やれやれ、困った団長様だ。
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- 1 : 2013/11/18(月) 22:58:50 :
- 書いて字の如く平々凡々がたんぱく質を纏ったような俺は宇宙人でも未来人でも超能力者でもない。
凡人たる俺はあくまでごく普通の毎日を楽しんでいたいだけさ。
なぁ、なんで凡人のはずの俺がつるっパゲのおっさんに頭を捕まれて宙吊りにされないといけないんだ?誰か教えてくれ。
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- 2 : 2013/11/18(月) 23:05:38 :
- 今日も忌々しいことに足が勝手に部室へと俺を誘う。既に何度か、中に人がいるかどうか確認の作業を怠り痛い目を見た俺だ。もう同じ轍は踏まん。
コンコンと二度ドアをノックする。
「はぁ~い」と天使が歌う聖歌よりも美しい声が俺の耳を癒すのも束の間、部室のドアを開けて俺の天使は微笑んで迎え入れてくれた。
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- 3 : 2013/11/18(月) 23:11:26 :
- 支援!
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- 4 : 2013/11/18(月) 23:14:40 :
- (きた!これは待ちに待ったハルヒネタか!)
(にしても文調の再現立たけぇなおい)
支援
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- 5 : 2013/11/18(月) 23:15:39 :
- 「キョンくん、涼宮さんは?」
天使が俺に未だ姿を現せない団長の所在を問いかける。
「さぁ?HRが終わると同時に出ていきましたけど、あいつまだ来てなかったんですね」
「そうなんですかぁ~長門さんも珍しく来てないみたいですねぇ」
そういえば、長門もいないのか。
このまま古泉も来ずにゆっくりとマイスウィートエンジェルを堪能したいものだ。
などとくだらない事を考えている間に朝比奈さんの携帯が俺の煩悩を掻き消した。
「あっ!涼宮さんからメールです!」
朝比奈さんはスカートのポケットからけたたましく体を震わせる携帯を取り出してうんうん、と頷きながら画面に目をこらす。
「今日は急に用事ができちゃったらしいので解散だそうですよ~」
はぁ、全く自分勝手な奴だ。天上天下唯我独尊涼宮団長。
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- 6 : 2013/11/18(月) 23:21:58 :
- 朝比奈さんと二人きりの部室とは、これまたいかに。己の欲望と理性が激しくつばぜり合いをしている最中、招かねざる奴がやってきた。
忌々しい。ああ忌々しい、忌々しい。
「すいません、お邪魔でしたか?」
見てわからないのか古泉よ。貴様は邪魔だ。それ以外ありえないだろう。
「それはそれは……空気を読んで差し上げたいのも山々なんですが少々困った事がありまして…ね」
勝手に人の心の中を読むんじゃねえよ。
「またハルヒがなんかしでかそうってのか?ボルトも真っ青になる速さで走って出て行ったが」
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- 7 : 2013/11/18(月) 23:29:07 :
- 「アニメはご覧になられますか?」
は?何を言ってるんだこいつは。
「あっ、わたしあれ好きですよ~セーラームーン!」
古いな!朝比奈さん、あんた本当に未来人か?
「んふっ、セーラームーンとは少し毛色が違うかも知れません。もっと言うと深夜アニメです」
「悪いが漫画は読んでもアニメはそんなに観ないな。それもお前みたいな不良と違って善良な市民である俺は……」
古泉が目を細目ながら小さく溜め息をついてから俺の言葉を遮った。
「進撃の巨人……というアニメをご存知ですか?」
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- 8 : 2013/11/18(月) 23:37:16 :
- なんだそれ。聞いたこともない。
特に興味こそないが、どれか一つ強いて言えば阪神ファンだ。
「野球アニメではありませんよ」
気持ちの悪い微笑を浮かべながら腕組みし直す。
「それがなんだって?そのアニメがどうハルヒと関係あるんだよ」
古泉が俺の対面に座りスタイリッシュに足を組みながら机に置いた鞄から一冊の漫画を取り出した。
「これが進撃の巨人という漫画です。巨人はそのまま、巨大な人間…いえ巨大な人の形をした生き物と戦うというまぁ漫画らしい内容のものです」
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- 9 : 2013/11/18(月) 23:42:10 :
- 「人体模型みたいだな」
率直な感想だ。巨人と言うと青くてデカイのを見ちまってるからな。皮膚の感じとかこれ完全に人体模型だろ。
「そう言うと思ってました」
その気色悪い営業スマイルをやめろ。
「んっふ、どうやら涼宮さんはこの作品に酷く御執心なようでして、一昨日の夜中に最終回をたまたまテレビで観てしまい、昨日はアニメを全話、そして森さんの報告によると今は書店で漫画全巻買って帰るところらしいです」
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- 10 : 2013/11/18(月) 23:56:26 :
- 「お小遣いを漫画に沢山使っちゃうのは困りますよね~わたしも好きなものをついつい買っちゃって……」
そんな事なら古泉も困った事などと言わないだろう。朝比奈さんを無視して古泉は続ける。
「かいつまんで説明するにしても長いのでとりあえず一巻だけ読んでみて下さい」
まぁ別段することもないし、古泉を数々のゲームでいたぶるのもそらそろ飽きていたところだ。たまにはゆっくりと漫画を読むのもいいかもしれないな。
「わかったよ。ここで読めばいいのか?できたら家に帰ってベッドの上でゆっくりと読みたいんだが」
「かまいませんよ。ではこの話はまた明日ということで…」
「あっ、わたしもお茶を買いに行こうと思ってたのでこれで解散にしましょうか~」
そういえばいつもは座った途端にお茶を注いでくれる朝比奈さんが今日はボーッと立ったままだったのはお茶が切れてたからか。
「ではまた明日放課後に…」
そう言うと重い足取りで古泉が出ていく。
「じゃあ朝比奈さん、俺もこれで」
着替え終わるのを待ってから朝比奈さんとお茶を買いにいくのも乙なもんだがとりあえずハルヒがそんなにハマるほどの漫画だ。少し興味も沸いていた。
「はぁ~いさようなら~」というエンジェルボイスににっこりと微笑んで会釈してから部室をあとにする。
進撃の巨人か……。
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- 11 : 2013/11/19(火) 00:01:39 :
- 正直、そこからの事はよく覚えていない。思いの外面白く、一巻を読み終えてすぐ古泉に明日二巻以降も持ってこいと電話してからうとうとしてたらこれだ。
頭いてえ。
「貴様の名は!?早く答えろ!!」
なんで俺はつるっパゲのおっさんに頭を掴まれて宙吊りにされてるんだ?おい古泉、説明しやがれ。て言うか助けろ。
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- 12 : 2013/11/19(火) 00:16:00 :
- 「お、俺はジョン・スミス…だっ!」
かろうじで声を絞り出したが言葉遣いだの敬礼がどうだのハゲにこってり絞られた翌日早朝。
「おっはよー!キョ~ン!今日から訓練なんだからねっ!初日から遅刻は許されないわ!早く食堂で朝食済ましちゃいましょっ!」
うるせえ。
奪われたシーツをさっと取り返しシーツにくるまる。
「ベッドはまだ俺と離れたくないんだとよ。俺はベッドの気持ちを汲んでやりたい。だからこのままベッドと二人きりにしてくれムニャムニャ」
「寝言は寝てからいいなさいよね!みんなもう起きてきてるわよ!あんたがラストなの!早く起きろバカ!」
はぁ、訳のわからないハゲの次はお前かハルヒ。
同室のデカイのがハルヒをなだめるようにして言う。
「まぁまぁ…えっと…ハルヒさん?だっけ?ジョンは昨日教官に夜中まで走らされてたんだ。もう少し寝かせてあげよう?」
「ダーメ!教官の質問にきちんと答えられないこいつが悪いのよっ!」
「そ、そうだけどさぁ…ライナーも止めてあげてよー」
「無茶言うな。ああいう女は邪魔すると何されるかわからん。俺は関わらんぞ!」
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- 13 : 2013/11/19(火) 00:19:17 :
- とりあえず今日はここまで。
書き溜め無しの行き当たりばったりなんで遅くなったりグダるかも知れませんがご容赦ください。
支援ありがとうございます。
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- 14 : 2013/11/20(水) 17:34:28 :
- 支援!
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- 15 : 2013/11/20(水) 23:25:51 :
- 支援ありがとうございます。
週末まで社蓄や飲み会で書けそうにない……
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- 16 : 2013/11/28(木) 00:56:48 :
- 大好きなハルヒと進撃の巨人の合体ss
だと?!
待たないわけがありません笑
マイペースで構いませんので
続けて下さい(^○^)
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- 17 : 2014/03/05(水) 20:25:03 :
- ふおぉぉぉぉぉ
何これ最高のコラボじゃないかぁぁぁぁ
続き頑張ってください!!
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- 18 : 2014/11/16(日) 13:31:38 :
- 期待&まだですか?
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