【カゲプロ】短編つめつめ
- カゲロウプロジェクト
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- 1 : 2014/06/13(金) 22:33:37 :
- カゲプロで短編詰めたりとか色々。
パロとか色々あるかもしれないそして書き方が毎度の如くSSじゃない
文句あるなら見ないでください何より自覚してます\(^o^)/
ちまちま書きます。基本的に気まぐれ更新です。
リクエストも受け付けるかもしれない
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- 2 : 2014/06/13(金) 22:47:05 :
- 【シンアヤ】まどマギ杏さやパロ
※しんたろくん魔法少年になってます気をつけて
「なぁアヤノ。
迷惑がられるかもしれないけどさ、俺、お前が魔女になっても、お前のこと好きなんだわ」
手に持った槍でやっと身体を支えてる状態で、既に魔女に成り果てたアヤノとの戦いで消耗した俺は、目の前にいる魔女にそう語りかけた。
満身創痍状態の俺はこの状態がやっとで、隙だらけ。トドメなんて一瞬で刺せる。
けど、目の前の魔女はそれをいつまでもしなかった。
「……お前が人間の時に言えれば良かったんだけどさ。
遅くてごめんな。
…トドメ刺さないのは、俺の声、聞こえてるのか?」
魔女は何も喋らない。
いや、喋れないんだろうな。
「恨んでるか?お前が魔女になるまで気付けなかった俺のこと。
お前一人に背負わせてしまったことに」
恨まれても仕方ない。お前をそんな姿にしたのは俺が気づけなかったのもあるのだから。下に俯きながら、拳をきつく握る。
少なくとも俺にも責任はある。
コツリ、と何か靴のような音が聞こえた。
前をみると、幻術なのか幻覚なのか、人間の姿のアヤノが、そこに立っていた。
「…もう、馬鹿だねぇシンタロー」
「アヤノ…」
「シンタローのせいじゃないよ。相談することだって出来たのに、しなかった私が悪いんだよ」
「でも、俺が気付いてあげれたらお前が魔女になることだって…!」
「そうだね、魔女になったから、私はもう元の姿には戻れないよ。魔女としての私を殺してくれなきゃ、私は誰かを殺し続ける」
「……」
「殺して、シンタロー。私もシンタローに殺して貰えるなら、嬉しいなぁ」
消えそうで、泣きそうな声でアヤノは呟いた。
嘘言うなよ。1番生きたかったのはお前なんだろ。最期の最期まで、無茶して笑いやがって。
「馬鹿やろ、」
「っ、シンタロー?」
軽くアヤノの瞳にデコピンしてやる。痛そうに顔を歪めたアヤノの顔を見て、ふ、と俺は笑った。
「死んだら、お前は1人じゃねぇか」
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- 3 : 2014/06/13(金) 22:48:54 :
- ア、アヤノさん・・・
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- 4 : 2014/06/13(金) 23:01:28 :
- 誰かが1人になることや、誰かを見捨てることなんて出来ない正義感の強いのが、アヤノだった。
けど、それだけ人を救おうとしてくれたアヤノが死んで1人になるなんて、そんなのは俺が絶対に許さない。
そんな正義感なんていらないと踏みにじった、アヤノと出会った頃の俺。殺し合いだってした。最初は気が合わなかったからな。
でも、俺も最初は誰かを助けたくて奇跡を願ったんだ。それを思い出させてくれたのは、アヤノで。
「放っておけねぇんだよお前は。無茶してそんなこと言いやがって。生きたいくせにそんなこと言って」
「っ、だってっ…魔女に成り果てて醜く生き続けるなら、シンタローに殺して欲しいもん…」
「ああ、殺してやるから安心しろ。」
その代わり、お前1人だけ置いてなんていかねぇから。
「…しんたろ?ま、さか」
「お節介かもしんねーけど、きっとお前、ひとりぼっちで死んだらずっと泣いてるだろうからよ。だから俺も一緒に往くよ」
「だ、ダメだよ!シンタローはまだ生きなきゃ!」
「目の前で泣いてる女を1人残してのうのうと生きられるほど俺は図太く無い」
ポン、とアヤノの頭を軽く撫でる。
じわじわと、綺麗な黒色の瞳は歪んできた。彼女の涙で。
「言ったろ、俺はお前が好きだって。」
「…うん」
「好きだから俺は一緒にいたい。」
「……」
「だから一緒にいてやるよ」
だからもう泣くなよ。
祈るように俺は手を合わせる。
自爆魔法。俺もアヤノも巻き込んでこの結界は消える。俺の死体も、アヤノも跡形もなく消える。
「心配すんなよアヤノ。お前だけを1人にしないって」
最期にアヤノは笑顔を浮かべた。
最期の最期に俺は、自分自身が感じていた事を、アヤノに呟いた。
「ひとりぼっちは、寂しいもんな」
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- 5 : 2014/06/14(土) 23:37:56 :
おおー!いい話>_<
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- 6 : 2014/06/15(日) 00:26:51 :
- >>5
ヒィィありがとうございます!!!!!!
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- 7 : 2014/06/15(日) 00:38:27 :
- 【黒コノマリ】描写注意。
無知というのものは時として残酷だ。
知ろうとしなかったし、識ろうともしなかった。
「なんで、…も、やだよぉ」
血だまりの中で1人で泣く小さな少女。
我が女王。この悲劇を生み出した、愚かな女王。
愚かで、悲しくて、哀れで、虚しい。
いつかくる別れを子供のように駄々をこねて拒む、まるで中身はガキ。
実際は140以上は年を重ねているのだが、まぁ、メデューサからしたらその年齢はまだ子供のようなものだろう。
何故その女王が血だまりの中で泣いているのか。理由は簡単。俺が彼女の仲間を目の前で奪ったから。
何十回も、何百回も、何千回も、彼女の仲間を目の前で奪う。
その度に、この女王は世界を巻き戻してきた。また仲間と仲良く暮らすために。
(そんなこと何度しても無駄なのに)
つくづく呆れる。
なんと諦めの悪い女王なのだろうか。
その度に俺が目の前で貴女の仲間を奪うというのに。
無駄なことだと思わないのですか。
(我が、女王。)
「なんでこんなことするの…やめてよぉ…」
(なんで、とは?)
教えて欲しいのですか、我が女王様。
貴女を哀れだと言いましたが、1番私自身が哀れなのです。呆れて言葉も出ない。
滑稽極まりない。なんとも無様な。
(まぁ、本当に滑稽極まりない無様な生命なのは女王の方ですけど)
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- 8 : 2014/06/15(日) 00:47:50 :
- 貴女は人間を愛してるようですが、私にはそれが理解出来ないのです。
だから私は貴女の愛が注がれる人間を奪ってみたくなったのです。貴女の目の前で。
面白いことに、女王たる貴女は地べたに這いつくばってめそめそと泣き始めるのです。
それが滑稽極まりなくて、面白かったか。
(あと単純に、私が面白くなかっただけですけど)
気に食わなかった。
あの人間たちと出会わなかったら女王は私の主になっていたかもしれない可能性の未来。だから、気に食わなかった。
気に食わないのなら私は消す以外方法を知らないのです。私は聡明でも、そちらの人間が有するような知識や感情はてんで無知。赤子となんら変わりないのですから。
(女王を何度1人にしても、結局貴女はまた巻き戻すのでしょうが)
気に食わない。だから次も消してやろう。
あんな人間たちなんていらないでしょう。
どうせ貴女と人間は生きる時間が違いすぎるのですから。
「そんな泣いてる暇があるなら、巻き戻すなりなんなりすれば良いじゃないですか」
(それが出来る力に貴女はもう覚醒してるのですから。)
面白くない。今回も、面白くない。
今回も、誰にも教えてもらえない。
無知は残酷だ。こんな感情、わけが分からない。
(女王、)
(俺が貴女に好きだと言えたら楽なのに。)
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- 9 : 2014/07/02(水) 16:05:53 :
- 凄く文章に引き込まれました!
期待です!
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- 10 : 2014/10/11(土) 16:07:12 :
- >>9
ありがとうございます!
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- 11 : 2014/10/25(土) 15:06:44 :
- *花吐き(シン貴)
*奇病パロ
最初に気付いたのはあいつの机の上に花弁があった事からだった
アヤノちゃんがシンタローを捜していると話を聞き、暇だったのもあり私はシンタロー捜しを手伝うことになった。
放課後の1年の教室に向かい、下校時間がとっくに過ぎているため殆ど人気は無く、1人で歩く廊下は何だか心細かった。
多分アヤノちゃんは教室を捜したんだろうけど、もしかしたら荷物を取りに来て戻りに来てるかもしれない、とシンタローのクラスへと入った。
結果、誰も居なくて、シンタローの机を見ると荷物は置いてあった。どうやらまだ校内には居るらしい。溜息をついてどこ行ったんだか、と思案する。
ふと、鞄の近くにシンタローの机には似つかわしくない物が有ったため目に付く。二度見した。
有ったのは、一枚の花弁。
桃色の、綺麗な色をした花弁だった。
何でこんなのがシンタローの席に。不思議に思った私は妙にその花弁が気になって、その花弁をポケットに突っ込み、シンタローを再度捜しに教室を後にした。
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- 12 : 2014/10/25(土) 15:07:06 :
- 屋上の重い扉を開くと強い風が吹いた。ああもう、ボサボサになってしまう。
手櫛で乱れた髪の毛を整えて屋上を見回す。さてと、シンタローいるかな
「ゲホッ、ゴホッ」
咳き込む声が聞こえた。
聞く限りだと辛そうに思えて、私は咄嗟に身を隠した。
ちらりと、声がした方向を覗くと、其処には捜していたシンタローの姿。
ゲホゲホと、まるで器官に何かが詰まった時にするような咳をして口元を押さえていた。どうしたんだろう、大丈夫かな。…病気、とか?
咳き込み方が余りにも普通じゃなかったから心配になって声を掛けようとしたら、
__________ひらり、と花弁が舞った。
それは、口元を押さえていたシンタローの手から出て来た物で、私がシンタローの机で見つけたあの桃色の花弁だった。
(…………え…?)
また、数回、シンタローは咳き込む。
最初に咳き込んだ時、口元を押さえて居なかったので、私は見てしまった。
桃色の花弁は、シンタローの口の中からぼろぼろと溢れている光景を。
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- 13 : 2014/10/25(土) 15:07:29 :
- (…なに、あれ)
思わずその光景に見入ってしまった。
次は口元を手でシンタローは抑えたものの、手の中に収まりきれなかった花弁がぽろぽろと手の隙間から零れて風に吹かれて消えて行った。
絶え間なく咳き込むシンタローの呼吸は発作の時の遥と何処か似ていた。
其れが凄く怖くなって、もしかしたらシンタローは重い病気になってるのではないかと考えたらいてもたっても居られなくなり、咳き込んで崩れ落ちそうなシンタローの身体を支えに行った。
「…っ、な!?」
「あんた、何よその花弁!病気なの!?
まさかこれを隠す為にしょっちゅう居なくなってたとか言うんじゃないでしょうね!?」
思えばシンタローは猫のように突然居なくなることが多かった。アヤノちゃんがまた居なくなりました、と心配した後、何事も無かったかのように何時の間にか現れるのだ。
突然居なくなることがこの事なら、納得が行く。これがばれてしまえばアヤノちゃんはとても心配するだろう。
シンタローにとってあの子はとても大切な娘だから。
-
- 14 : 2014/10/25(土) 15:07:52 :
- 「…何なんだよお前ッ…!」
シンタローの身体を支える手を払われる。
明らかにその目には動揺の色が浮かんでいた。まさか私が居るだなんて、見られていたなんて思いもしなかったのだろう。
「……あんた、どうしたのよ、それ。花弁吐いてたけど。
…何か、重い病気、なの?」
「…………」
「…ねえシンタロー!!」
何も言わないシンタローに私は苛ついて掴みかかった。その時げほ、とまたシンタローが咳き込む。
はっと我に返ったした私は即座に謝り、シンタローの背中を撫でた。
軽く咳き込んだだけで、花弁を吐く事は無かった。
「……ねえ、シンタロー。あんたの机の上にもさ、この花弁有ったの知ってる。
どうしたの?いつ位から花を吐く様になったの?やっぱり、病気?」
「……花を吐き出す様になったのは、高校に入った辺りから。
病気、かどうかは俺もよく分からねえ。詳しくは俺自身も知らないんだ」
諦めた様にぽつりぽつりとシンタローは語り始めた。
高校入ってから、ずっとこうだったなんて。どうして気付いてあげられなかったのだろう。
隠れながら、こうやって1人で咳き込み、苦しみながら咳が治まるのを待ってたのだろうか。
そう思うと凄く切なくなった。
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- 15 : 2014/12/13(土) 21:24:45 :
- 期待です
もう書かないんですか?
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- 16 : 2016/11/07(月) 19:03:41 :
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