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  1. 1 : : 2014/10/11(土) 23:15:42







    「私と付き合って…」



    それが、最初の言葉だった。

    いや、この空き教室に呼ばれ、面と向かって言われた最初の言葉だ。

    この二人しかいない教室で、よく知らない女の子に告白され、どう反応すれば分からないから、難しい思考に陥って、言葉も返せない。

    だから、その場には沈黙ばかりが流れた。

    どうしようもないこの場の雰囲気。

    最悪だ…

    よく知らない女の子に告白されて、いきなり良いよとかゴメンとか、言えるわけがない。

    俺が思考を巡らせるなか、再びその女の子が口を開いた。



    「ねぇ、私と付き合って。」

    「…………」



    このそもそもの発端は数時間前に遡る。

    いつものように学校へ登校して、いつものように下駄箱を開けたら、いつもと違う下駄箱の中身。

    開けた瞬間にどさっ、と落ちたのは、小さな紙袋。

    そのなかには、紙と。袋の中に入った…



    エレン「クッキー?」



    そのなかには袋の中に入った数個のクッキーと紙が入っていた。

    クッキーからはほんのりチョコの香りが漂う。

    紙の方を確認すると、なにやら女の子の字でラブレター的な内容が書かれてあった。





    エレン君へ

    私の事知ってる?私はエレン君のこと知ってるよ。

    いっぱいいっぱい知ってるよ。好きな食べ物も好きな飲み物もいつもの帰り道も。

    いつも見てるよ、エレン君の事。

    毎日見てるよ。

    いっぱいいっぱい君のこと知ってるから、今度聞かせてあげるね。

    だから私の事もいっぱいいっぱい知ってほしいんだ。

    私の作ったクッキー食べてね。

    隠し味に特別な愛の調味料も入れたんだよ。





    他にも色々と書いてあったが、とてもじゃないけど長かった。

    ていうか、ラブレターの内容ヘビーすぎじゃね…

    それにヤンデレを匂わせるような文面。

    ちょっと怖いな。

    そしてそのラブレターの最後には…



    二階の空き教室で待ってます。



    と書かれてあった。

    これって…告白されんのか…



    そして放課後、俺は指定された所へ向かった。

    向かう途中も、内心不安ばかりだった。

    理由はもうわかるだろう。

    そして指定された場所の前までやって来て、心の準備を整えると教室へ入った。

    教室へ入ると、窓際の方に、女の子が立っていた。

    その女の子はボーッと外を眺めていたが俺に気付いたのか、こちらへと振り返る。

    その姿は、普通の女の子。

    なんだ…良かった…なんかいかつい子とかヤンキーとかかと思ってたけど、なんだ、全然普通の子じゃないか。

    むしろ、綺麗だな…

    段々、俺のさっきまでの不信感が少しずつ晴れていった。

    安心した俺は、女の子の方まで行くと、声をかけた。



    エレン「な、なぁ――――」



    そしてその女の子は軽く微笑みを浮かべると、俺の言葉を遮って、こう言った。



    「私と付き合って。」

  2. 2 : : 2014/10/11(土) 23:34:09
    期待!
  3. 3 : : 2014/10/12(日) 10:03:24
    期待
  4. 4 : : 2014/10/12(日) 17:00:03
    期待に感謝します
  5. 5 : : 2014/10/12(日) 17:23:45







    ―ヤンデレな彼女




    エレン「付き…合って……?って…」



    俺は念のため、その言葉の意味を確かめる。

    もしかしたら「突き当って」って意味かもしれない。



    エレン「付き合って…その、付き合うってこと?」



    その問いに、彼女は少しばかり不適な笑顔を浮かべた。

    なんか、怖い…



    「そのままの意味ですよ?カップルになりたいと言うことです。」

    エレン「あ、やっぱそうか…はは…」



    くそぉ…突き当うじゃねぇのかよ…

    ていうかそもそも突き当うってなんだよ。

    でも、このまま振ってしまうのも可哀想だよな…

    話したこともないのに、クッキーまで作ってくれて…そこまで俺の事を想ってくれてるって事だよな…

    それは、正直に嬉しいんだけど…嬉しいんだけど…

    逆に何も知らない女の子と付き合うのもな…

    ああくそぉ…考えれば考えるほど難しくなってくる。

    その時不意に、彼女は再び口を開いた。



    「私はエレン君の事が好きです。」



    急すぎる告白に少しばかり顔が赤くなる。



    エレン「あ、そうか…ありがとな。嬉しいよ。」

    「てことは…付き合ってくれるんですか?」



    俺のその言葉に過剰に反応した彼女は、ぐいぐいと迫ってくる。

    一体何なんだよ…



    「私はエレン君の事が好きです、だから付き合ってくれるんですか?」

    エレン「い、いや、まだ何とも…」

    「いや…?いや…なんですか?」

    エレン「い、いやなんて言ってないぞ。」

    「じゃあ!」

    エレン「まだ考えさせてくれ、俺は君のことまだ何も知らないんだ。」

    「そうですか…」



    その言葉の後、彼女は制服のボタンに手をかけた。

    そして上から一つずつ、ボタンを取っていく。

    なにやってるのこの子…

    このままでは裸になりそうだったんで、俺は止めることにした。



    エレン「や、止めろよ、なにやってんだよ。」

    「私の事をもっと知ってほしいんです。」



    やばい…この子やばい…何となくやばいと思ってたけど、想像以上だ。



    エレン「知るって言っても、ほら、他にも方法はあるだろ?」

    「何ですか?その方法とは。」



    これは言っちゃまずいかもしれないけど、このままじゃもっとまずくなる。

    俺は覚悟を決めて、ある提案を出した。



    エレン「友達から始めるとか…?」



    そして、その場が凍りついた。

  6. 6 : : 2014/10/12(日) 21:56:23
    期待です
  7. 7 : : 2014/10/20(月) 15:06:42
    まだですか。早く続きが見たいです
  8. 8 : : 2014/10/28(火) 22:57:51
    期待感謝(「・ω・)「ダオ!~
  9. 9 : : 2014/10/28(火) 23:05:47





    「友達?」

    エレン「あ、ああそうだ友達だ。いいだろ?」



    若干俺が引き気味にそう言ってるが、どうだろうか。

    男である俺がこの時点で怯えてるって…この子、ただ者じゃないな…

    少しずつ後ずさって距離を開こうとするけど、その子もやはり近付いてくる。

    だけど先程とは比べほどにもならない位の何かしらの偏った気持ちの迫力があった。

    そして、プルプルと震え出して。


    「私、振られたの?」



    そういう解釈ですか…




  10. 10 : : 2014/10/28(火) 23:06:45
    期待です、できればニックネームつけて欲しいです
  11. 11 : : 2014/10/28(火) 23:14:52
    ニックネームと言われたので一応名前つけてみました。
    期待感謝(「・ω・)「ダオ!~
  12. 12 : : 2014/10/28(火) 23:29:33




    「ねぇ…私、振られたの?」

    エレン「そういうことじゃないよ?ただ友達から始めようって…」



    って言っても説得力ないよな…


    友達から始めましょう=振られた


    っていう概念が俺にもあるから、少なくとも彼女は今にも振られたっていう事実を知って、慟哭とは言わないけど、体を震わすほどのショックを受けてる。

    とりあえず、励ますしかないよな…

    流石に身も知らない人と付き合うわけにはいかないし…



    エレン「あ、そうだ!友達じゃなくて親友から始めないか?」

    「…」

    エレン「親友だぞ?」

    「…」

    エレン「いや…か…」



    その言葉に、コクリと頷く。

    えええええ!どうすりゃいいんだぁ!

    どん。

    気付くと、いつの間にか壁まで追い詰められていた。

    壁ドンとまではいかないけど、その子の存在で逃げられない。

    高鳴る鼓動が今にも漏れそうで、今の気持ちが悟られてるようで。

    動けない…



    「こんなにもあなたの事が好きなのに…」



    ここまでくると、もう話は通じないか。

    これは俗に言うヤンデレというやつだな。

    ああ…もう逃げられないのか…





  13. 13 : : 2014/10/28(火) 23:32:14
    期待だよー!
  14. 14 : : 2014/10/28(火) 23:53:46
    期待感謝(「・ω・)「ダオ!~
  15. 15 : : 2014/10/29(水) 11:53:40





    俺が諦めかけたその時。

    ガラッ、と閉めてあった教室のドアが急に開きだした。

    おい!こんな時に誰だよ…こんな所見られたら、絶対誤解を…

    俺の気持ちが焦る中、このどうしようもない空気が漂う教室に入ってきたのは。



    「誰かいるの?」



    あまり身長は高くなく、綺麗な金に染まった前髪を垂らした。



    エレン「アニ…これは違うんだ…」

    アニ「お取り込み中失礼しました。」

    エレン「アニ!違うんだよ…誤解だ!」



    アニにこんな状態を見られて誤解されたらかなりまずい…

    あいつ同じクラスだし、そのまま皆へと知れ渡ったら俺はどうなる!

    ふと彼女を見ると、先程外そうとしてそのままの外れかけのボタン。

    紅潮する頬。

    そして息遣いも荒かった。

    こんなの絶対誤解するよね…



    アニ「失礼しました。」

    エレン「アニ!違うんだよ!」



    本日二回目の失礼しましたを言って、静かに教室のドアを閉め去って行くアニ。

    さて、どうするか…




  16. 16 : : 2014/10/29(水) 14:44:47





    アニが去ってからもなお息が荒い彼女。

    背も高くなくて、むしろ俺より小さいから、いちいち胸に息がかかる。

    ていうかなんでこんなにも息が荒いの?



    「ねぇ…あの人誰?」



    落ち着かない息のまま、紅潮したままの顔で聞いてくる。

    なんかそそるものがあるな…

    イヤイヤイヤ!ダメだダメだ!

    自分をしっかり保つんだ!



    エレン「ああ、アニか。あいつはクラスメイトだよ。」

    「…クラスメイト」

    エレン「そうそう、クラスメイト。」

    「2年C組でしょ?」

    エレン「知ってるのか…」

    「うん、エレン君の事は何でも知ってるから。」



    まぁ、クラスくらい知ってても不思議じゃないか。

    あ…

    その時、俺は何で今まで聞かなかったんだろうと思う疑問が湧いた。



    エレン「君、名前なんていうの?そういえば聞いてなかったよな。」

    「クリスタだよ。」



    その言葉に、紅潮したままで表情は変えずに、ゆっくりと言った。

    綺麗な金髪ロング。

    大きな瞳にこれもまた綺麗な碧眼。

    柔らかそうな白い肌。

    改めて見てもやはり綺麗な子だった。



  17. 17 : : 2014/10/29(水) 19:45:45
    期待!
  18. 18 : : 2014/10/29(水) 22:25:09
    期待感謝(「・ω・)「ダオ!~
  19. 19 : : 2014/10/29(水) 22:26:47
    闇の欠片‥かっこいいね、そして再度期待期待だぁ
  20. 20 : : 2014/10/29(水) 23:18:53
    お、嬉しいですねw
    期待感謝(「・ω・)「ダオ!~
  21. 21 : : 2014/10/30(木) 20:42:36





    だから何で俺なんか、なんて考えに至る。

    俺、この子とどこかで会ったことあったっけ…



    エレン「俺、君にどこかで会ったことあるか?」



    その言葉に、クリスタを表情は変えずに。



    クリスタ「あるじゃない。ハッキリ覚えてるよ?」

    エレン「いや、すまん…覚えてねぇや。」



    なんか今少し狂気らしきものを感じたのは気のせいかな。

    だけど、本当に覚えてないのは事実だ。

    頭の中にこの子に該当する記憶を探ってみたけど、やはりなかった。

    そのせいか、その場には少しだけどとても重い沈黙が流れる。



    クリスタ「返事…聞かせて。」



    重すぎる沈黙が数秒流れたところで、話を逸らしてばかりで、返事をしてなかったからか、少しばかり急かすようにそう言った。

    まずいな…どうする…

    簡単に答えは出せるようなもんじゃないし。

    曖昧な返事も失礼だ。



    エレン「あの、少し時間をくれないか?考えたいんだ。」



    その言葉に、なんて返事が返ってくるかと思ったが。

    声は出さず、コクリと頷くだけだった。



  22. 22 : : 2014/11/14(金) 12:38:35
    期待です
  23. 23 : : 2014/11/29(土) 17:06:50
    続きを書いてくれ
  24. 24 : : 2014/12/28(日) 15:43:57
    まだか
  25. 25 : : 2015/01/08(木) 17:42:57




    ・・・・


    目を開ける。

    俺の横で喚く目覚まし時計を止める。

    自分のベットの上の真っ白な天井を見上げて、俺は考えた。

    返事どうしよ…

    あれから1日経った、俺はあの日、なんとかやり過ごした。

    うなだれるクリスタをなんとか慰め、その日は終わった。

    クリスタから執拗に連絡先交換を迫られ、ちゃんと返事してと言うばかりに連絡先を書いた紙を俺の胸に突きつけた。

    俺はそれを顔を引き攣らせながらゆっくりと受け取って、空メールをクリスタへと送った。

    時間をくれとは言ったが、ただ俺は言い訳を考えたかっただけなのだろうか。

    それとも、ホイホイと女に流される男だと思われたくないから、焦らしたのだろうか。

    俺は悩んでる。

    それは確かだ。でも、どうすれば…

    俺はどうしたいんだ。

    あの子と付き合いたいのか、それとも、あの子と付き合う大義名分が欲しいのか。

    わからない。それすらもわからない。

    無意味に、あ〜、と声をあげる。

    もちろん誰からも返事は帰ってこない。

    こうしていても仕方ない。

    今日は土曜日なんだ。

    せっかくの休みを無駄に過ごしたくない。

    そう思った俺は、フラつきながらもゆっくりと立ち上がる。

    頭がぽーっとする。

    そして、不意に昨日の記憶が蘇ってくる。

    黄昏の日に照らされたクリスタが、自分の胸元のボタン開けてって、大胆にも下着を露に…

    いやいやいや!

    ダメだダメだダメだ!


  26. 26 : : 2015/01/08(木) 22:52:28
    超絶期待
  27. 27 : : 2015/01/09(金) 03:09:31
    同じく超期待
  28. 28 : : 2015/01/09(金) 03:48:12
    期待
  29. 29 : : 2015/01/10(土) 15:18:03




    とりあえず落ち着け、落ち着くんだ俺。

    俺はおもむろに携帯を取り出して、連絡帳を開いた。

    スクロールでジャンと表記されてる連絡先に合わせる。

    ジャンあいつ、遊べるか・・・

    ぷぷぷ、という連絡音が一人の空間に音を示す。

    10秒位待ったところで、向こうの音が聞こえてきた。


    ジャン「なんだエレン。」


    いつも機嫌の悪そうな声、


    エレン「お、ジャン出てくれたか。今日遊べるか?」

    ジャン「はぁ?急すぎねぇか?」

    エレン「それは俺も分かってるよ、なんだか無性に遊びたくなってよ」

    ジャン「なんだよそれ、お前まさかホモに目覚めたのか?」

    エレン「んなわけないだろ。誰がジャンのケツ穴を掘りたがる。」


    ただ、なんとなくこの嫌な気を紛らわしたいだけだった、それで、俺はジャンに連絡した。

    ジャン「はぁ、どこで待ち合わせる?」

    エレン「ありがとな、噴水がある公園で待ち合わせでいいか?」


    ジャンは一呼吸置いて、「はいよ」言うと、電話をぷつりと切った。



  30. 30 : : 2015/01/10(土) 15:30:40




    ・・・・・・・・・・・・・・・


    噴水がある公園。

    ここは、よくカップルが待ち合わせに使う公園だ。

    理由は、噴水がある公園なんて珍しいから、分かり易い。それだけだ。

    辺りにはチラホラと男女がいた。

    おそらくカップルだろう。

    5分位待って、自転車のチェーンの回る音が聞こえてきた。


    エレン「おお、ジャン、急で悪かったな。」


    ジャンはあからさまに嫌そうな顔をすると、自転車を降りた。

    こいつ、ツンデレかよ。


    ジャン「しょうがねぇから来てやったよ、ふん、俺に感謝するんだな」

    エレン「ありがとな」


    俺は素直に礼を告げた。

    するとジャンは、すぐさま顔をしかめる。


    ジャン「お前なんかおかしいぞ。いつもならこの流れで俺に悪口いって喧嘩になるとこだっただろ」

    エレン「お前喧嘩したいの?」

    ジャン「んなわけないだろ。なんかいつも違うと調子狂うんだよ」

    エレン「お前俺の恩を忘れたのか?」


    少し笑いかけながら言った。


    ジャン「それ自分で言うか?まぁそれは感謝してるが」


  31. 31 : : 2015/01/10(土) 16:29:12



    エレン「お前が無茶したからな」

    ジャン「感謝してるよ、そのネタ自分で掘り返すか?」


    昔、俺はジャンに手伝いをした。

    ジャンが輩に絡まれ、ボコボコにされてる所を、俺は止めた。

    そしてその輩をジャンと一緒に追い払った。

    ジャンが輩に絡まれたワケは、なんとなく分かるだろう。

    むしろジャンが輩のようだ。


  32. 32 : : 2015/01/10(土) 16:52:57




    ジャン「で、どうする」


    やれやれという顔で言ってくる。


    エレン「じゃあ、喫茶店でも行くか」

    ジャン「一応けつ守っとくな」


    ジャンはまるで萌えアニメの主人公にスケベされてるヒロインのように、けつを守っていた。

    気持ち悪いよ。


    エレン「誰がてめぇのケツ穴なんか掘るか!」

    ジャン「普通男二人で喫茶店行くかよ、ホモかよ」

    エレン「ホモじゃねぇよ!」

    ジャン「まぁいい、じゃあ適当に行くか」

  33. 33 : : 2015/01/10(土) 17:06:02




    ・・・・・・・・・・・・・・・



    可愛らしいピンクの装飾や、年頃の女の子が好みそうな雰囲気の喫茶店。

    周りにはやはりカップルがいる。

    メニューにはもはや解読不可能な洒落た飲み物が書いてあった。

    何がなんだかわからない・・・・・


    ジャン「おいエレン、なんでここ選んだんだよ、馬鹿かよ、好奇の視線がすごいんだが」

    エレン「視聴率高いな」

    ジャン「冷静なお前が怖いよ」

    エレン「すいませーん」


    ジャンの声を尻目に、俺は店員さんを呼んだ。

    しばらくしてやって来た店員さんが笑顔で聞いてくる。

    俺は先程から目に付けていた、トロピカルフレンチフルーツパフェを頼んだ。


    エレン「ジャン、お前はどうする」

    ジャン「じ、じゃあコーヒーの冷たいので」


    店員さんは笑顔で「かしこまりました」と言って、向こうへ行った。


  34. 34 : : 2015/01/10(土) 17:33:54
    期待です
  35. 35 : : 2015/01/10(土) 22:13:22
    皆さん期待感謝だお(^ω^)
  36. 36 : : 2015/01/10(土) 22:37:20




    それから一呼吸置いたところで、ジャンが口を開いた。


    ジャン「おいエレン、なんか話せよ、暇なんだよ」

    エレン「確かに、じゃあ俺なんか話すから、ジャンから先に喋ってくれないか?」

    ジャン「なんでわざわざ俺から先に話す必要があるんだよ」


    ジャンの問いかけに、俺は粛々と答えた。


    エレン「重い話しだから」


    俺の真剣な顔で察したのか、ジャンが1つ息を吐いて


    ジャン「お前まさか、今日それを話したかったから俺を呼んだのか?」

    エレン「まぁ・・・・・そうだな」

    ジャン「なるほど、まぁいい、俺から話をしよう」


    ジャンは改まって、1つの息をすると、話し出した。


    ジャン「お前、学校一美少女の子って知ってるか?」

    エレン「知らないけど」


    最近会った美少女なら知ってるけど。

    頭の片隅でなんとなく思う。


    ジャン「お前はほんとこういう事に関して疎いよな」


    ジャンはあきれ顔で言う。


    ジャン「その学校一美少女って噂されてる子にさ、俺の友達が告ったんだよ」

    エレン「なるほど」

    ジャン「お前も知ってるだろうライナー、残念ながら振られた」

    エレン「ライナー・・・・・」


    遠い目でそう呟いた。


    ジャン「まあまあ、人生そんなもんよとか言ってたけど、そのあとライナーが入ってったトイレから泣き声が聞こえてきたんだよな、なんとか励まして、慰めたらトイレから出てきてくれたんだけど」

    エレン「今度あいつにコーラおごってやろう」


    その時、店員さんが笑顔で俺たちが頼んだ物を持ってきて、「ごゆっくり」と言うと、向こうへ戻ってった。


  37. 37 : : 2015/01/10(土) 22:43:24




    エレン「すごい持ってくるの早いな、びっくりしたわ」

    ジャン「ほんと早いな」


    俺はパフェを一口、口に運ぶと、ジャンに話の続きを促した。

    コーヒーを一口飲んだジャンは、少し苦かったようで、テーブルの上にある砂糖とミルクを容れながら。


    ジャン「その美少女がな、B組いるんだよ」

    エレン「同じ学年か」


    そしてもう一口、パフェを口に運ぶ。

    このパフェ美味いな。


  38. 38 : : 2015/01/10(土) 23:30:48
    期待!
  39. 39 : : 2015/01/11(日) 12:02:50
    期待感謝(^ω^)
  40. 40 : : 2015/01/11(日) 12:20:28




    「それでよ、名前がクリスタっていうんだよ」

    「・・・・・へ?」


    思わず間抜けな声が出る。


    「だからクリスタって子だよ」


    ジャンの言葉の後殺那、昨日の記憶がフラッシュバックする。

    紅潮した顔のあの子の顔が浮かぶ。

    そしてその子の名前は・・・・・


    ――クリスタ


    だった…

    確かに俺の見たクリスタは美少女だった。

    そして、ジャンと言うクリスタも美少女らしい。

    まさか、その学校一美少女と噂されてる子が、昨日の子なのか…

    そんなわけ…なんで俺なんかにそんな子が惚れるんだよ。

    何か訳があるとしか思えない。


    「おいエレン?どうしたんだよ」


    あまりの驚きにポカーンとしていた俺にジャンが声をかける。

    その声で俺は現実に戻される。


    「俺、もしかしたらその子に告白されたかも」


    もしジャン言うクリスタが俺の見たクリスタなら、そういうことになる。


    「はぁ?お前何言ってんだよ、その冗談はお前にしてはつまらないぞ」

    「冗談じゃないんだよ、それが。冗談であって欲しいよ」


    ジャンは一つのため息をつくと。


    「もしかしたら、重い話ってのはその話か?」

    「ああ」

    「言わせてもらうが、何が重いんだよ、学校一美少女に告白されることのどこだ重いんだ?」


    ジャンは少し苛立ちを見せながら言った。


  41. 41 : : 2015/01/18(日) 17:26:37
    超絶期待!!!
  42. 42 : : 2015/01/18(日) 21:45:23
    期待です
  43. 43 : : 2015/01/21(水) 23:27:06
    期待
  44. 44 : : 2015/01/23(金) 20:07:07
    期待感謝!
    ありがてぇ…
  45. 45 : : 2015/01/24(土) 17:57:01



    「別に自慢とかじゃねぇんだよ」

    「いいよそういうの、内面では何考えてるんだか」

    「なんだよそれ」

    「建前では告られて困ってるていう様を見せて、本音は違う事考えるんだろって事だよ」

    「違う」


    ジャンを見据えて言った。


    「なら訳を言えよ、俺が納得する訳をよ」


    苛立つジャンを見据えて、俺は口を開く。


    「お前には分かるか、身も知らない人に告られ重すぎる何かを感じ、訳わからん事とか会った事あるとか言われ、同級生に誤解を受ける場面を見られる気持ちが」


    言葉は尖っていたが、口調は冷静にして言った。
    そして俺は尚も続ける。


    「好きでも嫌いでもないうえに気持ちも何もないのに中途半端な言葉は告げられないし、だからといって適した言葉を探っても全部中途半端な言葉。何も考えられなくなるんだよ」


    思った事を全部吐き出した。

    ジャンを視界に捉え、冷静にゆっくりと。

    ジャンは少し黙っていたが、一つため息をつくと。


    「なるほど」


    そう言って、コーヒーを一口、口に運ぶ。


    「お前の言いたいことはわかった。少なくとも自慢じゃないって事を」

    「ああ」

    「でもなんでその悩みを俺に言うんだよ」


    先程よりは苛立ちが収まったジャンが言った。

    ジャンの言うことは最もだが、俺は自慢しに来たんじゃないんだ。


    「俺は、相談しに来たんだ」

    「相談?」

    「ああ、一人で悩みを抱え込むのは良くないと先生に教わっただろ」


    その言葉にジャンは、ふっ、と笑い。


    「さっきは悪かったな、あー、嫉妬ってこええ」


    落ち着きを取り戻し、そう言った。

    まぁ誰だって、嫉妬くらいする。

    しかもそれをわざわざ言うのは苛立つ。

    俺もちょっと悪かったか。

    なんて思って。


    「俺もなんかごめん」


    謝罪の言葉を口にした。



  46. 46 : : 2015/01/24(土) 19:33:59
    期待です
  47. 47 : : 2015/01/25(日) 20:13:23
    期待感謝(^ω^)
    感謝…
  48. 48 : : 2015/01/25(日) 21:53:33
    期待です
  49. 49 : : 2015/01/27(火) 20:40:52
    期待感謝━━━(≧∀≦人)━━━感謝
  50. 50 : : 2015/01/30(金) 12:53:30
    まだかな
  51. 51 : : 2015/01/31(土) 21:41:29
    今から更新しますね
  52. 52 : : 2015/01/31(土) 22:32:24



    「で、相談しに来たんだろ。早く言えよ」

    「ああ」


    そして俺は一言、言った。


    「どうすればいい」

    「はぁ?自分で何か考えてないのかよ」

    「だから相談しに来たんだろ」

    「どうしよもねぇな」


    手をやれやれとさせながら言う。

    それでも相談に乗ろうとしてくれてると見える。

    案外いい奴だったりするのがジャンだ。


    「じゃあ俺も一言で済ませるが、好きじゃないなら振っちゃえよ」

    「それが出来たら相談してないけどな」

    「そんなんならずっと解決出来ないぞ」

    「だから悩んでるだよ」


    考えれば考える程分からなくなる。

    こういうのはホントに厄介だ。

    告白されたことのない女経験が乏しい俺が美少女に告白されるなんて、訳があるとしか思えないほど怪しい。

    だから色々考えてしまう。

    そして深い思考に陥ると考えられなくなる、まさに悪循環だ。


    「覚悟を決めろよ、お前の好きなアニメの主人公だってそんななよなよしてないだろ、やるときはしっかりやるだろ」

    「二次元と三次元は別だ」

    「オタクの思考は分からねぇよ」


    俺は別にオタクではない。

    嗜み程度にアニメを見てるだけだ。

    萌え豚御用達のね。


    「お前はこれからも失敗を恐れて逃げるのか」

    「そういう事じゃない、ただ怖いだけだ」

    「恐れてるじゃん」

    「何今のギャグ?すげー面白いな」

    「ジャンとじゃんでかけてねぇよ、なめんな」


    そろそろ煽るのはやめておいて…


    「じゃあ、ジャンは俺に振れって言うんだな」

    「さっきから言ってるだろ、それが出来ないなら一生悩んで頭を不毛地帯にするんだな」


    軽く笑いながら言う。

    不毛地帯は嫌だな。


    「失敗を恐れて何もしないより、やって後悔した方が良いんじゃないか?失敗を直視出来る自信がないなら、俺がお前に意地悪してやるよ。直視させてやる。それがいつかのお前の免疫になるだろうよ。」

    「やって後悔か、結果が怖いな。」

    「結果より過程だ、結果を生み出したら、自分に都合のいい過程を付け加えるのが俺が思う世界の真理だ、だったら最初から最高の過程にしとけよ」

    「よく分からんが、とにかく応援してくれてるんだな」

    「ま、そうだな、今日お前の奢りだからな、それくらいはしないとな」

    「いつ俺が奢るって言ったよ、まぁいいけど」

    「さんきゅ」


    ため息混じりにそう言うと、ジャンは一言。


    「俺は頑張れとしか言わないからな、大丈夫なんて根拠のない生半可な言葉はかけない。」

    「ありがとな、なんか少し楽になったよ」


    こういう時は真面目になってくれる友達は大事だと思う。

    本気に対応してくれるのは、ありがたい。

    少しふざけた事を後悔しながら、俺は立ち上がり。


    「そろそろ帰るか」


    そして今日はとてもとても短いながらもお開きとなった。



  53. 53 : : 2015/02/02(月) 17:48:28
    期待!
  54. 54 : : 2015/02/02(月) 22:00:41
    期待
  55. 55 : : 2015/02/04(水) 22:08:09
    期待感謝
    あぁ^~期待コメで心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
  56. 56 : : 2015/02/04(水) 23:24:47
    素晴らしい作品です!
    超期待!!
  57. 57 : : 2015/02/06(金) 22:17:42
    ありがとうございます
    やったね!友達は別に増えないよ!
    おいやめろ!
    はい、期待ありがとうございます。
  58. 58 : : 2015/02/06(金) 23:14:07
    期待です
  59. 59 : : 2015/03/22(日) 00:27:36
    全然書いてくれない
  60. 60 : : 2015/04/11(土) 13:36:19
    期待
  61. 61 : : 2015/05/20(水) 15:47:11
    期待
  62. 62 : : 2015/11/23(月) 15:07:34
    超期待!
  63. 63 : : 2015/12/01(火) 07:15:48
    まだかな?
  64. 64 : : 2016/06/11(土) 05:26:53
    お願い!書いて下さい
  65. 65 : : 2016/09/13(火) 07:33:04
    これめっちゃ面白いのに
  66. 66 : : 2017/03/18(土) 11:52:47
    ヤンデレ怖いね(笑)
  67. 67 : : 2017/04/09(日) 14:09:53
    これもう書いてないの??
  68. 68 : : 2017/06/04(日) 21:59:58
  69. 69 : : 2017/07/22(土) 12:53:06
    まだ?
  70. 70 : : 2017/08/19(土) 03:10:49
    放置とかw
    放置するくらいなら書くなよ
  71. 71 : : 2018/03/06(火) 21:30:47
    ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
  72. 72 : : 2018/03/06(火) 21:30:55
    ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
  73. 73 : : 2018/03/06(火) 21:31:05
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  74. 74 : : 2018/03/06(火) 21:31:17
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  75. 75 : : 2018/03/06(火) 21:31:23
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  76. 76 : : 2018/03/06(火) 21:31:29
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  77. 77 : : 2018/06/30(土) 18:50:51
    ↑何があった!!誰か、説明してくれ!
  78. 78 : : 2018/07/17(火) 21:15:10
    わいぼーさんどうしたんだ。71から76の名無しさんがおかしいことを送っているから気になったんだな。

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