進撃麻雀~闇に降り立ったエレン少年
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- 1 : 2014/06/14(土) 22:19:22 :
- 麻雀の話ですが麻雀じたいの内容は薄っぺらいです。
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- 2 : 2014/06/14(土) 22:39:44 :
- 期待です
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- 3 : 2014/06/14(土) 22:42:08 :
- ジャラジャラ…
男1「いや~アッカーマンさん、ついてないですね~、親の満貫直撃であと6000点しか無いじゃないですか~」ニヤニヤ
男2「仮に次満貫くらえばもうアウトですからね~、慎重になったほうがいいですよ~」
ミカサ父「わ、わかってるよ」(クソ…南3局で残り6000点、三位で終わればまだ次に希望が残せる、しかしもし最下位なら俺は借金返済のため、命を奪われ臓器を取られる…なんとか…なんとかしなければ…)
ミカサ「…お父さん…」ポロポロ
ミカサ父「…ミカサ…心配するな…父さんは必ず勝ってみせる…だから…泣くな」
ミカサ「…うん」
男1「そうそう、その意気ですよアッカーマンさん、諦めたらそこで試合終了ですからねw」
男2「ぷはw安西先生現るww」
ミカサ父「さあ…南3局2本場、いきましょう…」(勝つためには…イカサマしかない…)
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- 4 : 2014/06/14(土) 23:19:49 :
- 配牌終了
ミカサ父(来た!逆転の目があるタンヤオ、ピンフ、三色、ドラがつけばハネ満もある…いける!)
カチャ…
男1「アッカーマンさん、顔色が良いですなぁ、大きな手でも入りましたか?」
ミカサ父「とんでもない…最悪な配牌ですよ」(いかん、警戒されてはいけない…ポーカーフェイスだ)
カチャ… カチャ…
ミカサ父(入った!テンパイだ!しかし…場にもう高めのローピンが4つ捨てられている…リーチをかけてすりかえの一発ツモ…これしかない…)ドクンドクン
ミカサ父「リーチ!」カチャ
男1「ほう…リーチですか…こわいこわい、ではここは安牌の白で手堅く…」カチャ
ミカサ「…」カチャ
男2「私も安牌で…」カチャ
ミカサ父(やるぞ…やってやる…捨て配の配と入れ替えだ…)ドクンドクン
スッ…
カチ…
ミカサ父(よし!成功した!)
ガシッ ポロ…
ミカサ父「!!?」
男1「アッカーマンさん…随分手癖が悪いですな」
ミカサ父(し、しまった…イカサマがバレた…)
男2「この落とし前はどうつけますか?」
ミカサ父「…」ブルブル
ミカサ「お父さん…」ポロポロ
男1「わかりますよねアッカーマンさん?私達の世界ではイカサマがバレた場合腕を貰う事になっています…」
ミカサ父「そ…そんな…」ブルブル
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- 5 : 2014/06/14(土) 23:22:09 :
- 期待です!
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- 6 : 2014/06/15(日) 22:19:06 :
- ミカサ父「う、腕を貰うなんて…いくらなんでもやりすぎではないですか…せめてチョンボ扱いが妥当だ」ブルブル
男1「アッカーマンさん…あなたはめでたい人ですね…腕を貰う、むしろこれは私達の優しさなんですよ?」
ミカサ父「ど、どういう意味ですか?」
男1「これを仮にチョンボの満貫払いとしましょう…そしたらアッカーマンさん…あなた6000点しか無い状況で8000点を払い、ハコテンで終了…あなたは死ぬ事になる」
ミカサ父「う…」
男1「わかりますよね?あなたは腕を奪われはするが希望をまだ残す事ができるんですよ」
ミカサ父「し、しかし…腕を奪われては…麻雀なんてとても続けられないじゃないか…」
男2「安心しなこっちであんたの代わりのメンツは用意できる、あんたの借金ちゃらか命かの勝負はお嬢ちゃんに託すんだな」
ミカサ「!?」
男1「さて…おい、ポン刀持ってこい」
男2「ハイ」
ミカサ父「うぅ…」ポロポロ
ミカサ「お、お父さん…」ポロポロ
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- 7 : 2014/06/15(日) 22:27:25 :
- 男1「覚悟はいいですね?」スッ
ミカサ父「や…やめてくれ…」ブルブル
ミカサ「い…いや…」ポロポロ
男1「ではその腕いただきまーす!!」
ヒュン!
スパン! ボトッ…
ミカサ父「んぎゃああぁぁぁあああ!!!」ポタポタ…
ミカサ「おとーさーん!!」ポロポロ
ミカサ父「うぅ…うぅ…」ポタポタ
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- 8 : 2014/06/16(月) 17:54:42 :
- 続きは?
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- 9 : 2014/06/17(火) 21:37:26 :
- 早く続き書いて~
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- 10 : 2014/06/17(火) 22:33:07 :
- 男1「ははは、これでイカサマの件は無かった事にしましょう…」
ミカサ父「うぅ…」ポタポタ
男2「じゃあ続き始めますか、欠陥者が一人出たためこちらで用意したメンツを入れて再度仕切り直し、アッカーマンさん、それでいいな?」
ミカサ父「うぅ…うぅ…痛い…」ポタポタ
男1「そいつに聞いても無駄だ、もはや痛みで俺達の声が聞こえていない…お嬢ちゃん今言った条件で良いいな?」
ミカサ「……その前に…お父さんの止血だけでもさせて」
男2「駄目だ、止血したかったらさっさと勝負を終わらせてするんだな」
ミカサ「そんな…」
男2「おいお前、卓に入りな」
男3「ハイ」ガタ
男1「さあミカサちゃんも早く卓に入りな、もたもたしてるとお父さん出欠多量で死ぬかもよ?」
ミカサ「…わかった」
ミカサ(3対1のかなり不利な勝負…1位ならお父さんの借金は無しに、最下位ならお父さんが殺される…)
ミカサ(私は…こんな状況で勝つ事ができるの?…勝てなければお父さんが死ぬ…そんなの…イヤだ)ポロポロ
男1「さあ始めましょう」
ジャラジャラ…
ミカサ父「うぅ…痛い…痛い…」ポタポタ
男2「さっきから…」スッ
ミカサ「?」
男2「うっせーんだよ!!」ドガ!
ミカサ父「ふぎゃあ!」
男2「あんまりみっともねー声出されると気が散るんだよゴミ!」ドス
ミカサ「やめて!」ダキッ
男2「チッ…おいコイツがいると耳障りだから奥の部屋に閉じ込めとけ」
男3「ハイ」
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- 11 : 2014/06/17(火) 23:09:27 :
- 早くエレン出てきて~
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- 12 : 2014/06/18(水) 18:25:53 :
- ジャラジャラ…
東1局、親男1
ミカサ(酷い配牌…でも鳴いていけば早上がりできそう、まずは小さくてもいいから流れを呼び込む…)
カチャ カチャ カチャ
ミカサのツモ牌 白
ミカサ(来た!早上がりの特急券、白のトイツ)
男1「チッ…白か、いらねー牌だ」カチャ
ミカサ「ポン」(やった、あとは適当に鳴いていれば…)
・
・
・
ミカサ「ポン」
・
・
・
ミカサ「チー」
・
・
・
ミカサ「チー」
ミカサ(テンパイ…一萬の裸単騎…)
男1「ふふふ…ミカサちゃん…裸単騎は良くないね、もっと慎重にならないとすぐに終わっちゃうよ」ニヤニヤ
ミカサ「?」
男1「オープンリーチ、一、四、七萬待ち」
男2「俺もオープン、3、6ソー待ち」
男3「俺もだオープンリーチ、2、5、8ピン待ち」
男1「わかっているとは思うが、オープンリーチに振り込んだら役満払いだよ」
男2「くくく…上がれるといいな、その裸単騎」
ミカサ「そ…そんな…」ブルブル
ミカサ(やられた…一萬は既に3枚使われている…自分の手を変えようにも一萬を切ったら男1に振り込んでしまう…私があとできるのは残りのツモ牌誰にも当たらないように祈るだけ…?無理だ…まだ流局まで先が長い…)
ミカサ(振り込んだ時点で私のハコテンで終了……そうなったら……お父さんが…殺されちゃう…)ポロポロ
男2「おいおい何泣いてるんだよ、まだ勝負は分からないじゃんw」
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- 13 : 2014/06/18(水) 19:39:44 :
- 麻雀のことは良く知らないけど、面白そうですね!期待!
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- 14 : 2014/06/18(水) 21:11:48 :
- ありがとうございます、麻雀のところはあんまり深く書かないと思いますんで何となくで読んでもらえれば…
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- 15 : 2014/06/18(水) 21:25:25 :
- 期待!!エレン早く出て来てー!
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- 16 : 2014/06/18(水) 21:31:06 :
- 次順…ミカサのツモ牌…最悪の七萬
ミカサ「そんな…」ポロポロ
男1「ふふ…どうしたのミカサちゃん?早く捨てなよ?」
ミカサ「…」ポロポロ
男2「おい!早く捨てろって言ってんだろ!!クソガキ!!」卓ドン
ミカサ「ひっ」ビクッ
震えた手で七萬を切るミカサ…
男1「ははは!!ついて無いね~ミカサちゃん!ロン!親のオープンに振り込みで48000点!ハコで終了だな」
ミカサ「うぅ…」ポロポロ
男2「これでお父さんは死んで借金を返済してもらう事になる、早速今から臓器を摘出させてもらうが…ミカサちゃん、お父さんが死ぬ様子を見学するかい?」
ミカサ「…い…や…」ポロポロ
男2「面白いんだよ、人間ってね、臓器を全部取ると5センチくらいの薄っぺらさになるんだ!その姿の滑稽さと言ったら…くくく」
ミカサ「お願い…やめて」ポロポロ
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- 17 : 2014/06/18(水) 21:40:21 :
- エレンはまだですか
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- 18 : 2014/06/18(水) 21:40:36 :
- 早くエレン出して~
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- 19 : 2014/06/18(水) 21:45:40 :
- 男1「くくく…私達も鬼じゃない、そんなに懇願されれば良心が痛むってものだ…よし、チャンスをやろう」
ミカサ「チャンス?」
男1「次の半チャン、私達は今勝ち取ったお父さんの臓器を賭けよう、ミカサちゃんはお家で君たちの帰りを心配しているお母さんの身体を賭けるんだ」
ミカサ「お母さんの…身体って?」ブルブル
男1「そうだな、金持ちの変態を相手にさんざん稼がせた後、臓器を摘出させてもらおうかな」
ミカサ「そんな…酷い…」ポロポロ
男2「無理にとは言わないぜ、その場合は今からお父さんの死刑執行だ…どうする?」ニタァ
ミカサ「…や…やる…」ポロポロ
男2「そうこなくちゃ!」
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- 20 : 2014/06/18(水) 21:46:50 :
- エレンはもうちょい先っすかね
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- 21 : 2014/06/19(木) 19:27:15 :
- 男1「確認する、ミカサちゃんが勝てばお父さんを殺すのはやめる、負けた場合はお父さんとお母さんに死んでもらい臓器をいただく、よろしいかな?」
ミカサ「……わかった」
男2「そんな心配そうな顔するなって、勝てば何も問題ないじゃないかw」
ミカサ「…」
ミカサ(負けられない…何がなんでも勝たないと…お父さんもお母さんも殺されちゃう…お母さんもお父さんもいなくなっちゃったら…私は生きていけない…)
しかしミカサの思いも虚しく、これと言った流れを掴む事ができずオーラス、気がつけば最下位で1位との差は20000点以上あった…
さらに最悪な状況は進む
ミカサ(イーシャンテン…でもこの手が作れても1位との逆転はできない…それどころか3位にすら追い付けない…ここは手を崩してより高い手を…)カチャ
男1「おっリーチだ」スッ
ミカサ(そんな…私はまだテンパイまで遠いのに…)
カチャ カチャ
そして何もできぬまま勝負はついてしまう
男1「ツモ、リーチ一発ツモ三色ピンフドラ1…ハネ満…終了」
男2「あーあ…ミカサちゃん…負けちゃったね」ニタァ
ミカサ(ごめんなさいお父さんお母さん…私のせいで…)ポロポロ
男1「せっかくチャンスをあげたのに…残念ながらお父さんとお母さんはもう死ぬ事になりました~」
ミカサ「うぅ…」ポロポロ
男2「ミカサちゃんが悪いんだよ?せっかくチャンスあげたのに全然弱いんだもん、もしかしてわざと?ホントは両親に死んでもらいたかったとか?wじゃないとあんなゴミみたいな打ち方しないよね?w」
ミカサ「ち…違う!」ポロポロ
男1「まあまあ…そんな事よりミカサちゃん…これでいいのかい?」
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- 22 : 2014/06/19(木) 19:39:56 :
- ミカサ「どういう意味?」
男1「このまま終わるのはちょっとミカサちゃん的にも納得いかないんじゃないかと思ってね…ラストチャンスをあげよう」
ミカサ「!?」
男1「もう一度勝負しよう…私達はお父さんとお母さんの身体を賭ける…君は自分の身体…つまり命を賭けるんだ…無理にやれとは言わないがね」
ミカサ「や…やる!」
男1(ちょろいな…親父の臓器だけのつもりだったが親子そろって臓器の提供をしてくれるなんて…くくく…ボロ儲けだ)
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- 23 : 2014/06/19(木) 20:20:13 :
- 両親の命と自分の命を賭けた最終決戦が始まる…
ジャラジャラ…
東1局 親ミカサ
ミカサ(これがラストチャンス…負ければ何もかも失う…お父さんもお母さんも私自身の命も…)
カチャ カチャ
静かに場が進む…
男2「リーチ…」
ミカサ(チュンチャンパイだけを捨ててのリーチ…ヤオチューハイは危険…)スッ ローピン切り
男1「ロン、満貫」
ミカサ「!?」(今のはしょうがない…ダマで待たれれば読むのは難しい…次…次頑張れば…)
・
・
・
男1「ロン…」
・
・
男2「ツモ…」
・
・
男3「ロン…」
南1局 親ミカサ 残り点数3200点
ミカサ「うぅ…」ポロポロ
またしても絶望的な状況に追いやられていた
男1「リーチ」カチャ
男2「俺もリーチだ」カチャ
ミカサ(…ど…どうしよう…)ポロポロ
男1「ちなみに俺の手に振り込んだらミカサちゃん死ぬよ」ニヤ
男2「俺の手でも死ぬな…さあ…振り込まないように気をつけて…」
ミカサ(わからない…何の牌なら通るの?安全牌が一つも無い…どうしよう…)ポロポロ
男2「早く切ってよミカサちゃん」
ミカサ「…切れない…切れないよ…何を切ればいいのか…わからない…」ポロポロ
男2「うるせー!早く切れ!」
ミカサ「うぅ…」ポロポロ
ミカサ(どうすればいいの…?振り込んだらもう終わる…みんな死んじゃう…助けて…神様…)ポロポロ
コンコン…
誰かがドアをノックした…
男1「あん?いったい誰だ?…おい、ドアを開けてみろ」
男2「ハイ」
まだミカサは知らなかった…このノックがミカサの運命を変える奇跡の幕開けであることをー
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- 24 : 2014/06/19(木) 20:50:28 :
- エレンーーーーーー
期待です
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- 25 : 2014/06/19(木) 21:39:08 :
- 期待
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- 26 : 2014/06/20(金) 00:09:55 :
- 楽しみ
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- 27 : 2014/06/20(金) 12:01:23 :
- エレーーーーーーンミカサを助けてやってくれ!!
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- 28 : 2014/06/20(金) 12:01:28 :
- 後期待!!
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- 29 : 2014/06/20(金) 22:24:28 :
- 期待
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- 30 : 2014/06/20(金) 22:24:36 :
- 続きが楽しみ
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- 31 : 2014/06/21(土) 14:46:58 :
- コメントありがとうございます
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- 32 : 2014/06/21(土) 15:02:39 :
- ギィィィイイ…
そこには雨でびしょ濡れになった少年が立っていた…
男2「なんだガキ!何しに来やがった!?」
エレン「森で遊んでいたら急に雨が降ってきて…よかったら雨やどりさせてくれませんか?」
男2「雨やどり?………どうします?」
男1「かまわん、入れてやれ」
男2「だとよ……入りな」
エレン「ありがとう…おじさん」スタスタ
男2「感謝しろよ」
部屋に上がるエレン…
エレン「あっ、麻雀していたんだね…俺も麻雀好きなんだ!」
しくしく…
エレン「ん?」チラッ
エレン「どうしたんだお前?」
ミカサ「何を…切れば…わからない…みんな…殺されちゃう…どうしよう…」ポロポロ
エレンの声はミカサには届いていないようだった…
エレン「おい…」
ミカサ「イヤだ……助けて……誰か…」ポロポロ
エレン「おい!!」
ミカサ「ハッ!…あなたは…誰?」
エレン「俺はエレン…どうしたんだ?なんで泣いているんだよ」
ミカサ「それは…」
ミカサはエレンに事情を説明した…
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- 33 : 2014/06/21(土) 15:14:01 :
- エレン「酷い麻雀だな…泣きたくもなるぜ…」
男1「無駄話もそこまでだ…続きを再開しよう」
男2「そうですね…さあミカサちゃん、再開だ…牌を切りな!」
ミカサ「切れない…」ポロポロ
男1「埒があかないな…それなら…どうだい?続きをそこのエレン君に任せてみては…エレン君は麻雀ができるらしいし…どうだ?」
ミカサ「…えっ?」
エレン「俺が…?」
ミカサ「…」
エレン「別に…俺は構わないけど…どうする?…今会ったばかりの素性の知れない俺に命を託せるか?」
ミカサ「……す…」ポロポロ
エレン「ん?」
ミカサ「たく…す…エレン…あなたに…命を託します……だか…ら…お願い…助けて」ポロポロ
エレン「…そうか…わかった…任せとけ」ナデナデ
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- 34 : 2014/06/21(土) 16:37:15 :
- 楽しくなって来ましたなぁ!
きたいです(((o(*゚▽゚*)o)))
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- 35 : 2014/06/21(土) 16:57:41 :
- 男2「くくく…かっこいいねエレンくん…しかし状況を確認もしないで滅多な事は言うもんじゃないよ…」
男1「俺とそいつのリーチに加えてミカサちゃんの残り点数は3200点…俺達の手に振ったら即終了…ミカサちゃんは死ぬ事になる…」
エレン「…ふ~ん…じゃあ…これを切ろうか…」カチャ
ミカサ「!?」
エレンが切った牌は超危険牌、ドラの5ピン
エレン「通りましたか?」
男1「……ああ」(こいつ…この状況でドラ切りとは…麻雀をかじっただけの素人か…)
ミカサ(た…助かった…)
エレンはその後も危険牌を切りまくる、当たりこそしないものの常人では考えられない打ち筋…
振ったら全てが終わる…こんな状況でのエレンの打ち方を見守る強さはミカサには無かった
ミカサ「お…お父さんが…」
エレン「ん?」
ミカサ「お父さんが向こうの部屋にいるの…腕を切られて…きっと苦しんでいる…お父さんの手当てをしたい…」
エレン「腕を切られた?」
男2「野郎イカサマをしやがってな、落とし前として腕をぶった切ってやったのさ!」
エレン「…そうか…ここは俺に任せて父さんのもとに行ってやれ」
ミカサ「…うん」タッタッタ
お父さんが心配…もちろんそれは本当だった…しかしそれ以上にミカサはこの場所から離れたい、逃げたいという気持ちが強かった…
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- 36 : 2014/06/21(土) 17:30:42 :
- ギィィィ
ミカサ「お…お父さん…?」
ミカサ父「うぅ…ミカサか…」
ミカサ「待ってて、今手当てをする」
ミカサは父の腕をタオルでぎゅっと縛り血が流れるのを抑える
ミカサ父「ミカサ…勝負は…どうなった…?」
ミカサ「…」
ミカサ父「…負けたんだな…」
ミカサ「…ごめんなさい」
ミカサ父「謝る事はない…父さんが悪かったんだ…父さんはお前と母さんが生きていてくれれば…どうなってもかまわんさ…」
ミカサ「うぅ…お父さん…本当にごめんなさい…わたしのせいで…」ポロポロ
ミカサ父「泣くな…」
ミカサ「違うの…わたしのせいで…お母さんも死んじゃうの…」ポロポロ
ミカサ父「な…なんだと!?どういう事だ!?」
ミカサは事情を説明する
ミカサ父「なんて…事を…」
ミカサ「今は…私の命を賭けて勝負しているの」ポロポロ
ミカサ父「!?なんて…バカな…事を…」
ミカサ「ごめんなさい…」
ミカサ父「し、しかしまだ勝負の最中なんだろ?よくこの部屋に来る事を奴等が許したな…」
ミカサ「…今…私の代わりにエレンという人が戦ってくれているの…」
ミカサ父「代わりにだと!?」
ミカサ「…うん…雨やどりにたまたま来た人が麻雀が得意だから代わりにって…」
ミカサ父(そんな都合の良い話があるか?)「まずい!ミカサ今すぐそいつと代わるんだ!」
ミカサ「…え?」
ミカサ父「おそらくそいつは奴等の仲間だ!」
ミカサ「そ…そんな…」ブルブル
ミカサ父「手遅れになる前に早く!」
ミカサ「う…うん」タッタッタ
ミカサはドアノブに手をかける…しかしドアを開けるのが怖い…もう勝負はついてしまっているかもしれない…そう考えると怖くてたまらなかった
ミカサ父「はやくするんだ!」
ミカサ「う…うん」ギィィィ
ミカサの予想は当たってしまう…勝負はもうついてしまっていたのだ…
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- 37 : 2014/06/21(土) 17:38:37 :
- 期待です!
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- 38 : 2014/06/21(土) 18:36:24 :
- はやく!
期待!!
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- 39 : 2014/06/21(土) 22:59:32 :
- 期待
-
- 40 : 2014/06/21(土) 23:00:39 :
- エレンは麻省強いん?
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- 41 : 2014/06/21(土) 23:15:19 :
- >>40
強いです
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- 42 : 2014/06/21(土) 23:50:36 :
- 場はひどく静寂していた…
ミカサはフラフラとおぼつかない足取りでエレンに近づいていく…
ミカサ(私は…騙されたんだ…この人に…この人はあいつらの仲間で…私達は…もう…)
エレン「親父さんの様子はどうだった?無事だったか?」
ミカサ「……てい…」ボソッ
エレン「?」
ミカサ「最低!」パチン!
ミカサはエレンに力一杯のビンタをした
エレン「痛ってぇ…何しやがる!」
ミカサ「酷すぎるよ…どうして…こんな事ができるの…人でなし…」ポロポロ
エレン「…おい…なんか…勘違いしてないか?」
ミカサ「…え?」
エレン「俺が奴等の仲間だとでも思ったか?」
ミカサ「…違うの?」
エレン「はあ…やっぱりな…安心しな…俺は奴等の仲間でも無ければ負けてもいない」
ミカサ「え?」
エレン「任せろって言ったろ?きっちりかたをつけといてやったよ」
ミカサ「かたをつけたって…」チラッ
ミカサは勝負がついた雀卓に目をやると信じられない光景があった…
さっきまで3200点しか無かったミカサ(エレン)の点棒が数えきれないほど沢山置かれていた
エレン「俺が1位で終了だ…約束通りこれでミカサ達は助かるんだよね、おじさん?」
男1「………ああ…」
エレン「だってさ…良かったな」ナデナデ
ミカサ(これは…私は夢でも見ているの?…私達は…助かったの?…)ボー
エレン「なにボーっとしてんだよ、おい」ポン
ミカサ「痛い…」(夢じゃない…助かったんだ…信じられない…あの絶望的な状況から…)ポロポロ
涙が溢れた…今まで流した絶望の涙とは違う…嬉しさから来る涙が…
ミカサ「あり…がとう…エレン…本当に…ありがとう」ポロポロ
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- 43 : 2014/06/22(日) 22:45:36 :
- 期待
-
- 44 : 2014/06/22(日) 22:45:41 :
- 楽しみ
-
- 45 : 2014/06/22(日) 22:45:48 :
- 続きは?
-
- 46 : 2014/06/23(月) 12:30:21 :
- ギィィィ
ミカサ「お父さん!」
ミカサ父「…ミカサ…」(手遅れだったか…)
ミカサ「エレンが…」
ミカサ父「エレン?」
ミカサ「エレンが…勝ったの!私達助かったんだよ!」
ミカサ父「な、なんだって!?本当か!?」
ミカサ「うん!」
ミカサ父「き…奇跡だ…奇跡が…」ポロポロ
男1「お喜びのところ申し訳ないが…まだ終わりじゃない…」
ミカサ「え?」
男1「まだふりだしに戻っただけだ、今日の勝負はあんたの臓器と借金の帳消しかだ、さっき俺達が賭けたのはあんたらから勝ち取った臓器だけで借金の帳消しにはなっていない…」
ミカサ「…じゃ…じゃあ…」ブルブル
男1「再開だ…次の半チャンまた賭けてもらう…アッカーマンさん、あんたの臓器を…」
ミカサ父「そんな…」
-
- 47 : 2014/06/30(月) 00:41:59 :
- エレン「次の半チャンも俺が代打ちで入っていいんだよね?おじさん?」
男1(チッ…素人が調子に乗りやがって…さっきの麻雀を実力で勝ったと勘違いしてやがる…あれはただのビギナーズラックだ…とても麻雀を知っている奴の打ち方じゃない…)
男1「いいだろう…しかし条件が2つある…」
エレン「条件?」
男1「半チャン3回での勝負、うち俺達の誰かが1位を2回とるかお前が1位を2回とるかで勝負を決する」(これでかりに突発的な運が奴に向いても二度三度の勝負となればこちらの敗けはない)
エレン「3対1か…ずいぶん俺に不利な条件だね」
男1「嫌ならかまわん…その時はミカサちゃんが打てばいい」
エレン「別に嫌とは言ってないけど…いいよ…それでいこう」
男1「もう1つ条件がある」
エレン「まだあるの?」
男1「アッカーマンさんだけの臓器じゃ盛り上がりに欠ける…さっきと同じミカサちゃんとミカサちゃんの母親の臓器も賭けて勝負しよう…代わりに俺達は借金ちゃらに上乗せで3000万の金を賭ける…どうだ?」
エレン「それは俺が決める事はできないな…ミカサ…どうする?」
ミカサ「…わたしは…貴方に全て託します…」
エレン「そうか…じゃあおじさん…その条件を飲むよ…決着をつけよう…」
男1「わかった…」(くくく…バカめ…)
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- 48 : 2014/07/02(水) 16:08:12 :
- ジャラジャラ…
東1局 親エレン
エレン「…」
ミカサ(リャンシャンテン…配牌は悪くない…最初の親で流れを掴めれば…勝てる…)
カチャ カチャ…
カチャ
エレン「チー」
ミカサ(きた!これでテンパイだ!)
男1「悪いな坊主…それポンだ」
ミカサ(まずい…エレンのチーが奪われた…)
エレン「…」
男1「それじゃ捨て牌はこれかな…」カチャ
男2「ポン」カチャ
・
・
・
・
男1「ポン」
エレン「…」
ミカサ(エレンに順番が…まわってこない…まだリャンシャンテンのまま…相手はもう手が進んでそう…)
エレン「…」スッ
ミカサ(ダメだ有効牌が引けない…)
エレン「…」カチャ
男1「ロン!トイトイ、ドラ3…くくく…満貫だぜ坊主」
ミカサ「エレン…」
エレン「…」
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- 49 : 2014/07/02(水) 16:44:36 :
- その後も3人の息の合ったコンビプレイでエレンは何もできずに場は進行する…
ミカサ(最悪な状況…エレンの残り点数10000点…1位の男1とは30000点近く差がある…この半チャンはあきらめて…残り2回に全てを託すしか…)
南2局 親男1
カチャ
カチャ
男1「ポン」
ミカサ(またきた…鳴きまくってエレンに順番を回さない作戦だ…あきらかに何か通しをやっている…でもそのタネがわからない…このタネがわからない限りエレンに勝ち目は…無い…)
エレン「ふふ…おじさん…まだそれやるの?」
男1「あん?なんだよ…何か文句あるのか?」
エレン「別に…そんなあからさまな通し…いつまで続けるのかなって…」
男2「何訳わかんねー事言ってやがる!仮に通しだとして証拠あるのかよ!?」
エレン「ごめん…別に咎めようとか考えてた訳じゃないから…続けよう…」
男2「チッ…」カチャ
男3「チー」
エレン「ごめん…それポン」
男123「!?」
カチャ
男1(チッ…俺達の流れを崩しやがって…建て直しだ…)カチャ
男2「チー」
エレン「ポン」
男2「!?」(また!?…まさかこいつ…いや…たまたまだ…)カチャ
男1(くそ…またか…運の良い奴だ…おい男3…9ピンを鳴かせろ…それで俺はテンパイだ)
男3(わかりました)カチャ 9ピン
男1「ポン」
エレン「ロン…」
「!?」
エレン「トイトイ、純チャン、南、ドラ2…倍満…」
男1(このガキ…まさか…)
エレン「言ったよね?…それ…まだ続けるの?」
男1(間違いねー…こいつ…俺達のタネを見破ったんだ…)
ミカサ「エレン…通しのタネがわかったの?」
エレン「くくく…なんだよミカサ…お前わかって無かったのかよ…」
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- 50 : 2014/07/02(水) 18:59:58 :
- エレン「いたって簡単な通しさ…奴等の捨て牌を見てみな」
ミカサ「捨て牌?」
エレン「そうだ…こいつらは捨て牌で牌のやりとりをしていたんだ、例えば字牌や萬子など上下対称じゃない牌を意図的に逆に置くことでピンズが必要牌だと知らせる、さらに捨てる際、強打で捨てれば1、4、7、そっと捨てれば2、5、8、捨てた後ゆっくり手を離せば3、6、9を鳴かせろ…といった感じでね…まだ色々あるがこんな感じで互いの必要牌知らせ合っていたんだ…そうだよね…おじさん?」
男1(くっ…こいつ…全部お見通しだったってのか…)
ミカサ「…何て卑怯な麻雀…」
エレン「まあいいや…おじさんとは14000点差に詰め寄ったし…残り2局…本気でらやらせてもらうよ…」
・
・
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エレン「ロン、チートイツ、ホンロー、ドラ2…ハネ萬…」
・
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・
エレン「ツモ、小三元、ドラ3…逆転だね」
ミカサ「やった…勝った…」
エレン「次に俺が1位で上がれば俺達の勝利だね…」
男1(くそ…こいつを素人と嘗めていた…こいつは…超上級の麻雀打ち…まずい)
男1「エレン…といったな…なんでお前はそっちの味方につく、お前には何のメリットも無いだろ?」
エレン「そんなの…こいつが泣いてるからに決まってんじゃん…こいつの心の叫び声、悲鳴が俺に伝わったから俺は戦ってんだよ」
ミカサ「ありがとう…」ポロポロ
男1「そうか」
男1(チッ…情に熱いガキが…へどが出る…しかし…こいつにはあいつが使えそうだな…)
男1「悪いが次の半チャン、俺の代わりに違う奴が代打ちで入る…かまわないよな?」
エレン「かまわないよ、誰でもいいから連れてきなよ…」
男2「あの…いったい誰を代打ちに…?はっきり言って今の面子が俺達の最強の面子だと思いますが…」
男1「…クリスタだ…クリスタを連れてこい…」
男2「!?……なるほどね…」ニヤ
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- 51 : 2014/08/15(金) 08:39:57 :
- エレンとクリスタが友達だったらおもしろい
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- 52 : 2016/03/19(土) 11:36:01 :
- エレミカにしてっ!
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