ミカサ「私の愛しい金色の貴方」
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- 1 : 2014/08/24(日) 09:50:44 :
- ・ミカエレ
・あまり原作沿いじゃない
・更新亀
・文章力は置いてきた(要するに文章力はもっていない)
というわけさ。
まあまあ、しばらくしてからまた書くよ。
安価は気まぐれでやろっかな。
掛け持ちしてるからね。(ゲヘヘ
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- 2 : 2014/08/24(日) 20:59:05 :
- 追加設定です。幼少期です。
幼少期の設定とかほとんど多分無視してます。
それでもいいといってくれるクリスタは結婚しよ。
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- 3 : 2014/08/24(日) 21:51:41 :
- エレン「だから、俺はお前なんかに____…!!!」
緑の広がる野原に少年の怒りのこもった声が広がる。
ミカサ「エレンは私がいないと早死にする______…違わない?」
草がざわめく。風に揺られる。少女の美しい黒髪が荒れた川のように激しくなびく。
エレン「…………ッ、ちげぇに決まって…!!!」
「おーい!二人ともー!」
少女と少年の振り返る先には、蜂蜜色の髪を揺らす、中性的な顔をした蒼い瞳の少年が息を切らしながら走ってきていた。
アルミン「はぁっ、はぁっ、あれ____…」
少年アルミンは気づいた。
少年エレンと少女ミカサに___…
いや、正しくはエレンに漂う険悪な雰囲気に頭の賢いアルミンは、眉を下げながら困ったかのように、しかし、こんなものもう慣れたものだ、とでもいうかのように呆れを混ぜながらも笑う。
アルミン「また、喧嘩してたの____…?」
エレンはムキになったかのようにアルミンに大きな声で言う。
エレン「ちげぇよ!!!俺は別に悪くない!!!」
ミカサ「エレン、声がうるさい。」
ミカサの声にエレンはアルミンに向けていた目線をキッ、と鋭く彼女に向ける。
アルミン「いっ…いいよ!ミカサ!僕は大丈夫だから________…!」
ミカサ「アルミンが大丈夫でも今後が大丈夫じゃない。苛立ちに身を任せて何も悪くない人を怒鳴る様ではきっとエレンは嫌われていく。だから私がカルラさんの代わりにもエレンの普段の生活をキチンと____…」
ミカサの過保護発言がどんどんエスカレートしていく。
流石のアルミンもドン引きといった表情だ。
エレン「いい加減にしろよ!!!お前は俺の母親か!?ちげぇだろ!!!」
もう聞いていられない。と少年は今日一番の声量で声を張り上げる。
アルミンの肩が大きく揺れる。
しかしミカサはそれにも動じなく、とんでもないことを言い出した。
ミカサ「………ええ、そう。私はエレンの為なら母親にだってなる。エレンが飢えているのならば、恋人にだってなる、エレンが望むのならば父親にだって、………なる。」
エレンは何か言おうとしたが言葉を飲み込み、かわりに酷く、悲しいような、悔しいような、泣き出しそうな。
そんな表情をして顔を歪める。
そんな表情に堪らずミカサはエレンに手を伸ばし声をかけようとした。
しかし。
エレン「触るなッ…………!!!」
彼は彼女の手を振り払い、広い野原を駆けて町へと消えていった。
そんな彼と同じように、彼女は酷く悲しいような、悔しいような、泣き出しそうな顔をして町へと消えていく彼を、振り払われた手を未だに下ろさずにただ見つめていた。
そしてアルミンが初めて見た彼女の人間らしい表情に、何故か少しだけエレンが羨ましく感じてしまった気持ちの正体に気づくのは暫く先のことだった。
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- 4 : 2014/08/24(日) 23:57:53 :
- 期待です!
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- 5 : 2014/08/25(月) 00:04:01 :
- 金色だから目より髪と思ったからミカアルだと思った
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- 7 : 2014/08/25(月) 10:45:48 :
- きたいです
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- 8 : 2014/08/25(月) 12:39:36 :
- 期待!
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- 9 : 2014/08/25(月) 19:38:08 :
- エレンが去ってから、ミカサは暫く野原に座り、ちょろちょろと緩く流れる川をジッと眺めていた。
既に日はとっくに暮れていて、まるで紅茶の色を溶かしたかのような世界がそこには広がっていた。
アルミン「ミカサ、寒くない?」
日が暮れると、段々と回りの気温は落ちていくものだ。正直結構肌寒い。
だからといって、アルミンは帰ろうとは言わなかった。
きっと彼女も今は会うのが辛いだろうし、そして何よりエレンの知らないこの弱々しいミカサを自分だけが知っているようで、優越感のような、そんな感情がやけに気持ち良かったからだ。
自分の陰湿さに、アルミンの良心が一瞬ツキリと鋭く痛んだ。
ミカサ「…………少し、寒い。」
ミカサは自分の両腕を左右逆でキュ、と掴んだ。
それを聞いたアルミンは自分のお気に入りの水色のカーディガンを脱ぎ、寒さをワイシャツ越しの肌でヒヤリと感じるが、いつもよりずっと小さく見えるミカサの肩にそっとそれを被せる。
カーディガンに感じるアルミンの体温と温もりにミカサは瞼を閉じて、その心地好さに浸った。
ミカサは考えた。
なぜ自分はエレンを追いかけなかったのか、と。
あの時に追いかけていれば、あの細い手首を掴み深く話し合っていれば、今頃一緒に__________…
瞳を開けば、ふいにミカサの頬に生暖かくて、それでいて冷たい様な”何か”が頬を伝った。
アルミンはその”何か”を見てギョッとする。
ミカサ「…ア、アルミン…わた、し…」
アルミン「ミカサ…」
小さく震える彼女の背中を、アルミンは手のひらで優しく何度も撫でる。
ミカサは追いかけることの出来なかった理由に気づく。
ああ、追いかけることが出来なかったのだ、と。
いつも怒りのこめた表情やブスくれた顔しかしなかったあのエレンが、あんなにも悲しみに歪んだ顔を見せたのはカルラさんが亡くなった日以来だったというのに。
そんな顔を、愛しい、愛しくてたまらない大事な…、そう、自分の命よりも大切な貴方にさせてしまったのは自分なのだと______…
気づくのが、とてつもなく怖かったのだ。
再び手を伸ばし、また振り払われるのが、とてつもなく怖かったのだ。
もう、ミカサにはエレンしか”家族”がいない。
エレンしか、いない_________…
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