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アニ「エレン…あんたは…どこまでキてる?」
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- 1 : 2014/08/06(水) 06:44:38 :
- ストヘス区 地下階段
「もう一度ズタズタに削いでやる…女型の巨人…」
「…アルミン…」
「………」
「もしかして…賭けに勝ったつもり…?」
「え…?」
アニは微笑を浮かべ、目線をアルミンからエレンに移した。左手の人差指で、自分の頭をコツコツと当てる仕草を見せる。
「ふふ…エレン…あんたは…どこまでキてる?」
ふざけているようで、まるで何かに追い詰められているような、焦りと不安が入り混じった表情をしながら、言った。
エレンは彼女を見つめたまま、その問いかけに沈黙していたが、やがて口を開いた。
「…アニ。教えてくれ…」
わずかに声が震えている。ミカサは標的に意識を集中させたままだったが、今まで聞いたこともない怯えた声を出すエレンに、わずかに動揺した。
思わずアルミンはこの幼馴染の名前を小さく呼んだ。
アニはもう左手を下ろしていた。その異常に張り詰めた辛い表情で、エレンを見下ろす。寸暇の間を置き、エレンはいよいよ言葉を続けた。
「この巨人の力を使い続ければ…俺は…どうなるんだ?」
しばしの重い沈黙が流れる。
「今のお前を見てれば分かる…普通じゃねぇよ…何がお前をそうさせちまったのか、俺には…一つしか思い当たらねぇ…」
「…もう分かってるんでしょ?このリスクに…」
「リスク…?」
「…巨人が人間を襲う本質には…その本能的な殺人衝動がある…理性や知性よりもその殺人衝動が優っているんだ…」
「私達は、巨人の力を完全に制御出来ている訳じゃない…今でも、確実に私の中を浸食してきて…」
「エレン…あんたが感じている、そのどうしようもない感覚…私も…分かるよ」
「もう沢山なんだ…こんな感覚になるのは…。あんた達を…調査兵達を…人間を!!殺したくなる自分が…もう私の頭は…壊れてしまったよ…」
「…はは…ははははははははははははははは」
壊れてしまった人間の様を見た三人は、茫然とその姿を見つめていたが、我に返ったアルミンは信号弾を天井に向け放った。
その合図と共に身を潜めていた調査兵達が彼女を取り押さえるも、事前に付けていた仕込み指輪で自傷し、彼女は女型の巨人となった。
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- 2 : 2014/08/06(水) 06:45:29 :
- 後から地の文足すかも。
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- 3 : 2014/08/06(水) 12:26:30 :
- 期待
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