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スキの裏側[コニクリ]

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  1. 1 : : 2014/09/16(火) 00:06:08
    やぁ、Mr.掛け持ちことアヤノです。



    コニクリはもう可愛過ぎますね。あれは反則だね。ティッシュが赤色に染まっちゃうよ。



    今回は切恋的な………てかクリコニ…?になるのかな?頑張ります。
    (色々めちゃくちゃ。)
  2. 2 : : 2014/09/16(火) 00:08:50




    スキって何だろう。



    ムネがドキドキして、



    呼吸しづらくなって…。



    じゃあ………スキの裏側って



    何だろう。



    キライ?



    ………ホントにキライ?



    一体…スキの裏側って何なのだろう。



    そもそも…スキって…



    何だろう。



  3. 3 : : 2014/09/16(火) 00:12:04




    いつからかな?苦しいの。君を見ていると。





    まるで胸が紐で巻き付けられてるみたいに。ギュって、痛くなるの。





    躰に自由が無くなって、躰中が君ばっかりを求めるの。





    ねぇ…君は?





    君は…どうなの?






    聲を聴かせて、顏を見せて。





    ねぇ…





    スキ。




  4. 4 : : 2014/09/16(火) 00:23:07




    空は抜けるような青空で、方角の解らない場所に入道雲が空を覆っていた。





    耳がはち切れんばかりの蝉達の大合唱が煩くて、余計暑くなる。もう外に出る………否、動く事すら億劫だ。





    今年の夏の暑さは尋常ではない。





    きっとコレはアレだ。街中のカップル達のせいだ。うん、そうだ。





    中学三年生。夏休み真っ只中の昼下り。クリスタ・レンズは一人家の中で暑さと奮闘していた。





    奮闘していたと言うより…ただ寝転がっていただけだが。





    この少女がまさか、学校の中では絶世の美女と崇められているとは到底想像もつかない。





    世の中は荒れたものだ。





    ピンク色の生地に、真ん中に大きなロゴの入ったTシャツに、青色のホットパンツと言った夏定番の服装で、昼間から寝ているとは…。





    これを見たら百年の恋も冷めるとは良く言ったものだ。





    しかし、こんなだらしない彼女の姿を唯一見せられる存在が居た。




  5. 5 : : 2014/09/16(火) 16:55:11
    アヤノさんだー!期待です(^ω^)
  6. 6 : : 2014/09/16(火) 17:14:35
    コニクリ好きです~(*´ω`*)
  7. 7 : : 2014/09/16(火) 19:21:05
    名無しさん、はい!アヤノですよ
    期待ありがとう!頑張るよ(^^)


    ハマフエフキさん!前作のコニクリありがとう!
    好きですか、そうか!ならもっと二人を可愛く書きます!
  8. 8 : : 2014/09/16(火) 19:32:00




    無機質なインターホンの音が鳴る。





    「もう~何でこんな時に…」





    クリスタは愚痴を溢しながらのっそり躰を起き上げ、いじっていたスマホの画面を閉じる。



    こんな時と言っても、ぐだぐだしていただけなのだが…。



    少々ツッコミたくなる点も屡々見受けられるが、まぁそこが彼女の良さなのかも知れない。………多分。



    ヒヤッと冷気の籠った床を歩いて、玄関の扉を開けた。





    「よっ!お前がまたゴロゴロしてないか心配でな。まぁ予想通りってとこか。」





    一方的にいきなり喋る彼こそ、クリスタの幼馴染み兼、彼女の好きな人。



    コニー・スプリンガー。



    少し…?頭の弱い元気な少年だ。デリカシーの欠片も無いが。





    「別に良いでしょ?寝てたって。」


    「お前の場合は寝てたじゃねぇだろ。寝転がってただろ。」






    彼女の言い分を指摘する限り、彼と彼女は親しい間柄であった。




  9. 9 : : 2014/09/17(水) 18:22:58




    茶色の半ズボンに、上は黄色のノースリーブ。如何にも虫取りに出掛ける小学生のような格好だ。





    「で?どうしたの?そんな格好して…山にでも誘いに来たの?」





    クリスタもそう思ったらしく、服を指摘する。呆れたようにドアにもたれかかりながら。





    「なっ!?お前馬鹿にしてんのかぁ!別にお前に用なんてねぇよ」





    そう言うとコニーは、右手を上げてクリスタの柔らかそうな金髪を撫でる。



    じゃあなと一言だけ言うと、一瞬撫でて居た手を離し後ろを向いて走って行った。



    コニーが見えなくなった瞬間、クリスタの顔は忽ち茹で鮹のように赤くなった。



    コニーに撫でられた部分を再度自分で触る。



    その部分だけが、何故か熱くなって、彼の体温が残っている気がした。



    あぁ…やっぱり君がスキだ。



    そんな密かな想いが空に消えたある日の昼。




  10. 10 : : 2014/09/18(木) 20:54:05















    鬱陶しい位に太陽は、ソレを告げる。





    巡り巡る季節の中に、





    私達は何か残せただろうか…?





    スキ。





    たった二文字が、頬を不器用に染め、





    熱くなる躰が震え出す。





    キミの返事がコワイ。





    スキ。キライ。





    重なり合うソレを、私は





    見て見ぬフリをするのは何故?





    スキの反対って?





    スキの反対って…





    何だろう…。





    キライなのかな?





    それとも…





    他の何か?















  11. 11 : : 2014/09/18(木) 21:05:43




    虚ろな夏空が駆け巡って、早2ヶ月。



    新学期が始まる。



    そんな中、クリスタの心の中では嬉しさと憂鬱さが要り混じって居た。



    前者は想い人。コニーに毎日の如く出会える為。



    後者は想い人。コニーに毎日の如く出会える為。



    そう…今クリスタは、コニーに毎日会える事に悦び、コニーに毎日会える事に憂鬱…哀しさを胸に持っていた。



    コニーには、他に好きな人が居るからだ。



    茜色に染まった空。それが今にもクリスタを呑み込んでしまいそうだった。



    電気の点いていない部屋でただ一人。ソファに座って、何もしないで上の空。今、何を思っているのか。それは誰にも解らない。そして、自分でも。



    思い出してしまえば。今、目を閉じてしまえば。



    涙が溢れ出てきてしまう。



    喉が痛い。あぁ逸そ。



    茜色に染まって、呑み込まれれば。



    それでも良いと思った。本気で。



    昼の彼女はどこへやら。ただ窓の外を眺めては小さな溜め息を溢す。




  12. 12 : : 2014/09/18(木) 21:11:56




    重力の成すがままに下へ落っこちて。



    躰から滲み出てくる赤黒い液体が自らを包んで、ソレと共に溶けて地面と一体になれれば…。



    長い長い片想い。



    スキが言いたくて。言えなくて。



    もどかしくて。少しでも今の関係を壊したくなくて。



    嘆いて。嘆いて。嘆き続けて。
    泣いて。泣いて。泣き続けて。



    何十年。月日は流れても、



    変わらなかった結果。



    ねぇ、何で教えてくれないの?



    スキなの?キライなの?



    解んないよ。



    言葉だけが胸に重く乗し掛かっては砕け。乗し掛かっては砕け。ソレの繰り返し。



    もしかしたら



    スキの反対は



    キライじゃないかも。知れない。



    無関心…………。



    だったりして。




  13. 13 : : 2014/09/19(金) 19:53:42




    夜は嫌いだ。 



    全てを呑み込んで、全てを連れ去って行ってしまいそうだから。



    コニーまでもが、何処か遠くへ行ってしまいそうだから。



    クリスタと同じ位だった背丈が、今では、クリスタを抜いて居た。



    それがクリスタにとっては、苦痛で、哀しくて。もう違うんだと、無言で訴えている気がする。



    どんどん、成長していく彼を見て、まるで自分だけが隔離した切り離された空間に居る気がした。



    ベッドの中に躰を埋め込んで。何も見ないと言わんばかりに目をギュッと瞑る。





    「コニー…………………。」





    そんなクリスタの呟きが、無様に、惨めに、痛々しく暗い部屋に溶けて消えた。



    シーツが涙のシミを映し出す。ソコだけが湿っぽくて、嫌いだ。



    もう…………



    この想いから、目を逸らして、



    キライになりたい。




  14. 14 : : 2014/09/20(土) 19:20:42
    クリスタside




    もしも、スキとキライが同類で、他の何かがそのスキとキライの反対ならば、きっと私は、コニーが一生スキでキライだ。



    キライだって感情だ。コニーに感情を抱くな、何て言われたら私は生きて居られないだろう。本気で思えた。



    それくらい、スキだ。大スキだ。



    そして、キライだ。



    勉強机の上に無造作に置かれた参考書。桃色のカーペットの上に散らばる洋服。その全てが、私の心を映し出す。



    私の心は荒れていた。



    足の踏み場が無い程では無いのだが、少々散らかって居る。





    (幾ら、皆に可愛いって言われたって…
    天使って言われたって…)





    コニーが言ってくんなきゃ、意味無いんだよ…。



    ねぇ、気付いて?



    狭い心の中でいつまでも木霊し続ける。この言葉が嫌いだ。大嫌いだ。



    でも、どうしても私の中でその繰り返される言葉が消えないのは、きっと私が消して欲しくないから。



    至極矛盾した感情が絡まりあって、ぐちゃぐちゃに千切れて、私は貴方に、



    コニーに、無関心になれる日が来るのかな…?




  15. 15 : : 2014/09/20(土) 19:45:00




    9月に入ったと言うのに、まだ暑さは変わらなくて、ただ少しだけ、ほんの少しだけ風が吹いているだけ。



    クリスタは今日と言う日の為にどれ程苦悩して、高揚してきたか解らない。ただ一言だけ、言える事は、



    何も変わって居ない事。



    この恐ろしく変わらない現状が、果たしてクリスタにとって善となるのか悪となるのかは誰にも解らない。



    クリスタはまだ意識の無い躰を無理矢理起こして、リビングへ向かう。頭が痛い。泣きたい。伝えたい。彼に、今すぐにでも。



    ……………………でも、



    それはダメなんだ。



    そうやって、いつもうやむやにしては胸にずっと、ずっと溜め込んで居た。



    そんな日々が、また始まる。そう思うと憂鬱だった。



    母の挨拶に適当に答え、いつもの特等?席に着く。



    彼女は、幼い頃から母子家庭で育った。父は勇敢な警察官だった。



    優しくて、格好良くて、自慢のお父さんだった。しかし、道路に飛び出した小さな女の子を庇って、トラックに牽かれてしまった。



    深く悲しみの淵に落ちたクリスタを、献身的に傍で慰めたのが、



    コニーだったのだ。



    大切な人を失って、大切な人を得た。



    彼女は次第に、コニーに惹かれていった。胸に空いた穴が、コニーへの特別な強い感情で埋って行くのが、



    クリスタにとっては酷く幸せに感じたのだ。




  16. 16 : : 2014/09/22(月) 09:00:17




    乾いた口内にご飯を詰め込んで、味噌汁で流すと、そのまま鞄を持って、少し皺の入ったスカートを直す。





    「行ってきまぁす。」





    と、玄関からダイニングに居る母に挨拶すると、ダイニングの方から行ってらっしゃいと声がした。



    その声を聞いて、クリスタは少し冷たいドアを開けた。眩しい朝日で顔をしかめる。 



    クリスタが家を出たと同時に、向かいの家…つまりコニーの家から、コニーが出てきた。ややこしいが、しょうがない。  



    クリスタは直ぐ様コニーに駆け寄って、コニーの背中を軽く叩くと、元気良くおはようと挨拶をした。



    コニーは眠たそうに欠伸をしながら、おはようと返事をした。



    何も変わらない、この風景。この立ち位置。



    もし………もしも、



    コニーに、彼女が出来たら…



    もうこの場所は、違う人になる…。 



    前までは気にも留めなかった毎日の登校が、急に恋しくなる。もう、隣に居れなくなる。そんな不安が、不意にクリスタを襲った



    何気無い、この瞬間。それが崩れた時、人は初めて“後悔”を知る。



    後から悔やむ何て、意地汚い悪虚だ。悪戯だ。



    でも、



    後悔すると知っていて尚、想いを伝えないものほど、



    悪虚で悪戯なものは無い。




  17. 17 : : 2014/09/23(火) 16:28:08




    まるで夏のような暑さを放つ太陽は異常だ。こんな異常気象を引き起こす原因はアレだ。リア充達のせいだ。温暖化の原因だ。



    そんな思考クリスタはを頭に巡らせて、通学路を歩き進める。



    一歩、一歩、歩く度。何故かソレが愛しくて、哀しくて。失いたく無い現実だ。



    想いを伝えたくて堪らないこの胸が、今にも張り裂けそうだ。



    伝えたい。でも、伝えたらこの一歩が、この距離が、



    もう、元には戻らない気がして。



    ずっと、ずっと、我慢して、息の一つでもを殺して、積み上げて来たんだ。



    今までを。



    それを壊す何て…。しかも、自らの手で。積み上げてきた、この手で。



    ソレが余りにも非常識に思えて、手を引っ込める。



    私は、臆病者だから…。



    今も、ただ君を見つめる事しか出来ないの。



    ねぇ…、



    スキ。



    ダメだ…やっぱり………



    嘘、



    吐けないや…。



    この夏………いや、秋か?……どうでも良いけど、



    今日、オワル。



    彼と、彼女の、



    スキとキライが。



    そして、解る。



    スキとキライの



    裏側を。




  18. 18 : : 2014/09/23(火) 16:35:10















    『スキ。』





    『キライ。』





    コレは同類で、





    『キミ何て知らない。』





    コレが反対。





    気付いた時は、もう遅い?





    いいえ、大丈夫。





    想いに気付くのに、遅いも早いも無い。





    大事なのは、





    その想いを認めて、





    伝えられるかよ___________。





    と、誰かが言った。















  19. 19 : : 2014/09/23(火) 16:37:33
    コニーの出番が少ない? 

    当たり前でしょ?だって忘れてt((

    ま、ませんよ…!?…………多分。
  20. 20 : : 2014/09/25(木) 18:29:01




    言葉が喉から溢れ出しそうになるのを堪えて、伝えなくちゃいけない事だけを思い浮かべる。



    もう……………何度も、



    もう、何度も、言いたかった言葉。



    もう、何度も、後悔した言葉。



    やっとの思いで、この言葉は、私の躰から脱け出せる。





    「ねぇ…コニー…」


    「ん?」





    一歩先を歩くコニーが、後ろに居るクリスタを見る。



    太陽は、立ち止まった二人を、まるで見守るかのようにギラギラと熱を放射していた。



    頭の後ろで組んでいた手をほどき、クリスタに向き直る。クリスタは依然、うつ向いていた。



    コニーは小首をかしげて、どうした?と訊ねた。



    クリスタの手は、微かに震えていた。



    今まで積み上げた積み木を、壊すような。



    今までの関係が、壊れて行く気がした




    否、『気がした』ではない。



    もう、確信に変わっていた。




  21. 21 : : 2014/09/25(木) 18:33:37




    何故だろう。



    何故だろう。



    目から流れるコレは、



    何だろう。



    スキって何だろう。



    キライって何だろう。



    ムカンシンって何だろう。



    ハンタイ?ウラガワ?



    今、そんなのはどうでも良いのかも知れない。



    悩んで、悩んで、悩みまくって。



    やっと、言えるよ。





    「コニー………



    スキだよ。」




  22. 22 : : 2014/09/29(月) 21:47:04




    私の口から漏れたソレは、もう戻って来ない。



    スキって繰り返して、無関心になりたいって泣いて、今の一瞬、



    この一瞬、全て吹っ飛んだ。



    偶然…なんてなくって、在るのは必然で。



    今この一瞬が、私の意志。



    漏れたんじゃない。出したんだ。



    ごめんね、コニー。



    我慢出来ないや。





    「……………えっ…クリ…スタ…?」





    溢れ出して止まらないスキが、君に伝わると良いな。



    何で……かな。何で…………



    涙が止まらないの?



    躰が震えるの?



    怖いよ…………怖い。



    でも、これが私の答。



    曖昧じゃ嫌だ。嫌だ。



    これが、私の、



    意志だから。気持ちだから。





    「え………………と…











    ごめん…………」









  23. 23 : : 2014/09/29(月) 21:49:13




    スキって何?



    キライ?解んないよ。



    ムカンシン…考えたくも無いや。





    「そっ………………か。」





    随分……永かったね。



    ありがとう…



    ありがとう…



    ごめんね…



    私のスキ…




  24. 24 : : 2014/09/29(月) 21:52:43










    世界はまぁるいから、



    幾らひっくり反ったって、



    スキとキライは一緒なんだよ。



    その人に感情を抱く事じゃないか。



    スキとキライの反対って、



    ムカンシンじゃないかな?



    だって、世界はまぁるくても、



    裏側はあるんだよ?



    それに気付けたのが、何故か


    心地良いや。









    end
  25. 25 : : 2014/09/29(月) 21:55:29
    いやぁ後味悪いですね。自分でも意味不っす。


    何書こうとしたんだっけ…?



    まぁ!まずは置いといて、最後までお付き合いありがとうございました!!!

    皆皆様のお陰で、大分日が経ちましたが、完結を迎える事ができましたぁ!!!



    もう一度、



    ありがとうございました!!!!!!
  26. 26 : : 2017/08/29(火) 15:09:08
    いい!!!いいよ!!!
    (T_T)
    泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣

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