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エレンの15年
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- 1 : 2015/04/07(火) 14:39:30 :
- 巨人をすべて駆逐した直後のお話です。
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- 2 : 2015/04/07(火) 14:47:39 :
- 俺の一生を見守ってくれる人がいたら、話しておきたいことがあるんだ
俺の一生はたった十五年
俺の一生は戦いばかり
たくさん憎んで、たくさん泣いて
でも仲間がいたし
憧れたあの人の側で飛ぶことも許された
これだけで充分
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- 3 : 2015/04/07(火) 14:53:10 :
- 俺の一生はたった十五年
俺の一生は化け物のよう
憎い巨人を殺して殺した
自分も巨人になって殺して殺した
仲間もたくさん死なせた
化け物の俺が生き残った
後悔だらけの一生は十五年でも充分
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- 4 : 2015/04/07(火) 14:59:07 :
- でも俺が泣いている間
あの人は手を握っていてくれた
選択を間違ったことを
慰めようとしてくれた優しさが嬉しかった
本当の優しさなんて知らないけれど
これで充分
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- 5 : 2015/04/07(火) 15:07:18 :
- 俺の一生はたった十五年
叶わない思いを抱えて
大切な家族と友人を巻き込んだ
傷つけたくなかったんだ
何度でもマフラーを巻いて
笑顔にしてやりたかった
知らない世界の話をたくさんして
一緒に未知の世界を旅してみたかったんだ
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- 6 : 2015/04/07(火) 15:14:16 :
- 仲間に裏切られて
心も体もズタズタになったけれど
二人だけは信じ続けようと思った
ずっと三人でいられると思っていた
でもいろいろなことがありすぎた
せめてあの二人だけは
生き続けて欲しい
俺の願いはそれだけ・・・
それだけで充分
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- 7 : 2015/04/07(火) 15:24:40 :
- もしも俺の一生が十五で終わったら
人々はどう思うんだろう?
人類の希望が消えたと嘆くだろうか?
巨人が一人消えたと喜ぶだろうか?
きっと壁の外の世界に憧れた
子供の話を笑うんだろう
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- 8 : 2015/04/07(火) 15:28:44 :
- それでもあの人が
俺を「大切」だと言うんだ
「生きろ」と命じるんだ
その言葉だけでもう充分
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- 9 : 2015/04/07(火) 15:35:44 :
- 俺の一生はたった十五年
憎しみ
戦い
後悔
家族
友情
優しさ
それだけで充分
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- 10 : 2015/04/07(火) 15:43:03 :
- 俺の一生はたった十五年
あの人のちょうど半分の人生
戦って戦って
自分の命も削っても
戦い続けたけれど
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- 11 : 2015/04/07(火) 16:02:23 :
- 十五年しか生きていない
俺では力が足りなくて
助けられなかった命がたくさんあった
母さんも
一緒に戦った仲間達も助けられなかった
だから俺だけが生きたいと願ってはいけない
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- 13 : 2015/04/07(火) 16:12:11 :
- ならばすべて巨人を駆逐し尽くした今・・・
俺は最後の巨人として
消えるべきなんだろう
俺の一生はたった十五年
俺の一生はここで終わり・・・
たった十五年で充分・・・
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- 14 : 2015/04/07(火) 16:19:47 :
- 「エレン!!」
ジャン「エレン!死ぬんじゃねえ!」
アルミン「エレン!諦めるな!」
サシャ「エレン!起きてください!」
ハンジ「エレン!逝っちゃだめだ!」
コニー「エレン!バカなこと考えるな!」
ミカサ「エレン!お願い・・・
『生きて!』
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- 15 : 2015/04/07(火) 16:37:40 :
- 「おい、エレン・・・」
リヴァイ「お前の一生をこんなところで終わらせてたまるか!」
リヴァイ「お前の本当の人生はここから始まるんだ」
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- 23 : 2015/04/12(日) 23:53:35 :
- あぁ
たくさんの仲間が俺に生きろと言うから
俺の一生が十五年じゃ
ぜんぜん足りないって言うから
もう少しだけ生きてみようと思う
〜おわり〜
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