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風紀委員の僕と写真家の彼女

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  1. 1 : : 2014/04/24(木) 07:31:49
    えっと…

    写真家の私と風紀委員の彼の石丸君視点のお話です


    ※僕の書くSSはダンガンロンパ1・2での通信簿をクリア済みの方が見るとなるほどと思う場面があります(たとえば日向と狛枝の話で左右田が日向の発言に対し激怒した理由)
    クリア済みでない方には急展開だったでしょう。もうしわけありません


    ではどうぞ
  2. 2 : : 2014/04/24(木) 07:32:13
    左右田「オメーのバイクにサイドカーつけてやんよ、取り外しつきだぜ」

    大和田「マジかよ!左右田さん!さすが高校級のメカニックだぜ」

    左右田「超が抜けてんだよ超が」


    2人が話している話の腰を折ることはあまりしたくは無かったが言う

    「すまない…恋とはなんなのだろうか…」
  3. 3 : : 2014/04/24(木) 07:32:28
    ============================================

    僕は先ほど話した内容を頭に思い浮かべる

    大和田「恋っつーのはなアレだビビビッってくるんだビビビッって」
    左右田「気になってきて 恋になって愛になるんだよ」

    僕には全く理解のできない内容だったが

    気になる女性などいままでいたことが無く不必要なものだと思っていた


    ドンッ

    「キャッ」

    胸のあたりに何か衝撃があったような気がする

    しかし 気にとめるような事でもないだろう


    そして歩き出そうとしたときに

    「ごめんね、ちょっとよそ見してた」
  4. 4 : : 2014/04/24(木) 07:32:47
    声がする方を見る
    尻餅をついている2年の小泉真昼先輩の姿だった…

    血の気が引いていく
    僕のせいで彼女は尻餅をついてしまった…僕の不注意で
    風紀委員としてできること・・・

    彼女に駆け寄る
    「何と言うことだ!怪我をしているかもしれない!保健室!保健室だっ!」


    「ちょ…ちょっと!」

    すこし冷静さを失った僕は彼女のことを抱え保健室へと向かった

    保健室には超高校級の保健委員の罪木先輩がいるはずだ

    勢いよくドアを開け
    保健室中に聞こえるように声を張る

    「罪木先輩っ!患者だ!大変なことになった!助けてくれ」

    そういうと保健室の奥から1つ上の先輩である罪木先輩の声がする

    罪木「はーい!ちょっとまってくださ…」ガシャーン
  5. 5 : : 2014/04/24(木) 07:33:08
    少しよろけ気味に来た罪木先輩は僕の姿と小泉先輩の姿を確認して微笑みながら言う


    罪木「小泉さんじゃないですかぁ…石丸君にお姫様抱っこしてもらってどうしたんですか?」


    経緯を話さないと…
    「廊下でぶつかってしまった!小泉先輩は普段からしっかり鍛えている僕の体にぶつかって尻餅をついてしまったのだ」

    簡潔に、それでもしっかりと伝える
    罪木先輩は小泉先輩を見て言う

    罪木「小泉さんはどこも怪我してなさそうですよ」

    心にやっと平穏が訪れる
    風紀委員の僕が 生徒を怪我させてしまったら風紀委員ではない不良になってしまう

    「なら、よかった!一時はどうなる事かと思った!」

    心中を吐露する
  6. 6 : : 2014/04/24(木) 07:33:24
    すると僕の腕から声が聞こえる

    小泉「あのさ…そろそろ降ろしてくれない」

    腕を見る

    思考が停止する…

    小泉先輩を抱いている僕

    さらにお姫様抱っこという形になっているではないか

    罪木先輩はこっちをみて何か微笑ましいものを見ている顔をしている

    「なっ…なっ…なんということだあああああああああああああああああああ」
    「校内で女性の体に触れるなど!風紀を乱してしまった」

    それは怪我をさせることよりもまずいのではないか?

    小泉先輩を見る

    僕の顔を何か言いたそうな顔で見ている

    痴漢だと思われているのではないだろうか…

    「僕が考え事をしながら廊下を歩いていたばかりに このような破廉恥な行為に…決して下心があったわけでは無いのだ本当だ!僕の目を見てくれたまえ」

    僕は顔を小泉先輩に顔を近づける

    僕の目を見てくれればわかるはずだこの目を見てほしい


    そして小泉先輩の異変に気が付く

    頬がうっすら赤いもしかして風邪…
    「ん!小泉先輩顔が赤いぞ!これは大変だこの時期インフルエンザが流行る予防注射をすることが義務とされている希望ヶ峰学園の生徒でもかからないというわけでは無い」

    生徒の体調管理も風紀委員として必要な仕事だ!

    小泉先輩の額に冷えぴたを貼る

    そうだな、しっかりとした栄養も摂取しなければ!

    そのまま僕は小泉先輩の部屋でおかゆをふるまうことにした
  7. 7 : : 2014/04/24(木) 07:33:41
    ===========================================

    「よしっ!完成だ」

    少々慣れていないこともあり少し時間がかかってしまったが出来はなかなかのものだろう


    小泉先輩がおかゆを口に運んだのを見た後、聞いてみる

    「どうだね!」

    小泉先輩は咀嚼した後僕の方を見て笑顔で言う

    小泉「美味しい」

    「食欲はあるようだ!安心した!今日はゆっくり休んでくれたまえ」

    そういい部屋の扉を開け静かにしめる


    「ふぅ…」

    重労働をしたわけでもないのに疲労をしているのだろうか

    胸の鼓動が止まらない

    小泉先輩の笑顔…


    その感情が何なのかは僕にはわからなかった


    ================================================
  8. 8 : : 2014/04/24(木) 07:33:57
    あの日以来僕は小泉先輩を意識してしまっているようだ

    廊下ですれ違う時

    外での体育の授業の時、窓際の席にいる小泉先輩をみてしまう


    昨日、僕は兄弟に聞いてみることにした
  9. 9 : : 2014/04/24(木) 07:34:17
    2月12日 放課後


    兄弟はいつも通り
    2年の左右田先輩とバイクについて楽しそうに話している

    左右田「成程な!どんなハンドルがいいんだ?」

    大和田「チョッパーハンドル以外に考えらんないっすね、アメリカンな感じにできます?」

    左右田「おう!任せとけ」

    「兄弟!」

    2人の後ろから声をかける

    大和田「おおっ!」

    左右田「うわっ!」

    2人は驚きの表情を浮かべるが僕の姿を見ていつもの表情に戻った

    大和田「そろそろ来るころだろうと思ってたぜ」

    「どういう意味だね」

    左右田「恋愛の相談だろ?最近お前変だもん」

    どきっ…

    「何故…わかってしまったんだ…」

    大和田「考え事してるような顔だったからなここ最近」

    左右田「まー、大和田と長い間つるんでるから必然的にお前のこともよくわかっちまうんだよ」
  10. 10 : : 2014/04/24(木) 07:34:29
    僕は2人に説明した

    小泉先輩に恋をしていること

    風紀委員として許されざる行為なのではないかと言うこと…



    2人はいつもと違い真剣に話を聞いてくれた


    そして少しの間があった後兄弟が口を開く

    大和田「俺はな、本気で思うんだったら想いを言うべきだと思う…」

    真剣な顔で続ける兄弟

    大和田「そんだけ大切に思っているのなら風紀委員の前に1人の男として愛せばいいと思う」

    左右田「決めるのはお前次第だがな、後悔しないような選択をするといい」

    左右田先輩も兄弟に続いて真剣な顔で話す
  11. 11 : : 2014/04/24(木) 07:34:44
    ===============================================

    2月13日午後11時45分

    「ふぅ…」

    予習復習が終わり一息つく僕

    そして昨日左右田先輩が言った言葉を思い出す

    左右田「明日はバレンタインだな、朝早く学校行った方がいいんじゃねーの?」


    僕は学習机にある一枚の写真を見る

    そこには祖父と幼少の時の僕が並んで写っていた

    僕は祖父を超えるため風紀委員として頑張ってきた

    風紀委員として捨てたものはたくさんある

    だが、この恋を成熟させようとするならば

    僕は今までやってきたことを捨てることになってしまうのだ


    そのまま眠れず

    外は明るくなっていくのであった
  12. 12 : : 2014/04/24(木) 07:35:02
    ============================================

    いつもより早い登校で時間に少し余裕があったため

    僕は自分の席で学級日誌をつける

    そして、少したった後廊下を誰かが歩く音が聞こえる


    そしてその音は僕の教室の前で止まった


    「こんな時間に?」

    思わず立ち上がり様子を見に行こうとする僕

    少し期待していたかもしれない…全くしていなかったと言えばウソとなってしまう


    ガラガラ

    扉が開く音がしたため
    僕はいつもの癖で

    「おはようございます!」

    挨拶をして頭を下げる


    「おはよ」


    この声は…僕は頭を上げるとそこには小泉先輩の姿があった
  13. 13 : : 2014/04/24(木) 07:35:23
    胸が高鳴る


    そして小泉先輩は袋を僕に突き出す

    僕は受け取り彼女に問う

    「これはなんだね」


    小泉「バレンタインだからさ、チョコ作ってきたのよかったら食べてね」


    時が止まる…


    僕は彼女からチョコレートを貰った

    とても大切で愛している女性から

    はやくお礼を言わなければ
  14. 14 : : 2014/04/24(木) 07:35:45









    しかし僕は、その袋をゴミ箱の前へ行き捨てた


    「え?」

    小泉先輩の声が聞こえる

    自分でも自分のとった行動が理解できなかった

    いや、理解はしていた

    僕は恋の成熟よりも風紀委員としての行動をしたのだ

    小泉先輩が教室を出る


    「これで…良かったのだ…」

    口にするが

    何故だろう、涙が溢れて止まらない


    するとすぐ後に教室に誰かが入ってくる音がした

    大和田「おう、兄弟 やっぱはええな」


    兄弟の声だ


    僕は兄弟の方を向く


    兄弟は驚いた顔で僕の顔を見る

    大和田「どうしたんだよ…」


    「きょ…うだ…い」

    嗚咽でまともに話せなかった
  15. 15 : : 2014/04/24(木) 07:36:04
    しかし、兄弟は ゴミ箱の前に立つ僕と中に入っている袋を見て
    察したようだ

    大和田「おい、」

    その言葉と同時に僕は机をなぎ倒しながら吹き飛ばされる

    大和田「大切な女の笑顔も守ってやれなくて風紀委員ができんのかよ!」

    大和田は叫ぶ

    「僕だって…でも…」

    そう言った僕の胸倉を掴み兄弟は言う

    大和田「後悔はしてねえのか?」


    している…でも…言わないと…

    「して…いな…い」

    胸を掴んでいた手が緩む

    大和田「そうか…石丸…おめーは今まで頑張ってきてこの学校にいるのはわかってる」

    大和田「俺に嘘をついちまうのも仕方ねえと思っている」

    大和田「けどな」


    大和田は険しい顔で目元に涙を浮かべながら言う


    大和田「自分に嘘ついちまったら仕方ねーだろ!」

    もう一度兄弟は問う

    大和田「後悔はしてねえのか?してるならどうしたいんだ?」

  16. 16 : : 2014/04/24(木) 07:36:20
    僕は…僕は…

    「している…今すぐに謝りに言って僕の本当の気持ちを伝えたい」

    大和田「なら行くぞ、2年の教室だ」


    だが、2年の教室に小泉先輩が来ることは無かった


    一限目開始5分前になっても小泉先輩は教室に現れず

    僕たちは小泉先輩の部屋に行った



    しかし、そこにも小泉先輩はいなかった

    もしかすると鍵をかけて中にいるのかもしれないと思ったのか

    兄弟がカギを壊し中に入ったがそこにもいなかった
  17. 17 : : 2014/04/24(木) 07:36:35
    そこで机の上にある数枚の写真が目に入った


    「僕だ…」

    机の上にあったのは僕の写真だった

    涙が溢れる


    大和田「おい、探しに行くぞ」

    「でも…」

    今、教室に戻らなければ一限目を過ぎてしまう

    大和田「取り返しがつかなくなる前に行くんだよ!取り返しがつかなくなっちまったらな…謝ることも…できないんだぞ」

    兄弟の目から涙が溢れる

    そうか…兄弟は…

    大和田「ほら、さっさと行くぞ」


    僕たちは、駐輪所へ向かった
  18. 18 : : 2014/04/24(木) 07:36:57
    駐輪場に着き兄弟のバイクのある方へ向かうとそこには左右田先輩が立っていた

    左右田「よぉ」


    大和田「先輩…」

    大和田のバイクにはサイドカーが付いていた

    左右田「行くんだろ?帰りは3人で帰ってくるんだろ?」

    よく見るとバイクの下には工具が散らばっている

    「左右田先輩…」


    左右田「なぁーに気にすることはねえ ダチのダチはダチだろ?」
    そういうと僕にヘルメットを投げる

    左右田「次は後悔すんなよ」

    「すまない…左右田先輩…」

    先輩はニッっと笑い僕たちを見送った




    数十分が立ったのであろうか

    僕たちはまだ、見つけられずにいた

    本当にどこに行ってしまったのだろう

    最悪のシュツレーションが頭に思い浮かぶ
  19. 19 : : 2014/04/24(木) 07:37:21
    大和田「おい!」
    バイクの轟音に負けないくらいの声で兄弟が叫ぶ


    大和田「あれ、そうじゃねーか?」


    兄弟の背中から顔を出し前を見る



    そこには海岸のほとりで1人たたずむ小泉先輩…僕の愛している人がいた



    兄弟はバイクを止め
    僕の方を振り返り言う

    大和田「行ってこい」



    僕は数十メートル先の彼女へと走り出した




    涙が溢れて止まらない
    心臓の鼓動もこれ以上ないくらい早くなっている
  20. 20 : : 2014/04/24(木) 07:37:38
    「小泉先輩」

    振り返る彼女

    目の周りが赤くなり腫れぼったくなっている
    僕の心が締め付けられる

    小泉「…なんで」

    「小泉先輩」


    「本当にすまなかった」

    頭を下げる僕
    許してくれるとは思っていない…だが僕にできるのは謝ること、そして想いを告げることだけだった

    小泉「いいよ…それよりごめんね、好きでもない女の子からチョコなんていらないものね」

    そうひきつった笑顔でいう小泉先輩
    目には涙が浮かんでいる

    「違うんだ…」
    僕はずっと握りしめていてくしゃくしゃになった袋を見せた…

    大きく目を見開く小泉先輩

    「僕は、ずっと考えていた…小泉先輩に惹かれていく自分、風紀委員としての自分」

    なかなか言葉にできない僕の言葉をずっと聞いてくれている小泉先輩
    呼吸が苦しくなりながらも僕は続ける

    「僕にとって風紀委員としての自分はとても大切なもので、無くしてはいけないものだった」

    でも、そんな僕の行動により傷つけてしまったのだ最愛の人を・・・・

    「僕は決めた…」

    僕は腕に巻いてある風紀委員としての証を捨てる

    小泉先輩は落ちた風紀委員としての証と僕の顔を交互に見た

    「僕は風紀委員としての石丸 清多夏ではなく1人の男としての石丸 清多夏として言いたいことがある」

    唾を飲み込み 心を落ち着かせる

    「僕は小泉真昼を心から愛している僕とお付き合いをしてくれないだろうか」


    木枯らしが吹く

    小泉先輩の答えを聞く

    その答えを言った小泉先輩の顔は


    一生守り続けることを誓ったあの笑顔だった


    終わり
  21. 21 : : 2014/04/24(木) 07:39:26
    ありがとうございました

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yuta588

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@yuta588

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