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【ネタバレ注意】苗木「絶望のキミ」
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- 1 : 2014/06/19(木) 20:47:24 :
- ・ネタバレ注意
・苗木×江ノ島?
・苗木君絶望堕ち
・コロシアイ学園生活中
・どう足掻いてもバッドエンド
・短いです
・せっかく書いたのだから載せますが、本当に誰得なんだろうという作品
以上をご理解ください。
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- 2 : 2014/06/19(木) 20:48:01 :
モノクマ「というわけで、キミたちはここでの生活を受け入れるか、誰かを殺すしかないのです!」
モノクマという白黒のクマにコロシアイのことを聞いたとき、ボクはなぜか不自然な喜びを感じた。
殺すとか殺されるとかそんなの全然意識をしたことない。TVとかフィクションの向こう側の世界の話だ。
自分自身に降りかかりそうなこの状況で…喜び?
ボクがぼーっとしている間に話は進んだようだ。とりあえずモノクマの話は保留になって、探索をすることになったらしい。
舞園「苗木君?大丈夫ですか?」
苗木「あ、舞園さん。平気だよ。じゃあ、ボクは行くから。」
なぜか彼女、いや誰にも近づいてほしくない。
ボクは舞園さんが後ろで呼んでいるのを無視して、探索に出かけた。
石丸「では、皆探索の結果を報告しよう!」
朝日奈「窓とかが鉄板で覆われてたよ!」
大神「我が殴ってもびくともしなかったな。」
大和田「玄関っぽいところのでけぇ扉もびくともしなかったな。」
桑田「二階にいけそうな階段はあったけど、行けないように封鎖されてたな。」
見つけたものはどれも現状をよくするものではなかった。
腐川「な、なによ!何もわからないってことじゃない!」
セレス「わかったではありませんか。ここからの脱出は不可能だということが。」
状況は絶望的。だというのにボクは…。
舞園「苗木君。どうして笑っているんですか?」
苗木「え?」
葉隠「こんな状況で笑うっておかしーべ!?」
苗木「ああ、いや…えっと…なんでだろう。」
腐川「ふ、ふん!おかしくなったんでしょ!」
桑田「そりゃあ、こんな状況だしおかしくなってもおかしくねーけど…。」
苗木「…ごめんね。ボクにもよくわからないや。」
その場はそれで収まった。けど…。
霧切「………。」
霧切さんがすごく見てくるんだよね…。
霧切「苗木君。あなた…まるで楽しんでいるようね。」
会議が終わったあとに言われた言葉だ。
苗木「楽しむなんて!そんなわけないじゃないか!」
喜びの感情なんて、きっと気のせいだ。楽しんでいるわけがない!
霧切「そう。わかったわ。」
そこで彼女は引き下がった。
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- 3 : 2014/06/19(木) 20:49:17 :
- ~ある日の夜~
「苗木―!絶望的にひまー。」
「いつものように誰かをからかったらいいじゃないか。」
「それも飽きたー。」
「うーん、なら…。」
苗木「あ…ゆ、夢?」
出てきた女の子は…江ノ島さんに似ていたけど、違う。
彼女は江ノ島さんじゃない…。
でもなんだろう、彼女のことを思い出したら…。
ピンポーン。
ああ、誰かが来た…。
これからどんな絶望的なことが起こるんだろうね…。
ワクワクして、堪らないよ…。
そう考えながらボクは扉を開けた。
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- 4 : 2014/06/19(木) 20:50:18 :
- ~翌日の朝~
舞園さんが朝食会に来ない。ということでボクは自分の部屋を見に行った。
前日に部屋の交換をしていたから彼女がいるとしたらボクの部屋だ。
ボクは自分の部屋を開けたら、そこには荒れ放題の部屋。そして、ドアノブが壊れているシャワールーム。
僕はその扉を開けた…。
ボクの部屋のシャワールームに背をあずけるようにして、血まみれの舞園さんがそこにいた。
『死んでる』
確実にそう見えるほどの出血、そして腹の包丁。
それを見てボクは
苗木「アハハッ…アハハハハハハ!」
笑いが止まらなかった。
なんで?なんでボクは笑ってるの?
嬉しい?この感情は嬉しいのか?舞園さんが死んで?
こんな絶望的なことが起こったのに僕は喜んでいるのか?
苗木「舞園さんが死んじゃった…。ふふ…アハハ…。」
石丸「苗木君ッ!どうし…うわああああああああ!?」
大神「どうした!?…く、これは!?」
モノクマ『死体が発見されました。一定時間のあと、学級裁判を…。』
モノクマが何かを言っていても周りが騒がしくなってもボクはずっと笑い続けていた。
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- 5 : 2014/06/19(木) 20:51:12 :
- モノクマ「学園長の暴力は校則違反だけど…今回は特別に許してあげるよ!」
江ノ島「え…。」
十神「ふん、どういう風の吹き回しだ。」
モノクマ「そうしたほうが面白いものが見れるからだよ」ウププ
碌でもないものに決まっているのに、なんで僕はこんなにワクワクしてる んだろう。
さっきからおかしい。舞園さんの死体を見てからワクワクする感情が止まらない。
モノクマ「もう、苗木君さっきからニヤニヤして!舞園さんが死んでそんなに嬉しいの?」
苗木「違う!そんなわけないじゃないか!」
モノクマ「じゃあ、なんで笑ってるのさ!」
苗木「それは…。」
違う。本来の僕は人が死んでニヤニヤするようなやつじゃない…。
周りを見る。みんなの目にあるのは恐怖、不安、戸惑い。
そして、「こいつはもう狂ってしまっている」という諦めのような感情。
腐川「苗木が殺したんだわ!そうに決まっているわ!」
腐川さんのその言葉でさっきまでの視線に疑惑が加わった。
みんながボクを信じてくれない。ボクはやってない。信じてよ。
心地よいほどの絶望感が身を包む。
心地よい?
腐川「なんで笑ってるのよ!気持ち悪い!」
またボクは笑っていたのか…。
十神「ふん、そんなやつは放っておいてさっさと調査を開始するぞ。学級裁判とやらで犯人を突き止めなければならないのだろう?」
モノクマ「そうですね!はやく行ったほうがいいと思うよ?」
十神「というわけだ、俺は行く。」
その言葉で皆は調査に出かけたようだ。
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- 6 : 2014/06/19(木) 20:51:33 :
- 調査は一応したけど…。
みんなは僕が犯人だと思っているようだ。
なんでだよ!舞園さんはボクにとって大切な人だったんだ!そんな人を手にかけるなんて…。
(最高じゃないか…!)
え?
確かにボクの声だ。その声で最高と言ったのだ。
ボクはどうしてしまったのだろうか。
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- 7 : 2014/06/19(木) 20:52:01 :
- 学級裁判が始まった。それでしばらくして、ボクの部屋が犯行現場ってことになって…。
腐川「苗木が犯人なんでしょ!?」
違う!そんなことはしない!ボクが犯人じゃないっていう証拠だって…
苗木「そうだよ。ボクが犯人なんだ…。」
腐川「は…?」
大和田「て、テメェ、マジで言ってんのか?」
苗木「うん、そうだよ。初めは生き残ろうと思って、舞園さんを殺しちゃったけど、後からすごく後悔したんだ。もうこうやってみんなが疑い合うようなこの状況は嫌なんだ。」
十神「一応聞いてやる。どうやって殺した。」
苗木「舞薗さんが部屋の交換を申し込んできたんだ。その時にもしかしたら殺せるかも…てね。包丁自体は舞園さんが持ってたんだけど、たぶん彼女はボクを殺す気だったんじゃないかな?部屋にあった模擬刀で反撃して、包丁を奪ったあとにシャワールームに追い詰めて刺したんだ…。」
自分でも信じられないくらいスラスラと嘘を述べる。
なんで?ここでボクが犯人になったらみんなもろとも処刑されてしまう…。
ああ…なんて…
苗木「絶望的なんだろうね…。フフフ…。」
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- 8 : 2014/06/19(木) 20:53:13 :
- 霧切「みんな落ち着きなさい!苗木君を犯人であると断定するのは早いわ!」
桑田「って言ってもよぉ、本人が自供してんだぜ?」
腐川「議論するまでもなく苗木が犯人じゃない!」
山田「正直な話、これ以上の議論は無駄ですぞ。」
ああ、みんながボクを犯人だと糾弾する。
桑田「つか、もう犯人決まったんならさっさと投票タイム?ってやつやんねーか?」
投票タイム。ふふふアハハ…これからみんなが絶望してボクも絶望できる…。
ああ、なんて絶望的なんだ…。
これからみんなの顔が絶望に染まるのが楽しみでたまらないよ!
モノクマ「いいの?逝っちゃう?逝っちゃうよ?」
霧切「待ちなさい!まだ結論を出すのは早いわ!」
モノクマ「いいえ!もうそんな雰囲気じゃないので待ちません!じゃあ、逝きましょー!投票の結果黒となるのはいったい誰なのか!?その答えは…」
苗木 苗木 苗木
ブッブー!
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- 9 : 2014/06/19(木) 20:54:07 :
- モノクマ「だーいふせーかーい!!ウププププププ!」
葉隠「はぇ…?」
苗木「アハハ…。」
十神「どういうことだ!説明しろ苗木!」
苗木「アハハハハハ!」
霧切「くっ…。」
朝日奈「え?どういうこと?苗木が犯人…じゃないの?」
苗木「残念、ボクは犯人じゃないんだ。」
腐川「ど、どどどどういうことよ!じゃあなんで自分が犯人だなんて!」
苗木「なんで、なんでなんだろうね…。強いて言うなら…絶望したかったから…かな。フフフフフ…。」
大神「キサマ…!」
モノクマ「ちなみに、今回舞園さやかさんを殺した犯人は桑田怜恩クンでしたー!」
大和田「桑田…テメェ…!」
桑田「………。」
苗木「アッハハハ!桑田君!キミは生き残れたんだよ?そんな絶望した顔しないでもっと喜びなよ!」
石丸「そうか!君たちは共犯の関係にあったのだな!?」
桑田「……ちげぇよ…。」
山田「違う…といいますと?」
苗木「別に桑田クンと共犯にあったわけじゃないよ。全部ボクの独断。嘘。偽りの証言だよ。」
不二咲「うぅ、な、なんでぇ?なんでそんなこと…。」
苗木「だからさっきから言っているじゃないか、強いて言うなら絶望のため…ってね。」
モノクマ「うぷぷぷ。みんな納得しましたかな?じゃあ!お楽しみのお仕置きターイムに行きましょうか!」
葉隠「い、嫌だべ!なんで俺まで処刑されなきゃいけねぇんだ!」
腐川「そ、そうよ!わ、私は関係ないわ!処刑するなら苗木だけにしなさいよ!」
モノクマ「ルールは絶対です!じゃあ一人ずつ、張り切って逝きましょー!」
大和田「…クソが…!」
セレス「……様子見をした結果がこれ…ですか…。」
江ノ島「…盾子ちゃん…こういうことだったんだね…。」
みんなの絶望した顔
これから死ぬかも知れない絶望
みんなの恨みのこもった視線
信頼がなくなったことによる絶望
苗木「さいこうぉだよぉ…アッハハハハハハハハハ!!」
みんながどんどん処刑されていき、ついにボクの番になった。
机に固定され、モノクマが目の前で授業をしている。後ろには巨大なプレス機が派手な音を響かせながら近づいてくる。いや、ボクがそっちに移動しているんだ。
ああ…容赦も慈悲もなく、グチャグチャになって潰される…。
苗木「本当に…素晴らしい絶望だよ…」
そうつぶやくのとプレス機が落ちてくるのは同時だった。
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- 10 : 2014/06/19(木) 20:55:01 :
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江ノ島「うぷぷ、なーんかあっさりと終わっちゃったなー。」
江ノ島「ですが、苗木君はどうしたんでしょう。」
江ノ島「あいつはそんな性格じゃなかったはずだぜぇ?」
江ノ島「もしかしたら記憶の削除が不完全だったのでしょうか。」
江ノ島「私と恋人同士だった記憶でもあったのかねぇ…。」
………………。
江ノ島「アハハ!お姉ちゃんと恋人を同時に殺せる絶望を味わえるなんて…最ッ高じゃないっ!アッハハハハハハ!」
情報処理室に江ノ島の笑い声が響き渡った。
END
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- 11 : 2014/06/19(木) 20:58:10 :
- あとがき的な
はい、胸糞悪いですね。
自分でもなんでこれを書いたのかはわかりません。最初、苗木×江ノ島で書くかなぁと思い立って、次に学園生活中にもし二人が恋人同士だった過去があったら、苗木君が絶望落ちしててもおかしくないなー。じゃあ、コロシアイ学園生活になったら絶望落ちした苗木君が活躍したら…あ、最初で詰んだ。ってなってこんな話に…。
おかしいな、最初は苗木と江ノ島のイチャイチャ書いてたのに…。
正確には苗木×江ノ島ではありませんねこれw
一度書き上げていたので、一気に投下しました。人目に触れることが少ないでしょうが、見てくださってくれた方はありがとうございます。
ということでこのお話は終わりです。また別のお話で出会えることがあればよろしくお願いします。
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- 12 : 2014/06/20(金) 17:04:03 :
- 一番後悔してるのは桑田かな
乙です!
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- 13 : 2014/06/21(土) 10:18:04 :
- >>12
桑田は苗木が「壊れた」というふうに解釈して、自供したことから露骨に判決を急ごうとしていますが、終わったあとに現実が見えたというか、これから目の前で話している人間すべてが死ぬことを思い知って、絶望したと思います。
一番最初の犯人はそういった意味でもきついと思うんですよね。
何にせよこんな話読んで感想をくださってありがとうございます。正直感想があるとは思いませんでしたw
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- 14 : 2014/07/19(土) 23:31:06 :
- こんな遅れてコメントするって変かも…
この話けっっっっっこう好きです
自分も苗木の絶望堕ち書いてみようかな……
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- 15 : 2014/07/20(日) 02:08:45 :
- >>14 感想ありがとうございます
お気に召したようでうれしいです。
ナナミィさんのSSが投稿されるの待ってます^^
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- 16 : 2015/07/06(月) 21:54:22 :
- 確かに詰みますねw 今度は江ノ島と平和に
過ごすSSを見たいです!!!(*´ω`*)
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- 17 : 2015/07/06(月) 23:48:13 :
- >>16
江ノ島がいると平和という言葉がかけ離れる気がしますw
感想ありがとうございます!
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- 18 : 2015/07/11(土) 00:46:11 :
- wwwそうですねw平和にはならないですねw じゃあ
苗木がモテてるのを知ってて皆の前でイチャイチャする 的な? (ありがちなんだけどね・・・)
そういう絶望を求める盾子ちゃんが見たいッス(ゝω・´★)
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