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  1. 1 : : 2014/08/25(月) 04:12:33
    こんにちは、皆様。元・憲兵団です。

    お久しぶりな方も居れば、初めましての方も居ますね、はい。

    実はこれを書く前に此方のサイト戻って来て、カゲプロssを書かせて頂いてたのですが、久しぶりに進撃を書きたい、と。

    改名したので解らない人多々居るかもですね、すいません。


    本題入ります(前置き長っ!?)

    これは『橙ゲノム』を題材にしています。コニクリです。コニクリヤバイです。可愛過ぎます。何ですかあれ、私を萌え死にさせたいのですか、あれ。
  2. 2 : : 2014/08/25(月) 04:16:31




    君が傍に居るのが当たり前で、



    君が傍で笑ってるのが当たり前で、



    君がずっと傍に居てくれるのが、



    当たり前だと思ってた。




  3. 3 : : 2014/08/25(月) 04:25:40




    ずっとずっと、幼稚園から一緒だった。




    「コニー!これ綺麗なお花だねぇ!」




    あどけない声で、まだ幼い躰だった。




    「コニー、学校遅れる!」





    小学校に上がっても、俺と一緒に居て、一緒に登校してた。



    今思えば、あの頃が一番幸せだったのかもな。



    中学に上がった途端、一緒に居る事は少なくなった。



    まぁでも、いくら幼馴染みでも、これが普通なのかなって流してた。



    けどある日、君の口からあんな言葉が出るなんて考えもしていなかった。



    それは、久しぶりに一緒に帰った日だった。




    「コニー、私ね、




    好きな人出来たんだ。」




    頬を赤らめてうつ向きがちに言う君。



    当たり前の事なのかも知れないけれど、俺は受け入れられなくて、




    「は…誰だよ…クリスタ。」




    それしか言えなかった。
  4. 4 : : 2014/08/25(月) 04:41:10




    結局、その日、クリスタは誰か教えてくれなかった。



    そして、1週間後、今に至る。



    朝、小学校の頃とは違い、一人で登校するのが日課だ。



    あの日、クリスタが好きな人居る告白を受けてから、まだ胸のモヤモヤは消えない。



    何故かって?決まっているだろう。



    俺がクリスタを好きだからだ。



    セミロングのブロンドの髪。



    吸い込まれそうな程の、澄んだライトブルーの大きな瞳。



    触れたくなるような柔らかそうな、真っ白な肌。



    一言で言えば美少女だ。



    俺何かの幼馴染みで良いのかなって、たまに思う。



    勿体無いと言うか…こう…



    まぁ、小さい頃からずっと隣に居たから、その隣が俺って、勿体無いと言う訳だ。




    「それにしてもあっついなぁ…」




    今日は今年初の真夏日だ。暑くて暑くて堪らない。



    半袖シャツはもう汗が滲み、ベットリ背中に引っ付いていた。



    取り敢えず急ごうと自分に言い、足早に通学路を歩いた。




  5. 5 : : 2014/08/25(月) 05:03:48




    学校の中も予想通り蒸し暑かった。まぁ期待もしてなかったから良いが。



    一段跳ばして階段を上がる。前はクリスタが危ないって注意してくれたっけ。



    そんな昔話を思い出しながら、俺は1年4組と札の下がった扉を勢い良く開けた。




    「おはよー!」




    その一言で返事が返ってくる。



    俺は窓際の席の俺の席に座った。



    するといきなり茶髪ポニーテールの女が目の前に走ってきた。




    「コニー、宿題やってきましたか?」




    そう言ってきたのはサシャだ。



    コイツは俺と同じく頭が悪い類いに入る奴だ。



    授業中、放課後、いつも食べ物を片手に持っている。




    「当たり前だろ。」


    「え!?コニーにしては珍しいですね!?」




    マジで驚かれると少し頭にくる。まぁ驚かれるのもしょうがない。実際全くと言って良い程してこないのだから。



    そう言うと、ジャンやらアルミン達が寄って来て、「マジか」だの「明日は雨かな」だの言っている。




    俺は構わず鞄の中身を出して机の中に入れた。



    あのクリスタの告白から俺は、脱け殻のようだった。




  6. 6 : : 2014/08/25(月) 07:18:22




    2時間目の終わり、俺はトイレに行くと言い、話してた奴等と離れた。



    何て、嘘だけど。



    廊下に出て真っ先に東階段へ行き、走りながら最上階まで上った。



    肩を上下させて、息を荒らした。走りながら上ると大分キツいんだなと実感する。



    冷たいドアノブを捻って開けた。



    学校の中よりも暑い熱気が俺を包み込む。頭が可笑しくなりそうだ。



    何処かでアブラゼミの鳴き声がする。耳が痛い。



    そう言えばクリスタは昔から虫が嫌いだったよな。



    そんな事を考えながら、俺は一人目を細めた。



    解っている。こんな事考えれば考える程、自分で自分の首を絞めているのだと。



    それでも…それでも何故か思い出してしまうんだ。辛いけど。



    もう逸そ、伝えてしまったらどうか。



    何度思った事だろうか。



    でも、俺は弱虫だから、言う何て選択肢は出てこなかった。



    ただ、言っても困られるだけだろうからと、自分に勝手に言い訳をする。



    情けねぇ…。



    俺はその場に寝転んだ。




    「あれ?コニー…?」




    甲高い声が上から聞こえた。
  7. 7 : : 2014/08/25(月) 07:34:31
    コニクリ可愛い・・・

    でも少ないですよね・・・

    期待です!
  8. 8 : : 2014/08/25(月) 08:44:39
    わ~い!コニクリ(≧∇≦)

    可愛いすぎる組み合わせ///

    期待です!!
  9. 9 : : 2014/08/25(月) 16:26:54
    利卯さん、初めまして!
    コニクリ良いですよね!解ってくださる方が居て光栄です。
    こんなに可愛い二人だからもっとあっても良いと思いますよね。

    期待に応えられるよう精一杯努力します。ありがとうございます。



    名無しさん、初めまして!
    コニクリ喜んでくれますか!そうですかそうですか。
    可愛いですよね、もう天使ですよね、あの子達なら私殺されても良い←(ぇ)

    期待ありがとう!
  10. 10 : : 2014/08/25(月) 16:51:22




    聞き慣れた声が耳に入る。



    瞬間、閉じていた目を光の速さで見開いた。




    「どうしたの?そんな驚いて。」




    クスリと笑ったのは、他でもない。



    クリスタだった。




    「へ?あ?ク、クリスタ…!?」




    動揺が隠せない。実際あのクリスタの好きな人告白から会っても無いし、目も合わせられない。



    一般的に言えば久し振りと言う程でも無いだろうが、いつも一緒に居た俺達の中での1週間は久し振りに値する。



    クリスタもその事を知ってか、久し振りと俺に微笑みながら言ってきた。



    心臓が跳び上がる。赤く染まった頬を隠すように俺は顔を横に向けて、




    「おう…」




    と短く返事をした。



    いつもと違う様子の俺に気付いてか、クリスタは首をかしげながら、




    「本当にどうしたの?何か変だよ、コニー。前より素っ気ないし…。私、何かした?」




    確かにお前のせいだけど…。



    そんな事言える訳もなく、俺は黙っていた。



    暫し沈黙が流れる。それでも何故か、気まずくは無かった。



    まるで家族のように隣に居たから、他とは違う、安心出来るものがあった。




    「前にさ…私、好きな人居るって言ったよね…」




    不意に聞こえたクリスタの言葉。



    俺は思わず躰を起こしてクリスタと向き直った。



    クリスタは随分と澄んだ瞳で、物寂しそうにしていた。



    それでも少しばかり、顔を逸らして頬を染めていた。



    それは紛れもなく、恋する乙女だった。



    俺は何故か、どうしようもない寂しさを感じた。




    「私さ…告白しようと思うんだ…」




    小さな声で。でも確かにそう言った。



    告白する、と。




  11. 11 : : 2014/08/25(月) 17:19:00




    今、きっと、油断したら泣いてしまいそうだ。



    胸が痛い。声が喉に張り付いて出てこない。額にじっとりとした汗が流れた。



    嫌だ、嫌だ。そんなの認めない。



    心の中でそう繰り返していた。



    俺はただ、クリスタの顔を見つめる事しか出来なかった。




    「だ、誰……なんだよ……」 




    やっと出た声は、掠れていた。この声がクリスタに届いたのかすらあやふやだ。



    しかし、この声は届いていたようで。




    「内緒。」




    はにかみながらクリスタは言った。



    その赤い頬が、細めた目が、上がった口角が、今のクリスタの全てが、



    俺の躰を、精神を蝕んでいく。



    泣きそうなのを必死に、必死に堪える。



    そんなの俺に言って、どうするんだよ…。



    そう疑問を抱いた時、まるでクリスタはエスパーかのように、こう答えた。




    「ずっと…一緒に居たからさ、これくらいは伝えないとって。」




    眩しい位の笑顔で、あの頃と変わらない無邪気な笑顔で、でも何処か大人びた笑顔で、



    俺にそう言った。



    クリスタの心の中に、居る奴が羨ましい。



    無性に悲しくなって、寂しくなって、泣きたくなった。 




    「わわっ!?コ、コニー!?何で泣いてるの…?」




    気が付けば、俺の頬には生暖かいものが流れていた。



    俺はそれを拭った。



    クリスタは大丈夫?と俺の顔を覗きこんで、背中を撫でてくれた。



    小さくて、暖かくて、俺の大好きな人の、大好きな手。



    それを握っていたのは、いつも俺だった。



    でももうそれは、俺じゃなくてクリスタの恋焦がれる奴が握るんだ。



    俺は咄嗟に、俺の背中を撫でてくれていたクリスタの手を引っ張って、ギュッと握り締めた。




    「どうしたの?コニー。」




    クリスタは案外驚いてない様子で、静かに俺に微笑みながら聞いてきた。



    あぁ…懐かしいこの感触。離したくなくて、俺以外に握らせたくなくて、



    俺はずっと、クリスタの手を握っていた。



    泣きながら。




  12. 12 : : 2014/08/25(月) 17:21:26




















    「行くな…何処にも…」



















    君が、居なくなるのが怖くて。
  13. 13 : : 2014/08/25(月) 17:26:15
    すごくイイです!!!!

    (๑´ω`๑)♡キュン
  14. 14 : : 2014/08/25(月) 17:48:27
    全私が泣いた(;ω;)
  15. 15 : : 2014/08/25(月) 18:33:10
    名無しさん、えと…こんにちは(で良いのかな?)

    凄く良いですか!?ありがとうございます、ありがとうございます!!
    私の作品でキュンとなる方は、貴女で初めてでしたよ(笑)


    名無しさん、えと…こんにちは(で良いのかな?part2)

    ぜ、全私…?(爆)
    感動してくださる事は、私の最高の誉め言葉です。←(シリアスがないと作品書けない奴です。)

    ありがとうございます
  16. 16 : : 2014/08/25(月) 18:36:39
    コニクリよい!!(∩・ω・∩)万歳!
  17. 17 : : 2014/08/25(月) 18:41:29




    握り締める手に、力がこもる。



    離したくない、絶対に。



    そんな思いが思わず口から漏れてしまった。



    しかし、今はそんなの恥ずかしくともなんともない。



    ただ、今だけは、絶対に、俺の傍から離れさせたくない。



    いつも隣に居る。これが普通で、まるで呼吸するのと同じ位当たり前だったんだ。



    だから、怖い。



    離れると解っていたから。



    嫌だ。嫌だ。嫌だ。



    離れるな。離れるな。



    そんな赤らめた顔するな。



    止めろ。止めろ。



    思考に追い付いて行かない。



    俺ってこんなに頭が回ったっけ? 



    涙が溢れる。



    苦しい。居なくなるな。




    「………コニー。」




    優しい声が聞こえた。



    俺はうつ向いていた顔を、クリスタに合わせた。



    クリスタの瞳は、何かを見据えていた。



    いつにない、真剣な瞳で。




  18. 18 : : 2014/08/25(月) 21:43:20
    ハマフエフキさん、初めまして!
    同感です(笑)コニクリは天使以外の何者でもない!!(力説)

    ________________




    その真剣な瞳に思わず、胸が高鳴った。



    いつの間にか、涙は止まっていた。



    暫くの静寂と、7月の異常なまでの暑さが俺達を包む。



    すると、クリスタは瞳を細めて、




    「大丈夫、私は何処にも行かないよ!」




    そう一言だけ言った。



    クリスタはきっと、違う意味で言ったんだと思う。



    だけれど、何故か俺はあの一言で



    妙に安堵した気がした。




    「じゃあ私行くね!…あ…



    今日、一緒に帰ろっか!」




    クリスタは俺から手を離して、そう言った。



    『帰ろっか!』



    小学生の時、何度も聞いた言葉。



    懐かしいなぁ…と、顔が綻ぶ自分が恥ずかしい。



    俺はにっこり笑って、




    「おう!じゃあ校門の前でな!」




    そう答えた。



    クリスタもにっこり笑って、元気よくうん!と言って、屋上から出ていった。



    握った手を見つめる。



    まだ暖かさの残る手を、人知れずギュッともう一度握って、




    「クリスタ…」




    そう呟いた。



    この声は照り付ける太陽しか知らない。




  19. 19 : : 2014/08/25(月) 23:08:11




    __________放課後。



    何故か今日は、勉強する時間が長く感じた。



    俺は急いで荷物を鞄に詰め込んで、足早に教室を後にする。



    ジャンのコニー今日は帰るの早いな、何て言葉が聞こえたが気にしない。



    帰宅部な俺は、部活へ行く奴等の間を通って、図書室へと向かった。



    何故図書室かと言うと、クリスタが図書委員会だからだ。



    毎週水曜日はクリスタが当番なそうで。



    校門の前何て約束したが、今は無性に会いたくなった。



    西校舎にある図書室に続く廊下は人気はあまりなく、静かな空間だった。



    廊下を少し歩くと、すぐに、引き戸があった。



    図書室という札がぶら下がっている。



    俺は静かにその引き戸を開けた。



    すると、蒸し暑かった学校がまるで嘘のように、冷たい風が俺を包み込んだ。



    そう、図書室は、数少ないエアコンが効く場所だ。



    図書室も同様、廊下のように人気はなかった。と言うよりも俺以外居ない。




    (クリスタ居ないのか…?)




    図書室の中に入って、暫く見渡していると、クリスタが居ない事に気が付いた。




    「あれ?コニー?」




    聞き慣れた声が背後からして、思わず肩をビクリとさせた。



    驚きながら振り向くと、案の定、クリスタが居た。




    「あ、もしかして待ってくれるの?教室で良いのに…」


    「別に何処で待ってても変わんないだろ。それに待つなら蒸し暑い教室よりも涼しい図書室の方が良いだろ。」




    我ながら正論だと思う。



    クリスタもそう思ったのか、そうと言って微笑みながら中に入った。




  20. 20 : : 2014/08/26(火) 02:46:35




    俺は適当に席に座り、適当に本を選んで読んでいた。



    まぁ本の内容何て解らないけど。



    クリスタはカウンターに積まれていた大量の本を本棚に戻していた。



    それが妙に落ち着かなくて。



    俺は読んでいた本を閉じて、クリスタが抱えていた本を無理矢理取った。



    勿論、クリスタは驚いていた。が、俺のしようとしていた事に気が付いたのか、




    「ありがとう。」




    そう微笑んで言った。



    クリスタはカウンターに戻って、積まれていた本をまた取って本棚に戻し始めた。



    俺もハッとして本を戻していく。



    二人の間に流れる沈黙。



    何故か心地好くて、ずっとこのまま続けば良いのに、何て考えて…。



    壁に掛かっている時計を見た。



    このまま、このまま…。



    針が止まってくれれば…。



    夢でも叶わない事を願いながら、最後の一冊を棚に入れた。



    一息吐いて、席に座る。意識的にカウンターの近くの席に座ったが、それが何故か恥ずかしかった。



    俺は顔を隠すように本を読み始める。



    実際、文字何て読んでいない。ただ、破裂しそうな心臓を抑えるのに精一杯だから。



    二人っきり何て、毎日の事だったのが今となっては恋しい。



    話す事すら減った俺達に、二人っきりは大分恥ずかしい。



    後ろを振り向くと、クリスタはカウンターの机に顔を埋めていた。




    「?どうしたんだ、クリスタ…?」




    純粋にそれが気になった。



    するとクリスタは顔をあげて、




    「久し振りだね、こうやって二人きりになるのって…」




    頬を赤らめながらそう言った。



    クリスタが同じ事を考えて居てくれていた事が堪らなく嬉しかった。



    体制を前に戻し、染まった頬を本で隠して、気付かれないようにした。



    長針が進むのが憎い。



    時が止まれば良いのに…。



    世界に、二人だけになれば良いのに…。




  21. 21 : : 2014/08/26(火) 05:46:36
    コニー青春してるな〜
  22. 22 : : 2014/08/26(火) 20:03:18




    その後は特に何をする訳でもなく、何を話す訳でもなかった。



    ただ、その場に一緒にいる。



    ただそれだけで、その場に流れる空気だけで、嬉しかった。



    クリスタと俺の吐く息が空気に馴染んでいく。



    それを共有しているなんて、何て久し振りな事なんだろうか。




    「んー…もう時間だし帰ろうか。」




    後ろからそんな声が聞こえてきたので、俺は簡単な返事をし、鞄を持って立ち上がった。



    そして、クリスタと隣通し並んで図書室を出て、廊下を歩いて、校門の前まで来る。



    それが妙に擽ったくて、でも嬉しくて。それでもやっぱり恥ずかしくて。



    久し振りに二人で帰る通学路。



    いつまでも無言だった。



    歩幅を合わせて、歩いていく。




    「ねぇ…コニー…」




    突然、クリスタの声が聞こえた。



    俺は右に居るクリスタを見た。



    そしてクリスタは立ち止まった。



    俺もそれに従った。何故か、その時のクリスタの声は、



    何処か物淋しそうで、でも恥ずかしそうな、そんな声だった。



    …………勘違いであってくれ。



    心の中、そう言う自分が居た。




    「私の、好きな人、ね


    _________なんだ。」




    その言葉は、遠くで鳴いている蝉の大合唱にかき消された。



    クリスタの向こう側に、知らない家の花壇があった。



    俺の視線はその家の花壇の向日葵に向いていた。



    確か、向日葵の花言葉は______。




  23. 23 : : 2014/08/26(火) 20:04:27


























    『私はいつも、あなたを見ています。』




































  24. 24 : : 2014/08/26(火) 22:21:18




    「…………………そっか…」




    力なく、俺の口から漏れた言葉。



    クリスタは小さく、頷いた。



    俺は顔をうつ向かせて、静かに涙を流した。



    あぁ…終わった。



    もう、これで…俺の長い長い初恋は、



    流れる涙と共に、幕を降ろした。



    小さい頃、遊んだ公園。



    小さい頃、繋いだ手。



    小さい頃、笑いあった丘。



    小さい頃、そう、小さい頃に、



    俺は君に恋をした。



    思い出せない位前の話。



    鈍感で、純粋で、放っておけない、そんな君。



    今、此処で



    想いも全部、返すから。




    「クリスタ…俺…お前の事が…っ!?」



    いきなりクリスタが、俺の口を両手で塞いでいた。



    俺は驚いて、言葉になってない声で必死に抵抗した。



    クリスタはゆっくり、俺の口から手を離した。




    「なっ…何やって…」



    「解ってるから…」




    俺の言葉に被せて、クリスタは話した。



    クリスタは、泣いていた。



    頬を伝うそれは、太陽に反射して、不謹慎ながらに綺麗だと思った。



    こんな民家が立ち並ぶ道の端に、男女が涙を流しながら向かい合って居るなんて異様な光景だ。



    クリスタは、涙を拭って、にっこり笑って見せた。



    あからさまに作り笑いを顔に貼り付けて。



    その笑顔は、もう知ってたよとでも言いそうな笑顔だった。



    俺は解ったように頷いて、




    「…ありがとな…」




    意味もなく出た言葉。



    ただ、これは、これだけは、



    言わないといけない気がした。



    こうして、この瞬間、俺の初恋は、



    暑い暑い、太陽の日射しの中、



    抜けるように青い空の中、



    蝉の鳴き声と一緒に、



    散っていった。




  25. 25 : : 2014/08/27(水) 00:31:13




    それからは、早かった。



    人伝いに聞いた、クリスタが告白したこと。



    俺はクリスタの告白が成功したのか失敗したのかは解らない。だが、いつもクリスタの教室を通る度見える、彼奴の真っ直ぐで純粋な笑顔。それを見せられたら、嫌でも気付くだろう。



    幼馴染みの君が好きだった。



    今でも時々、泣きたくなる時もあるけど、



    二人だけの思い出があるのは確かだから。








    弱虫隠して、君とずっと、




    かくれんぼした。








    end


  26. 26 : : 2014/08/27(水) 00:34:27
    いやぁ…短いですね。←

    此処まで読んでくれてありがとうございました!
    やっぱりコニクリは良いですね、天使ですね!!

    取り敢えず今回はここで終わりましたが、気が向いたら次回書くので、その時は宜しくお願いします。


    ありがとうございました!!!
  27. 27 : : 2014/08/27(水) 02:18:48
    ありがとうございました。次回もきっと読みます!
  28. 28 : : 2014/08/27(水) 12:46:20
    セイラさん!遅れてすいません!!
    青春する物語ですからね(笑)
    コニー頑張って欲しいですね。


    ハマフエフキさん、いえいえ、此方こそです。

    あ、きっと…はい、お願いします…。
    読んでみて下さい!
    URL貼っときますね。次回出来たので。
  29. 29 : : 2014/08/27(水) 12:49:03
    http://www.ssnote.net/archives/22545

    きっと次回?です。エレクリになります。
  30. 30 : : 2018/11/30(金) 21:19:10

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