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寝てるアニにちゅーしたー!
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- 1 : 2015/03/20(金) 21:44:56 :
- 18作目です。
診断メーカー「寝てるあの子にちゅーしたー」
で104期×アニを診断しました。
その結果からお話を書いていきます。
誤字や脱字などあればご指摘お願いします。
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- 2 : 2015/03/20(金) 21:48:52 :
- はじめに
それぞれの相手×アニになっています。
女キャラが相手ならもちろん百合もあります。
様々なCP、設定などがごちゃまぜになっているのでご注意ください!
*追記
題名変更しました。
気づいたらエロ入りそうになってました気をつけますすみません。
あまり直接的な表現は使わないように気をつけていますが、苦手な方はご注意ください。
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- 3 : 2015/03/20(金) 23:38:24 :
- おつぎに
リクエスト受け付けてます。
104期でもそれ以外でも、もしやって欲しい*アニ関連の*CPがあれば言ってください!
(2回目以降の組み合わせ、アニ攻めでもOKです)
また視点や書き方の指定もあればできる限り対応します。
・キャラ視点
・第三者視点
・キャラ名「セリフ」形式オンリー
・「セリフ」説明 形式オンリー
・キャラ名「セリフ」説明 の組み合わせ
などです。
基本は・「セリフ」説明 形式オンリー(地の文)で書くと思います!
それでは本編です。
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- 4 : 2015/03/21(土) 01:12:26 :
- 1*ミカアニ
午前しか訓練がない日がある。
主にテスト期間が近いとき、この半日訓練は行われた。
ミカサは午前の訓練が終わってすぐ、エレンのところへ向かう。
いつも通り世話を焼きすぎだと怒られたあと、筋トレをしてゆっくりお風呂に入った。
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- 7 : 2015/03/21(土) 12:36:25 :
- 「……もう夕方」
髪を乾かしていると、オレンジ色の光が目に入る。
そろそろ座学のノートをまとめなければならない、と思った。
自分のためではなく、エレンのために。
彼はお世辞にも頭の回転が早いとは言えず、アルミンに教わっているのをよく見る。
少しでもエレンの役に立ちたいがために、自分も教えられるようまとめておかなければならないのだ。
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- 8 : 2015/03/21(土) 13:03:34 :
- 女子寮にある自分たちの部屋に戻ったミカサはその空間を見渡す。
人は……いや、起きている人は居ない。
出掛けたのであれば帰るにはまだ早い。
そして食事だとか、清掃だとかの当番が多く活動する時間帯なので人が少ないのは当たり前だろう。
しかし1人だけ、気配を感じる。
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- 9 : 2015/03/21(土) 13:49:39 :
- カーテンの開いた大きな窓から差し込む夕日。
その夕日に照らされキラキラと輝く綺麗な髪。
「アニ……」
この訓練兵団の中でミカサに次いで強いであろう女性だ。
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- 10 : 2015/03/21(土) 14:49:03 :
- 初めは全く眼中になかった。
エレン以外には元からであるが。
次第にエレンに怪我をさせる危険な相手になり、意識をしながら訓練をしていた。
そして偶然にも訓練で同じ班になったとき、意外にも心地が良いと感じた。
ミカサが持つ高い能力から、人に合わせるか周りを大きく離し自分で点を取っていくことが多い。
だが、珍しく自分に合わせられる人物が、このアニ・レオンハートだったのだ。
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- 11 : 2015/03/21(土) 15:53:46 :
- そしていつしか、ある想いを抱くようになった。
この訓練所にいる人達への仲間意識でもなく
アルミンに対する信頼とも違い
エレンに向ける家族の思いとも違う。
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- 16 : 2015/03/21(土) 19:21:21 :
- その想いが恋と気付くやいなや、ミカサのアタックは止まらなかった。
もちろん、同性愛に対する偏見はある。
なのでアニ以外へ悟られないように、猛アタックしていた。
『女である私が言うのは変かもしれない。けど、貴女が好き』
そうして2人は密かに付き合っていた。
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- 17 : 2015/03/21(土) 20:04:26 :
- 「とても、綺麗」
そう呟いたのと同時にアニは寝返りをうつ。
こちらに背中を向け寝ているアニの、うなじが見える。
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- 18 : 2015/03/21(土) 20:39:15 :
- 白く透き通っている陶器のようなその首に、ミカサは自分の唇を当てた。
壊れないように、そっと。
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- 19 : 2015/03/21(土) 21:25:52 :
- びくん、と大きく体を弾ませたアニは唇を半開きにしたまま、不機嫌そうに声を出した。
「み、かさ……」
眠りを邪魔されるのが好きではないというのは知っている。
けれど口を尖らせてそれを表現する癖があるとは知らなかった。
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- 20 : 2015/03/21(土) 21:48:14 :
- あまりにも可愛くて、ミカサは笑った。
「アニ、可愛い。とてもキスしたい」
普段笑わないと訓練所でも評判のミカサ。
そんな彼女の笑顔に、もっと笑わないと評判のアニも照れながら笑う。
「今、したでしょ」
お互いに微笑みあったあと、口を開いたのはアニだ。
「一緒に寝よ?」
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- 23 : 2015/03/21(土) 22:49:32 :
- 寝ぼけて本当に一緒に寝ようと言っているのか
もう眠りからは目覚めていながらも寝ぼけてるのを装って誘っているのか
表情に乏しいアニを相手に、人の感情を汲み取ることが苦手なミカサはわからない。
「しばらく、人は来ないと思う」
ならば、彼女がどちらをすれば喜ぶか考える。
「……あんたはいつもそう」
自分のためではなく、アニのために。
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- 24 : 2015/03/21(土) 23:21:01 :
- 「こういう時くらい、自分のために生きなよ」
「ならそうさせてもらう。けれど、結果は変わらない」
「……へんたい」
「誘ったのは貴女」
夜というには早すぎるこの時間。
夕日に照らされた黒と金は、当然のように重なり合った。
【ミカサはアニが眠っている時、首にちゅーしてみました。唇を半開きにしたまま、不機嫌そうに好きな人の名前を呼び、目を覚まし、照れ笑いをしました。色々な意味でおやすみなさい。】
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- 25 : 2015/03/21(土) 23:40:04 :
- ↓
こっそり付き合ってる設定のミカアニでした。
ミカサはとことん好きな人に尽くすと思います。
ミカアニちゃんは似てるのでお互いの考えを結構わかってそうだなとかいう妄想をぶち込みました。
告白されてびっくりするけどなんだかんだで好きになっちゃうアニちゃんと、芸術品みたいで綺麗・・・と思うミカサちゃんだったら可愛いですぐへへ!
それでは次のお話です。
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- 26 : 2015/03/21(土) 23:44:24 :
- 2*ライアニ
人のいない草原で、ライナーは柄にもなく夜空を眺めていた。
これには理由がある。
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- 27 : 2015/03/22(日) 00:40:35 :
- 「訓練に付き合いな」
突然の出来事に、反射的にOKを出してしまった昼。
そして行った対人格闘。
あまり関わらないようにしている幼馴染は、少し見ない間に成長していた。
「私があんたを襲う役」
格闘術に関して、幼い頃から彼女の方が得意だというのは嫌でも知っている。
身長だって開拓地にいたころからそんなに変わらない。
“女性として”成長したのだ。
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- 28 : 2015/03/22(日) 01:03:26 :
- 「ふっ!」
彼女独特の技術。
壁内でこの格闘術を使えるものはいないだろう。
だからこそ目を見張るものがある。
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- 29 : 2015/03/22(日) 11:29:21 :
- 「……っと、相変わらず凄いな」
小さな頃からその技術を目にし、体で受けた者にとっては少し位、避けることができる。
技術に慣れたわけではなく、アニ自身の癖やパターンがわかっているからだ。
だがアニが得意としているのはこの蹴りだけではない。
蹴りが効かない相手に繰り出す技。
それは
「ギブギブ!」
関節技だ。
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- 30 : 2015/03/22(日) 12:16:03 :
- 「悪いね……久しぶりに蹴り以外の技が出せそうな相手だから、やってみたかったんだ」
彼女の顔は生き生きとしていた。
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- 31 : 2015/03/22(日) 14:13:57 :
- 関節技は体格や体力に差があっても有効な技であるため、ライナーはある意味適任だ。
「アニに襲われたんじゃあ対処法だってねえよ」
あることに気がついてしまったライナーは解放された瞬間、即座に彼女から離れた。
「何……?」
あまりの不自然さに疑問を持ったアニ。
しかし離れた理由は説明できるものではない。
「い、いや……ちょっと苦しくてな」
ふぅん、と頷き、納得していなさそうだが追求はしてこなかった。
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- 32 : 2015/03/22(日) 15:24:13 :
- 「はい、次はあんたが私を襲う番だね」
投げられた木刀を避ける。
アニ相手の格闘術ではこんな物、全く意味をもたない。
「久しぶりに、俺も本気を出すか」
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- 33 : 2015/03/22(日) 17:11:52 :
- ライナー、ベルトルト、アニは訓練において本気を出したことなどない。
きっと本気を出せば、化物じみた身体能力に不審がるものが出るからだ。
もちろんそんなことお構いなしにミカサは化物じみた成績をたたき出していたが。
彼女は人間であるから、隠す必要がないだけ。
人間ではない3人は、誰か1人が正体を暴かれたとしても芋づる式にバレないよう、身を潜めていた。
だからライナーが本気を出す、というのはあまり得策ではない。
それでも逃げてはいけない時がある。
今がそうだ……!
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- 34 : 2015/03/22(日) 18:54:24 :
- 「へえ。楽しみだね」
やめろ、私に勝ったら怪しまれる。
と目で送られたがそうはいかない。
なぜなら、彼女に技を出されてはいけないからだ。
再び関節技を極めてくるだろうが、そんなことされてしまったらまた当たるからだ。
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- 35 : 2015/03/22(日) 19:30:29 :
女性の胸にある2つの柔らかい肉質。
おっぱ……胸が。
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- 36 : 2015/03/22(日) 20:49:40 :
- ライナーはアニに、深夜いつものところにくるよう合図をだした。
そして最初に戻る。
なかなか来ないと夜空を眺めていると、物音がした。
音がした方へ近づく。
音が出たのは大きな木の下から。
そこで、アニは足をかばうようにして眠っていた。
あの時、訓練をさせるべきではないと判断したライナーは、数時間だけ片足を使えないようにしたのだ。
「アニ、ごめんな……」
謝罪をしても返事は返ってこない。
「というかこのことについて話がしたかったんだが」
自分だけならまだいい……いや良くはないが、他の人に胸を当ててるようじゃたまったものではない。
だから関節技は控えろという話と謝罪をしたかったのだ。
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- 37 : 2015/03/22(日) 21:39:04 :
しかし、そこにいるのは蹴りや関節技を出してくる仲間ではなく
成長した女の子の、幼馴染だった。
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- 38 : 2015/03/22(日) 22:04:00 :
- 艶やかな唇に目を奪われる。
月光の角度のせいで、彼女の唇の影が誇張されていた。
いつの間にか女になって、とライナーは思う。
そして自分も男なんだと、自覚した。
「そんなことしてる方が悪いんだからな、アニ」
唯一輝いているその場所に、自分の同じ場所を重ねた。
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- 39 : 2015/03/22(日) 22:33:00 :
- 彼女は安らかな寝息のままだ。
ライナーは安心した。
これで起きてしまったら、もう使えるであろう足で蹴られるに違いない。
アニは少しだけ動いた。
自分の唇を、感覚を、確認するように手で拭う。
「……寝込みを襲うのはどうかと思うけど」
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- 40 : 2015/03/22(日) 23:22:22 :
- このどうしようもない雰囲気に戸惑った。
彼女の頬が赤くなっていることは、この暗闇の中では気づかないだろう。
これならいっそ
「蹴ってくれ」
「はぁ……あんたMなの?」
本当に、どうしようもない。
【ライナーはアニが眠っている時、口にちゅーしてみました。安らかな寝息のまま、唇を拭った後、目を覚ましため息をつきました。どうするんですか。】
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- 41 : 2015/03/22(日) 23:27:11 :
- ↓
ライアニに見えませんがアニもライナーのことちゃんと好きです。
ライアニです。
ずっと後ろをくっついてきた可愛い妹が女性になったのを意識しはじめたライナーと
ようやく家族じゃなく1人の女の子として見てくれたことが嬉しいアニだったらすごく可愛いです。
でもやっぱり家族みたいにとっても近い関係だったらとっても良い!!
きっと余計な一言を無意識に言っちゃうライナーと無意識なのがさらに腹立たしくて蹴りを放つアニ、というのは年取っても続くと思います(という妄想)
それでは、次のお話です。
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- 42 : 2015/03/22(日) 23:44:45 :
- 3*ベルアニ
深夜の武器庫で3人は密会をしていた。
壁内でわかったことの報告と、これから先の行動を話し合う。
「……ということだ。もう兵団の事情はある程度わかった」
全員の報告を終え、その次にくる言葉を予想した。
「つまり、壁を壊す」
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- 45 : 2015/03/23(月) 01:08:39 :
しかしエレンの巨人化により、この計画は中止された。
もう一度、話し合う。
「エレンは調査兵団に配属されたようだ。俺は調査兵団と憲兵団で別れた方がいいと思う」
「私もそれでいいと思う」
「うん、そうだね……」
ベルトルトは104期で一番の長身を体育座りで小さくまとめていた。
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- 46 : 2015/03/23(月) 10:27:54 :
- 「でも、アニを調査兵団には行かせられない」
自分の意思がないと自称するベルトルトにしては珍しく、はっきりと言い切ったのだ。
「まあ、俺が調査兵団に行って身を潜めやすいアニが安全な憲兵団に行くのは決定だ。アニに危険をおかさせるわけにはいかねえしな!」
お前はどうする、と言う前にアニが口を開く。
「だったらベルトルトは調査兵団だね。いつ兵士になるかわからないあんたを1人にさせるわけにはいかない」
ライナーはバツの悪い顔をした。
「……じゃあ、そういうことだな」
そして、バラバラに解散することになった。
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- 47 : 2015/03/23(月) 12:06:08 :
- 最初に帰ったのはライナーだ。
戦士と兵士を彷徨う彼の状況を報告するためにも、最近ベルトルトとアニで残ることが多かった。
「ライナーはどう」
「重症だよ。兵士でいる時間の方が長いし、戦士に戻すのもなかなか大変になってきた」
「……そう」
2人は口数が多い方ではない。
すぐに訪れた無言の時間に彼は困る。
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- 48 : 2015/03/23(月) 19:49:19 :
- 「その、1人にさせて、ごめん……」
「ベルトルトが悪いわけじゃないでしょ。それに1人なんて今更だよ」
いつもよりもっと無表情な彼女。
ベルトルトとは違って何もかも小さいアニの頭を撫でた。
「アニ、少し寝てていいよ。疲れてるみたいだし」
「今日のあんたはいつもと違うね……うん、寝る」
断られると思っていたが、素直にアニは寝るといった。
「いつもと違うのはアニもだよ」
内心驚きつつもなるべく冷静に見えるよう、声を抑え気味にする。
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- 49 : 2015/03/23(月) 21:50:26 :
- 「うるさい……膝、借りるよ」
本当に、いつもと違う。
こんなに素直な彼女はなかなか見れない。
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- 50 : 2015/03/23(月) 22:14:07 :
- しばらくして、今後のことを考える。
調査兵団に入る自分と憲兵団に行く彼女。
壁内に来て、かなり変わってしまった彼女。
仰向けになってベルトルトの膝の上で眠る彼女。
全てアニのことだ。
そして、そんな彼女が自分を置いて何処かにしまうのではないかという不安に陥る。
その不安を払拭するかのように、さっきと同じくアニの頭を撫でた。
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- 53 : 2015/03/23(月) 23:29:35 :
- 撫でると同時に髪がはらわれ額が見える。
「アニ……どこにも行かないで……」
白くて色素の薄いおでこに、唇を落とした。
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- 54 : 2015/03/24(火) 00:49:03 :
- アニは規則的だった呼吸を乱して、小さくあくびをする。
そのあと寒そうに自分の体を抱きしめた。
「アニ、起きて。もう行こうか」
「んぅ……やだ……」
予想外の反応にベルトルトは、またいつもと違う彼女だと思った。
「もう……あと少しだけだよ」
おやすみの代わりにキスをした。
【ベルトルトはアニが眠っている時、おでこにちゅーしてみました。規則的な呼吸をみだし、ちいさくあくびをした後、寒そうに自分の体を抱きしめました。おやすみなさい。】
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- 55 : 2015/03/24(火) 07:41:23 :
- ↓
ベルアニちょっと短くなっちゃったのでおまけに+1回キスしてます。
原作でのベル→アニ公式はとっても嬉しい設定ですよね!!!
幸せになってもらいたい2人です。
身長差とは真逆な2人の性格もいいですが、私はアニのことになるとちょっと強気なベルさんが好きだったりします。
アニちゃん?もちろんそんなベルが大好きだよ(妄想)
それでは次のお話どうぞ!
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- 56 : 2015/03/24(火) 12:26:19 :
- 4*エレアニ
アニの格闘術を初めて目にしたとき、素直に凄いと思った。
そしてこの技術を使えるようになれば、強くなれると確信した。
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- 57 : 2015/03/24(火) 16:31:07 :
- 明日は休日。
訓練兵の休日の使い方は人それぞれだ。
友達と街へ出かける
実家に顔を出す
疲れを癒すために寝て過ごす
いずれも日々の厳しい訓練から開放され、心身を休ませるという人が大半だ。
だがほんの少しだけ、休日も訓練に当てるものがいる。
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- 58 : 2015/03/24(火) 18:12:04 :
- 「アニ! 明日も教えてくれ、頼む!」
死に急ぎ野郎と呼ばれ、人一倍の努力を重ねるエレン・イェーガーだ。
「あんた、何言ってんの? 明日は休日。何のための休みだと思ってるの」
正論をぶちかまされたがそんなことで折れる男ではない。
「強くなりたいんだ」
全てを貫く真剣な眼差しに、アニは一歩引いた。
「……いいよ。昼食べ終わったらグラウンドに来な」
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- 59 : 2015/03/24(火) 19:20:34 :
- 休日のグラウンドは普通誰もいない。
当たり前だが、ここは体を動かすとき以外使わない。
そんな所に2人の影があった。
「はぁっ……アニ、休憩しようぜ」
炎天下の下で息を切らしたエレンと、汗一つ流さず涼しい顔をしたアニ。
「お前、よく疲れねーよな」
広いグラウンドに大の字で寝ていると、下からだが彼女がよく見えた。
「あんたの体力がなさすぎるんじゃない」
いつもの通り、見下した発言……そして本当に見下されている今の位置。
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- 60 : 2015/03/24(火) 21:38:14 :
- 「座れよ。立ったままじゃ足痛めるぞ」
寝っ転がったまま手を差し出した。
普段ならとってくれないであろう手を、彼女は握った。
エレンはかなり驚いたが、そのまま手を強く引っ張る。
「何すんのっ……!」
不意をつかれたアニはエレンの体に向かって倒れ込んだ。
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- 63 : 2015/03/24(火) 23:39:01 :
- 「ははっ、わりい」
そして、そのまま抱きしめる。
「……あんた、心臓うるさいよ」
「お前もだろ」
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- 64 : 2015/03/25(水) 10:58:53 :
- エレンは医務室に来ていた。
「おい、アニ大丈夫か」
自主訓練が終わったあと、体調不良を訴えたアニは医務室へ向かった。
軽度の熱中症だと診断されたアニは、しばらく涼しいこの場所で休んでいた。
「……寝てんのか」
無理に付き合わせてしまったという罪悪感が生まれる。
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- 65 : 2015/03/25(水) 11:53:09 :
- そして、気持ちよさそうに眠っている彼女に近づく。
「アニ、好きだ」
動かないアニの唇にちゅーをした。
「ん……ぇれん……」
起きていたのかとすぐさま離れる。
しかし、名前を呼んだあと何事もなく寝返りをうった。
背中を向けたアニに対し、ため息をつく。
「期待しちまうだろうが……」
【エレンはアニが眠っている時、唇にちゅーしてみました。口を半開きにしたまま、ちゅーした人の名前を呼んだ後、寝返りをうち、背を向けました。おやすみなさい。】
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- 66 : 2015/03/25(水) 20:15:29 :
- ↓
付き合ってないけど相思相愛なエレアニでした。
こいつ鈍感だなって攻めてみちゃうエレンと実はずっと好きですけど何も言えませんなヘタレアニ。
エレアニは生意気とかイケイケなエレンと、皆の前では強気だけどぐいぐいこられるとおどおどしちゃう乙女なアニが大好きです。
輝いてますシャイニー!!!
普段は鈍感死に急ぎ野郎と無愛想で強い氷の女だけど2人きりになるとめっちゃ積極的な男子と恥ずかしがり屋さんの乙女になるのすごくいいです。
妄想が止まらないので次にいきます。
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- 67 : 2015/03/25(水) 21:27:48 :
- 5*ジャンアニ
これから2日間の野外訓練が行われる。
2人1組で森にいるだけの訓練だ。
だがテントと寝袋、水500mlと非常食用のパン1つしか持たせられない。
いわば遭難を想定した訓練、ということになる。
「4班。ジャン・キルシュタイン、アニ・レオンハート。5班……」
淡々と読み上げられた班の名前。
うまくいけば、1泊2日の旅を共にするパートナーだ。
うまくいかなかったら……この話はやめておこう。
「よう。よろしく」
「……どうも」
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- 68 : 2015/03/26(木) 12:33:23 :
- 「4班、出発しろ!」
「「はっ!」」
出発してからしばらくした。
「食料はどうする」
「山菜でいいんじゃない。それを探す途中に動物と遭遇すれば狩る」
「了解」
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- 69 : 2015/03/26(木) 13:22:13 :
- 何事もなく訓練は順調に進んだ。
「立体機動のガスには限りがある。俺が適当に採ってくるから、この本を参考にして食える奴と食えねえのに分けてくれ」
「ん」
手渡された本には山菜だけではなくきのこなど、山で採れる物の成分などが載っている。
「じゃ、行ってくる」
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- 70 : 2015/03/26(木) 14:05:06 :
- また、しばらくしてジャンが帰ってきた。
「おかえり。代わるよ」
「いや、もうこんだけ採ってくれば大丈夫だろ。それより仕分けのが大変だ。手伝う」
結局食べれそうな生き物に遭遇することはなく、当初の予定通り山菜を食べることになった。
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- 71 : 2015/03/26(木) 14:29:54 :
- 「これに載ってねえのは……食べないほうがいいよな」
「……それ、食べれるよ」
独り言だったつもりが、反応を返され少し驚く。
「よく知ってんな」
「私は山育ちだから」
そしてもう一度、驚いた。
「へえ。意外」
「そう」
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- 74 : 2015/03/26(木) 18:39:23 :
- 「……お前が自分のこと話すの初めてじゃねえの」
「……聞かれないから答えないだけ」
アニは何故か苦い顔をしている。
「じゃあ聞けばいいのか。確か憲兵団志望だったよな?」
「まあね。でも……あんたと一緒にされたくないね」
「厳しいこって。だったらどうして憲兵目指してるんだよ」
「……別に。ただ、この現実離れした無意味な世界から遠ざかりたいだけ」
「無意味な世界?」
「……とにかく、私はか弱い乙女だから内地に行きたいの」
ジャンはたまらず吹き出した。
「ライナーを引っくり返しといてよくいうよ」
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- 75 : 2015/03/26(木) 19:31:21 :
- 日が暮れる前に、ちょうど良い寝場所を見つけることができた。
「ここら辺にテント立てるか」
「いいよ」
その答えにジャンはまた、吹き出す。
「いいよ、とか女子っぽいこと言うんだな」
「は? ……か弱い乙女だって言ったでしょ」
「そうだった、悪い悪い」
それでも笑いが完全に収まることはなく、くっくっと笑いを漏らしていた。
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- 76 : 2015/03/26(木) 22:04:04 :
- 太陽が沈み、胃に食べ物も入った頃、寝袋を取り出す。
「もうそろそろ寝るか」
「そうだね」
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- 77 : 2015/03/26(木) 23:42:02 :
- 暗闇の中、寝袋の擦れる音が聞こえる。
「……なあ、アニ」
返事はなかったが、言葉を続けた。
「目標とかあると、世界が違って見えるもんだ」
「……壁の外を探検するっていうの?」
アニが起きていると分かり、さらに話す。
「俺は死に急ぎ野郎みたいな目標持ってねえよ。その……恋とか、さ」
ぶふっ、と吹き出す声が聞こえた。
ジャンのではない。
「は!? お前、笑うなよ!」
「ふ、ふぅ、ごめん。あんたがそんな熱い男だとは思わなかったよ」
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- 78 : 2015/03/27(金) 11:34:03 :
- 「うるせえよ! つまりだな、案外自分の気持ち次第で世界は変わるんだってこった」
「……」
「何を思ってんだか知らねえけど人間なんて単純なんだよ」
「そう……人間は、ね……」
アニの声は、この静かな森に消えてしまいそうなほどか細かった。
「今なんか言ったか?」
「なんでもない。まあ、少しくらいは兵士ごっこに付き合ってやってもいいかな」
「なんだそれ。俺らは兵士だろ」
「そうだね……私はもう寝る。おやすみ、ジャン」
一瞬の出来事だったがジャンには達成感があった。
「アニに名前呼ばせるなんてな」
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- 79 : 2015/03/27(金) 16:45:22 :
- まだ深夜といってもいい時間。
なにかの音が聞こえたジャンが起きる。
ふと音のした方を見ると、アニがうなされていた。
「ぅ……!」
顔を歪ませ、苦しそうに身を縮める。
それを見て、ジャンはアニを起こした。
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- 80 : 2015/03/28(土) 00:10:13 :
- 「アニ」
「ぁ……じゃんぅ……!」
「大丈夫、大丈夫だから」
涙を浮かべるアニを安心させるように、抱き寄せて額へキスをする。
「ジャン……」
あまりにもはっきりと自分の名前を呼ばれた彼は驚く。
「あ、わりぃっ!? おいアニ……!?」
そしてアニの方から口にキスをしてきた。
「っ……はぁ!? アニ……?」
既にアニは安心しきった顔で眠っていた。
「起きろよ! 起きてこの落とし前つけろよ!!」
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- 81 : 2015/03/28(土) 00:48:53 :
- ジャンは今度こそ太陽の光で目を覚ました。
視界に入ってきたアニを意識する。
深夜のことを思い出して、頭を抱えた。
「ふぁ……おはよ。もう起きてたんだね」
「うぉ!? お、おう、おはよう、うん」
「……!! そ、その、昨日は……あの……」
こちらも思い出したのか、顔を真っ赤にしていた。
目をそらしまくるジャンと手で顔を覆うアニ。
4班は1日中、目を見れないまま無事に(?)訓練を終えた。
【ジャンはアニが眠っている時、おでこにちゅーしてみました。唇を半開きにしたまま、甘い声で想い人の名前を呼んだ後、寝惚けたまま自分からちゅーをしました。朝、目を見れません。】
-
- 82 : 2015/03/28(土) 01:15:29 :
- ↓
この2人は長い間想いあう、というよりもお互いに突発的にキュンときて速攻で恋に落ちて末永く幸せに暮らすと思いませんか??
妄想ぶちまけてごめんなさい。
めっちゃツンツンしてきつい言葉でお互いに地雷踏みまくりながら蹴られながらチビって言われながらすごい愛情表現してるといいです。
「あんたのことが心配だから言ってるの! このわからずやの馬面! でもその顔が好き!」
「あぁ!? お前を守るためにやるんだよこのチビ! そこがすげえ可愛い!」
とかやって周りに呆れられろ。
-
- 83 : 2015/03/28(土) 12:05:08 :
- 6*マルアニ
僕は彼女をとっても大切にしていると思う。
最初こそ周りにからかわれたが堂々と彼女の自慢をしているうちに、そんなこともなくなりただのバカップルと認定された。
-
- 86 : 2015/03/28(土) 13:06:59 :
- 「待たせてごめ……アニ?」
僕は教官からよく頼まれごとをする。
性格もそうだけど、憲兵団に入る夢がある以上教官からのお願いは断れない。
そのために、約束したにも関わらず彼女を待たせてしまった。
待合室の机に突っ伏して寝ているのだ。
右腕を枕に、顔を沈めていて表情は見えない。
けれども前に伸ばされた左腕が力なく置かれているところを見ると、確実に寝ている。
-
- 88 : 2015/03/28(土) 13:59:20 :
- 何より声がするだけで僕の顔を見て、目を合わせては顔を赤くする彼女だ。
起きていたら絶対に何かしらの反応があるはず……と思いたい。
「疲れてるのかな」
最近の彼女はどこか苦しそうだった。
純粋な笑顔とは言えない、なにかを隠してるような……。
-
- 91 : 2015/03/28(土) 18:50:40 :
僕が信じなくてどうするんだ。
きっと続いた訓練で疲れているんだろうな。
しばらく、寝かせてあげよう。
-
- 92 : 2015/03/28(土) 21:03:23 :
- 綺麗に伸ばされた左腕に視線を向ける。
白くて、細くて、どうやってこんな腕で訓練をこなしているんだろう。
恥ずかしいことに、僕より彼女の方が成績はいい。
自分だって悪くない、というより化け物揃いと言われるこの104期で10位以内に入ってるんだから成績は良いはずだ。
けれども彼女は化物揃いの『化物』と呼ばれる方にいる。
中でも対人格闘術は見事だ。
-
- 93 : 2015/03/29(日) 01:38:27 :
- ……じゃなくて。
待たせてしまった僕が悪い。
本でも読んで自然と起きるのを待っていよう。
仮に時間がくるまでずっと寝ていたとしても、僕は彼女と同じ空間に居られれば幸せだ。
日々訓練で硬いトリガーを握る彼女の手は、一般的にいう傷一つない綺麗な手ではない。
でも、この手が大好きだった。
彼女の努力を表しているようで、とっても美しいと思えた。
顔は髪と腕に隠れてどこも見えない。
だから、僕は手の甲にキスをした。
-
- 94 : 2015/03/29(日) 05:56:49 :
- むくりと彼女の顔があげられる。
よだれをたらしていて、とっても可愛らしかった。
氷の女、なんて言われていた時代が全く想像できないほどに。
「まる、こ……」
ううんと唸りながらこちらに来る。
「ほら、アニよだれ」
服の袖で拭おうとすると下に避けられた。
ちょっとショックだ。
-
- 95 : 2015/03/29(日) 14:14:10 :
- その後すぐに腹部へ温もりを感じる。
「アニ……」
突然抱きついてきた彼女に愛おしさを感じながら頭を撫でた。
小さくて、儚い。
「ずっと一緒にいようね」
そう言うと彼女は、僕のお腹にぐりぐりと頭を押し付けてきた。
うん、やっぱり僕の彼女は世界で一番可愛い。
-
- 98 : 2015/03/29(日) 17:40:09 :
- 「あと少ししか時間ないけど、どうする?」
結局、ただの待ち合わせ場所だった待合室で、気が済むまでいちゃいちゃしていたら夕食の時間が近づいてきてしまった。
「ちゅーしよ」
「っ!!」
普段彼女から求めることは少ない。
甘えることはあっても、こんな直接的に言ってくることなんて今までなかった。
「ああもう、なんでそんなに可愛いんだよ……」
なんてのろけながら、時間いっぱいまでいちゃいちゃした。
【マルコはアニが眠っている時、手にちゅーしてみました。よだれをたらしたまま、不機嫌そうに好きな人の名前を呼び、目を覚まし抱きついてきました。どうするんですか。】
-
- 99 : 2015/03/29(日) 18:07:05 :
- ↓
バッカプルなマルアニでした。
マルアニは絶対バカップルだと思います。
一目惚れしたマルコの猛アタックから始まってずっとラブラブだと思います。
ばかわいいです!!!
でも立体機動のこととか切ないマルアニもいいです。
真面目で優等生なマルコと一匹狼でサボりがちなアニが憲兵団で仲良くやってるのもいいと思います。
無限の可能性を秘めながら次のお話です。
-
- 100 : 2015/03/29(日) 18:42:14 :
- 7*コニアニ
「お前さ、オムライス好きなのか?」
「いいや。あれはジャンが好きなだけ」
料理対決が終わったあと、語り合っているジャンとサシャを横目にコニーとアニが立ち話をしていた。
「アニの好きな食べ物ってなんだ?」
「そんなこと聞いてどうするの」
-
- 101 : 2015/03/29(日) 19:10:33 :
- 「アニ!」
料理対決から1ヶ月後。
会話する機会もなかったが、突然コニーに呼び止められた。
「何」
「今日の夕飯のときいつもより30分早く来てくれ」
「なんで」
「いいから!」
それだけ言って走り去っていった。
-
- 102 : 2015/03/29(日) 19:49:50 :
- そんなこと忘れてた。
了承したわけじゃない。
言い訳なんて、いくらでもできた。
けれど、元々単純なコニーが……コニーの目が、いつも以上に真っ直ぐだったことを思い出したら、そんなことできなかった。
アニは言われた通り、夕食が始まる30分前の食堂にいた。
-
- 103 : 2015/03/29(日) 20:26:10 :
- 「お、来たな。これ食ってけ!」
出されたのはチーズハンバーグ。
「これって……」
「この間言ってたお前の好きな食べ物だ」
絶対用意できない料理を言ったのに。
アニの作戦は見事に失敗した。
-
- 104 : 2015/03/29(日) 21:09:48 :
- 「あんたどうやって……肉も乳製品も、貴重なものじゃない」
「まあ、サシャに色々教えてもらってな!」
まだ幼さの残る顔で笑う。
「……呆れるよ。バレたときのこと考えてないの?」
「俺は天才だからな! 細かいことはいいから食えって、絶対美味いから!」
-
- 105 : 2015/03/29(日) 21:41:51 :
- 観念したアニはコニーの目の前に座り、チーズハンバーグを食べ始める。
「あ、おいしい……」
「だろ!」
コニー、渾身のドヤ顔である。
「あんたにこんな才能があったなんてね」
「弟や妹がたくさんいたからな。料理はよくしてたんだ」
「あんたも食べなよ。これ本当に美味しいよ」
「そんなにか。嬉しいけどよ!」
普段なら絶対にしないであろう行為……
そう、ごくごく自然に『あーん』をやってのけたのだ。
果てしなく鈍感なコニーはともかく、少なからずアニは躊躇するだろう。
だがこの2人の間にはそんなやましさなどなかった。
-
- 106 : 2015/03/29(日) 22:16:44 :
- 「アニって兄妹とかいたか?」
「……お兄ちゃんみたいな人なら」
「あーやっぱりか。すげえ俺の妹に似てるんだよな。性格とか行動とか」
アニはへえ、と頷きながらどんどん食べ進める。
「だからなんとなく放っておけなくてよ」
「私は放っておいてほしいけどね」
年齢は違うどころか逆だが、兄妹らしく無邪気に笑い合っていた。
-
- 107 : 2015/03/29(日) 22:44:32 :
- 「兵団やめて料理人になりなよ」
「いきなりだな」
アニは至極真面目だ。
「この腕、腐らせとくのはもったいない」
「はは、嬉しいけどそれはできねえよ。憲兵になって村のやつら見返して、母ちゃんたちを楽にさせるんだから」
こちらも珍しく真面目だった。
-
- 108 : 2015/03/29(日) 23:23:55 :
- 「……そこまで考えてるんだね。ま、せいぜい頑張りなよ」
既に食べ終えた食器を持ち、立ち上がる。
「あ、いいよ俺がやるから。飯まであと少しだし、ここにいろよ」
「……あんたのこと、見直した」
「おう? ありがとよ!」
片付けに行ったのを見送り、アニはそのまま夢に落ちた。
-
- 109 : 2015/03/29(日) 23:52:03 :
- 「爆睡してんな」
夕食まで残り4分。
もう少しでたくさんの人がやってくる。
「やっぱり、俺の妹に似てるんだよなぁ」
故郷にいる妹を思い出して、懐かしさか、愛おしさか、胸がキュッと締め付けられた。
-
- 110 : 2015/03/30(月) 00:35:40 :
- アニの頭を撫でておでこにちゅ、と唇を落とした。
「ふぅ……」
「あー起こしたか? いや、もう起きなきゃだけど」
「ちーはん……おいしい……」
見事なまでの寝言だ。
「本当に、妹に似てるぜ……」
アニの隣でコニーも寝た。
『兄妹』が起きたときは他の兄や姉たちに囲まれて、これでもかと頭を撫でられた。
【コニーはアニが眠っている時、おでこにちゅーしてみました。安らかな寝息のまま、ふうとため息をついた後、食べ物の夢を見始めました。おやすみなさい、なでなでしたい。】
-
- 111 : 2015/03/30(月) 01:38:25 :
- ↓
どうしても恋愛的なコニアニちゃんが想像できなくて・・・
めっちゃ兄妹っぽい。兄妹コニアニちゃんクソ可愛いので推していきたいです。
家族愛的なキスです。キスっていうよりちゅーですちゅー。
ちっかわいいなでなでしたい。
104期の弟、妹誕生の瞬間でした。
でもコニーめっちゃいいお兄ちゃんだと思います!
精神的兄なコニーと経験的姉なアニちゃんで。
-
- 114 : 2015/03/30(月) 18:50:46 :
- 8*サシャアニ
「うぅ、ご飯が足りません……」
「あんた、今食べてるでしょ」
アニはいくら席が空いてなかったとはいえ、サシャの隣に座ったことを後悔した。
「美味しそうですね……」
「あのねぇ」
「アニ、そのパァン余ってますよね? くれますよね?」
「……はぁ。まあいいよ食欲ないし。私は部屋に戻ってるから」
半分以上残っている夕食を押し付けて去っていった。
-
- 115 : 2015/03/30(月) 19:09:09 :
- 「お腹が空きました……」
サシャはお腹をさすりながら自室へ向かう。
「今ご飯食べ終わったところだよ……?」
「クリスタ、こいつに何言っても無駄だ」
「先にお風呂行ってるね」
「はい、わかりました」
タオルや着替えを持ったクリスタとユミルが部屋を出ていった。
-
- 116 : 2015/03/30(月) 19:39:34 :
- 「はぁ、やっぱりお腹が空きました」
部屋を見渡すと、1人だけベッドで寝ている人がいた。
「アニ」
近づいてベッドに腰掛ける。
「私、ずっと美味しそうだと思ってたんですよ」
-
- 117 : 2015/03/30(月) 20:14:42 :
「アニの唇」
「よく熟れた苺のように紅くて、皮を剥いたぶどうのように柔らかそうで、離れていてもどこにいるかわかる桃のような甘い香り」
サシャは不敵に微笑んだ。
「やっぱり初恋ですからレモンの味なんですかね」
「私、食に関してはとっても興味があります」
そして、2つがくっついた。
「まるでさくらんぼみたい、ですね」
-
- 118 : 2015/03/30(月) 23:40:57 :
- 「ぁ……ふぅ」
アニは口を半開きにしたままため息をついた。
「ん……」
「わわ、アニ!」
目は開けないのに、ものすごい力で押し倒されて、ものすごい力で抱きしめられた。
「仕方ないですね……このまま寝ましょうか」
「ごちそうさまでした」
【サシャはアニが眠っている時、唇にちゅーしてみました。口を半開きにしたまま、ふうとため息をついた後、寝惚けたままぎゅっと抱きついてきました。おやすみなさい。】
-
- 119 : 2015/03/31(火) 00:12:06 :
- ↓
ずっと獲物を狙っていたサシャアニでした。
サシャはきっと狙った獲物は逃がさないと思いますよ。
人間も、肉も!
アニはいろんな意味で食べられますが、強引じゃないとなかなか進まないのでぴったりなカップルかと。
肉食系と実は草食系な感じいいですいいです!!
百合はどうしてもエロに入らないと友達から抜け出せないので難しいですね。
-
- 120 : 2015/03/31(火) 03:03:41 :
- 9*クリアニ
「ねーアニ」
「……ん」
町のはずれにある古い宿。
あまり寝心地が良いとは言えないベッド。
それでも訓練所のものよりはマシだが。
そのベッドの周りには2人分の兵服が脱ぎ捨てられていた。
小さい金色が2つ、ベッドの上に横たわっている。
-
- 121 : 2015/03/31(火) 06:04:57 :
- 「ごめんなさい」
「なにが」
1つの金色が涙を流す。
「私が男だったら、アニを守れて、幸せにできたのに……」
「私は十分幸せだけど。あんたは違うの?」
「……だって、前ほど気持ち良さそうじゃない」
ほっぺを膨らませる姿は、104期の天使という言葉がとても似合う。
だが発言の内容は、彼女にべったりなユミルやベタ惚れしているライナー真っ青なものだ。
-
- 124 : 2015/03/31(火) 13:55:36 :
- 「そ、その……激しすぎるんだよ……!」
顔を真っ赤に染め、目を瞑る姿は104期の氷の女とは全く思えない。
「可愛い……! けど、その顔他の人に見せたら駄目だからね」
「っ! こんな気持ちになるのクリスタだけだよ……」
「あーもー本当可愛い!」
クリスタは、ぎゅっときつく閉じられたまぶたにキスをする。
-
- 127 : 2015/04/04(土) 00:10:19 :
- 「ちょっと、クリスタ……休ませてよ」
そう言いながらも抱きしめてくる彼女を目の前に、クリスタはこれほどにないまでの笑みを浮かべた。
「うん、最高。もう1回!」
彼女たちの夜は永い。
【クリスタはアニが眠っている時、まぶたにちゅーしてみました。唇を半開きにしたまま、不機嫌そうに好きな人の名前を呼び、寝惚けたままぎゅっと抱きついてきました。お楽しみはこれからだ。】
-
- 130 : 2015/04/04(土) 15:00:39 :
- ↓
短いかわりに色々やっちゃってるクリアニ。
可愛いものに目がないクリスタちゃんがなんでもかんでも勝手にやっちゃう
されるがままのアニちゃんは本当にほとんどのことをクリスタにやってもらっちゃう
クリスタが男だったらなって悩みを抱え始めて皆に相談してて、えっ嘘どうしようなユミルや男子訓練兵達。
っていう妄想!
-
- 131 : 2015/04/04(土) 16:45:37 :
- 10*アルアニ
「隣、いいかな?」
訓練をサボって図書室にいたアニに声をかけた。
「……あぁ、どうぞ」
ここは僕とアニが、唯一会話らしい会話をする場所。
-
- 134 : 2015/04/05(日) 10:27:38 :
- 「あんたがこの時間に……珍しいね」
多少サボっても10位以内に入れるであろうアニと違って
僕は日頃の訓練にあまり気を抜けない。
「次の時間、座学のテストだから復習しておこうと思って」
特に座学は数少ない点数を取れるものだから、頑張らなくてはいけなかった。
大事なほかの教科を捨てても。
-
- 141 : 2015/04/06(月) 15:34:49 :
- 「アニはどうしたの?」
「疲れたから」
「大丈夫?」
「うん。そこのソファーで寝てる」
「わかった。訓練が始まる5分前に起こすよ」
彼女がここで寝るというのは初めてだけど、驚くことはなかった。
対人格闘はサボっているときもあるし、座学も寝ているときがあるし……むしろ寝なかった今までがおかしいといっても過言ではない。
だからか、随分と冷静に対応していた。
-
- 142 : 2015/04/06(月) 17:55:26 :
- 「ふぅ」
息をついてペンを置く。
今回のテストは範囲が広くて少し大変だ。
時間は……次の訓練まであと15分か。
ふとソファーへ視線をやると、アニが死んだように眠っていた。
全く動かない。
疲れているのは本当らしい。
-
- 143 : 2015/04/06(月) 22:45:10 :
- 何故か胸騒ぎがする。
このまま、永遠に起きないんじゃないか……
起きて、アニ
出てきて、アニ
……なんて、馬鹿な話だ。
疲れているのは僕の方かもしれない。
彼女が疲れているなら休んでほしいし
どこにも篭ってないんだから出てきてなんて……
-
- 148 : 2015/04/07(火) 01:23:01 :
- 僕はアニに近づいた。
さっきは随分軽く受けてしまったが、よくよく考えたらこの状況はまずい。
想いを寄せている女の子と2人きり、しかも相手は寝ている。
いくら中性的な顔立ちだと言われようと、自分も男だ。
起きませんように、と先程おこした馬鹿な考えとは正反対なことを思いながらおでこにキスをする。
「行かないで……」
-
- 151 : 2015/04/08(水) 07:55:41 :
- 「……あ、るみん?」
「! ご、ごめん」
自然と声が出ていたようで、先程の思いは届かず起きてしまった。
アニは寝起きが悪いのか、僕のことをじろりと見上げて目を細める。
-
- 152 : 2015/04/08(水) 23:14:36 :
- 「あああと10分くらい、寝てて大丈夫だよ」
「はぁ……眠れないよ」
その言葉を聞いて、どこか安心した自分がいた。
眠らないで。
-
- 153 : 2015/04/10(金) 09:22:15 :
- 「ドキドキして、眠れないよ……」
アニは顔を赤らめて困ったように眉を下げた。
前言撤回。
ドキドキなんてレベルじゃない。
こんな中で安心できるわけがないじゃないか!!
-
- 154 : 2015/04/10(金) 13:54:22 :
- 「アニ、結婚しよう」
「えっ」
【アルミンはアニが眠っている時、おでこにちゅーしてみました。すやすや寝息をたて、ちゅーした人の名前を呼んだ後、目を覚まし、じろりと見上げてきました。眠れない。】
-
- 155 : 2015/04/10(金) 16:39:27 :
- ↓
シリアスとかギャグとか色々考えてたらこうなったアルアニ。
私は王子イケミンと姫乙女アニちゃんな感じか、切ない原作寄りのアルアニとかが好きです。
アルミン頭いいからどんな手を使ってでもアニを手に入れると思います(妄想)
2人は似てるしすごく絵になりますよね!
-
- 156 : 2015/04/10(金) 17:16:37 :
- re1*ジャンアニ
調査兵団に入ってから、訓練兵時代よりもはるかに厳しい生活を送っていた。
厳しいとは日々の訓練であり、作戦を頭に叩き込むことであり、と体も頭も使うということだ。
そんな生活を送りながら悲しくも調査兵団のツッコミ役となってしまったジャンは、そこそこのストレスが溜まっていく。
やれエレンだコニーだと、次々に問題を起こしてくれる奴らばかりが調査兵団に来てしまった。
アルミンなどと居てもストレスこそ溜まらないが、解消というより共感という感じだ。
むしろアルミンの方が溜まってるんじゃないかと思ったがそこについては触れないでおこう。
ともかく、ジャンを癒してくれる唯一の人物がアニ・レオンハートだった。
-
- 161 : 2015/04/11(土) 10:13:12 :
- 元は同じ憲兵団を目指して奮闘した2人。
昔はあんたと一緒だとは思われたくない、なんて言われたりもしたが今やかなりの仲である。
というより、恋人だ。
-
- 168 : 2015/04/12(日) 09:54:10 :
- 「はぁ、俺も憲兵にすればよかったなー」
隣で寝ている彼女の頭を撫でながら、己の選択を振り返った。
「ま、でもさっさと巨人倒して平和な世界にしてお前と幸せに暮らすのが夢だからな」
半開きの唇をつんつんしたあと、かかっているタオルケットをそのままに馬乗りになる。
「相変わらずほっせー首……」
-
- 173 : 2015/04/12(日) 21:12:21 :
- 彼女の首に自分の唇を当て、強く吸う。
「んっ……」
彼の重さか、ちくりとした痛みのせいか、声とともにアニの目が開いた。
「おー喘いでお目覚め?」
「そんなつもりじゃな……ゃんっ!」
やわらかい2つの丘の先にある突起を指で弾く。
「ちょ、っと……ばか」
-
- 176 : 2015/04/14(火) 20:00:06 :
- アニは息を整えひと呼吸置いた。
「……さっきまで疲れたーって抱きついてきた奴とは思えないね」
「うるせえ。お前をぎゅーしなきゃ疲れが取れねえんだよ」
思わぬ表現に笑う。
「ふふ、ぎゅー、ね」
-
- 179 : 2015/04/16(木) 00:08:59 :
- そして足にあたっているモノに気づく。
「それよりさ、当ててんのどうにかしてくれない?」
「俺のがどうにかしてもらいたいぜ」
「ふふ、溜まってんの?」
ジャンはしばらく黙る。
「いや、お前のあんな声聞いたら誰でもなるだろ」
「へぇ」
興味なさそうに呟いた。
-
- 180 : 2015/04/16(木) 13:20:09 :
- 「まあ俺以外に聞かせねえけど」
不敵に笑う彼に、アニはぞくりとした。
―――ああ、これは嫌でも逃げられない
-
- 185 : 2015/04/17(金) 22:17:26 :
- 「そう……仕方ないからずっとあんただけ見ててあげる」
「おう。そのためにコレ、つけたんだからな」
指をさしたところは、赤く内出血していた。
「ああ、さっきのキスマークだったの……じゃあ私も」
ジャンの左胸を甘噛みしながら吸う。
「せいぜい私に心臓捧げてな」
「はっ、そういうとこ好きだぜ」
アニの上に乗っかった状態で、第2ラウンドが始まった。
【ジャンはアニが眠っている時、首にちゅーしてみました。唇を半開きにしたまま、小さく喘ぎをもらした後、ふふ、と笑いました。眠らせません。】
-
- 188 : 2015/04/19(日) 16:05:42 :
- ↓
カップルかつちょっぴり大人めなジャンアニ。
この2人は実年齢より大人な印象なのでこんな感じにしてみました!
あとお題がお題だったのでこんなになりました。
純愛希望していらっしゃったら申し訳ないです(´・_・`)
心臓を捧げるときの手の位置に彼女からのキスマークあったら素敵だし公の場に心臓を捧げるという神聖な敬礼してるときに不純なこと思い出したりしてたらもうめっちゃ良い!!
リクエスト、ありがとうございました!
-
- 191 : 2015/04/19(日) 21:08:41 :
- re2*エレアニ
「よう。大丈夫か?」
医務室のベッドで横たわるアニに声をかける。
「……あぁ。あんたか」
頭まで被った薄い布団を目まで出すと、そのままじっとこっちを見つめた。
-
- 196 : 2015/04/20(月) 17:30:52 :
- 「その……ごめん、力の加減が下手でよ」
今日の対人格闘で、勢い余って怪我をさせてしまったことを謝る。
「……あれは私の受身が下手だっただけ」
アニは眉間にしわを寄せながらもう寝るから、と言って反対側を向いてしまった。
-
- 199 : 2015/04/20(月) 22:03:01 :
- 「よっと。なあ、もうちょっと壁の方行ってくれ」
「は……あんた何やってんの!?」
「寝るんだよ。お前、最近寝付けないって言ってただろ?」
「それがどうやって一緒に寝ることに繋がるの」
「小さい頃、誰かと一緒なら絶対寝れたからな。今は寝て早く治したほうがいいだろ?」
「怪我させたのはどっち……」
同じベッドに潜り込んできたエレンに動揺しながらも、アニが拒絶することはなかった。
-
- 202 : 2015/04/21(火) 19:55:48 :
- 彼女が寝たのを確認して、ため息をついた。
「やっぱり男として見てもらえてないのか……?」
アニとエレンは対人格闘訓練のとき、いつも組んで特訓している。
師弟関係だということは周知の事実だ。
しかしエレンはそれ以上の感情を抱いていた。
-
- 203 : 2015/04/21(火) 21:11:57 :
- もちろん、相手にその気がないのならそんな関係には絶対したくない。
けれど、やっぱり今以上の関係になることを望むのは、それほどアニのことが好きということなんだと理解した。
「なあ、アニ……俺はお前のこと好きだよ」
寝返りをうって真上を向いたアニの唇にキスをする。
-
- 210 : 2015/04/22(水) 22:38:56 :
- 「んぅ……」
「……ごめん」
寝ている彼女に届かないとわかっていながらも、謝ることしかできなかった。
アニの気持ちがわからない今、迂闊に告白して今の関係が崩れることを恐れたのだ。
だからこうして、寝ている時にしかできない自分を……
「許して欲しい」
その言葉を口にした途端、アニは泣きそうな表情になった。
その顔の意味がわからないままエレンは退出した。
-
- 213 : 2015/04/23(木) 17:17:31 :
- 「アニ、もう怪我は大丈夫なのか?」
「ああ」
あれから次の日、アニは元気そうに対人格闘の訓練場に来ている。
「昨日の今日だから、別に無理しなくてもいいぞ」
「……なら、話があるんだけど。ちょっと付き合ってくれない?」
よく理解しないまま二つ返事をしたエレンは、訓練をサボることになった。
-
- 214 : 2015/04/23(木) 20:15:02 :
- 教官の目をうまくすり抜けて辿り着いた先。
それは……
「庭園か。ここの花綺麗だよな」
「……あんたがそんな感性持ってるなんて思ってなかった」
ここまで心底驚いた表情をされては、エレンも顔を歪めるしかない。
「失礼だな、俺だって綺麗だと思うものはアルミンほど多いわけじゃないが……あるぞ」
アルミンを引き合いに出したのは、彼が色々なものに対して「綺麗」と言うんだろう。
-
- 215 : 2015/04/24(金) 19:21:51 :
- 「ふぅん。例えば? 自然以外で」
アニはこの質問で答えに詰まるエレンを期待していたが、その予想は大きく裏切られた。
「アニ、とか」
「は?」
即答されたその言葉はアニにとってもエレンにとっても想像していないものだ。
-
- 216 : 2015/04/25(土) 09:02:39 :
- 「お、俺何言ってんだ!? 悪い、忘れてくれ!!」
「え……そ、そんなこと……」
「そそそそういえば話があるんだろ!? 何でも聞くぜ!?」
はっとしたように本題を思い出したかと思えば、すぐさま顔を背けた。
「あ、あんたさ……」
「おう、なんだ?」
「私のこと、好きなの?」
-
- 219 : 2015/04/25(土) 21:33:36 :
- エレンはこれまでにない程、時の流れが遅く感じた。
「なんで……なんで知ってるんだ!?」
分かりやすく焦る彼をアニは笑わない。
「その、言われたんだ……ミカサに」
またもや想像していなかった幼馴染の名前が出て、エレンは口をぽかんと開けた。
-
- 220 : 2015/04/26(日) 12:08:57 :
- 「ミカサ……?」
「ミカサが結構前から『あなたといる時のエレンは何か違う。特別視しているに違いない』って言ってて……」
「昨日、『エレンは絶対アニのことが好き』って言われたんだ」
何を言ってくれたんだミカサは、と顔を手で覆った。
-
- 223 : 2015/04/27(月) 16:22:13 :
- 「そしたら……昨日、医務室で……むぅっ!?」
それ以上言わせないように、恥ずかしさを隠すようにしてエレンはキスをした。
アニは相変わらず泣きそうな顔をしていたけど。
「アニ、お前のことが好きだ」
【エレンはアニが眠っている時、唇にちゅーしてみました。頬を染めて、小さく喘ぎをもらした後、泣きそうな表情をしました。おやすみなさい、なでなでしたい。】
-
- 224 : 2015/04/27(月) 17:35:02 :
- ↓
青春エレアニちゃん。
実は起きてて告白聞こえてたアニと今の関係が壊れること承知で勇気だしたエレンでした。
エレアニは切ないのも青春も似合っていいですね!
エレアニはお互い初恋感があるので妄想が捗りますぐひひ。
リクエスト、ありがとうございました!
-
- 231 : 2015/05/02(土) 21:35:20 :
- re3*ユミアニ
「クリスタの好きな人は!?」
「えー、言えないよ!」
「クリスタが好きなのは私だろ?」
「ユミルはいつもそうやって~」
夜の食堂では、夕飯を食べながら女子たちが恋の話に花を咲かせている。
「ねえ、アニは? 好きな人とかいないの?」
ミーナは気を利かせてか、1人で黙々と食べているアニにも話を振った。
-
- 232 : 2015/05/03(日) 13:12:26 :
- 「……興味ない」
「本当にー? エレンとよく訓練してるじゃない!」
「技を教えろってうるさいからね。あんな死に急ぎ野郎はごめんだよ」
「人望もあるライナーは?」
「ゴリラ」
「スタイル抜群のベルトルト!」
「でかい」
「なら同じ憲兵団を志願してるジャンは?」
「あいつと一緒とは思われたくない」
「優しくて成績もいいマルコとか」
「話したことないよ」
「うーん、じゃあ座学トップで可愛いアルミンは?」
「可愛さを求めてない」
-
- 233 : 2015/05/03(日) 17:19:42 :
- 「もう! アニ恋愛したことないの?」
「……」
普段仲の良いミーナに聞かれても、不機嫌そうに眉間にシワを寄せた。
「アニは純情なんですね!」
さらにそこまで仲が良いわけではないサシャに茶化され、シワをより刻んだ。
「はぁ……私は食べ終わったから先に部屋戻ってる」
「あ、アニ!」
-
- 236 : 2015/05/06(水) 12:13:48 :
- しばらくやり取りを見ていたユミルも席を立った。
「悪い、ちょっと腹痛えから私も先戻るわ」
「え、ユミル大丈夫? 私も行くよ」
心配して立ち上がったクリスタを優しく椅子に座らせる。
「大丈夫だ。横になればすぐ治る」
「そう? じゃあ私はまだここにいるけど……ひどくなる前に呼んでね!」
「はいよ、さすが私の女神!」
-
- 239 : 2015/05/07(木) 20:16:42 :
- 部屋に戻る途中で、ユミルはアニに追いついた。
「なあ、アニ」
「……何か用」
「そう気にすんなって」
肩に手を置いたが、すぐ払われた。
「あんたに関係ないでしょ」
「いいや、あるね。……まあ、この話は部屋に戻ってからしよう」
「そんなに長くなるの?」
「思春期のアニちゃんをユミルお姉さんが慰めてやるよ」
-
- 240 : 2015/05/08(金) 18:46:46 :
「で、何」
「お、聞く気満々だな」
「……暇だからね」
「私たちは兵士だ。 恋愛感情なんてない方が戦いやすい。お前は間違ってねえよ」
「へぇ」
「んだよ。せっかく元気づけてやろうと思ったのに」
「別に。あんたもクリスタ以外に気使えたんだね」
「……まあ、なんとなく昔の私に似てたんだよ」
「昔って……1歳しか違わないけど」
「その1年の差はでかいんだよ」
「じゃあ、あんたはさ、恋したわけ?」
突然の質問に、ユミルは固まった。
-
- 241 : 2015/05/08(金) 21:57:21 :
- 「……過去形だったからそう思っただけ」
アニはしばらく黙っていた彼女に痺れを切らせて、唐突な質問の理由を述べた。
「あ、ああ……そうかもな」
実際にはこの1年ではなく昔……それこそ、アニくらいの年齢の時だが。
「恋ってどんな感じなの?」
またしても予想していなかった質問に、今度は大きく口を開けた。
-
- 242 : 2015/05/08(金) 22:41:48 :
- 「……そんなに、知りたいか?」
「ただ、興味があるだけ」
「へぇ……じゃあ教えてやってもいいぜ」
「は……あんた何言ってんの」
そして徐々に、ユミルは顔を近づける。
(これじゃ、ユミルとキスすることに……)
アニはぎゅっと目を瞑った。
-
- 243 : 2015/05/09(土) 08:39:37 :
「はぁ、もう一生なにも食べれません~」
「サシャったら、そんなこと言いながら毎日みんなの残り物食べてるじゃない」
唇が触れるか触れないかのところで、ドアが開かれた。
「……お、クリスタ! 私に会いに来てくれたのか?」
「会いにって、私たち同じ部屋だよ! もう元気そうだね、よかった」
-
- 244 : 2015/05/09(土) 09:24:56 :
- 何もなかったように振舞うユミルに軽く舌打ちをして、アニは周りに気づかれない程度の蹴りを入れた。
「い……っ!」
「ユミル? どうかしたの?」
「い、いや、何でもない……」
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- 245 : 2015/05/09(土) 10:33:21 :
その夜、全員が就寝したのを確認して、ユミルは暗闇の中アニのベッドへ向かった。
「なあ……さっき逃げようと思えば逃げられたのに、ただじっと黙ってたのはなんでだ?」
当然ながら眠っている彼女から答えがでるはずもなく
「……ま、久しぶりに恋をさせてくれた礼だ。お前にもさせてやるよ」
涙を流している彼女の口に、キスをした。
-
- 246 : 2015/05/09(土) 11:23:46 :
「初めてのキスはレモンの味、なんて聞いたが……こりゃ塩味だな」
-
- 249 : 2015/05/10(日) 00:07:52 :
「最近、嫌な夢とか見なくなったな……かわりに、とにかく幸せな夢を見るんだ」
内容は覚えてないけど、と付け加える。
アニはいつの間にか悪夢ではなく、恋の夢を見るようになっていた。
「へぇ……そりゃよかったな。あ、そういえば」
「恋をしたとは言ったが、キスをしたとは言ってない」
アニにはなんの話かさっぱりわからなかったが、それでいいとユミルは今日も笑う。
【ユミルはアニが眠っている時、口にちゅーしてみました。すやすや寝息をたて、ぎゅーっとまぶたを閉じた後、恋の夢を見始めました。おやすみなさい。】
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- 250 : 2015/05/10(日) 00:11:36 :
- ↓
初恋とファーストキスなユミアニ。
ユミルさんは大人で色々経験してそうなのが私の中のイメージだけど、今回はちょっと甘酸っぱめで。
なにかとクリスタと似てるアニに気をかけてればいいと思う。
周りは相変わらずクリスタ命だなあって思いながら、アニをよく見てるベルトルトとか賢いアルミンだけアニも気にかけてることに気づいてください。
-
- 251 : 2015/05/10(日) 00:20:27 :
- 執筆お疲れ様でしたっ!いろんなアニのcp見れてとっても良かった(*´▽`*)♪
-
- 252 : 2015/05/10(日) 06:28:24 :
- エレアニとクリアニが一番好きだったw
乙!
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- 253 : 2015/05/10(日) 09:28:58 :
- >>251
りお
ここまで読んでくれてありがとう(*´∀`)
いっつもコメント励みになってたよ♪
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- 254 : 2015/05/10(日) 09:32:06 :
- >>252
とあさん
そう言って貰えてよかったですw
乙あり!
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- 255 : 2015/05/10(日) 09:36:23 :
- 一通りのキャラを終えたので、これにて完結させていただきます。
「ネタ切れかよ!」
「なんかこんなシチュエーションさっきも見たな……」
とか色々あったかもしれませんが、ここまで付き合っていただきありがとうございましたm(_ _)m
正直めちゃくちゃ楽しかったです。
またリクエストなどもらえれば書かせていただきますので、これからもよろしくお願いします。
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- 256 : 2015/05/10(日) 21:03:51 :
- よかったですこの作品!アニは誰とでも合いますねほんと!アニは可愛い!乙でした&これからもあなたの作品に期待です(^○^)
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- 257 : 2015/05/10(日) 22:27:19 :
- >>256
anianiさん
リクエストやコメントなど、ここまで付き合っていただきありがとうございます!
これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
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- 258 : 2015/05/11(月) 20:17:37 :
- とても良かったです!続きかく機会があれば、ミナアニ見てみたいです♪
-
- 259 : 2015/05/11(月) 22:19:29 :
- >>258
みゅうみゅうさん
わ、じゃあ早速書かせていただきます∩^ω^∩
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- 260 : 2015/05/16(土) 00:25:14 :
- エレアニと、クリアニ、サシャアニをもう一回!!
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- 261 : 2015/05/16(土) 09:42:23 :
- >>260
エレアニさん
了解しました!
できましたら執筆再開させていただきますね(´∀`*)
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- 263 : 2015/05/29(金) 16:41:19 :
執筆終了と同時に上記のまとめを投稿しようと思って忘れていました(´・ω・)
現在ミナアニ、エレアニ、クリアニ、サシャアニを執筆中です。
ので、出来上がり次第また書かせていただきます!
-
- 264 : 2015/05/30(土) 13:46:32 :
- 了解(o^-')b期待っ!
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- 265 : 2015/05/30(土) 16:46:53 :
- >>264
りお
了解&期待感謝(*´∀`)
-
- 266 : 2015/06/06(土) 10:22:52 :
- ジャンアニいいですね~(*´∇`)ノ
ライアニもよかったです!
てか、全部よかった!笑笑(*^^*)
ジャンアニの続編欲しいです!
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- 267 : 2015/06/06(土) 16:29:28 :
- >>266
名無しさん
ですよねー!
おお、ジャンアニもライアニもマイナーなので嬉しいです(*´∀`)
全部なんてー!!幸せですっ
ジャンアニは5とre1のどちらの続編希望でしょうか?
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- 268 : 2015/06/06(土) 19:28:20 :
- ひさびさに来てみたら!まだ続くのですね!この作品好きなので超期待です!
>>266さんと一緒で、私もジャンアニ大好きなのでジャンアニの続編書いていただけるならリクエストの続編をみたいです!がんばってください(^○^)
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- 269 : 2015/06/06(土) 21:44:43 :
- >>268
anianiさん
お久しぶりです!
リクエストの方ですね、了解しました。
そう言っていただけると書く気もわきますねっ
ありがとうございますヽ(*´∀`)ノ
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- 270 : 2015/06/17(水) 18:47:44 :
- 267
ジャンアニre1の続きをお願いします!
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- 271 : 2015/06/18(木) 16:15:57 :
- >>270
名無しさん
了解ですー!
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- 272 : 2015/06/21(日) 17:04:13 :
- 271
名無しです!
有り難うございます!
めっちゃ嬉しい(*>ω<*)
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- 273 : 2015/06/24(水) 15:24:12 :
- >>272
(pσ_σ)qアニさん
よかったです(*´∀`)
もう少々お待ちくださいませー!
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