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進撃×ボカロ 〜四季折の羽〜

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  1. 1 : : 2014/07/31(木) 21:12:55

    舞い落ちる粉雪が山の背を白く染める

    寂れた村のあばら家で2人身を寄せ合う冬の夜

    アルミン「出会った日も雪だったね」

    あんたが微笑みつぶやく

    囲炉裏火に火照った顔を

    大きな袖の陰に隠した
  2. 2 : : 2014/07/31(木) 21:29:02
    春の訪れを、息吹の歓びを

    さえずる小鳥達を歌う

    アニ「〜♫〜♫〜〜♫」

    アルミン「綺麗な声だね」

    アニ「う、うるさい!」///

    本当はその言葉が何よりも嬉しくて

    アニ「いつか綺麗な声が出なくなってもそれでも私を愛してくれるのかい?」

    アルミン「あたりまえじゃないか!」

    って優しく笑い

    そっと、男にしては小さな手が頬を撫でた
  3. 3 : : 2014/07/31(木) 21:31:04
    青葉照る夏の午後

    あんたが病に倒れた

    貧しい夫婦暮らしでは

    アニ(あんたを治す薬が買えないじゃないか……!)
  4. 4 : : 2014/07/31(木) 21:34:19
    明くる日も明くる日も

    ただひたすらに機を織る

    儚き紅葉の様にあんたの命を散らせやしない!

    私は誓ったんだ

    昔、罠にはまって動けなくなった私を助けてくれた時に

    あんたを守り続けると誓ったんだ
  5. 5 : : 2014/07/31(木) 21:38:34
    季節は流れて

    夏の終わりを告げる鈴虫が『リン』と鳴く

    アルミン「綺麗な…指だ…ね。アニ」

    と、傷だらけの手を握るその手が

    あまりにも冷たくて……

    アニ「いつか綺麗な指が無くなっても、それでも私を愛してくれるのかい?」

    アルミン「あたりまえじゃないか」

    って咳き込みながら

    痛む手を私より大きな手が包んだ
  6. 6 : : 2014/07/31(木) 21:41:16
    昼も夜も機を織り続ける

    アニ(早く薬を買わないと……!)

    もう少し、もう少し、紅葉が散る前に…

    この指が止まるまで…

    この羽が尽きるまで…
  7. 7 : : 2014/07/31(木) 21:48:16
    ーー嗚呼、落日の鐘ーー
    ーー無情に朽ちていく実のーー
    ーー灯火を揺らし、落とすーー

    アニ「いつか…私がヒトじゃ無くなっても、あんたは私を愛してくれるのかい?」

    怖くて真実は告げられぬまま

    そっと、ひとり、最後の羽を折r……

    アルミン「あたりまえじゃないか」

    って僕は笑い

    翼を失くした君を抱きしめ言った

    アルミン「綺麗に羽ばたいたあの日の鶴を、ずっと今でも覚えているよ」

    アルミン「そして、変わらず君を愛しているよ」
  8. 8 : : 2014/07/31(木) 21:48:33
    〜END〜
  9. 9 : : 2014/08/10(日) 23:48:06
    素晴らしい……!!!!

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