この作品は執筆を終了しています。
ウサミ「日向くんがらーぶらーぶしてくれてるでちゅ!」七海「その裏側、だと思うよ?」
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- 1 : 2014/04/06(日) 11:49:32 :
- ・初投稿
・基本ほのぼの
・安価とかはないです。書き溜めはありますが、現時点ではまだ書き終えてません。
・転載はしないでほしい…と思うよ
・初投稿であるので、何かあったら指摘して、注意してくれるとうれしいです。
日向がお出かけチケットとかみんなと仲良くしてる裏側っていうのを想像して勢いで書いた。反省はしていない。
以上のことがおkな方はどうぞ!
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- 2 : 2014/04/06(日) 11:51:07 :
- ~辺古山ペコの場合~
日向「辺古山! このあと暇か?」
辺古山「日向か。ああ、暇だ。」
日向「それなら、一緒にどこかへ出かけないか?」
辺古山「いいぞ。それでは一緒に遠泳でもするか?」
日向「辺古山がしたいならいいが…手加減してくれよ?」
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- 3 : 2014/04/06(日) 11:52:28 :
- 九頭竜「あれは…日向とペコ?」
左右田「おーっす、九頭竜!何してんだ?」
九頭竜「…なんだ左右田か。」
左右田「なんだとはなんだ。ん?あれは辺古山と日向?」
左右田「どっか行くのか?」
九頭竜「聞いた限りじゃ、これから遠泳に行くみたいだぜ。」
左右田「な、なにぃ!?」
左右田は大げさに驚くと、嫉妬を込めた目で二人を見つめる。
左右田「日向の野郎。俺に黙ってそんなおいしいイベントを…!許せん!おい九頭竜、行くぞ!」
九頭竜「あ?行くってどこにだ?」
左右田「二人の後を付けるに決まってるだろ!」
九頭竜「付けてどうすんだ。」
左右田「アイツだけおいしい思いさせるわけには行かねぇ! 思いっきり邪魔してやんだよ!」
九頭竜「邪魔って、おい。この修学旅行は生徒同士で仲良くするのが目的じゃねぇのか?」
左右田「関係あるか!それに男子と女子で海とかつまりそういうイベントってことだろうが!」
九頭竜「ああ?なんだよ、そういうイベントって…。」
左右田「ここまで言ってわかんねぇのか!つまりだな…」
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- 4 : 2014/04/06(日) 11:53:50 :
- 七海「おっと!左右田君そこまでだよ!」
狛枝「話は聞かせてもらったよ、二人共。」
九頭竜「七海に狛枝。なんだ揃いも揃って。」
七海「左右田君が余計なことを言おうとしたから遮った…んだと思うよ?」
左右田「なんでそこで自信がないんだよ!遮ってんだよ実際!」
狛枝「ああ、日向君と辺古山さんの希望が輝こうとしているのにそれを邪魔するっていう声が聞こえてきたからね。飛んできたんだよ。」
九頭竜「日向とペコの希望?何言ってんだ?」
狛枝「二人が仲良くすることでより大きな希望が生まれて、さらに九頭竜君の希望が輝く踏み台になる…!ああ、なんてことだろうね。こんな間近で希望どうしが輝く姿を見れるなんて僕はなんて幸せ者なんだろうね。」
七海「…狛枝君の表現はどうかと思うけど、言いたいことはだいたい一緒…だと思うよ?左右田君、仲良くしようとしてる二人の邪魔なんてしちゃダメだよ。」
左右田「うっせ!うっせ!海で女子と出かけるなんてそんな甘甘なイベント、あいつだけに味あわせるわけには行かねーんだよ!」
狛枝「…もしかして左右田君。ソニアさんを海に誘って断られちゃったのかな?」
左右田「うっせ!…うっせぇ…!」
七海「うわぁ…。自分が上手くいかなかったからその当てつけに邪魔しようとするキャラってゲームでは愛されキャラになったりするけど、現実に見るとこんな感じなんだね…。」
左右田「ドン引きしてんじゃねぇよ!」
九頭竜「おい!脱線してんぞ!結局お前らは何が言いてぇんだ!」
狛枝「それが左右田君の希望だって言うなら僕は全力で応援するけど、今回はあの二人と九頭竜君の希望を見たほうがおもしろそうだからね。悪いけど、手伝いはできないよ。」
九頭竜「てめぇには聞いてねぇ!おい、七海!答えやがれ!」
七海「つまりね。日向君と辺古山さんが仲良くお出かけすることがギャルゲーのイベントのように後後に恋人同士になったりする伏線になるんじゃないかって左右田君は言ってるんだよ。」
九頭竜「な、なんだと!?ペコと日向が…恋人…。」
狛枝「ああ…九頭竜君が二人の希望を見せつけられて絶望してる…。でも大丈夫。その絶望を乗り越えた先にもっと輝ける希望があるはずだから!さぁ僕でよければなんでも力を貸すよ?なんでも言ってよ、九頭竜君!」
七海「ねぇ狛枝君。ちょっと黙っててくれるかな?」
狛枝「………」
左右田「なんだ今の。すごいデジャヴを感じたぞ。」
七海「九頭竜君。そんなに心配しなくても、日向くんはそんなつもりで辺古山さんと仲良くしようとしてるわけじゃない…と思うよ?日向くんは本当にここにいるみんなと仲良くしようと一生懸命なだけ…だと思うよ?」
左右田「なんでお前は一々自信がないんだよ!」
九頭竜の脳裏に自分に楽しそうに語りかけてくる日向の顔といつも側にいてくれる辺古山の顔が浮かぶ。
九頭竜「そうだな…。日向は極道ってだけで差別してきた奴らとは違う。あいつは自分が何の才能なのかもわからないのに俺たちと仲良くなろうと頑張ってる。そんなやつならペコを任せてもいいかもしれねぇな…。それに仲良くなった先で奴らが恋人同士になったとしてそこに俺が口出しするのもおかしな話だ…。」
七海「んー、私が言いたかったことと少しずれてる気がするけど、言いたいことは伝わったかな?」
九頭竜「ああ…。ってことだ左右田。俺は二人の邪魔をしない。むしろ、邪魔をしようとするお前の邪魔をするぜ!」
左右田「ああ!もう!わかったよ!何もしねぇよ!ちくしょう!なんで日向ばっかり!」
七海「…そんなことを思っているうちはわからないんじゃないかな?」
左右田「うっせ!…はぁ。じゃあよぉ、九頭竜。普通にどっか行かねぇか?」
九頭竜「おう。それなら付き合ってやるぜ。」
そう言って二人は歩き始めた。すぐに七海も離れようとしたが、狛枝がその場を動こうとしないことを気に留め、狛枝を見た。
七海「…いつまで黙ってるの?」
狛枝「君に黙ってって言われたからね。」
七海「狛枝君。君は何がしたいのかな?」
狛枝「より強い希望の輝きが見たい、ただそれだけだよ…。」
狛枝はそう告げると、どこかへ行ってしまった。
七海(狛枝君が何を考えてるかわからない。でも…)
日向君なら狛枝君を攻略できちゃうような気がするな。
そんな希望を胸に抱いて、七海は今日の昼寝の場所を探すために歩き始めた。
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- 8 : 2014/04/06(日) 12:51:10 :
- ~九頭竜冬彦の場合~
日向「九頭竜! これから暇か?」
九頭竜「おう、日向か。ああ、暇だぜ。この島ですることなんてないしな。」
日向「じゃあ、一緒に出かけようぜ。」
九頭竜「ああ。いいぜ。」
辺古山「…日向。まさか坊ちゃんを…」
七海「辺古山さん、そんなところでどうしたの?」
辺古山「七海か。いや、なんでも
七海「おやおや? あそこにいるのは九頭竜君と日向君だね。」
罪木「ふゆぅ…最近あのお二人とっても仲がいいですぅ…。」
小泉「確かに。採掘が終わったあとの自由時間はいつも一緒にいる気がするね。」
西園寺「別にどうでもいーんだけどさー…おちびちゃんばっかり構ってるのは気に食わないよねー」
辺古山「お前たちはどこから出てきたんだ…」
西園寺「人をこんなゲロブタゴミカス女と一纏めにしないでよ!」
罪木「ひぃぃぃぃ!ゲロブタですいませぇえええええん!」
小泉「ちょっと日寄子ちゃん!そんなこと言っちゃダメだよ!」
七海「…この3人は放っておくとして、辺古山さん。日向君と九頭竜君のことを見てたよね?」
辺古山「いや、私は別に…」
七海「隠さなくてもいいよ。いつも一緒にいる九頭竜君が自分以外の人と仲良くしてるのを見て、不安なんだよね?」
辺古山「……」
七海「九頭竜君は超高校級の極道。今まで近寄ってくる人間は彼にとって、あまりいい関係じゃなかったんじゃないかな?」
辺古山「…ああ。坊ちゃんには友達呼べるような学友はいなかった。近づいて来るのは九頭竜組に因縁のある輩か、坊ちゃんの威光を啜ろうとするゲス共ばかり。その度に私が矢面に立ち、対処してきた。」
七海「…日向君は信用できない?」
辺古山「……日向は坊ちゃんや私の才能を聞いても、怖気づくこともなかったし、こちらのことを理解しようと歩み寄ろうとしていることがわかる。いや、日向はここにいるみんなのことを理解しようと頑張っているか…。」
七海「うん。日向君はみんなと仲良くしようと頑張ってる。でもそれは強要されてるからとか仕方なくとかじゃなくて、彼自身がしたいと思ってるからしてること…だと思うよ?」
辺古山「…ああ。そうだな…。他の連中も仲良くしようとする気は伝わって来るが、日向ほどじゃない。奴になら坊ちゃんを任せても問題ないのかもしれんな…」
そう言って、辺古山が見つめるのは日向と九頭龍が歩いていく姿。日向は楽しげに話をし、九頭竜は相槌を打ちながら、確かに微笑んでいるのが見えた。
罪木「ぐすん…脱げばいいんですか?脱いだら許してくれるんですかぁ?」
小泉「わっ!ちょっと!こんなところで脱がないで!」
西園寺「ゲロブタゴミカス女が脱いだだけじゃ誰も得しないよねー」
辺古山「それでは、あっちの収集を付けに行くか。」
七海「そうだね。」
辺古山は振り返らない。九頭龍をただ心配をするだけだった彼女は今まで感じていた不安もどこかへ行っていた。
辺古山「…ありがとう…七海…日向…」
小さく呟かれた言葉は誰にも届くことはなかった。
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- 10 : 2014/04/06(日) 13:42:53 :
- ~小泉真昼の場合~
日向「おーい!小泉!」
小泉「あ、日向じゃん。どうしたの?」
日向「ああ、今暇か?良かったら遊びに行かないか?」
小泉「そうねぇ。あ、じゃあこの島のいろんなところの写真撮りたいから付き合ってよ!」
日向「ああ、いいぞ。それじゃあ行こう。」
西園寺「…………。」
罪木「あ、あのぅ…。」
西園寺「…………」
罪木「…ふゆぅ…。」
西園寺「あー!もう!うっとおしいんだよ!」
罪木「ひぃぃぃ!ごめんなさああああい!」
西園寺「このゲロブタゴミカス女!あんたなんか【ピーーー】になって【ピーーー】しちゃえばいいんだ!」
罪木「ひゃああああ!そんなの嫌ですぅうううう!」
澪田「ストッパー役の真昼ちゃんがいないから誰も止める人がいないっす。」
澪田「ヒャッハーーーー!蜜柑ちゃん大ピンチっすねーーー!」
罪木「わ、わかってるなら助けてくださいぃぃぃ!!」
十神「おい、騒がしいぞ。静かにできないのか。」
西園寺「あっれー?何か聞こえたかなー?豚ちゃんがブヒブヒ鳴いてるのかなー?」
罪木「と、十神さぁああん…」
十神「大丈夫か、罪木。」
澪田「白夜ちゃんが蜜柑ちゃんに手を差し伸べた!こ、ここから始まるんすか!新しい恋が!!」
十神「おい、なぜそうなる。」
澪田「いいえ、唯吹の頭にビビッと来ましたよ。今なら二人をネタに新しい歌がかけそうっす!」
罪木「ふゆぅ…。あまり恥ずかしい歌にはしないでくださいね…。」
澪田「大丈夫っすよー!唯吹に任せなさいっ!!」
西園寺「………。」
澪田「あれれー?日寄子ちゃんどうしたのかなー?」
西園寺「…別に!」プイッ
澪田「放ったらかしにされて寂しかったんすね!大丈夫っすよ今からいっぱいかまってあげるっす!」
西園寺「ちょ、うわ、やめろ!この…」
罪木「ふゆぅ…西園寺さんもはしゃぎたかったんですね…。わ、私もがんばりますぅ…!」
西園寺「なんで今に限ってそんなアグレッシブに!ちょっと、やめ…」
じゃれだした3人を見て、十神はため息をつきながら、その場を立ち去った。いろいろといけないものが見えそうだったからである。しかし、そんな三人を影から見ている人物がいた。
花村「…女子高生三人の組んず解れつ…ありだねっ!」
すぐにウサミちゃんに見つかって、バツとして別館の掃除を言いつけられましたとさ。
ウサミ「はわわ…えっちなのはダメなんでちゅよ!」
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- 11 : 2014/04/06(日) 13:49:26 :
- 今更なんですがアイランドモードのネタバレを含みますので、ネタバレ注意です
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- 14 : 2014/04/06(日) 20:17:52 :
- ~左右田和一の場合~
日向「おーい!左右田!」
左右田「お!日向じゃねーか!何か用か?」
日向「ああ、このあと暇か?暇なら遊びに行こうぜ。」
左右田「暇に決まってんだろ!そうだな…じゃあ、電気街に行こうぜ!開発したいもんがあるんだ。」
日向「ああ、いいぞ。」
ソニア「………」
田中「ソニアよ、どこを見ている? いや、もしや見ているというよりも≪視て≫いるのか? クク、次元の狭間を覗くとはやるではないか!」
ソニア「はい!マカンゴです!」
田中「………」
ソニア「はっ!田中さん!こっそり後ろから近づいてくるとはやりますね!」
田中「…俺様は堂々と近づいたんだがな…。」
ソニア「そ、そうですか…。」
田中「……何か悩み事か?」
ソニア「い、いえ、悩み事というほどのことではないのですが…」
田中「ふっ…俺様はただ、貴様と我が四天王と共に静かに時を歩みたいが、貴様が変化を求めるというならそれでも良かろう。話すがいい。今なら貴様の願いの一つや二つ叶えてやろうぞ。」
ソニア「田中さん……わかりました。では、お話します。」
田中「………(ゴクリ」
ソニア「あの、最近何か物足りなさを感じるんです。」
田中「……物足りなさ?」
ソニア「はい。具体的に何が、と言われるとわからないのですが、特に左右田さんと日向さんが最近よく一緒に遊びに行くようになってからだと思います。」
田中「………」
ソニア「一体何がそう感じさせるのでしょう。田中さんと共に過ごしているのに物足りなさを感じるなんて無礼なお話なんですが…。」
田中「…ソニアよ。それは…」
狛枝「やあ!田中くん!ソニアさん!」
いきなり現れた狛枝に田中はソニアを守るように前に出る。
田中「ほう、俺様の背後を取るとはなかなかやるではないか。だが命拾いしたな。普段ならば俺様の背後に立った時点で我が四天王が貴様を血祭りにあげているところだ。我が配下の者が安息期に入っていたことを幸運に思うがいい。して、何用だ? もしつまらん用事であれば、俺様の手で地獄の業火に焼かれる事となるぞ!」
狛枝「ははは!それは勘弁してほしいな。でも君たちは本当に仲がいいんだね!」
ソニア「当たり前です!私と田中さんの仲は最強なんです!」
狛枝「うん。希望に溢れてるね!僕はお邪魔みたいだからお暇するよ。じゃあね。」
そう言って立ち去った狛枝を見送る二人。
ソニア「狛枝さんは何の用があったんでしょうか?」
田中「ふん。どうせいつものような戯れだろう。気に止める必要はない。」
ソニア「えーっと。それで何のお話をしていたのでしたっけ?」
田中「…我が暗黒四天王がそろそろ安息から目覚め、活動期に入る。そのための供物を用意しなければならない。」
ソニア「そうですか!では参りましょう。」
二人はその場を立ち去ったあと、狛枝は物陰から二人を見つめる。
狛枝「ソニアさんって田中くんに一辺倒だと思ったけど…フフ…左右田くん君のことも存外意識していたみたいだね。」
狛枝「このことを知った君の希望はさらに大きく輝いてくれるのかなぁ…?」
狛枝の不気味な笑い声だけがその場に響いた。
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- 16 : 2014/04/07(月) 12:42:34 :
- ~西園寺日寄子の場合~
日向「おーい!西園寺!」
西園寺「あれー?何か聞こえたかなー?」
日向「こっちだ。」
西園寺「わっ!日向おにぃいたんだー!存在感が薄すぎて気付かなかったー!」
日向「相変わらずひどいな!まぁいい。西園寺、今から暇か?」
西園寺「プークスクス。日向おにぃ、それってナンパ?」
日向「違う。ただお前と一緒に過ごしたいと思っただけだ。」
西園寺「……おにぃのくせに(ボソッ」
日向「え?なんだって?」
西園寺「なーんでもないよー。それよりさっさと行くよ!日向おにぃ!」
日向「あ、おい!待てって!」
澪田「ヒャッハーーー!!ツンデレな日寄子ちゃんマジでKAWAIII!!!」
花村「うん。あれをおかずにご飯十杯はいけるね!」
十神「お前たち、日向たちを盗み見るのはいいが、静かにしろ。」
澪田「そして、状況に流されず本を読み続ける白夜ちゃんマジでクールっす!」
花村「ねぇ十神くん、今君が見てる本って心理学の本だよね。ツンデレっていうのは心理学で立派に研究されていることでね。」
十神「黙れ。そんなもののために俺は読書をしているわけではない。」
澪田「だったら何のために本を読んでるんすか?」
十神「………」
十神は本を読み続ける。澪田からの質問は無視して、黙々と読書を続けることで、二人の興味はそれてしまった。
十神は考える。自分というものを。
十神白夜としての現在の自分。
超高校級の詐欺師としての自分。
詐欺師として活躍してきた彼は自分という個性を持たない。あくまで現在の十神白夜という姿と名前は借り物に過ぎない。
なぜ自分というものに自信が持てないのか。なぜ皆が当たり前に持っているものを自分は持っていないのか。
超高校級の詐欺師は考え続ける。
考え続けて、自分の顔を覗き込んでる存在がいることに気づいた。
十神「なんだ、何をしている。」
澪田「んー?いやー?唯吹の勘にビビッと来ちゃったんすよ。」
十神「?」
澪田「白夜ちゃん、何か悩み事があるんすか?」
十神「…!」
超高校級の詐欺師として、ポーカーフェイスを崩さなかったのはさすがと言えるだろう。
しかし、それは逆に澪田に確信を与える。
澪田「…その反応だけで十分っすよ。まぁ無理に話してくれなくていいっす。」
澪田はそう言って、十神から離れた。
澪田「でも、いつかその悩み、唯吹じゃなくてもいいっすから誰かに話してくださいっす。」
十神「………。」
澪田「もちろん唯吹はいつでもウェルカムっすよ!」
無邪気に笑う澪田に思わず素で返答しそうになる十神。
十神「…ふん。俺に悩み事などない。俺は超高校級の完璧だぞ。」
しかし、なんとか十神白夜としての体裁を貫いた。
十神(まだだ…。まだ話せない…。)
十神(でも…いつか誰かに話すことで、答えが見つかるのかな…?)
十神の否定的な言葉とも思える発言に「それでこそ白夜ちゃんっす!」といって、澪田はまた無邪気に笑ったのだった。
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- 17 : 2014/04/07(月) 21:26:44 :
- ~弐大猫丸の場合~
日向「おーい!弐大!」
弐大「むっ。日向か。何の用じゃ?」
日向「ああ。良かったら今からの時間一緒に過ごさないかなって。」
弐大「そうか。では前々から日向はいい筋肉をもっておると思っておった。ここでそれを腐らせるのはもったいないからそれを活かすトレーニングを教えてやろう」
日向「べ、別に俺は武闘家とか目指してないからな!?お手柔らかに頼むぞ?」
弐大「わかっとるわい!ガッハッハッハ!」
終里「おっさんが鍛えて日向が強くなってバトったら楽しそうだなー。ちくしょう。早く強くなれ日向!」
花村「バトルって何をするのかな?もしかして夜のバトルかな?良かったら僕に詳しく教えて欲しいんだけど!」
終里「ああ?バトルっていったら殴り合うことだろ?」
花村「わかってないな~。バトルって言ってもそれだけじゃないんだよ。男の人と女の人のバトルは特にね!フフフフ」
終里「んあ?いつもおっさんとバトルしてっけど、そんな大したことしてねぇぞ?」
花村「え?弐大君ともうやっちゃってるの!?これは今日のオカズは決定だね!」
終里「何!?今日のおかずが決まったのか!?肉だよな?な?」
花村「うん!男と女の肉のバトル!楽しみだねぇ!」
終里「よっしゃあああああ!燃えてきたぜえええ!」
狛枝「……彼らは放っておこう。」
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- 18 : 2014/04/07(月) 21:29:29 :
- ~終里赤音の場合~
終里「おおおおおおらああああああああ!」
日向「うおおおおおおおお!?」
終里「待て!日向!逃げんなああああ!」
日向「なんでだよ!なんでいきなり襲って来るんだよ!」
終里「弐大のおっさんに鍛えてもらって少しはマシになったろ?だから俺と戦えぇぇええ!」
日向「うわあああああああ!!」
弐大「おう!日向と終里は今日も元気そうじゃな!」
左右田「いや!元気っつうか殺されそうだけど。」
田中「フン。あの程度で逃げるとは情けない。この程度の試練を乗り越えられぬようでは我が下僕になるのはまだ早いぞ。」
左右田「いつから日向はお前の下僕になったんだよ!」
弐大「ガッハッハッハ!日向は人気者じゃのう!」
左右田「くっ…認めたくないが、日向は確かに人気者。ちくしょう!俺と日向じゃ、何が違うんだ」
田中「フハハハハハ。貴様とやつとの違い?そんなもの語るまでもないが、あえて語ろう! それは…」
弐大「お前さんは全然筋肉がなっとらん! 日向に追いつこうと思ったら並大抵のトレーニングでは追いつかんぞ!」
田中「き、貴様…ッ!よもや俺様の言葉を遮るとは。いいだろう、まずは貴様から血祭りにあげてくれるわ!」
弐大「お?なんじゃ。ワシとやる気か。いいじゃろう、稽古をつけてやろう。」
左右田「おいまてコラ!なんでそうなんだよ!落ち着け!」
狛枝「すばらしいよ!田中くんの希望と弐大くんの希望がぶつかり合って更なる希望を」
左右田「てめぇは出てくんな!どっから出てきた!」
狛枝「希望あるところに僕がある、なんてね。」
左右田「何カッコよく言ってんだ!」
田中「では、行くぞ。あの世で後悔するがいい!」
弐大「ガッハッハッハ。悪いがまだ死にたくはないのう。殺さない程度には手加減してやるわい。」
左右田「だーー!こっちはこっちで始めやがった!もう俺は知らねぇぞ!」
今、戦いが始まる…!
ウサミ「暴力行為はダメでちゅ!」マジックステッキー!
終里と日向、弐大と田中、左右田、狛枝はそれぞれでまとめて捕まり、後日罰則がくだされた。
左右田・日向「理不尽だああああ!」
狛枝「僕ごときがみんなと同じ処遇を受けるなんて…身に余る光栄だよ…」
左右田「黙れこの希望厨が!」
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- 21 : 2014/04/08(火) 21:52:20 :
- ~十神白夜の場合~
日向「おーい!十神!」
十神「日向か。何の用だ。」
日向「今から暇か?良かったら一緒に過ごさないか?」
十神「フン。本来なら貴様のようなやつに時間を割くようなことはしないんだが…」
十神「ありがたく思え。今日は特別に付き合ってやる。」
日向「お、おう。じゃあレストランにでも行こうぜ!」
十神「わかっているじゃないか。早く行くぞ日向!」
小泉「唯吹ちゃんって十神のことどう思ってるの?」
澪田「もちろんだーーーいっすきっすよーー!!」
西園寺「あーもう!そんな叫ばなくても聞こえるって」
罪木「ふゆぅ…確かに十神さんは皆さんを引っ張っていって、とてもかっこいい方ですけど…」
西園寺「てめーの意見なんて誰も求めてねぇんだよゲロブタ女!」
罪木「ふぇぇぇえん。ごめんなさい。もうずっと黙ってますぅ…」
小泉「ちょ、ちょっと!そんなひどいこと言っちゃダメ。蜜柑ちゃんも喋っていいからね?」
罪木「ぅぅぅ…ありがとうございます…」
澪田「それで白夜ちゃんの魅力なんすけどねー!」
西園寺「誰も聞いてないのに語り始めた!」
澪田「まずクールっすよねー?あと上品っすよねー?それからとっても大食いなところっす!」
小泉「ああ、あの食べっぷりは最初かなりびっくりしたけど、清々しいほどに食べるわよね。」
罪木「あんなに食べてしまっては、血圧や血糖値なんかの数値が上がって大変なことに…」
西園寺「こことぞばかりに目立ってんじゃねーぞ!」
罪木「うぅぅえええ。私なんかが調子乗ってすいませぇぇええん」
澪田「キャッハーーー!日寄子ちゃんの毒舌っぷりにさすがの唯吹も舌を巻くっすよーー!」
小泉「ダメだよ日寄子ちゃん。蜜柑ちゃんが好きだからっていじめちゃ。」
西園寺「な!べ、別にす、好きなんかじゃ…!」
澪田「おやおや~?どんどん顔がトマトみたいに赤くなっていくっすよー?」
西園寺「な、ち、ちが…」
罪木「西園寺さぁん…」
西園寺「こ、こっち見てんじゃねぇ!ゲロブタゴミカス女!」
罪木「は、はぃぃい。」ニコニコ
西園寺「わ、笑うなぁあああ!」
罪木「はぃいい」ニコニコ
このあとしばらく西園寺は顔を真っ赤にさせたままだった。
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- 22 : 2014/04/09(水) 01:44:02 :
- ~澪田唯吹の場合~
日向「おーい!澪田!」
澪田「ハジメちゃん!なんすか?」
日向「良かったら今からの時間一緒に過ごさないか?」
澪田「キャッハーーー!!ハジメちゃんから大胆なお誘いが来ちゃったすよーー!」
日向「大胆なって。で、どうだ?」
澪田「もちろんオッケーっすよ!さぁダッシュで行くっすよーー!」
日向「お、おい!どこ行くかわかってんのか!?」
七海「ぼーーーーっ」
ソニア「あら?七海さん?」
七海「ぼーーーーーっ」
ソニア「えっと…七海さん?」
七海「はっ!寝てた…」
ソニア「ええ!?寝てらしたんですか?」
七海「んあ?あ、ソニアさん。おっはー」
ソニア「本当に寝てらしたんですか。立って寝るだなんて器用ですね。」
七海「んー、そうでもないよ。コツさえ掴めば。」
ソニア「こ、コツがあるのですか!?」
七海「うん、でも簡単にはできない…と思うよ?」
ソニア「いえ、私は寝るときはベットに横になるので大丈夫です…」
七海「そっかー。おや?向こうを走ってるのは澪田さんと日向君?」
ソニア「あら、本当ですね。何をあんなに急いでいるのでしょう?」
七海「んー、私の予想では目的なく走り出した澪田さんを追いかける日向君、っていう図に見えるけど」
ソニア「なぜ澪田さんが目的なく走るんですか。」
七海「それもそうだね。」
七海はもう一度視線を日向たちに戻して、二人を見つめた。
ソニア「…寂しいですか?」
七海「…え?」
ソニア「日向さんが最近構ってくれなくて。」
七海「…そういうのよくわからない。ギャルゲーは苦手なんだよね…」
ソニア「…」
七海「でも、いつも起こしてくれた人が起こしに来てくれないっていうのは寂しい…のかな。」
ソニア「ふふ。そうですか。」
ソニアは七海を見ながらいたずらが成功したかのように笑った。
左右田「おーい、七海!」
七海「ん?左右田君?」
ソニア「左右田さん?」
左右田「うわ!ソニアさんもご一緒でしたか。」
ソニア「え、ええ。七海さんに御用があるのでは?」
左右田「あ、そうだ。七海。できたぞ、電気街で拾った部品で作ったゲーム機が!」
七海「え、本当に?」フンスー
左右田「ああ、出来はよくないが、ちゃんとゲームとして動く。内容はインベーダーみたいなシューティングだけどな。」
七海「ふんふん。十分だよ。ありがとう左右田君。」ピコピコ
左右田「へへっ、俺にかかればこんなもんよ!」
ソニア「へー、左右田さんってこのようなものが作れるのですね。」
左右田「え、ええ!なんだったらソニアさんの分も作りましょうか?」
ソニア「いえ、私はいいですよ。」
左右田「そ、そうですか…。」
ソニア「でも、少し見直しました。あなたにも長所はあったのですね。」
左右田「や、やった!褒められたかすごく微妙だけど、とりあえずソニアさんの評価が上がったあああ!」
左右田は舞い上がり、奇声を上げながら走り去った。
ソニア「やっぱり左右田さんは左右田さんですね。」
ゲームに集中してる七海にはその言葉は届かなかった。
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- 23 : 2014/04/09(水) 21:45:39 :
- ~花村輝々の場合~
日向「おーい!花村。」
花村「やぁ日向君。ついに僕と今夜を一緒に過ごす気になったのかい?」
日向「ついにってなんだよ。まぁいいや。今から暇か?暇なら一緒に過ごそうぜ。」
花村「ははは、例え忙しくても日向君のためなら時間を割くよ! さぁまずは僕のコテージに行こうか!」
日向「行かねぇよ!何狙ってやがる!?」
花村「チェッ、残念だなぁ。あ、そうだ。じゃあ図書館で料理の本を探すのを手伝って欲しいな。あそこには僕も知らない料理の本があるみたいなんだ。」
日向「へー、超高校級の料理人でも知らない料理ってあるのか。」
花村「ちっちっちっ。超高校級のシェフ、と呼んでもらおうか。それと料理って民族料理や家庭料理となるとそれこそ無数に存在するからね。僕でも把握できていないこともあるんだよ。」
日向「そうか。じゃあ行くか。」
花村「ふふふ、お手柔らかに頼むよ。」
日向「意味深に言うな。」
終里「ちっくしょー。花村の野郎、どこいったんだ。腹が減ったぞ!」
田中「むっ。終里よ。貴様、こんな場所で何をしている。」
終里「腹だ!腹が減ったんだよおおおお!」
田中「ぐおっ、馬鹿な。我が暗黒四天王が怯えているだと…!」
終里「…よく見たらそのネズミ…うまそうだよなぁ…」
田中「くっ…我が四天王に手を出そうというのか。いいだろう、だがしかし、我が暗黒四天王に手を出す前に俺を倒してもらおうか。」
終里「望むところだ!うおおおおおおお!」
小泉「あーもう!私が何か作ってあげるからやめなさい!」
この後、みんなでお菓子を作った。
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- 24 : 2014/04/09(水) 21:47:05 :
- ~ソニア・ネヴァーマインドの場合~
日向「おーい!ソニア。」
ソニア「はい!日向さん、なんでしょうか?」
日向「これから暇か?暇なら一緒に過ごさないか?」
ソニア「大丈夫ですよ。あ、私図書館で気になる本があったのです。」
日向「気になる本?」
ソニア「全世界殺人鬼全集というタイトルなのですが」
日向「どこに需要がある本なんだ…」
ソニア「もう私、あの本が気になって夜も眠れないのです!」
日向「だったら読みに行けばよかったじゃないか。」
ソニア「それが、私では届かなくて。」
日向「なるほどな。わかった。ついでに他におもしろい本がないかも探してみよう。」
ソニア「ありがとうございます!日向さん」
左右田「くぅうう!ソニアさん、なんで日向なんかと…!」
小泉「そう思うなら、あんたもなんかアプローチかけなさいよ。」
左右田「かけてんだよ!全部スルーされてんだよ!」
西園寺「左右田おにぃのアプローチなんてどうせチキン丸出しの遠まわしなやつでしょー?クスクス、左右田おにぃって本当にチキンだよねー!」
左右田「うっせ!ソニアさんを前にするとどうしても上がっちまうんだよ。それで変なこと言っちまったり…」
西園寺「変なことっていっつも言ってるじゃーん。変な左右田おにぃ!あはは」
左右田「ぐ…ぅ…」
小泉「ひ、日寄子ちゃん。ツッコミができないくらい傷ついてるみたいだからもうやめてあげて。」
左右田「ち、ちくしょおおおお!」
西園寺「あ、どっか行っちゃった」
小泉「もう!日寄子ちゃん左右田にあんまりひどいこと言っちゃダメだよ?」
西園寺「だっておもしろいんだもーん!」
左右田「クソッ!クソッ!何なんだクソッ!」
狛枝「やあ左右田クン。奇遇だね。」
左右田「なんだ狛枝か。」
狛枝「あはは、そうだよね。ボクみたいなゴミクズみたいな人間に話しかけられて、しかもそれに時間を割く暇なんてないよね…。わかったよ。ここから大人しく消えるとするよ。ソニアさんが左右田クンをどう思ってるかなんて話も別に聞きたくないよね…」
左右田「おいちょっと待て!」
狛枝「何かな?」
左右田「詳しく聞かせろ。」
狛枝「あはは、ボクなんかの話を聞いてくれるなんて、今日のボクはツイてるなぁ!」
楽しそうに笑う狛枝に不気味さを感じながら左右田は狛枝の話を聞くことにした。
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- 27 : 2014/04/10(木) 09:55:56 :
- ~田中眼蛇夢の場合~
日向「おーい!田中。」
田中「むっ、日向か。」
日向「これから暇か?良かったら一緒に過ごさないか?」
田中「ふっ、俺様とともに過ごし、あえて茨の道を歩もうというのか。良かろう、貴様の戯言に付き合ってやろう。」
日向「何をする気なんだお前は。一緒に過ごすのは大丈夫ってことだな?」
田中「フハハハハ!我が暗黒四天王も狂喜乱舞しておるわ。行くぞ、日向。貴様の修羅の道、見させてもらおう!」
日向「ああ、はいはい。わかったから行くぞ。」
ソニア「田中さんが最近構ってくれません!」
左右田「そ、そうですか…」
十神「最近は日向とよく共にいるようだな。」
ソニア「以前は何も言わなくても一緒にいてくれたというのに…どうしたことでしょう。」
左右田「そ、そうですね。ソニアさんを蔑ろにして日向を優先するなんて田中の野郎!」
ソニア「黙りなさい!田中さんを悪く言うんじゃありません!」
左右田「は、はいいい!」
十神「…不毛だな。」
左右田(狛枝曰く、ソニアさんは俺のことを少しは気にかけてくれてるらしいが…)
ソニア「ああ、田中さんが行ってしまう…」
左右田(相変わらずなんですけど!?)
十神「フン、この修学旅行は生徒同士が仲良くすることが目的なのだ。奴らはその目的のために合理的に行動しているに過ぎない。」
ソニア「で、ですが、最近は日向さんとばかり…」
十神「それを言うならそれ以前は貴様とばかり、だったわけだ。今貴様が言っていることはただのわがままだ。」
ソニア「………」
十神「それに田中とばかり仲良くしてもほかの連中と仲良くなれなければ意味がない。そこに跪いてる左右田とでも仲良くしたらどうだ。」
左右田「矛先がこっちに!?」
ソニア「左右田さん…」
十神「無理して仲良くする必要はない。しかし、田中ばかりと仲良くしていては目標が達せられないのも確かだ。」
人のことはあまり言えないがな、と言い残して十神は去っていった。
ソニア「…左右田さん。」
左右田「は、はい!」
ソニア「十神さんの言うことももっともです。思えば、私は田中さんにばかり構ってもらおうとして、他を省みていませんでした。」
ソニア「私と今からの時間一緒に過ごしていただけますか?」
左右田「は、はい!ソニアさんのためならどこまでも!」
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- 28 : 2014/04/10(木) 09:56:26 :
原作とか他のSSで可哀左右田なので、なんとか報われて欲しいと思って書いた。
違和感あるかもしれんが、許してください。
あと前回狛枝が暗躍した感じにしましたが、特に意味はないですw
かなり回りくどい言い方をしながらも、情報を渡してくれています
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- 29 : 2014/04/10(木) 20:03:07 :
- ~罪木蜜柑の場合~
日向「おーい!罪木。」
罪木「ひ、日向さぁあん。私に何か御用ですかぁ?」
日向「ああ、このあと暇か?暇だったら一緒に過ごそうぜ。」
罪木「ふ、ふゆぅ。わ、私なんかが日向さんと一緒に過ごしてもいいんですかね…」
日向「俺がお前と一緒に過ごしたいんだ。罪木は嫌なのか?」
罪木「い、嫌じゃないですぅ。日向さんが行くところどこまでも付いていきますぅ!」
日向「いや、どこまでもついてこられたら困るが…じゃあ一緒に島を歩いてまわろう。」
罪木「はぁぁい。付いていきますぅ。」
西園寺「罪木のくせに日向おにぃを独り占めにするとか生意気!」
花村「おやぁ?西園寺さん嫉妬かな?日向君を取られて嫉妬しちゃってるのかな?」
西園寺「はぁ?なんで嫉妬なんてしなくちゃいけないの? あ、そっかー。花村おにぃは変態さんだから変態な考えしかできないんだねー!」
七海「違うよ、花村くん。西園寺さんは罪木さんを取られて嫉妬しちゃってる…んだと思うよ?」
西園寺「は、はぁ!?それこそもっとありえないし!なんで私があんなゲロブタ女を…」
七海「だって、最近は小泉さんとだけじゃなくて罪木さんともよく一緒にいたもんね。罪木さんがいなくて寂しいんだよね?」
西園寺「だ、だからそんなんじゃないし!憶測で変なこと言わないでよ!」
花村「なるほど、普段罵倒してる相手がほかの相手にデレデレしてる姿を見て、…興奮しちゃったんだね!これがNTRってやつだね。」
西園寺「キモいんだよ!本当に変態な考えしかできないの!?」
花村「はぁ…いいね、西園寺さんもっと罵ってよ…」
七海「花村くん、ちょっと黙ってくれるかな?」
花村「はぁあああん!七海さんの罵倒も新鮮だね!さぁ二人共もっと僕を罵って!」
七海「…西園寺さん、行こう。」
西園寺「うん、こんな変態と付き合ってたら悪い菌でも移されちゃうよ」
花村「なるほど、中途半端に罵倒してあとは放置プレイってことだね。七海さんと西園寺さんはなかなかいい趣味をしてるようだね。でも…」
二人は花村の声が聞こえなくなるまで走って逃げた。
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- 30 : 2014/04/10(木) 20:08:55 :
- ~狛枝凪斗の場合~
日向「おーい!狛枝」
狛枝「やぁ日向クン、ボクみたいなやつに話しかけてくれるなんて、キミはなんて優しいんだろうね。」
日向「自分をそんなに卑下するなよ…。それで今暇か?」
狛枝「みんなと違ってボクはただの幸運だからね。することなんてないんだ。」
日向「そうか。じゃあこれから一緒に過ごそうぜ。」
狛枝「ボクなんかでよければ、喜んで付き合うよ!さぁ、日向クンの希望を見せてよ。」
日向「ただ遊びに行くだけでなんでそうなるんだ!」
九頭竜「狛枝ってどこかおかしなやつだよな。」
弐大「うむ。奴はわしらとは違う価値観で生きているようじゃ。いろんな選手を育ててきたが、あんなタイプは見たことないのう。」
左右田「価値観の違いつうか、そもそもがおかしいんじゃねぇか?」
田中「ふん。奴も俺と同じ特別な力を持つ者、というわけか。」
左右田「ああ、関わりたくないという意味では同じかもな。」
弐大「しかし悪い奴というわけでもないじゃろう。それに反吐の出るような極悪人ならワシが成敗してやるわい。」
田中「奴も俺と同じ、偽りの姿をしているのかもしれん。油断は禁物だ。」
九頭竜「お前の本当の姿ってなんだ。まぁ言いたいことはわかるぜ。俺らの世界でも油断したやつからやられる。どんなに信用してるやつでも、急に裏切られて、足元掬われるなんてよくある話だ。」
左右田「……話を聞いてて改めて思うが、オメーってホントに極道なんだな。」
九頭竜「あ?そりゃどういう意味だ?」
左右田「いや、俺らと話してる間は正直言って極道って感じじゃねぇなって思ってよ。なんというか、普通のクラスメートと話してるのと変わらねぇように感じるぜ。」
弐大「確かにのう。当初こそ誰ともつるまなかったお前さんが今じゃワシらと普通に会話をしとるからのう。変わるもんじゃ。」
九頭竜「う、うるせぇ!てめぇら、俺をナメてんのか!」
左右田「そうじゃねって!正直、最初は仲良くなれそうにねぇなって思ってたんだよ。話してみて普通にいいやつだったからなんか意外だったつーか。」
九頭竜「ちっ。ここで過ごしてる間に俺も毒気を抜かれちまったのかもな。」
左右田「いいじゃねぇか。ここの連中と仲良くしてたら、この修学旅行も終わんだろ?お前だって友達とか欲しいんじゃねぇのか?」
九頭竜「…少し前までは全力で否定してたところだが、今はこの状態も悪くねぇと思ってる。こんな短期間でこう思えるようになったなんて、自分でも不思議だ。」
田中「それは我が下僕でもある特異点のせいであろう。実際、奴の影響力は計り知れない。奴の力を持ってすれば、世界すらも取ってしまえるかもしれない。ふっ、俺様がいる限り不可能だがな!」
左右田「…なんか日向って俺らの中で存在感が強いよな。リーダーって言ったら十神だけど、それとは違って皆を引っ張っていってるっていうか。」
弐大「うむ。人には人を惹きつけるカリスマっちゅう力があるが、十神とは違うカリスマを日向は持っているのかもしれん。誰もが持っている力ではない。」
九頭竜「カリスマ、か。組織を束ねるには必要不可欠な力だな。羨ましいもんだぜ。」
左右田「ちくしょー!俺にはねぇのか、そういうカリスマが!」
九頭竜・弐大・田中「「「ないな」」」
左右田「くそおおおおおお!!」
涙目になりながら左右田はどこかへ走り出してしまった。
弐大「…あいつはあいつでワシらにとって必要な存在なんだがのう。」
九頭竜「へっ、何だかんだあいつははっきりと意見を言うからな。ああ言うやつは組織でも必要な存在だぜ。」
弐大「ムードメーカーっちゅうやつじゃな。個々では大した力は発揮せんが、一つの存在が後押しすることで全体に力を与えるタイプ。左右田はそんなタイプだのう。」
田中「フン、奴とて世界を構成する小さな歯車に過ぎん。だが欠けてしまえば世界に確かな狂いを生じさせるだろう。」
九頭竜「言い方が回りくどいんだよ。素直に左右田は必要って言えよ。」
弐大「ガッハッハ!田中は恥ずかしがり屋なんじゃの。」
田中「…そんなことはない。」マフラーかぶり
九頭竜「…お前、わかりにくいやつかと思ってたが、案外わかりやすいな。」
そう言われてさらに田中はさらに深くマフラーで顔を隠した。
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- 31 : 2014/04/10(木) 20:13:17 :
- ~七海千秋の場合~
日向「おーい!七海!」
七海「おっと、日向君。ついに私のターンってわけだね?」
日向「え?なんのことだ?」
七海「何でもないよ。遊びのお誘いかな?」
日向「ああ。一緒に遊びに行こうぜ!」
七海「じゃあ、一緒にゲームしようよ。この前、左右田くんがゲーム機を作ってくれたんだー」フンスー
日向「おお、すごいな左右田。さすが超高校級のメカニック。よし、じゃあどこでやる?」
七海「うーん、途中で私寝ちゃうかも知れないから私のコテージでやろうよ。もし寝ちゃっても日向君がすぐにベットへ運べるでしょ?」
日向「え、いや、それはダメだ!」
七海「え?なんで?」
日向「なんでも何もない!とにかくいつもどおり公園でやるぞ。なんでそんなこと言い出したんだ…。」
七海「いつも私が寝ちゃって日向君を枕にしちゃうから迷惑かと思って…。」
日向「お前が寝ても起きるまで俺が傍にいてやるから大丈夫だ。」
七海「…そっか。じゃあ、行こう。」
日向「おう。」
花村「日向君…。わかってないよ!今の七海さんのアプローチを無視するなんて彼は何を考えているんだ!」
九頭竜「てめぇは何を見てんだよ。」
花村「もちろん!日向くんと七海さんの今後さ!」
辺古山「保護者か、お前は。」
花村「おやぁ、そういうお二人も随分と仲がいいよね。」
九頭竜「なっ、んなことねぇよ!俺とこいつは何も関係ねー!」
辺古山「………」
花村「いやいや、僕の目は誤魔化すことはできないよ。僕の目には誰が誰に好意を持っているかなんて簡単に見えるからね。僕の目によると、九頭竜君と辺古山さんはお互いの事を思ってるそうしそ…」
九頭竜「くっ、ペコ!行くぞ!」
辺古山「ぼ、坊ちゃん…!」
花村が言い切る前に九頭龍が走り出し、それを慌てて辺古山が追いかけた。
花村「フフフ、やっぱり仲がいいじゃないか。」
花村(日向君はここのみんなと仲良くしようと頑張ってて、実際みんな少なくない好意を持っているんだろうね。僕自身も可愛い女の子がいる中で日向君も選択肢の一つに入っちゃうくらいだからね!)
ニヤニヤと笑っていた花村だが、ふと我に返る。
誰かといるとき彼は超高校級の料理人としてのキャラクターでいられる。いつも明るく下ネタを言ってふざけて、誰かにつっこまれる存在。
しかし彼は一人になると素の花村輝々に戻る。
花村(ここからしばらく出られない。希望のカケラを集めれば出してくれるらしいけど…。)
本当かどうかなんてわからない。もしかしたらここから一生出してもらえない、なんてこともありえる。
花村(いやいやいやいや、大丈夫だ。いくらなんでも一生ここに閉じ込めるなんてありえないよ。)
しかし、一刻も早く料理人として成功し、母ちゃんに楽をさせてあげたいという目標を持つ彼にとって、こんなところでグズグズと過ごす時間がとてももったいなく思えてしまう。
花村(母ちゃん…。元気にしてるかな…。)
ふと、一人になるとこのように彼は自分の母親を思い出す。
この思考の流れももうすでに十数回と繰り返されたことだ。
小泉「あ、いたいた。ねぇ花村!」
花村「ん?なんだい小泉さん。」
小泉「今度女子のみんなでお菓子作りしようと思うんだけどさ、初心者でも作れそうなおいしいお菓子って何かないかな?」
花村「フフフ、僕に聞くのは正解だよ。小泉さん。そうだねぇ、口頭で伝えてもいいけど、図書館にも料理の本があったからそれを参考にするといいかもね。本を見ながら説明してあげるよ。」
小泉「ありがとね花村!」
花村「女性を大切にするのは当然だよ!」
花村にとってここの仲間は来たばかりの頃だったらただのクラスメートだった。今となっては目の前の小泉もほかの仲間も大切な存在だ。もちろん母親や家族のことも大切だ。
仲間たちと家族、どちらかを天秤にかけるなんて今の彼にはできない。
花村(最初の白黒のクマはコロシアイと言ってたけど…彼らとコロシアイをする可能性もあったのかな…)
それはすごく嫌だ。想像するだけでも嫌だ。
花村「まっ、そんなわけないけどね…。」
小泉「え?何か言った?」
花村「フフフ、小泉さんも僕の秘密が気になっちゃうのかな?今なら惜しみなく教えてあげるよ!」
小泉「いや、別にいいわよ…。」
こうして彼はうちに抱える不安を拭いながら仲間たちを信じる。いつかこの島から出ていけることを夢見ながら。
-
- 32 : 2014/04/10(木) 20:16:50 :
- ここで全員分書き終えましたが、もうちょっと続きます。
-
- 33 : 2014/04/11(金) 11:29:55 :
- ~番外編 七海千秋の場合~
日向『おーい!七海!』
七海『おっと、日向君。ついに私のターンってわけだね?』
日向『え?なんのことだ?』
七海『何でもないよ。遊びのお誘いかな?』
日向『ああ。一緒に遊びに行こうぜ!』
七海『じゃあ、一緒にゲーム…』
苗木「彼らはうまくやっているようだね。」
霧切「そうね。当初心配だった七海さんも彼らは自然に受け入れているようだし、このまま問題なく行けばいいわね。」
苗木と霧切は画面を見ながらほっと息をつく。
超高校級の絶望である彼らを匿い、新世界プログラムにかけて随分と時間が経った。
苗木はほぼジャバウォック諸島に滞在し、そこでできる未来機関の仕事を処理している。霧切や十神、ほかのコロシアイ生き残りメンバーは苗木の絶望の更生に賛成した。そして、苗木の意見を通しやすくするために苗木の仕事の肩代わりをしているのだ。
葉隠「これ以上仕事するなんて、勘弁してくれって!」
と、葉隠だけは最後まで抵抗していたが、朝比奈に引っ張られていった。
苗木以外のメンバーは仕事でいろいろなところを駆け回りつつ、交代でジャバウォック諸島を訪問し、苗木の無事や計画の経過の確認をし、未来機関へ報告している。
今回の確認役は霧切だった。
霧切「そう、じゃあここでする業務も問題ないわけね?」
苗木「うん。むしろ隔離されているぶん、外の世界より快適かもね。静かに一人で過ごすこともできるし、新世界プログラムはアルターエゴにほぼ任せっきりだし。」
霧切「…そう。あなたが問題ないならいいわ。」
苗木「ほかのみんなは元気にしてるかな?週一くらいで来てくれるけど、次に同じ人に会うのは一ヶ月後くらいになっちゃうからさ。」
霧切「十神君はいつもどおり、偉そうにしてるわ。でも、「苗木に与えられる仕事如きが俺の負担になるわけがない」って言って、何だかんだ仕事をしてくれてるわね。腐川さんもいつもどおり、十神君の周りをうろついて、十神くんに怒られてるわ。」
苗木「あはは…。」
霧切「朝日奈さんは性格的にもその活動力からもムードメーカーみたいね。彼女がいるのといないのとではほかの人の仕事の出来具合に差が出るわ。…主に男性職員だけど。」
苗木「へぇ、朝日奈さん人気者なんだね。葉隠くんは?」
霧切「最近は占いの仕事を真面目にやってるみたいよ。」
苗木「へえ、やっと葉隠くんも」
霧切「報酬が高くなったそうよ。」
苗木「そ、そっか…。彼らしいね。」
霧切「それに「苗木っちの仕事を代わりにして、貸しにしとくべ。」とも言っていたわね。」
苗木「葉隠くんに貸しかぁ。みんなにも貸しはあるけど、葉隠くんには作りたくなかったなぁ…。」
霧切「そうね。借金はなくなったのに自分の利益にがめついところがあるから、今回の借りを何倍にも大きく請求するかもしれないわね。」
苗木「…まぁ僕のワガママを通してもらっているんだ。そのくらいのことならするよ。」
霧切「…相変わらずお人よしなのね。」
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- 34 : 2014/04/11(金) 11:30:30 :
- 苗木「あ、霧切さんの近況も聞きたいな。最近どう?」
霧切「そうね。殺人事件などの事件関係の仕事に駆り出されることが多いわね。最近は殺人事件も以前ほど多くはないけれどね。」
苗木「そっか。いつも通りといえ、相変わらずそんな危ない仕事してるんだね。」
霧切「私の才能が役立つことなんてその辺にしかないもの。他に私ができるとしたら書類整理とか?誰でもできるようなことしかしないより、私にしかできないことがあるならそれをするべきじゃない?」
苗木「そうだけど…でもやっぱり霧切さんに危険なことをしてほしくないんだ。」
霧切「苗木君…。」
苗木「僕にはここで彼らを見守る義務がある。だからといって、僕の知らないところで霧切さんに何かあったらと思うと…。」
霧切「えっと、ちょっと待って苗木君…。」
苗木「いいや。やっぱり不安だよ!霧切さんが事件に巻き込まれて…怪我なんかしたり、最悪…。」
苗木は霧切の目を見つめると、ずいっと一歩前に出た。霧切は真剣な苗木の様子と急に近づいてきたことに驚き一歩下がった。
苗木「霧切さんは僕にとって大切なんだ。そんな君にそんな危険な仕事、してほしくない!」
霧切「で、でも…私は超高校級の探偵…だし…」
苗木「関係ないよ。僕だって超高校級の希望とか呼ばれたこともあるけど、そんなこと関係ない。僕は僕にできることを必死にやっただけだ。それに超高校級の探偵だからなんなのさ。それだと霧切さんには探偵っていう部分しかないみたいじゃないか。霧切さんにだっていいところがたくさんあるよ。」
霧切「………くっ、苗木君のくせに生意気よ。」
苗木「生意気でも構わないよ。霧切さんが危険なことをやめてくれるならね。」
霧切「…さっき、大切って言ってたけど…どういう意味?」
苗木「え?」
霧切「私のことを大切、と言ったでしょう。ここまで言ったんだから、はっきりと言いなさい。」
苗木「わかったよ。もう一度言うよ?」
霧切「ええ。」
霧切は長く続いたこの膠着状態のような全く進まない関係についに終止符が打たれるのだと、歓喜した。
学園生活の時から少なからず好意は感じていた。しかし、彼はみんなに優しく、また人気者でもあったため、彼が学園生活で一人でいるということはほぼありえなかった。
霧切自身も口数が多い方ではないし、苗木と共にいても事務的な会話はしても、雑談することはない。
そんな彼が自分に好意を持っているわけがない、と考えていたが…。
霧切(ついに彼から告白が…。)
苗木「霧切さんは僕にとってとても大切な仲間なんだ!」
霧切「ええ、私もす…。」
時が止まった。
霧切「苗木君。わかったわ。もう私は行くわね。」
苗木「え、あれ?もう?もうちょっとゆっくりしていっても。」
霧切「いいえ。仕事が山積みなの。これで失礼するわ。」
苗木「っていうか霧切さん怒ってない?」
霧切「怒ってないわ。」
苗木「いや、怒ってるよね!?僕何か気に障るようなことをした?」
霧切「なん・でも・ない!」
得意のポーカーフェイスで表情を隠しながら、霧切は苗木に背を向ける。
霧切「苗木君の…バカ…」
その言葉が苗木に届くことはなかった。
苗木「何なんだ一体…。」
その疑問が解かれることも永遠になかった。
-
- 35 : 2014/04/11(金) 11:34:59 :
- ということで急遽追加した苗霧でした
気づいたら花村が締めていて、あれ?となったので、彼らに締めてもらいました。
SSは初めて書きましたが、いかがだったでしょうか。
次回作は未定ですが、書く気はあるので、またお会いする方はよろしくおねがいします。
ではでは(´∀`)ノシ
-
- 36 : 2014/04/11(金) 23:35:38 :
- 相変わらずの苗木君w
-
- 37 : 2014/04/12(土) 12:43:23 :
- 面白かったです!
お疲れさまでした!(笑)
- 著者情報
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