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桜の木の下で
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- 1 : 2015/04/07(火) 06:46:08 :
- 「ねぇ朝日奈、桜の木の下には死体が埋まってるんだって。」
私はパックジュースを飲みながら、昼食を取ろうと親友の元へ行こうとしていた。この教室は、窓と桜の木が近いため嬉しかったものだ。
「あ、それ知ってる!小学校の頃流行ったよねー、その手の怪談話。」
そういうと彼女はつまらなそうに口を尖らせる。
「やっぱ知ってるよねー!これ有名どころだもんね…。でもさ、この話どう思う?本当に埋めてあるところとかあんのかな?」
「うーん、わかんないけど…もしかしたらあるのかも…」
「そう思った方が面白いしね!でもさ、桜が綺麗だからこの話が生まれたって聞いたけど…。
人間の一生なんてさ、そこまで綺麗なものでもないよね。
そんな理由で桜の木の下には死体が埋まってるだなんてさ、逆に桜に失礼じゃない?」
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- 2 : 2015/04/12(日) 19:58:24 :
- 「そうかな…?」
「そうだよ」
「私は、人生は辛い事も、幸せな事もあって、だからこそ綺麗なものになると思うよ。なんか…味のあるっていう陶器みたいな!」
「…朝日奈って本当いい子だよね。私も朝日奈みたいだったらこんなギャルなんかになんなかったのにー。」
「江ノ島ちゃん、なんか辛い事とかあったら言ってね?友達なんだし!」
「うんありがとー。じゃね?ごめんね急いでんのに引き留めて。」
「ううん全然!よかったら一緒にお昼食べる?」
「遠慮しとくよ、じゃねー。」
朝日奈は親友の元へ行くとさっそくお昼を開く。楽しそうに大神と駄弁ってるよ。
ねぇ、朝日奈。私はそうは思わない。辛い事、嬉しい事、楽しいと、苦しいこと、みんなそれぞれいろいろなことがあって、積み上げたものがある。
それは友情だったり、恋愛だったり、努力だったり、賢さだったり実に様々だ。
それは、綺麗なんかじゃない。濁っていたり、汚れていたりする。だけど、愛しくて堪らない。
だからこそ、それをぶち壊した時の絶望は、とてつもなく大きく、幸せだ。
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- 3 : 2015/04/22(水) 08:59:35 :
- 練習帰りで、辺りはもう真っ暗だ。宿舎までの道に、街灯があるのはありがたい。
びゅう、と風が吹く。
桜の花弁が夜の空に舞って行く。
「夜桜だ…。」
桜がライトアップされている。昼間とはまた違う幻想的な雰囲気に、息を飲んだ。
「朝日奈よ、帰りか?早く帰らぬと風邪をひくぞ。」
私が来た方向から、大神さくらがやってくる。
「さくらちゃんだ!ねぇねぇ、夜桜だよ。一緒に見ようよ!」
大神は、仕方なさそうに笑うと
「そうだな、桜の時季もそんなに長くない。今のうちに嗜んでも悪くはない。」
そう言うと、さくらちゃんは私の隣に並んで立った。
「綺麗だね…。それに、さくらちゃんと桜で名前一緒だ!…さくらちゃんにピッタリの花だよね。」
桜の花弁が舞い散り、さくらちゃんに降り注ぐ。
「そういう風に言われると照れるな、朝日奈には向日葵が似合うと思う。近くに向日葵が多く咲いている場所があるのだ、今度見に行こう。」
「向日葵か…ありがとうさくらちゃん!夏休みにでも行こっか。」
そう言うと、さくらちゃんは満足気に頷いた。
「そういえばね、桜の下には死体が埋まってるって言うよね。」
「聞いたことあるな。桜は美しいからな、そういう風に言われるのもわからなくもないが…。」
夜風が冷たく、体も少し冷えてきた。
「もうそろそろ戻ろっか、宿舎に。」
「あぁ、そうだな。」
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- 4 : 2015/04/22(水) 14:51:20 :
- 目を覚ますとベッドの上だった。
春になり、日が昇るのも早くなっているのだろう。冬の寒さもだいぶ和らいでいた。
もう、桜の季節だ。
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- 5 : 2015/04/22(水) 15:10:58 :
- 「ねぇ、皆!今日は桜見ながらお昼にしようよ。」
未来機関に保護され、しばらくがたった。
「桜なんて…何処にあるのよ。そんなもの生えてるわけないでしょ。」
「あるよ!」
「だから何処にあるっていうのよ。」
「希望ヶ峰学園だよ。あそこの武道館になら、桜も咲いてる。」
窓から強めの風が入ってきた。沈黙を破るように、
「そうだね、朝日奈さん。今日は桜見ながら食べようか。」
「私、お花見好きよ。幼い頃はそういうのに馴染みがなかったから。」
「もう一度あの場所に戻って調べ直す必要もあるからな、今日調べたらいいだけの話だ。」
「白夜さまがそう仰るのなら…私も行ってあげるわよ。」
「まぁ、たまには桜も見てぇしな。俺も行くことにするべ。」
朝日奈は、微笑みながら、
「じゃあ今からお弁当作ろう!ほーら、早く早く!」
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- 6 : 2015/04/22(水) 15:23:47 :
- 私達は皆の死体を埋めてお墓をおいた。
私はある死体の近くに桜の木を植えておいた。
育つかはわからない。でも、彼女が近くにいるのなら悪い生き方はしないだろう。
ねぇ、さくらちゃん。
私達はさくらちゃんの死に恥じないように生きるよ。
私達は仲間だ。
江ノ島盾子は死んだ。
だけどまだ私達は終われない。
「じゃあね、さくらちゃん。全部終わったら、また会おうね。」
空を見ると、一番星が輝いていた。
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- 7 : 2015/04/23(木) 00:01:52 :
- オリジナリティ出ててこういう作品好物ですわぁ…。面白かったです。お疲れ様っす。
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- 8 : 2015/04/23(木) 19:15:07 :
- >>7
わあ、ありがとうございます‼︎
Deさん尊敬してるんでとても嬉しいです!
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- 9 : 2023/07/11(火) 09:17:57 :
- http://www.ssnote.net/archives/90995
●トロのフリーアカウント(^ω^)●
http://www.ssnote.net/archives/90991
http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
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2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
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16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
ちょっと時間あったから3つだけ作った
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アカウントの譲渡について
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36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
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