このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
この作品は執筆を終了しています。
捜査官殺しの喰種「夜叉」を追え!
- 東京喰種トーキョーグール
- 10563
- 106
-
- 1 : 2015/02/02(月) 22:00:15 :
- reのSSです。時間軸は1巻終了後。
ネタバレあるかもです。
-
- 2 : 2015/02/02(月) 22:17:06 :
- -喫茶店:re-
閉店後の店内で、一人の男が女に語り掛けていた。
??「なあ、いい加減俺のものになれよトーカ」
トーカ「それは出来ません」
??「だったら、前から言ってるようにこの店潰すぞ」
トーカ「・・・」
カラン
??「ん?」
四方「お前、また来ていたのか!?」
??「やべ、四方じゃん」
四方「今すぐ出ていけ!」
??「ハイハイ・・・トーカ、良い返事を待ってるぜ」
カランカラン
四方「行ったか。トーカ、大丈夫か?」
トーカ「ええ」
四方「また例の話か」
トーカ「はい。迷惑かけてすみません」
四方「お前は何も悪くない。しかし、あいつの実力を考えるとこのままではいけないのも事実」
トーカ「乱暴で共喰いを好み、好色家でおまけに強い・・・最悪の喰種ですよ」
四方「最近では捜査官殺しを行っているそうだ。CCGには"夜叉"と呼ばれているらしい」
トーカ「せっかく平穏な暮らしを手に入れられたのに・・・"あいつ"に会えたのに・・・あの男さえ居なければ!」
四方「・・・最悪の場合は俺が何とかする。だから、お前は悩むな」
トーカ「・・・はい」
-
- 3 : 2015/02/03(火) 00:54:35 :
- -CCG本局-
ハイセ「平子班との捜査会議ですか?」
アキラ「ああ。急遽今日の昼に行うことになった」
ハイセ「僕らの新しい捜査対象、"ナッツクラッカー"は鈴屋班との合同ですよね?それなのに何故平子班と?」
アキラ「今回の案件はそれとは別で、この周辺で起きた捜査官殺害事件についての会議だ」
ハイセ「捜査官狩りですか・・・アオギリの線もあるのでしょうか」
アキラ「私も詳しくは聞かされていない。質問は会議で平子上等にしてくれ」
-捜査会議-
平子「では、先日起きた喰種捜査官殺害事件について説明します。倉元」
倉元「はい。えー、先日の深夜、一等捜査官一名と二等捜査官二名が相次いで殺害されました。目撃者の証言や現場に遺された喰種のものと見られる唾液から、犯人は喰種であると断定し捜査を進めています」
アキラ「犯人の喰種は捜査官を狙って襲撃したのか?それとも偶然か?」
平子「被害を受けた捜査官は皆"ハコ"を持っていたことから始めから捜査官狙いの犯行であったと思われます」
ハイセ「アオギリである可能性は?」
倉元「今のところは分かってませんね」
平子「亡くなられた捜査官がクインケを展開した形跡があり、喰種の血痕はなかったことから犯人の喰種は下位捜査官を圧倒する実力があると見て、レートはA~となっています。また、目撃者の証言によると鬼のようなマスクを着けており、赫子による損壊痕が刀傷のようであったことからこの喰種を"夜叉"呼ぶことにしました」
倉元「現在、臨時で鉢川班が捜査を担当していますが、現段階では情報があまりにも少ないので"何か情報を掴んだ者は些細なことでも報告を"だそうです」
アキラ「了解だ」
倉元「最後に、喰種捜査官はクインケを肌身離さず持っておくようにとの御達しです」
ハイセ「分かりました」
平子「では、今日の会議は解散とします」
-
- 4 : 2015/02/03(火) 00:58:51 :
- この話では
・ハイセ=カネキ
・トーカはハイセをカネキであると確信している。
を前提にしています。
-
- 5 : 2015/02/03(火) 01:28:07 :
- 期待です☆
-
- 6 : 2015/02/03(火) 12:25:13 :
- 楽しみです(≧▽≦)
-
- 7 : 2015/02/03(火) 13:51:10 :
- 期待大!!\(//∇//)\
-
- 8 : 2015/02/03(火) 17:41:49 :
- ハイセ君 美味しs...期待します。
-
- 10 : 2015/02/03(火) 18:49:38 :
- 期待してる。楽しみ過ぎ
-
- 11 : 2015/02/03(火) 19:04:57 :
- -会議終了後-
ハイセ「A~レート"夜叉"か・・・何だか強そうな名前ですね」
アキラ「恐らく厄介な喰種だ。だが、クインクス班・・・特にお前の力を示すにはまたとないチャンスだぞ」
ハイセ「え、僕らのですか!?担当は鉢川班でしょう?」
アキラ「話をちゃんと聞いていないのか?鉢川班はあくまで奴に好き放題させないため臨時に担当されたにすぎない。もし奴を駆逐した場合は駆逐に成功した者に功績がある・・・その功績をお前が獲得するのだ。そうすればCCG内でのお前やお前の部下達への見る目も変わる」
ハイセ「でも、一等捜査官が傷一つ付けられずに倒されているんですよね・・・」
アキラ「お前は並の一等ではないだろう。まだ"夜叉"の実力は未知数だが、白単翼章を叙勲されたお前なら出来るはずだ。励め、佐々木一等」
-街-
ハイセ「("ナッツクラッカー"に"夜叉"・・・二つも案件を任されちゃったよ。"夜叉"の方はアキラさんが言ってるだけだから、優先すべきは"ナッツクラッカー"なのは間違えないんだけど、アキラさんからの指令はある意味局長命令より重大だからなぁ・・・)」
ハイセ「ハァ・・・コーヒーでも飲んで、気分転換しよう!」
カランカラン
トーカ「いらいしゃいませ・・・あ」
ハイセ「どうも。また来ちゃいました」
-
- 12 : 2015/02/03(火) 19:06:13 :
- >>10
ありがとうございます。頑張ります。
-
- 13 : 2015/02/03(火) 20:40:31 :
- はやく、はやく
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- 14 : 2015/02/03(火) 23:04:38 :
- >>13
急かしちゃダメだよ
-
- 15 : 2015/02/03(火) 23:45:22 :
- ガラッ
ハイセは席に着く。店内には彼の他に二組の客がいた。
トーカ「今日はお一人なんですか?」
ハイセ「はい。皆も気に入ったらしいんですけど、僕は一際気に入って・・・」
トーカ「ありがとうございます。ご注文は?」
ハイセ「ブラックコーヒー一つ」
トーカ「かしこまりました」
ハイセ「(やっぱりここは落ち着くな・・・て、まだ二回目なのに常連みたいなこと言っちゃったよ。あ・・・本がある。どれどれ・・・)」
トーカ「ご自由に」
ハイセ「はい?」
トーカ「本・・・」
ハイセ「あ・・・どうも」
ハイセは一冊の本を手に取る。本のタイトルは「拝啓カフカ」だ。
トーカ「以前、"先生"と呼ばれていましたよね?学校の方ですか?」
ハイセ「ああ・・・いえ、僕、喰種捜査官なんです。僕は彼らの指揮官で・・・」
ハイセは少し俯く。
トーカ「何か困ったことでも?」
ハイセ「お恥ずかしい話ですが、部下の子達をなかなかうまく纏められなくて・・・しかも、二つの案件を同時に捜査することになってしまって・・・」
トーカ「それは大変ですね」
四方「トーカ」
トーカ「あ、はい。兄さん」
トーカは四方からコーヒーを受け取り、ハイセの机に置いた。
トーカ「どうぞ」
ハイセ「トーカって言うんですね。名前」
トーカ「はい」
ハイセ「良い名前ですね。"トーカちゃん"」
トーカ「え・・・」
ハイセ「あ・・・あれ、何でちゃん付けしたんだろ。僕、初対面の女の子にちゃん付けしたことなんてないのに・・・」
トーカ「会うのは二回目ですよ」
ハイセ「確かに・・・いやそうじゃなくてですね。とにかく、不快だったら謝ります」
トーカ「不快だなんてそんな。常連さんにはそう呼ばれていますからその呼び方でも構いませんよ」
ハイセ「それなら僕も"トーカちゃん"って呼びますね」
-
- 16 : 2015/02/04(水) 07:22:59 :
- 原作でもハイセって「西尾先輩?」みたいなセリフ言ってたよね
-
- 17 : 2015/02/04(水) 16:09:18 :
- トーカ「どうぞ。ところで、あなたのお名前は?」
ハイセ「佐々木琲世です」
トーカ「ハイセさん・・・ですか」
ハイセ「はい」
トーカ「ではごゆっくり。ハイセさん」
トーカがカウンターに戻るとハイセはコーヒーを飲み、本を読み始めた。
トーカ「300円になります」
ハイセ「はい」
ハイセは財布の中から100円玉3枚を取りだしトーカに渡した。
ハイセ「とても美味しかったです。また来ます」
トーカ「ありがとうございます」
ハイセは店を後にしようとする。
トーカ「あの・・・」
ハイセ「はい?」
トーカ「えっと・・・今はどんな喰種を追っているんですか?」
ハイセ「あまり詳しいことは言えませんが、"ナッツクラッカー"という喰種と"夜叉"という喰種を捜査しています」
トーカ「"夜叉"!?」
ハイセ「何か知っているんですか?」
トーカ「いえ・・・ただ、強そうな名前だなと」
ハイセ「トーカちゃんもそう思いますか。僕も名前を聞いたときは怖くなっちゃいました」
トーカ「無茶はなさらないでくださいね」
ハイセ「ありがとうございます。でも、時には無茶しなきゃいけないのが捜査官ですよ。では・・・」
カランカラン
トーカ「・・・」
-
- 18 : 2015/02/04(水) 20:12:27 :
- -路地-
ハイセ「(それにしても、何であの人の事を"トーカちゃん"って呼んだんだろう。"オロチ"と同様に、トーカちゃんとも知人だったのかな・・・)もお~!」
ハイセは自分の髪をかきむしる。
ハイセ「(考えたって分かる訳ないか。そもそも"オロチ"だって知人だったのかどうかなんて分からない。トーカちゃんに関して言えば、彼女は僕に何も言わなかったんだ。さっきのはたまたまだろう・・・)」
??「そこのあんた、質問いいかい?」
ハイセ「はい。何でしょ・・・!?」
背後から話しかけられ咄嗟に振り向いたハイセは、その男の顔を見て驚愕した。
ハイセ「(鬼のようなマスク。もしかして・・・)」
??「そのハコから察するに、あんた喰種捜査官か?」
ハイセ「そうですけど。("夜叉"なのか・・・)」
??「そうか。なら・・・」
ズズズズズズ
男の腰の周辺から二本の大きな触手のような物が現れる。
ハイセ「(赫子。やはりこの男は・・・)夜叉か!」
夜叉「今夜の獲物はあんたで決定だぁ!」
グオッ!
二本の赫子が同時にハイセへと襲い掛かる。
カチッ ギャリギャリ
キィン!
ハイセはクインケ"ユキムラ1/3"を展開し、二本の赫子を弾いた。
ハイセ「夜叉!お前の暴虐は僕が終わらせる!」
-
- 19 : 2015/02/04(水) 21:24:14 :
- グールはよく知らないが期待!
-
- 20 : 2015/02/04(水) 22:01:42 :
- ちゃん付けで敬語って違和感あるなw
-
- 21 : 2015/02/04(水) 22:01:56 :
- 期待
-
- 23 : 2015/02/04(水) 23:32:00 :
- 夜叉「へぇ。俺の赫子を弾くとはなかなかやるじゃねぇか。階級は?」
ハイセ「一等捜査官だ」
夜叉「一等・・・あんた程の力があれば、特等になるのも夢じゃ無かったろうに・・・俺と遭ったばかりに、あんたは一等 で終わりだ!」
ヒュンヒュン
二本の赫子が今度は時間差をつけてハイセに襲い掛かる。
ハイセは的確に回避とクインケでの防御を選択し、徐々に夜叉との距離を詰める。
そして、夜叉を間合いに捉えた。
フッ
ハイセがクインケを夜叉へと振り下ろす。
パキッ
夜叉のマスクが割れる。
夜叉「っ・・・あぶねぇなぁ」
ハイセの繰り出した一撃は夜叉の身体には届かなかった。
ハイセ「!?」
ザシュッ
ハイセ「ぐっ・・・」
ハイセの身体を夜叉の赫子が掠めた。赫子による攻撃は掠っただけでもダメージは大きく、ハイセの胸からは血が流れ出た。
夜叉「真っ二つにするつもりだったが、直前で避けるとは・・・本当に強いな」
ハイセ「それはどうも・・・(クインケだけじゃ勝ち目は薄い。ここはあの力を使うしか・・・)」
クルッ
ハイセ「え・・・」
夜叉は突然ハイセに背を向けた。
ハイセ「どこへ行く!?」
夜叉「マスクも割られちまったし帰るんだよ。増援呼ばれて大勢の捜査官に顔見られたら面倒だからな。あんたはその強さに免じて生かしておいてやる」
そう言って、夜叉は歩き出した。
夜叉「じゃあな」
夜叉は夜の闇へと紛れていった。
-
- 24 : 2015/02/04(水) 23:53:52 :
- 何故だろう…夜叉カッコいいって思ってしまう…(。-_-。)
-
- 25 : 2015/02/05(木) 01:00:32 :
- >>24
俺もだ
-
- 26 : 2015/02/05(木) 13:01:06 :
- 思ったらユキムラて受継がれてるんだな
期待
-
- 27 : 2015/02/05(木) 18:01:18 :
- 夜叉倒したらユキムラ捨てて夜叉のクインケでも作るんかね?
そうなったら好きだな
-
- 28 : 2015/02/05(木) 18:08:09 :
- やっぱりハイセ強いな
-
- 30 : 2015/02/05(木) 18:41:58 :
- -次の日・CCG本局-
アキラ「"夜叉"と対峙しただと!?」
ハイセ「はい。これ、報告書です」
ハイセはアキラに昨日の戦いについての報告書を渡した。
アキラ「ほほう・・・赫子のタイプは鱗赫か。損壊痕から甲赫であるものだとばかり思っていたが、鱗赫となると興味深いな」
ハイセ「(興味深いって・・・さすがクインケマニア)」
アキラ「マスクを割って素顔を見たのか。でかしたぞ。これで我ら真戸班に"夜叉"の捜査を回してもらえるかもしれない」
ハイセ「本当ですか・・・」
アキラ「嬉しくないのか?」
ハイセ「いや、大変そうだなあと」
アキラ「このくらいこなしてみせろ。そう言えば・・・最後に"夜叉"を追跡しなかったと書いてあるが、何故だ?」
ハイセ「夜叉の力が強力で、あの力なしでは勝ち目がなく・・・」
アキラ「あの力を抑え込める自信もなかったということだな」
ハイセ「はい。申し訳ありません・・・」
アキラ「構わん。暴走した時のお前の力は恐らく"夜叉"を凌ぐ。つまり、"夜叉"の駆逐より面倒な任務になってしまうわけだからな。だが、力を恐れていつまでも使わなければ、永久にその力を使いこなせるようにはならん。だから恐れるな」
ハイセ「はい」
アキラ「次に"夜叉"と遭遇した時は迷わずあの力を使え。暴走した際は私達が必ずお前を鎮めてやる」
ハイセ「・・・分かりました」
アキラ「報告書は私が責任を持って局長へ渡しておこう。お前は引き続きクインクスを率いて"ナッツクラッカー"の捜査だ」
ハイセ「はい!」
-
- 31 : 2015/02/05(木) 23:04:27 :
- -資料室-
六月「やはり"ナッツクラッカー"はビッグマダムと繋がっている可能性が高いですね」
ハイセ「・・・そうだね」
六月「どうかしましたか?」
ハイセ「え?」
六月「仕事中なのに呆然としていて、いつもの先生らしくありません」
ハイセ「(トーカちゃんのことが気になってたなんて・・・仕事中に言うことじゃないよな)」
不知「サッサン、"夜叉"のことを考えてたんだろ」
ハイセ「え・・・あ、そんなところ」
不知「それにしても、サッサンはやっぱりすげぇや。捜査官を何人も殺してる喰種と互角に渡り合ったんだろ!?」
瓜江「(白単翼章を叙勲した男だ。当然だろうが・・・)流石です」
ハイセ「いや、敵は相当強くてね。互角ではなかったよ」
不知「サッサンの方が優勢だったのか!」
瓜江「(文脈から逆なことぐらいわかれマヌケ)」
什造「ややっ!クインクスの皆さん、お仕事お疲れです」
ハイセ「什造君!」
什造「聞きましたよハイセ。昨日"夜叉"と遭ったそうですね」
ハイセ「うん」
什造「いや~羨ましい限りです。僕のところにも来てくれませんかね~」
ハイセ「什造君は一見すると捜査官には見えないから襲われないと思うよ」
什造「それは残念です。では、引き続きお仕事頑張ってください」
ハイセ「什造君こそ頑張ってね。協力して"ビッグマダム"を追い詰めよう」
什造「了解です」
什造は資料室を後にした。
六月「鈴屋准特等なら簡単に"夜叉"を返り討ちにしそうですね」
ハイセ「本当だよ(僕も什造君ぐらいクインケをうまく使えたらなあ・・・)」
-
- 32 : 2015/02/06(金) 00:29:39 :
- 期待だよ☆
「:re」はまだ難しそうなのに...頑張って下さいっ!
-
- 33 : 2015/02/06(金) 00:52:30 :
- 什造まで出てくると思わなかった!(笑)
期待大(((^-^)))
-
- 35 : 2015/02/06(金) 19:10:31 :
- -PM6:00・CCG本局前-
六月「ふあ~・・・今日も疲れました」
ハイセ「足を使った捜査も大変だけど、資料との格闘も疲れるね」
不知「そう言うサッサンはあんまり疲れてないみたいだけど」
ハイセ「普段から本を読んでいるからかな?君達も月に一冊、本を読むのをお勧めするよ」
瓜江「検討しておきます(そんな時間があるなら、俺は鍛錬に使う)」
ハイセ「あ・・・ちょっと僕、行きたいところがあるんだけど、君達三人で先に帰っててくれるかな?」
六月「構いませんが」
ハイセ「ありがとう。じゃあ」
ハイセはどこかへ去っていった。
-街-
ハイセは一人、喫茶店:reのある通りを歩いていた。
ハイセ「(トーカちゃんのことが気になって来ちゃったけど・・・果たして、本当にトーカちゃんは失くした記憶の中に居る人の一人なのだろうか。今日、聞いてみようかな・・・でも今更"あなたと以前、お会いしたことがあるでしょうか"なんて聞くのも変だよな)」
ハイセが悩みながら:reに近付くと、一人の男が:reを後にした。その男はハイセが居る方とは逆の方向へと歩いて行った。
ハイセ「(怖そうな人だな。あの人も常連客だとしたら、できるだけ関わりたくないや。でも、どこかで見たことあるような・・・あ!)」
ガタッ
ハイセは持っていたハコを思わず落としてしまった。
ハイセ「夜叉だ・・・アキラさんに連絡しないと」
ハイセはズボンのポケットから携帯電話を取り出し、アキラに連絡を取る。
アキラ『何事だハイセ』
ハイセ「夜叉を発見しました!」
アキラ『なに!?』
ハイセ「これから尾行を開始します。位置情報を送るのでアキラさんも至急こちらへ来てください」
アキラ『わかった。気をつけろよ』
ハイセ「はい」
-
- 36 : 2015/02/06(金) 23:14:09 :
- ハイセは夜叉と一定の距離を保って彼の後をつける。
尾行開始から少しして、夜叉は走り出した。
ハイセ「(尾行がばれたのか?とにかく追いかけなきゃ)」
ハイセも夜叉との距離を離されないように走り出す。すると、夜叉は道を右折し路地へと入っていった。
ハイセも遅れて路地へと入り込む。しかし、そこに夜叉の姿はなかった。
ハイセ「はぁ・・・はぁ・・・逃げられたか・・・」
夜叉「悪いがあんたに構う気はねぇよ」
ハイセ「!?」
突然の背後からの声に、ハイセは咄嗟に振り向いた。しかし、彼の後ろにはもう誰もいなかった。
ハイセ「はぁ・・・はぁ・・・」
ハイセは過呼吸気味になりながらもポケットから携帯電話を取り出す。
ハイセ「もしもし、アキラさん。尾行がばれて・・・見失っちゃいました」
アキラ『・・・仕方あるまい。今日はもう引き揚げろ』
ハイセ「はい・・・申し訳ありません・・・」
ハイセは通話を切る。
ハイセ「(奴がその気になっていれば、僕は死んでた。今回も・・・前回も・・・)僕は・・・弱い」
ハイセは俯きながら路地から大通りに戻る。すると、彼の目に:reという文字が目についた。
ハイセ「今日もコーヒー飲みに来たんだった・・・」
-
- 37 : 2015/02/06(金) 23:55:06 :
- ちゃん付け最初はおかしいと思ったが逆に合ってる気がしてきた。
別に良いとは思うがあまりかぐねに頼りすぎるとハイセ自体が弱く見えちゃう気がする。
毎日楽しみにさせてもらってます。
-
- 38 : 2015/02/07(土) 00:22:49 :
- ハイセって琲世って書くんだよね?
-
- 40 : 2015/02/07(土) 21:02:21 :
- -喫茶店:re-
カランカラン
トーカ「いらっしゃいませ・・・あ、ハイセさん。今日もいらしてくださったんですね」
ハイセ「はい。今日もブラックコーヒーでお願いします」
トーカ「わかりました」
トーカはカウンターへと向かう。
ハイセ「(そう言えば、夜叉もさっきまでこの店に居たんだよな。常連なのかな)」
ハイセは頭を抱えて席に着いた。
ハイセ「(もし常連客であるならこの店に通うところに狙いをつけて、こちらから仕掛けることが可能になる。トーカちゃんに聞いてみよう)」
ハイセがこのことを思い立ってから1、2分後、トーカがコーヒーが淹れられたカップを彼のところに運んできた。
ゴトッ
トーカ「どうぞごゆっくり・・・」
ハイセ「あの、トーカちゃん」
トーカ「何でしょうか?」
ハイセ「10分前ぐらいに店を出た強面の男の人。あの人って常連さん?」
トーカ「あの人は・・・」
トーカがハイセから目をそらす。
トーカ「常連・・・です。何故ですか?」
ハイセ「(彼が夜叉だって言うわけにはいかないよな・・・)いえ、ああいう人も来るんだなあって思って」
トーカ「そんなに悪い人ではないですから、心配しなくても大丈夫ですよ」
ハイセ「そうですか。安心しました。変なこと聞いてすみません」
トーカ「いえ、構いませんよ」
そう言ってトーカはカウンターへと戻っていった。
ハイセ「(やはり常連だったか。この情報を得たことは夜叉確保への大きな一歩になったぞ。早速、明日アキラさんに報告する・・・べきなはずだ。でも何でだろう・・・トーカちゃん達をCCGと関わらせてはいけない気がする。勘なのかな。それとも・・・)」
-
- 41 : 2015/02/07(土) 22:43:45 :
- CCGに報告したら下手すればトーカ達まで討伐されかねないね...
-
- 42 : 2015/02/07(土) 23:35:22 :
- ドキドキが止まらん…(;´Д`)
-
- 43 : 2015/02/08(日) 16:40:54 :
- -次の日・CCG本局-
ハイセ「アキラさん・・・」
本局を訪れたハイセはアキラを見付けると彼女のもとに駆け寄った。
ハイセ「昨日はすみませんでした。せっかく夜叉を捕らえるチャンスだったのに・・・」
アキラ「尾行を許すほど甘い喰種であればここまで苦労はしていない。気にするな。これからする話を聞いてからもな」
ハイセ「話?」
アキラ「ああ。昨晩"夜叉"による新たな被害者が出た」
ハイセ「あの後襲われたってことですか!?」
アキラ「死亡推定時刻からはそうであると言えるな。殺されたのは、内藤准特等捜査官だ」
ハイセ「准特等!?」
アキラ「初めての上位捜査官からの被害者だ。この被害を受け、CCGは"夜叉"のレートをS~に変更した。そして・・・"夜叉"の素顔を見ているお前の居る、わが真戸班が奴の捜査を担当することとなった」
ハイセ「僕達が!?」
アキラ「周知の通り強力な喰種だ。そこで、平子班がサポートに回ってくれることになった。それと併せ、クインクスを"夜叉"の捜査に関わらせるなとの御達しもあった」
ハイセ「それは助かります。彼らがSレート以上の喰種を相手にするには経験も力も全く足りていませんから」
アキラ「またハイセには"夜叉"の捜査を"ナッツクラッカー"よりも優先して行うようにとのことだ。今日からは私と"夜叉"の捜査に専念してくれ」
ハイセ「わかりました」
アキラ「資料を取ってくる。少しそこで待っていろ」
アキラはエレベーターホールへと向かって行った。
-
- 44 : 2015/02/08(日) 17:53:21 :
- 期待
-
- 45 : 2015/02/08(日) 21:41:22 :
- >>44
期待ありがとうございます!
-
- 46 : 2015/02/08(日) 22:11:46 :
- ハイセ「(結局:reのことは言わなかったけど、これで良かったのだろうか)」
倉元「さっさっきっクン!」
ハイセ「あ、倉元さん」
倉元「君の報告書、俺も目を通させてもらったよ。"夜叉"ってイメージそのままに強面なんだね~」
ハイセ「はい。そう言えば、倉元さん達平子班は僕達のサポートに回ってくれるんですよね。心強いです」
倉元「そりゃどーも。お互い協力して、さっさととっ捕まえちゃおう!」
ハイセ「はい!」
倉元「んじゃまたねーハイセ」
ハイセ「(くらもっさんにはいつも元気づけられるなあ)」
アキラ「待たせたなハイセ。早速出かけるぞ」
ハイセ「行き先は?」
アキラ「昨日の事件の殺害現場だ」
-現場-
アキラ「やはり、奴に直接繋がる痕跡は残ってないか・・・」
ハイセ「今回もクインケはしっかり展開されていますね。となると、夜叉の力は准特等を凌ぐと言うことですか」
アキラ「いや、凌ぐどころではないかもしれん。今回も奴の血痕は一つもなかった」
ハイセ「僕は運が良かったんですね・・・」
アキラ「奴の言動が本心なら、お前の将来性を見込んで逃がしたのだろう。今お前が生きているのはお前の実力あってのものだ」
ハイセ「・・・夜叉の目的は、ただの腕試しなんでしょうか」
アキラ「捜査官は全員クインケを展開したうえで殺されていること、遺体に捕食された跡は残っていなかったこと、そしてお前を逃がした理由から考えて、まず間違いないだろう」
ハイセ「本当にそれが目的なら、許せません」
アキラ「人を殺める目的が何であれ喰種は愚図だが・・・その意見には同感だ。とにかく、一旦本局へ戻ろう」
-
- 47 : 2015/02/09(月) 22:24:43 :
- -PM8:00・CCG-
アキラ「結局収穫なしと言ったところか」
ハイセ「そうですね・・・」
アキラ「今日の捜査はここまでにしよう。明日からは深夜の捜査も検討している。今の内に体を休めておけ」
ハイセ「わかりました」
-街-
本局を出たハイセはいつものように喫茶店:reへと向かっていた。
ハイセ「(相変わらず夜叉へと繋がる手掛かりは無しか・・・:re以外は。これ以上被害を出さないために、本当はこのことを報告すべきなのは理解している。でも言えない。話そうとしても、僕の中の僕が僕の口を塞いでくる)」
ハイセが考え込んでいる内に、彼は:reに辿り着いてしまった。
カランカラン
トーカ「ハイセさん、いらっしゃいませ。注文はブラックコーヒーでよろしいですよね?」
ハイセ「はい」
トーカ「かしこまりました」
トーカがカウンターへ向かったのを見てから、ハイセは席に着いた。
ハイセ「(でも、このままではさらに多くの犠牲者が出ることになる。場合によってはトーカちゃん達も危ない。どうすれば・・・)」
???(摘めばいいじゃないか。君自身の手で)
ハイセ「!?」
???(邪魔な芽は摘まなきゃいけない。周りの力を借りられないのなら、独りでやればいいだけだ。でも、君には無理だよね。ハイセ。だから僕の力を・・・)
ハイセ「うるさい!」
トーカ「え!?」
ハイセ「あ・・・すみません。気にしないでください・・・」
トーカ「はぁ・・・あの、コーヒー淹れ終わりましたのでどうぞ」
ゴトッ
トーカ「ではごゆっくり・・・あ、悩み事があるならいつでも相談に乗りますよ」
ハイセ「ありがとうございます。でも、今は大丈夫です」
ハイセのこの言葉にトーカは複雑な表情をしてカウンターへ戻っていった。
ハイセ「("自分自身の手で摘めばいい"か・・・君の力を借りるつもりはないけど、その意見には賛成だ。喰種"夜叉"は僕一人で駆る!)」
-
- 48 : 2015/02/09(月) 22:47:17 :
- 期待です!
続き楽しみにして待ってます!
-
- 49 : 2015/02/10(火) 07:18:38 :
- それはフラグだよハイセ
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- 50 : 2015/02/10(火) 19:32:37 :
- >>48
期待&お気に入りありがとうございます(^-^)
-
- 51 : 2015/02/10(火) 20:04:30 :
- ハイセ「(でもそのためには、奴と一対一で戦える状況を作らなければいけない。夜叉が僕を標的にする可能性はゼロだし、尾行をしても恐らく巻かれてしまうだろう。ここで待ち伏せしていれば確実に夜叉に会えるけど、この店で戦うことになれば最悪だ・・・)」
ハイセは再び考え込む。
ハイセ「(喰種と一対一で戦うためにはやっぱり待ち伏せしかないだろうな。でも、夜叉の行動パターンはここの常連であること以外は全く分かってないし・・・行動パターンが分からないのなら、誘導するか?ここの店に来ることは分かっているんだ。出来ないことはない。例えば・・・)」
ハイセ「トーカちゃん!ちょっといいですか!?」
トーカ「え、あ・・・はい」
ハイセに大きな声で呼び出されたトーカは彼の元へ駆け寄る。
ハイセ「喰種捜査に協力して欲しいんですけど、お願いできますか?」
トーカ「喰種捜査にですか!?」
ハイセ「こ、声が大きいです!」
トーカ「でも、今この店にはハイセさんと私と兄さんしか居ませんよ」
ハイセ「あ、そうでした」
トーカ「それで、どんな喰種の捜査ですか?」
ハイセ「以前お話した捜査官殺しの喰種"夜叉"です」
トーカ「!?」
トーカは大きく目を見開いた。
ハイセ「い、嫌なら断ってください。本来喰種捜査に一般人を関わらせるのは御法度ですから」
トーカ「いえ・・・お引き受けします」
ハイセ「本当ですか!?」
トーカ「はい。ただ、どんなことをすればいいのか教えていただいた上で、もう一度判断させてください」
ハイセ「そうですよね。内容によりますよね・・・」
-
- 52 : 2015/02/11(水) 12:00:27 :
- 期待&支援です‼︎
-
- 53 : 2015/02/11(水) 18:46:00 :
- >>52
期待&支援&お気に入りありがとうございます(^◇^)
-
- 54 : 2015/02/11(水) 19:11:38 :
- ハイセ「トーカちゃんにお願いしたいことを話す前に一つ質問なんですけど、前に僕が常連さんかどうか聞いた、あの強面の男の人とは仲良いですか?」
トーカ「え?」
突然の質問にトーカは困惑するが、すぐに頭を整理して答えた。
トーカ「あの人は結構前からウチの常連ですから、それなりに仲は良いですよ。あくまでお客様と従業員としてですが・・・」
ハイセ「なるほど」
トーカ「もしかして、あの人が夜叉なんですか?」
ハイセ「隠しても仕方がないので正直に言います。その通りです」
トーカ「そんな・・・」
ハイセ「驚くのも無理はありませんよ。それで、お願いというのは夜叉と待ち合わせの約束をして欲しいということなんです」
トーカ「待ち合わせですか」
ハイセ「はい。そしてその待ち合わせ場所には僕が向かい、夜叉が来たところで彼と戦うという計画です。出来そうですか?」
トーカ「たぶん出来ると思います。彼とはプライベートでお会いしたことが2、3回程ありますから」
ハイセ「思っていたより仲が良いんですね」
トーカ「いえいえ全然!全部彼の方から誘われて、無下には断れなかったので半ば仕方なくお会いしただけです!」
ハイセ「・・・必死ですね」
トーカ「いや、その・・・」
ハイセ「内容を話した上で改めてお尋ねします。引き受けて頂けるでしょうか?」
トーカ「はい。もちろん」
ハイセ「ありがとうございます!あ、でも万が一僕が討ち漏らした場合は夜叉に恨みを買われかねませんけど、それでも大丈夫ですか?って、普通無理ですよね・・・」
トーカ「・・・構いません」
ハイセ「え、本当ですか!?トーカちゃんって見かけによらず逞しいんだなあ」
トーカ「ハイセさんの助けになりたいだけです。それで、逆に質問なんですけど・・・」
ハイセ「何でしょう?」
トーカ「どうして、そんな大事な事を私に任せようと思えたんですか?もし私が夜叉の仲間だったら・・・そうでなくても喰種だったら、逆に待ち伏せされてしまう可能性だってあるんですよ」
ハイセ「・・・さあ、どうしてですかね?」
トーカ「え・・・」
ハイセ「ただ何となく思ったんですよ。トーカちゃんなら任せられる、何があっても僕の味方で居てくれるって。例えあなたの正体が喰種であっても・・・根拠は全くないんですけど、何故かこう言い切れるんです。おかしな話ですよね?」
トーカ「いえ・・・全く・・・」
いつの間にかトーカは目に涙を溜めていた。
-
- 55 : 2015/02/11(水) 20:20:22 :
- もしもハイセの正体がカネキならトーカには嬉しくもキツいな...
-
- 56 : 2015/02/11(水) 22:42:22 :
- >>55
原作だと:reに来るハイセをトーカはどう思っているんでしょうか・・・
-
- 57 : 2015/02/11(水) 23:07:07 :
- ハイセ「だ、大丈夫ですか!?」
トーカ「あ・・・気にしないでください。それで、何時何処で待ち合わせるよう約束すれば良いですか?」
ハイセ「そうですね・・・時間は約束を交わす日から見て次の日の午後6時に。場所は・・・地図ってあります?」
トーカ「はい。ちょっと待っててください」
トーカが本棚からガイドマップを取り出し、机の上に開いた。
ハイセ「えっとじゃあ・・・ここで」
ハイセが指さしたのは1区にある路地だった。
ハイセ「こんなところに呼び出したら怪しまれますかね」
トーカ「相手は喰種ですから、人通りの少ないところのほうが好都合と考えると思いますよ」
ハイセ「確かに。ならここにします。これから毎日午後4時頃にここに通うので、約束を取り付けることができたら教えてください」
トーカ「わかりました」
ハイセ「改めてご協力感謝します。では、今日は帰りますね」
トーカ「はい。お代は300円になります」
ハイセは財布から100円玉を三枚取り出しトーカに渡す。
ハイセ「また明日。トーカちゃん」
トーカ「はい」
カランカラン
トーカ「・・・」
四方「捜査官と協力することになるとはな」
トーカ「すみません。でも、あいつのために今度こそ何かしてやりたくて・・・」
四方「悪いとは言っていない。研の事を助けてやりたい気持ちは痛いほどわかる。だが、CCGと深く関わればそれだけリスクを侵すことになる」
トーカ「わかってます」
四方「まあ今回に限って言えば相手はあの夜叉だ。俺達の敵でもある」
トーカ「最初にあいつが夜叉の捜査をしていると聞いたときは、驚きを顔に出しちゃいましたよ」
四方「まだまだ甘いな」
トーカ「そうですね」
-
- 58 : 2015/02/12(木) 19:47:13 :
- -次の日・CCG本局-
ハイセ「夜間の捜査ですか・・・」
アキラ「今までの夜叉による事件はどれも夜に発生しているからな。午前中は資料漁りや事件現場の調査。夜には街に出て、奴が事件を起こしそうな場所を張り込む。張り込み場所が当たりになる確率は極めて低いが、このまま手をこまねいているわけにもいかないからな」
ハイセ「と言うことは、睡眠は昼ですか。生活リズムがめちゃくちゃになりそうですね」
アキラ「寝られるだけマシだ。我慢しろ」
ハイセ「わかってますよ。それで、夜の捜査は何時ごろから始める予定ですか?」
アキラ「午後7時を予定している」
ハイセ「(良かった。これなら夜叉との待ち合わせに支障は出ない・・・)わかりました」
アキラ「では、資料室に向かうぞ」
ハイセ「はい!」
-PM1:00-
ハイセ「お疲れさまでした」
アキラ「ああ。集合には遅れるなよ」
ハイセ「はい」
ハイセはアキラへの挨拶を終えると、すぐに本局を後にした。
ハイセ「(:reに行くことにしている時間は午後4時。それまで少しでも仮眠を取っておかないと・・・)」
-PM4:00-
カランカラン
トーカ「いらっしゃいませ」
ハイセ「どうも」
トーカ「あ、ハイセさん!」
ハイセ「ブラックコーヒー1つで。それと・・・」
トーカ「そのことでしたら、早速掛かってくれましたよ」
ハイセ「え、本当ですか!?」
-
- 59 : 2015/02/12(木) 20:21:34 :
- 期待
-
- 60 : 2015/02/13(金) 20:07:37 :
- >>59
ありがとうございます!
-
- 61 : 2015/02/13(金) 21:23:50 :
- トーカ「あの人が2時間ほど前に来たので、待ち合わせの約束をしておきました。もちろん時間と場所の変更は無いです」
ハイセ「わかりました。僕が必ず夜叉を倒します」
トーカ「頑張ってください」
トーカから激励の言葉をもらった後、ハイセは座席に座った。
ハイセ「(これで条件は整った。後は僕が奴を倒せば良いだけ。トーカちゃんに危険が及ばないようにするためにも必ず倒さなきゃ・・・)」
-PM7:00・CCG本局-
アキラ「・・・ちゃんと時間通りに来たか」
ハイセ「女性を待たせるわけにはいきませんから」
アキラ「早速捜査を開始する」
ハイセ「(スルーですか!?)」
アキラ「今回の捜査は既に伝えたように張り込みだが、平子班も参加してくれることになった」
ハイセ「それはありがたいですね」
アキラ「ああ。早速張り込み場所に向かおう」
ハイセ「はい!」
それから真戸班と平子班は手分けして張り込みを行ったが、何も起こらないまま朝を迎えた。
アキラ「結局、今日も収穫はなしか」
ハイセ「残念です(平子さんやアキラさんがいるし、張り込みに掛かってくれるに越したことはなかったんだけど・・・やっぱり、僕がやるしかないんだ)」
アキラ「今日はまだ1日目だ。根気強く行こう」
ハイセ「了解です・・・」
-
- 62 : 2015/02/13(金) 23:16:02 :
- 期待です!!
-
- 63 : 2015/02/13(金) 23:16:57 :
- >>62
期待ありがとうございます(^ω^)
-
- 64 : 2015/02/13(金) 23:46:48 :
- 張り込み終了後、ハイセ達は再び現場検証を行うも、これといった手掛かりは掴めなかった。
-PM5:30-
午前の捜査を終え、ハイセは来る夜叉戦へ向け家で休養を取っていた。
ハイセ「(5時半か・・・そろそろ出よう)」
ハイセは自室を出て玄関へと向かう。
六月「先生、今日も夜叉の捜査ですか?」
ハイセ「うん」
六月「深夜の捜査は大変だと思いますが、頑張ってください。ただ・・・」
ハイセ「なんだい?」
六月「オロチの時のような無茶は、出来ればしないでください」
ハイセ「・・・今回はアキラさんや平子さんもいるんだ。だから大丈夫。心配してくれてありがとう」
六月「いえ・・・」
ハイセ「じゃあ行ってくるね。皆の分の夕ご飯よろしく」
六月「はい」
ハイセは家を後にした。
-PM5:55-
ハイセは待ち合わせ場所の路地に居た。
ハイセ「(・・・夜叉はまだ来てないみたいだな)」
ハイセは近くの壁に寄り掛かる。
ハイセ「(無茶はしないでか・・・僕はあの時、あの力は使わないと心に決めた。でも、夜叉の実力を考えたら赫子無しで奴と戦うのは厳しい。使うしか・・・ないだろうな)」
この時ハイセは、オロチとの戦いのことを思い出していた。
ハイセ「(絶対に・・・呑まれてたまるか!)」
夜叉「おいトーカ、こんなところに呼び出して一体何のつもりだ?」
ハイセ「(夜叉の声、来たか!)」
夜叉「ようやく俺の女になる気になってくれたってこと・・・ああ?」
ハイセ「・・・また会いましたね」
夜叉「またあんたか」
ハイセ「二度も逃がして頂いたのに申し訳ありませんが、あなたの事を駆らせてもらいます」
ガチッ! ギャリギャリ
キィン!
ハイセが"ユキムラ1/3"を展開した。
夜叉「トーカの奴、喰種捜査官と手を組みやがったのか!」
ハイセ「(やはり彼女を恨むか。こうなったら何としてでも勝たないと)」
夜叉「まあ良い、トーカには後で話をするとして・・・」
ズズズズズ
夜叉の腰の周辺から二本の鱗赫が放出される。
夜叉「逸材だと思っていたんだが・・・あんたを見逃すのも前回までだ。今日ここで殺してやるよ!」
-
- 65 : 2015/02/14(土) 00:32:19 :
- 期待…!
-
- 66 : 2015/02/14(土) 14:00:22 :
- 夜叉!絶対にトーカの正体ばらすなよ!?
-
- 67 : 2015/02/14(土) 14:58:43 :
- >>65
ありがとうございます(^-^)
-
- 68 : 2015/02/14(土) 15:41:33 :
- ヒュンヒュン
二本の赫子がハイセに襲い掛かる。ハイセはこれを後方へ跳んで回避した。
夜叉「相変わらず良い反応だ!」
ハイセを賞賛しながらも、夜叉は赫子による攻撃の手を止めない。しかしハイセは繰り出される怒涛の連撃を的確に捌いていた。
夜叉「人間離れした対処能力だが、喰種の武器は赫子だけじゃないぜ!」
ダッ!
夜叉が力強く地面を蹴り、一気にハイセの目の前まで迫る。直後、ハイセの腹に強烈なアッパーが叩き込まれた。
ハイセ「あぐっ!」
衝撃により浮き上がったハイセの身体を、夜叉は赫子で薙ぎ払った。
ガンッ
壁に叩きつけられた後、ハイセは倒れこんだ。
夜叉「あ~あ、もう終わっちまった。だからまだあんたとは戦いたくなかったのに・・・」
夜叉はその場から立ち去ろうとする。
ハイセ「どこへ行くんですか?」
夜叉「・・・まだ生きてんのかよ。生命力まで人間超えてやがんな」
ハイセ「それはそうですよ。僕は普通の人間じゃありませんから」
夜叉「なに!?」
???(やっと僕の力を使う決心ができたみたいだね)
ハイセ(君の力じゃない。僕が使うのは僕の力だ)
???(何言ってるの?それは君のじゃないし、君の手に負えるものでもないよ)
ハイセ(黙れ・・・今度こそ従えて見せる)
バキィ
ハイセが右手の人差し指を鳴らす。その瞬間、ハイセの左目が赤く染まる。そして・・・
ズズズズズ
腰部から巨大な爪状の赫子が展開された。
-
- 69 : 2015/02/14(土) 16:51:52 :
- うぉ〜凄い展開*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
-
- 70 : 2015/02/14(土) 19:06:02 :
- >>69
ありがとうございます!
-
- 71 : 2015/02/14(土) 19:20:27 :
- 夜叉「赫子だと・・・あんた一体何者なんだ?」
ハイセ「クインクス班の指導者 ですよ」
夜叉「クインクス班・・・知らんな。そもそも俺が聞いているのはそういうことじゃない」
ハイセ「・・・これ以上話すつもりはありません」
夜叉「そうかい。だったらどうでもいいよ!」
ヒュンヒュン
夜叉が再び二本の赫子でハイセを攻撃する。ハイセはこれをクインケで対処しつつ、自身の赫子を夜叉へと向けた。
夜叉「おっと!」
自身に迫るハイセの赫子をすんでの所で夜叉は避ける。しかし、回避行動のために攻撃の手が止まったのをハイセは見逃さなかった。
ダッ!
グオッ
夜叉との間合いを一気に詰め、ハイセは赫子を振り下ろす。その攻撃は夜叉の赫子に防御されるも、間髪入れずに今度はクインケで夜叉を攻撃する。
ガキ! ギィン!
赫子とクインケ、二つの武器が同時に夜叉を追い込む。
ハイセ「ここだ!」
ズバッ
夜叉の赫子が切り落とされる。それと同時にハイセは夜叉の懐へと潜り込み・・・
クインケを振るった。
-
- 72 : 2015/02/14(土) 23:04:33 :
- ガィン!
ハイセ「(何だ・・・この感触)」
夜叉「ぼさっとしてんじゃねぇ!」
再構築された夜叉の赫子がハイセを襲う。ハイセは後ろへ大きく跳び夜叉と距離を取る。
そして、夜叉の身体を正面から目視した。
ハイセ「な・・・その赫子は!」
ハイセが目にしたのは、全身を鎧のような赫子で覆った夜叉の姿だった。
ハイセ「お前、赫者か!?」
夜叉「その通り。ここからが俺の・・・本領発揮だ!」
ビュオッ
ギィン!
ハイセ「ぐ・・・(さっきまでより重い。攻撃力も上がっているのか)」
夜叉がより強力になった赫子でハイセを攻め立てる。赫者としての力を発揮した夜叉の赫子は一撃一撃が重く、防御されつつもハイセの体力をじわじわと奪っていた。
夜叉「どうやらこれが限界みたいだな」
ハイセ「!」
ガキィッ
ハイセのクインケ"ユキムラ1/3"が宙を舞う。直後、下方から赫子が襲い掛かる。
ハイセは咄嗟に赫子で防御する。しかし、強力な夜叉の赫子により吹き飛ばされ・・・
ドゴオ!
ハイセ「がはっ!」
そのまま空中へと打ち上げられた。
夜叉「死ね!」
ザクザクザクザクザクザク
空中で身動きが取れないハイセの身体に、幾度となく赫子が突き刺さる。
ドサッ
地面へと落下した時、ハイセの意識は朦朧としていた。
夜叉「まだ生きてるのか。喰種もどきなだけはある・・・だが、お前の負けだ」
ハイセ「(動・・・けない・・・)」
夜叉「次でトドメ・・・!?」
パン!
突如何者かが現れ、夜叉の顔面に鋭い蹴りを放った。
そこでハイセは意識を失う。彼が最後に見たのは、ウサギのマスクで顔を覆い、左肩に極彩色の翼を持った喰種の姿だった。
-
- 73 : 2015/02/15(日) 00:18:10 :
- ま、まさかトー((殴
引き続き期待です!
-
- 74 : 2015/02/15(日) 13:59:21 :
- >>73
期待ありがとうございます!
-
- 75 : 2015/02/15(日) 14:38:13 :
- ???「ぐ・・・離・・・せ・・・」
ハイセは女性のうめき声で目を覚ました。彼の視界には右手で女性の首を絞める夜叉の姿があった。
彼から女性の顔は見えなかったが、彼はその女性が誰なのかすぐに気付いた。
ハイセ「トーカちゃん!」
夜叉「目を覚ましたのか。だがあんたを殺るのはトーカの次だ。そのまま寝そべってな」
ハイセ「ふざけるな!」
ハイセは身体を起こそうとする。しかし、力が入らず動くことが出来なかった。
ハイセ「(ダメージが大き過ぎたのか・・・くそ!動け!)」
ギュゥ
トーカの首を絞める力が強くなる。
ハイセ「(このままじゃトーカちゃんが死んじゃう!助けなきゃ!僕が護るんだ!)」
???(この世の全ての不利益は当人の能力不足・・・僕が弱いばかりに"また"大事な人が殺されちゃう!)
ハイセ「(邪魔な芽は僕が摘むんだ。他者を喰らってでも・・・)護るんだ!」
ザシュ!
夜叉「!?」
突然、トーカの首を絞める手が切り落とされた。そして、彼女の身体が地面へ落ちる・・・よりも前に
ドゴオッ
夜叉の身体が壁へと叩き付けられた。
トーカ「カネ・・・キ・・・」
何者かの名前を呼ぶトーカを一瞥し、再び夜叉の方を見るハイセ。トーカの瞳は深紅に染まっていたのだが、今の彼にそれを知る由はない。
夜叉「こ・・・の・・・」
右手を失い、さらに強烈な一撃を食らった夜叉は、ふらつきながらも身体を起こしハイセの姿を視界に捉える。
ハイセは鉤爪状の4本の赫子を携えていた。
-
- 76 : 2015/02/15(日) 18:02:52 :
- 夜叉「赫子が変わった?」
ハイセ「・・・」
バキィ
ハイセは再び人差し指を鳴らす。その行為に何とも言えない不気味さを覚えた夜叉は咄嗟に2本の赫子で攻撃を仕掛けた。
バチィッ
ハイセは4本ある赫子の内の2本で夜叉の攻撃を弾く。
ハイセ「行きますよ」
ダッ!
地面を蹴り夜叉へと急接近すると同時に、防御に使わなかった2本の赫子を夜叉の胸へと突き刺した。
ハイセ「(・・・堅いな)」
全身を覆う赫者特有の赫子がハイセの攻撃を通し辛くしていた。
ハイセ「(しかし、0ダメージではないはず・・・)」
夜叉「おらっ!」
2本の赫子を重ねてハイセへと振り下ろす。しかし、同じく2本を重ねたハイセの赫子に阻まれた。
ハイセ「(手数で押し切る)」
ザクザクザクザクザクザク
今度はハイセが幾度となく赫子を夜叉の身体に突き刺す。赫者の赫子によって与えるダメージを軽減されながらも、その攻撃は確実に夜叉の身体と赫子に傷を与えていた。
時折、夜叉が反撃を仕掛けようとするもハイセは赫子2本だけでそれを防ぎ、攻撃の手は止まらない。
そして・・・
ベキィ!
遂に、夜叉の身体を覆う赫子が剥がされる。これにより、勝負は決した。
ドスゥ!
夜叉「がぁあっ!」
ハイセの赫子が夜叉を串刺しにした。
夜叉「こんな・・・ことが・・・お前、本当に何者なんだ!?」
ハイセ「・・・1000引く7は?」
夜叉「ああ?何言って」
ザク!
夜叉「ぐぅあ!」
ハイセ「1000引く7は?」
ザク!
夜叉「993・・・」
ハイセ「ほら、そこからさらに7ずつ引いて」
ザク!
夜叉「ぐぅ・・・986・・・979・・・」
ザク! ザク! ザク!
夜叉「930・・・923・・・916・・・」
ザク! ザク! ザク! ザク! ザク!
夜叉「はっぴゃくさんじゅうに・・・はっぴゃくにじゅう・・・・・・」
ハイセ「クズ豆は、摘み取らせてもらいます」
この言葉の直後、夜叉の首が地面へと転がり落ちた。
-
- 77 : 2015/02/15(日) 22:49:40 :
- トーカ「カネキ・・・あんた・・・」
ハイセ「何言ってるんだいトーカちゃん、僕は金木研じゃ・・・!?」
トーカ「え!?」
ハイセ「金木・・・研・・・って誰?誰?誰?誰?誰?」
ズキ
ハイセ「ぐっあ!!!」
ズズズズズ
一度収めた筈の赫子がハイセの意志とは関係なしに放出される。
ハイセ「あああ!!!ぢっ!がっ!ハナレ!!!がぁああああ!」
ドゴオ! ガシャ!
ハイセの赫子が周囲の物を破壊し始める。
ハイセ「いっいいいい!ぼくがあーっま、ま、まも・・・る・・・ぐぅああ!」
トーカ「カネキ・・・」
-同刻・CCG本局-
アキラは今夜の張り込み場所を絞り込むため資料室に居た。
アキラ「・・・どれ程考えても特別な嗜好や場所の偏りは見えてこないか。これでは今夜の張り込みも奇跡でも起きなければ成功しない」
局員「居た・・・アキラさん!」
アキラ「局員殿、何かあったのか?」
局員「それが、市民から2体の喰種が同士討ちをしているという通報が入り・・・その内の1体が、佐々木琲世一等である可能性が高いとのことです!」
アキラ「ハイセ・・・すぐに向かう。場所を教えろ」
局員から通報にあった場所を聞いてすぐに、アキラは走り出した。
什造「あれれ、アキラじゃないですか。廊下を走っちゃダメですよ」
アキラ「鈴屋准特等・・・ちょうど良かった。クインケを持って私に同行してくれ」
什造「良いですけど何事ですか?」
アキラ「ハイセが暴走した可能性がある。もしそうなら、周囲を巻き込む前に私達が鎮めねば」
什造「なるほど。了解です」
-
- 78 : 2015/02/16(月) 21:34:49 :
- 什造もre:の時点で変わったよね
-
- 79 : 2015/02/16(月) 22:10:15 :
- -路地-
ハイセ「げぁああ!!!」
バキバキ! ガシャ!
トーカ「・・・」
尚も続くハイセの暴走をトーカは悲痛な表情で見つめる。
ハイセ「ぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくはぼくは・・・僕の・・・大事な人を・・・奪われたくない・・・だから摘むんだ・・・邪魔な芽を!!!」
シュッ
トーカ「っ・・・」
ハイセの赫子がトーカの頬を掠めた。
ハイセ「だからぼくは・・・ツヨク!」
トーカ「・・・久しぶりに会ったと思ったら、まだそんなくだらねーこと言ってんのかよ。本当に馬ッッ鹿みたい」
ハイセ「トーカ・・・ちゃん・・・?」
トーカ「少しはマシなツラになって会いに来たかと思えば、結局は悲劇のヒーローみたいな陰気な性根は変わってねーし・・・一体いつまで一人でそんな重荷を抱えてんだよ!」
ハイセ「・・・」
トーカ「捜査官になったんだろ。部下がいるんだろ。上司だっているんだろ。あんたは独りじゃないんだから、一人で背負い込まなくていいんだ。だから・・・だから・・・」
トーカの目に涙が浮かぶ。
トーカ「少し休みなよ・・・カネキ・・・」
ハイセ「・・・そうだね」
ハイセの表情が一瞬、僅かに綻んだ。。すると、暴走していた赫子が再び彼の身体に収まっていく。
ハイセ「ありがとう・・・トーカちゃん・・・」
そして間もなく、彼は地面へと倒れこんだ。
ハイセ「うう・・・」
ムクッ
意識を取り戻したハイセが身体を起こす。
ハイセ「(そうか・・・僕は結局呑まれてしまって・・・)」
トーカ「ハイセさん、お身体の方は大丈夫ですか!?」
ハイセ「僕は大丈夫です。トーカちゃんこそ大丈夫ですか?」
トーカ「私も大丈夫です」
ハイセ「良かった・・・トーカちゃんが無事で・・・僕が不甲斐無いばかりにトーカちゃんを危険な目に遭わせてしまいました。申し訳ありません」
トーカ「気になさらないでください。承知していたことですから」
ハイセ「そう言えば、夜叉を倒したところから完全に記憶がないんですけど、僕、まずい事とかしてませんよね?」
トーカ「いえいえ!突然叫び出してその後すぐに意識を失われましたよ」
ハイセ「そうでしたか・・・(助かった。でも、どうしてすぐに暴走が治まったのだろう。今まで自力で暴走を止められたことは無かった筈・・・)」
-
- 80 : 2015/02/16(月) 22:11:05 :
- >>78
篠原さんの影響ですね。
篠原さんには何とか復活してもらいたいところです。
-
- 81 : 2015/02/16(月) 23:04:13 :
- 夜叉は死んだの?
-
- 82 : 2015/02/17(火) 20:52:27 :
- >>81
お亡くなりになられました。
-
- 83 : 2015/02/17(火) 21:17:45 :
- アキラ「ハイセ!」
ハイセ「アキラさん!それに什造君も!どうしてここへ?」
アキラ「近隣住民から喰種と"捜査官"が交戦しているという通報があって加勢に来たのだが・・・そこの死体は、"夜叉"のもので合っているか?」
ハイセ「はい」
什造「この赫子・・・赫者だったですか。僕も戦ってみたかったです」
ハイセ「戦った当人から言わせてもらうと、もう戦いたくないよ・・・」
アキラ「ハイセ、"夜叉"が赫者だったと言うことは推定レートは恐らくSSレートだ。それを駆逐する力がお前の中にあるのは知っているが・・・あの力を使いこなしたということか?」
ハイセ「いえ、ダメでした。呑まれないどころか、"オロチ"の時よりも暴走してしまって、途中から記憶もないんです」
アキラ「よく持ち直したな」
ハイセ「どうしてなのかは僕にも分かりません。ただ・・・どこか救われたような気がします」
アキラ「救われた?全く意味が分からん」
ハイセ「僕も自分で言っててよく分かってません。」
アキラ「はぁ・・・お前はそういう男だったな」
什造「ところで、そちらの方はどなたでしょうか・・・」
トーカ「わ、私ですか?」
ハイセ「ああ、彼女は・・・偶然通りかかっただけですよ。僕らの戦いを見て腰を抜かしちゃったみたいで」
アキラ「そうか。ケガは無いか?」
トーカ「はい。大丈夫です」
アキラ「そうか。ではハイセ、早速本局へ戻って報告書を纏めるぞ」
ハイセ「ええ!?少しは休ませてくださいよ」
アキラ「せっかく上げた戦果だ。報告は早いほうが良い」
什造「頑張ってくださ~い」
ハイセ「はぁ・・・わかりました」
ハイセ達はトーカを残し路地から歩み去る。
ハイセ「(またね、トーカちゃん・・・ありがとう)」
-
- 84 : 2015/02/17(火) 22:41:46 :
- 父の仇が目の前にいるというのにアキラさんも勘が鈍ったな。
ていうか夜叉死んでどうなっちゃうの?
できれば続いて欲しい
-
- 85 : 2015/02/18(水) 19:34:23 :
- >>84
CCG側は真戸を殺したラビットもアヤトだと思ってますからさすがのアキラの勘でも察するのは難しいかなと思いました。
もう少し続きます。
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- 86 : 2015/02/18(水) 20:03:08 :
- -数日後・CCG本局-
アキラ「"ナッツクラッカー"の捜査の調子はどうだ?」
ハイセ「微妙なところですかね。明日"ナッツ"と接触するつもりなので、その成果次第で状況は変わり得るかと」
アキラ「何か策があるのか」
ハイセ「ええまぁ」
アキラ「報告を期待して待とう。ところで"夜叉"討伐の功績を称えお前が表彰されることが決定した。賞与も出るそうだ」
ハイセ「恐縮です」
アキラ「薄い反応だな。普通であればもっと喜ぶものだが・・・」
ハイセ「嬉しいことは嬉しいんですけど、賞与を貰っても使い道が無いので」
アキラ「本でも買え」
ハイセ「そうですね」
アキラ「では、これからも職務に励んでくれ」
アキラがハイセと別れようとする。
ハイセ「あ、あの・・・」
アキラ「何だ?」
ハイセ「"夜叉"の死体はどうなったんですか?」
アキラ「・・・奴は赫者だったからな。奴の赫包はアラタに匹敵する強力なクインケに作り替えられるそうだ」
ハイセ「そうですか・・・」
アキラ「墓ぐらいは作ってあげたいという顔だな」
ハイセ「い、いえ、そんな訳では」
アキラ「・・・」
アキラがハイセに近付く。
ドゴォ
ハイセ「がっ!」
アキラ「お仕置きの"真戸パンチ"だ。"許さない"と言っておきながら、終わってみればまたそのようなことを言うか」
ハイセ「う・・・(言ってないんですけど)」
アキラ「もう一度言う。喰種を庇うな。次は蹴りを食らわせるぞ」
アキラはこう言い残し去って行った。
ハイセ「(やっぱり僕は、喰種を憎みきれてないのか。でも、それはやっぱり自然なことだと自分で思う。だって、喰種を憎むことは僕の半分を捨て去ることと同じなのだから。そして・・・)」
ハイセは"オロチ"の事、そしてとある女性の事を頭に思い浮かべていた。
ハイセ「(もしかしたら、僕の過去 を全否定することになるかもしれないのだから・・・)」
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- 87 : 2015/02/18(水) 20:33:01 :
- -:re-
ハイセは今日も:reでコーヒーを味わっていた。
ハイセ「今日も美味しかったなぁ」
ハイセは満足気な表情で会計へと向かう。
ハイセ「ご馳走様でした」
いつものようにトーカに300円を渡す。その時突然、ハイセは何かを思い出したかのような表情を浮かべた。
トーカ「どうかされましたか?」
ハイセ「その、捜査協力のお礼をまだ言っていなかったのを思い出しまして・・・本当にありがとうございました」
トーカ「そんな、当然のことをしたまでです」
ハイセ「いや、あんなことは普通はできませんよ。身体の方はあれから異常とかはありませんでしたか?」
トーカ「いえ、良好です」
ハイセ「そうですか。でも、もし万が一の時のために・・・れ・・・」
トーカ「れ?」
ハイセ「れ、連絡先を・・・お、教えていただけないでしょうか?」
トーカ「連絡先ですか?」
ハイセ「あ、いや何かあったら大変ですから!僕の責任問題になっちゃうんで・・・ははは・・・」
トーカ「良いですよ」
ハイセ「本当ですか!?」
トーカはメモ用紙を一枚とりメールアドレスと電話番号を書いたうえで渡した。
トーカ「携帯の方の連絡先です」
ハイセ「わかりました。後で僕も電話番号を入れてメールしますね。では、今日もご馳走様でした!」
カランカラン
トーカ「どうしたんだろ・・・」
四方「お前にも春が来たか」
トーカ「え!?」
ハイセ「(帰ったら早速メールしよ♪)」
-完-
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- 88 : 2015/02/18(水) 20:33:47 :
- 読んでくださった皆様、ありがとうございました。
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- 89 : 2015/02/18(水) 20:51:21 :
- お疲れさまでした!
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- 90 : 2015/02/18(水) 21:42:34 :
- 面白かったです、乙でした☆
お疲れ様でしたm(_ _)m
次回作も楽しみにしてます!
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- 92 : 2015/02/18(水) 22:53:39 :
- 素晴らしい作品でした!ありがとうございました。
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- 93 : 2015/02/19(木) 19:02:07 :
- 毎日楽しみにさせてもらいました。
できればこの続きが読みたいです。
あと夜叉のクインケも気になるし
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- 95 : 2015/06/14(日) 13:40:00 :
- 最後ニヤッってしてもうたw
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- 96 : 2015/10/01(木) 23:01:06 :
- これの続きとなる話を書いています。そちらも宜しくお願いします。
http://www.ssnote.net/archives/39881
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- 97 : 2016/02/07(日) 14:56:01 :
- ここ、まだ作者さん来てる?
pixivに盗作されてるっぽいから確認お願いします。
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- 98 : 2016/02/07(日) 15:02:56 :
- 本人だったらごめんなさい
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- 99 : 2016/02/07(日) 21:03:31 :
- >>97
誤解を招いてしまってすいません。hiraは私です。
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- 100 : 2016/02/07(日) 21:49:31 :
- 本人さんでしたか!良かった、失礼致しました!最近pixivから色んな作者さんの作品を盗作してる人を見つけたもので、少々過敏になってしまいました(;´Д`)これからも頑張ってくださいね(´∀`)
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- 101 : 2016/02/07(日) 23:58:37 :
- >>100
ありがとうございます('◇')ゞ
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- 102 : 2023/08/15(火) 11:53:04 :
- http://www.ssnote.net/archives/90995
●トロのフリーアカウント(^ω^)●
http://www.ssnote.net/archives/90991
http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
sex_shitai
toyama3190
oppai_jirou
catlinlove
sukebe_erotarou
errenlove
cherryboy
momoyamanaoki
16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
ちょっと時間あったから3つだけ作った
unko_chinchin
shoheikingdom
mikasatosex
unko
pantie_ero_sex
unko
http://www.ssnote.net/archives/90992
アカウントの譲渡について
http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654
36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
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