この作品は執筆を終了しています。
【ネタバレ注意】日向「何かが足りない…。」
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- 1 : 2014/05/17(土) 15:54:44 :
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・アイランドモードをやってて思いついた。
・安価はない。
・日向×七海
・いろいろ矛盾があるかも。
・気づいたら終わってると思います
以上のことをご理解ください。
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- 2 : 2014/05/17(土) 15:55:19 :
- ここはジャバウォック島。
俺たちはここに無理やり連れてこられ、共同生活を強制されている。
ウサミとかいう明らかにぬいぐるみのやつから指示が出されて、それを作って、それ以外の時間は自由。
正直帰れないという以外に特に不自由はない。
仲間もいるし、生活は順調だ。
なのに…何かが足りない。
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- 3 : 2014/05/17(土) 15:58:35 :
- 左右田「おい、日向!」
日向「え。あ、ああ左右田か。」
左右田「何だよ。どうしたんだよ日向。」
日向「いや、なんていうか…。」
左右田「おいおい、様子がおかしいぞ。具合でも悪いのか?」
日向「いや、そういうわけじゃない。」
九頭竜「なんだ、左右田が騒いでいると思ったら日向調子良くねーのか。」
弐大「そういう時はおとなしく寝るに限るぞい!無理は体を壊すだけじゃ!」
罪木「えと、ちゃんと食べて寝ることも大切ですよぉ…。」
西園寺「あんたに言われなくてもわかってるっての!ホントいらないことしか言わないよねー。」
小泉「こぉら。蜜柑ちゃんは日向を心配して言ってるんだからいいでしょ?それよりも本当大丈夫なの?」
澪田「そういう時は唯吹とセッションっす!テンションハイで何も気にならなくなるっすよー!」
辺古山「無理を言うな。しかし、そういうことなら病人食が必要だな。」
花村「うーん、病人食か。少し優雅じゃないけど、お粥とかかな?まぁなんにしても料理はボクに任せてよ!」
ソニア「でしたら、私も我が国に伝わる病人食を作って差し上げましょう!きっと元気になります!」
終里「おっ?それ俺にも食わせてくれねぇか!?」
田中「フン。どんな強者であっても、ある程度の休息は必要だ。我が下僕であっても例外はない。」
十神「ふむ、明日日向は休息させて、そこの穴埋めをほかから回すか…」
狛枝「みんなが日向君を心配してる…。何だか希望を感じるよ!」
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- 4 : 2014/05/17(土) 16:00:12 :
- 日向「いや、本当に…体調が悪いわけじゃないんだ。」
何かが足りない。
みんなが心配してくれる声もその中に何かが足りない。
毎日の生活でみんなと遊んでいるけど、何かが足りない。
左右田「じゃあ何だってんだ?」
日向「それは…」
何かが足りないのにそれが何なのかはわからない。
明確な回答が出ない。
そのことにもどかしさと苛立ちを感じてしまう。
九頭竜「まぁ日向が大丈夫だって言ってんだし、大丈夫なんじゃねーか?」
十神「そうだな。皆解散しろ。明日も早い。」
みんなが解散する。その姿を後ろから眺める。
みんな…?
この島でできた大切な仲間たち。
自分含めて15人のクラス…。
15人?あれ?なんで15なんだ?
なんで俺は15という数字に疑問を感じるんだ?
日向「俺は…何かを忘れている…?」
その日は結局答えが出ないまま、自分のコテージへと戻った。
ウサミ「………。」
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- 5 : 2014/05/17(土) 16:01:53 :
- 翌日。
ウサミ「日向君。」
日向「…なんだウサミか。」
ウサミ「うう、先生に向かってなんだとはひどいでちゅ…。」
日向「そうは言ってもな…。それで、俺に何か用か?」
ウサミ「…日向君は今何に悩んでいるんでちゅか?」
日向「なんだよ。先生だから相談に乗るとかそう言う奴か?」
ウサミ「その通りでちゅ。先生なので生徒の悩み事を聞くのも仕事なのでちゅ。」
日向「って言ってもお前に相談することはないぞ?」
ウサミ「では言い当ててあげますでちゅ。日向君は今何かが足りないと思っていますでちゅ。」
日向「…なんでわかるんだ。」
ウサミ「先生だからでちゅ。」
日向「答えになってない。」
ウサミ「それで、日向君はその何かを知りたいと思っていますでちゅ。」
日向「………。」
ウサミ「知りたいでちゅか?」
日向「…知りたい。」
ウサミ「それでちたら…。」
日向「でも、お前の力は借りない。自分で何とかする。」
ウサミ「…そうでちゅか。それならそれでいいちゅ。」
ウサミは上機嫌で日向から離れていった。
日向「なんだったんだ。あいつ。」
スキップしていくウサミの後ろ姿を見送った。
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- 8 : 2014/05/17(土) 16:07:49 :
- 何が足りない。
島のあちこちを見ながら何かが欠けていると思ってしまう。
考え事をしながらブラブラと出歩く。
日向「あ…。」
たどり着いた場所はジャヴァウォック公園。その端にある木。輝く太陽が作り出す木陰に目が着いた。
日向「そうだ、俺はあそこに座って…誰かと…。」
誰かって誰だ?
仲間たちではない。
それは確信できる。でも仲間たち以外の人間はこの島にいない。
日向「じゃあ…誰だ…。」
湧き上がる焦燥感。思ったよりも重大なことを忘れてしまっていると気づいてしまった。
俺は過去の感覚に倣うように木を背に座った。
『日向君。』
日向「え…?」
ふと、自分の横に誰かが座っている感覚があった。その誰かはいつもゲームを…。
日向「ゲーム…。」
ゲームと言われて思いついたのはレストラン一階のゲームコーナー。
いてもたってもいられず、走って向かった。
日向「はぁ…はぁ…」
息を切らしてゲームコーナーにやってきてみたが、何の変哲もないゲームコーナーだ。少し古いゲームで、仲間たちは誰も手を出していなかった。
座ってみたが、何かが違う。
日向「違う。こうじゃない。」
立ち上がりゲームを覗き込むようにして見る。
『よっし、ハイスコア更新。』
『こういうレトロなゲームもオツなものですよ。』
日向「………!」
ここに座っていた女の子。いつもゲームをしてて、唐突に寝て、そして俺がコテージまで運んで…。
コテージに走って向かう。
なんで気付かなかった…。コテージは16棟あって、俺たちは15人。
なんで1つ空いていることに気付かなかったんだ!
誰の名前も書かれていないコテージ。
コテージは外から見たらどれも同じだが、そこには人の気配がないためか、より寂しいものに見える。
コテージの戸に手をかける。
ガチャガチャ…。
やはり鍵がかかっていた。
日向「くっ…。」
あと少し…あと少しでわかる。
あの女の子が何なのか。
この扉を開けたらわかる気がする。なのに、開かない。
日向「くっそ…。」
ウサミ「日向君。」
いつの間にいたのか、後ろにウサミがいた。
ウサミ「はいでちゅ。」
渡してきたのは鍵。どこの、と聞くのは野暮だ。
日向「ウサミ…。」
ウサミ「生徒のお手伝いをするのが先生でちゅから。」
いつもの笑顔で鍵を渡してきたウサミが初めて先生に見えた。
日向「ありがとう…。」
鍵を差し込む。
何の抵抗もなく刺さり、横にずらすと
ガチャン…。
と、その扉は開いた。
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- 9 : 2014/05/17(土) 16:09:37 :
- 真っ白な空間。本当に何もない。
入ってきた扉は後ろにあるが、それ以外が真っ白な空間だった。
そして、その真っ白な空間の中にそいつはいた。
???「あ…。」
そいつは眠そうな目をいっぱいに開いて、驚きの表情をしている。
???「えっと、その…初めまして。」
何か考え、すぐに初対面を装うことに決めたようだ。
日向「ああ。初めましてだな。」
日向「七海!」
足りなかったカケラがようやく一つ埋まった。
END
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- 10 : 2014/05/17(土) 16:14:42 :
- この短さでグッど引き込むのはもはや才能ですね!
お疲れさまでした!
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- 11 : 2014/05/17(土) 16:16:37 :
- 一度文章を作成して置いたので、一気に投稿しました。
アイランドモードで希望のカケラが集まっていないと『また次がんばりましょう』エンドになっちゃうんですが、このSSはこのような設定です。
・何度もアイランドモードで更生させようとするも、希望のカケラが集まらなかった。
・そこで、一度七海を加えないでプログラムを実行してみることになった。
・七海は干渉ができないよう隔離され、日向が来るまでどんな状況かわかっていなかった。
・日向は無意識に七海のことを好きになっていて、違和感に気づけた
ということです。こういう回もあったんじゃないかなぁ、って思って、思いついたら書き始めていました。短いですが、これで終わります。ありがとうございました。
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- 12 : 2014/05/17(土) 16:17:08 :
- >>10
ありがとうございます!
もうこういうのは書けない気がしますw
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- 13 : 2014/05/18(日) 07:35:03 :
- ヒナナミが…とても…可愛かったです!
お疲れ様でした!
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- 14 : 2014/05/20(火) 22:21:53 :
- 七海「初めての感情。」
http://www.ssnote.net/archives/17098
このお話の七海視点を書きました。
よかったらどうぞ。
>>13
ついでで申し訳ありませんが、ありがとうございます!
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- 15 : 2014/11/05(水) 00:47:42 :
- >>9
今更なコメントだけど、真っ白な空間で後ろの扉だけはあるってのでスーパーマリオ64DSの鏡部屋を連想した自分がいる...なんて美しいヒナナミなんや(滝涙)
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- 16 : 2014/11/05(水) 01:24:38 :
- >>15
ありがとうございますw
スーパーマリオ64DSはやったことがないのでわかりませんが、真っ白な空間というのは心理描写などでよく使われると思うため、割と見る演出だと思います。
美しいヒナナミと言ってもらえて、とてもうれしいです!
こういう話はもう書けない気がしますw
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