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  1. 1 : : 2015/01/17(土) 14:11:29
    1年の間の中で一番嬉しい日はいつだろう?

    クリスマス?

    バレンタインデー?

    お正月?

    沢山ある。

    だけど一番嬉しくて、大切な日がある。

    そう、誕生日です。

    これは、誕生日に起きた1人の少年と少女の物語────
  2. 2 : : 2015/01/17(土) 14:27:21
    いつもと変わらない朝。

    冬の朝は肌寒い。

    訓練兵のエレン・イェーガーは兵舎のベッドから飛び降りた。

    エレン「ふぁぁ~…。」

    瞼が重い。

    寝間着から兵団服に着替えたエレンは.食堂へと足を運んだ。

    エレン「よう、アニ!ん~?なんかまだ眠たそうだな~。ハハッ」

    アニ・レオンハート。エレンと同期の訓練兵だ。その華奢な体には似合わない男勝りの力が眠っている。あの大男のライナーを吹き飛ばした程だ。

    アニ「あんたも眠そうじゃないか。」

    エレン「まぁな~。隣、いいか?」

    アニ「お好きにどうぞ。」

    エレン「もうすぐお前の誕生日だな~。」

    アニ「そうだね。でもその前に何処の兵団に入るか決めなくちゃ。エレンはどうせ調査兵団だろ?」

    エレン「どうせって言い方は無いだろ~。」

    エレン「ま、お前の言う通りだけどな。お前は憲兵団だろ?」

    アニ「まぁね。」

    エレン「そっか。なら誕生日祝う前に離ればなれになっちまうな。」
  3. 3 : : 2015/01/18(日) 18:11:42
    しばらく2人の間に沈黙が流れた。

    アニが水を一口飲む。

    エレン「はぁ…。」

    アニ「なにさ、ため息なんかついて。」

    エレン「いや、別に。」

    2人の心情とは裏腹に、食堂は騒がしい。

    皆が皆、何処の兵団に入るかを相談している。

    エレン「飯取ってくるわ。隣空けといてくれよ。」

    アニ「言われなくてもそうするつもり。」

    エレンは席を立ち、朝食を取りに行った。

    エレンとアニは付き合っている。それは、104期兵の中では有名である。エレンとアニはお似合いだ、と全員が口を揃えている(ミカサ、ベルトルトを除いては)。

    エレン「よいしょっと。」

    エレン「今日もパンとスープだけか。」

    アニ「仕方ないでしょ、他のは高いんだからさ。」

    エレン「まぁそうだけどさ~。でも腹へるだろ!?」

    アニ「大声出さないでよ。」

    エレン「ハハ、悪い悪い。」

    エレンは笑いながらパンにかぶり付いた。

    アニ「食べ終わったから行くね。」

    エレン「おう、また明日一緒に食おうな。」

    アニはエレンに頷くと、空の食器を持って出口の方に向かった。






    時が経つのは早い。

    あっという間に何処の兵団に入るか決める日が来た。

    ということは、エレンともう朝食を食べることは無いということだ。
  4. 4 : : 2015/01/18(日) 22:41:01
    アニはエレンを探した。

    別れの言葉を言おうとした。が、その肝心なエレンが見つからならい。

    アニ「エレン~?どこー?」

    エレン「お~い、お~い!アニ~!」

    アニ「エレン!」

    エレン「はぁ…はぁ…探したんだぞ。」

    アニ「私だって探したんだよ!?もう、会えなくなるし…。」

    エレン「何も一生会えないって訳じゃ無いだろ?お前の誕生日、予定がなければもしかしたら行けるかも知れないしよ。」

    アニ「でも…少しだけでも会えなくなるだけで

    エレンはアニを抱きしめた。

    エレン「俺だって悲しいし寂しいさ。でもさ、ずっとくよくよしてられねぇじゃん?笑ってくれよ、アニ!お前の笑顔、見せてくれよ。」

    アニ「うん…うん…。」

    アニの目には涙が浮かんでいた。

    エレンは抱きしめた。強く強く、抱きしめた。

    もう、離ればなれにならないように。

    エレン「内地でも元気でな。」

    アニ「うん。エレンも元気でね。あと誕生日、一緒に過ごそうね。」

    エレン「あぁ。お前の誕生日、絶対に行くからよ!だから悲しむな!」

    アニ「うん。ありがとう。」

    エレン「もう行かねぇと。」

    アニ「そっか。……じゃあね。」

    エレン「あぁ、またな!」

    アニ「私も行かなくちゃ。」

    アニは涙を拭き、集合場所に行った。



  5. 5 : : 2015/01/18(日) 23:44:55
    アニは元気にしてるだろうか。

    調査兵団に入って早一ヶ月。

    そろそろ調査兵団に慣れてきた。

    なんやかんやあってリヴァイ兵長率いる通称『リヴァイ班』に入ることになったが、それにも慣れてきた。

    もうすぐでアニの誕生日。

    エルヴィン団長に休暇が取れるか聞かなくては。

    気持ちが落ち着かない。

    エレン「すいません、兵長。エルヴィン団長はどこにいるか分かりますか?」

    リヴァイ「エルヴィンの野郎か。多分部屋にいると思うが。」

    エレン「ありがとうございます。」

    リヴァイに一礼するとエレンは、足早にエルヴィンの部屋に向かった。



    コンコン エレン「失礼します。」

    エルヴィン「あぁ、エレンか。どうした。」

    エレン「その、来月の〇〇日、休暇を貰えないでしょうか。」

    エルヴィン「う~ん、ちょっと待っててくれ。」

    エルヴィンは机の引き出しを開け、中から書類を取り出した。

    エルヴィン「その日は私たちの会議だから、君たち新兵は休みだ。」

    エレン「っ!!本当ですか!分かりました!ありがとうございます!失礼しました!」

    胸を踊らせながらエレンは、自分の部屋へと向かった。
  6. 6 : : 2015/01/20(火) 17:54:51
    熱出したんで更新遅れるとおもいます
  7. 7 : : 2015/01/20(火) 18:14:08
    エレンは自分の部屋へ戻ると、紙とペンを机の引き出しから取りだし、アニに手紙を書いた。



    アニへ

    今度のお前の誕生日、俺は何とか行けそうだ。

    アニは大丈夫か?

    返事よろしく(^^ゞ

    エレン

    エレン「よし。」

    エレンは手紙を2つに折ると、外にある古びたポストに入れた。











    エレンと離れてもう一ヶ月。

    エレンの都合もあるが、連絡すらとっていない。

    自分以外の…いや、エレンがそんなことするはずがない。変なことを考えた自分が恥ずかしくなった。

    調査兵団で上手くやってるだろうか。

    エレンのことだから、気の合わない奴とすぐにぶつかっているかも知れない。ここで自分が心配しても何も変わらないが。

    「お~い、アニ!あんた宛に手紙きてるよ!」

    同じ部屋で生活しているヒッチが呼んでいる。

    ヒッチ「アニ~!聞いてんの!?」

    アニ「聞いてるよ!ちょっと待ってて!」

    ヒッチ「え~っと、送り主は…エレンって奴。」

    アニ「!!」

    その者の名を聞いたとたん、自然に歩調が早くなった。

    アニ「ちょっと貸して。」

    ヒッチ「そんなに強くとらなくたっていいじゃん!ったく…。」

    ヒッチ「んで、誰よ。もしかして、男?」

    アニ「そうだったら、何?」

    ヒッチ「ええっ、嘘っ!本当に!!?」

    アニ「あんたに嘘ついてどうなるのよ。」

    ヒッチ「以外だな~。あんたなんかに惚れるなんて、変わり物好きなんだねー、そいつ。」

    アニ「?」ギロッ

    ヒッチ「冗談冗談!悪かったからそんな目で見ないで!」

    アニはやっと手紙を見ることができた。

    誕生日に行けそう。

    この一文を読んだとき、アニはこの上ない喜びを実感した。

  8. 8 : : 2015/01/20(火) 18:15:58
    御手洗です。初めて挨拶しますね(笑)

    上にも書いてありますが、この度熱を出したので、更新遅れるとおもいます
  9. 9 : : 2015/01/20(火) 18:16:34
    コメントいただけると有難いです。

    宜しくお願いします。
  10. 10 : : 2015/01/30(金) 03:38:02
    俺と同じパターンや俺最終的に嫌な事言われたwww
    あぁ俺は期待してる

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