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男:「姉さんはデキ過ぎている。」
-
- 1 : 2014/03/21(金) 01:36:06 :
- 姉:「何言ってんだお前お姉ちゃんはデキてなんて無いぞ。」
男:「いや、昔からデキてるじゃないか。」
姉:「なんだ、出木杉君的な意味のデキてるか。」
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- 2 : 2014/03/21(金) 01:38:40 :
- 姉:「しかし、なんだ急に。」
男:「まぁ聞いてくれ姉さん。」
姉:「姉上と呼びな。」
男:「昔から成績は常にトップ。」
姉:「もしくはお姉たまで。」
男:「運動神経抜群。」
姉:「あ、リクエストがあればそれでもいい。」
男:「皆からの信頼も厚い。」
男:「こんな完璧な人間が、果たして存在するだろうか。」
-
- 3 : 2014/03/21(金) 01:40:32 :
- 姉:「あまり褒めるな、お姉ちゃん照れる。」
男:「でも全て事実だろう。」
姉:「知らんな。」
男:「いや、事実だ。」
姉:「仮に事実だったとしてなんだ?なにか不満か?」
男:「俺にその完璧な秘訣を教えてくれ。」
姉:「何でもかんでも人に頼ろうと思うな。自分で考えろ。」
-
- 4 : 2014/03/21(金) 01:42:47 :
- 男:「大体姉と言ってもお前と俺は双子の姉弟だというのに」
姉:「うむ。」
男:「なぜこんなにも差が出るのだ。」
姉:「知らんな。」
男:「またそれだ。」
姉:「知ったところで今更お前にはどうすることも出来まい。
もう高校生なんだぞ。」
-
- 5 : 2014/03/21(金) 01:45:45 :
- 男:「まだ高校生だ。今から頑張ればきっと何とかなる。」
姉:「とは言っても底辺というわけじゃあるまい、
何せお姉ちゃんがいるからな。」
男:「その自信が羨ましいと言っているんだ。」
姉:「頑張って努力すればどんな人間だろうが
自信は後から付いてくるものさ。」
男:「前にも聞いた気がする。」
姉:「前にも言ったからな。」
-
- 6 : 2014/03/21(金) 01:47:56 :
- 男:「なにか秘訣というか、秘密というか、なにか、何かあるん
だろう?頼むよ、一生のお願いだ、教えて欲しい。」
姉:「だが断る。」
男:「ならせめてあるかないかだけでも教えて欲しい。」
姉:「ん。...まぁ、無いといえば嘘になる。」
男:「是非それを教えて欲しい。」
姉:「あるかないかだけ教えてやった。さあ帰るんだ自分の部屋に。」
-
- 7 : 2014/03/21(金) 01:50:04 :
- 男:「どうしてもだめか。」
姉:「だめだ。」
男:「何でも言うことを聞くから。」
姉:「ん?今何でもって言った?言ったよね?」
男:「しまった。」
姉:「あまり軽はずみにそういう事言うな。」
男:「いや、軽はずみじゃない、この際教えてもらえれば何でもいい。」
姉:「必死だな。」
男:「必死だ。」
姉:「何かあったのか、とかは聞かないでやろう。」
-
- 8 : 2014/03/21(金) 01:52:16 :
- 男:「頼む。」
姉:「ふぅ、じゃあ3つ、3つお願い事をさせてもらおう。」
男:「俺に出来る範囲で頼む。」
姉:「しかし今日は1つだけだ。」
男:「終わるのはいつになる。」
姉:「さぁな、お姉ちゃんが3つお前に頼みごとをするまでだ。」
男:「仕方ない。だが本当に教えてくれるんだろうな。」
姉:「本当だ、この条件でいいなら教えてやる。リタイアは可能だぞ。」
-
- 9 : 2014/03/21(金) 01:53:59 :
- 男:「上等だ、乗った。」
姉:「ふむ、いい度胸だ。」
男:「さぁ、まずは1つ目だ。」
姉:「じゃあ今すぐお姉ちゃんの部屋から出て行け。」
男:「ひでぇや姉ちゃん。」
姉:「はよ。」
男:「くそう。」スタスタ
バタン
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- 10 : 2014/03/21(金) 01:56:13 :
- 姉:「しかし、どうしたもんかな...」
姉:「(こんな事教えたところでどうにもならないというの
に...)」
姉:「(3つというのも少なすぎたな、ランプの妖精にあやかっ
てみたがこれだとあと2つだけじゃないか。)」
姉:「(まぁいい。どうせ死ぬまで隠す気も無かったし、
その時はその時だ。)」
-
- 11 : 2014/03/21(金) 01:58:38 :
- 次の日の朝
姉:「...お早う。我が弟よ。」
男:「おう。」
姉:「今日はお前が朝食を作る係だと思ったんだが?」
男:「作って欲しいか?」
姉:「そうだな。」
男:「ならこれで2つ目の願いってわけだ。」
姉:「お前...そんな事がこのお姉ちゃんの前で許されるとでも?」スッ
男:「何!?コーンフレークだと!?」
-
- 12 : 2014/03/21(金) 02:01:53 :
- 姉:「あぁそうだ。これで一日の朝に必要な栄養はばっちりだ。」
男:「なんという事だ...」
姉:「残n...」
男:「お前は貴様の作る朝食なんか別に頼んでまで食いたい訳で
は無いと言いたい訳だな。」
姉:「そういう言い方をするとお姉ちゃん怒るぞ。」
男:「ごめん。こうすれば揺らぐかなと。」
姉:「お姉ちゃんを舐めるな。あと次「お前」なんて呼んだら
明日の朝食は牛乳の無いコーンフレークにする。」
男:「そんな!!」
-
- 13 : 2014/03/21(金) 02:04:00 :
- 男:「しかしこの調子だと2つ目の願い事がいつまで経っても聞
き出せないじゃないか?」
姉:「うむ、そうだろうな。」
男:「そうだろうなっておま...お姉ちゃん。」
姉:「姉上もしくはお姉たまと呼べといったはずだ。」
男:「つまりそれが願い事だと?」
姉:「しまった。」
-
- 14 : 2014/03/21(金) 02:07:14 :
- 男:「よし、願いは聞き入れたぞ姉上。」
姉:「聞き入れられちまったもんはしょうがないな。
しかしその願い事、一日二日で終わると思うなよ。」
男:「もし破ったら?」
姉:「お前のPCの隠しフォルダーの中に入ってる画像を
お母さんに見せながら「こ、これ、男のPCに入ってたの
偶然見つけちゃって...ど、どうしよう?(涙目)」って
言ってやる。」
男:「なんてことを。」
姉:「お前の趣味の悪さで母を傷つけたくなくば
そのまま続けるんだな。」
-
- 15 : 2014/03/21(金) 02:08:54 :
- 男:「ふむ、これであと1つか。」
姉:「うむ。実はもう決まってたりする。」
男:「なんと。意外とあっさりだな。」
姉:「このSSは深夜にこっそり書いて終わらせる予定だからな。」
男:「なんとメタな。」
姉:「じゃあ3つ目の願いを言うぞ。」
男:「なんなりと。」
-
- 16 : 2014/03/21(金) 02:12:48 :
- 姉:「まず、この縄でお前を椅子に縛らせてもらう。」
男:「な、なんだと!犯罪行為をするつもりじゃないだろうな!」
姉:「安心しろ、今から言う事を静かに聞いてもらう為のもの
だ。故に騒がないようにギャグボールも口に入れてもらう。」
男:「まて!百歩譲っても俺が了承したのは縄だけでぐむう」
姉:「ふむ、なかなかどうして。自分の趣味をそのまま返され
る気分はどうだね、我が弟よ。」
男:「おはへ!ほこまへきずいへ!?(お前!そこまできずいて!?)」
姉:「む。今お前と言ったように聞こえたが。」
男:「なんおこほへふかおへーたは。(なんの事ですかお姉さま。)」
姉:「まあいい。」
-
- 17 : 2014/03/21(金) 02:16:26 :
- 姉:「んじゃ、今からお前がずっと知りたがっていた
私の秘密について話そうと思う。」
男:「...。」
姉:「ぶっちゃけ信じてもらえない上に証拠も無いから、
今まで誰にも、それこそ親にさえ言ったことは無かったが」
男:「...(な、なんだ、この重苦しい空気は...
もしかして俺は、知ってはいけない事を知ってしまおうと
しているのか?)」ドキドキ
姉:「しかし、別に今から言う事を信じようと信じまいと
お前の勝手だし、別に他言無用という訳でもない。」
男:「...?(どういうことだ...?)」
姉:「それほどまでにこれは信じ難い事実だという事なわけだが。」
-
- 18 : 2014/03/21(金) 02:18:04 :
- 姉:「実はな、我が弟よ、ずっとお前や母。父に黙っていた事がある。」
男:「」ごくり
姉:「それは...」
姉:「実は私は、未来から来たんだ。」
-
- 19 : 2014/03/21(金) 02:22:50 :
- 男:「...。」唖然
姉:「さて、もうちょっと続けるz
妹:「ちょっと今のどういう意味!!?」
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- 20 : 2014/03/21(金) 02:25:29 :
- 男:「おはへ!!いふははほほひ!?
(お前!?いつからそこに!?)」
妹:「ちょっ...なにその格好...じゃない!
お姉ちゃん!?今の本当なの!?」
姉:「ふむ、妹に聞かれてしまったか...まぁいい、
いずれ話す予定だった。今聞いてもらおう。」
男:「!?(まだなんかあんのかよ!?)」
妹:「(まだなんかあんのかよ!?)」
-
- 21 : 2014/03/21(金) 02:28:48 :
- 姉:「うむ、実際言ってももう証拠も無いし信じても貰えない
だろうから言うが、実は私は未来からやってきた、男、お前なんだ。」
男:「はぁ!?」
妹:「はぁ!?なにそれ!?そんな訳ないじゃん!?
だってお姉ちゃんは女でしょ!?まさか男の娘とか
言わないよね!?」
姉:「私とお前は双子だな?それは確かなことだろう?」
妹:「(相変わらず質問に答えてくれない...。)」
男:「ああ、ほうらな(そうだな)」
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- 22 : 2014/03/21(金) 02:31:51 :
- 姉:「という事はいつから私は未来人だったんだろうな?」
男:「!!どおいうこほは!!(どういう事だ!!)」
妹:「何それ...じゃあ、あんたはお姉ちゃんじゃないって事?」
姉:「少し違う。いや、全然違う。そういう意味じゃない。
少なくとも今までずっとお前らと接してきたお姉ちゃんは
どこまで遡ってもお姉ちゃんだ。偽物というわけじゃない。」
妹:「余計意味わかんないよ!」
姉:「ふむ、説明すると長くなってSSが読みづらくなるんだが
まぁいい。」
-
- 23 : 2014/03/21(金) 02:35:10 :
- 姉:「私のいた未来では私は男だった。性別という意味での。」
男:「おふ」
妹:「ちょっ...」
姉:「だが、「姉」、つまり私は私の居た未来には存在しない。」
男:「(余計意味が分からん...。)」
妹:「つまりどういうことだってばね。」
姉:「本当ならこの家族は母、父、男、の三人家族だったんだ。」
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- 24 : 2014/03/21(金) 02:38:40 :
- 妹:「えっ...私は?」
姉:「まぁ聞け。」
姉:「私、つまりお前は知っての通り頭がよろしくなかった訳
でだな。「姉」がいないお前はかなり落ちぶれていたよ。
元々母は女の子が欲しかったっぽいしな。」
姉:「正直言って私のいた未来の母と父はとても不仲だった。
いつも喧嘩ばかりしていたし、小さな事で大きな争いになった。」
姉:「頭の悪い私はいつもただ怯えているだけだったよ。」
-
- 25 : 2014/03/21(金) 02:42:35 :
- 姉:「その上人付き合いも悪くて、両親がそんなだから
最終的に人間不信になったりもした。そんで問題はこの後だ。」
男:「何があっはっへんはよ(何があったってんだよ)」
姉:「妹が生まれる前に離婚した。」
妹:「...ッ!!?」
姉:「あぁ、今言ったのは飽くまでも「私しかいなかった未来」
での話だ。その証拠に私たちの両親は今でもバカップルと間違わ
れる程仲がいいじゃないか。」
姉:「まぁ、流石に、ハワイへ26回目の新婚旅行はやりすぎだ
と思うが。それでも幸せな家庭だよ、ほんと。」
男:「...。」
-
- 26 : 2014/03/21(金) 02:49:10 :
- 姉:「んで、その後だが、私は母に引き取れられ、
ギリギリの学力で高校に進学した。」
姉:「こっちの母は本当に酷い人だった。踏んだり蹴ったり
バイトの金をせびってきたり、とにかく最悪の悪女だったよ。」
妹:「それって...もしもお姉ちゃんがいなかったらそうなってたって事?」
姉:「うむ。お前も今ここにはいなかっただろうな。生まれてす
らいなかっただろう。」
姉:「続けるが、そのあとは予想通り、長くは持たなかった
ね。女子高生がずっと動きっぱなしってのが無理があったんだ。」
男:「どうらっはんは。(どうなったんだ)」
姉:「多分だけど...死んだ。」
妹:「...。(もうなんの反応もできない。)」
男:「しん...は?」
姉:「...バイト中倒れて、気付いたら病院のベッドの上だった
よ、本当に...そんで、その時に思ったのさ、」
-
- 27 : 2014/03/21(金) 02:52:52 :
- 姉:「戻りたいなって。漠然に。」
姉:「どこまでとかじゃなく、戻りたいな~と。ただそれだけ
を思ってた事だけ覚えてる。」
男:「そのねはいはかはっはほ?(その願いが叶ったと?)」
姉:「うん、まぁなんとも非科学的な話だけどね。
結果、男として遡って生まれ変わると思いきや、
記憶を保持したまんま「姉」という別の存在として
「男」という存在と共に生まれ変わったのさ。」
男:「...。」
妹:「...。」
姉:「...はぁ、だから言ったろう、どうせ信じられないし、
証拠も無いって。」
-
- 28 : 2014/03/21(金) 02:55:59 :
- 妹:「(ありえない...でも、それなら納得っていう自分も
どこかに居るんだよね...。たまにあった両親の喧嘩も、
お姉ちゃんが今まで子供ながらに仲裁してきたっていうし。)」
男:「(...そんな未来もあった...ってことか。)」
姉:「はい、ギャグボール取って...っと。」
男:「んぁ。」
姉:「さ、今のが全部だ。お前の知りたがっていた真実だよ。
どうだ。知って得する事は何もなかっただろう?」
男:「あぁ...だが、証拠も無いし真実だとも言い切れない。」
-
- 29 : 2014/03/21(金) 02:58:42 :
- 男:「そもそもそんな話があってたまるか、おま...姉上が、
未来からやってきた俺の女verだったなんて。」
姉:「脳が違うせいか前より少し秀才だけどね。」
妹:「でも...そんな世界で生きて死んだもうひとりのお兄い
なんでしょ...?」
姉:「そうなる。」
妹:「ッ」ぶわっ
姉:「!?」
男:「!?」
-
- 30 : 2014/03/21(金) 03:03:58 :
- 姉:「ど、どうした妹よ、何故泣く!?あぁまぁ色々辛い話は
したが今のは全部私しかいなかった場合での世界の話で
男と私とお前のいる世界には何の関係も無い事だぞ!?」
妹:「関係無くなんかないよ...でも...そういう考え方するの
も、やっぱり元々はお兄いだからなのかな...。」
男:「(なにそれ凄いショック。俺こういう考え方してる奴なの?
うそお...。)」
姉:「いいから落ち着け、な?」
妹:「だって...ッグヒッ、お姉ちゃんがっ...ぞんな過酷な世界
で生ぎてきで、未来をがえるだめに...ズビッ、お姉ちゃんとし
て生まれ変わったんだと思うどっ....。」
姉:「あーあーもう泣き止んでくれ、私はこの幸せな世界に
もう一度生まれ変わる事が出来てよかったと思ってるんだ。」
-
- 31 : 2014/03/21(金) 03:08:00 :
- 男:「そうか...そういう未来になるところだったんだな...
お前が生まれ変わっていなければ。」
姉:「そうだぞお前。もっと私に感謝しろ。」
男:「すまねえ暗い未来の俺、感謝する。」
姉:「暗い未来とか言うな。いや、まぁそうだけど。」
妹:「おね゛ぇぢゃん今ま゛で色々迷惑゛がげで
ごべんなざいぃぃー!」
姉:「何もそこまで言わなくたって大丈夫だから!
っていうかもうこんな時か...あ、今日から春休みだった...。」
男:「あ」
妹:「あ」
姉:「お前らも忘れてたか...。」
-
- 32 : 2014/03/21(金) 03:11:51 :
- 姉:「とにかく、今話した事は信じようと信じまいと勝手だが、
それとは関係無く私とはこれまで通り接して欲しい。」
男:「4つ目の願い事かよ...」
姉:「なんだその目は。まぁ別に?お前の知られたく無い
恥ずかしい事実を今ここで発表してやっても...」
男:「だがそれはお前の恥ずかしい過去でもあるんじゃない
か?お前、俺なんだろ?」
姉:「なんのことやら...っていうか今お前と呼んだな?」
男:「あ」
妹:「あーあ、こりゃまたお姉ちゃんの居た世界みたいな
家族崩壊が起こるかもね。」
姉:「そうかもなぁー...あぁ、せっかく頑張ってここまで
明るい家族にしてきたのになぁ...」チラッチラッ
男:「申し訳ありません姉上。口が滑りました。」
-
- 33 : 2014/03/21(金) 03:15:15 :
- 《ピンポーン》
妹の友(男):「すみません、妹さん居ますか。」
男:「ん?あぁ、友君が来たみたいだぞ。」
妹:「あぁそうだった!!今日友君と大事な用事があるからっ
て呼び出されたんだった!!」
姉:「大事な」ピクッ
男:「用事?」ピキッ
妹:「ちょっ...だ、大丈夫だって...友君悪い人じゃないから。」
男:「知ってた。」
姉:「近所の子だから姉になる前から知ってた。」
-
- 34 : 2014/03/21(金) 03:17:46 :
- ガチャ
妹:「ご、ごめんね友君!わざわざ家まで来てもらちゃって...!」
友:「い、いや、いいんだよ。さ、行こう。」
男:「くそ...羨ましす。」
姉:「お前はともかく何故私には彼氏が出来ないんだ。」
男:「姉さんはデキ過ぎている。」
姉:「お姉ちゃん未来人だもん。」
男:「だもんて」
-
- 35 : 2014/03/21(金) 03:21:58 :
- 妹side
妹:「で、あの...話って何?(こ、こんな人気の無い所に連れ
込んでどうするつもりなの友君!?抱いて!!)」
友:「あぁ、いや...実はお前に言いたい事があって...。」
(※兄や姉の前では言葉遣いに気をつけているが、友人や
クラスメイトの前ではそこまで大人しいわけでもない。)
妹:「な、なに...?」
友:「...。」
友:「俺、未来から来たって言ったら 笑う?」
妹:「」
終わり。
-
- 36 : 2014/03/21(金) 03:30:35 :
- 書き終わったのに眠気が来ない苛立ちを
後日談にぶつける。
男:「しかし、そんな事があったとはな...」
姉:「うむ。ところで男よ、お前幼なじみのあの子と
今日はデートの約束があるんじゃないか?」
男:「なぜそれを!!?」ガタッ
姉:「私が死んだのは高校3年の卒業間際だったからな。
それまでの出来事なら覚えている。
というかノートにメモってある。」
男:「...俺、この後どうなるん?」
姉:「...それはあの子との関係の事か?」
-
- 37 : 2014/03/21(金) 03:33:43 :
- 姉:「そうだなぁ、何せ私がいた世界でのあの子は
こっちとはまるで違うからな。」
男:「あぁ、あいつ元ヤンなんだけどお前と出会って
なんか変わったんだっけか。そんな話を聞いた。」
姉:「前の高校生3年の私は彼女にいじめられていてな。」
男:「まじで?」
姉:「まじだ。」
姉:「で、もしかしたらこのままだとお前もいじめられる事
になるのではと思って早急に手を打ったまでよ。」キリッ
男:「ほん。じゃあおま...お姉たまにもこの後のことは分から
ないって事か。」
-
- 38 : 2014/03/21(金) 03:36:06 :
- 姉:「うむ。だが今のあの子はいい子だ。心配無いだろ。」
男:「その一言で安心出来るのはおま...お姉たまが俺だから
かな...。」
姉:「うむ。いや、すまんそのお姉たまってのは冗談だから
姉上にしてくれ。」
男:「遠慮すんじゃねーよお姉たま。これからずっとこう呼び
続けることに決めたんだ。」
姉:「いつだよ。」
男:「いまですが?」
-
- 39 : 2014/03/21(金) 03:38:23 :
- 姉:「まったくおま...ん?メールだ。」
男:「誰?」
姉:「あぁ...私の友人からだ。」
男:「へぇ、彼氏?」
姉:「呼び出された。」
男:「」
姉:「どないしまひょ」
男:「落ち着け。」
-
- 40 : 2014/03/21(金) 03:40:54 :
- 姉:「うむ。今更あいつに緊張する事などない。前の世界では
親友だった。」
男:「へぇ。」
姉:「おかげでアイツの趣味やエロ本の隠し場所まで熟知している。」
男:「(俺の隠しファイルもそれで見つけやがったのか...?)」
姉:「お前の隠しファイルはただ偶然見つけただけだけどな。
っていうかわかり易すぎる色々と。」
男:「(´・ω・`)」
-
- 41 : 2014/03/21(金) 03:42:56 :
- 男:「で、呼び出されたってなに?遊びに?」
姉:「さぁ...?」
男:「さぁって...いや、待てよ...。」
姉:「ん?どうした我が弟よ。」
男:「今アイツの趣味知ってるって言ったな?
って事は好きな女のタイプも知ってるってことなのか?」
姉:「当然だ。」
男:「それと見比べてみて自分はどう?」
姉:「ふむ。」
-
- 42 : 2014/03/21(金) 03:45:18 :
- 姉:「...。」
男:「...。」
姉:「ちょっと私行ってくるわ。」
男:「ちょっと待て、結果、どうだったんだよ。」
姉:「これから確認しに行くところさ、本人に。」
男:「そうか。」
姉:「うむ。ではそっちはそっちで頑張れよ。」
男:「分かった。」
-
- 43 : 2014/03/21(金) 03:48:47 :
- その後の姉side
姉:「やぁDQN。」
DQN:「お、おう、来たか...。」
姉:「さて、行くか。」
DQN:「ちょっ!ま、待ておい!まだどこに行くかは...!」
姉:「映画館だろ?」
DQN:「えっ」
姉:「今面白い映画がやってるから観に行きたいって言ってた
じゃないか。違うのか?」
DQN:「いや、そうだけどよ...まぁ、いいか。」
姉:「うむ、細かいことは気にしたら負けだ、行くぞ。」
-
- 44 : 2014/03/21(金) 03:54:10 :
- 男side
男:「よう、待ったか?」
幼馴染:「はっはっは!いや待ってなどいないよ男君!
ところでどうだね私のこの服!この美しい姿は!」
男:「(たしかあいつの話だと幼馴染はいざ褒められたり
素直な感想を言ったりすると可愛い反応が見れるって言ってたな。)」
男:「おう、似合ってんじゃん。すげぇ可愛い。」
幼馴染:「へ?」ポカン
男:「ん?」
幼馴染:「か、かかかかわ、かわかわ...(てっきり私は
「何馬鹿なことやってんだ行くぞ」位の突っ込みがくると
思っていたのに...期待の斜め上の反応をされてしまった!)」
男:「おい、大丈夫かよ。」
幼馴染:「だ、ダイジョウブ...///行こ...っ///」
男:「おう(姉GJ)」グッ
-
- 45 : 2014/03/21(金) 03:56:15 :
- 一応4時だから寝る。
続きはまた明日。
-
- 46 : 2014/03/21(金) 13:34:10 :
- 男:「あ、これもしかしてお前が好きなアニメの映画じゃないか?」
幼馴染:「あ、本当だ、もうやってたんだ。」
男:「行く?」
幼馴染:「まぁ男がどうしてもっていうなら行ってやらないでもないぞ!」
男:「じゃあこっちのホラーにするか。」
幼馴染:「待てコラ」
男:「ごめん、悪かった。ホラーより怖いからその声のトーンはやめろ下さい。」
幼馴染:「昔の私が目覚める所だったが何ともなかったぜ。」
-
- 47 : 2014/03/21(金) 13:43:20 :
- 男:「さて、ポップコーンとジュースを手に入れた。
トイレにも行ったし、準備万端だ。」
幼馴染:「マダカナー。」
男:「やたら長く感じるんだよな、この時間。」
幼馴染:「上映まであと何分?」
男:「52時間。」
幼馴染:「上映まであと何分?」
男:「あと4分位。」
-
- 48 : 2014/03/21(金) 13:49:36 :
- 男:「(ん?あそこに居るのは...姉さん?)」
男:「(隣にいるのはDQNか...ここからだと
何か話しているにしても何も聞こえないな。)」
姉:「...。(うわぁこいつ赤くなってやんの...まぁ
今の私ってばDQNの理想にドストライクだしなぁ。
イメージは。)」
DQN:「...。(やべぇ会話できねぇ。)」
男:「(あ、だめだありゃ。会話なんてしてないわ。
姉がスマホいじりだした。)」
幼馴染:「ん?どうかした?」
男:「いや、あそこに俺の姉が居るな。と思って。」
-
- 49 : 2014/03/21(金) 13:51:07 :
- 幼馴染:「姐さん?どこどこ?」
男:「おい、キョロキョロするな。あれだよあれ。」
幼馴染:「あ、本当だ。なにしてんだろ。」
男:「映画見ようとしてんだろ。」
幼馴染:「隣にいる馬鹿っぽい人は?」
男:「馬鹿だ。」
幼馴染:「なんだ馬鹿か。」
-
- 50 : 2014/03/21(金) 13:58:09 :
- 男:「...。」
《こんな...こんなことになるならっ...もっと...もっと...》
幼馴染:「...。」
《くそ...お前...お前さえ...お前さえいなければあぁぁぁ》
姉:「...。」
《絶対に許さねぇ!!何があってもお前だけはあぁぁぁあ!!》
DQN:「...。」
姉:「この後殺されたはずの妹生き返るんだよな...。」ボソッ
周りの人(DQNを含め):「!!?」
-
- 51 : 2014/03/21(金) 14:15:23 :
- 男:「案外こういうのって原作知らなくても楽しめるもんだな。」
幼馴染:「そういう風にできてるんだろうね。例外もあるだろうけど。」
姉:「ん?あ、男と幼馴染ちゃんじゃないか。やっほう。」
DQN:「お、おう。」
男:「やっほうそしてぐっばい。」
幼馴染:「あっちょっ...姐さん!失礼します!」
DQN:「(あいつ変わったよなぁ)」
-
- 52 : 2014/03/21(金) 14:35:28 :
- 姉:「うむ、こうして二人を見ているとやはり何か思うものがあ
るな。微笑ましいというかなんというか。」
DQN:「ちょっと前まであいつかなりのヤンキーだったから
な。なにがあったのやら。」
姉:「ん?いや普通に私が更生させた。」
DQN:「またまたご冗談を。」
姉:「」ニッコリ
DQN:「う、嘘...だろ?」ガタガタ
-
- 53 : 2014/03/21(金) 14:40:24 :
- 男:「さて...次はどこに行くか...ん?あれは...。」
幼馴染:「今度は何?」
男:「あの公園にいる男女、俺の妹とその友人だ。」
幼馴染:「今日はやたら知人のカップルに遭遇するね。」
男:「何やってるんだ、アレ。ベンチで。」
幼馴染:「やっぱアレでしょ、ちょっと青春してるだけでしょ。」
男:「ふむ。」
-
- 54 : 2014/03/21(金) 14:44:48 :
- 妹:「...で、何故君は未来からやって来たのかな。」
友:「あまり驚かないんだね。さっきから。」
妹:「実はかくかくしかじかで」
友:「マジで!?」ガタッ
妹:「ちょっ自分だって未来人なくせになんでそんな驚くのさ!」
友:「いや驚くだろそりゃ...」
妹:「まぁそんな訳で、今君が未来人だったところで
私の鋼鉄のハートは微動だにしないのだよ。」
-
- 55 : 2014/03/21(金) 14:57:49 :
- 友:「色々、大変だっただろうな。その...あっちの世界のお前の兄貴。」
妹:「うん...しかも姉さんがいなかったら、私、生まれてなかったって。」
友:「じゃあ、尚更あの人に感謝しなきゃな。」
妹:「...で?君は何で未来からやって来たんだい?」キラッ
友:「いや、それが、その...」
妹:「ん?ん?何だね?ほら、ナニしに来たのか言ってごらん?ん?ん?」
友:「その言い方やめてくれませんかね。」
-
- 56 : 2014/03/21(金) 15:10:01 :
- 友:「未来の俺、お前に告白した。振られた。だから過去に戻っ
てやり直したいと思った。過去に来ちゃったぜ。以上。」
妹:「つまり未来の君は私に告白したけど私にフラれちゃっ
て、過去に戻ってやり直したいと思うやいなや過去に戻って来ちゃったぜ、と。」
友:「うん。」
妹:「それって私に告白したけど私にフラれたって所、
「ちょっとした事情で」とかほかにあっただろうに。」
友:「あぁ。でももう明らかになることだから。」
妹:「なんだそりゃ。」
友:「...妹。」キリッ
妹:「(え、これってまさか...。)」
-
- 57 : 2014/03/21(金) 15:30:56 :
- 友:「好きだ。付き合ってください。」
妹:「なんだとおおおおおおおう!?」
妹:「ん?」
友:「え?」
妹:「ちょっと待って?未来から来たって事は、あなたは
「私の姉が居た世界」の未来から来たの?それとも
「私が生まれなかった」世界から来たの?」
友:「さぁ...。」
妹:「さぁって...。」
-
- 58 : 2014/03/21(金) 15:33:10 :
- 妹:「でもそう考えると君の居た世界の私といまここにいる私
は全く違う人物なのかもしれないよ。」
友:「あぁ、そうかもな。」
妹:「わ、分かってて告白してんの?」
友:「俺は前居た世界のお前も今のお前も大好きだ。愛してる。
だから結婚しよう。」
妹:「喜んで。」
男:「お兄ちゃんは認めないぞ。」
幼馴染:「ちょっww」
妹:「えwww」
-
- 59 : 2014/03/21(金) 15:35:26 :
- 妹:「何で居るのお兄ちゃん。」
男:「お兄ちゃんを舐めるな。」
幼馴染:「フラフラしてたら偶然見かけて...。」
妹:「なる程」
友:「お兄さん!!妹さんを僕にください!!」
男:「ダミだ。妹はやれぬ。」
妹:「お兄ちゃん!?」
-
- 60 : 2014/03/21(金) 15:38:43 :
- 男:「せめて元居た世界の妹を好きのままでいるか今の妹を
好きになるかどっちかハッキリしてからにするんだな。」
友:「それならもうフラれたんで吹っ切れてます。今は。」
男:「妹を頼んだぞ。」キリッ
友:「はい!!」
妹:「(なにこの茶番...でも...)」
妹:「じゃあこれからは私達も...その...」
友:「あぁ!!」
妹:「カップr...」
友:「夫婦だ!!!」
男:「それは段階飛ばしすぎだと思うなお兄ちゃんは。」
幼馴染:「もういいでしょ男。あんまり邪魔すると悪いよ。」
男:「HA✩NA✩SE」
妹:「(幼馴染さんGJ)」
-
- 61 : 2014/03/21(金) 15:40:11 :
- 再び姉side
姉:「さて、日が暮れてきた訳だが。」
DQN:「おう。」
姉:「そろそろ帰るか?」
DQN:「いや、ちょっと話がある。」
姉:「?」
DQN:「...本当はもう、わかってるんだろ...?」
-
- 62 : 2014/03/21(金) 15:41:26 :
- 姉:「なんのことやらさっぱりだ。」
DQN:「とぼけるんじゃない!俺は...俺は知ってるんだ!!」
姉:「何をだ。」
DQN:「お前には未来予知能力があるという事を!!」
姉:「こりゃまたとんだ勘違いをしたな。」
-
- 63 : 2014/03/21(金) 15:43:29 :
- DQN:「え?実は未来人?なーんだそれなら安心、ってそんな
訳あるかい!!」
姉:「だが事実だ。故に私はお前の趣味や好きな女のタイプま
で熟知しているぞ✩」キラッ
DQN:「なんだそりゃあ!!?」
姉:「隠されたエロ本の位置や内容まで熟知しているぞ✩」キラッ
DQN:「うわあああああああ」
姉:「で、話はそれだけか。」
DQN:「いや、まだある。」
-
- 64 : 2014/03/21(金) 15:46:40 :
- 姉:「うむ。聞こう。」
DQN:「実は...その...俺、ずっと前から...」
姉:「(やべぇクールな顔保ってるのが精一杯だ。)」
DQN:「俺!ずっと前からお前の事が好きだったんだ!!」
姉:「なんだと!」
DQN:「俺と付き合ってください!!」
姉:「...。」
DQN:「...。」
-
- 65 : 2014/03/21(金) 15:51:33 :
- 姉:「ふぅ、仕方がない。私がもらってやる。」
DQN:「なんだと!本当か!」
姉:「こんな時に嘘をついてどうする。」
DQN:「よっしゃああああ!!」
姉:「じゃあさっそくラブホ行くか。」
DQN:「ファッ!!?」
姉:「は、初めてだから...優しくしてね?」キュンッ
DQN:「お前それ俺が初めて購入した同人誌のセリフじゃねぇ
か!!おい!おい待て!!おいったら!!」
-
- 66 : 2014/03/21(金) 15:53:15 :
- 男:「え?今日帰り遅くなる?別にいいけど、どうしたの?
え?DQNとラブホ?おっけおっけ。うん。はいはい。はーい。」ピッ
妹:「お前それでいいのかよ」
男:「何が?」
妹:「いや別に何でもない。」
男:「しかし妙なもんだ。」
妹:「ん?」
-
- 67 : 2014/03/21(金) 15:56:51 :
- 男:「あれさ、未来人とか超能力者とか猫型ロボット的なアレ
みたいな非現実的な物が目の前に現れたら、最終的にどうなるの
かと思ってたんだ。小さい頃。」
男:「その頃は、きっと何かがいつもの日常とは違う、
何かほかの日常が流れるもんだと思ってたんだ。」
男:「そりゃあ姉さんが未来からやってきた俺ってのには
びっくりしたけど。」
男:「だからって誰かが死ぬわけでもいなくなるわけでもないもんな。」
男:「ん...まぁ結局のところ」
男:「姉さんはデキ過ぎている。」
終わり。
-
- 68 : 2014/03/21(金) 23:18:43 :
- 乙
面白かった
-
- 69 : 2014/03/23(日) 12:39:32 :
- 乙
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