この作品は執筆を終了しています。
ライナー「great escape」
-
- 1 : 2014/04/19(土) 15:24:04 :
- 超短編
-
- 2 : 2014/04/19(土) 15:24:24 :
- ライナー『例えば俺が俺じゃないとして』
エレン「何言ってんだ?てめぇ」
ライナー「もうお前の知る俺じゃねぇんだよ」
エレン「はぁ?意味わかんねぇよ。この…大量殺人鬼めっ!」
-
- 3 : 2014/04/19(土) 15:24:39 :
- ライナー『お前はお前だと言い切れるのか?』
エレン「当たり前だ!俺は…人間だ!」
ライナー「じゃあ傷から出てくる蒸気はなんだ?」
エレン「くっ…」
ライナー「お前も、こっち側なんだろ?」
エレン「そんなことあるわけねぇだろ!くそっ…」
-
- 4 : 2014/04/19(土) 15:24:55 :
- ライナー『砂の器を壊してこぼれた心を拾って集められるか?』
エレン「何の話だ?」
ライナー「俺たちは壁を壊すのが使命だったし、運命だった。間違ってるなんて考えたこともなかった」
エレン「…」
ライナー「でも、俺は…訓練兵になって…兵士が心地よいと感じた。それはベルトルトもだろ?」
ベルトルト「ああ」
ライナー「俺は、どうすればいいのか分からなくなった…」
エレン「…」
-
- 5 : 2014/04/19(土) 15:25:30 :
- ライナー『誰かの呼ぶ声が耳鳴りに変わった』
ベルトルト「…」
ライナー「俺は…その声に対応するための人格ができちまった」
エレン「お前…あの正義感溢れる面構えは…嘘だったのかよ」
ライナー「あの時の俺は…兵士だった」
エレン「なんなんだよ!兵士とか、戦士とかふざけんなよ」
-
- 6 : 2014/04/19(土) 15:25:49 :
- ライナー『時が止まったみたいだ』
エレン「…は?」
ライナー「俺は…あの時から…壁を壊した時から…何もかもが分からなくなった…」
エレン「…」
ライナー「でも、今は違う」
エレン「…」
-
- 7 : 2014/04/19(土) 15:26:11 :
- ライナー『さぁ目を覚ませ』
エレン「…」
ライナー『深い闇、俺は抜け出した』
エレン「…何言ってんだ?」
ライナー『疾風みたいに逃げ出した』
エレン「てめぇ…ふざけてんのか?」
ライナー『生きた屍みたいだった』
エレン「…」
ライナー「ベルトルト…アニ…」
ベルトルト「?」
アニ「なんだい?」
ライナー『俺たちは壁の外でまた会おうぜ。地図にない場所で』
ベルトルト「…あぁ、もちろんさ」
アニ「…そうだね」
-
- 8 : 2014/04/19(土) 15:26:30 :
- ライナー「殺すなら殺せ!地下牢に閉じ込められてる今、俺たちに抵抗の余地なんてない」
エレン「…」
ライナー「…」
ベルトルト「…」
アニ「…」
エレン「…もういいよ」
ライナー「⁉︎」
-
- 9 : 2014/04/19(土) 15:26:45 :
- エレン「俺たちは…負けたんだ。もう、俺しか残っていない」
ライナー「…え?」
エレン「人類は完全に敗北したんだ」
ベルトルト「…」
エレン「お前らの故郷は何処にあるんだ?俺も手伝うよ」
アニ「…」
エレン「俺も…死にたくねぇ…」
ライナー「なら…一緒に帰ろうか。俺たちの故郷に」
エレン「ああ」
ー完ー
-
- 10 : 2014/04/26(土) 09:51:24 :
- 地味におもしろかったです
-
- 11 : 2014/04/26(土) 09:52:55 :
- グレーとエスケープ
僕はその曲すきですよ
- 著者情報
- 「進撃の巨人」カテゴリの人気記事
- 「進撃の巨人」カテゴリの最新記事
- 「進撃の巨人」SSの交流広場
- 進撃の巨人 交流広場