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リヴァイ「言葉無き再会」(ペトラ「側にいたくて」のリヴァイverです)
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- 1 : 2013/10/26(土) 20:11:41 :
- ペトラ「側にいたくて」のリヴァイverです
まだ、ペトラ「側にいたくて」をご覧になってないお方はそちらを先に見ていただいた方が話が分かりやすいと思います!
http://www.ssnote.net/archives/1481
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- 2 : 2013/10/26(土) 20:12:03 :
- 俺は選択を間違えたのだろうか?
俺は...あの時どうしたらよかったのだろう?
結果は誰にも分からない
だが、選択するときはくる
あの時...選択を間違えたのは俺だ
お前を失ったのは俺だ...
お前の側にいてやれないのも...俺だ
俺が苦しみ、悲しみ、悔いを残して...
全部、俺の責任なのだろうか?
俺が何をしても、もう時は戻らない
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- 3 : 2013/10/26(土) 20:12:21 :
今でも浮かんでいるあの光景
「兵長!指示を!」
「リヴァイ班がやらなくて誰がやるんですか!?」
そうだ
俺らがあそこで戦っていれば...
今の運命は変わっていたのかもしれない
お前の側に居てやれたかもしれない
あの巨大樹の森でー
俺とお前は...
言葉なき再会を果たした
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- 4 : 2013/10/26(土) 20:13:25 :
コンコン
「失礼してよろしいでしょうか?」
「あぁ、入れ」
声ですぐに、ペトラだと分かった
いつも、側にあった優しく温もりのある声ー
そして、もう二度と聞こえない声
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- 5 : 2013/10/26(土) 20:13:36 :
ペトラ「失礼しますー」
リヴァイ「お前か、どうした?」
ペトラ「ハンジ分隊長から、資料をまとめていらっしゃると聞いたもので...」
ペトラ「お茶をお持ちしました」
リヴァイ「そうか」
ペトラ「どうぞ」
リヴァイ「それで?」
ペトラ「はい?」
リヴァイ「お茶を持ってくる事が目的じゃないだろ?」
ペトラ「あ、あの今日は夜行訓練の日ですよ...と伝えに来ました」
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- 6 : 2013/10/26(土) 20:13:49 :
あぁ...
夜行訓練の日か
あのエルヴィンの考えたヤツか
巨人が夜に活動しないという確実な証拠は無い
だから夜でも立体起動装置を使いこなし、動けるように訓練しろっていうことだ
そして、2人ずつ行う訳だがペアはペトラになった
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- 7 : 2013/10/26(土) 20:14:02 :
リヴァイ「そうだったか」
ペトラ「はい、10時に食堂で待ち合わせしてよろしいでしょうか?」
リヴァイ「了解だ」
ペトラ「それじゃ、10時にー」
リヴァイ「あぁ」
10時か...
ハンジにも呼ばれてるから9時30分には行かなくちゃならねぇか
チッ...
眠いな
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- 8 : 2013/10/26(土) 20:14:20 :
リヴァイ「チッ...」
時計を確認する
9時32分
おい、ハンジ
既に2分の遅刻だぞ
時間より前に来るのが常識ってヤツだ
ガチャー
ハンジ「いやぁ、呼んでおいて遅れてごめんねぇ//」
リヴァイ「別にどうでもいい」
ハンジ「あ、っそ」
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- 9 : 2013/10/26(土) 20:14:36 :
リヴァイ「それで...用件は何だ?」
ハンジ「いやぁ、実はそんなにたいした用件じゃないんだ」
リヴァイ「あぁ?」
ハンジ「いや、今日は星が奇麗なんだよ~って言いたかっただけ」
リヴァイ「テメェ、削ぐぞ」
ハンジ「ゴメンって...」
ハンジ「でも...今日はペトラと夜行訓練でしょ」
ハンジ「そのときに...一緒に見てきたら..」
リヴァイ「お前...そんなことの為だけに俺を呼んだのか?」
ハンジ「そんなこととは失礼なっ!」
ハンジ「星とはロマンの結晶じゃないかぁ」
リヴァイ「お前にもその、ロマンとかが分かるのか」
ハンジ「何それー!失礼な人やなぁ」
リヴァイ「・・・チッ」
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- 10 : 2013/10/26(土) 20:14:52 :
ハンジ「あ、あとさぁ、前から聞きたかったんだけどね」
ハンジ「リヴァイってペトラのこと好きなの?」
リヴァイ「あぁ?」
なんだコイツは...
本当に奇行種の仲間じゃねーか
リヴァイ「テメェ・・・」
ハンジ「あれ?違ったの~。ずっと、そうだと思ってたんだけど」
リヴァイ「はぁ...」
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- 11 : 2013/10/26(土) 20:15:07 :
ハンジ「あ、あとさぁ、前から聞きたかったんだけどね」
ハンジ「リヴァイってペトラのこと好きなの?」
リヴァイ「あぁ?」
なんだコイツは...
本当に奇行種の仲間じゃねーか
リヴァイ「テメェ・・・」
ハンジ「あれ?違ったの~。ずっと、そうだと思ってたんだけど」
リヴァイ「はぁ...」
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- 12 : 2013/10/26(土) 20:15:20 :
ガチャー
ペトラ「兵長っ!?」
リヴァイ「おぉ、来たか」
認めたくないが、きっとそうだ
俺は、あいつの事を....
好きなんだ
ペトラ「ずいぶん早いですね」
リヴァイ「約束は時間前に行くのが常識だ」
ペトラ「う...スイマセン」
リヴァイ「いや、俺も早く来すぎた」
ペトラ「それじゃ...早速行きますか?」
リヴァイ「あぁ」
ガチャー
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- 13 : 2013/10/26(土) 20:15:31 :
別にお前が遅かった訳じゃない
クソメガネに呼び出されなかったら俺だって、お前と同じくらいの時間に来ただろう
ペトラ「あの、夜行訓練って...楽しそうですね」
リヴァイ「そうか?眠いだけだが...」
ペトラ「確かに...そうですけど。なんか、ドキドキしません?」
リヴァイ「いや...特にそんな感情はない」
ドキドキか...
夜行訓練に対してそんな感情は生まれない
ただ、お前に対しては...そう感じる時が来るかもしれない
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- 14 : 2013/10/26(土) 20:15:43 :
ペトラ「やっぱり、ドキドキしますよ」
リヴァイ「・・・?」
ペトラ「うふふ~」
リヴァイ「機嫌が良いみたいだな」
ペトラ「そうですかね?」
ペトラ「早く、行きましょ~」
やけに急いでいるな
そんなに夜行訓練が楽しみだったのか...?
不思議なヤツだ
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- 15 : 2013/10/26(土) 20:15:58 :
ガチャー
ペトラ「わぁ~!」
リヴァイ「なんだ?」
ペトラ「兵長!早く、早く来てくださいよー」
リヴァイ「・・・?」
ペトラ「星が、凄いですよ!」
あぁ
クソメガネが言っていたヤツだ
リヴァイ「星...?」
ペトラ「ほら!」
リヴァイ「っ...!?」
ペトラに思いっきり引っ張られた
驚いたが...
特に「嫌」という感情は無かった
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- 16 : 2013/10/26(土) 20:16:13 :
リヴァイ「確か...」
ペトラ「はい」
リヴァイ「クソめがねが言っていた」
リヴァイ「今日は...星が奇麗に見れると」
ペトラ「そうでしたか」
こちらを見つめるペトラは何か言いたそうだったが...
口を閉じて、空を見上げていた
リヴァイ「おい、いくぞ」
ペトラ「はい//」
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- 17 : 2013/10/26(土) 20:16:29 :
ペトラ「きゃぁ!」
リヴァイ「おい、ペトラ!」
リヴァイ「きちんと前を見ろ!!」
ペトラ「はい!」
さっきからペトラがボーッとしている
やはり、この時間だ
眠いという所からだろうか?
集中力が切れていっているんであろう
中止した方が良いだろうか?
このまま続けると...
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- 18 : 2013/10/26(土) 20:16:52 :
リヴァイ「おい、ペトラ!!!」
ペトラ「えぇ!!!??」
ドンっッ!!!
ペトラ「・・・」
リヴァイ「おいっ!!!」
幸いなことに、地上から低い5mくらいの所から落ちたので怪我はしてなさそうだが...
とりあえず、帰るとするか
リヴァイ「っ...?」
ペトラを抱き上げるが...
とても軽かった
ちゃんと食ってるのかよ、コイツ
不思議な感情を抱きながら、城に戻る
空には今も満天の星があった
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- 19 : 2013/10/26(土) 20:17:08 :
ペトラ「痛いっ..」
ペトラが目を覚ました
俺は、ペトラを運んでからもずっと近くにいた
理由は特にないが...
ただ、ペトラが目覚めたときにー
側に居てやりたかったからだ
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- 20 : 2013/10/26(土) 20:17:22 :
リヴァイ「おい」
ペトラ「兵長...私?」
リヴァイ「お前...木にぶつかって気を失った」
ペトラ「そんなっ!?」
リヴァイ「まぁ、その様子じゃ怪我してないみたいだがな」
ペトラ「あの、兵長がここまで運んでくださったんでしょうか...//」
リヴァイ「それ以外に何がある」
ペトラ「スイマセンでしたぁ!!」
リヴァイ「いや...次から気をつけろ」
ペトラ「はい...」
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- 21 : 2013/10/26(土) 20:17:46 :
ペトラ「その...」
ペトラ「ありがとうございました//」
ペトラ「以後...気をつけます」
リヴァイ「それにしても...何を考えていた?」
ペトラ「えっ!?」
リヴァイ「お前がボーッとするのは珍しい」
リヴァイ「何か...考えていたんだろ?」
ペトラ(そんな事...)
ペトラ(言える訳が無い)
ペトラ(だって...)
ペトラ(私は)
ペトラ(貴方のコトを考えていたからー)
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- 22 : 2013/10/26(土) 20:17:59 :
リヴァイ「おい、ペトラ!」
ペトラ「あ...はいっ!」
リヴァイ「ボーッとし過ぎだ、熱でもあるのか...」
ペトラ「いえ、そんなことはありませんよ」
リヴァイ「そうか...」
ペトラ「貴方の事...」
リヴァイ「・・・あぁ?」
ペトラ「貴方の事を...考えていたんです」
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- 23 : 2013/10/26(土) 20:26:55 :
リヴァイ「・・・?」
ペトラ「この頃...あなたのことばかり考えちゃうんです」
ペトラ「私...もう、変になっちゃいそうで」
ペトラ「気づくと貴方の事を見ている...」
ペトラ「きっと...」
ペトラ「あなたのことが好きなんだと思います」
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- 24 : 2013/10/26(土) 20:27:11 :
俺もお前の事が好きだ
そんな、一言も言えずに涙がこぼれる
好きな女に、好きと言えない自分が惨めすぎて、悲しい
ペトラ「あなたの...」
ペトラ「側にいたいんです」
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- 25 : 2013/10/26(土) 20:27:30 :
ペトラ「兵長...」
ペトラ「兵長.....」
ペトラ「もっと、もっと話したい...」
ペトラ「もっと...会いたい...」
ペトラ「もっと...」
ペトラ「貴方の事が知りたい」
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- 26 : 2013/10/26(土) 20:27:41 :
ペトラ「兵長...大好きです」
ペトラ「私の全てを...」
ペトラ「貴方に捧げます」
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- 27 : 2013/10/26(土) 20:27:53 :
ペトラの手は震えていて、涙がどんどんとこぼれていった
おれも、お前が好きだ
思うように口が開かない
言葉が出ない
ただ、ハンジに言われたよう...
ペトラを優しく抱きしめたー
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- 28 : 2013/10/26(土) 20:28:05 :
ペトラ「兵長...」
ペトラの声で目を覚ました
だが、まだ起きる気力がわかねぇ
寝たふりを続ける
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- 29 : 2013/10/26(土) 20:28:37 :
ペトラ「これからも...」
ペトラ「ずっと...」
ペトラ「側にいさせてくださいね...兵長」
手を握ってくるペトラに対して、そっと握り返した
次、お前を抱くときには...
必ず、俺もー
自分の言葉で伝えよう
お前が好きだとー
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- 30 : 2013/10/26(土) 20:28:53 :
結局、俺は...
お前に好きだと伝えられずに終わった
それは俺に...勇気がなかったからだ
お前を支える力がなかったからだ
お前を...
お前を失ったのは俺だ...
お前の側にいてやれないのも...俺だ
お前をにもう「好きだ」と伝えられないのも俺だ...
もし、時間が戻るならば、お前に「好きだ」と伝えたい
もう、お前にかけられる言葉は一つもない
お前と言葉を交わすこともできない
お前に「好きだ」と伝えることもできない
あの巨大樹の森でー
俺とお前は...
言葉なき再会を果たした
end
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- 31 : 2013/10/28(月) 19:03:10 :
- 泣きましたっ!
すごい感動しました!よかったです!
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- 32 : 2013/10/28(月) 19:43:55 :
- な、泣けるっ!
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- 33 : 2013/10/28(月) 21:17:37 :
- メッチャよかたです!
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- 34 : 2013/10/28(月) 23:58:13 :
- 素晴らしいです(*^^*)//
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- 35 : 2013/10/31(木) 20:35:01 :
- 感動した!!
ありがとう!!
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- 36 : 2013/11/03(日) 20:44:19 :
- りヴぁぺともいいけどこれもいい!!!!!!
感動しました!
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- 37 : 2013/11/08(金) 20:15:00 :
- 泣いちゃいました!
本当に良い作品だと思います!
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