この作品は執筆を終了しています。
胸に潜んだこの気持ち…そしてお前が作ってくれたオムライス
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- 1 : 2014/04/20(日) 22:53:22 :
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http://www.ssnote.net/archives/14709
ジャン×アニ
http://www.ssnote.net/archives/14815
エレン×ニファ
↑
過去作品です!
まずはこちらからどうぞ!
さてさて
今回の主人公はリヴァイです!
設定としては
リヴァイ班が結成される前とことです!
ご了承ください!
さっき荒らしが現れたので
新しく立てました
理由としては
意味の分からないコメントで皆さんが見ずらくなってしまう為ですね!
削除をお願いすることも出来ますが…
それでも…削除されました。
というコメントが残るので…
なんというか…邪魔といった感じなので
今回のはコメント制限をしておきます!
それでも良ければ
ご覧ください(゜▽゜*)
-
- 2 : 2014/04/20(日) 23:41:48 :
リヴァイ「・・・・・」ムクッ
朝の気持ちのいい日差しが
窓から入ってきて…オレは…目を覚ました
リヴァイ「ん…」
体を伸ばす…
リヴァイ「ふぅ…」
まだ眠気の残る体を起こして…
顔を洗いに向かう
リヴァイ「・・・!」
さっきよりは眠気が取れていくのが分かる
リヴァイ「着替えるとするか…」
そう言って…オレは…
調査兵団の服装に着替えていく
-
- 3 : 2014/04/21(月) 21:33:39 :
リヴァイ「・・・・・」
着替えが終わったオレは…
食堂へと続く道を歩いていた
リヴァイ「・・・・」
ガラガラと音を立てて
食堂へ入っていく
「リヴァイ兵長!おはようございます!」
入るとすぐに…調査兵団に入った奴等が挨拶をしてくる
リヴァイ「おはよう」
オレは…面倒がりながらも
しっかりと挨拶を返す
-
- 4 : 2014/04/22(火) 16:36:26 :
ここでの料理は
調査兵達での当番制で作られている
だが
オレは…料理が出来なくてな…
その当番には入ってないんだ…
その代わりにその分だけ…
巨人を削ぐようにはしてる
まあ…それだけじゃなく…
民衆の為にも…
こいつら調査兵の為にも…
オレは…一匹でも多くの巨人を削ぐ
-
- 5 : 2014/04/22(火) 16:45:28 :
エルヴィン「やぁ…リヴァイ」
リヴァイ「おう」
エルヴィンが隣に座ってくる
エルヴィン「今日の料理も美味しそうだな」
リヴァイ「そうだな」
エルヴィンが料理について話してくる
確かにここの料理は旨いな
だが…正直…食えりゃ何でもいい…
これはオレの持論だが…
胃のなかに入っちまえば…
全部同じようなもんだと思う…
そう…思い続けていた…
-
- 6 : 2014/04/22(火) 17:01:48 :
エルヴィン「団長…か…」
リヴァイ「どうした?団長さん」
エルヴィン「慣れないもんだな…と思ってな」
そう…エルヴィンが団長になったのはごく最近だ
まぁ…元から団長に一番近い男だったからな…なんら違和感など感じない
エルヴィン「お前の気持ちが少し分かったよ」
リヴァイ「オレは……慣れた…というより…何も感じないけどな」
エルヴィン「そうか…さすがだな人類最強は」
リヴァイ「バカにしてんのか?」
エルヴィン「な訳ないだろ」
-
- 7 : 2014/04/22(火) 22:17:16 :
エルヴィン「それより今日は頼んだぞ」
エルヴィンが急に
真面目な顔をしてそう言ってくる
リヴァイ「あ?」
エルヴィン「ほら…この前言ったじゃないか」
リヴァイ「あぁ…訓練兵に指導だろ?」
エルヴィン「そうだ」
めんどくせぇことに…
訓練兵にオレが指導することになっている
まあ…何回かやってるんだが…
巨人を削ぐのに動くのはいいが…
人の前…ってなると
少しめんどくせぇ…
ま…やるしかねぇんだがな…
-
- 8 : 2014/04/22(火) 22:28:29 :
リヴァイ「ご馳走さま」
食い終わったオレは…
食器を水で流して…
まとめて置いてある場所に置く
リヴァイ「行くとするか」
そう言って
食堂のドアを開けた
-
- 9 : 2014/04/24(木) 22:19:05 :
―――――
―――
教官「今日はリヴァイ兵士長が直々に訓練してくれるからな!聞きたいことがあったら聞いておくんだぞ!」
「はっ!」
リヴァイ「・・・・」
おいおい…
そんなこと言って
たくさん来たらどうすんだ…
正直な所…オレは…人に指導するのは得意ではない…
不器用だからだろうな…
まあ…それでも…熱心なやつには…全力で答えるさ
いずれ…こいつらも…民衆を守る兵士になるんだからな…
-
- 10 : 2014/04/24(木) 22:25:25 :
「リヴァイ兵士長!」
リヴァイ「どうした?」
早速…訓練兵がやって来る
「リヴァイ兵士長の立体機動が見たいです!」
「オレも!」
リヴァイ「見せてやる…だが…一度だけだぞ」
「ありがとうございます!」
はぁ…
これに来れば毎回…一人は見たいって言うやつがいるんだよな
まあ…やるしかねえか…
-
- 11 : 2014/04/25(金) 20:33:40 :
リヴァイ「…」バシュッ
訓練兵の希望通りに
オレは森のなかを立体機動で駆け巡る
リヴァイ「はぁっ!」バシュッバシュッ
いつものように…巨人を削ぐときの様に速く動く
「うわぁ!すっげぇ!」
訓練兵の声が聞こえる
「オレもいつかは…!」
ふっ…
ここに来て毎回思う…
誉められるというのは…
悪くないもんだ…
-
- 12 : 2014/04/25(金) 21:23:29 :
「お願いします!」
リヴァイ「さっさとしろ」
「はぁ!」ダッ
訓練兵がオレに向かって
突っ込んでくる
リヴァイ「甘い!」バシッ
「ぎゃっ!?」
何してるのかって?
見ての通り
対人格闘の相手をしてやってるんだ
敵が巨人だけとは限らないからな
いつでも自分の身は自分で守れるようにしておかないとな…
リヴァイ「どうした。次は来ないのか!」
「オレが行きます!」
リヴァイ「よし。来い」
-
- 13 : 2014/04/25(金) 21:29:41 :
「ありがとうございました!」
訓練が終わって…
こいつらから挨拶が飛んでくる
リヴァイ「強くなれよ」
リヴァイ「弱ければ…何も得ることは出来ない…守ることが出来ないからな…」
オレらしくもねえけどな…
言っとかなきゃねえと思った
この世界は…残酷だからな
強者だけが生き残ることが出来る世界…
それをはっきりと分からせるためにも…
敢えてきつく言っておく
-
- 14 : 2014/04/25(金) 21:52:37 :
―――食堂
いつも通りに食堂へと入る
そして…作ってくれた料理をテーブルへと運ぶ
リヴァイ「ん?」
リヴァイ「これは…」
初めて見たわけではないが…口にするのは初めての物だった
オムライスと呼ばれる料理だ
リヴァイ「いただきます」
静かに手を合わせて一言
リヴァイ「…!」パクッ
口にした瞬間にオレの体に衝撃が走る
リヴァイ「なっ…」パクッ
口へと進める手が止まらない…
止まらないくらいに美味しかった
初めての感情だった…
こんなにも料理が旨いと感じたのは
-
- 15 : 2014/04/25(金) 21:59:26 :
今まで…胃の中に入れちまえば何でも同じだ
と言っていた自分が恥ずかしい…
そう思えるくらいに…
このオムライスは美味しかった
リヴァイ「…」バッ
この料理を作った奴が誰なのか
どうしてこんなに美味しいのを作れるのか
それか気になって厨房を覗く
リヴァイ「ちっ…」
しかし、厨房には誰も居なかった
もう料理を作り終えた頃だったからな
リヴァイ「また今度だな…」
そう言ってオレは食堂を後にした
-
- 16 : 2014/04/26(土) 20:14:05 :
―――壁外調査
エルヴィン「では…これより第○回壁外調査を開始する!」
エルヴィン「前進せよ!」
ふっ…エルヴィンの野郎
いい感じに団長らしくなってんじゃねえか
リヴァイ「…」
壁外調査…
このオレでも気を抜くと死んでしまう世界
一瞬たりとも気は抜けねぇな
そんなことを考えながら
オレは馬を走らせる
-
- 17 : 2014/04/26(土) 20:18:34 :
リヴァイ「…」
今回の調査はそこまでの大部隊ではない
軽目に近くの調査だけだからな
まぁ…それでも気は抜けねぇ
そら…そうこう考えてる内に…
エルヴィン「右前方より、巨人接近!各自戦闘態勢をとれっ!」
エルヴィンの大きな声が轟く
リヴァイ「…」チャキッ
指示通りに構える…
まぁ…指示が無くても構えてたがな
-
- 18 : 2014/04/26(土) 20:29:06 :
エルヴィン「私が行こう!」
エルヴィンの馬のスピードが変わる
ミケ「エルヴィンオレも行く」
ミケも同じくだ
エルヴィン「ミケ!お前は足を頼む!」
ミケ「分かった」
ミケ「…」バシュッ
ミケのアンカーが巨人の足に刺さる
ミケ「ふんっ!!」ザシュ!
巨人「!」ズシーン
バランスを崩した巨人が倒れる…そして
エルヴィン「はぁっ!」ザシュ!
エルヴィンがうなじを削ぐ
エルヴィン「よし…」
エルヴィン「調査の続きを行う!」
さすがだな…
エルヴィンもさることながら
ミケはオレに次いでの実力の持ち主だ
リヴァイ「次は…オレだな…」
目の前で鮮やかに削がれたもんだから
少しオレにも対抗心が芽生える
-
- 19 : 2014/04/26(土) 20:58:12 :
―――森
エルヴィン「よし!ここらで一つ休憩だ」
「はっ!」
エルヴィンの指揮で
近くの森で休憩を取る
リヴァイ「…」
オレも近くの木の上に腰をかける
兵士と言えども
休憩は必要なもんだからな
まあ、休憩とは言っても
ここは壁外…
リラックスまでしてると…巨人のエサになるだろうな
だから、休憩中とは言っても…辺りにはしっかりと目を光らせる
-
- 20 : 2014/04/26(土) 21:07:36 :
リヴァイ「…!」
そんな中…
近くに気配を感じた
エルヴィン「!巨人!2匹発見!各自備えよ!」
リヴァイ「任せろ」バシュッ
ここは森の中…
すなわち…立体機動を上手く使うことが出来る
リヴァイ「汚ねえ面しやがって」バシュッ
巨人「アァァァ!」
巨人の近くの木へとアンカーを刺す
そして
そのままうなじを削ぐ
リヴァイ「っらぁ!」ザシュ!
-
- 21 : 2014/04/26(土) 21:16:49 :
リヴァイ「もう一匹は…」
一匹仕留めて
残るもう一匹の巨人を探す
「はぁぁぁっ!」ザシュ!
リヴァイ「!」
見つけた…が…まずいな
「!」
あいつ…巨人への傷が浅い…
リヴァイ「…」バシュッ
-
- 22 : 2014/04/26(土) 21:36:56 :
「くそ…」バシュッ
巨人「アァァァ!!」ブンッ
「ま、まず…」
リヴァイ「はぁぁぁっ!!」ザシュ!
ズシーン
リヴァイ「間に合ったか…」スタッ
「あ、あの…ありがと…」
エルヴィン「リヴァイ!巨人の数が多い!援護を頼む!」
リヴァイ「ちっ…うっとおしいな」バシュッ
「あっ…」
-
- 23 : 2014/04/26(土) 21:48:47 :
エルヴィン「ふんっ!」ザシュ!
リヴァイ「らぁっ!」ザシュ!
ズシーン
リヴァイ「珍しいな…エルヴィン…お前が戦闘に多く参加するなんてな」
エルヴィン「ははっ…リヴァイやミケ程ではないけどね…玉には動きたくなるんだよ」
リヴァイ「そうか」
エルヴィン「今日はここまでだな…」
エルヴィン「総員!撤退!」
「おおおおおっ!!」
エルヴィンの号令で帰還する
だが…帰るまでが壁外調査だ
気を抜くな
と自分に言い聞かせる
-
- 24 : 2014/04/26(土) 22:17:06 :
リヴァイ「ふう…」
壁外調査から無事に帰ってきて
いつもの席に座って飯を食う
リヴァイ「…」パクッ
いつもと変わらない味…
前に食ったオムライスのせいで
他の料理が霞んでしまう…
美味しいんだろうな…この料理も…
けど…あれに比べたら…
そんなことを思いながら…
黙々と食べ進めていく
-
- 25 : 2014/04/26(土) 22:34:30 :
- 期待(*≧艸≦)
-
- 26 : 2014/04/26(土) 22:49:16 :
- ずっと前からこのss好きでした!!!
オムライスをつくった人って……一体!?
リヴァイが助けた人って……もしかして!?
期待でーす(^-^ゞ
-
- 27 : 2014/04/26(土) 22:59:41 :
- >>JCなっちさん
コメントありがとうございます♪
期待に添えるよう頑張ります(°▽°)
>>砂糖楽夢音さん
コメントありがとうございます♪
それは嬉しいですね\(^^)/
もうすぐ明らかになりますよ♪
期待ありがとうございます(*´-`)
-
- 28 : 2014/04/26(土) 23:00:05 :
すると
「隣いいかい?」
と声がする
リヴァイ「構わん」
「ありがと」スッ
リヴァイ「どうした?ナナバ」
ナナバ「いや別に…ちょっとね」
ナナバ…
少し前…一緒の班になったことはあったな
まあ…あまり話したことは無かったが
ただ一つ覚えてるのは
誰に対しても少し強めの口調を見せる
あまり敬語を使ったとこを見たことがないな
まぁ…その方がオレも話しやすいんだがな
-
- 29 : 2014/04/26(土) 23:36:48 :
ナナバ「今日はありがとう」
リヴァイ「あ?」
不意に礼を言われる
リヴァイ「どうした?急に」
礼を言われる様なことはしていないはず
ナナバ「今日の壁外調査で…巨人に襲われそうだった私を助けてくれただろ?」
リヴァイ「…」
あの時か…!
確かに助けた…
だが…次の巨人がいたせいで
誰だったか確認出来なかった
リヴァイ「ふっ…礼など…しなくてもいい」
ナナバ「いやいや…ありがとう」
リヴァイ「そこまでのことじゃない」
-
- 30 : 2014/04/27(日) 00:13:19 :
ありがとう
礼などいらん
そう言ったやり取りが何度か続いた後に
ナナバ「分かった!じゃあ代わりに料理を作ってあげるよ!」
リヴァイ「は?」
ナナバが急に提案する
しかし…どこか気になる所がある
もしかしたら…
リヴァイ「ナナバ…お前…オムライスは得意か?」
ナナバ「えっ?得意だけど…何で知ってんの?」
これは…きっとそうだな
リヴァイ「オムライスを作ってくれないか?」
ナナバ「えっ?」
ナナバが驚いた表情でこちらを見てくる
リヴァイ「どうした?料理を作ってくれるんだろ?」
ナナバ「分かったよ!」
-
- 31 : 2014/04/27(日) 05:21:13 :
ナナバ「ふっ!」カパッ
リヴァイ「…」ジー
慣れた手付きで料理を進めていく
見ただけで分かる
相当料理が得意だと…
ナナバ「よっ!」ジュー
きっとそうだ…
オレが食ったオムライスは…
ナナバが作ったやつだ
ナナバ「ラスト!」フワッ
ケチャップやら色々混ぜたご飯に…玉子をのせる…
完成だな
-
- 32 : 2014/04/27(日) 12:26:34 :
ナナバ「出来たよ!…でも大丈夫?さっきのと合わせて…けっこうな量になるけど」
リヴァイ「大丈夫だ…オレの胃をなめるな」
我ながら…胃をなめるな…って
何言ってんだって感じだな…
リヴァイ「いただきます」
ナナバ「はい。召し上がれ」
ナナバは笑顔でそう言う
リヴァイ「…」パクッ
リヴァイ「!」
これだ
このオムライスだ
リヴァイ「…」ガツガツ
ナナバ「いい食べっぷりだね」
ナナバ「作った側からすれば…嬉しいよ」
そう言って、またナナバは笑う
-
- 33 : 2014/04/27(日) 14:03:05 :
リヴァイ「…」ガツガツ
ナナバ「そんなに美味しい?」
リヴァイ「あぁ」
ナナバ「それなら良かった」
リヴァイ「ご馳走さま」
ナナバ「いえいえ」
リヴァイ「…」
ナナバ「また作ってあげよっか?」
リヴァイ「む?」
ナナバ「だって…あんなに美味しそうに目の前で食べられたら…また作ってあげたくなっちゃうよ」
今まで見たなかで一番の笑顔でナナバは言った
リヴァイ「お言葉に甘えるとするか」
ナナバ「はいよ!」
ナナバ「私が当番の日に毎回作ってあげるよ!」
こうして
ナナバに作ってもらえることになった
嬉しい…な
あれが食えると思うと
その日が待ち遠しくてしょうがない
それにしても…あの笑顔…
何故か…頭から離れん…
どうしてだ…?
-
- 34 : 2014/04/27(日) 15:38:16 :
- ナナバさんだったのか……!!?
ビックリ(・・;)
-
- 35 : 2014/04/27(日) 18:33:28 :
- >>砂糖楽夢音さん
コメントありがとうございます♪
はい!まさかのナナバさんです!(*´-`)
滅多に見ないカップリングで
このシリーズは届けて行きたいと思うので(¨;)
-
- 36 : 2014/04/27(日) 18:33:36 :
―――立体機動
リヴァイ「はぁっ!」バシュッ
近くの森で立体機動の訓練
いや…訓練というか…自己演習ってとこだな
体を動かしてないと…鈍ってしまいそうだからな
リヴァイ「…」バシュッ
アンカーを木に刺す…
と同時に逆の方のアンカーを次の木へと刺す準備をする
いかに次の行動に移ることが出来るかが大事になってくる
リヴァイ「らぁっ!!」バシュッバシュッ
これを…何度も繰り返す
演習でも気は抜かない
常に全力でやる
-
- 37 : 2014/04/27(日) 18:45:28 :
―――食堂
ナナバ「はいよ!」スッ
リヴァイ「ありがとう」
ナナバからオムライスを作ってもらう
楽しみで仕方がなかった時間
1週間に一度の…オレの楽しみ
リヴァイ「…」パクッパクッ
ナナバ「相変わらず…いい食べっぷり…」
リヴァイ「ごちそうさま」スッ
ナナバ「いえいえ」ニコッ
リヴァイ「っ…!」
やはりだ…
こいつの笑顔を見ると…
何故だか胸の辺りがざわめく…
-
- 38 : 2014/04/27(日) 18:53:14 :
エルヴィン「~~」
エルヴィン「リヴァイ…リヴァイ!」
リヴァイ「あ?どうした?」
エルヴィンに大きな声で名前を呼ばれる
普段から大きい声なのに…更に大きな声で呼ばれたら…びっくりするじゃねぇか
エルヴィン「次の壁外調査についてなんだが…大丈夫か?」
リヴァイ「大丈夫って?」
エルヴィン「いや…今ボーッとしてたから」
リヴァイ「大丈夫だ…お前の髪の毛がいつなくなるのか…と心配してただけだ」
エルヴィン「嬉しいような悲しいような…」
エルヴィンが薄ら笑いで返してくる
それにしても…
ボーッとしてたのか…
初めてだな…
-
- 39 : 2014/04/27(日) 20:23:27 :
―――壁外調査
エルヴィン「第○回!壁外調査を開始する!」
エルヴィン「前進せよ!」
「おおおおおおっ!」
いつもの様にエルヴィンの号令でオレ達は壁外調査を開始する
リヴァイ「…」
あることに気づく
今日はナナバと一緒の所の様だ
ナナバ「あっ…リヴァイ!」フリフリ
ナナバもオレに気づいたらしく
手を振ってくる
オレも少し照れを感じながらも
手を振り返す
リヴァイ「…」フリフリ
-
- 40 : 2014/04/27(日) 20:45:53 :
リヴァイ「…」
ナナバ「…」
黙々と馬を走らせる
今のところ巨人との遭遇はない
壁外調査と言えども
玉にはこんな日くらいある
巨人と出くわさない日だってな
巨人に会わなくて被害が減る…
それとも…巨人の数を減らせない…
どちらとして捉えればいいのか…
いや…前者だな
巨人の数を減らせたって…
兵士が減っていては意味がない…
-
- 41 : 2014/04/27(日) 20:55:18 :
ナナバ「!」
リヴァイ「!」
巨人の気配に気付く
ナナバ「左前方に一体!」
リヴァイ「ナナバ…援護しろ」
ナナバ「はいっ!」
ナナバ「やぁっ!」ザシュ!
ズシーン
リヴァイ「はぁっ!」ザシュ!
シュウウウウ
ナナバ「やった!」
リヴァイ「よし…次だ」
ナナバ「分かってるよ!」
-
- 42 : 2014/04/27(日) 20:59:35 :
―――食堂
ナナバ「はい!壁外調査後に一丁!」スッ
リヴァイ「いただきます」
ナナバ「…」ニコニコ
リヴァイ「ナナバ…隣に来て…一緒に食え」
何故こんなことを言ったかって?
目の前で…あんなにニコニコされたら…食いづらくてしょうがねえんだよ
ナナバ「えぇっ!?」
ナナバが驚きを見せる
何もそこまで驚かなくても
ナナバ「リヴァイ…が一緒に食おう…だなんて…なんか…その…嬉しいね」ヘヘッ
リヴァイ「!」
リヴァイ「嫌か?」
ナナバ「いや!全然!…いつも誰も来るなオーラみたいなの出してるリヴァイが…そう言ってくれるなんて…嬉しくて…」
ナナバはそう言って少し頬を赤く染める
-
- 43 : 2014/04/27(日) 21:05:20 :
- 期待だ!
-
- 44 : 2014/04/27(日) 21:06:16 :
- >>エレミカ大好きさん
コメントありがとうございます♪
もう少しで完結です☆
-
- 45 : 2014/04/27(日) 21:06:23 :
ナナバ「じゃあ…失礼するよ」スッ
リヴァイ「ああ」
ナナバ「いただきます」スッ
リヴァイ「召し上がれ」
ナナバ「作ったのは私だけどね!」
リヴァイ「ノリだ」
ナナバ「そっか」
他愛もない会話をしながら
それぞれオムライスを口にしていく
オレは…
この時間が何よりも
好きだった
-
- 46 : 2014/04/27(日) 21:11:47 :
そんな日が続き
月日はどんどん流れて行った
思えば
あーやって食堂で一緒に食うようになったのは
春の暖かく心地いい風が吹く頃だった
今は
季節は変わり
冷たい風が体を透き通っていき
吐く息が白くなる頃…
そう
冬になっていた
-
- 47 : 2014/04/27(日) 21:16:48 :
―――食堂
リヴァイ「冬か…」
ナナバ「早いね…月日が経つのは」
二人でいつもの席でいつもの様にオムライスを口にする
今でも1週間に一度はこうしている
リヴァイ「冬は…体の動きが鈍るからな…寒くて」
ナナバ「確かに…この時期の壁外調査はきついよね」
冬になると行った通り寒さでな
アンカーを持つ手に力が入りずらくなる時もある
だから
いつもより…より注意しなければならない
リヴァイ「お前も…十分に注意しろよ」
ナナバ「分かってるよ!リヴァイこそね」
リヴァイ「ああ」
-
- 48 : 2014/04/27(日) 21:21:37 :
―――壁外調査
リヴァイ「今日は…」チラッ
辺りを見渡して見る
リヴァイ「違うか…」
ナナバとは違う班の様だ
何で気にしてるかって?
いつもオムライスを作って貰ってるからな
オレに出来ることと言えば…
守ってやることだ
だから
一緒の班かどうかが気になってたんだ
-
- 49 : 2014/04/27(日) 21:25:18 :
リヴァイ「ふう…」
いつも通り無事に帰還する
オレの見てた中での怪我人はいなかった
リヴァイ「ナナバは…」
ナナバの方へと向かう
気になって仕方がないんだ
リヴァイ「!」
目に入ってきたのは
ナナバ「っ…」
怪我をしたナナバの姿だった…
-
- 50 : 2014/04/27(日) 21:29:29 :
近くの兵士を押し退けて
ナナバの元へと向かう
リヴァイ「ナナバっ!」
ナナバ「っ…リヴァイ…」
リヴァイ「大丈夫か?」
ナナバ「大丈夫だよ…巨人にワイヤーを掴まれて…地面に叩きつけられただけだから…安静にしてれば治るよ」
リヴァイ「そうか…」
叩きつけられただけって…
それでも相当痛いはず…
それなのに…強がりやがって…
リヴァイ「今日からは…ベッドでしっかりと休め」
ナナバ「そうするよ…ごめんね…料理を作ってあげれなくなったね」
ナナバが残念そうな顔で言ってくる
やめろよ…そんなに悲しそうな顔をするのは…
リヴァイ「気にするな…まずは回復させろ」
ナナバ「分かった…」
-
- 51 : 2014/04/27(日) 21:37:03 :
皆居なくなり…
その場にはオレ一人外に残っていた
リヴァイ「くそ…!」
ダンッ!
と木に拳をぶつける
止めどなく溢れる
後悔の念…
怪我をさせてしまった…
守ってやれなかった…
オレが付いていれば…
こんなことには…
リヴァイ「くそ…くそ…っ!」
ダンッ!ダンッ!
と何度も拳をぶつける
こんなことをしていても
何の解決にならないことぐらい分かってる
でも…こうでもしてないと…
自分の後悔の念に押し潰されてしまいそうで…
-
- 52 : 2014/04/27(日) 22:00:34 :
リヴァイ「…」
それから時間が経って
少し落ち着いてきたようだ…
冷静さを欠いていたな…
目に写る自分の血で赤く染まった右の拳…
こんなになるまで殴ってたんだな…
リヴァイ「今の…オレに…出来ることは…」
今のオレに出来ること…
ナナバにしてやれること…
それは一つしかない
-
- 53 : 2014/04/27(日) 22:03:04 :
リヴァイ「…」
皆が寝静まった夜
オレは一人
厨房に立っていた
オレに出来ること…それは
リヴァイ「あいつに…オムライスを作ってやることだ」
だが…オレは料理なんてまったく出来ない不器用な男
そう簡単には行くまい
だから…今から…必死でやるんだ…
練習すれば何とかなるはずだ
諦めない限りな
まあ…さすがに…オレの持ってる金が全部無くなるまで練習するのはきついがな
-
- 54 : 2014/04/27(日) 22:09:11 :
リヴァイ「まずは…元となる…ご飯から…」
調味料を加え
混ぜていく
しっかりと火を通して
っとその前に
それに必要な野菜類も…小さく切って…
あれ…切るのって難しいな
削ぐのは簡単なんだが
まぁいい…
とりあえずはこんなもんだろ
リヴァイ「後は玉子…」
卵を割って
かき混ぜていく
ふっ…混ぜるのは簡単だな
-
- 55 : 2014/04/27(日) 22:12:38 :
リヴァイ「そして…ここからが最終難関だ」
そう
まず卵をきれいにまとめること
そして
その卵をきれいにさっきのご飯に乗せること
ここが問題だ
リヴァイ「逃げなんてしない」
まずしっかりと広げるように
卵を軽く混ぜていく
火加減の調節もしないと
すぐに固まってしまうからな
くそ…気が抜けねえ…
リヴァイ「よし…」
何とか形にはなった…
ナナバのに比べれば
まだまだだけどな
リヴァイ「はっ!」
皿に乗せたご飯の上に
卵を乗せる
リヴァイ「!」
くそ…失敗だ
乗せたら…そのまま真ん中が割れちまった…
これは…ほんとに頑張らないとな…
-
- 56 : 2014/04/27(日) 22:12:52 :
リヴァイ「大丈夫か?」
ナナバ「もう少しで復帰できそうだよ」
リヴァイ「そうか…なら良かった」
ナナバ「待っててね…治ったら…作ってあげるから」
リヴァイ「ああ…楽しみにしてる」
それはこっちの台詞だ
オレが作ってやるんだ
待ってろよ
-
- 57 : 2014/04/27(日) 22:13:07 :
来る日も来る日も練習した
何度も何度も練習した
そして…
-
- 58 : 2014/04/27(日) 22:13:19 :
リヴァイ「治ったか」
ナナバ「うん…毎日ありがとう」
リヴァイ「気にするな…それよりも…ちょっといいか?」
ナナバ「いいけど…?」
ナナバが困惑の表情をして
オレを見つめる
リヴァイ「付いてこい」
ナナバ「分かった」
-
- 59 : 2014/04/27(日) 22:13:37 :
ナナバ「厨房?」
リヴァイ「ああ」
ナナバ「待ってて…今作るから…」
リヴァイ「待て!」
ナナバ「!」
リヴァイ「そこに座ってろ」
ナナバ「え?」
リヴァイ「待ってろ」
-
- 60 : 2014/04/27(日) 22:13:52 :
練習した通りに
料理を進めていく
リヴァイ「ふっ」
ナナバ「!」
ナナバがじっと見つめてくる
少し照れるな
リヴァイ「はっ!」
練習でもしっかりと
できたかって?
ナナバより旨いのを作るなんて無理だったさ…
だから…
-
- 61 : 2014/04/27(日) 22:14:13 :
リヴァイ「召し上がれ」
ナナバ「オムライス…!」
ナナバ「でも…リヴァイ…って料理は…」
リヴァイ「出来なかった…だから…練習はした…食ってみてくれ…」
ナナバ「いただきます」
ナナバ「…」パクッ
この一瞬が永遠の様に感じる
オレはナナバの次の言葉を待つ
ナナバ「美味しいよ…」ポロッ
リヴァイ「!」
ナナバ「私は…料理を作ってるから分かるよ…リヴァイ…あなたがどれだけ頑張ったか…そして…あなたの込めた思いが…」
凄いな…
確かにオレは…ナナバの事を思って作った
さすがは料理得意なだけはある
-
- 62 : 2014/04/27(日) 22:14:30 :
リヴァイ「ナナバ…言いたいことがある…聞いてくれ」
ナナバ「…」
緊張がこの場に走る
オレも今までにないくらい緊張している
でも…オレは…伝える…
リヴァイ「ナナバ…」
リヴァイ「お前のことは…オレが守る」
リヴァイ「だから…オレに付いてきてくれ…」
リヴァイ「オレの側に…ずっと居てくれ」
ナナバ「!」
不器用なオレが
不器用なりに言葉にして伝えたこの言葉
ナナバ「ありがとう…リヴァイ」
そう言って
二人は
手を繋いで
肩を並べて…外へと歩いていった
-
- 63 : 2014/04/27(日) 22:17:02 :
―ナナバ…
―お前のことは何がなんでもオレが守る
―オレの命にかえても守り抜いてやる
―どれだけ世界が残酷でも…
―この世界には素晴らしいことがある
―ナナバ…お前に出会えたことだ
―そして…お前と一緒にいる時間
―その為にオレは頑張れる
―お前のためなら何でも出来る
―目の前で言えなかったけど
―この気持ちだけははっきりしてる
―この世界で誰よりも…オレは
―お前のことを
『愛してる』
ーー完ーー
-
- 64 : 2014/04/28(月) 07:28:41 :
- 面白いです!
-
- 65 : 2014/04/28(月) 18:23:22 :
- おおお!
リヴァナナ! 初めて見た。
結構感動!!
それよりも、リヴァイの料理WWW
下手って、、、どれくらいカナ?
誰でも吐き出す不味さ?
う、、味がってなるけど食べれるレベル?
-
- 66 : 2014/04/28(月) 18:25:23 :
- >>名無しさん
コメントありがとうございます♪
嬉しいですね♪
>>CAT@Mさん
コメントありがとうございます♪
リヴァイのは食べれるレベルですね♪
多分…
-
- 67 : 2014/05/04(日) 23:40:19 :
- めずらしい組み合わせだよね!
感動(*^^*)
おつかれさまでした!
次回作に期待です!!!
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