゃんも手伝ってよー」

    ヒナミ「いやだよ~。アヤト君寝起き機嫌悪いんだもん」

    そこをなんとか、とお願いしても天使の笑顔で拒否された。その後の僕の苦労は誰の知る所ともならなかったのだった。
  12. 12 : : 2015/05/12(火) 19:15:32
    Sleep Catさんの新作...
    期待です
  13. 13 : : 2015/06/26(金) 21:30:42
    久々に投稿するか、だれも見てないんだろうけどな!!ヒャッハー!!…ひ、ヒャッハー…
  14. 14 : : 2015/06/26(金) 21:32:08

    アヤト君を起こすのに随分時間がかかったが、まだトーカちゃんは帰って来ない。

    ヒナミ「遅いね、お姉ちゃん」

    カネキ「うん、僕見てくるよ。だいたい行った場所の見当はついてる」

    外に出ると冷たい風が僕の頬をかすめた。

    早朝よりも弱まったはずの冷気を浴びて肩を震わせる。

    カネキ(はぁ…あと5分待ってたら帰ってこないかな…)

    カネキ(言っても「こんなところで何やってんの?」とか言われるんだろうし)

    そんな考えがよぎるが、よくよく考えてみれば止まっていたらより寒いことに気がついた。

    20区へ向かう足は軽い。現在はお隣14区に自宅があるため少し歩かなくてはならない。

    歩を進めながら、あの日もこんな風に寒かっただろうか、と考えてみる。

    カネキ(確か雨、降ってたよな…)

    カネキ(あぁ、でも随分駆けずり回ったし寒く無かったのか)

    カネキ(いや、それでも“あの”背中ガバ空きスーツ…寒くないなんて事があるのか?)

    カネキ「いっ?!」

    突然頭上から空手チョップが降ってきた。目の前には片目が髪で隠れた少女。

    カネキ「雨とチョップの類似性発見…」

    トーカ「何言ってんの?」

    カネキ「あぁ…やっぱりね、そう言うと思った」

    トーカ「話噛み合わせる気あんの?あっ、強くチョップし過ぎたか?病院行く?」

    カネキ「優しさに見せかけてさらっと毒盛るのはやめて」
  15. 15 : : 2015/06/26(金) 21:33:20

    トーカ「で、考え事をしながらココまで来たという事は、さては探してないな?」

    カネキ「彼氏だからね。どこにいても分かるよ」

    多少ドヤ顔で言ってみる。
    トーカちゃんから落第点、との評価が下る。 良いと思ったんだけどなぁ。

    トーカ「それなら彼氏らしく、いやでも探したアピールしてみたらいいのに」

    カネキ「コホン、あっ、トーカちゃんココにいたの?…探したんだよ?」

    トーカ「ゴメン…」

    え、続くの?アドリブ演技の特訓とかいつから僕は演劇部に?

    カネキ「ほら、帰ろ?」

    手を差し延べる。

    トーカ「及第点、かな」

    カネキ「え、厳しいな…」

    及第点とは言いながらもちょっと嬉しそうな顔でトーカちゃんは僕の手を握る。
  16. 16 : : 2015/06/26(金) 21:40:59


    来た道を戻りながらトーカちゃんと雑談を繰り返す。

    寒いから早く帰ろう、と急かせば、走りたくない、と返される。

    ハグする?と聞けば、変態か、と罵られる。

    こうして馬鹿やっていてもよかったが、なんとなく気になって聞いてしまう。

    カネキ「あんていく、何か変わってた?」

    トーカちゃんは少し間を置いて首を横に振った。

    トーカ「なーぁんにも、変わってない。全然、あの日のまま」

    カネキ「そう。変わってない、か。あの日のまま」

    おそらく、変わってないのは僕らも同じだろう。変わろうとして、変わる事を恐れ、あの日を忘れようとして、過去にしたくないと思うのだ。

    そして、誰が望んだわけでもないのに必死に過去にしがみついている。

    いや、これは「手放せない」のだろう。

    どれだけ死ぬ意思があっても高層ビルからすんなり飛び降りる事は出来ないのと同じだ。

    いうなれば、今僕らは高層ビルの屋上にいる。
    飛び降りる手前でずっといる。
    誰かが「手放さなくてもいい」と言ってくれるのを、待っている。

    そんな歪んだ決意が僕らの今の状態。

    僕の手を握る手はいつもより冷たく、強く握られていた。




    プロローグ─END
  17. 17 : : 2015/06/26(金) 21:50:30
    続いちゃうよ!!(震え声)
  18. 18 : : 2015/06/27(土) 00:27:43
    期待っす!
    ちゃんと読んでます!
  19. 19 : : 2015/07/02(木) 05:31:11
    最高です。前の作品も見ましたこれを小説にして売って一個1000円で
  20. 20 : : 2015/07/02(木) 18:04:13
    期待‼
  21. 21 : : 2015/07/05(日) 11:16:54
    期待してます!
  22. 22 : : 2015/07/05(日) 23:56:19
    期待してます!
  23. 23 : : 2015/07/08(水) 00:27:11
    はやく
  24. 24 : : 2015/07/08(水) 12:44:45
    今日更新します。皆さん期待ありです(;д;)
  25. 25 : : 2015/07/08(水) 17:10:47
      バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/
  26. 26 : : 2015/07/08(水) 20:48:15


    凍えるような寒さの中を歩き、帰宅。
    カネキは家までずっと手を握ってくれていた。どうしてこの寒さの中で手袋をしていかなかったのか、と、ずっと小言を言われていたが、なんだかそれが変に嬉しかった。

    カネキ「鍵あけてくるから、ポスト見てきて」

    そう言うので頷いて小走りでポストに向かう。

    トーカ「ち、空っぽかよ」

    無駄骨かと思いながら、カネキを追いかける。
    視界にカネキが入ったとき彼はドアに手をかける前だった。

    カネキ「ただいまー」

    そうカネキがドアを開けるタイミングで黒い陰がカネキに飛びついた。

    黒い陰の正体はヒナミだ。
    しかし、カネキが帰ってきて嬉しくて飛びついた訳ではなさそうで、少し遠目にみても焦燥感が伺える。

    トーカ「ヒナミ? どうし─」

    ヒナミ「逃げて!!」

    トーカ「へ?」

    ヒナミの怒号が耳のつんざく。
    急な事で思考回路が追いつかないでいたが、すぐさまカネキが私を抱えて3階から空に飛び出す。

    トーカ「ちょっ、なにこれどういうこと?!」

    カネキ「分からないけどなんかヤバイっぽかったから逃げてるけど、何処に行けばいいの?!」

    カネキは状況理解できているのかと思ったがそうでもないようだ。

    とりあえず逃げるようにヒナミに言われ、私達は近くの廃ビルにつっこんだ。

    カネキ「はぁ…はぁ…で、何が、起こった、の…?」

    ヒナミ「急に…誰かがきてアヤトくんが…連れてかれた…」

    カネキ「なにそれ…デジャヴだね」

    トーカ「言ってる場合かよ」

    カネキ「誰かってアオギリ?」

    するとヒナミは首を横に振る。

    トーカ「じゃあ白鳩?」

    これもヒナミは首を振って、ゆっくりと言いはなった。

    ヒナミ「一般人、だと思う…」

    意味が分からない。分らなさ過ぎて驚嘆の声もでなかった。

    カネキ「それって…アヤト君寝てたの?」

    ヒナミ「ううん。もちろん抵抗したよ?でも…」
  27. 27 : : 2015/07/08(水) 20:50:26


    ***


    カネキとトーカが帰る数分前。


    アヤト「おっせーなアイツら」

    パチ。

    アヤトくんは思案顔でそう言う。

    ヒナミ「でもそろそろ帰るんじゃないかな?」

    確かに遅いけどトーカお姉ちゃんの事だし、なんとなくはこんな気がしていた。
    パチン。

    アヤト「だといいけど…な」

    パチ。

    ヒナミ「そうだね」

    パチン。

    アヤト「っ…」

    パチ。

    ヒナミ「アヤトくん五連敗だね〜」

    盤面は私の「白」が8割を占めている。
    アヤトくんは顔に出るから次の手が分かり易い。故に作戦を立てればすぐ嵌る。

    アヤト「もうオセロやめないか…」

    ヒナミ「アヤトくんが暇だからしよう、って言ったんだよ?」

    アヤトくんは、うぅ、と声にならない声をあげてうずくまる。

    ヒナミ「色交代する?」

    アヤト「まだすんのかよ、もうやめよう?な?」

    ヒナミ「えぇ〜仕方無いなぁ…」

    アヤト「はぁ…もう1回寝よ」

    ヒナミ「えぇ、寝ちゃうの?!」

    まぁいいけど。特に用事もないし。
    そう思ってオセロを片付ける

    ─はずだった。

    バリーン!!

    凄まじい衝撃音。
    突如日常生活に相応しくない音が部屋中に響き渡る。

    振り返ると1人のマスクを被った人達がベランダに立っていた。

    アヤト「おいおいおい…窓ガラスの修理、頼まねぇとだな」

    ???「随分と呑気な事を言うものなんだね」

    謎の不法侵入者は高笑いをしながらゆっくりと近づいてくる。

    ヒナミ「アっえっと…お兄ちゃん、この人達って…」

    アヤト「残念、見覚えな──?!」

    突如不法侵入者が瞬間移動。いや、正確には物凄いスピードで移動した。

    ???「ザコだな、今のが避けられないなんて…クハハッ」

    アヤトくんの腹部にはしっかりと拳が決まっている。

    アヤト「…っが?!」

    アヤトくんはよろけながらも、すぐさま間合いをとり、臨戦態勢に入る。しかし─

    私が目で追えない程のスピード、アヤトくんが1発でよろける程の拳の威力。

    アヤトくんの素早さも部屋の中では大して意味がない。
    こんな状況では、いやこんな状況でなくとも、どう考えても、不利、危険。

    ヒナミ「…っ、な、何が目的ですか!」

    ???「まぁ、今はお前達を殺すか、捕らえる、ってのが最優先だな」

    今は?それってこれからまだ作戦があるって事?!

    ???「まぁ、すぐに終わるが」

    アヤト「逃げろ!!」

    次の瞬間私達の部屋は戦場と化した。

    アヤト「寝たいとは言ったが永眠したいとか言って…ねぇっつーの!!」

    アヤトくんが羽赫を身体に巻き付けて相手の所に突撃。

    ???「玉砕か、愚民が」

    綺麗にかわされる、のは想定内。

    アヤト「っは!!ザコはどっちだ!!」

    次の瞬間アヤトくんの肩から赤黒い赫子が発現し四方八方に羽赫を乱射。

    流石にコレには対応しきれなかったのか、相手の動きが止まる。

    アヤト「今だ逃げろ!!俺はベランダから行く!!」

    ヒナミ「分かった 、あとでね!!」


    ***
  28. 28 : : 2015/07/08(水) 20:54:54


    カネキ「そのタイミングで僕がドアを開ける、とこれで話が繋がったね」

    しかし1つおかしな所がある。

    トーカ「今の話だと、アヤト連れてかれてなくない?」

    ヒナミ「さっきマンションを出たときに見えたの…アヤトくん、トラックの荷台に放り込まれてた…」


    虚しさと静けさが蔓延する。
    今日は例の日から一年。
    あの日が、繰り返す─
  29. 29 : : 2015/07/08(水) 20:55:36
    文才なさすぎ死んだ(;д;)
  30. 30 : : 2015/07/10(金) 18:54:08
    期待です!
  31. 31 : : 2015/07/28(火) 15:25:47
    >>29さん 文才ありますよ⁇
    これで文才無かったら私の文才は、何なんだ〜(T ^ T)
  32. 32 : : 2015/07/28(火) 15:27:27
    なんか勝手に文才て・・・
    国語力ですね・・・
  33. 33 : : 2015/08/06(木) 11:17:23
    episode2

    足下が周期的にどん、どんと小気味良くリズムを刻んでいる。

    アヤト「…っ」

    そのリズムが今自分が車内にいる事を実感させた。

    姉貴や他の奴はどうか知らないが、少なくとも俺は車というものにあまり縁がない。

    自分で運転したり、タクシーなんかに乗るよりも自分の脚のほうが速い。なにより自分の車を買う金なんてないし、タクシーなんて1回乗るだけで数千円飛んでいく。もったいないのだ。

    そんな俺がリズムのみでココが車内だと分かるのは何故だろうか、そんな事をふと思案してみる。

    アオギリの構成員時代にタタラかヤモリに連れられて乗ったのか、はたまた親父が車を持っていたか。

    しばらく思案していると俺は眠くなってしまい、いつの間にか寝てしまってた。

    トーカ「アヤト、あーやーと」

    アヤト「ん、あれ、トーカ?」

    目の前には見覚えのある顔、姉のトーカが俺の顔を覗きこんでいた。

    トーカ「やっと起きた…いつまで寝てるつもりだよ」

    トーカは苦笑を浮かべながら、帰ろう、と手を差し伸ばしてくる。

    どこか違和感を感じながらも手を取って立ち上がる。

    アヤト「お、おい、お前なんでココに?」

    トーカ「なに?まだ寝ぼけてんの?」

    アヤト「へ?いや俺、確かどっかの奴らに捕まって…」

    そこまで呟いて気付いた。そうだ。俺は何処のどいつかも分からない奴らに捕まったんだった。

    これは夢。その瞬間目が覚めた。

    ゆっくりと意識を元に戻していると、

    ???「起きろっつってんだろっ!!」

    急に強烈な蹴りが頭を揺さぶった。超痛い。
    もぅマヂ無理。 リスカしょ…。しないけど。

    アヤト「ってぇ…」
  34. 34 : : 2015/08/06(木) 11:22:54

    すぐに立とうとしたが身体がついてこない。手足に冷たい鉄の触感を感じた。おそらく枷でも付けられているのだろう。そのうえ視界が暗い、目隠しか。

    ???「君は無様だねぇ、そして僕は君の無様な姿を見て素晴らしいくらいに気分がいいよ…まるで」

    アヤト「はぁ、おいなんだコレ、外せクソ野郎が!!ぶっ殺すぞ!!」

    ???「あぁーあぁ、人のセリフを遮らないでよ」

    アヤト「いいから外せよ気持ち悪ぃ」

    ???「ねぇ、君が今どんな状況に置かれてる分かってる?」

    アヤト「目隠しで全くもって分かんねぇな」

    ???「全く威勢がいいねぇ、コレがいつまで続くか楽しみだよ僕は」

    口調からこの誘拐犯がイライラしているのが目隠し越しに分かった。もう少し遊ぶか。

    アヤト「アレか。もしかしてお前、人を枷だの縄だので身動き取れなくして罵るのが趣味のドS変態か?」

    ???「っ…うるさい!私の何処が変態だ!私だって好きでやってるわけじゃないし!」

    アヤト「何処と言われても目が…ってぇ」

    あぁ…なんかこの怒ったらすぐ手が出る感じ、誰かさんに似てるな。

    ???「はぁっ、はぁっ、クズがっ、お前はただの囮だ。そのうち僕らのボスが…」

    アヤト「ほうほう俺は囮ね。それでテメェの上にも誰かいるんだな。という事はある程度組織化してるって事だ、違うか?」

    ???「っ…ペラペラと口だけは達者だ」
    アヤト「そりゃどうも」

    その時、電子音が鳴り誘拐犯が電話をしだした。

    受け答えは「はい」ばかりだ。そういう所を聞くとおそらく電話の相手は目上の奴か。

    誘拐犯が電話を終えると俺は無言で顔を捕まれ錠剤の薬を飲まされた。

    何も喋らないのは少しでも情報を揺さぶられてプライドが傷ついたのだろう。ざまぁない。

    あぁ、またひと眠りつかなければならないのか。


    ***

  35. 35 : : 2015/08/06(木) 11:31:29
    期待です!
  36. 36 : : 2015/08/16(日) 23:04:45
    きーたーいー
  37. 37 : : 2015/08/18(火) 08:35:13
    期待してます!!
  38. 38 : : 2015/08/27(木) 22:59:03
    期待してます
  39. 39 : : 2015/08/30(日) 14:11:28
    めっちゃ期待です!
    早く続き読みたい!!
  40. 40 : : 2015/09/12(土) 12:27:25
    めっちゃ期待!!!!!!!!!!!!!!!
    続きいつになりますか??
  41. 41 : : 2015/09/28(月) 20:26:22
    なんだこのSSはぁぁぁぁ!!
    目の前で踊るハーモニィ〜‼‼
    クソ…!予想以上に最高だっ!
  42. 42 : : 2015/09/28(月) 21:10:18
    月山口調のコメント嫌いなんだよね~~
    うざいぞ41
  43. 43 : : 2015/09/30(水) 17:34:03
    42そんな事を言うな可哀想だぞ(´Д` )
  44. 44 : : 2015/09/30(水) 18:15:46
    すんませんでした
  45. 45 : : 2015/09/30(水) 19:58:28
    久しぶりに覗きにきたらこんなにコメントがっ…( ˙-˙ )
  46. 46 : : 2015/09/30(水) 20:02:35
    書くか(´・ω・`)
  47. 47 : : 2015/09/30(水) 20:12:51
    >>46そりゃもう、惜しみなく期待です!
  48. 48 : : 2015/09/30(水) 21:14:43

    >>47
    頑張りまっす( ¯﹀¯ )/+*
  49. 49 : : 2015/09/30(水) 21:14:47

    ***


    BAR Helter Skelter

    僕らは情報を求め情報屋を訪ねていた。

    なにより分からない事が多すぎる。家に喰種でも捜査官でもない普通の輩が乗り込んで来たこと。アヤト君が連れ去られた事。

    そもそも何故僕らは狙われた?

    なんで僕らの正体が割れている?

    どうして僕らに対抗できる?

    疑問点、問題点をあげていればキリがない。
    膨大で漠然とした疑問を少しでも明確にするには情報屋、イトリさんを訪ねるほか無かった。

    イトリ「来ちゃったか」

    カネキ「流石に僕だけで解決できそうにない問題なので」

    トーカ「別に今までも一人で解決できてなかったけどな」

    イトリ「言えてるね」

    カネキ「昔の話でしょ」

    まぁまぁ怒んないで、とイトリさんが笑う。

    傍から見れば能天気に笑っているようだが、いざというときは頼りになる人だ。

    カウンターに僕らを促し、手際よくグラスを3人分取り出し、血酒を注いでいく。

    その無駄のない動きは長年の経験によるものだろう。

    そしてそれは体に染み付いて癖になっているのだろう。ヒナミちゃんの前にも血酒を注ぎ始めた。

    ヒナミ「え…ヒナミはちょっと…」

    イトリ「あ、ごめんね。えぇーと、珈琲でいい?」

    ヒナミ「珈琲もあるの?」

    イトリ「そりゃカネキチ去年まで未成年だったし」

    カネキ「初対面で血酒ぶっかけてきた人がなにか言ってる」

    イトリ「あ、アレはホントに隻眼なのかなぁ〜、と、思いまして…」

    茶番は置いておいて全員に血酒と珈琲が行き渡り本題に入る。
  50. 50 : : 2015/09/30(水) 21:19:17

    僕は今日あったことを話し、イトリさんの返答を待った。

    イトリ「もしかして、“クロバシラ”かも」

    トーカ「なんですか、それ」

    イトリ「最近になって喰種の行方不明者の情報が大量に流れ込んできててねぇ。その誘拐犯のグループが“クロバシラ”って呼ばれてる連中らしい、まぁ正確な名前じゃなくて『真っ黒なコートを着てる』からそう呼ばれてるだけなんだけど」

    カネキ「喰種を誘拐?」

    イトリ「しかもコレが驚いた事に構成員は人間のみって情報でね」

    人間だけで構成された組織?
    マフィアとかそういう類だろうか。

    ヒナミ「なんで喰種を誘拐なんてしてるの?」

    イトリ「そこなんだよねぇ~。誘拐の目的、それがさっぱり検討がつかない」

    カネキ「なにか規則性とかはないんでしょうか」

    イトリ「レートはBからSSまで幅広いし、誘拐された場所もまばらだし…あ、でも男女比は女性率が8割で圧倒的。まぁだからなんだ、って話だけど」

    トーカ「でもアヤトは男だよ?」

    イトリ「それはなんとなく合点がいくけど」

    トーカ「え?」

    カネキ「弟が誘拐されて、黙ってられず突っ込んでくる姉をそこで捕えよう、って具合の考えなんじゃないかな」

    イトリ「基本は女性を狙っている、と考えるなら有り得るよね」

    トーカ「それならヒナミも対象に…」

    ふとヒナミちゃんに眼を向けると、何故か珈琲に夢中のようだった。

    イトリ「おーい?私はー?」

    その横でイトリさんがオーバーリアクションをとっている。

    カネキ「あぁ…確かにイトリさんも女性ですけど、どうせお強いんでしょう?」

    イトリ「さぁね。そこら辺はご想像にお任せですかなぁ~」

    イトリさんは誤魔化すようにまた血酒のグラスを傾けた。

    ヒナミ「でも、でも強くても誘拐されてる人達もいるんだよね…?」

    イトリ「そうだね、事実S〜レートのトーカさんの弟が連れてかれてるわ・け・だ・しっ」

    イトリ「あ、そうだ。カネキチ」

    カネキ「はい?」

    イトリ「…あ〜いや、やっぱいいや」

    カネキ「?」

    僕が首を傾げているとおもむろにイトリさんは机上の携帯を器用に操り始めた。

    かと思えば、用が済んだのかすぐにポケットにしまってしまった。

    トーカ「今の誰にですか?」

    イトリ「さぁーねぇー、すぐにわかるよ」

    すぐに分かるなら今教えてくれていいじゃないか。

    といった表情のトーカちゃん。口をへの字に曲げている。俗に言う『むすっと顔』。可愛い。この表情が僕は意外と好きなのだ。

    彼女の表情で夢想しかけているとイトリさんが出かけると言い出した。

    カネキ「あ、何か用事でもあったんですか。すみません突然押しかけちゃって」

    そう言うと、半分呆れたような顔で「アンタ達も来るんだよ」と言った。
  51. 51 : : 2015/09/30(水) 21:20:22

    当然だ、みたいな顔して言われても僕らには分からない。

    トーカ「どこへ何をしに行くんですか?私達はイトリさんの用事に付き合ってる暇なんて─」

    イトリ「ちょっとちょっと焦らないでって。これから、そのクロバシラの情報を補充しに行くんだよ?」

    奴らを潰すには情報不足だろう?と顔が言っている。

    カネキ「それならそう言ってくれれば…で、どこに行くんですか」

    イトリ「それはねぇ─」

    イトリさんが言い切る前にヒナミちゃんが口を開いた。

    ヒナミ「ねぇ、外、見て…」

    トーカ「外?」

    言われるがまま窓の外を見やると、店の周りを大勢の人間が囲っていた。

    カネキ「コレって…!」

    イトリ「あちゃー、クロバシラの皆さんは仕事早いねぇ」

    ヒナミ「さっきから外の様子がおかしい気がしてたんだけど…」

    さっきは珈琲に夢中になってたんじゃなくて外の様子を感じとっていたのか。

    そんな事よりもかなりマズイ状況だ。人間とはいえ、アヤト君を捕らえる程の実力の連中。しかもそれが約20人。

    流石に全員がその限りではないだろう。だがその条件を差し引いても不利なのは明白である。

    正攻法でいけるとは考えられない。それなら僕が囮に─いや、ダメだ。この数を相手に囮なんて役に立たない。

    カネキ「どうすればッ…」

    イトリ「まぁ、こうなった時のために抜け道は用意してあるんだよね」

    またこの人は変に人の不安を煽って…
    僕が今の一瞬でどれだけ冷や汗をかいたと思ってるんだ。

    ヒナミ「お兄ちゃん?」

    苦悶の表情がでてしまっていたのだろうか。ヒナミちゃんが顔をのぞき込んでくるが、大丈夫だよ、と言って誤魔化す。

    イトリ「ささ、奴らが突撃してきちゃう前に行っくよ」

    僕達はイトリさんに促されるまま、店を抜けた。

    おそらく、僕達がまだ店にいた場合のため、炙りだすために火でも放ったのだろう。

    独特の匂い、パチパチという音が背後から聞こえてくる。

    ***
  52. 52 : : 2015/09/30(水) 21:21:01

    店からだいぶ離れ、イトリさんに連れられ人気のない所を歩いていく。

    すると、おもむろにトーカちゃんが口を開く。

    トーカ「その…良かったんですか」

    イトリ「なにが?」

    トーカ「お店ですよ」

    イトリ「あぁ店、焼かれちゃったね〜」

    まるで他人事のように言い放つ。

    イトリ「ま、この件に首突っ込んだ辺りから覚悟はしてたけど、ちょっと辛いかなぁ」

    そのちょっとがどれほどのモノなのか、僕達は知っている。

    常連客の顔やそこであった事全てが頭を駆け巡る。それを失うのがいかに辛いか、僕達は知っている。

    そして、情報屋は能天気に笑う。

    イトリ「生きてりゃまた、BARぐらいやり直せるって」


    episode2 end
  53. 53 : : 2015/09/30(水) 21:23:11
    しばらく放置してたんで多めに投稿したんやで…期待コメくれた方々ありがとうございます( ˙-˙ )

    超亀更新&駄文ですが
    これからも何卒よろしくお願い致しますm(*_ _)m
  54. 54 : : 2015/10/05(月) 11:29:13
    期待です!
    頑張ってください!
  55. 55 : : 2015/10/12(月) 09:38:42
    早く続きみたい〜!

    期待ですっ!
  56. 56 : : 2015/10/12(月) 09:40:32
    期待です。
  57. 57 : : 2015/10/23(金) 20:00:45
    超期待です。

    全作見てます。全部最高です。

    がんばってください。
  58. 58 : : 2015/10/25(日) 11:59:05
    早く読みたい!頑張って下さい!
  59. 59 : : 2015/10/31(土) 19:49:39
    さて月終わりの更新やで( ̄▽ ̄)
    (勝手に決めた)

    また期待コメが1,2,3…5つも!!

    ありがとうございます!!

    では始めましょうか。episode3です。

    (今回からepisodeごとに時間と誰視点かを付け足します)
  60. 60 : : 2015/10/31(土) 19:50:55



    episode3

    AM5:46
    西尾錦


    ついさっきまで貴未から逃げていたニシキは、いまは立ち止まって、そして貴未を待っている。

    理由は単純明快。おそらく今以上逃げたら貴未は家に帰れない。

    まず、見失う。すると貴未は諦めて家に帰ろうとする。しかし、道が分からなくて詰む。

    容易に想像出来すぎて怖い。

    そう考えるとため息がでそうだ。

    貴未は100mほど先に見える。ふらふらしているのが遠目からでも分かる。今の状態の貴未がゾンビメイクしてバイ〇ハザードに出ていても違和感ないだろう。

    ニシキ「あ、倒れた」

    ゾンビなのに自滅しちゃうのかよ。

    貴未「もう…むりぃ」

    ニシキ「大丈夫か?」

    貴未「うんマシになった!」

    ニシキ「なっ?!全然疲れてねぇじゃねぇか!」

    貴未「疲れたよ!ニシキくんめっちゃ走るんだもん」

    ニシキ「そりゃヤンデレ感満載で味噌汁持って来られたら逃げるわ」

    貴未「そんな感じだった?」

    ニシキ「“愛の力があれば食べられるよね?”って味噌汁近づけてくる奴があるかよ、全く。誰に吹き込まれたんだ?」

    貴未「あんていくの…あの高校生くらいの子とたまに話すから、その時に」

    ニシキ「アイツか…」

    貴未がピュアなのをいい事に…

    次会ったらぶん殴ってやる。でもそんなことしたらカネキの赫子が自分の腹を貫きそうだな。

    と、そこまで想像して寒気がした。

    もうあんなのは懲り懲りだ。

    貴未「そういえばたい焼きだけ食べれるってホント?」

    ニシキ「なわけねぇーだろ」

    貴未「えー、作ろうと思ったのに」

    ニシキ「作らなくていい。つか、いつの間にトーカと仲良くなったんだよ」

    貴未「女の子同士だし結構気が合うの」

    ニシキ「そっか。まぁトーカなら女2人でいても安心だな」

    そう言うと、貴未は、ニヘヘ、と馬鹿っぽく笑う。

    ニシキ「あ、やべっ、遅刻だ。貴未ココから帰れるか?」

    貴未「もちろん無理だよ」

    安堵と残念がこみ上げてきそうである。

    ここまで清々しい無理は初めて聞いた。

    ニシキ「じゃあ、3000円。これでタクシー拾って帰れ、俺もう行かないとだから」

    貴未「いやそれは悪いよ!お互いお金ないんだし」

    ニシキ「でもお前財布もケータイも持ってきてないし、歩くにしても帰り方分かんねぇんだろ?ホントに金いらねぇのか?」

    一瞬、貴未がピタッっと固まった。

    貴未「3000円ありがたく頂きます」

    ニシキ「潔くて大変よろしい」

    タクシーが通りかかるのを待つのも面倒なので、タクシー会社に電話をして来てもらった。

    貴未「じゃあ夜ご飯作って待ってるね、ニシキくん」

    ニシキ「なら晩飯は食って帰るわ」

    貴未「んもー冗談通じないなぁ。じゃあ何もしないで家で待ってるから」

    ニシキ「おう」

    タクシーに乗った貴未を見送り、上井大学を─ではなく、4区のマスク屋を目指す。

    ***
  61. 61 : : 2015/10/31(土) 20:30:33

    ***

    AM11:05

    4区はいつ来ても騒がしい。
    騒がしいとは言っても、繁華街のような賑やかな感じではない。

    喰種人間を問わず不良、ヤクザがチョロチョロいる。

    つまり、

    「おい、にぃちゃん見慣れねぇ顔だな」

    こういう事がそこら辺を歩く度に起きる。

    ニシキ「…クソが」

    「どいて欲しいよな?そうかそうか、なら、どいてやるよ、この俺様を倒せたらなぁ!!」

    ニシキの口癖はどうも聞こえなかったらしい。聞こえていれば、いや、聞こえていても状況が大きく変わる事はないだろう。

    しかし、これほど気に触る奴も珍しい。

    そう思うと同時に手が出ていた。
    正確には脚が相手を蹴り飛ばしていた。

    ニシキ「急いでるので」

    そう言い残し目的地に向かって歩く。

    目的地のマスク屋まではそう遠くなかった。

    “Hysy ArtMask Studio”と書かれた壁がある。ココだ。

    禍々しい取っ手のついたドアをノックすると、禍々しい店主が出てきた。

    禍々しいというのは誇張ではなく、この店主のウタは見た目がそうなのだ。

    身体のいたるところにタトゥーが施され、耳はもちろん、口にもピアスがついている。

    ウタ「いらっしゃい。入って」

    中に入ると一面マスクだらけ。たまに訪れてはその度に量が増えている気がする。

    その全ては店主のウタお手製だったりする。

    そして、部屋の中央には殺風景にソファとテーブルが置かれている。

    見たことろ他のメンツは来ていないようだ。

    ニシキ「俺遅れ気味に来ちゃったつもりだったんすけど、四方とかすら来てないんすね」

    ウタ「蓮示くん意外とずぼらな所あるから、これくらい普通だよ」

    ニシキ「時間きっちり来ないと怒りそうな人ナンバー1だったんだけどなぁ」

    と、そのとき店のドアが開いた。

    ウタ「噂をすれば、だね」

    ノックもなしに入って来たのは、灰色のロングコートを着た見た目オジサンの大男。

    四方「…悪い」

    ウタ「大丈夫、ニシキ君も今来たとこだから」

    四方「月山はまだ来てないのか」

    ニシキ「げっ、アイツも来るんすか」

    ウタ「まぁ戦力にはなるし、タンク職が必要でしょ」

    月山はタンクかよ。まぁ甲赫なら最適だが。

    ウタ「イトリがこんな事頼むなんて珍しいよね、ていうか初めて?」

    四方は無言で頷く。

    ニシキ「あれ、今回はイトリさんが招集かけたんすか?」

    今回“は”というのは、いつもはウタさんがこういう招集をかけるのだ。

    年に一度あるかないかでウタさんに呼ばれる事があって、CCGから団体で送られてくる白鳩を狩ったりしている。しかも報酬がでる。それがそこら辺のバイトより全然いいのだ。

    ウタ「まぁ彼がいないけどもう軽く説明しちゃうね」

    四方「あぁ」

    ウタ「今回の相手はCCGじゃない。“クロバシラ”って組織。知ってる?」

    ニシキ「いや全く」

    ウタ「最近、誘拐事件が多発してるんだけどそれはコイツらの仕業らしい。ここ二ヶ月くらい探ってるんだけど、かなりしっかりした組織でね。全然尻尾が掴めない」

    四方「アジトはわかっているのか」

    ウタ「むしろ、それしか分からない」

    四方「イトリからはそれだけしか言われてないのか」

    ウタ「うん。でも今日は作戦会議だからイトリも後で来るって」

    四方「…そうなのか」

    とその時、店の電話がなった。

    ウタ「…もしかして…やっぱりか。うん。じゃあ後で」

    電話はすぐに終わったが、だいたい相手の検討はついた。

    おそらくイトリさんだ。

    四方「イトリか?」

    ウタ「うん、今からこっち来るってさ」

    ウタ「それと…カネキ君たちも来るみたいだよ」

    カネキなら今朝あったが、イトリさんの所に行ったって事は、何かあったのだろうか。

    そんな不安を感じながら、ニシキは虚空をみつめ、ふと、今日は例の日から一年だな、と思う。

    募る不安が大きくなる。

    根拠のない、確信的な不安。

    嫌な予感ほどあたりやすい。

    ニシキ「…なんもなきゃいいんだが」


    episode3 end


    next episode4

    AM09:38
    霧嶋絢都

  62. 62 : : 2015/11/04(水) 15:15:13
    期待です。
  63. 63 : : 2015/11/11(水) 23:32:10
    期待期待期待期待ぃぃぃぃ〜ッ!!!!
  64. 64 : : 2015/12/05(土) 23:04:10
    期待
  65. 65 : : 2015/12/09(水) 21:14:01
    まだ来ないのかーー
  66. 66 : : 2015/12/15(火) 18:02:46
    期待!
  67. 67 : : 2015/12/23(水) 12:00:30
    待ち遠しいのぅ
  68. 68 : : 2015/12/24(木) 02:27:26
    (´-`).。oO(やっべ2ヶ月放置か…月一更新目標だったのになぁ。多めに投下しないと…

    でもせめてあし…たに…_(ˇωˇ」∠)_ スヤァ…
  69. 69 : : 2015/12/24(木) 16:44:13
    待ってまーす
  70. 70 : : 2015/12/25(金) 12:23:58
    episode4

    AM11:38
    霧嶋絢都



    暗闇。

    まっくら。

    見えない。

    何か、見えないだろうか。

    アヤト「っ…ぁ…」

    あれからどれほどの時間が経ったのか、さっぱりだ。

    アヤトは激しい拷問を受けていた。

    これと同じようなのを、カネキは何回もされたとか言ってたな。

    ふとそんな話を思い出す。

    目的のない、拷問。

    それは痛いとか辛いとかそういう次元を優に通り越していただろう。

    それに比べれば、アヤトの拷問はまだマシなのかもしれない。


    ***


    それは唐突に始まった。

    アヤト「ぐああぁぁっっっ!!」

    なんだ、なにが起こっているんだ。

    そんな自問に答える間もなく、次の痛みが身体を走る。

    アヤト「っぁぁあああああ!!」

    とてつもない激痛。どうやらこれは目からきているらしい。

    なにも見えない。

    痛みに悶えているアヤトを尻目に奥から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

    あのトラックで聞いた声だ。

    ???「やぁやぁお目覚めの拷問のお味はいかがかな」

    その声はふざけた質問を投げかけてくる。

    ???「ねぇどんな気分?ねぇ!?ねぇ!!」

    痛みに耐えるのに必死なアヤトは先ほどのように軽口も叩けないでいた。

    ???「あれ?まさか死んでないよね?」

    アヤト「…っ…が…」

    ???「おっ喋れるときたか」

    アヤト「っ…あぁ?!テメェ俺に何しやがった!!」

    アヤトは力いっぱい叫んだつもりだが、声の主は驚く気配もない。

    ???「あーあー。声荒げないでよー。お注射ぐらいで騒ぐなんておこちゃまだなぁ」

    アヤト「…注射?」

    ???「そうだよー。お注射でお薬入れてあげて、一時的に喰種じゃなくしてあげてるんだから、感謝してよ」

    アヤト「まさか…」

    アヤトの脳裏にヤモリの顔が浮かぶ。

    おそらく、そう思いたくないが、

    アヤト「Rc抑制液か…」

    ???「ごめいとーう。正解者には釘をさして上げよぉーう。けはは」

    アヤト「ぁっ…」

    ???「おぉ、おもしろく啼くねぇ」

    アヤト「なにが目的だ…」

    消えてしまいそうな声が反響する。

    ???「教えてあげてもいいけど、普通におしえてもおもしろくないなぁ」

    そうニタッと笑うのがアヤトには見えなくともわかった。

    ???「これから30分、僕の拷問を耐えたら考えてやるよ」

    アヤト「狂っ…てやが…る」

    ???「そうかもねー。でもねぇ」



    『これから狂うのは?』



    聞こえてくる。

    さびた金属がすれる音。

    奴の怪奇な嗤い声。

    肉に刺さる刃物の鈍い音。


    ***
  71. 71 : : 2015/12/25(金) 12:25:09

    アヤトはもう虫の息だった。

    身体ももうボロボロ。

    無数の釘だけがイキイキとしていた。

    アヤト「…っ…」

    ???「うーん、そろそろ30分か。まぁ僕は約束は守るタイプだから教えてあげるよ」

    もう話を聞くのも出来るのか危ういアヤトを全く省みず、淡々と話はじめる。

    ???「僕はある組織に属しているわけだけど、上からの命令で君を拘束しておくようにいわれたんだよ」

    ???「それで肝心の目的だ。うちのボスは最強の兵士を作り上げてCCGも人間も、ゆくゆくはアオギリさえも凌駕する最強になるとか言ってたよ」

    ???「まぁなんでもそれには半喰種がいる。でもうちはアオギリみたいに半喰種手術なんてできないから」

    そこでアヤトは驚きの言葉をきいた。

    ???「女喰種を捉えて、人間の男に犯させて半喰種を育てるんだって」

    ???「闇市で格安で売り出してるし、喰種ってブランドはまたこれが売れるんだわ」

    アヤト「なら、なん、で…俺は…」

    ???「君?あぁ。捉える予定だったのは君のお姉さんの方の予定だったんだけど、うち部下がクズでね」

    アヤト「…カ…」

    ???「なんでも君達、かの有名な赫者アラタの子供らしいじゃないかぁ」

    ???「そんな優秀な子供に半喰種を作らせたらどんなに素晴らしくなるか、くひひ、いやぁ君を助けに来る姉を捉えて早く拷問してやりたいなぁ!!あっははは!!」

    アヤト「黙れ…」

    ???「あっはは、ごーめんごめん。でもこれは命令だから、僕の意思ではないよ」

    アヤトに聞こえていなかった。

    アヤト「…クズが、ころ、してやる」

    ???「褒め言葉だねぇ」

    そのとき─

    ドカン、と激しい轟音が響いた。

    ウインウイン、警報音が鳴り響く。

    ???「来たかなぁ、お姉さん」

    アヤト「っ…」

    ???「じゃあね僕は行くよ」

    コツコツと歩いていく奴の足音が遠のいていく。

    このまま何もかも奪われるのか、やはり喰種はこの世界に害悪しかもたらさないのか。

    生きる意味など─

    また、近くでドカン、と轟音が聞こえる。



    霧嶋絢都

    episode4 end



    next episode5
  72. 72 : : 2015/12/26(土) 10:54:34
    超期待早く来いーーー
  73. 73 : : 2015/12/26(土) 12:30:54
    きったっい!
  74. 74 : : 2015/12/26(土) 17:44:24
    なんか書きにくいとおもったらニシキから三人称になってんじゃんorz
    まぁいいや、地の文がクソ下手なのは変わらないし。

    ま、まぁ!?一人称だと戦闘シーン書きにくいし?

    あと、期待コメありでずぅ(TT)
  75. 75 : : 2015/12/26(土) 17:44:45


    episode5

    金木研PM0:30


    カネキ達が4区に着く頃には、もう皆集まっていた。

    イトリ「うーさんごめん。遅くなった」

    ニシキ「大丈夫ですよ、そこの変態二分前に来たんで」

    ニシキが指さす方向には例の美食家がかっこつけて立っていた。

    トーカ「はぁ、アンタまだクソ白鳩にやられてなかったの?」

    月山「おやおや、まるで消えて欲しいみたいな言い方じゃないか…」

    ニシキ「そういわれてんだよ月山」

    月山「君もサラッと僕を変態みたいに言っているが、身の程をわきまえたまえ」

    トーカ「実際変態だろうが」

    月山「霧嶋さんの毒舌も相変わらずだね、ぞくぞくするよ」

    いつものように軽口を叩いていると「まぁまぁ、落ち着いて」とカネキがいなし、とりあえずはトーカ達も黙る。

    ウタ「さてお通しが食べ終わった所で、作戦会議だ」

    トーカは至って真面目に毒舌を吐いていたが、月山のいじりはお通し程のものらしい。

    確かに、ウタや他の人達から見ればなんとなく懐かしい光景なのかもしれない。四方さんすら少し微笑んでいる。


    ***


    ウタ「よーし。作戦内容は頭に入れたね?」

    一斉に皆が頷く。

    ただ一人自分を除いて。

    カネキ「ほんとうに…コレやるんですか」

    イトリ「まぁ大丈夫だよ」

    トーカ「…」

    カネキ「でも…トーカちゃん本当について来くるの?やっぱり危険だからココでヒナミちゃんと…」

    トーカ「嫌だ、1人では絶対に行かせない」

    トーカの脳裏には一年前のカネキが浮かんでいた。

    ヒナミ「お兄ちゃん…お願い。お姉ちゃんがわがままなのはいつも事でしょ?」

    トーカ「ヒナミ…一言多い」

    ここまで押されてはカネキも食い下がるしかないようで渋々といった表情で頷いた。

    クロバシラのアジトがあるのは20区らしい。

    カネキ達はそれぞれの思いを胸に、そこへ向かう。


    ***PM00:55


    トーカ「建物の外観からして悪党どもがいそうな場所だな」

    アジトはあからさまに廃ビルだった。

    窓はほとんど割れており、壁面はボロボロだ。

    カネキ「まぁ根城にするにはちょうどいいんだろうね」

    時刻は12時55分。作戦開始は1時きっかり。

    作戦はまずウタと月山が正面から入るところから始まる。

    2人で出来るだけ敵をひきつけて、それをかわきりにカネキ達は裏から回る作戦だった。

    カネキ達はトランシーバーから作戦班のイトリとヒナミのGOサインが聞こえるのを待つ。

    ニシキ「…一年前と似てるな」

    カネキ「そうですか?あのときは日が暮れてましたよ」

    ニシキ「そうだな、それに今回は皆で行くんだからな?カッコつけて1人で行くなよ?」

    そう茶化すニシキをよそにカネキの表情は真面目だった。

    カネキ「カッコなんてつけられないですよ」

    四方「談笑は終わりだ、研…合図だ…行くぞ」

    カネキ「はい」

    カネキには今日1日がとても短く感じていた。

    それは今が楽しいからである。

    平穏というのもなかなかつまらないもので、万事塞翁が馬というが、少しは何かあったほうがいいはずなのだ。

    カネキは緊張、不安の裏で高揚感を抱いてた。

    ─世の中平穏無事ばかりではいけない─

    かの坂本龍馬の師もそういっている。

    カネキにはそんな平穏無事ばかりなのは似合わないのだろう。

    そして、カネキ達にトランシーバーからヒナミとイトリの声が届く。

    -準備出来てるかなー?-

    四方「ああ」

    -おっけー、じゃあヒナミちゃんから一言だ-

    -約束、アヤト君をつれて、帰ってくること-

    その言葉はなにより彼らの力になっただろう。

    -よーし、じゃあ───行ってこい!!-

    カネキ達は一斉に飛び出した。

    あの日を繰り返さないために。


    episode5 end
  76. 76 : : 2015/12/26(土) 22:25:59
    やっぱり最高っす
  77. 77 : : 2015/12/27(日) 00:27:02
    アドバイスありがとうございました!応援してます!
  78. 78 : : 2015/12/28(月) 16:17:13
    応援してます!
  79. 79 : : 2015/12/30(水) 20:31:12
    超期待まってます
  80. 80 : : 2016/01/04(月) 08:43:03
    まだのないのかー期待してるので頑張ってください
  81. 81 : : 2016/01/07(木) 21:31:26
    バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/
  82. 82 : : 2016/01/10(日) 10:07:47
    期待です
  83. 83 : : 2016/01/14(木) 12:49:22
    期待です!!
  84. 84 : : 2016/01/16(土) 17:54:29
    期待してます!!
  85. 85 : : 2016/01/17(日) 21:44:49
    おいついたー!
    期待ですー
  86. 86 : : 2016/01/18(月) 17:00:36
    期待ですーー頑張ってくださいー!!!


  87. 87 : : 2016/01/21(木) 20:46:00
    バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/  バン    はよ
    バン(∩`・д・) バン  はよ
      / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
      ̄ ̄\/___/
  88. 88 : : 2016/02/01(月) 16:55:56
    期待
  89. 89 : : 2016/02/08(月) 19:09:58
    マーダーこないのー
  90. 90 : : 2016/02/10(水) 21:10:09
    期待ですーーー!
    続き待ってます!
  91. 91 : : 2016/02/22(月) 20:40:47
    期待デス!!
  92. 92 : : 2016/03/03(木) 22:34:16
    めっちゃ面白いです!!
    次期待してます!
  93. 93 : : 2016/03/15(火) 12:15:41
    放置はやめて
  94. 94 : : 2016/03/16(水) 20:01:52
    期待です!
  95. 95 : : 2016/03/17(木) 21:51:00
    期待ですー
    ぜひ続編おねがいしますーー!
  96. 96 : : 2016/03/25(金) 22:50:31
    めっちゃくちゃ先気になるので早く続きお願いしますぅぅうう_|\○_オネガイシヤァァァァァス!!
  97. 97 : : 2016/03/29(火) 19:24:02
    続きお願いします
  98. 98 : : 2016/05/11(水) 21:26:27
    期待ーーーーーーーーー!
  99. 99 : : 2016/05/14(土) 00:15:13
    超期待です。続きいいいいいい
  100. 100 : : 2016/05/26(木) 23:29:43
    期待してます!
  101. 101 : : 2016/05/27(金) 02:03:40
    期待
  102. 102 : : 2016/07/23(土) 11:48:14
    期待♡
  103. 103 : : 2016/07/27(水) 16:31:48
    私 更新来ないとまた泣くよ
    これまで何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
    泣いたんだよ
  104. 104 : : 2016/08/20(土) 23:00:37
    続きはよ
  105. 105 : : 2016/09/04(日) 11:31:23
    放置かな...?
  106. 106 : : 2016/09/13(火) 19:19:57
    学校嫌だーーーーーーーー何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も宿題やらなきゃいけないなんて

  107. 107 : : 2016/10/07(金) 21:01:05
    更新止まってる?
    早く続き見たいです!
  108. 108 : : 2016/10/09(日) 16:18:04
    期待です!
    続き早くお願いします笑
  109. 109 : : 2016/11/07(月) 20:49:59
      面白いです!
    続き期待してます!!
  110. 111 : : 2016/11/24(木) 19:41:07
    まだですかぁーーーー!!!(´・д・`)
  111. 112 : : 2016/12/01(木) 18:57:59
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  112. 114 : : 2017/03/10(金) 14:55:53
    ねぇぼくぼくわたし?皆まもってあげるよぉお??さあこうしんしなよねえねえぼくのだ返して1000ひく7ひく7ひく7しておなかかき混ぜて本屋でデートして更新しましょさあ
  113. 115 : : 2017/04/08(土) 23:30:05
    あれもしかして車にひかれて死んだ?
  114. 116 : : 2017/04/30(日) 18:08:28
    いまにも期待
  115. 117 : : 2017/05/17(水) 20:37:57
    はよはよ
    バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
    手抜きすみません
    期待してるおーーーーーーー
  116. 118 : : 2017/05/17(水) 20:41:53
    まらしぃです「」
    「ん...ここは」
    暗闇の中
    ああそうか
    確か僕は
  117. 119 : : 2017/05/17(水) 20:50:12
    まらしぃです
    有馬さんから隻眼の王を継いで
    えっと
    ここ
    ど こ だ ろ う
  118. 120 : : 2017/05/17(水) 21:01:22
    まらしぃ

    「お目覚めかい、金木君。」
    金木「誰だ、お前は!!嘉納!」
    嘉納「失礼だね君は、わたしは一応君の
    命の恩人なんだよ」
    金木(ん?何か妙だ...これは夢か?)
    !!!!!!
    思い出した
    そうだ僕は隻眼の王を名乗った途端に
    黒い穴に吸い込まれて
    金木(そうか、ここは過去の世界)
    だとしたら
    ヒデを
    あんていくのみんなを
    トーカちゃんを
    今度こそ
    守って見せる
  119. 121 : : 2017/05/17(水) 21:03:27
    まらしぃ偽です
    アカウント作れないです(泣き)
    ですので放置してあるところで書きます
  120. 122 : : 2017/05/17(水) 21:06:17
    設定
    金木はカネキングの状態でタイムスリップ
    金木君チート(有馬に勝てるくらい)
    ちなみに
    トーカ堕とします
    さあいきましょう(о´∀`о)
  121. 123 : : 2017/05/17(水) 21:11:19
    退院です
    金木「さてと、まずは」
    ふぅ、どうやら戦闘能力はそのままで赫者にも
    なれるようだ
    髪は白いままか
    金木「あんていくいこう」
  122. 124 : : 2017/05/17(水) 22:08:09
    トーカちゃんがおっさんに襲われてる
    金木「ちょっとそこの人、彼女困って
    ますよ」
    キモおさ「なんだお前、殺されてえのか?」
    金木「殺したこともないくせにそんなこと」
    金木「言わないほうがいいですよ」
  123. 125 : : 2017/06/04(日) 14:05:30
    せんひくななはーーーーーー?
  124. 126 : : 2018/07/27(金) 18:01:16
    超期待×∞

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谷津

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