命短し…恋せよ愛せよ、乙女~教えて下さい、そのAを~
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- 1 : 2014/08/13(水) 11:56:08 :
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ーこの世界で"恋"をする事は、最大の禁忌だ
強い者が生きて、弱い者が死ぬ……いわゆる弱肉強食という暗黙のルールで廻るこの世界で、情けなど存在しない
少しでも油断すれば、人類の天敵である"巨人"は、牙を剥き人間を喰らう
幼い頃に弱者は生き残れない、この世界の残酷さを痛感した私は、生きる為に……彼を守る為に戦う事決意した
一年、一ヶ月、一週間、一日、一分、一秒……今、この瞬間に何が起きるのか分からないまま、この世界で私達は生きている
生きる事を諦めるな、何としてでも生きろ
嫌疑を躊躇するな、躊躇えば殺られる。死ぬ
他者を犠牲にしてでも自分の "守るべきもの" の為に戦え
為すべき事を為せ
目を閉じれば一瞬で変貌を遂げる現実から目を背けるな、この世界の本質だけを見続けろ
ましてや…欠けたら痛い部分など、もう "家族" だけで十分だ。
だから"恋"なんて浮わついた甘いものは、一先ずどうでもいい……生きたいのならば
この世界で生きる為に戦う事を教えてくれた、マフラーを巻いてくれた、一緒に帰ろうと言ってくれたを彼を "家族" を守る為にも………
死と隣り合わせのこの世界において、希望だって、絶望でさえ望む事は叶わない、けれど………この運命に…
ーただひたすらに、足掻け
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こんにちは、愛に飢えております砂糖楽夢音です。ページを開いて下さり、ありがとうございますm(__)m
今回はミカサを主人公に"恋"とは、"愛"とは何か?その答えを探すミカサちゃんの心の成長を執筆して行こうと思います
これだけだと意味不明かも知れませんが、どうかお付き合い下さいませ
相変わらずの複数投稿&超亀さん更新です
執筆中のコメントはこちら→→→ http://www.ssnote.net/groups/570にお願いします♪
執筆が終わりましたら、コメント欄は解放します
では、よろしくお願いします (#´ω`#)ノ☆
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- 2 : 2015/01/26(月) 18:21:53 :
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ー人類は勝利を掴んだ、そして巨人の存在しない世界で平和という自由を手に入れた
巨人から私達人類を守っていた閉じ込めていたその壁から、多くの人々は外の世界へその一歩を踏んだ。
まるで鳥籠から飛び立ち羽ばたく雛鳥のように。
人類の存命を賭けた運命の日から早3年…数々の困難と戦い、仲間達の死、そして誓い…色んな試練を乗り越えこの巨人の存在しない世界が今ある。
平和といっても、人類を脅かす天敵であった巨人がいなくなったこの世界では相変わらず人類同士での小さな争いや戦いは絶えないけれど…。
けど、かつて巨人が人類を脅かしていたあの頃よりも
……今この世界はとても鈍く淡く美しい色で見え、幸せな感情で満ち溢れていると私ミカサ・アッカーマンはそう思う。
そしてこんな世界の転換期に立ち会っている稀で不思議な体験をした私は折角なので、今までに出来なかったことを成し遂げられなかったことをやってみたいことをしようと思う。
こうなった未来だからこそ、今だからこそしか出来ないことがきっとあるのだと周りの仲間に皆に彼に教えてもらったからだ。
この世界に生まれて良かったと本当にそう思える様なそんな思い出を作りたい。
一度きりの人生なのだから。
ーこれは、そんな世界の狭間で生きる少女の淡い恋のお話だ
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- 3 : 2015/01/30(金) 23:05:25 :
case1 サシャ・ブラウスの場合《Q.恋とは?》
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「んぁ~、ミカシャじゃないでふかー!!!!!」
ざわついた食堂の中、喧しいほどの大音量でハキハキとした元気な声の主が食事中である私の名前を呼んだ。
その声の主はパンを頬ばりながら皿を両手に持ち、その皿は山盛りのパンなどがこれでもか!と言うほどに食料で溢れていた。
おそらくは、また同期や後輩の兵士達に『おすそ分け』や『味見』と言う名の名目で食料をたかって来たのだろう。
…一度、美味しいこと・自分に得なことを覚えるとすぐこれだ。
艶やかなブラウン色の髪をポニーテールにし、爛々としたブラウン色の瞳は幼子のようで、柔らかそうな唇に、健康そうな血色の良い肌色、少し高い身長に、女らしい滑らかなボディライン…極めつけに、この幸せそうな笑顔の女。
そんな一見、可愛らしい女の両手には山盛りの食料……
その異様な姿は空腹である兵士達で溢れているこの食堂でも、かなりの注目の視線を受けていた。
私は立ち上がり、その女の顔面ギリギリ手前のところで切れ味のいいナイフ(食用)を素早く突きつける。
「…ねぇ?口の中に食べ物が入っている時は、どうするんだったっけ?サシャ」
「………………………………モグモグ、ゴクン。…しっ、しっかりとよく噛んでから飲み込むですッ!!!!!!?だからそんな人を射抜くような目で見ないでくださいもう二度としませんからすいませんでした」
その女ー…サシャ・ブラウスは、顔面を蒼白にしながら早口で謝るのであった。
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- 4 : 2015/02/01(日) 15:20:20 :
「もー!いきなりナイフ突きつけるとか何の罰ゲームですか?目がマジすぎて怖かったです」
サシャは、ブツブツと文句を垂らしながら私の対面の席に座る。
何故なのか私達の周りから少し遠ざかって食事をしている人達の視線が集まる。
「サシャはもう少し女性としての慎みと落ち着きを覚えた方がいいんじゃないの?」
「あぁ、言ってはいけないことを!そ、そういうミカサだって少しは女性らしく日常を過ごしてみたらどうなんですか!?」
私の言ったことに何か気が立ったことがあったのか、サシャはバンと机を叩き勢い良く立ち上がった。
さすがに私も今のセリフには、ムッと来た。
「今のセリフは聞き捨てならない」
「兵士としての自覚があるのも結構ですけど、もういい歳なんで…す……から、ヒイィィィ!!!!!!!!!!?」
久々に拳が鳴っている気がした。
「貴方にそんなことを言われる日が来るようになったなんてね…サシャ」
(閑話休題)
目の前で項垂れているサシャに目一つ配らず、私は黙々と食事の続きをする。
スープが少し冷めてしまったが、さすが…味はまったく変わっておらず温かい時と味に変わりはなかった。美味しい。
兵士達の食事を毎日調理してくれているおばさん達に感謝だ。
「サシャ、食べないなら私が食事貰うけどいい?調理のおばさん達に悪いから…」
「あれ、私の心配はしてくれないんですか!?」
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- 5 : 2015/02/05(木) 18:57:39 :
「さーて、食べますよー!!!!!」
そう言う前にすでに食べ始めているサシャは、相変わらずだ。
食べながらお構いなくマシンガントークのように話し続けるし、騒がしい食堂の中でもさらにやかましい存在だ。
きっと一人の時もこれぐらい騒がしいのだろう。
「ねぇ、ミカサー」
けれど、彼女のこの騒がしさもたまにはいいなと思う時もある。
やはり先輩兵士達の中でもかなり威圧のある方であり影で"魔王"と呼ばれる私は、後輩達に避けられている。めっちゃ避けられている。
流石にちょっと傷ついた時、そんな時彼女は苦笑いを浮かべながら私に話しかけて来てくれる。
親身に相談を聞いてくれて、対処法を教えてくれる。
……強引で無茶苦茶で無理矢理な対処法が多かった、でもそれでも結果良ければ全て良しな訳で彼女には昔からよく救われて来たものだ。
それが彼女の長所であり短所でもある。
「おーい、ミーカサー?ミカサー?」
まぁ、何だかんだ言ってサシャは私にとってかけがえのない大切な友人だ。
数少ない女友達でもあり、また共に背中を合わせて戦った仲間でもある。
そう…大切な……
「ちょっとミカサー、聞こえてますかー???」
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- 6 : 2015/02/05(木) 19:15:06 :
そう、大切な人……
サシャもアルミンもジャンもクリスタもコニーもアニもライナーもベルトルトも、あのクソ生意気なリヴァイ兵長も変人ハンジさんもハゲ野郎のエルヴィン団長も苦労人なモブリットさんも全ての兵士達も今まで私に関わってきた全ての人達が……皆大切な人で仲間で友達でライバルで先輩で後輩で。
でも、彼だけは…とても大切なのにどうしてなのかそう感じない。
一体何故……?
そればかりを最近私はずっと考え続けている。
「ミカサってばーーー!!!!!」
「……何、サシャ?」
「もー、ミカサのことずっと呼びかけてるのに全っ然反応してくれなかったです!!!!!」
…全然気付かなかった。なんて言ったらうるさそうだから止めとこう。
と、思っていた矢先サシャはニヤリと口角を吊り上げ唐突に爆弾発言を落とした。
「もうっ、どうしたんですかー?またお悩み事ですかー?エレンのことですかー???」
……え?
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