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  1. 1 : : 2013/11/02(土) 15:12:47
    前回の消しちゃいました。

    新しいやつ投稿します!!

    良かったら前作もお願いします!! http://www.ssnote.net/archives/1055
  2. 2 : : 2013/11/02(土) 15:13:30
    エルヴィン 「君たちは、死ねと言われたら死ねるのか?」

    ジャン 「死にたくありません!!」

    エルヴィン 「ふ... よく恐怖に耐えてくれた。心から尊敬する。」

    エルヴィン 「これが本物の敬礼だ!! 心臓を捧げよ!!」バッ

    一同 「は!!」バッ

    ジャン 「最悪だ... 調査兵なんて...」

    サシャ 「怖いよぉ... 家に帰りたい...」グスグス

    コニー 「もういいや... なんでも...」

    クリスタ 「うぅ...」グスグス

    ユミル 「泣くくらいならよしとけってんだよ」

    はぁ...なにを考えているんだろうな...

    憲兵団に入るために兵士になったんだぞ、俺は...

    マルコ...お前のせいだからな...

    エルヴィン 「1週間後から訓練が始まる。 各自、それまでに調査兵団兵舎への荷物運びを完了させておいてくれ。」

    エルヴィン 「余った時間は、好きなように過ごして構わない。」

    エルヴィン 「今回の襲撃で君たちは疲れているだろう。しっかりと休んでくれ。以上だ、解散。」

    一同 「ハ!!」バッ

    一同 「...」
  3. 3 : : 2013/11/02(土) 15:14:14
    確か、1ヶ月後には壁外調査だよな... 本当に最悪だな...

    後ろを振り向くと、いままでつるんできた104期のメンバーの顔があった。

    お前ら...皆して残りやがって...

    自分の命だけでも精一杯だったんだ、お前ら全員助けることなんて出来やしねぇ...

    アルミン 「皆、残ってくれたんだね...」

    アルミンか... お前はすげぇよ。実力がないのに、なんでそんなに平気で調査兵団を選べたんだ?

    あぁ、そうか。 死に急ぎやろうと、外の世界を旅したいんだっけな

    自分の意志でここにいるんだもんな、俺らと違って...

    ジャン 「アルミン。 やっぱお前は、外の世界を?」

    アルミン 「...そうなんだ。 今回のことで、自分の実力不足は痛いほど痛感したよ...」

    アルミン 「でも、諦めることはできない。これは、僕たちの約束だから...!!」

    ジャン 「そうか...」

    アルミン 「ジャン、君は? どうして憲兵団を蹴って調査兵団に? 」

    ジャン 「...」

    分からなかった。マルコやほかの兵士たちが燃えるところを見たとき、死んでいった奴らにがっかりされたくない... そんな漠然とした理由でここに立っている。

    ジャン 「俺は... 誰のものとも知らない骨の燃えカスに、がっかりされたくないだけだ...」

    アルミン 「ふふ... 君も死に急ぎやろうだね...」ニコ

    ジャン 「バカ野郎。 俺はなんとしてでも生き残る。」

    アルミン 「そうだね、お互いに。」

    ミカサ 「ジャン。あなたが残ってくれたことは、本当に心強い。頼りにしてる。」

    ジャン 「おれが頼るほうだとおもうがな...」

    普段なら、心がときめくだろう言葉も、今はそんな気持ちになれなかった。

    ミカサ 「きっとあなたの顔をみたら、エレンは驚くだろう。」

    ジャン 「違いねぇな...」

    エレン...今頃どうしていやがる... お前という人類の希望が、仲間を死地に駆り出そうとしているんだぞ...

    ミカサ 「では、私は兵舎に戻る。お休みなさい。」

    ジャン 「あぁ、お休み。」

    ミカサは、いつもと変わらない足取りで帰っていった。

    ジャンたちが兵舎へと足を向けたのは、ずっと後だった。
  4. 4 : : 2013/11/02(土) 15:15:07
    ~~~兵舎~~~

    久々の兵舎での夜だ。

    誰もいないベットが目立つ。改めてたくさんの仲間が死んでいったことを気付かされた。

    そして、ジャンのとなりも、例外ではなかった

    それらを見ないようにと瞼を閉じると、マルコの無残な姿が思い出された。

    マルコ、いい加減にしてくれ... 俺を休ませてくれ...

    しかし、なんどやってもその映像が浮かんでくる。全く眠れそうにない。

    気分転換に、夜風にでも当たってくるか...

    いままでなら考えられないことだが、一人前の兵士になったのだから、夜間外出も問題ないという考えがあった。

    外に出ると、大きな満月が出迎えてくれた。

    フラフラ歩いているうちに、すすきの生えた、小さな静かな丘着いた。

    ジャンは適当な場所に腰を降ろす。

    優しい風が吹くたびに、すすきたちが小さな音を立てて揺れた。

    その後ろにかかる大きな月。

    いま生きている美しい世界と、数日前の地獄のような世界。

    同じであることが全く信じられない。

    ジャンはこの矛盾した世界を、じっと眺めていた。

    どれくらいたっただろうか。どこからか、女のすすり泣く声が聞こえてきた。

    ジャン 「? 誰かいるのか?」
  5. 5 : : 2013/11/02(土) 15:15:39
    ジャンは立ち上がり、その出処を探した。

    少しすると、華奢な体を丸め、うずくまって泣いている金髪の少女に出会った。

    ジャン 「おい、あんた...」

    そう声をかけると、その少女は肩をビクッとさせ、泣くのをやめた。

    ジャン 「あ、驚かせて済まない...」

    ジャン 「ただ、こんな時間に女一人でいるのは不用心だと思ってね」

    ??? 「...」

    ジャン 「先日の巨人の侵攻で、ここらも治安が悪くなてるんだ」

    ジャン 「家まで送っていこう。 俺は一応兵士だしよ」

    気まぐれに、そんなことを言っていた。

    ??? 「...」

    ジャン 「そりゃまぁ、見知らぬやつにそう言われて疑わない人はいないけどよ...」

    ジャン 「か弱い女の子をこんなところにおいていけないじゃん」

    ??? 「私がか弱い女の子に見える?」

    ジャン 「は?」

    ??? 「対人格闘術はけっこうな得意科目だったんだけどな...」フフ

    ジャン 「え? じゃぁ、あんたも...」

    ??? 「そう、私も立派な兵士だよ、ジャン」

    そう言ってその少女はジャンへと体を向けた。

    ジャン 「あ、クリスタ...」

    クリスタ 「今晩は.... ジャン。」
  6. 6 : : 2013/11/02(土) 22:34:07
    クリスタ 「泣いてるとこ見られちゃったね。」

    ジャン 「いや、見てねぇよ。」

    クリスタ 「ふふ... 嘘」

    やべぇ... 糞かわいい...

    綺麗な金髪、澄み切った碧眼、涙で濡れた頬。

    それらは月に照らされ、いっそうクリスタの容姿を幻想的なものにしていた。

    アルミン、ライナー... 確かに女神だったよ、クリスタは。

    クリスタ 「ジャンは、ここによく来るの?」

    ジャン 「いや、今日が初めてだが... クリスタは?」

    クリスタ 「私は時々。門限までには帰っていたけど。」

    ジャン 「いい場所だな。 静かで、こんなに月がきれいに見える。」

    クリスタ 「ジャンは、月が好き?」

    ジャン 「...さぁな。 今まで気にしたことはなかったが... まぁ、悪くはねぇと思ってるよ。」

    クリスタ 「そう...」

    ジャン 「クリスタと月か... 女神さまにはお似合いだぜ。」

    クリスタ 「ふふ... 私女神なんかじゃないよ...」

    クリスタ 「女神だったら、皆を助けられたでしょ...」

    ジャン 「...」
  7. 7 : : 2013/11/02(土) 22:36:46
    クリスタ 「しかも私、あんまり月って好きじゃないの」

    ジャン 「は? 」

    クリスタ 「月見ていると、自分の不甲斐なさ、無力さが嫌でも思い出されてくるの。そして、心が苦しくなる...」

    ジャン 「じゃぁ、なんで? こんなところに?」

    クリスタ 「...やっぱり、美しいから、かな... 嫌いなのに、満月の夜とかは眺めたくなっちゃうの。」

    ジャン 「よくわかんねぇ奴だな...」

    そして2人は、また黙って月を見つめた。

    さっきとは違い、隣に誰かいるというだけで、心が軽くなったような気がしていた。

    マルコ... お前、俺が見えてんのか? もしそうだったら聞いてくれ。

    俺はもう誰も仲間を殺させはしない。お前と同じような悲劇の合わせたりはしない。

    ジャンは月に向かって、いや、マルコに向かってそう誓った。

    もし、この意志が揺らいだ時は、この月を思い出そう。

    クリスタ 「ねぇ、ジャン。」

    クリスタが沈黙を破って口を開いた。

    ジャン 「なんだ? 」

    クリスタ 「死んだ皆は、私達のこと恨んでいるかな...」

    意外な質問が、飛んできた。

    ジャン 「え?」

    クリスタ 「お前たちだけ生き残りやがってって...」

    クリスタ 「なんか、そんな声がして来るの...」

    ジャン 「...」

    そう言ってジャンを見つめる目は、再び涙が浮かんでいた。
  8. 8 : : 2013/11/02(土) 22:39:23
    ジャン 「...考えすぎだぜ、クリスタ」

    ジャン 「あいつらも、兵士になった以上、死ぬことは覚悟できていたはずだ...」

    クリスタ 「そんなの嘘!! みんな、死ぬ覚悟なんて、できてなかったでしょ!!」

    クリスタが声を荒げたことに、ジャンは少し動揺した。

    ジャン 「...覚悟はなかったとしてもだ。巨人に殺されたことで俺たちを恨むってんのなら、それは見当違いだ。」

    ジャン 「恨むなら、自分の実力がなかったことを恨むべきだ。」

    クリスタ 「それ、マルコにも言えるの...?」

    マルコ... 仕方ないよな... はっきり言えばそいういうことさ...

    ジャン 「...あぁ。あいつはヘマをした。そして死んじまった。それだけだ...」

    クリスタ 「っ!! ジャン... ジャンにとってマルコってその程度の存在だったんだね...」

    ジャン 「は?」

    クリスタ 「そんな人だとは思わなかったよ...」

    クリスタ 「ジャンはマルコがいてもいなくてもどっちでもよかったんだ...」

    ジャン 「あ?」

    ブチッ

    頭の中で何かが切れる音がした。
  9. 9 : : 2013/11/02(土) 22:40:40
    ジャン 「じゃぁ、逆に聞くが、どう言えば正解なんだ? あぁ?」

    クリスタ 「え?」

    ジャン 「どうにもならないことをうじうじと考えている奴よりはよっぽどましだと思うがね!!」

    クリスタ 「それって私のこと?」

    ジャン 「ほかに誰がいるんだよ。 お前みたいにな、後ろばっかり見て、前を向かない意気地なし野郎を見ていると反吐が出るぜ!!」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「ほら言ってみろよ、女神さんは死んだ魂に向かってどんなありがたいお言葉をかけてくれるのかな?」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「はは!! まさか何も考えてませんでしたなんていわねぇよなぁ... え? 」

    ジャン 「人を散々に言っておいて、そりゃァねぇよなぁ?」ガシッ

    ジャンはクリスタの胸ぐらを掴んで叫ぶ。

    ジャン 「言えよ、クリスタ。 何て言うんだ、お前は?」

    クリスタ 「うぅ...」ビクッ

    ジャン 「なんだよ、何か言いたそうな顔してんじゃねぇか」

    ジャン 「言えよ!! ここにきてだんまりはねぇだろ!?」

    クリスタ 「...」ボロボロ

    ジャン 「泣けば許して貰えると思ってんのか? 他の男はそうかもしれんが、生憎俺はお前に興味がないんでね。なんとも思わないぜ?」

    ジャン 「俺がマルコをどうでもいいと思っているだと...ふざけたこといいやがって...」

    ジャン 「お前の口から聞けるまで、俺は許さないからな...」ギロ
  10. 10 : : 2013/11/02(土) 22:46:29
    今日はここまでで!!
    今回はしっかり完結させます!!
  11. 11 : : 2013/11/03(日) 03:04:44
    いいね期待
  12. 12 : : 2013/11/03(日) 19:30:59
    では、上げてきます
  13. 13 : : 2013/11/03(日) 19:32:58
    クリスタ 「...」

    クリスタ 「私が生ききててごめんなさい...」ボソッ

    ジャン 「あぁ? 聞こえねぇよ 。」

    クリスタ 「私が生ききててごめんなさいって言ったの!!」バッ!

    ジャン 「はぁ? 」

    クリスタ 「みんなの代わりに、私が死ぬべきだったの!!」

    ジャン 「なっなんでそうなるんだよ?」

    クリスタ 「私は、誰からも必要とされていないから...」

    クリスタ 「私が穢れた存在だから...」

    クリスタ 「私がいないほうが良かったと思ってる人が沢山いるから!!」

    ジャン 「!?」

    ジャンは予想外のクリスタの気迫に押された。

    ジャン 「なんだかわかんねぇが... そりゃぁ、 今まで育ててくれた親に失礼ってもんだろ?」

    クリスタ 「...!?」

    ジャン 「お前がそんなふうに思っていたら、今まで育ててくれた親の苦労はどうなるんだよ?」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「な?」

    クリスタ 「...何も知らないくせに」ボソ

    ジャン 「え?」

    クリスタ 「...あなたは私の何を知ってるっていうの!?」

    そういってジャンの腕を振りほどく。

    ジャン 「そりゃぁ、なにも知らねぇけど...」

    クリスタ 「じゃあ、知ったようなこと言わないでよ!!」
  14. 14 : : 2013/11/03(日) 19:34:32
    ジャン 「!?」

    クリスタ 「いいよ... ジャンだけに教えてあげるよ...」

    クリスタ 「さっきね兵舎にうちの人が来たの... 」

    クリスタ 「それを見たとき、私は急いで物陰に隠れたよ...」

    ジャン 「?」

    クリスタ 「その人、戦死者を張り出した看板を見つめ、残念そうに帰っていった...」

    ジャン 「そりゃ... わざわざ会いに来たんだろ? でも、会えなかったから...」

    クリスタ 「違うよ!!」

    ジャン 「!?」

    クリスタ 「そうじゃない... そうじゃないよ...」

    ジャン 「じゃあ... なんだってんだよ...」

    クリスタ 「分からないの? その人はね、その看板に私の名前が乗ってないことを見てがっかりしたんだよ...」

    ジャン 「...?」

    クリスタ 「私が死んでなかったからがっかりしたの!!」

    ジャン 「え?」

    クリスタ 「だから言ってるでしょ!! 私は誰からも必要とされていないんだって!!」

    ジャン 「なんでそういえるんだよ...」

    クリスタ 「私が穢れてるから...私が卑しい存在だから...」

    ジャン 「は?」

    クリスタ 「私はね、妾の子なの!! 」
  15. 15 : : 2013/11/03(日) 19:37:32
    塾に行くんで、9:30ごろあげてきます
  16. 16 : : 2013/11/03(日) 19:41:46
    ジャンクリとか・・・・・・







    俺得‼︎‼︎‼︎‼︎だぜ
    期待
  17. 17 : : 2013/11/03(日) 20:32:14
    待っとるで。
  18. 18 : : 2013/11/03(日) 21:38:21
    それじゃあ、行きマース
  19. 19 : : 2013/11/03(日) 21:39:19
    ジャン 「?」

    クリスタ 「その人、戦死者を張り出した看板を見つめ、残念そうに帰っていった...」

    ジャン 「そりゃ... わざわざ会いに来たんだろ? でも、会えなかったから...」

    クリスタ 「違うよ!!」

    ジャン 「!?」

    クリスタ 「そうじゃない... そうじゃないよ...」

    ジャン 「じゃあ... なんだってんだよ...」

    クリスタ 「分からないの? その人はね、その看板に私の名前が乗ってないことを見てがっかりしたんだよ...」

    ジャン 「...?」

    クリスタ 「私が死んでなかったからがっかりしたの!!」

    ジャン 「え?」

    クリスタ 「だから言ってるでしょ!! 私は誰からも必要とされていないんだって!!」

    ジャン 「なんでそういえるんだよ...」

    クリスタ 「私が穢れてるから...私が卑しい存在だから...」

    ジャン 「は?」

    クリスタ 「私はね、妾の子なの!! 」

    ジャン 「!?」

    クリスタ 「誰からも望まれないで生まれてきちゃったの!!」

    クリスタ 「だから本当は殺されるべきだった... でも、それはかわいそうだって言ってくれた人達がいてね...」

    クリスタ 「家との関係を断ち、兵士として生きていくという条件で私は命を助けられた...」

    クリスタ 「だから...いまここにいるの...」

    ジャン 「...」

    知らなかった。
    こんな小さな肩に、重い過去を背負っていることなんて...
    それなのに俺は...無責任なことを...

    クリスタ 「あはははは!!」

    突然、クリスタは笑い出した

    クリスタ 「ねぇ、ジャンも笑ってよ!!」

    ジャン 「え...?」

    クリスタ 「家の人が来た時、私ちょっと期待しちゃった。私を心配してくれていたんだって。」

    クリスタ 「でも全然違った! 」

    クリスタ 「私... 勝手に妄想して、勝手舞い上がって!! それで勝手に落ち込んでる...」

    クリスタ 「馬鹿だよね、ホントに!! 笑っていいよぉ!?」

    クリスタ 「なんのために生き残ったんだろうね!!」

    クリスタ 「みんな、死んじゃったのに!!」

    クリスタ 「こんな役たたずが!?」

    あはははは!!

    クリスタは甲高い声で笑い声で笑い続けた。そして、頬にとめどなく涙が流れていた。

    見たこともないクリスタの発狂に、ジャンは焦った。

    俺が... いらないことを言っちまったから...
    こいつをこんなに追い詰めてしまった...
    なのに俺はなんの責任も取ることができねぇ...
    何が仲間を守ってやるだよ... ちきしょう...
  20. 20 : : 2013/11/03(日) 21:40:18
    ちょっと文が重複しちゃいました... スイマセン
  21. 21 : : 2013/11/03(日) 21:41:28
    ??? 「おい、お主ら」

    ジャンクリ 「!?」

    ??? 「何をしている?」

    2人は一斉に声のする方へと振り向いた。

    ??? 「門限の時間はとっくにすぎているが?」

    ジャン 「キ、キース教官...」

    クリスタ 「あ...」

    やべぇ... 今回の襲撃の事務処理が忙しくて、俺たちに構ってる暇なんてないと思ってたのに...!!

    キース 「キルシュタイン、レンズ。 お前ら何をしていた?」

    ジャン 「えっと... その... 月を眺めていました...」

    キース 「門限の時間を忘れたとは言わせんぞ...」

    ジャン 「はい... 言い訳はありません...」

    キース 「認めるのか、規則を破ったことを...」

    ジャン 「はい...」

    キース 「... お主ら... 」

    キース 「死ぬまで走っておれ!!」

    ジャンクリ 「はっはい!!」

    キース 「と、いっておったころが懐かしいな...」

    ジャンクリ 「え!?」

    キース 「お主らは卒業訓練に受かり、立派に卒業した兵士だ。何をしようと自由だ。」

    よかった... 一瞬どうなることかと思ったぜ...

    キース 「ふむ...確かに、今日の月は良い月じゃ...」

    そう言ってキースは空を見上げた。

    暗いからからか? いつもより隈がひでぇな。キース教官... やっぱ疲れているんだろうな...

    それからキースは無言を保ち続けた。

    とりあえず、キース教官が来てくれてよかった...
    クリスタは正気に戻ったようだ...
    俺じゃクリスタをどうにも出来なかった...
  22. 22 : : 2013/11/03(日) 21:44:26
    クリスタ 「キース教官...」

    キース 「なんだ? レンズ」

    クリスタ 「1つよろしいでしょうか?」

    キース 「...言ってみろ」

    クリスタ 「キース教官は...死んだ兵に対して、どうお思いですか?」

    ジャン 「おっおい!?」

    おまえ教官にもそんなこと聞くのかよ!?

    キース 「ふむ... 死んだ兵たちにか...」

    クリスタ 「...はい...」

    ジャン 「...」ゴク...

    キース 「...済まない...とでもいっておこうか...」

    ジャンクリ 「!?」

    キース 「わしの訓練が甘かったのだ... わしの甘さのせいで、兵士たちは戦場で死ななければならなかった...」

    キース 「そして、お主らにも、同期の死という悲しみを背負わせてしまった...」

    キース 「申し訳ない...」

    キースは二人の方を向くと、深々と頭を下げた。

    ジャン 「そんな!! 頭を上げてください、教官!!」

    ジャンはそう言葉をかけたが、教官が頭をあげたのはずっと後だった。

    キース 「二人に謝って済むことではないがな...」

    ジャン 「い、いえ... そんな...」

    クリスタ 「申し訳ありません... 教官... 軽々と失礼なことを...」アタフタ

    キース 「気にするな、レンズ 」

    クリスタ 「...」グスッ

    ジャン 「...」

    キース 「マルコ・ボット...」
  23. 23 : : 2013/11/03(日) 21:46:06
    え...

    キース 「ボットはとても優秀な兵士だった」

    なんで、あいつの名前が...

    キース 「彼は、座学、状況判断、統率力に優れていた...」

    ジャン 「...」

    キース 「104期訓練生の中でも、1番優秀な班長だった...」

    キース 「もしお主と憲兵団に入ることができたら、あの腐った輩どもをどう変えてくれるのかと期待していた...」

    キース 「本当に惜しい人材を亡くした...」

    なんで教官が俺とあいつの関係をこんなに深く知っているんだ...?

    キース 「レンズよ...」

    クリスタ 「は、はい!!」

    キース 「よく生きて帰ってきた。お主は私の誇りだ...」

    クリスタ 「はい...」

    再び沈黙が訪れる。優しい風が3人の横を静かに通り過ぎる。

    空には雲が一筋もなく、眩しいくらいに丘の上は明るかった。

    キース 「それでは私はそろそろ戻る」

    ジャンクリ 「は!!」敬礼

    キース 「貴様ら、調査兵団に入団したようだな...」

    ジャンクリ 「...はい」

    キース 「そうか...」


    キース 「人類にその身を捧げた勇敢な兵士に、敬意表する!!」

    ジャンクリ 「!?」

    キースは二人に向かって、敬礼をした。

    キース 「二人の未来に栄光あれ」

    ジャンクリ 「...」

    二人は意外なこの状況に声も出ない。

    キース 「ふ...柄にもなかったか...」

    キース 「生きてまた会おう」

    そういって2人に背を向け、丘を降りていった。

    キースの姿が見えなくなるまで、2人は敬礼を解かなかった。
  24. 24 : : 2013/11/03(日) 21:47:47
    敬意表する → 敬意を表する です...
  25. 25 : : 2013/11/03(日) 21:57:52
    いや、このSS今読んだけど最高だわ。
    頼むから続き書いて…
  26. 26 : : 2013/11/03(日) 22:04:09
    はい!! 頑張ります
  27. 27 : : 2013/11/03(日) 22:05:39



    〜〜〜


    ジャン 「...教官があんなにマルコのこと覚えてくれているとは思わなかったよ...嬉しかったな...」

    クリスタ 「...そうだね」

    ジャン 「もしかしたら、教官は兵士一人一人、しっかり見ていてくれたのかもしれないな...」

    クリスタ 「うん...」

    ジャン 「その分、失った悲しみも大きいんだろうな...」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「なぁクリスタ... マルコが俺にとってもどうでもいい存在だと、あれ本気で言ってたのか?」

    クリスタ 「そっそれは...」

    ジャン 「どうなんだ?」

    クリスタ 「ごめんなさい... 勢いで...つい...」

    ジャン 「まぁ、俺の言い方も悪かったから、誤解を招いても仕方なかったのかもしれないけど...」

    ジャン 「俺だってなぁ... 辛いんだよ...」ジワァ

    クリスタ 「え...」ビクッ

    ジャン 「あいつが死んだことが、今でも信じらんねぇ...」

    ジャン 「一緒に憲兵団に入るって約束したんだ。それも、あと一歩のところで実現できたんだ... なのに... どうして...」ボロボロ

    クリスタ 「あ...!!」

    涙とは無縁そうなジャンのそれは、クリスタの心を後悔で満たすことには充分すぎる演出だった。


    ジャン 「死にたくないやつが死んで... 生きたくないやつが生きる... おかしいだろうがよぉ... こんなこと...」ボロボロ

    クリスタ 「...ごめん...」

    ジャン 「生き残った俺たちがよぉ、死にたかったなんて言ったら、あいつら報われねぇよ」ボロボロ

    クリスタ 「...」

    ジャンはうつむき、少しの間涙を流した。
  28. 28 : : 2013/11/03(日) 22:05:57
    グヘヘジャンクリ
  29. 29 : : 2013/11/03(日) 22:07:24
    あ、すみません。シリアスなのに
  30. 30 : : 2013/11/03(日) 22:08:28
    いえいえ 全然ok
  31. 31 : : 2013/11/03(日) 22:11:12
    かんばっ!!
  32. 32 : : 2013/11/03(日) 22:19:03
    頑張ります!!っていいたいとこだけど...
    今日はこんぐらいで許してください...
    明日完結させます!!
    多分 7:00くらいからあげてくんで、ヨロシク!!
  33. 33 : : 2013/11/03(日) 22:23:41
    お願いしまーす
  34. 34 : : 2013/11/03(日) 22:55:12
    好物うみゃいマクマク
  35. 35 : : 2013/11/04(月) 07:01:21
    7時だッ!!期待
  36. 36 : : 2013/11/04(月) 08:12:35
    夜の7時だったかな?
  37. 37 : : 2013/11/04(月) 08:19:37
    >>36 ▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂うわあああああああ
  38. 38 : : 2013/11/04(月) 09:40:29
    >>37
    泣かないで…( T_T)\(^-^ )
  39. 39 : : 2013/11/04(月) 19:01:06
    12時間待ったぞ
  40. 40 : : 2013/11/04(月) 19:13:40
    僕も待った…頼むよ
  41. 41 : : 2013/11/04(月) 19:15:01
    すいません...
    朝と勘違いしてた人がいたみたいで...
    自分の伝達不足でしたm(_ _)m
  42. 42 : : 2013/11/04(月) 19:15:11
    では、行きます
  43. 43 : : 2013/11/04(月) 19:16:54
    ジャン 「すまん... 取り乱した...」

    クリスタ 「ううん、大丈夫だよ...」

    ジャンは再び月を見上げる。

    ジャン 「俺は、死んだ奴らの思いを背負って生きていけるほど強い人間じゃねぇ。」

    ジャン 「だから、あんまりそういうことは考えないようにする...」

    ジャン 「ただ、あいつらのことを忘れない... 」

    ジャン 「それが一番の弔いだと...そう、思うことにしたよ...」

    ジャン 「俺にとって都合がいいだけ...かもしれないけど...」

    クリスタ 「そう...」

    ジャン 「て言っても、マルコが死んだ悲しみがなくなったわけじゃねぇぞ...」

    ジャン 「ただ、自分自身、そうしないと前を向けない気がしたんだ...」


    クリスタ 「...決めたんだ...」

    ジャン 「あぁ...」

    クリスタ 「...」

    クリスタ 「...ジャンは強い人間なんだね...」

    ジャン 「はぁ? だからそんなんじゃないっていったろ...」

    クリスタ 「うぅん。 強いよ。私なんかと比べて...十分に...」

    クリスタ 「そうやって運命を自分1人で切り開いて行けるもの...」

    クリスタ 「でも私は違う...」

    クリスタ 「私には実力もないし、心も強くない... だからジャンみたいに、人の役に立つことで自分の生きる意味を見つけ出すことができない...」ジワァ

    クリスタ 「私には、自分で自分の道を切り開く力も勇気もない!!」ポロ
  44. 44 : : 2013/11/04(月) 19:19:56
    クリスタ 「私はどうしたらいいの? 私は何をすれば楽になるの?」ポロポロ

    クリスタ 「わかってるの、私だって!! このままじゃいけないことくらい...」

    クリスタ 「でも、どうにもならないの!! 死ぬこと以外で方法が思いつかないの!!」ポロポロ

    ジャン 「お!?」ドサッ

    クリスタは、急にジャンの胸に飛び込んできた。

    クリスタ 「ねぇ、お願い、ジャン...私を助けて...」ボロボロ

    クリスタ 「仲間を助けてくれるんでしょ? だからお願い...私に生きる意味を教えて!!」ボロボロ

    そういってクリスタはすがるようにジャンの目を見つめてきた。

    クリスタ 「もう...限界なの... もう疲れたよぉ...」ボロボロ

    クリスタは肩を震わせて泣いている。

    ジャン 「...」

    ジャン 「悪い、クリスタ...」

    クリスタ 「え...?」

    ジャン 「そいつは俺が教えてやることはできない...」

    クリスタ 「どうして...」ポロポロ

    ジャン 「クリスタの人生を、俺が決めることはできないからだ...」

    クリスタ 「そんなぁ!! ジャンも私を見捨てるの!!」ボロボロ

    ジャン 「...」

    クリスタ 「もうジャンしか頼れないのぉ!!」ボロボロ

    ジャン 「...」
  45. 45 : : 2013/11/04(月) 19:21:26
    ジャン 「クリスタ...」

    ジャン はクリスタの華奢な体を優しく抱きしめる。

    ジャン 「大丈夫だ。お前を見捨てたりなんかしねぇよ...」

    クリスタ 「え...じゃあ...」

    ジャン 「そりゃ正解があるのなら教えてやる。でも、生きる理由は人それぞれだから、個人個人で見つけるしかないんだ...」

    クリスタ 「だから私にはそれが...

    ジャン 「まぁ、聞け、クリスタ。しかもこれはきまぐれなもんでな...」

    ジャン 「俺みたいに簡単に見つけられる奴もいれば、一生わからないまま死ぬやつもいると思う。」

    ジャン 「お前も何十年かかるか分かんねぇ...」

    クリスタ 「そんな!! 無理だよ!! 私には耐えられない!!」ボロボロ

    ジャン 「そうだな... お前には耐えられないかもしれねぇな...」

    クリスタ 「だったら!!」

    ジャン 「だから、俺も一緒に探してやる...」

    クリスタ 「え?」

    ジャン 「お前の隣で、見つかるまで、支えていてやる。」

    ジャン 「お前が苦しさに耐えられなくなったとき、俺が抱きしめてやる。」

    ジャン 「そんで泣き飛ばしちまえ。嫌なこと全部。」

    ジャン 「そしてまた探しに行けばいい。見つかるまで、何度でも。」

    クリスタ 「ジャン...」

    ジャン 「だから、今だってもっと泣いていいんだぞ?」

    クリスタ 「え?」

    ジャン 「忘れちまおうぜ、嫌な思い出全部」

    ジャン 「んで明日から前向いて生きていこうぜ、俺と一緒に。」

    クリスタ 「...」
  46. 46 : : 2013/11/04(月) 19:22:35
    ジャン 「...」はぁ...

    ジャン 「ムカつくよなぁ、クリスタ?」

    クリスタ 「...?」

    クリスタ 「何が...?」

    ジャン 「こんなに可愛く生まれてきてやったのに、邪魔者扱いする家族が...」

    クリスタ 「!! 」

    クリスタ 「そんな...」

    ジャン 「巨人の襲撃を食い止めたんだ... 褒めてくれたっていいよなぁ!!」

    クリスタ 「...」

    クリスタ 「う...」

    ジャン 「やってらんないよな!! そんな家族、こっちから願い下げだ!!」

    クリスタ 「うぅ...」

    ジャン 「言ってやれよ!! クリスタ !! お利口ぶってんじゃねぇ。」

    ジャン 「今まで不満、全部言ってやれ!!」
  47. 47 : : 2013/11/04(月) 19:24:14
    クリスタ 「...」ポロ

    クリスタ 「私だって...」ボソッ

    クリスタのなかでなにかが弾けた。

    ジャン 「うん?」

    クリスタ 「私だって!! 好きで妾の子に生まれて来たわけじゃないもん!!」ボロボロ

    ジャン 「ああ」

    クリスタ 「みんなに家の子だって認めてほしかったよ!!」ボロボロ

    ジャン 「そうだよな...」

    クリスタ 「いつも強そうな男の人に私の行動をみはらして!! 怖かったよ!!」ボロボロ

    クリスタ 「自分の家なのに自由にできないなんておかしいよ!!」ボロボロ

    ジャン 「あぁ、おかしい...」

    クリスタ 「私だってやりたいことぐらいあったよぉ!!」ボロボロ

    ジャン 「どんなこと?」

    クリスタ 「私もお父さんとお母さんと一緒に暮らしたかった!!」ボロボロ

    ジャン 「それで?」

    クリスタ 「一緒にご飯食べたり、絵本よんだりしたかった!!」ボロボロ

    ジャン 「他には?」

    クリスタ 「近所の子供達と普通に遊びたかった!! 綺麗なパーティーに連れていって欲しかった!!」ボロボロ

    クリスタ 「もっと褒めてもらいたかった!! もっと叱って貰いたかった!!」ボロボロ

    クリスタ 「もっと私のことを見てもらいたかったよぉ!!」ボロボロ

    ジャン 「あぁ...」
  48. 48 : : 2013/11/04(月) 19:25:45
    泣けるわ
    。・゜・(ノД`)・゜・。
  49. 49 : : 2013/11/04(月) 19:27:06
    クリスタ 「なんで皆で私のこといじめたの!? 私何か悪いことしたの!?」ボロボロ

    ジャン 「お前は何も悪くないよ、クリスタ...」

    クリスタ 「私はお友達になりたかった... ただそれだけだったのに!!」ボロボロ

    クリスタ 「あんな目で私を見て... 皆酷いよぉ!!」ボロボロ

    ジャン 「最低な奴らだ...」

    クリスタ 「もう、皆とお友達なってあげないから!! 私にだっていっぱいお友達できたもん!!」ボロボロ

    ジャン 「そうだな」

    クリスタ 「皆なんて...」

    ジャン 「皆なんて?」

    クリスタ 「皆なんて...」

    ジャン 「...言ってやれよ... クリスタ...」

    クリスタ 「皆なんて大嫌いだぁ!!」うわぁぁん!!

    クリスタは赤ん坊が泣くように、大声で泣き始めた。

    ジャン 「よく言ったぞ... クリスタ...」

    そう言って、ジャンは強くクリスタ抱きしめた。

    クリスタはジャンの胸の中でひとしきり泣き続けた。
  50. 50 : : 2013/11/04(月) 19:28:49


    〜〜〜



    クリスタ 「ごめんなさい!! ジャン !! あんなひどいこと言って!!」ボロボロ

    ジャン 「気にしてねぇよ...」

    クリスタ 「もう、死にたいなんて言わないから!!」ボロボロ

    ジャン 「あぁ...」

    クリスタ 「ほんとに? ほんとに気にしてない!?」ボロボロ

    ジャン 「ほんとうだって...」

    クリスタ 「だって... だってさっきのジャン怖かったもん!!」ボロボロ

    ジャン 「え?」

    クリスタ 「男の人に胸ぐらを掴まれたことなんてなかったもん!!」ボロボロ

    クリスタ 「あんなに怖いと思わなかったよぉ!!」ボロボロ

    ジャン 「そっそれは...」アタフタ

    クリスタ 「絶対私のこと嫌いになったからそんなことしたんだァ!!」うわぁぁん!!ボロボロ

    ジャン 「ちっちげえよ、馬鹿!!」アタフタ

    クリスタ 「じゃぁ、そのことを証明してよぉ!!」ボロボロ

    ジャン 「は?... どうやって?」

    クリスタ 「ほらやっぱり!! 証明できないじゃん!!」ボロボロ

    ジャン 「だーもうわかったよ!! これでいいか?」ナデナデ

    クリスタ 「う...うん...//」ニッコリ

    ジャン (なんだ...こいつ...可愛すぎる...)ナデナデ

    クリスタ 「えへへ...// ジャンの手っておっきいね。」デレデレ

    ジャン (なんだ...この気持ち... )ナデナデ

    クリスタ 「もっとして...//」デレデレ

    ジャン (妹にほしい...)ナデナデ

    しばらく、ジャンはクリスタの頭をなで続けた。
  51. 51 : : 2013/11/04(月) 19:30:59
    話の中心はこんなもんです。
    完結までしっかり書き溜めてから出したいんで、21:00くらいからもう一回あげます。
  52. 52 : : 2013/11/04(月) 19:50:07
    (ふふふ、計画通り)
    うん、お願いしまーすw
  53. 53 : : 2013/11/04(月) 19:59:12
    ここまで核心に触れるジャンクリは見たことも無い…待った甲斐がありました
  54. 54 : : 2013/11/04(月) 20:14:13
    >>53
    泣きながらも待ってて損はなかったですね!
  55. 55 : : 2013/11/04(月) 21:09:38
    上げてけれ〜
  56. 56 : : 2013/11/04(月) 21:10:45
    〜〜〜数分後

    ジャン (流石にそろそろ帰ったほうがいいな...)ナデナデ

    ジャン 「おい、クリスタ... 」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「クリスタっておい...」

    彼女はジャンの腕の中で、寝息をたて安心して眠っている。

    泣きつかれてしまったようだ。

    ジャン 「はぁ... まったく... こんな顔されたら起こせねぇよ...」

    その顔は正しく天使の寝顔だった。

    ジャンはクリスタを担ぐと、兵舎へと歩を進めた。

    〜〜〜

    クリスタ 「...ジャン?」

    その途中でクリスタはようやく目を覚ました。

    ジャン 「よぉ、起きたか、クリスタ。」

    クリスタ 「うん... 私寝ちゃったんだね...」

    ジャン 「そうだな。 ほら、歩けるか?」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「聞いてるか?」

    クリスタ 「嫌だ...//」

    ジャン 「は?」

    クリスタ 「このままがいい//」ギュッ

    ジャン 「はぁー... 子供か? お前は...」

    クリスタ 「子供でいいもん//」ムスー

    ジャン (まぁ、今まで甘えてこれなかったんだ... 俺の前でくらい、許してやるか...)

    ジャン 「わかったよ。 でも、女子寮には入れないからな?」

    クリスタ 「うん、分かってる...」
  57. 57 : : 2013/11/04(月) 21:11:55



    〜〜〜

    クリスタ 「ねぇ、ジャン? 」

    ジャン 「うん?」

    クリスタ 「俺と一緒に生きていこうって言ったよね?」

    ジャン 「まぁ... そう改めて言われると恥ずかしいけどな...//」

    クリスタ 「その...ジャンはさ... 好きな人っているの//」

    ジャン 「はぁ? そりゃいるだろ?」

    クリスタ 「え!?」

    ジャン 「お前... あんだけ言っていて気づかなかったのか?」

    クリスタ 「え...//」

    ジャン 「そりゃ死に急ぎ野郎並の鈍感さだぞ?」

    クリスタ 「そうだよね...// じゃなきゃあんなこと...」モジモジ

    ジャン 「そりゃそうさ...」

    クリスタ (ジャン私のことが...//)

    クリスタ 「そっか...// 一応確認だけど... ジャンの好きな人ってわた ジャン「ミカサだぞ」

    クリスタ 「...」

    クリスタ 「...え?」

    ジャン 「ん? だからミカサ」

    クリスタ 「...」
  58. 58 : : 2013/11/04(月) 21:12:46
    ジャン 「おかしいなぁ... 結構積極的にアプローチかけてたんだけどなぁ? クリスタが気づかないようじゃ甘かったのか!?」

    クリスタ 「...」イラッ

    ジャン 「あ!! そうだクリスタ!! これからミカサをおとすための情報を俺に回してくんねぇか!? 情報の質次第でなんか奢るから!!」

    クリスタ 「...」イライラッ

    ジャン 「いやー、やっぱり俺天才だなぁ! そして持つべきもんは友達だなぁ!!」

    クリスタ 「...」イライライラッ

    ジャン 「ふふふ...ミカサが俺のモノになるのも秒読み段階に突入だな...」ゲスガオ

    クリスタ 「...」ブチッ

    ジャン 「任せたぞクリスタ !!」ホクホク

    クリスタ 「...下ろして...」

    ジャン 「ん?」

    クリスタ 「下ろしてって言ってるでしょ!!」ゲシゲシ

    ジャン 「うわ!! なんだよイキナリ!?」

    クリスタ 「下ろせぇぇ!!」バタバタ

    ジャン「おい暴れんな!! ほら、下ろしたぞ!?」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「なんだよ急に!! いてぇじゃねぇか!?」

    クリスタ 「...」

    クリスタ 「知らない...」プイ

    ジャン 「はぁ!? そんな訳ねぇだろ!?」

    クリスタ 「あんなことされたら...勘違いしちゃうよ...」ボソ
  59. 59 : : 2013/11/04(月) 21:13:54
    ジャン 「ん? なんて?」

    クリスタ 「何も言ってないよ!! この女ったらし!!」ジワァ

    ジャン 「俺はミカサ一筋だ!! てかなんで泣いてるんだよ!?」アタフタ

    クリスタ 「泣いてなんかねぇよ!!」グシグシ

    ジャン 「お...おう ... (キャラ変わっとる...)」

    クリスタ 「あ!? そ〜いえば〜」

    クリスタ 「調査兵団の兵舎に移るために、いろんな日用品を買いにいかなきゃなんないなぁ〜〜〜」チラッ

    クリスタ 「早めに済ませておきたいから、明日買い出しに行こうかなぁ〜〜」チラチラ

    ジャン 「そうか。 寝るの遅くなっちまったし、俺は昼過ぎまで寝てるよ」

    クリスタ 「...」

    ジャン 「治安が悪くなってるからな。 ユミルと一緒に行けよ?」

    クリスタ 「...」

    クリスタ 「違うだろ」バシッ

    ジャン 「は? ビンタ!?」ヒリヒリ

    クリスタ 「そこは荷物持ちさせてくださいだろぉ!?」ジワァ

    ジャン 「は!? んなもんやってられるか!! てかなんで泣いてるんだよ!?」アタフタ

    クリスタ 「泣いてんかねぇよぉぉ」ヒジウチ!!

    ジャン 「ぐほぁ!! 肘だと!?」

    クリスタ 「明日10時に兵門前に集合だよぉ!!」

    ジャン 「ふざけんな!! 誰のせいで寝不足だ思ってやがる!? おらァ寝るぜ!!」スタスタ

    クリスタ 「ちょっと待ってよぉ!!」
  60. 60 : : 2013/11/04(月) 21:14:53
    ジャン 「嫌だね。ミカサならまだいいにしろ、なんで小学生と一緒に行かなきゃなんねーんだ? 俺は保護者じゃねーぞ!!」スタスタ

    クリスタ 「ふ!!」アニキック!!

    ジャン 「ぐは!?」ベキ!! ドサ!!

    クリスタ 「とりゃぁ!!」アニ式締め技

    ジャン 「く...クリスタ... 苦しい」ギリギリ

    クリスタ 「いい加減気づけよぉ!! 女の子のしゃべり方と私の気持ちを」

    ジャン 「わかった...行く!! 行くから!!」

    クリスタ 「ほんとにぃ?」

    ジャン 「行くから... 死ぬ...」ミシミシ

    クリスタ 「ふ... ならいい...」リヴァイ風

    クリスタ 「さ、ジャン!! 兵舎戻ろう!! 」

    クリスタ 「...あれ、ジャン?」

    ジャン 「...」チーン

    クリスタ 「...」

    クリスタ 「うん、疲れて寝ちゃったんだ」バキ!!

    ジャン 「痛え!!」

    クリスタ 「あ...起きた...」

    ジャン 「あれ、クリスタ? 今俺は何を...?」

    クリスタ 「転んだんだよ、きっと」他人顔

    ジャン 「そう...なのか?」

    ジャン (クリスタに殺されかけていた気がするんだが...)

    ジャン (いや、それはないない。クリスタがそんな理由のない暴力を振るうわけが無い...)

    クリスタ 「ジャン...約束は覚えているよね...?」ニコニコ

    ジャン 「えーと...なんだっけ?」

    クリスタ 「明日10時!!」ギロ

    ジャン 「へっ兵門前に集合」ビク!!

    クリスタ 「よろしくね?」ニコニコ

    ジャン 「はい...」

    ジャン (俺は疲れてるんだ... クリスタがこんな殺気を出せるわけが無い...)

    クリスタ 「早く帰ろ?」

    ジャン 「おう...」
  61. 61 : : 2013/11/04(月) 21:16:49
    な…ジャン…貴様…
  62. 62 : : 2013/11/04(月) 21:16:52
    〜〜〜兵舎〜〜〜

    ジャン 「んじゃぁな。俺こっちだから。」

    クリスタ 「うん... あ!! 待って!!」

    ジャン 「ん?」

    クリスタ 「今日は、ありがとね...」

    ジャン 「気にすんなよ...」

    クリスタ 「ジャンのおかげで、前に進むことができたよ」

    ジャン 「そうか... そりゃ良かった。」

    クリスタ 「これからもよろしくね。」ニコ

    ジャン 「あぁ、 大事なのはこれからだ。」

    クリスタ 「あと、明日もよろしくね。」ニコ

    ジャン 「え... うん... まぁ...はい...」

    ジャン (あれ? なんで俺はクリスタと出掛けるんだっけ? 思い出せねぇ...)

    クリスタ 「あと、ジャンのこと諦めないから...//」

    ジャン 「? そうか...?」

    クリスタ 「ねぇ、目、つぶって?」

    ジャン 「は? なんで?」

    クリスタ 「いいから!!」プンプン

    ジャン 「分かったよ...」ギュ

    ジャン 「ほらつぶったぞ!? 」

    クリスタ 「かがんで...」

    ジャン 「?...」

    ジャン 「ほら、かがんだぞ? 次はなに...

    そう言い終わる前に、ジャンの唇に柔らかな感触があった。

    ジャン 「!?」

    目をあけてみると、そこには女神の顔があった。

    ジャン 「は? ちょ!? おまえ!?」

    女神「へへへ...// 今日のお礼だよ...//」

    ジャン 「...」チーン

    女神 「じゃあ、明日ヨロシクね// おやすみなさい//」タタタ

    そういって、女神は女子寮のほうへ消えていった。

    ジャン 「...は!!」ワレニカエル

    ジャン 「い、今のは夢か!? 女神に口付けされていたような気がしたんだが...」

    ジャン 「んなわけねぇ... よな... そうか... 俺は疲れているんだ!!」

    ジャン 「そうだ、明日は女神と買い出しに行くんだったな!!」

    ジャン 「めがみ? いやいやクリスタだ!!」

    ジャン 「はぁーー!!、結構疲れてんな俺は...」

    そうブツブツつぶやきながら、ジャンも男子寮へと消えていった。

    二人とも、布団に入った途端、ぐっすり眠たっとさ。


    〜〜〜続く〜〜〜
  63. 63 : : 2013/11/04(月) 21:17:35
    続編考えてます!!
    ジャンの実家に行く話です
  64. 64 : : 2013/11/04(月) 21:19:35
    I don't know what's worth fighting for 闘う価値などわからない

    Or why I have to scream なぜ叫ばなければならないのかも

    I don't know why I instigate なぜけしかけられるのかわからない

    And say what you don't mean なぜあなたは意味のない事を言う

    I don't know how I got this way どうしてこうなったのかわからない

    I know it's not alright 良くないってわかってる

    So I'm breaking the habit だから今までをぶち壊す

    I'm breaking the habit tonight 今夜僕の今までをぶち壊すんだ



    この歌詞は、Linkin Park(リンキンパーク)っていう、世界で最も有名なバンドの、Breaking The Habit っていう曲のサビです。

    なんかクリスタにぴったりの歌詞だなぁと思って、これを元にssを書くことにしました。
  65. 65 : : 2013/11/04(月) 21:20:25
    2番のサビが終わって、チェスター(vo)がシャウトしながら歌うところは、クリスタが家族への恨みを告白するところをイメージしました。

    曲聞いてもらって、もう一回読んでもらえると嬉しいです。

    http://m.youtube.com/watch?v=-gKd8YoMJNg

    この曲のmvは、 MTV Video Music Awardsという世界的な賞を受賞しました。

    このアニメを制作したのって、日本の会社らしいですよ

    映像にも漢字が出てきましたし

    良かったらほかの曲も聞いてみてください

    好きになった曲があればコメントください
  66. 66 : : 2013/11/04(月) 21:20:53
    >>63
    それって新しいスレを立てるってことですか?もしそうだったとしても待ってますよ
  67. 67 : : 2013/11/04(月) 21:21:40
    はい
    また土日に投稿していきます。
  68. 68 : : 2013/11/04(月) 21:30:34
    >>67
    お前…本当に…頼むぞ…!(ジャン風)

    はい、お願いします
  69. 69 : : 2013/11/04(月) 21:43:51
    のててこそそのここのやるあのやちねとのおほとねをほたやはやそうねたへさよはとあへねちれるゆね

    やったー
  70. 70 : : 2013/11/04(月) 21:49:31
    頑張ります!!
  71. 71 : : 2013/11/05(火) 14:31:50
    続き頑張ってください!
  72. 72 : : 2013/11/06(水) 00:06:56
    良作だった


    おつ
  73. 73 : : 2013/11/06(水) 19:15:28
    2話目も有ります

    よろしくです http://www.ssnote.net/archives/2222
  74. 74 : : 2013/11/07(木) 21:51:10
    間違えました、こっちです http://www.ssnote.net/archives/2277
  75. 75 : : 2013/11/30(土) 17:54:37
    こんなジャンクリが書けるなんてあなたは天才ですかっ!!

    今から続編を読みたいと思います。
  76. 76 : : 2015/01/18(日) 15:42:47
    お! このライター、平らー
  77. 77 : : 2016/03/15(火) 22:17:17
    感動しました!!(*T^T)
    ジャンクリ大好きです!!

  78. 78 : : 2016/06/11(土) 18:08:58
    スゴく感動しました!!次も楽しみです!!!

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