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ハンジ「運命」

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  1. 1 : : 2013/10/17(木) 21:36:22

    「おはよう...今日もお疲れさまです」



    朝日が昇る頃...

    壁に向かって話しかけている変人

    それが私、ハンジ・ゾエだ

    幸いなことに、周りには人は居ないように思えた

  2. 2 : : 2013/10/17(木) 21:37:07




    今から約100年前...

    この世界は巨人に支配されていたらしい

    人類は巨人に食い殺された

    だが、そんなこと考えられない

    それが率直なら思いだった

    50mの壁だぞ

    破壊なんて...ありえない



  3. 3 : : 2013/10/17(木) 21:37:30


    私の家はエルミハ区にある

    一応、ウォールシーナだ

    生活は裕福でも貧しくもなかった

    ただ、不自由はなく毎日平穏に暮らしていた

    好きなものは...特にない

    ただ「巨人」に興味があった

    本で10mを超すものもいると知った

    とても不思議でー

    とても面白い
  4. 4 : : 2013/10/17(木) 21:38:12

    ただ、この世の中...

    巨人に興味を示すだけで、周りからは冷たい目で見られる

    この町で「巨人」というキーワードを言ってはならなかった

    言っただけで、

    「こいつは巨人の仲間だ」

    とか、

    「病院に行け」

    とか、言われるんだ

  5. 5 : : 2013/10/17(木) 21:38:17
    そんな中...

    わたしが唯一、巨人の情報を手に入れる事が出来る場所があった

    それが、地下街だ

    地下街は...

    とにかく、凄い場所だ

    誰もがお金で通じ合っている

    お金さえ払えば、その額にあった関係を築ける

    ただ、お金での関係

    それ以外になにも無い

    お互いの過去なんてどうでもよかった

    「なんで?」とか「どうして?」とかの理由も必要ない

    ただ...お金だった
  6. 6 : : 2013/10/17(木) 21:38:34

    迷路のように複雑な作りの地下街に...ある古本屋があった

    ロジャーと名乗る、老人がやってる店だ

    そのロジャーも本当の名前か分からないが...

    ロジャーの店には「巨人」に関する資料が何点か置いてあった

    しかし、ロジャーは決して優しい人ではない

    資料をわざわざ、売ってくる

    しかも、ものすごい高額で...

    もともと「巨人」や「そとの世界」に関する資料を持っていると憲兵に捕まる

    そんな危険な商売をしている上に、ぼったくりも良いところの高額販売

    まぁ、それを知りながらそれを買う私も同類だが・・・

    そして今日も、わたしは彼の店に行く

    一昨日から、毎日通って金額を少しでも安くしてくれるよう頼んでいたのだ

    しかし、一向に下がる気配がないので...

    諦めて買いにきた訳だ
  7. 7 : : 2013/10/17(木) 21:38:52

    コンコン...


    ロジャー「どうぞ」

    ハンジ「やっほぉー」

    ロジャー「また、お前か」

    ハンジ「何?私は来ちゃ行けないの?」

    ロジャー「お前と話していると、寿命が縮む気がするんじゃが」

    ハンジ「どういう意味だ!」

    ロジャー「まぁいい。なんのようだ?」

    ハンジ「やっぱり、昨日のあれ...買うよ」

    ロジャー「ほほう、もう粘らないのか?」

    ハンジ「うん、きっと100年待っても安くならないからねww」

    ロジャー「そうか、じゃ、ありがたく買っていただくとするよ」


  8. 8 : : 2013/10/17(木) 21:39:10

    ハンジ「はい、お金」

    ロジャー「はい、しっかり頂いたよ」

    ハンジ「うっはぁぁーこれ、欲しかったんだよ」

    ロジャー「そんな本の何が良いって言うんだ?」

    ハンジ「えー、最高じゃん」

    ロジャー「ふん」

    ハンジ「だって、初めての壁外調査の資料だよ!」

    ロジャー「全くと言って、良さが分からないんだが」

    ハンジ「ロマンが分からない男だねー」

    ロジャー「そんなら、調査兵団に入ればいいじゃないか?」
  9. 9 : : 2013/10/17(木) 21:39:53




    ハンジ「それは...いいや」




    ロジャー「なんでだ?お前さんの大好きな巨人がわんさかだぞ」

    ハンジ「だって...巨人は人間を食べるんでしょ」

    ハンジ「食べられたら...もう、巨人のこと...調べられなくなっちゃうし」




    ハンジ「まだ...死にたくないしね」



    ロジャー「・・・そうか」



    ハンジ「じゃ、そろそろ行くね。早く読みたいし」



    ロジャー「あぁ」



    ハンジ「それじゃ...」





    ガチャー



  10. 10 : : 2013/10/17(木) 21:40:06

    調査兵団か...

    正直言って、巨人の為だけに壁外に行きたいとは思わない

    これは、まだ「趣味」でとどめておきたかった

    わざわざ、壁外まで食べられに行きたくない

    調査兵団に入りたいと思う人の気持ちなんて理解できやしない

    あんたが巨人に何を思うのか?

    100年前の恨みか?

    100年前なんて、もう誰も考えちゃいないよ

    それなのに...

    なんでなんだ?



    なん....っ


  11. 11 : : 2013/10/17(木) 21:41:26

    ハンジ「痛っ...!」



    「・・・!」



    ハンジ「あんた...ちょ、待ちなさいよー!」



    「・・・チッ」



    ハンジ「打つかっといて、何もなし?」



    「めんどくせぇ...」



    ハンジ「何その、態度?!名前よ、名前、いいなさい!」



    「・・・」



    ハンジ「どうしたのさ?」



    「普通、名前はそっちから名乗るものだろうが、くそ野郎」



    ハンジ「っ...なんなんだよ。まぁいい、私はハンジ・ゾエ」



    「聞かねぇ名前だな」



    ハンジ「で、あんたは?」



    「リヴァイ...」



    ハンジ「リヴァイ?」



    「あぁ...」
  12. 12 : : 2013/10/17(木) 21:41:39

    リヴァイというヤツがこちらを向いた瞬間...

    なにか、不思議なものを感じた

    ずっと、前にもあった事あるような...

    懐かしい記憶があるような...

    なんか...




    運命っていうのを感じた気がした

  13. 13 : : 2013/10/17(木) 21:41:49


    ハンジ「ねぇ、前にもあった事ある?」

    リヴァイ「あぁ?ある分けねーだろ」

    ハンジ「そうかな...でも、その凶悪な目...見た事あるよww」

    リヴァイ「うるせぇ」

    ハンジ「あはは、あんた面白いね」

    リヴァイ「・・・急いでいるんだが?」

    ハンジ「そうなの?ごめんねぇ//」

    リヴァイ「・・・はぁ」

    ハンジ「まあいいや」

    リヴァイ「あぁ?」




    ハンジ「また、会える気がするから」

  14. 14 : : 2013/10/17(木) 21:42:03

    リヴァイ「?」

    ハンジ「なんか...また、会えそうな気がする!」

    リヴァイ「別に会わなくて良いんだが?」

    ハンジ「いいじゃん、ただ、そう感じるの」

    リヴァイ「勝手に感じてろ」

    ハンジ「あははー、じゃあねー!」

    リヴァイ「ふん...」




    また、会えるー




    そう感じるの




    どこかで...






    ---------
    ------
    ---

  15. 15 : : 2013/10/17(木) 21:42:25







    ハンジ「うふふ//」




    リヴァイ「なんだ、気持ちわりぃ」

    ペトラ「ハンジ分隊長、どうかしました?」

    ハンジ「いや、ちょっと思い出し笑いww」

    グンタ「なんですか?」

    エレン「教えてくださいよー」

    ハンジ「えぇー」





    ハンジ「やだ、内緒♪」




    エルド「いいじゃないですかー」




    ハンジ「じゃ、みんなが運命を感じる年頃になったら教えてあげるよ!」




    ペトラ「!?」

    グンタ「ぇ...?」

    エルド「・・・?」

    エレン「はぃ?」

    オルオ「・・・!?」

    リヴァイ「はぁ...」


  16. 16 : : 2013/10/17(木) 21:42:42



    この世界には...



    本当に運命ってあると思うんだ



    絶対に入らないであろう...って思ってた調査兵団にも結局入ってるし...



    そしてら、そのあとリヴァイも入ってきて...



    あの時は本当に「運命」を感じた



    この世界は「運命」ばっかりだよ




    たくさんの人が、「運命」で繋がり合ってる





    だから、さ






    リヴァイー






    あんたにも、運命の神様がついていたとしたら...






    また、いつか






    ペトラに会えるはずだよ...





    わたしは思うよ






    あんたたちの間には...








    切っても切れない運命の赤い糸が...









    今も繋がってるってね











    end
  17. 17 : : 2014/03/20(木) 21:51:38
    Wow!

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